コージェネット vol14

Similar documents
コージェネット vol14

コージェネット vol13

ジェネ導入事Cogeneration Case Study ー東天紅上野本店 Case2 資生堂久喜工場 Case3 曙ブレーキ工業 Ai-City 例Case1

業務用空調から産業用まで 圧倒的な効率で省エネやCO2排出量削減に 貢献するKOBELCOのヒートポンプ ラインナップ一覧 業界最高効率の高い省エネ性 シリーズ 全機種インバータを搭載し 全負荷から部分 機 種 総合COP 冷房 供給温度 暖房 熱回収 冷温同時 製氷 冷媒 ページ HEMⅡ -10

平成25年度コージェネ大賞優秀事例集

NHK環境報告書2008


目次 ~2017 年度冬版 L2-Tech 認証製品一覧 Ver.1.00 産業 業務 ( 業種共通 ) 技術体系設備 機器等ページ番号技術体系設備 機器等ページ番号空調機 ( ヒートポ 1~15 産業 業務窓三層 Low-E 複層ガラス (LE3+Ar11+FL3+Ar11+LE3) 143 (

AISIN GROUP REPORT 2011

平成27年度 コージェネ大賞優秀事例集

三建設備工業つくばみらい技術センター汎用機器を用いた潜熱処理システムの運転実績

Q1 1

目次 エネ ビジョンについて 排熱利用について 排熱回収事例 1 ヒートポンプの用途 / 特徴 排熱回収事例 2 排熱回収事例 3 排熱回収事例 4 補助金利用 排熱利用システム検討について

1. 火力発電技術開発の全体像 2. LNG 火力発電 1.1 LNG 火力発電の高効率化の全体像 1.2 主なLNG 火力発電の高効率化技術開発 3. 石炭火力発電 2.1 石炭火力発電の高効率化の全体像 2.2 主な石炭火力発電の高効率化の技術開発 4. その他の更なる高効率化に向けた技術開発

平成 27 年度補正予算中小企業等の省エネ 生産性革命投資促進事業費補助金 設備別省エネルギー効果計算の手引き 省エネルギー効果計算について 平成 28 年 7 月 2.0 版

東洋インキグループの環境データ(2011〜2017年)

コージェネット vol13

表紙01

2. 余熱利用の手法ごみ焼却施設からの余熱利用のエネルギー回収方式としては 温水変換 蒸気変換 電気変換 の 3 つが挙げられる これらの特徴を以下に示す 概要エネルギー回収効率技術的問題点エネルギー用途 温水変換 燃焼排ガスの熱を利用し 熱交換器で温水又は高温水を作る 効率はよいが 需要の時間変動

PowerPoint プレゼンテーション

福井県建設リサイクルガイドライン 第 1. 目的資源の有効な利用の確保および建設副産物の適正な処理を図るためには 建設資材の開発 製造から土木構造物や建築物等の設計 建設資材の選択 分別解体等を含む建設工事の施工 建設廃棄物の廃棄等に至る各段階において 建設副産物の排出の抑制 建設資材の再使用および

省エネセミナー「連携制御」説明資料

untitled

高効率窒素プラント導入 工場 事業場間一体 省エネルギー事業 山陽エア ケミカルズ株式会社 ( 岩谷産業グループ ) 三井化学株式会社

事例8_ホール素子

事業者概要 会社名 : 株式会社伸和 住所 : 新潟県新潟市西蒲区金池 10 業種 : プラスチック製品製造業 資本金 : 5,300 万円 従業員数 : 66 人 設立年月日 : 平成 21 年 12 月 28 日 代表者名 : 代表取締役 山本和伸 経営理念 : 生活のさまざまなシーンで あなた

<4D F736F F D2089C692EB BF B C838C815B CC AF834B E2895BD90AC E368C8E29>

高効率空気熱源ヒートポンプ式熱風発生装置“熱Pu-ton”の開発,三菱重工技報 Vol.54 No.2(2017)

bc0710_010_015.indd

富士フイルムホールディングス、電力と蒸気を自然エネルギー由来100%に

PowerPoint プレゼンテーション

1. 目的 実施計画 高度なエネルギーマネジメント技術により 需要家側のエネルギーリソースを統合的に制御することで バーチャルパワープラントの構築を図る < 高度なエネルギーマネジメント技術 > 蓄熱槽を活用した DR 複数建物 DR 多彩なエネルギーリソースのアグリゲーション < 便益 > 系統安

1. 用役 ( ユーティリティー ) と用役設備 用役 ( ユーティリティー ) の種類 用役 ( ユーティリティー ) の起動手順 電力供給設備 電力の種類と電圧 電力供給設備とは 発電設備.

