H26.11.8 がんを知るセミナー 山梨県のがん情報 山梨県福祉保健部健康増進課がん対策推進担当
今日の内容 1. がん対策 ( 山梨県がん対策推進条例及び山梨県がん対策推進計画 ) 2. がんデータ ( 死亡者数 罹患率など ) 3. がん検診
1. がん対策 山梨県がん対策推進条例 及び 山梨県がん対策推進計画
平成 18 年がん対策基本法成立 国 平成 19 年 ~23 年がん対策推進基本計画策定 ( 第一次 ) 平成 24 年 ~28 年がん対策推進基本計画策定 ( 第二次 ) 山梨県初の議員提案による条例全国 17 番目 県 平成 20 年 ~24 年がん対策推進計画策定 ( 第一次 ) 平成 24 年がん対策推進条例成立 平成 25 年 ~29 年がん対策推進計画策定 ( 第二次 ) 3 つの全体目標!
山梨県がん対策推進計画 ( 第 2 次 ) 3 つの全体目標 がんによる死亡者の減少 (20% 減 ) 全てのがん患者 家族の苦痛の軽減 療養生活の質の向上 がんになっても安心して暮らせる社会の構築 子から親へのメッセージ事業学校におけるがんの学習事業県民公開シンポジウムの開催事業ゲノム解析センター事業がん患者ピアサポート研修事業 重点的等様々な事業の展開に! 取り組む事項 (5) がんの予防と早期発見 未成年者の喫煙率 0% 受診率 50% 放射線療法 化学療法 手術療法の更なる充実とこれらを専門的に行う医療従事者の育成 がんと診断された時からの緩和ケアの実施 がん登録の推進 働く世代や小児へのがん対策の充実
山梨県がん対策推進計画 ( 第 2 次 ) 全体目標 全てのがん患者とその家族の苦痛の軽減と療養生活の質の維持向上 がんになっても安心して暮らせる社会の構築 自己管理手帳様々な情報を患者が記載 治療情報集約 がん治療病院 いつ どこで どんな 診察や検査を受ければよいか把握でき 診察や予後に対する不安の軽減につながる 情報集約 情報集約 歯科医 地域のかかりつけ医 療養生活手帳 情報集約 種類 :5 種類 ( 胃 大腸 肺 乳房 肝臓 ) 記入者 : 主に患者 ( 家族 ) 内容 診療情報( 治療内容 検査結果 病状 治療薬等 ) 今後 5 年間の診療予定表 ( 診療計画 ) 受診時の診療記録など他の医療機関 各種在宅サービス かかりつけ薬局 地域包括支援センター ケアマネージャー 訪問看護師 ホームヘルパー 理学療法士 作業療法士など
2. がんデータ 出典 : 国立がん研究センターがん対策情報センター 山梨県地域がん登録事業がん登録のデータより
我が国の健康をめぐる現状 ( 人口 10 万対 ) 死因でみた死亡率の推移 - 生活習慣病が増加し 疾病構造が変化 - ( 主な死因と 2010 年の死亡率 ) 悪性新生物 ( がん ) 279.7 心疾患 ( 心臓病 ) 149.8 脳血管疾患 ( 脳卒中 ) 97.7 肺炎 94.1 不慮の事故 32.2 自殺 23.4 肝疾患 12.8 結核 1.7 資料 : 人口動態統計 (1947~2010 年 )
がんによる死亡者数年次推移 ( 山梨県 ) 3000 2500 2000 1928 2022 1946 2000 2096 2113 2139 2153 2187 2290 2365 2409 2360 2462 2327 2450 2541 2549 1500 1000 500 0 1995 年 1996 年 1997 年 1998 年 1999 年 2000 年 2001 年 2002 年 2003 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 出典 : 人口動態統計
悪性新生物の年齢階級別死亡率 ( 山梨県 ) 2,500 平成 23 年性別 5 歳階級別悪性新生物死亡率 ( 全がん )( 人口 10 万対 ) 2,000 1,500 1,000 男 女 500 0
1 全がん ( 男女計 ) 全国比較 120.0 悪性新生物 75 歳未満年齢調整死亡率 ( 人口 10 万対 ) 全国 山梨 110.0 100.0 90.0 80.0 108.4 108.3 102.9 103.9 106.3 105.6 94.6 92.9 104.3 94.9 102.6 93.8 100.3 90.9 97.0 94.7 94.9 89.9 89.3 85.5 92.4 86.3 90.0 88.0 88.5 87.2 82.6 82.2 84.4 84.3 83.1 81.3 78.2 78.7 70.0 73.5 出典 : 国立がん研究センターがん対策情報センター 73.8 60.0 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012
