全銀 EDI システム (ZEDI) について 平成 30 年 9 月版 一般社団法人全国銀行資金決済ネットワーク
目次 一般社団法人全国銀行資金決済ネットワーク 1. 全銀 EDI システム (ZEDI) とは 2. 全銀 EDI システムのスケジュールと接続する加盟銀行数 3.S-ZEDI ( 簡易 XML ファイル作成機能 ) について 1 S-ZEDI とは 2 振込の実施イメージ 3 金融 EDI 情報項目 (18 項目 ) について 4.ZEDI 対応のソフトウェアベンダー IB ベンダーの開発推進 2
1. 全銀 EDI システム (ZEDI) とは 3
1. 全銀 EDI システム (ZEDI) とは 構築決定までの背景 安倍内閣で 2015 年 6 月に閣議決定されました 日本再興戦略 改訂 2015 には 未来への投資 生産性革命 が 新三本の矢 のひとつとして掲げられています 現在 政府は 2020 年度までの 3 年間を 生産性革命集中投資期間 と位置づけ 中小 小規模事業も含め 生産性の向上に向けて 企業による設備や人材への投資を促し 税制や予算 規制改革を大胆に実施していく と表明しております また 2016 年 6 月に閣議決定されました 日本再興戦略 2016 では 活力ある金融 資本市場の実現 として 決済事務合理化に向けて XML 電文への移行 ( 拡張 EDI 交換 ) の実現に向けた取組みを進めることが 政府方針として示されました なお この方針は 未来投資戦略 2017 未来投資戦略 2018 に引き継がれています 全国銀行協会 ( 全銀協 ) および全国銀行資金決済ネットワーク ( 全銀ネット ) は この政府方針にもとづき 2016 年 12 月に全銀 EDI システムの構築を決定いたしました 日本再興戦略 2016( 抜粋 ) 金融高度化を推進するため 企業間の銀行送金電文を 2020 年までを目途に国際標準である XML 電文に移行し 送金電文に商流情報の添付を可能とする金融 EDI の実現に向けた取組を進める 出所 日本経済再生本部 日本再興戦略 2016( 第二部具体的施策 P158))(2016 年 6 月 2 日 ) 4
1. 全銀 EDI システム (ZEDI) とは 5
1. 全銀 EDI システム (ZEDI) とは ねらい 企業様の決済事務の効率化 生産性の向上に向けて 企業間の銀行送金電文に取引明細情報や 請求書情報 担当者連絡先等の情報 ( 以下 金融 EDI 情報 という ) を電子的に交換可能とするため 2018 年 12 月稼動を目標に 新たなプラットフォームとして 全銀 EDI システム を構築します 本システムは 売掛金 リベート等の自動消込等による企業様の決済事務の効率化 生産 性向上を目指し 将来的には金融機関による新たな決済サービスの提供 イノベーションの推進をサポートすることを目的としています 本システム利用のポイント 6
1. 全銀 EDI システム (ZEDI) とは ( 続き ) 売掛債権の消込作業の自動化による生産性向上事例 流通業界および自動車部品業界における実証実験では 受取企業様側において年間約 400 時間 ( 中堅製造業 ) から約 9,000 時間 ( 大手小売業 ) の決済関連事務の合理化効果が確認されています 流通業界における共同実証 http://www.dsri.jp/ryutsu-bms/info/info07.html 出所 流通 BMS 協議会 金融 EDI 連携 実証実験 https://www.boj.or.jp/announcements/release_2015/data/rel150227a3.pdf 出所 IT を活用した金融の高度化に関するワークショップ ( 日本銀行 ) 7
1. 全銀 EDI システム (ZEDI) とは ( 続き ) 売掛金等の消込 ( 回収確認 ) の現状 8
1. 全銀 EDI システム (ZEDI) とは ( 続き ) 金融 EDI の活用効果 9