北杜市新エネルギービジョン

発電機・溶接機等.indd

01盤用熱対策機器_coolcabi.indd

SJ-XW44T/XW47T 3版

バイオマス比率をめぐる現状 課題と対応の方向性 1 FIT 認定を受けたバイオマス発電設備については 毎の総売電量のうち そのにおける各区分のバイオマス燃料の投入比率 ( バイオマス比率 ) を乗じた分が FIT による売電量となっている 現状 各区分のバイオマス比率については FIT 入札の落札案

azbil Technical Review 2011年1月号

世界トップクラス 先端の自動生産 ライン採用 信頼されるものづくりへ 鹿児島出水市から羽ばたく エネルギーギャップのこだわり 私たちエネルギーギャップは N 型太陽電池モジュールの数少ない国内メーカーとして JAPAN QUALITY また蓄電池その他の太陽光発電事業向け機器のサプライヤーとして 高

indd



4-3-1節類製造作業_実施計画モデル例_

トレーサビリティ 原料ロット管理 CyberChefood は 食品製造工場の安心 安全 効率化を 支援するための 食品工場向け製造管理システム です 品質管理の徹底 HACCP対応 小分け作業 ミス防止 CyberChefood 原料の受入から在庫管理 小分け作業 賞味期限管理 投入 製造 作業ミ

PowerPoint プレゼンテーション

2012MEIKO-...^-...e.f.[.^.qxd

目 次 産業洗浄技能検定試験の試験科目及びその範囲並びにその細目 1 ページ 制定昭和 61 年度改正平成 28 年度 産業洗浄 ( 見直し ) 職業能力開発専門調査員会 ( 平成 25 年度 ) 氏名所属氏名所属 清滝一宏栗田エンジニアリング ( 株 ) 坂内泰英荏原工業洗浄 ( 株 ) 鷺谷洋一

Transcription:

植田製油株式会社本社工場ージェネ導入事例Cogeneration Case Study Case1 ANA クラウンプラザホテル熊本ニュースカイ Case2 生活協同組合コープこうべ六甲アイランド食品工場 Case3

Case1 ANA クラウンプラザホテル熊本ニュースカイ ANA CROWNE PLAZA KUMAMOTO NEW SKY 大幅な電力ピークカットと省エネ コスト削減をコージェネ導入と熱の有効活用で実現 路面電車がのんびりと走る情緒ある街並みの熊本市中心部に 高くそびえ立つ熊本のシンボル それが今回紹介するANA クラウンプラザホテル熊本ニュースカイだ 25 階建て 高さ 81.4mのシティホテルで IHG ANA ホテルズのフランチャイズホテルであり 株式会社ニュースカイホテルが運営している 2014 年 4 月 16 日より 熊本全日空ホテルニュースカイ から現在の名称に変更した ホテルの歴史は古く 1968 年にニュースカイホテルとして創業 以降 71 年に11 階建ての西館を増設 83 年に25 階建ての東館を増設し 2005 年の一部解体と改装を経て ほぼ現在の姿となった 長い歴史にわたって 熊本市の観光とビジネスを支える場を変わらずに提供し続けている 今回は 熊本エリアの経済に密着して発展を支えてきた ANA クラウンプラザホテル熊本ニュースカイに導入されたコージェネレーション ( 熱電併給 ) システム ( 以下 コージェネ ) を紹介する 施設概要 所在地 熊本県熊本市中央区東阿弥陀寺町 2 番地 構 造 鉄筋コンクリート +( 鉄骨構造 ) 面 積 敷地面積 6103.20m2 延床面積 29375.01m2 規 模 地上 25 階建て 開 業 1968 年 客室数 186 室 コージェネ導入のポイント 電力ピークカットによるコスト軽減 分散型電源導入促進事業費補助金 の活用 ホテル用途に多い温熱向け予熱 Co-GENET Vol.14 22

