Microsoft Word 年1月(リリース).doc

Similar documents
Microsoft Word - REPORT07.1-2月号(鈴木)訂正版.doc

アンケート調査の実施概要 1. 調査地域と対象全国の中学 3 年生までの子どもをもつ父親 母親およびその子どものうち小学 4 年生 ~ 中学 3 年生までの子 該当子が複数いる場合は最年長子のみ 2. サンプル数父親 母親 1,078 組子ども 567 名 3. 有効回収数 ( 率 ) 父親 927

アンケート調査の実施概要 1. 調査地域と対象全国の中学 3 年生までの子どもをもつ父親 母親およびその子どものうち小学 4 年生 ~ 中学 3 年生までの子 該当子が複数いる場合は最年長子のみ 2. サンプル数父親 母親 1,078 組子ども 567 名 3. 有効回収数 ( 率 ) 父親 927

アンケート調査の実施概要 1. 調査地域と対象全国に居住する 30~60 代の既婚男女 2. サンプル数 800 名 3. サンプル抽出方法第一生命経済研究所生活調査モニター 4. 調査方法質問紙郵送調査法 5. 実施時期 2006 年 1 月 6. 有効回収数 ( 率 ) 769 名 (96.1%

Microsoft Word - リリース doc

アンケート調査の実施概要 1. 調査地域と対象全国に居住する 20 歳から 59 歳の会社員の男女 2. サンプル数 700 名 3. サンプル抽出方法第一生命経済研究所生活調査モニター 4. 調査方法質問紙郵送調査法 5. 実施時期 2007 年 2 月 6. 有効回収数 ( 率 ) 601 名

Microsoft Word 年10月(HP).doc

アンケート調査の実施概要 1. 調査地域と対象全国に居住する 20 歳から 59 歳の会社員の男女 2. サンプル数 700 名 3. サンプル抽出方法第一生命経済研究所生活調査モニター 4. 調査方法質問紙郵送調査法 5. 実施時期 2007 年 2 月 6. 有効回収数 ( 率 ) 601 名

調査実施の背景 2015 年 4 月から子ども 子育て支援新制度 以下 新制度 が施行され 保育事業の拡大が図られます そのため保育人材の確保が重要な課題となっており 保育士確保のための取組が強化されています しかし保育士のみでは必要量を満たせないことから 子育て分野で働くことに関心のある地域住民に

平成24年度 団塊の世代の意識に関する調査 日常生活に関する事項

調査実施の背景 わが国は今 人口構造の変化に伴う労働力の減少を補うため 女性の活躍を推進し経済成長を目指しています しかし 出産後も働き続ける女性は未だ多くないばかりでなく 職場において指導的な立場に就く女性も少ない状況が続いています 女性の活躍を促進させるためには 継続就業のための両立支援策ととも

Microsoft Word - rp1507b(北村).docx

Microsoft Word 年6月リリース(HP用).doc

調査実施の背景 今日 様々な調査において 仕事上重要な能力の1つとして コミュニケーション能力 が上位にあげられています しかし 一言でコミュニケーション能力といっても 企業で求められるそれは多岐にわたり 具体的にどのような能力がどのような人で重要ととらえられ 各人においてそれぞれのコミュニケーショ

調査の実施背景 近年の消費スタイルは 長引く不況下での節約志向の定着の中で 環境問題や節電が 心がけられたり 東日本大震災の復興支援を目的とした応援消費 支援消費が意識され るなど 単に 安くていいもの を基準としたコストパフォーマンスだけでは説明でき なくなってきています こうした動きの中で 消費

結婚しない理由は 結婚したいが相手がいない 経済的に十分な生活ができるか不安なため 未婚のに結婚しない理由について聞いたところ 結婚したいが相手がいない (39.7%) で最も高く 経済的に十分な生活ができるか不安なため (2.4%) 自分ひとりの時間が取れなくなるため (22.%) うまく付き合え

man2

調査の概要 少子高齢化が進む中 わが国経済の持続的発展のために今 国をあげて女性の活躍推進の取組が行なわれています このまま女性正社員の継続就業が進むと 今後 男性同様 女性も長年勤めた会社で定年を迎える人が増えることが見込まれます 現状では 60 代前半の離職者のうち 定年 を理由として離職する男

2002 年 2 月 全国の 20~69 歳の男女 598 名に聞いた 外国人労働者に関する意識調査 第一生命保険相互会社 ( 社長森田富治郎 ) のシンクタンク ライフデザイン研究所 ( 所長千葉商科大学学長加藤寛 ) では 全国の 20 ~ 69 歳の男女 598 名を対象に標記についてのアンケ

三世代で暮らしている人の地域 親子関係 第一生命経済研究所ライフデザイン研究本部研究開発室的場康子 < 減り続ける > 戦後 高度経済成長を迎えた我が国においては 産業構造の変化により都市化 工業化が進む中で 多くの人が地方から都市に移動し核家族化が進んだ 低成長経済に移行した後

