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目 次 運用全般について 1. 基本ポートフォリオと運用資産構成 2. の推移 3. 運用資産額 責任準備金 利益剰余金 繰越欠損金の推移 各運用資産について 4. 国内債券 ( 簿価 ) 資産 ( 満期保有目的 ) 5. 融資経理貸付金 6. 生命保険資産 7. 委託運用資産 ( 国内株式 国内債

1. 平成 28 年度第 1 四半期運用環境 各市場の動き ( 4 月 ~ 6 月 ) 国内債券 : 日銀の緩和的な金融政策を背景に 10 年国債利回りは マイナス 0.1% 前後での推移が続きました 6 月に入ると 世界的な景気低迷や不安定な金融市場の動きを受け 日銀の追加金融緩和観測が台頭し 1

当期の 1 口当たり純資産価格等の推移について 運用経過 円建円ヘッジクラス受益証券 円建円ヘッジなしクラス受益証券 第 4 期末の 1 口当たり純資産価格 : 第 5 期末の 1 口当たり純資産価格 : 第 5 期中の 1 口当たり分配金合計額 : 騰落率 : 円建円ヘッジクラス 13,212 円

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1. 平成 29 第 2 運用環境 各市場の動き ( 7 月 ~ 9 月 ) 国内債券 : 日銀の金融緩和が継続される中 期初から 9 月上旬にかけては 北朝鮮のミサイル発射や核実験に伴う地政学的リスクの高まりなどから 10 年国債利回りは一時的にマイナスまで低下しました その後 株価指数の上昇 円

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1. 平成 28 第 2 運用環境 各市場の動き ( 7 月 ~ 9 月 ) 国内債券 :7 月の日銀金融政策決定会合でマイナス金利の拡大が見送られたことから 10 年国債利回りは -0.01% 程度に上昇 ( 債券価格は下落 ) して推移しました また 期末に近い 9 月の金融政策決定会合で日銀が

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1. 平成 28 第 3 運用環境 各市場の動き ( 10 月 ~ 12 月 ) 国内債券 :9 月に導入された日銀の 長短金利操作付き量的 質的金融緩和 を受け 期初から 10 年国債利回りはゼロ % をやや下回る水準で推移しましたが 11 月の米大統領選挙後は米国の財政拡大期待による米国金利上昇

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企業年金における資産運用の状況 2015 年度年次報告書 企業年金連合会 運用 運営調査室 会員センター

目次 I. 調査の概要 1 II. 運用成果と投資環境 2 III. 資産残高 4 IV. 資産構成割合と政策アセット ミクス 5 V. マネージャー ストラクチャー 11 VI. オルナタティブ投資の実施状況 13

Ⅰ. 調査の概要 調査対象 調査対象基金 :1,121 件 ( 企業年金連合会の会員たる厚生年金基金 (218 件 ) 及び確定給付企業年金 (903 件 )) 資産運用基礎データ調査回答基金 :1,089 件 ( 回答率 97.15%) 資産運用アンケート回答基金 :1,068 件 ( 回答率 95.27%) 回答のあった基金のうち 合計資産額の回答があった基金について 制度別 資産規模別に集計したのが次の図表 1である 特に資産額が50 億円から100 億円と100 億円から200 億円の区分に集中している 累積割合をみると200 億円までの区分に全体の約 60% が分布している ( 図表 1) 図表 1. 資産規模別回答状況 ( 件 ) 資産規模 厚生年金確定給付基金企業年金基金型規約型 合計 割合 累積割合 30 億円未満 10 125 57 68 135 13.78% 13.78% 30~50 億円 16 78 48 30 94 9.59% 23.37% 50~100 億円 49 144 111 33 193 19.69% 43.06% 100~200 億円 45 134 106 28 179 18.27% 61.33% 200~300 億円 31 67 52 15 98 10.00% 71.33% 300~500 億円 23 87 78 9 110 11.22% 82.55% 500~1000 億円 20 65 56 9 85 8.67% 91.22% 1000 億円以上 14 72 62 10 86 8.78% 100.00% 合計 208 772 570 202 980 100.00% ( 注 ) 調査回答基金のうち 合計資産額の記入のあった基金の分布をあらわしている 用語の定義 文中 表中の用語内容 厚生年金基金 確定給付企業年金 連合会の会員である厚生年金基金 連合会の会員である確定給付企業年金 基 金 上記 厚生年金基金 および 確定給付企業年金 グラフタイトルに 厚生年金基金 および 確定給付企業年金 の表記がない場合は 企業年金合計の集計値 1