22012 年 (H24 年 ) 齢調整死亡率 ( 男女計 ) ( 人口 10 万対 ) 出典 : 国立がん研究センターがん対策情報センター
3 部位別年齢調整がん死亡率の推移 出典 : 独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センター http://ganjoho.jp/public/statistics/pub/statistics02.html#prg3_1
4 胃 (75 歳未満年齢調整死亡率 ) 出典 : 国立がん研究センターがん対策情報センター
5 大腸 (75 歳未満年齢調整死亡率 ) 13.0 12.0 11.0 10.0 11.6 11.6 10.7 11.2 11.6 10.9 10.9 10.3 10.5 10.2 10.1 10.3 10.5 10.5 10.1 10.0 9.0 9.7 9.5 9.6 大腸 ( 全国 ) 8.0 大腸 ( 山梨県 ) 7.9 7.0 6.0 5.0 出典 : 国立がん研究センターがん対策情報センター 4.0 2003 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年
6 肝臓 (75 歳未満年齢調整死亡率 ) 18.0 16.2 16.0 15.1 14.9 14.0 12.0 10.0 8.0 11.8 11.3 10.6 11.1 9.8 10.9 9.3 10.3 8.7 9.5 8.8 8.8 8.2 肝 ( 全国 ) 肝 ( 山梨県 ) 7.9 7.6 6.0 出典 : 国立がん研究センターがん対策情報センター 7.0 6.4 4.0 2003 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年
7 肺 (75 歳未満年齢調整死亡率 ) 18.0 16.0 15.3 15.8 15.6 15.5 15.3 15.3 15.5 14.9 15.1 14.9 14.8 14.0 12.0 12.7 12.4 12.3 13.1 12.4 11.9 12.5 12.9 12.4 肺 ( 全国 ) 10.0 肺 ( 山梨県 ) 8.0 6.0 4.0 出典 : 国立がん研究センターがん対策情報センター 2003 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年
8 乳房 ( 女性 ) 12.0 (75 歳未満年齢調整死亡率 ) 11.0 10.0 10.5 10.4 10.7 10.5 11.0 10.8 10.6 10.8 10.8 10.2 10.0 10.3 9.8 9.0 9.5 9.4 9.0 8.0 8.3 乳房 ( 全国 ) 乳房 ( 山梨県 ) 7.0 7.6 7.6 6.0 出典 : 国立がん研究センターがん対策情報センター 6.5 5.0 4.0 2003 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年
9 子宮 (75 歳未満年齢調整死亡率 ) 5.5 5.0 4.5 4.0 3.5 4.2 4.2 4.3 4.3 3.9 4.3 4.2 4.0 3.7 4.4 4.2 3.9 4.5 4.4 5.0 4.6 4.6 4.2 子宮 ( 全国 ) 子宮 ( 山梨県 ) 3.5 3.3 3.0 2.5 出典 : 国立がん研究センターがん対策情報センター 2.0 2003 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年
山梨県のがん罹患率データ ~ がん登録のデータ分析より ~
山梨県地域がん登録 受診 A がん診療連携拠点病院 届出票 県健康増進課 ( 登録室 ) 市町村役場 がんの診断 別の医療機関も受診 院内がん登録への登録 医院 がんの診断 届出票 同一人物 同一腫瘍の判断 1 腫瘍として登録 データーベース 追跡調査 ( 生死等確認 ) 保健福祉事務所 ( 保健所 ) 死亡小票 死亡届 主治医らが届出票記入 山梨県地域がん登録事業 H19 年 4 月登録開始