調査実施の背景 わが国では今 女性活躍を推進し 誰もが仕事に対する意欲と能力を高めつつワークライフバランスのとれた働き方を実現するため 長時間労働を是正し 労働時間の上限規制や年次有給休暇の取得促進策など労働時間制度の改革が行なわれています 年次有給休暇の取得率 ( 付与日数に占める取得日数の割合

「学び直し」のための教育訓練給付制度の活用状況|第一生命経済研究所|的場康子

Microsoft Word - news1207.doc

2005 年ファイル交換ソフト利用実態調査結果の概要 2005 年 5 月 31 日 目次 調査方法...2 ファイル交換ソフトの利用者数の実態 ファイル交換ソフトの利用率とその変化 ファイル交換ソフトの利用者数とその変化...5 ファイル交換の実態 利用されてい

人生100年時代の生活に関する意識と実態

調査の実施背景 介護保険制度が 2000 年に創設されてから 10 年余りが過ぎました 同制度は 家族介護をあてにせずに在宅介護ができる支援体制を整えることを目的として発足されたものですが 実際には 介護の担い手としての家族の負担 ( 経済的 身体的 精神的負担 ) は小さくありません 今後 ますま

ニッセイインターネットアンケート ~ 夏のボーナス について ~ 2019 年 6 月 2 8 日日本生命保険相互会社 日本生命保険相互会社 ( 社長 : 清水博 ) は ずっともっとサービス のサンクスマイルメニューのひとつ として ホームページ (

質問 1 何歳から 長生き だと思いますか? 男性 女性ともに 80 歳 がトップ ( 合計 :42.3% 男性 :43.2% 女性 41.3%) 平均すると 男性が 81.7 歳 女性が 83.0 歳 と女性の方がより高年齢を 長生き と思うという 傾向があり 女性の 5 人に 1 人 (20.8

平成26年度「結婚・家族形成に関する意識調査」報告書(全体版)

調査の実施背景 戦後 日本の平均寿命は飛躍的に延び 平成 年 7 月に厚生労働省が発表した 平成 年簡易生命表 によると 65 歳の平均余命は 男性は 8.86 歳 女性は.89 歳となっています 約 0 年あるセカンドライフをより有意義に 楽しく暮らすためには人生設計や事前の準備が必要なのではない

調査概要 調査方法 インターネット調査 調査目的 相続財産の受け取り経験や今後の可能性 相続対策の実態 相続税 贈与税改正論への意識などを把握し 今後の施策作りへの一助とする 調査対象者 50 歳以上の既婚者 サンプルソース 弊社インターネットモニター 調査実施期間 12 年 5 月 18 日 (

調査実施の背景 近年 ライフスタイルの多様化が著しく進んでいます 生涯未婚率が上昇し 単身世帯 一人親世帯も増加するなど 世帯構成が大きく変化しました また 25 歳から 39 歳の就業率が上昇し 共働き世帯も増加しました においては 管理職の積極的な登用が推進される一方で非正規社員の占める割合は高

調査実施の背景 2015 年 1 月からの相続税における基礎控除の引き下げを前に 孫等への教育資金一括贈与の非課税制度に対する社会的反響が続いています 一般社団法人信託協会のとりまとめによれば この制度に基づく教育資金贈与信託の受託契約件数は取り扱い開始以降増加を続け 2014 年 9 月現在で 8

資産課税についてのアンケート調査結果について 平成 23 年 1 月 31 日財団法人関西社会経済研究所問合先 ( 鈴木 ) 平成 23 年度税制改正において 資産課税 に関する改正が行われ 高額の遺産相続に対する課税が強化されました そこで関西社会経済研究所では 今回の税制

調査の実施背景 第二次世界大戦後の 1948( 昭和 23) 年に新民法が施行され 家族の概念は これまでの家父長制の直系制家族から夫婦制家族へと移行しました たとえば相続財産については 現行の民法では 兄弟姉妹で均等に相続するのが原則となっています しかし墳墓の継承については 民法第八九七条による

Microsoft Word - notes①1210(的場).docx

( ウ ) 年齢別 年齢が高くなるほど 十分に反映されている まあまあ反映されている の割合が高くなる傾向があり 2 0 歳代 では 十分に反映されている まあまあ反映されている の合計が17.3% ですが 70 歳以上 では40.6% となっています

15 第1章妊娠出産子育てをめぐる妻の年齢要因

平成26年度「結婚・家族形成に関する意識調査」報告書(全体版)

調査の背景 埼玉県では平成 29 年度から不妊に関する総合的な支援施策として ウェルカムベイビープロジェクト を開始しました 当プロジェクトの一環として 若い世代からの妊娠 出産 不妊に関する正しい知識の普及啓発のため 願うときに こうのとり は来ますか? を作成し 県内高校 2 年生 3 年生全員