Ⅱ. 運用成果と投資環境 運用成果と投資環境昨年度の運用環境は 各資産の時間加重収益率で 国内債券が4.71% 国内株式が 8.21% 外国債券が 1.80% 外国株式 8.55% となった 日本の長期金利は 日銀が国債買い入れを行う安心感等から低下 ( 債券価格は上昇 ) したが 国内外の株式は中国経済の減速懸念の高まりや原油価格の下落等を背景に下落したほか 円高による外貨建資産の円ベースでの収益がマイナスに寄与したことも響き 会員の資産全体の修正総合利回りは 0.92 % と5 年ぶりのマイナスの利回りとなった 修正総合利回りは 運用市況の状況により 各年度で動いている 過去からの年金資産の増減がわかる幾何平均でみると 5 年平均が6.27% 10 年平均が1.70% 20 年平均では2.52% となり 30 年平均は3.52% となった 図表 2. 企業年金形態別修正総合利回りの推移 24.0 20.0 16.0 12.0 8.0 4.0 (%) 0.0-4.0-8.0 11.60 年度収益率 累積平均 7.91 5.89 5.215.21 3.733.39 1.98 0.74 10.27 5.65 3.65 2.56 13.09 1986 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 2000 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 年度 0.54 0.92 4.16 16.17 4.59 19.16 4.50 14.29 1.82 11.17 11.06 8.80-12.0-16.0 9.83 12.46 10.58-20.0 17.80-24.0 ( 注 1)2003 年度までは厚生年金基金の集計 2004 年度以降は厚生年金基金と確定給付企業年金のうち制度移行後 1 年以上経過し 決算月が 3 月の制度を対象とした 2011 年度は AIJ 被害会員を除いて集計 修正総合利回りは加重平均により集計 ( 注 2)86 年度の利回りは総合利回りであり 87~88 年度の修正総合利回りは 89 年度に再計算した参考値である 86 年度 ~88 年度の利回りは 契約形態別の利回りに年度末の資産残高割合を乗じて算出した推計値である 図表 3. 企業年金形態別修正総合利回りの推移 (%) 2004 年度 05 年度 06 年度 07 年度 08 年度 09 年度 10 年度 11 年度 12 年度 13 年度 14 年度 2015 年度厚生年金基金 4.74 21.08 4.62 12.03 19.81 15.48 1.00 1.33 12.21 10.43 12.76 2.14 確定給付企業年金 4.15 16.50 4.36 9.10 15.81 13.23 0.17 2.18 10.45 7.75 10.08 0.50 2

2015 年度の資産全体の時間加重収益率は 1.15% となった 資産別の時間加重収益率は 国内債券が 4.71% 国内株式が 8.21% 外国債券が 1.80% 外国株式が 8.55% となった ( 図表 4) 図表 4. 企業年金形態別 資産別時間加重収益率 厚生年金基金 確定給付企業年金 合計 (%) 国内債券 4.44 4.80 4.71 国内株式 8.52 8.10 8.21 外国債券 1.91 1.77 1.80 外国株式 8.47 8.57 8.55 資産全体 2.18 0.81 1.15 ( 注 1) 時間加重収益率は 単純平均により集計 図表 5. 2015 年度市場指数の推移 115 110 105 国内債券 100 95 90 国内債券 (5.40%) 国内株式 ( 10.82%) 外国債券 ( 2.74%) 外国株式 外国債券 85 外国株式 ( 8.64%) 80 国内株式 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 2015 2016 3