年齢調整がん罹患率の推移 (75 歳未満 )( 全国 ) 出典 : 独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センター http://ganjoho.jp/public/statistics/pub/statistics02.html#prg3_1
2008~2011 年山梨県がん罹患数 ( 全体 )( 件 ) 山梨県で新たに罹患するがん患者は概ね毎年 5500 人くらい 2008 年 ( 確定値 ) 2009 年 ( 確定値 ) 2010 年 ( 確定値 ) 2011 年 ( 暫定値 ) 全体 5791 5722 5666 5448 男性 3389 3348 3339 3154 女性 2402 2374 2327 2294
罹患割合 ( 全体 )(%) 201 年 大腸がん 胃がんが最も多く 全国的な傾向と同じ 大腸 ( 結腸 直腸 ) 15.3 胃 15.0 肺結腸前立腺肝および肝内胆管 8.2 8.5 9.8 11.6 乳房 8.0 直腸 5.5 膵臓 3.9 胆のう 胆管 3.6 悪性リンパ腫子宮 ( 子宮頸 + 子宮体 ) 食道膀胱腎 尿路 ( 膀胱除く ) 3.0 2.6 2.5 2.5 2.3 甲状腺 1.9 口腔 咽頭 1.8 皮膚 1.6 白血病 1.3 子宮体部子宮頸部卵巣多発性骨髄腫 1.3 1.2 1.0 0.8 喉頭 0.7 脳 中枢神経系 0.5 0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0 16.0 18.0
部位別年齢階級別罹患率 ( 人口 10 万対 )2011 年 男性は概ねどのがんも高齢になるにしたがって 増加するが 女性は乳がん 子宮頸がんが 30 代から大きく増加する 男性 ( 上皮内がんを除く ) 女性 ( 上皮内がんを除く ) 胃 胃 900.0 800.0 大腸 ( 結腸 + 直腸 ) 肝および肝内胆管 450.0 400.0 大腸 ( 結腸 + 直腸 ) 肝および肝内胆管肺 700.0 600.0 肺前立腺 350.0 300.0 乳房子宮頸部 軸ラベル 500.0 400.0 250.0 200.0 300.0 150.0 200.0 100.0 100.0 50.0 0.0 0.0
発見経緯 (%)201 年 子宮頸がんと乳がんは検診で見つかる確率が高い 全部位 7.3 11.8 28.8 52.1 子宮頸部 39.4 3.7 14.4 42.4 乳房 ( 女性のみ ) 23.5 10.8 10.9 54.8 肺 5.4 14.0 34.4 46.2 肝および肝内胆管 1.4 6.9 55.7 36.0 大腸 ( 結腸 直腸 ) 5.7 13.7 27.0 53.6 胃 5.6 16.2 30.2 47.9 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% がん検診健診 人間ドック他疾患の経過観察中その他 不明 ( 症状受診を含む )
5 大がん + 肝がん 発見経緯 検診 22% 自覚症状 その他 不明 49% 他疾患経過観 察中 29%
5 大がん + 肝がん 発見経緯別臨床進行度 自覚症状 ( 出血や痛みなど ) があってから病院を受診してがんが見つかった場合に早期がんはわずか 3 割 一方 検診で見つかった場合には 75% が早期がん 検診 他疾患経過観察中 自覚症状 その他 不明 隣接臓 遠隔転移 6% 不明 5% 上皮内 7% 上皮内 5% 器浸潤 6% 所属リンパ節転移 9% 上皮内 19% 遠隔転移 14% 不明 12% 限局 46% 遠隔転移 23% 不明 18% 限局 28% 限局 55% 隣接臓 器浸潤 12% 所属リンパ節転移 9% 隣接臓 器浸潤 14% 所属リンパ節転移 12%
乳がんの場合 発見経緯 検診 34% 自覚症状 その他 不明 55% 他疾患経過観 察中 11%
乳がん 発見経緯別臨床進行度 乳がんの場合自覚症状 ( 痛みやしこりなど ) があってから病院を受診してがんが見つかった場合早期がんは 5 割 一方 検診で見つかった場合には 80% が早期がん 隣接臓 器浸潤 2% 所属リンパ節転移 12% 遠隔転移 2% 不明 5% 検診 限局 59% 上皮内 20% 隣接臓 器浸潤 3% 他疾患経過観察中 所属リンパ節転移 19% 遠隔転移 4% 不明 5% 上皮内 16% 限局 53% 遠隔転移 7% 隣接臓 器浸潤 8% 自覚症状 その他 不明 不明 14% 所属リンパ節転移 22% 上皮内 8% 限局 41%
子宮頸がん 発見経緯 自覚症状 その他 不明 43% 検診 43% 他疾患経 過観察中 14%