新信託商品受容性把握のための基礎調査 調査結果報告書 相続意識編 2013 年 8 月

Microsoft Word - rp1410a(的場).docx

質問 1 敬老の日 について (1) 贈る側への質問 プレゼントは何を贈る予定ですか? ( 回答者数 :4,450 名 ) (2) 贈られる側への質問 プレゼントは何がほしいですか? ( 回答者数 :1,061 名 ) 昨年同様 贈る側 贈られる側ともに 食事 グルメ がトップ 贈られる側は 旅行

調査の背景と目的 健康長寿社会の実現がわが国の重要課題となる中 企業が人々の健康づくりに取り組むことを促す動きが広がっています また 健康経営 という観点から 企業が従業員の健康づくりに取り組んだり それを推進したりする動きもあります こうした動きと並行して 従業員の健康づくりへの取り組み状況等に関

2007 年 10 月 子どもの生活に関するアンケート調査 より 学校教育に対する親の認識と子どもの関心 ~ 学校教育での学習に対して 非常に満足している 親はごく僅か ~ 第一生命保険相互会社 ( 社長斎藤勝利 ) のシンクタンク ( 株 ) 第一生命経済研究所 ( 社長小山正之 ) では 全国の

平成24年度 団塊の世代の意識に関する調査 経済状況に関する事項

Microsoft Word - Report (北村)最終版2.docx

『いい夫婦の日』夫婦に関するアンケート調査 【プレゼント編】調査報告書

出産・育児・パートナーに関する実態調査(2015)

<4D F736F F D20819D819D F F9193C18F FEA816A8DC58F4994C52E646F6378>

調査実施の背景 当研究所では 2008 度に 消費者と企業のコミュニケーション - 顧客と供給者 の関係における消費者側の意識 - をテーマに扱い調査を行いました その結果 情報源が多様化し 情報量が膨大となった社会において 1 消費者はネットを中心に消費に関する多量な情報を収集しているものの 2ネ

Microsoft Word - ○Report白書1804修正3(北村).docx

3 調査項目一覧 分類問調査項目 属性 1 男女平等意識 F 基本属性 ( 性別 年齢 雇用形態 未既婚 配偶者の雇用形態 家族構成 居住地 ) 12 年調査 比較分析 17 年調査 22 年調査 (1) 男女の平等感 (2) 男女平等になるために重要なこと (3) 男女の役割分担意

日本の富裕層は 122 万世帯、純金融資産総額は272 兆円

Microsoft Word - .\...doc

 

<4D F736F F D E358C8E838A838A815B BA89C1954D94C5816A C5202D2094BD89662E646F63>

<4D F736F F D C835894AD955C8E9197BF EE CC B83678E9E8E96816A8F4390B38CE32E646F63>

<4D F736F F D D8297EE90A291D182CC8F5A88D38EAF92B28DB8838A838A815B83588DC58F4994C5>

質問 1 敬老の日 のプレゼントについて (1) 贈る側への質問 敬老の日 にプレゼントを贈りますか? ( 回答数 :11,202 名 ) 敬老の日にプレゼント贈る予定の方は 83.7% となり 今年度実施した父の日に関するアンケート結果を約 25% 上回る結果となった 敬老の日 父の日 贈らない

2009年9月●日

スライド 1

目次 P. 1 調査の概要 P 年を振り返って P 年の展望 P 備えが必要 ( 経済的に不安 ) と感じること P 今 一番買いたいもの P お金の支払いをする際の決済方法 P 資産運用について

第 3 章各調査の結果 35

平成29年高齢者の健康に関する調査(概要版)

Microsoft Word - rp1501c(北村).docx

婚活実態調査2016『婚活サービス』は、今や結婚に向けた有効な手段に!

質問 1 企業 団体にお勤めの方への質問 あなたの職場では定年は何歳ですか?( 回答者数 :3,741 名 ) 定年は 60 歳 と回答した方が 63.9% と最も多かった 従業員数の少ない職場ほど 定年は 65 歳 70 歳 と回答した方の割合が多く シニア活用 が進んでいる 定年の年齢 < 従業

                                        

出産・育児に関する実態調査(2014)

25~44歳の出産・子育ての意識と実態

<4D F736F F D A838A815B83588F4390B394C EC816A2E646F63>

. 個人投資家の年齢層と年収 個人投資家 ( 回答者 ) の年齢層 8% 6% 28% 2~3 代 5% 2% 3% 4 代 5 代 6~64 歳 65~69 歳 7 代以上 個人投資家 ( 本調査の回答者 ) の過半数 (56%) は 6 歳以上のシニア層 昨年調査 6 歳以上の個人投資家 56%

出産・育児調査2018~妊娠・出産・育児の各期において、女性の満足度に影響する意識や行動は異なる。多くは子どもの人数によっても違い、各期で周囲がとるべき行動は変わっていく~