ガスコージェネ導入などでエネルギーもコストも12 %削減[導入の経緯] 2 エネルギーシステム概要補助金対象都市ガスマイクロコージェネ 2 台排熱回収ポンプ還水タンク (HWT) 排熱排熱蒸気小型貫流ボイラ補給水還水運転時間年間約 2,300 時間夏期 6 時間 / 日冬期 8~9 時間 / 日中間期 4~5 時間 / 日ホテル設備熱交換器 ガスエンジン仕様概略メーカーヤンマーエネルギーシステムモデル名 CP25VB3-TNB 定格出力 25kW 台数 2 台設置場所地下機械室定格ガス消費量 74.6kW 運転電主運転効率発電効率 33.5%/ 排熱効率 51.5% ❶ガスコージェネの導入❷電動ターボチラーのナチュラルチラーへの機種変更❸炉筒煙管ボイラの還流ボイラ化 [導入システム概要] マイクロコージェネ 23 コージェネ導入事例

謝辞 ( 取材 文 : 加藤弘之 ) 熊本地震を乗り越えて コージェネレーション系統概要コージェネ排熱還水槽の予熱ナチュラルチラー 100RT 3 台蒸気ボイラ 2t/h 2 台 蒸気ボイラ

Case2 生活協同組合コープこうべ六甲アイランド食品工場 CONSUMERS CO-OPERATIVE KOBE, Rokko Island Food Factory 地域の食の 安全 安心 を支え徹底した環境配慮にも寄与するコージェネ コープこうべの歴史は古く 社会運動家 賀川豊彦の指導の下 1921 年 ( 大正 10 年 ) にその前身 神戸購買組合 灘購買組合 が誕生している 1991 年 ( 平成 3 年 ) 創立 70 周年を機に名称を 灘神戸生活協同組合 から 生活協同組合コープこうべ に改称 組合員のくらしを支え 豊かにする事業や活動を展開している 事業エリアは兵庫県全域 京都府京丹後市 大阪府北部に及び 162の店舗と 25の協同購入センターを擁する また 1995 年の阪神 淡路大震災後に被災地に必要な支援を迅速に行うための コープこうべ災害緊急支援基金 をスタートさせるな ど 社会活動も数多く行っている 生産事業は1924 年 ( 大正 13 年 ) のみそ 醤油の製造から始まる 六甲アイランド食品工場は 1988 年 ( 昭和 63 年 ) に操業を開始し 店頭や宅配で供給するパンや麺 豆腐 納豆 こんにゃく 和菓子等の加工食品のほとんどを製造している この工場では 食品製造ラインで大量に使用する電気や蒸気をコージェネが供給し エンジンの温水排熱から空調用の冷水を生成 熱が余る場合はボイラ給水の予熱を行うなど コージェネシステムが大活躍している好事例となっている コージェネ導入のポイント 熱需要の変化を考慮したコージェネシステムの更新非発兼用機の採用で 非常用発電機を撤廃食品廃棄物を活用したバイオガスコージェネも併設 施設概要 名 称 生活協同組合コープこうべ六甲アイランド食品工場 所在地神戸市東灘区向洋町西 2 丁目 1 構造 規模 鉄骨鉄筋コンクリート造 7 階建 面積敷地面積 :29,998 m2 / 延床面積 38,218 m2 開設 1988 年 ( 昭和 63 年 )4 月 25 コージェネ導入事例

[導入の経緯] 高発電効率のガスエンジンへリプレース非発兼用機も導入 ガスエンジン仕様概略メーカーヤンマーエネルギーシステム三菱重工エンジン & ターボチャージャモデル名 EP-400G SGP-815 定格出力 400kW 815kW 台数 2 台 1 台効率発電効率 :39.6% 排熱回収効率 :30.7% 発電効率 :41.4% 排熱回収効率 :33.7% ガスエンジン コージェネ コージェネレーション系統概要冷水コージェネシステム 400kW 2 台 815kW 1 台各排熱回収ユニットボイラー給水予熱熱交換器蒸気ヘッダー温水焚冷凍機工場内電力負荷製造ライン空調 製造ライン 0.7MPa 蒸気電力 88 温水 26