子宮頸がん 発見経緯別臨床進行度 子宮頸がんの場合自覚症状 ( 出血など ) があってから病院を受診してがんが見つかった場合早期がんは 5 割 一方 検診で見つかった場合には 95%! が早期がん 隣接臓 器浸潤 4% 所属リンパ節転移 0% 限局 18% 遠隔転移 1% 検診 不明 2% 遠隔転移隣接 5% 不明 9% 臓器 浸潤 8% 他疾患経過観察中 自覚症状 その他 不明 遠隔転移 11% 不明 7% 上皮内 32% 上皮内 75% 限局 13% 上皮内 65% 隣接臓 器浸潤 28% 限局 18% 所属リンパ節転移 4%
肝がん 発見経緯 検診 8% 自覚症状 その他 不明 37% 他疾患経過観 察中 55%
肝がん 発見経緯別臨床進行度 自覚症状が出た後 ( 黄疸など ) 早期がんは 3 割にも満たない ただし 他疾患経過観察中 ( ほとんどはウイルス性肝炎や肝硬変で医療機関受診中の方 ) とがん検診で見つかった人の早期がんの割合はほとんど変わらない 検診 他疾患経過観察中 自覚症状 その他 不明 所属リンパ節転移 1% 遠隔転移 5% 隣接臓 器浸潤 16% B 型肝炎やC 型肝炎が指摘されている方はきちんと医療機関を受診することが必要! 不明 6% 限局 72% 遠隔転移 5% 隣接臓 器浸潤 17% 所属リンパ節転移 2% 不明 15% 限局 61% 不明 43% 遠隔転移 12% 限局 28% 隣接臓 器浸潤 15% 所属リンパ節転移 2%
肺がん 発見経緯 検診 19% 自覚症状 その他 不明 47% 他疾患経過観 察中 34%
肺がん上皮内 1% 限局 49% 所属リンパ節転移 12% 隣接臓器浸潤 14% 遠隔転移 18% 不明 6% 検診発見経緯別臨床進行度上皮内 0% 限局 30% 所属リンパ節転移 10% 隣接臓器浸潤 14% 遠隔転移 32% 不明 14% 他疾患経過観察中上皮内 0% 限局 11% 所属リンパ節転移 7% 隣接臓器浸潤 15% 遠隔転移 47% 不明 20% 自覚症状 その他 不明検診で見つかっても早期がんは 5 割に満たない 症状がある人は 1 割 そもそもリスクを減らそう! 禁煙
4. がん検診 市町村のがん検診の項目について 厚生労働省は がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針 ( 平成 20 年 3 月 31 日付け健発第 033105 8 号厚生労働省健康局長通知 ) を定め 市町村による科学的根拠に基づくがん検診を推進 指針で定めるがん検診の内容 種類 検 査 項 目 対象者 受診間隔 胃がん検診 問診及び胃部エックス線検査 40 歳以上 年 1 回 子宮頸がん検診問診 視診 子宮頚部の細胞診及び内診 20 歳以上 2 年に 1 回 肺がん検診問診 胸部エックス線検査及び喀痰細胞診 40 歳以上年 1 回 乳がん検診 問診 視診 触診及び乳房エックス線検査 ( マンモグラフィ ) 40 歳以上 2 年に 1 回 大腸がん検診問診及び便潜血検査 40 歳以上年 1 回
がん検診受診率 ( 全国比較 ) 40(20)~69 歳 (%) 胃がん大腸がん肺がん乳がん子宮頸がん 都道府県名 2007 年 2010 年 2013 年 2013 年全国順位 山梨県 37.3 37.4 49.0 6 位 全国 30.2 32.3 39.6 山梨県 30.1 29.0 45.8 3 位 全国 25.8 26.0 37.9 山梨県 32.8 31.9 54.5 4 位 全国 24.8 24.7 42.3 山梨県 36.7 40.9 48.6 1 位 全国 24.7 30.6 34.2 山梨県 30.2 31.3 40.2 3 位 全国 24.5 28.7 32.7
山梨県のがん検診受診率全国順位 2007 年 2010 年 2013 年 胃がん 8 10 6 大腸がん 10 13 3 肺がん 7 7 4 乳がん 3 2 1 子宮頸がん 4 13 3
諸外国の乳がん検診受診率
がん検診 愛する家族への 贈りもの さあー 行くじゃん! がん検診
がん情報その 2 出典 : 国立がん研究センターがん対策情報センター 山梨県地域がん登録事業がん罹患集計結果から
がん診療連携拠点病院 県立中央病院 ( 都道府県がん診療連携拠点病院 ) 市立甲府病院 山梨大学医学部附属病院 富士吉田市立病院 全国で計 407 病院が厚生労働大臣に指定 (H26.8.6)
相談事業
県 HP がん情報
がん情報サービス
~THE 肺がん最前線 ~
ありがとうございました