2017 年 2 月 27 日株式会社カカクコム 価格.com 生命保険 に関する調査結果を発表加入率は約 8 割 若年層ほど低い傾向 加入中の生命保険は終身タイプがトップ将来への不安?20 代の加入目的 老後保障 貯蓄 が他世代よりも高い結果に補償内容への理解度 十分理解できていない加入者が 53

世帯主年齢別にみると 加入 追加加入意向あり の割合は 概ね若年齢層ほど高くなって おり 30~34 歳 では 59.3% となっている ( 図表 Ⅱ-75) 図表 Ⅱ 75 今後の加入 追加加入意向 ( 世帯主年齢別 ) - 加入 追加加入意向あり の割合

PowerPoint プレゼンテーション

2. 調査結果 1. 回答者属性について ( 全体 )(n=690) (1) 回答者の性別 (n=690) 回答数 713 のうち 調査に協力すると回答した回答者数は 690 名 これを性別にみると となった 回答者の性別比率 (2) 回答者の年齢層 (n=6

長期失業者の求職活動と就業意識

Microsoft Word - wt1608(北村).docx

2008/3/4 調査票タイトル : ( 親に聞く ) 子どものダイエットについてのアンケート 調査手法 : インターネットリサーチ ( ネットマイル会員による回答 ) 調査票種別 : Easyリサーチ 実施期間 : 2008/2/22 14:28 ~ 2008/2/22 21:41 回答モニタ数

質問 今年のクリスマスについて 予算は全て 人当たり 今年のクリスマス イブは火曜日ですが ご自身のクリスマスは何日に行いますか? ( 回答者数 :,4 名 ) 全体では クリスマス イブ の 4 日 という人が一番多く (7.6%) 日 ( 日 ) (0.8%) 3 日 ( 祝 月 ) (0.%)

長く働き続けるための「学び直し」の実態と意識|第一生命経済研究所|的場康子

平成28年 高齢者の経済・生活環境に関する調査結果(概要版)2/4

調査実施の背景 第一生命経済研究所は 生活者の意識や行動の現状と変化をとらえるため 1995 年より 今後の生活に関するアンケート を実施し ライフデザイン白書 を出版してまいりました 第 8 回目となる ライフデザイン白書 2015 ( ) では 家族 地域 消費 就労 健康 介護 人生設計 とい

JUST NEWS RELEASE 2013_2_19

~親世代の資産に関する意識調査~:東京スター銀行

基本情報

「終活」に関する意識調査

<4D F736F F D B835C83694E6F2E BE0914B8AB48A6F82C692998BE082CC8EC091D E646F63>

調査レポート

目次 Ⅰ 調査概要 1 1. 調査目的 1 2. 調査項目 1 3. 調査設計 1 4. 回収結果 1 5. 報告書の見方 1 Ⅱ 調査結果 2 1. 回答者の属性 2 (1) 性別 2 (2) 年代 2 (3) 結婚の状況 2 (4) 働き方 3 (5) 世帯構成 3 (6) 乳幼児 高齢者との同

調査概要 調査対象 : 東京都 愛知県 大阪府 福岡県の GF シニアデータベース 有効回答件数 :992 件 標本抽出法 :GF RTD( ランダム テレフォンナンバー ダイアリング ) 方式 調査方法 : アウトバウンド IVR による電話調査 調査時期 : 平成 23 年 8 月 4 日 (

平成24年度高齢者の健康に関する意識調査結果 食生活に関する事項

PowerPoint プレゼンテーション

Microsoft PowerPoint - グラフ

<4D F736F F D205B46696E616C5D E815B836C F C F82C98AD682B782E992B28DB88CB48D652E646F63>

「いい夫婦の日」アンケート結果 2014

<4D F736F F D C A838A815B A B F838C E B82C98AD682B782E B E646F63>

25~34歳の結婚についての意識と実態

Transcription:

