教養セミナー 第 8 回 : ノート PC の設定 2 ubuntu のインストール
今日の概略 先週 VMware player をインストールしましたね? 新しい仮想機械を作る 作った仮想機械にOSをインストールする OSは ubuntu というものを使います いくつかのアプリケーションをインストールする 更新の仕方を覚えておく UNIXのファイルシステムとシェルコマンド ( 入門 ) UNIX 系 OS LINUX ubuntu
OSのイメージをダウンロードする 1 ブラウザで下記URLを開く https://www.ubuntulinux.jp/download/ja-remix/ 2 ubuntu-ja-16.04-desktop-amd64.iso ISOイメージ をダウンロードする ファイルを保存 してください W205で作業するのであれば local にファイルがあるので それを使う 次ページ
OS のイメージをコピーする 1 エクスプローラで下記 URL を開く : \\samba01.sun-sec.local\tools\software\ 2 このフォルダにある ubuntu.iso というファイルを手元 ( デスクトップなど ) にコピーする
仮想機械を作って OS をインストールする 1 VMware Player を起動 2 新規仮想マシンの作成 を選択
仮想機械を作って OS をインストールする 3 インストーラディスクイメージファイル を選ぶ 4 参照 から 先ほどダウンロードした.iso ファイルを指定する 5 をクリック
仮想機械を作って OS をインストールする 6 フルネーム には自分の名前を入力 ユーザー名 は 全員異なることが望ましいので 学籍番号にしましょう 大文字は使えないので bs2170xx など パスワード は安全で忘れにくい文字列を入力 確認 はパスワードを再入力 7 をクリック
仮想機械を作って OS をインストールする 8 仮想マシンに名前をつける 仮想マシンの名前は何でもよいが 分かりやすいものを 9 をクリック
仮想機械を作って OS をインストールする 10 ディスク容量の指定は デフォルトのままで問題ない をクリック 11 をクリック
仮想機械を作って OS をインストールする 12 しばらく待つ この間 ウィンドウの大きさが変わったり ウィンドウの中が黒くなったり いろいろ変化があります 13 パスワード入力を求める欄が出てきたら ひとまず OS のインストールは終了です
ubuntu にログインする 1 先ほど設定したパスワードを入れてログインする
画面の大きさを調整する 1 全画面モードにする 画面の大きさに問題が無ければ 設定は不要です 2 画面が小さければ 右上の歯車 から システム設定 ディスプレイを選択して 適切な解像度を選び をクリックする
ターミナルを立ち上げる ターミナル (terminal 端末 ) キーボードからの入力を受け付け 画面に文字を出力するアプリケーション 立ち上げるとシェル ( 後述 ) が動く これらを使っていろいろな命令を実行させる ターミナルの立ち上げ方 : 1 背景で右クリックするとメニューが出るので 端末を開く を選ぶ 1 Ctrl-Alt-T で端末が立ち上がる
ターミナル ターミナル ( シェル ) を立ち上げると 最初だけ 管理者としてコマンドを実行するには sudo を使え というメッセージが出る 二度目から このメッセージは出ない
UNIX の基本 端末で最初に動いているのはシェルというアプリケーションシェルは ユーザが入力したコマンドを実行する コマンド ( と必要なら引数 ) を入力し Enter を押す コマンドとコマンドの引数をスペースで区切る Enter を押す前に 入力したコマンドを確認する 特に危険なコマンドの場合は注意深く操作すること
以下の表記について $ sudo apt-get install emacs この $ はシェルのプロンプトを表す ( 入力してはいけない ) これが先頭についている行はシェルのコマンドである コマンドは間違えずに入力するよう注意すること 入力を確認をしたら 最後に Enter を押して実行する
ubuntu に emacs をインストールする 1 $ sudo apt-get install emacs [sudo] bs2170xx のパスワード : パッケージリストを読み込んでいます... 完了 依存関係ツリーを作成しています 状態情報を読み取っています... 完了 以下の追加パッケージがインストールされます : emacs24 emacs24-bin-common emacs24-common emacs24-common-non-dfsg emacs24-el libgif7 liblockfile-bin liblockfile1 libm17n-0 libotf0 m17n-db 提案パッケージ : ncurses-term m17n-docs gawk 以下のパッケージが新たにインストールされます : emacs emacs24 emacs24-bin-common emacs24-common emacs24-common-non-dfsg emacs24-el libgif7 liblockfile-bin liblockfile1 libm17n-0 libotf0 m17ndb アップグレード : 0 個 新規インストール : 12 個 削除 : 0 個 保留 : 473 個 37.6 MB のアーカイブを取得する必要があります この操作後に追加で 113 MB のディスク容量が消費されます emacs のインストールを指示するコマンド パスワードを要求される : 入力する ディスクの消費が そこそこ大きいので 確認される y を入力すると インストー 続行しますか? [Y/n] y ルが開始される 2 3
ubuntu に Java をインストールする 1 $ sudo apt-get install default-jdk あとは emacs と同様 sudo を続けて実行すると パスワードを聞かれないことがある