1. 全銀 EDI システム (ZEDI) とは ( 続き ) システム概要図 金融 EDI 情報付記 支払企業 1 (FB) 1 (IB) 送金指図 (XML) 2 仕向銀行 電文変換 2 3 全銀システム 振込情報と Key 情報 ( 固定長 ) 4 5 被仕向銀行 電文変換 5 6 (IB) 振込入金 (XML) 6 (FB) 金融 EDI 情報受信 受取企業 電文変換 振込情報を XML から固定長に変換 (1 1 ) 金融 EDI 情報格納 +Key 情報生成 Key 情報の送信 (2) 金融 EDI 情報の受信と Key 情報の送信 (2 ) 全銀 EDI システム Key 情報の受信 (5) Key 情報をもとに金融 EDI 情報をセット Key 情報の受信と金融 EDI 情報の送信 (5 ) 振込入金情報を固定長から XML に変換 (6 6 ) 電文変換 1 6 は インターネットバンキングの場合 個別金融機関が自行システム等を改修し 企業から直接 XML 電文を受け付ける インターネットバンキングのファイルアップロード ダウンロードについては 1 6 を採用 全銀 EDI システムはプラットフォームであるため FB サービスの申込対応等は 各金融機関で実施 10
1. 全銀 EDI システム (ZEDI) とは ( 続き ) 対象となるサービスおよびチャネル 区分サービスチャネル 支払企業総合振込 1 一括ファイル伝送 (FB) 受取企業 振込入金通知入出金取引明細 1 1 給与振込 賞与振込等は対象外 ( 従来どおり ) インターネットバンキング (IB) VALUX(FB) 11
1. 全銀 EDI システム (ZEDI) とは ( 続き ) 主な接続方法 上記機能および接続方法は一例であり ファイルの作成 読込および接続方法を指定 限定するものではありません 〇クライアント証明書 証明書は 一括ファイル伝送 (FB) の接続認証で使用するため 全銀ネットが発行いたします 証明書の発行開始は 2018 年 12 月を予定しています なお インターネットバンキング (IB) 方式では この証明書は使用しません 証明書の発行申請は お取引金融機関で行います ( マルチバンク方式 ) なお 証明書の有効期限は 2 年 (730 日 ) で 期限到来の 40 日前から証明書の更新が可能です 12
2. 全銀 EDI システムのスケジュールと接続する加盟銀行数 13
2. 全銀 EDI システムのスケジュールと接続する加盟銀行数 受入判定 :8 月 17 日に受入決定 ( 公表済 ) 総合運転試験 (RT1~RT5):8 月 25 日 ~11 月 10 日 ( 予備日含む ) サービスイン判定 :12 月中旬 稼動日 :12 月 25 日 ( 火 ) クライアント証明書の発行は 稼動日以降になります 申込みはお取引金融機関までご相談ください 稼動当初接続 FB ( 1) 稼動後接続 合計 都市銀行 5 5 4-5 地方銀行 58 42 51 6 64 第二地銀協加盟銀行 25 24 25 14 39 ( 2) 信用金庫 その他 ( 3) 表 : 全銀 EDI システムに接続する加盟銀行数 IB 188 68 187 71 259 3 3 2 20 23 合計 279 142 269 111 390 1 FB 接続には VALUX 経由の接続を含む 2 信用金庫 には 信金中央金庫を含む 3 その他 には 信用金庫以外の業態を含む 14
3.S-ZEDI ( 簡易 XML ファイル作成機能 ) について 15
3.S-ZEDI ( 簡易 XML ファイル作成機能 ) について 1S-ZEDI とは S-ZEDI で作成したファイルは そのまま ZEDI 対応の法人 IB において利用可能 FB でのご利用の場合は専用の通信ソフトが必要です 16
3.S-ZEDI ( 簡易 XML ファイル作成機能 ) について ( 続き ) 1S-ZEDI とは ( 続き ) 作成した振込電文 (XML ファイル ) をインターネットバンキング等でご活用いただくことで 取引先に対して内訳情報等を添付した振込の実施が可能となります 専用ソフトの購入や会計システムの改修といった対応なしに ZEDI に対応した総合振込用の XML ファイルを作成することができ ZEDI の導入コストを軽減します 17
3.S-ZEDI ( 簡易 XML ファイル作成機能 ) について ( 続き ) 2 振込の実施イメージ ( インターネットバンキング ) 概要 S-ZEDI を利用したインターネットバンキング経由の振込の概要は下図のとおりです 各項の内容については次頁においてご説明いたします また S-ZEDI を利用したインターネットバンキング経由の振込は以下の流れとなります 支払企業が実施する 2 情報入力 3XML ファイルの取得が S-ZEDI で実施可能な作業となります 18