2007 年 1 月 全国の 50~79 歳の男女 768 名に聞いた 中高年者の遺産相続に関する調査 ~ 親から遺産相続した人は 2 割 父親から相続した金融資産は平均 778 万円 男性の金融資産残高は平均 1,702 万円 ~ 第一生命保険相互会社 ( 社長斎藤勝利 ) のシンクタンク ( 株 ) 第一生命経済研究所 ( 社長石嶺幸男 ) では 全国に居住する 50~79 歳の男女 768 名を対象に 標記についてのアンケート調査を実施いたしました この程 その調査結果がまとまりましたのでご報告いたします 調査結果のポイント 親を亡くした年齢 (P2) 父親死亡時の自分の年齢は 50 歳以上 が約 3 割と最も多く 平均年齢は 39.1 歳 母親死亡時の自分の年齢は 50 歳以上 が半数と最も多く 平均年齢は 46.4 歳 親を亡くしたときに遺産を相続した人 (P3~4) 父親死亡時 または母親死亡時に 遺産を相続した人は 2 割強 父親からの遺産は男性の方が 母親からの遺産は女性の方が 相続した人は多い 居住用不動産を相続した人は 1 割未満 金融資産を相続した人は 2 割弱 金融資産を相続した人は 男性よりも女性の方が多い 相続した金融資産の金額 (P5~6) 父親からの遺産額の平均は 778 万円 母親からの遺産は 631 万円と 父親の方が多い 最も多い金額は 200 万円未満 で 父親からは 34% 母親からは 42% の人が相続している 父親からの遺産額の平均は 一人っ子 886 万円 長子 850 万円 次子以降 728 万円 母親からの遺産額の平均は 一人っ子 1,300 万円 長子 555 万円 次子以降 575 万円 個人の金融資産残高 (P7) 平均金額は 男性 1,702 万円 女性 1,354 万円と男性の方が多いが 死別した夫からの相続効果もあり 女性もかなりの金額を保有している 男女ともに 100~500 万円未満 が最も多く 約 4 分の 1 が該当する 子どもへの資産の残し方 (P8~9) 資産は生きているうちに適度に使い 残った分を遺産相続させたい が 4 分の 3 と最も多い 資産の配分方法は ほぼ均等に分けたい (57%) が最も多く 次いで 介護など親の面倒をみた子どもに多く分けたい (34%) が続く < お問い合わせ先 > 第一生命経済研究所ライフデザイン研究本部研究開発室広報担当 ( 丹野 新井 ) TEL.03-5221-4771 FAX.03-3212-4470 アドレス http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/ldi 本報告書は 当研究所から隔月発行している ライフデザインレポート 1-2 月号をもとに作成したものです レポートご希望の方は 左記の広報担当 またはホームページからお申し込みください

アンケート調査の実施概要 1. 調査地域と対象全国に居住する 50~79 歳の男女 2. サンプル数 768 名 3. サンプル抽出方法第一生命経済研究所生活調査モニター 4. 調査方法質問紙郵送調査法 5. 実施時期 2005 年 10~11 月 6. 有効回収数 ( 率 ) 715 名 (93.1%) 7. 回答者の属性 ( 単位 : 人 ) 年代別 未既婚別 50 代 60 代 70 代 不明 既婚 死別 離別 計 男性 105 116 71 0 236 25 31 292 女性 153 198 68 4 234 108 81 423 計 258 314 139 4 470 133 112 715 1

自分が何歳のときに親を亡くしたか? 父親を亡くしたのは 約 3 割が 50 歳以上 のときで 平均年齢は 39.1 歳 母親を亡くしたのは 半数が 50 歳以上 のときで 平均年齢は 46.4 歳 図表 1 親死亡時の自分の年齢 ( 父母別 ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 平均 ( 歳 ) 父親 (n=644) 12.4 12.9 17.7 27.8 29.2 39.1 母親 (n=464) 5.4 7.8 10.3 26.5 50.0 46.4 19 歳以下 20~29 歳 30~39 歳 40~49 歳 50 歳以上 注 : 対象はそれぞれの親が死亡している人 ( 父親死亡 90.7% 母親死亡 65.5%) 父親と母親それぞれが死亡している人を対象に 自分が何歳のときに親を亡くしたか を尋ねました その結果 父親死亡時の自分の年齢については 50 歳以上 (29.2%) のときが約 3 割と最も多いことがわかりました また 次いで多いのは 40~49 歳 (27.8%) で 平均年齢は 39.1 歳 でした 一方 母親死亡時の自分の年齢については 50 歳以上 (50.0%) のときが半数と最も多いことがわかりました また 次いで多いのは父親同様 40~49 歳 (26.5%) で 平均年齢は 46.4 歳 と 父親よりも遅いことがみてとれます 2

親が死亡したときに遺産を相続したか?1 父親の遺産 母親の遺産 ともに 2 割強の人が相続しており 父親の遺産は男性 ( 息子 ) 母親の遺産は女性 ( 娘 ) の割合が高い 図表 2 親の遺産を相続した人の割合 ( 性別 きょうだい順位別 両親の死亡順別 ) 全体 性別 男性 女性 きょうだい順位別 一人っ子 長子 次子以降 両親の死亡順別 両親死亡 片親存命 0 10 20 30 40 50 (%) 9.9 18.5 19.3 23.2 24.6 27.7 25.6 26.7 30.7 28.3 29.1 26.7 注 : 対象はそれぞれの親が死亡している人 31.4 31.0 37.0 父親の遺産母親の遺産 41.0 親が死亡したときに 親からの遺産を相続したかどうか を尋ねました その結果 父親と母親にはそれほど差がなく 父親死亡時には 27.7% の人が 母親死亡時には 23.2% の人が遺産を相続していることがわかりました 性別にみると 父親の遺産を相続した人の割合は 男性では 30.7% に達しているのに対し 女性では 25.6% でした また 母親の遺産を相続した人は 男性では 18.5% に過ぎないのに対し 女性では 26.7% でした 父親死亡の場合は男性 ( 息子 ) で 母親死亡の場合は女性 ( 娘 ) で相続する人の割合は高いことがみてとれます きょうだい順位別にみると 父親死亡の場合も母親死亡の場合も 一人っ子 長子 次子以降 の順に遺産を相続した人が多いことがわかりました 親の死亡順が相続した人の割合に影響するのではないかと考え 片方の親が存命のときに相続が発生した場合と 両方の親が死亡したときに相続が発生した場合に分けて 相続した人の割合をみました これによると 両方の親が死亡したときの方が相続した人の割合が明らかに高くなっており 父親の遺産では 母親が存命 ( 片親存命 ) の場合は 24.6% しか相続していないのに対し 母親も既に死亡している ( 両親死亡 ) 場合には 41.0% が相続していました つまり 多くの場合 片親が存命の場合 子どもには遺産がいかずに 残された方の親が相続するパターンが多いと思われます 3