1 2 インストールされているアプリを 最新版にする $ sudo apt-get update $ sudo apt-get upgrade インストールされているアプリのデータベースを更新する を実行する インストールされているアプリがデータベースにあるものより古ければインストールする 今後も時々 実行すること
インストールしたものを使ってみる 1 1 2 3 $ emacs hello.c を実行すると emacs( エディタ ) が起動する 右のプログラムを入力する 保存する :Ctrl-x Ctrl-s 終了する :Ctrl-x Ctrl-c $ gcc hello.c $./a.out Hello これらは emacs のコマンド #include <stdio.h> main() { printf("hello\n"); } エラーが出たら間違いがある その場合は 1 に戻ってプログラムを修正する 実行する 正しく動けば Hello と表示される
emacs のスタート画面を消す emacs を起動すると 下半分にチュートリアルの案内などが表示される 長いプログラムを書くときには邪魔なので消しておく 1 Nerver show it again の前の にチェックを入れる 2 Dismiss this startup screen をクリックする
インストールしたものを使ってみる 2 1 2 3 $ emacs Hello.java を実行すると emacs が起動する 右のプログラムを入力する 保存する 終了する $ javac Hello.java $ java Hello Hello public class Hello { public static void main(string args[]) { System.out.println("Hello"); } } 間違いがあればエラーが出る その場合は 1 に戻ってプログラムを修正する 実行する 正しく動けば Hello と表示される
ファイルシステム UNIX のコマンドを理解する前に ファイルシステムの階層構造を理解する必要がある
ファイルの階層構造 データの保存 : ファイル (file) ファイルのまとまり : ディレクトリ (directory) OS によっては フォルダ とも呼ぶ ディレクトリの中にファイルが入る ディレクトリの中にディレクトリを入れることもできる ディレクトリが入れ子になる 親子関係 や 木構造 (tree structure) という言い方をすることもある
ファイルの階層構造 A B 階層のもっとも上のディレクトリを ルートディレクトリ (root directory) と呼ぶ 一つのディレクトリの直接の子には すべて違う名前をつける C D E ディレクトリは空でもよい D 異なるディレクトリには同じ名前のファイルやディレクトリがあってもよい
ファイルの絶対参照 /A A D C / B D /B /B/C /B/C/D E /B/D ファイルやディレクトリを指定するとき ルートからの経路を並べて書くやり方を絶対参照と呼ぶ 経路の区切りには /B/E / を使う 目的のファイルまでの経路をパス (path) と呼ぶ 絶対参照のパスは絶対パス
../A A ファイルの相対参照.. B. ここで作業中とする 相対参照のパスは相対パス ファイルやディレクトリを指定するとき 現在作業中のディレクトリからの経路を並べて書くやり方を相対参照と呼ぶ D C D C C/D E D E 現在作業中のディレクトリをカレント (current) ディレクトリといい. で表す 一つ上のディレクトリを.. で表す./ は省略されることもある
覚えておこう ルートディレクトリ コンピュータの持つファイルシステムの階層構造の最も上のディレクトリ カレントディレクトリ 現在作業中のディレクトリ ホームディレクトリ ユーザごとに割り当てられたファイルシステム上の領域の一番上のディレクトリ
よく使うシェルコマンド [] は省略可能な引数を示す cd [ ディレクトリ名 ] カレントディレクトリを変更する 省略するとホームディレクトリに移る ls [ ディレクトリ名またはファイル名 ] ファイルを一覧する 省略するとカレントディレクトリのファイルを一覧する pwd 現在の作業ディレクトリを表示する mv 移動元のファイル名またはディレクトリ名移動先のディレクトリ名またはファイル名 ファイルを移動する 名前の変更にも使われる cp 複製元のファイル名またはディレクトリ名複製先のディレクトリ名またはファイル名 ファイルを複製する mkdir 新規ディレクトリ名 ディレクトリを作る rm 削除するファイル名 ファイルを削除する rmdir 削除するディレクトリ名ディレクトリを削除する ただし空のディレクトリに限る
確認しよう $ pwd を実行すると カレントディレクトリが表示される それは (cd コマンドで移動していない限り ) ホームディレクトリのはず /home/bs2170xx といった感じ $ ls を実行すると カレントディレクトリにあるファイルとディレクトリが表示される
ファイル整理のすすめ 作業内容ごとにディレクトリを作るとよい 例えば 授業ごとや プログラミング言語ごと さらに 各授業の課題ごと など ファイル名やディレクトリ名に日本語も使用可能だが 入力が少々面倒なので 英数字のみにすることをお勧めする
おまけ : シェルのコマンドについて シェルのコマンドには ビルトインと実行ファイルの二種類がある cd はビルトイン 実行ファイル名をコマンドとして指定すると そのファイルが実行される 実行ファイルはパス (path) の中から探される emacs は /usr/bin/emacs に実体がある./a.out はカレントディレクトリにある a.out という実行ファイルを指定している
つづきは後期のプログラミング基礎演習で プログラミング関連の演習では主に UNIX を使います firefox ( ブラウザ ) などをインストールしておいても良い ファイルシステムなどの概念は勉強するもの シェルのコマンドや emacs の使い方は 使って覚えるもの 実は便利な使い方がたくさんある