3.S-ZEDI ( 簡易 XML ファイル作成機能 ) について ( 続き ) 3 金融 EDI 情報項目 (18 項目 ) について S-ZEDI( 簡易 XML ファイル作成機能 ) の金融 EDI 情報項目について 様々な利用シーンに配慮した 18 項目の金融 EDI 情報項目 ( タグ名含む ) を下記のとおり策定いたしました また 8 月末まで幅広く意見募集しており これを踏まえ 使用例を整理した利用ガイド ( 現在は総合運転試験用 ) の最終版を作成し チラシとともに利用推進をしていきます 19
3.S-ZEDI ( 簡易 XML ファイル作成機能 ) について ( 続き ) 3 金融 EDI 情報項目 (18 項目 ) について ( 続き ) 入金消込の具体例 事例 内容 対応案 複数請求の 複数請求がまとめて振り込まれ 単体の請求書の金額と振込金額 請求番号 に合算する請求書番号を全て入力する 合算振込 が合致しない 翌月分の合算振込 請求金額の分割振込 振込依頼人名の不一致 振込手数料の控除 返品等の減額振込 複数税率への対応 備考の活用 定期的な取引で翌月分の請求が事前に確定している場合等に 今月と翌月の請求がまとめて振り込まれ 単体の請求書の金額と振込金額が合致しない 請求書の行単位での一部支払により 請求書の金額と振込金額が合致しない 単体の請求書の請求が分割して振り込まれ 請求書の金額と振込金額が合致しない 備考 に翌月分を含めている旨を入力する 請求書番号 に行番号を含めて入力する 例 ) 9999-01 請求書番号 :9999 の 1 行目 備考 に一部支払とする旨を入力する 例 ) 一部支払で残りは 代行会社等による振込により 請求書の宛先と支払人が合致しない 請求先企業法人コード 請求先企業名 に請求書の宛先の企業情報を入力する 振込手数料が請求金額から差し引かれ 請求書の金額と振込金額が合致しない 請求書発行後の返品等による振込金額の減額により 請求書の金額と振込金額が合致しない 消費増税や軽減税率の対応で複数税率の併記が必要 振込内容の特定を容易にするため 商品コードや注文番号等を記載する 問合せ発生時の連絡先を記載する 金額相殺理由 に減額の理由 相殺金額 に減額した金額を入力する 例 ) 金額相殺理由 : 振込手数料相殺金額 :540 例 ) 金額相殺理由 : 返品相殺金額 :2,500 税率 1 2 税額 1 2 に各税率とその金額を入力する 税率は整数で入力する 例 )8% の場合税率 1:8 備考 に必要な情報を入力する 例 ) 商品コード :A01,A02,B01 例 ) 本支払のお問合せは経理部 まで TEL(99)9999-9999 20
4.ZEDI 対応のソフトウェアベンダー IB ベンダーの開発推進 21
4.ZEDI 対応のソフトウェアベンダー IB ベンダーの開発推進 API 仕様書開示先企業を対象に 隔月ごとに開発担当者交流会を開催 ソフトウェアベンダおよび VAN 事業者等約 50 社に開示済 8 月 23 日に開催した第 6 回開発担当者交流会には 28 社 49 名が参加 ソフトウェアベンダーの接続試験を設け 掲載条件をクリアした製品はガイダンスへ掲載 交流会の模様やいただいた質問の回答等を 開発だより ( 全銀ネット HP) に掲載 閲覧は API 仕様書の開示先のみが可能 IB ベンダーの開発推進 ( 打合せ実施 QA 対応等 ) 接続試験参加企業株式会社 NTT データ四国株式会社 NTT データフロンティア株式会社データ アプリケーション他 22
4.ZEDI 対応のソフトウェアベンダー IB ベンダーの開発推進 ( 続き ) つなぐ IT コンソーシアム 金融 EDI 連携委員会 の活動 中小企業庁の金融 EDI 実証プロジェクト参加メンバーによる つなぐ IT コンソーシアム に ZEDI との普及等を目的として 金融 EDI 連携委員会が 8/23 に立上げられた 金融 EDI 連携委員会 参加企業株式会社イークラフトマン株式会社グローバルワイズ他 23