親が死亡したときに遺産を相続したか?2 居住用不動産を相続した人は 1 割未満 金融資産を相続した人は 2 割弱 父親の遺産として居住用不動産を相続した人は 男性の方が多い その一方で 金融資産を相続した人は 男性よりも女性の方が多い 図表 3 親の遺産を相続した人の割合 ( 性 相続資産別 ) 0 5 10 15 20 25 (%) 居住用不動産 全体男性女性 金融資産 6.0 7.0 5.0 5.2 9.7 16.3 父親の遺産母親の遺産 全体男性女性 13.5 18.2 17.9 17.0 19.0 21.2 注 : 対象はそれぞれの親が死亡している人 相続資産には様々なものがありますが その中で 居住用不動産 と 金融資産 について尋ねました その結果 居住用不動産については 父親の遺産として 9.7% 母親の遺産として 6.0% の人が相続していることがわかりました また 金融資産については 父親の遺産 母親の遺産にかかわらず 約 18% の人が相続しており 居住用不動産を相続した人よりも多いことがみてとれます 性別にみると 居住用不動産については 父親の遺産として 男性では 16.3% 女性では 5.0% が相続しており 男性の方が圧倒的に多いことがわかりました これに対して 母親の遺産としては 男性では 7.0% 女性では 5.2% が相続しており 性別の差はそれほど大きくはありませんでした また 金融資産については 父親の遺産 母親の遺産にかかわらず 男性よりも女性の方が相続した人は多いことがみてとれます 4

金融資産をいくら相続したか?1 父親からの遺産額の平均は 778 万円 母親からの遺産額は 631 万円と 父親からの方が多い 最も多いのは 200 万円未満 で 父親からの遺産では 34% 母親からの遺産では 42% の人が相続している 図表 4 金融資産の相続金額 ( 性 父母別 ) 父親遺産額 0% 20% 40% 60% 80% 100% 平均 ( 万円 ) 全体 (n=117) 34.2 23.9 16.2 17.9 2.6 5.1 778 男性 (n=46) 39.1 17.4 19.6 13.0 0.0 10.9 877 女性 (n=71) 31.0 28.2 14.1 21.1 4.2 1.4 714 母親遺産額 全体 (n=84) 42.9 16.7 21.4 14.3 2.4 2.4 631 男性 (n=27) 48.1 11.1 22.2 18.5 0.0 0.0 531 女性 (n=57) 40.4 19.3 21.1 12.3 3.5 3.5 678 200 万円未満 200~ 500 万円未満 500~ 1,000 万円未満 1,000~ 2,000 万円未満 2,000~ 3,000 万円未満 3,000 万円以上 注 : 対象は金融資産を相続した人 金融資産を相続した人に いくら相続したか その金額を尋ねました その結果 父親からの遺産額の平均は 778 万円 母親からの遺産額は 631 万円と 父親からの方が多いことがわかりました 父親からの遺産額については 200 万円未満 (34.2%) が最も多く 約 3 分の1を占めていました 次いで多いのは 200~500 万円未満 (23.9%) で この両者をあわせると 6 割近く (58.1%) の人が 500 万円未満であることがわかりました また 平均金額は 男性では 877 万円 女性では 714 万円と 男性の方が 163 万円多いこともみてとれます 母親からの遺産額については 200 万円未満 (42.9%) が最も多く 200~500 万円未満 (16.7%) をあわせると 男性同様約 6 割 (59.6%) の人が 500 万円未満であることがわかりました また 男性の平均金額 531 万円に対して女性は 678 万円と 女性の方が 147 万円も多くなっており 母親の金融資産については 男性よりも女性の方が多く相続していることがみてとれます 5