Case2 - CONSUMERS CO-OPERATIVE KOBE, Rokko Island Food Factory 謝辞 ( 取材 文 : 深江守 ) 食品廃棄物処理も環境配慮を徹底 [導入システム概要] おから乾燥設備メタン発酵設備生ゴミ砕袋分別設備生ゴミ (4t/ 日 ) 工場排水ビニールゴミ (0.6t/ 日 ) 食用廃油 (0.3t/ 日 ) 熱風砕袋包材飼料用原料槽乾燥機圧縮減容保管設備処理水 ( 下水道放流 ) 蒸気電気 (3t/ 日 ) (1440kWh/ 日 ) 搬出脱流塔乾燥おからタンク工場内 (27 m2 ) (80 m2 ) 可容化槽ボイラー焼却炉排水処理設備メタン発酵槽 (180 m2 ) ガスホルダー槽 (30 m2 ) 排水汚泥(脱水汚泥1t /日相当)発電機生おから (7t/ 日 ) 食品廃棄物処理設備 27 コージェネ導入事例

Case3 植田製油株式会社 UEDA OILS & FATS MFG. CO., LTD 本社工場 熱需要の大きい生産設備の省エネ コスト削減でコージェネ導入の有効性を実証 植田製油は 1916 年 ( 大正 5 年 ) に創業 魚油をかわきりに工業油脂関連分野を手がけ 1955 年 ( 昭和 30 年 ) には食品油脂製造設備を新設し 食品油脂業界に進出した 昨年 5 月に創業 100 年を迎え 日本でも数少ない 加工油脂メーカー として歴史を重ねている 市販されていないことから 一般の方には植田製油の名前はなじみが少ないかもしれないが 即席麺 パン 菓子 冷凍食品等の分野の加工業者の方々には名の通った会社である 主な取扱商品はマーガリン ショートニング フライ油等で 即席麺 パン スナック菓子 粉ミルクなど各種の食品に利用されている このような加工油脂は原料として植物性油脂 動物性油脂を利用して 精製 硬化 脱臭 充填の工程を経て加工業者に届けられる この油脂は非常にデリケートなもので 最も重要な問題が 酸化防止 である このため 植田製油ではタンカー輸送 船を直接接岸できる立地となっており 窒素気流下での保存システムの採用 タンクの温度調節システムなど最新の技術を活用することで酸化防止に努めており 添加剤を使うことなく 最高品質を維持している ここ本社工場では 動植物油脂を原料として年間 80,000t 以上の製品を生産 出荷している 施設概要 所 在 地兵庫県東灘区魚崎浜町 17 番地 面 積敷地面積 :33,125m2/ 延床面積 :12,178m2 設 立 1949 年 ( 昭和 24 年 ) コージェネ導入のポイント 施設の運用に合わせた電力 熱の高効率活用 環境性の向上 ランニングコスト削減 Co-GENET Vol.14 28

大阪ガスエネットコージェネ (400kW 2 台 ) プロセス加熱用蒸気ボイラ電力熱源水蒸気高圧蒸気照明 動力 一般負荷プロセス冷却 ボイラー補給水加熱加熱 殺菌加熱コージェネ導入と都市ガス利用で電力ピークカットも省エネも[導入の経緯] ガスエンジン コージェネ ガスエンジン コージェネレーション仕様概略メーカーヤンマーエネルギーシステム株式会社モデル名 EP-400G 定格出力 400kW 総合効率 71.2% 各効率発電効率 :40.5% 温水回収効率 :15.0%(533.0MJ/h) 蒸気回収効率 :15.7%(558.2MJ/h) 台数 2 台 導入システムのエネルギーフロー 29 コージェネ導入事例

( 取材 文 : 島田謙児 ) [運転実績] 2 本船着岸バース 0 100,000 200,000 300,000 400,000 500,000 600,000 700,000 800,000 0 10 20 30 40 50 60 70 2016 年の月ごとの受電 発電電力量 2016 年の月ごとの効率 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12( 月 ) (kwh) (%) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12( 月 ) 発電電力量受電電力量熱源水効率蒸気効率発電効率謝辞 30 Co-GENET Vol.14