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4.1 送信波形と受信波形 (1) 通信 情報は通信媒体を通して相手に伝わる 通信媒体に応じて信号を変換 電気信号 : 電圧 光信号 : 光の点滅 v パルス信号 送信波形と受信波形 (2) 伝送中に受ける影響 熱 ( 導体抵抗 ) 電磁波 ( 放射 ) 単純に送信しても同じ情報が伝わらない! t 9 反射 熱 ( 誘導体の非線形性 ) 10 4.2 伝送媒体 3 種類 同軸ケーブル ツイストペア 光ケーブル 伝送媒体の特性が通信に 大きな影響を及ぼす 11 12 同軸ケーブル 交換局間を結ぶ中継線,LAN(10BASE2/5) 外被で覆うことでノイズの影響を軽減 敷設が面倒 ツイストペア 加入者線,LAN ケーブル 低コスト, 敷設が容易 用いられる範囲で分類 category1: アナログ信号用 category3:isdn,10base-t category5e:100bast-tx,1000base-t 13 14 2

光ファイバー (1) 光を通して信号を伝える 構成要素 受光器 (LED 等 ), 光ファイバー 光ファイバー (2) 15 16 光ファイバー (3) 光の伝搬 コアとクラッドによる全反射を用いる 光ファイバー (4) シングルモード コア : 数 μm 長い距離, 高い伝送能力, コスト高 基幹通信網 クラッド コア クラッド 17 18 光ファイバー (5) マルチモード コア :50μ~100μm プラスチックを利用できるため安価 短い距離 (1Km 以下 ) 19 20 3

光ファイバー (6) ステップインデックスとグレートインデックス ステップインデックス : 受光点で光の同期ずれが発生 殆ど使用されていない グレートインデックス ( グレーデッドインデックス ): 屈折率をファイバの中心から離れるほど強くし, 遠回りをする外側を通る光の伝搬速度を速く, 中央付近を通る光の伝搬速度を遅くする 21 22 光ファイバ (7) コネクタの形状 光ファイバ (8) SC コネクタ LC コネクタ SC-LC ケーブル 23 24 光ファイバ (9) パッチパネル 4.3 波形歪 (1) 伝送媒体内の波形歪 信号がどのようにゆがんでしまうのか, フーリエ級数展開より理解 25 26 4

波形歪 (2) フーリエ級数展開 波形歪 (3) パルス波を適用すると (b) (c) (d) (b) ~ (d) までを含めて考えて図示 27 28 波形歪 (4) 波形歪 (5) パルス波形は,(e) のように変化してしまう (e) = (b) + (c) + (d) + 直流成分 情報量を増やす為にパルス幅 (T) を小さくすると 各高調波の持つ周波数が増加し, より広い伝送帯域を持つ伝送路が必要となる 伝送媒体が持つ伝送帯域特性の範囲が低い ( 狭い ) と正確な復元できない 29 伝送媒体の性質が非常に重要 30 伝送媒体の減衰特性 (1) ツイストペアのカテゴリ 同軸ケーブルのほうが減衰特性が優れている 許容可能な伝送帯域により区分 Category 3 5/5e 6 6e 7 伝送速度 10 Mb/s 100 Mb/s 1 Gb/s 1 Gb/s 10 Gb/s 10 Gb/s 光ケーブル 信号波を有効に伝送することができる周波数の範囲が存在 伝送路の伝送帯域 伝送帯域 [MHz] 16 100 250 500 600 31 32 5

伝送媒体の減衰特性 (2) 光ファイバーが最も優れた特性を持つ 伝送媒体の減衰特性 (3) 一定時間内に送り得るパルス波形の数 伝送媒体の特性に大きく依存 高速伝送のためには 周波数特性が広い範囲において減衰量が少ない伝送媒体が必要 2 33 34 4.4 ベースバンド伝送 (1) 伝送方式 : 2 種類 ベースバンド伝送方式 帯域伝送方式 ベースバンド伝送とは? 0, 1の2 進データを符号化した電気信号 = ディジタル信号 ディジタル信号をそのまま伝送路に送出する方式をベースバンド伝送方式 ベースバンド伝送 (2) 符号方式 マンチェスター符号 :10 BASE 0 : -V +V 1 : +V -V 差分マンチェスター符号 :Token Ring 0 : 時間間隔の始まる時点で電位が変化 1 : 時間間隔の始まる時点で電位が変化しない 35 36 4.5 帯域伝送方式 (1) 一般の公衆電話網 人間の音声の周波数に合わせて 300Hz~ 3kHz の範囲を通すよう設計 ベースバンド方式では直流成分を含む低い周波数成分が除去されるため, 波形が歪み伝送ができなくなる 電話回線を利用したデータ通信ができない! 帯域伝送方式 (2) 大きく分けて 3 つの種類 振幅変調 (AM:Amplitude Modulation) 周波数変調 (FM:Frequency Modulation) 位相変調 (PM:Phase Modulation) 2 進信号を変調して送信 : 帯域伝送方式 37 38 6

振幅変調 (Amplitude Modulation) 信号に対して, 振幅を変化 変調 : 振幅を変化させること 搬送波 : 振幅を変化させる波 受信側では振幅のみが変化する連続信号を受け取り, 振幅の変化に応じて信号を認識 復調 : 振幅から信号を認識すること モデム : 変調, 復調を行う装置 39 40 AM 周波数変調 (Frequency Modulation) 信号に対して, 搬送波の周波数を変化 2 種類の搬送波を用意 ベースバンド信号の 0, 1 にあわせて切り替える 141 42 FM 位相変調 (Phase Modulation) 信号に対して, 搬送波の位相を変化 2 種類の搬送波を用意 ベースバンド信号の 0, 1 にあわせて切り替える 143 44 7