金融資産をいくら相続したか?2 父親からの遺産額は 一人っ子 (886 万円 ) と 長子 (850 万円 ) では大きな差はないが 次子以降 (728 万円 ) になると少なくなる 母親からの遺産額は 一人っ子 (1,300 万円 ) で最も多く 長子 (555 万円 ) と 次子以降 (575 万円 ) では大きな差はない 図表 5 金融資産の平均相続金額 ( きょうだい順位別 両親の死亡順別 ) きょうだい順位別 0 500 1000 1500 ( 万円 ) 一人っ子 886 1,300 長子次子以降 555 575 728 850 父親遺産額母親遺産額 両親の死亡順別 両親死亡 片親存命 411 673 638 1,027 注 : 対象は金融資産を相続した人 前頁に続いて 金融資産の相続金額をきょうだい順位別と両親の死亡順別にみました きょうだい順位別にみると 父親からの遺産額については 一人っ子 では 886 万円 長子 では 850 万円と 両者にそれほど大きな違いはありません これに対して 次子以降 では 728 万円と 長子 との間には 122 万円の差が生じています また 母親からの遺産額については 一人っ子 では 1,300 万円と最も多い一方で 長子 (555 万円 ) と 次子以降 (575 万円 ) の差はほとんどみられませんでした 両親の死亡順別にみると 父親からの遺産額については 片親存命 ( 母親存命 ) では 6 38 万円であるのに対し 両親死亡 ( 母親も既に死亡 ) の場合は 1,027 万円と 389 万円も多くなっています また 母親からの遺産額については 片親存命 ( 父親存命 ) の 411 万円よりも 両親死亡 ( 父親も既に死亡 ) の 673 万円の方が 262 万円も多くなっていました 6

個人の金融資産残高 平均金額は 男性 1,702 万円 女性 1,354 万円と男性の方が多いが 死別した夫からの相続効果もあり 女性もかなりの金額を保有している 男女ともに 100~500 万円未満 が最も多く 約 4 分の 1 が該当する 図表 6 個人の金融資産残高 ( 性別 ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 平均 ( 万円 ) 男性 (n=291) 12.4 24.7 15.1 21.6 8.6 8.6 8.9 1,702 女性 (n=414) 16.7 23.2 18.8 16.9 12.6 8.7 3.1 1,354 100 万円未満 100~500 万円未満 500~1,000 万円未満 1,000~2,000 万円未満 2,000~3,000 万円未満 3,000~5,000 万円未満 5,000 万円以上 相続という行為は 個人が死亡したときに発生するため 相続財産は個人の保有している資産がその対象となります また それと同時に 相続する方も個々人の相続人が相続を受けるため 家計が受けるのではありません その意味において 遺産相続の調査研究は個人に焦点を当てなければならないと考え 個人の金融資産残高はいくらあるか を尋ねました その結果 男性の金融資産残高の平均金額は 1,702 万円で 最も多いのは 100~500 万円未満 (24.7%) 次いで多いのは 1,000~2,000 万円未満 (21.6%) でした また 女性の平均金額は 1,354 万円で 最も多いのは男性同様 100~500 万円未満 (23.2%) 次いで多いのは 500~1,000 万円未満 (18.8%) でした これらから 相対的には 女性よりも男性の方が金融資産を多く保有していますが 死別した夫からの遺産相続の効果もあり 女性の保有額もかなり大きいことがみてとれます 7

子どもへの資産の残し方 資産は生きているうちに適度に使い 残った分を子どもたちに遺産相続させたい (75%) が最も多い 男性では 資産はなるべく使わずに 子どもたちに遺産相続させたい 女性では 子どもがいるけれど 資産は生きているうちに全部使い切りたい が相対的に多い 図表 7 子どもへの資産の残し方 ( 性別 年代別 ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 全体 (n=664) 13.9 75.3 10.8 性別 男性 (n=264) 11.7 75.0 13.3 女性 (n=400) 15.3 75.5 9.3 年代別 50 代 (n=231) 16.5 73.6 10.0 60 代 (n=301) 13.6 74.8 11.6 70 代 (n=128) 10.2 78.9 10.9 子どもがいるけれど 資産は生きているうちに全部使い切りたい 資産は生きているうちに適度に使い 残った分を子どもたちに遺産相続させたい 資産はなるべく使わずに 子どもたちに遺産相続させたい 注 : 対象は子どもがいる人 子どもへ資産をどの程度残したいか といった相続意向を尋ねました その結果 資産は生きているうちに適度に使い 残った分を子どもたちに遺産相続させたい (75.3%) が最も多く 4 分の3にも達しました 性別にみると 資産はなるべく使わずに 子どもたちに遺産相続させたい については 女性 (9.3%) よりも男性 (13.3%) の方が多く 反対に 子どもがいるけれど 資産は生きているうちに全部使い切りたい については 男性 (11.7%) よりも女性 (15.3%) の方が多いことがわかりました 年代別にみると 低い年代ほど 子どもがいるけれど 資産は生きているうちに全部使い切りたい が多くなることがみてとれます 8