Ⅲ. 資産残高 厚生年金基金の2015 年度末資産残高は24 兆 2,070 億円となった 解散 代行返上等の影響により 前年度と比較して約 7 兆円減少し 対前年度比 22.6% 減と大幅に減少した 一方 確定給付企業年金の同年度末資産残高は57 兆 9,002 億円となった 国内外の株価下落等を背景に運用利回りがマイナスとなり 前年度と比較して約 5,600 億円減少した ( 対前年度比 1.0% 減 ) 過去からの企業年金の資産残高の推移をあらわすと 図表 6のとおりとなった 図表 6. 資産残高の推移 ( 兆円 ) 100 80 60 40 20 0 適格退職年金確定給付企業年金連合会厚生年金基金 83 73 69 21 63 19 20 5 18 3 4 3 91 88 90 85 80 80 16 81 82 79 77 79 17 73 74 12 73 72 22 23 21 17 67 6 3 21 8 58 5 37 54 5 8 33 50 58 6 22 37 39 42 45 8 33 10 13 13 58 47 49 53 52 12 42 45 11 42 9 10 10 11 12 13 12 29 25 26 21 16 18 18 17 18 19 19 12 96 97 98 99 2000 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 年度 ( 注 ) 信託協会 生命保険協会 全国共済農業協同組合連合会の公表値に企業年金連合会の資産残高を加筆 4

Ⅳ. 資産構成割合と政策アセット ミクス 96 年度末からの資産構成割合の推移をみたものが 図表 7 である 運用規制の緩和や生保一 般勘定の保証利率の引き下げなど状況の変化があった 90 年代後半は一般勘定が激減し 国内 株式や外国資産といったリスク資産が増加した 図表 7. 資産構成割合の推移 100% 80% 60% 40% 2.5 2.2 2.7 3.0 2.7 4.4 10.4 7.1 3.5 2.9 24.4 17.7 11.1 11.3 12.1 14.0 10.5 8.5 7.5 8.2 10.1 12.6 11.7 13.0 14.0 13.3 13.7 13.6 一般勘定 3.5 16.2 7.4 7.7 4.4 4.2 3.7 2.2 7.1 8.7 4.2 4.6 4.5 30.6 6.0 2.5 4.2 4.6 9.0 7.8 7.1 8.6 短期資金 18.0 18.1 5.4 8.8 9.6 2.2 9.8 10.3 19.6 2.4 6.0 16.6 16.0 15.1 16.5 18.3 18.8 16.2 11.6 13.3 16.7 その他 10.6 17.5 16.3 16.0 16.3 15.6 7.4 10.3 15.6 10.2 8.5 11.9 10.3 12.0 11.7 12.5 13.4 外国株式 13.1 10.3 13.3 12.2 11.5 6.1 12.0 12.2 13.3 13.6 5.4 14.0 外国債券 21.5 28.3 36.5 34.0 32.0 25.9 28.2 26.8 30.8 28.0 23.5 20.3 21.3 18.9 17.4 15.8 14.5 14.8 15.7 11.7 国内株式 20% 0% 24.1 22.2 21.5 21.3 21.3 23.2 20.1 22.1 20.9 21.8 24.9 27.0 26.1 26.8 27.2 28.5 27.9 26.0 25.9 25.0 96 97 98 99 2000 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 年度 国内債券 ( 注 )2003 年度までは厚生年金基金 2004 年度以降は 厚生年金基金と確定給付企業年金の合計値 その他 はオルタナティブ投資 転換社債 貸付金等である 加重平均により集計 ( 以下 特にことわりがなければ同じ ) 5

2015 年度末時点の資産構成割合は 図表 8のとおりである 確定給付企業年金は ボラティリティの大きな市場環境等を踏まえ 予定利率の引き下げや政策アセット ミクスの見直しなどによりポートフォリオの低リスク化を進めた結果 厚生年金基金と比べ 国内株式 外国株式などリスク資産の割合が低く 国内債券や一般勘定の割合が高くなっている 図表 8. 企業年金形態別資産構成割合 100% 80% 7.1 6.6 5.0 16.2 短期資金その他ヘッジファンド一般勘定 12.4 5.6 3.9 13.8 5.6 6.9 5.3 16.9 60% 40% 13.4 14.0 11.7 外国株式外国債券国内株式 16.4 11.5 17.1 12.6 14.7 10.2 20% 25.9 国内債券 19.1 27.8 0% 合計厚生年金基金確定給付企業年金 ( 注 ) 資産別の合計額を資産全体の合計額で除して算出した加重平均値 6