PM 4.6 伝送速度と変調速度 (1) 伝送方式 ベースバンド 帯域伝送 変調により信号を伝える 変調と伝送速度の関係は? 145 49 伝送速度と変調速度 (2) 変調速度 1 秒間に信号が変化し得る最大の回数 単位はボー (baud) ベースバンド伝送では 1 秒間に起こり得る電圧の変化 帯域伝送では 1 秒間に起こり得る振幅, 周波数, 位相の変化 伝送速度と変調速度 (3) 伝送速度 1 秒間に送ることができる最大のビット数 単位はb/s (bit per second) Note: 変調速度と伝送速度は必ずしも一致しない 50 51 伝送速度と変調速度 (4) 変調速度と伝送速度 ベースバンド伝送 : 電圧差で 2bit 以上の情報を含む 帯域伝送の場合 : 位相や振幅の変化で 2bit 以上の情報を含む 伝送速度が変調速度と一致しない (2bit なら 2 倍 ) + 4.7 最大伝送速度 受信側で受け取れる信号 伝送媒体が通すことができる周波数帯域内の信号 広い帯域を持つ伝送媒体は, より高い周波数を持つ波の成分を通すことが可能 伝送路に応じて最大の伝送速度が存在 ナイキストの公式 C = 2 B log 2 l [b/s] シャノンの公式 ( ナイキストの公式を拡張 ) C = B log 2 (1+S/N) [b/s] 但し,S/N = 10 log 10 ( 信号電力 / 雑音電力 ) db C : 最大伝送速度 B : 伝送路の帯域 (Hz) baud = bps baud bps 52 53 8

4.8 信号の多重化 (1) 多重化 : 伝送効率の向上 N 個の送信端末が 1 本の伝送路を共有して通信 時分割多重伝送方式 :TDM Time Division Multiplexing 周波数分割多重伝送方式 :FDM Frequency Division Multiplexing 時分割多重伝送方式 :TDM (1) 1 単位時間をフレームという単位で分割 さらにフレームをスロットに分割 スロットを各端末で共有 54 55 TDMA (2) 複数のユーザは共通の無線チャネルを利用 1 フレームを幾つかのタイムスロットに分割し, 各ユーザは異なるタイムスロットを利用 利用例 Willcom PHS 周波数多重伝送方式 :FDM 帯域伝送方式 搬送波の周波数を中心として分布 必要伝送帯域 W d 56 57 FDM(1) FDM (2) 伝送路がもつ帯域 W を必要伝送帯域 W d で分割して使用 各ユーザ毎に周波数帯域を設ける それぞれの間にガードバンドを設け, ユーザ同士の混信を回避 欠点 周波数利用効率が悪い 利用例 アナログ自動車電話や第 1 世代携帯電話 周波数分割多重 58 59 9

FDM(3) 例 : 無線通信において, 帯域を分割して通信を行う技術 W-CDMA(3G) 5GHz 帯 伝送帯域 :5MHz 無線 LAN (802.11 b/g) 2.4GHz 帯 伝送帯域 :5MHz Note:1ch の占有帯域幅は 20MHz になるので,4ch ごと離す必要がある IEEE 802.11 b/g チャネル割り当て 周波数帯域を以下のように分割 60 61 CDMA (Code Division Multiple Access) ユーザ毎に異なる拡散符合を用いて情報を拡散して通信を行う スペクトル拡散技術 機密性やノイズ耐性を高めることが可能 FDMA, TDMA より周波数帯域幅当たりのユーザ数を多くとれる 利用例 第 3 世代携帯電話 W-CDMA や cdma2000 FDMA, TDMA, CDMA 周波数, 時間, コードにより分割 62 63 OFDMA (Orthogonal FDMA) FDMA の特徴 変調後のデジタル信号の周波数の波形は周期的に電力が 0 になる OFDMA のアイデア 電力が丁度 0 になるところに各ユーザの中心周波数を重ね合わせることで, 限られた周波数帯域に FDMA より多くのユーザを配置することが可能 OFDMA と同じ原理でユーザではなくデータを多重化することを OFDM OFDM の利用例 : 地上デジタル放送や WiMAX など 周波数帯の利用状況 64 65 10

まとめ (1) 伝送中に受ける影響 遅延, ノイズ 伝送媒体 同軸ケーブル ツイストペア 光ファイバー 波形歪 伝送媒体の伝送帯域幅が狭いと正確な復元できない パルス幅 (T) を小さくすると各高調波の持つ周波数が増加し, より広い伝送帯域を持つ伝送路が必要となる 66 67 まとめ (2) 伝送媒体の減衰特性 光ファイバーが最も優れている 高速伝送のためには, 周波数特性が広い範囲において減衰量が少ない伝送媒体が必要 伝送方式 ベースバンド伝送 帯域伝送 ベースバンド伝送 ディジタル信号をそのまま伝送路に送出する方式をベースバンド伝送方式 マンチェスター, 差分マンチェスター符号 まとめ (3) 伝送方式 帯域伝送 2 進信号を変調して送信 振幅変調 :AM 周波数変調 :FM 位相変調 :PM 68 69 まとめ (4) 伝送速度と変調速度 伝送速度と変調速度は必ずしも一致しない 最大伝送速度 シャノン, ナイキストの公式 信号の多重化 時分割多重 周波数分割多重 70 11