子どもへの資産の配分方法 最も多いのは ほぼ均等に分けたい (57%) で 特に男性 (65%) で多い 次いで多いのは 介護など親の面倒をみた子どもに多く分けたい (34%) 図表 8 資産の配分方法 ( 性別 子どもの同居 非同居別 夫の職業別 ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 全体 (n=557) 57.6 4.5 34.1 3.8 性別 男性 (n=224) 65.6 5.4 26.8 2.2 女性 (n=333) 52.3 3.9 39.0 4.8 子どもの同居 非同居別 子ども非同居 (n=303) 61.4 1.7 33.0 4.0 子ども同居 (n=254) 53.1 7.9 35.4 3.5 夫の職業別 正規従業員 (n=111) 61.3 5.4 31.5 1.8 自営業 自由業 農業 (n=51) 47.1 9.8 41.2 2.0 ほぼ均等に分けたい 家業などを継いだ子どもに多く分けたい 介護など親の面倒をみた子どもに多く分けたい その他 注 : 対象は 2 人以上の子どもがいる人 資産が残った場合に子どもにどのように配分したいか といった資産の配分方法について 複数の子どもを持つ人に尋ねました その結果 ほぼ均等に分けたい (57.6%) が過半数と最も多く 次いで 介護など親の面倒をみた子どもに多く分けたい (34.1%) が約 3 分の 1 でした それに対して 家業などを継いだ子どもに多く分けたい (4.5%) は少数でした 性別にみると 男性では相対的に ほぼ均等に分けたい (65.6%) が多く 反対に女性では 介護など親の面倒をみた子どもに多く分けたい (39.0%) が多くなっています また 家業などを継いだ子どもに多く分けたい では わずかながら男性の方が多いことがみてとれます 子どもの同居 非同居別にみると 子ども非同居 では ほぼ均等に分けたい が 61.4% と 子ども同居 (53.1%) に比べて多いことがわかりました これらから 戦略的に子どもの間で差をつけた相続を考えていることがうかがわれます 夫の職業別にみると 自営業 自由業 農業 では 家業などを継いだ子どもに多く分けたい (9.8%) が 正規従業員 (5.4%) よりも多く 約 1 割に達すると同時に 介護など親の面倒をみた子どもに多く分けたい (41.2%) も多い結果になりました これに対して 正規従業員 では ほぼ均等に分けたい (61.3%) が非常に多く 淡泊な相続意識を持っていることがみてとれます 9

研究員のコメント 家計が保有する金融資産は約 1,500 兆円と言われています しかし この金融資産の多くが高齢者に集中している一方で 高齢者の消費が活発ではないところから こうした資産がわが国経済全体の中で有効に機能していないことが問題視されています こうした資産は生前贈与と遺産相続という形で次世代に移転していきますが このような巨額の資産が次世代に移転していく実態はあまり明らかにはされていません 本調査研究は 特に遺産相続という面に焦点を当てて実態を調査することを目的としました 親が死亡したときの遺産をどの程度相続したかという視点からみると 父親死亡時 母親死亡時とも なんらかの相続を受けた人の割合は2 割強と必ずしも多くはありませんでした 父親が死亡したときに居住用不動産を相続した人の割合は 男性が女性を大きく上回っていましたが 母親が死亡したときの金融資産においては 相続した人の割合と相続金額 どちらとも女性の方が男性を大きく上回っていました これらから 母親に対しては 娘の方が老後の面倒をみたりケアする機会が多いことから その見返りとして相続した人の割合が高まっているのかもしれません 個人の金融資産の大きさを説明する要因として 親からの遺産 特に 男性の場合は父親からの遺産額が 女性の場合は母親からの遺産額があげられます また 女性の場合はこれに加え 死別した夫からの遺産も影響が大きく 金融資産には結婚状況も大きな影響を与えるといえます 今回の調査結果からは 相続した遺産の効果もあって 中高年女性の金融資産の個人保有額は大きいことがわかりました 夫婦であってもそれぞれが個人の金融資産を保有している姿がみてとれ さらに 子どもへの遺産の相続方法も 夫 妻それぞれが自分の資産の配分方法を考えていました 遺産相続に関しては これまでは家計の資産の相続を分析対象としてきましたが 相続はあくまでも個人の資産を相続するものであることから 今後の研究においては 家計よりも個人に焦点を当てた研究が必要とされるでしょう 子どもへの資産の残し方に左右する遺産動機には 本来 2つの軸が考えられます 一つは資産を子どものために残そうとするのか あるいは自分で使ってしまうかという軸 もう一つは残った場合の資産の配分を特定の子どもに多く ( 全部 ) 配分するのか あるいは均等に配分するのかという軸です 今回の調査結果では 前者の軸では 資産は生きているうちに適度に使い 残った分を子どもたちに遺産相続させたい という意識が 75.3% を占め 後者の軸では ほぼ均等に分けたい が 57.6% 介護など親の面倒をみた子どもに多く分けたい が 34.1% と分かれました これまでのモデルでは この両者の軸を完全に充たしているとはいえないため 今後はより統合的な遺産相続モデルの構築が望まれます ( 研究開発室主席研究員鈴木征男 ) 10