企業年金形態別の資産運用割合の推移は 図表 9 のとおりとなった 図表 9. 企業年金形態別資産割合の推移 年度 厚生年金基金 2003 20.1 28.2 10.3 15.1 10.5 5.4 10.4 2004 21.4 29.4 12.0 17.6 7.9 5.7 6.1 2005 20.4 34.2 10.6 19.4 5.8 6.7 2.9 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 20.7 22.5 24.8 23.6 23.1 23.3 25.0 25.8 23.1 19.1 31.3 26.9 23.0 25.0 22.5 21.9 19.8 18.4 20.2 17.1 11.5 11.5 12.5 13.3 11.5 11.1 11.1 11.1 12.0 12.0 16.4 19.9 18.1 14.8 18.3 20.2 19.1 18.2 18.5 9.3 8.4 9.0 10.0 9.4 9.2 6.3 7.6 7.0 9.8 10.1 4.8 8.9 4.3 10.1 4.0 10.3 4.4 11.1 5.4 9.9 6.2 18.3 8.5 8.7 9.3 13.8 9.5 12.4 2.6 3.1 0% 20% 40% 60% 80% 100% 国内債券国内株式外国債券外国株式一般勘定その他資産短期資金 年度 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 19.3 23.3 21.4 22.9 27.1 28.7 28.0 29.6 29.7 30.8 29.1 27.6 27.8 22.2 22.1 26.9 24.7 20.5 18.2 18.5 16.1 14.5 13.3 12.1 12.0 10.2 確定給付企業年金 9.6 13.0 8.5 9.2 18.1 11.9 14.7 9.5 9.5 9.0 12.9 13.5 13.6 13.3 12.7 11.8 12.7 12.9 17.1 17.7 14.6 12.1 15.4 15.5 14.5 14.6 9.4 10.2 12.8 15.2 14.2 16.0 16.6 15.9 8.2 7.8 7.6 8.2 7.0 7.5 7.9 8.7 4.1 3.2 3.8 4.2 4.1 3.5 4.1 4.0 14.1 14.9 16.4 9.8 14.5 14.2 16.3 11.2 14.7 12.6 16.9 12.2 3.5 4.3 5.6 0% 20% 40% 60% 80% 100% 国内債券国内株式外国債券外国株式一般勘定その他資産短期資金 7

政策アセット ミクスは 企業年金が中長期にわたり維持すべき制度全体の資産配分であり そ の策定 ( 見直し ) は 企業年金の資産運用における最も重要な意思決定と言える 2015 年度末時 点の政策アセット ミクスは 図表 10 のとおりとなっている 図表 10. 企業年金形態別政策アセット ミクス 100% 80% 60% 40% 短期資産 2.0 3.0 1.7 その他 9.0 7.4 9.4 一般勘定 6.1 14.8 17.2 外国株式 18.2 14.2 11.0 15.0 外国債券 国内株式 11.1 19.1 13.1 11.0 13.9 20% 国内債券 34.0 35.0 33.7 0% 合計厚生年金基金確定給付企業年金 ( 注 ) 単純平均により集計 8

企業年金形態別の政策アセット ミクスの推移は 図表 11 のとおりとなった 図表 11. 企業年金形態別政策アセット ミクスの推移 厚生年金基金 ( 年度 ) 2003 31.3 31.9 9.5 19.1 4.1 4.2 2004 31.2 32.2 9.7 19.6 2.93.11.3 2005 30.8 32.4 10.0 19.5 2.73.21.4 2006 30.8 32.1 10.3 19.4 2.73.21.4 2007 31.5 31.4 10.3 19.5 2.43.4 1.5 2008 32.2 30.2 10.3 18.9 3.0 3.8 1.6 2009 32.9 28.7 10.1 19.0 3.4 4.2 1.7 2010 33.0 27.3 9.8 19.7 3.6 4.8 1.7 2011 33.9 25.1 9.5 19.6 3.8 6.2 2.0 2012 36.2 21.6 8.9 17.6 5.3 7.4 3.0 2013 38.8 19.6 9.6 16.9 4.9 6.2 4.0 2014 36.8 19.2 10.3 17.7 5.1 5.9 5.1 2015 35.0 19.1 11.1 18.2 6.1 7.4 3.0 0% 20% 40% 60% 80% 100% 国内債券国内株式外国債券外国株式一般勘定その他短期資金 ( 年度 ) 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 29.2 31.6 31.2 31.8 32.0 34.0 34.6 35.5 35.8 35.8 35.0 33.8 33.7 確定給付企業年金 25.7 25.6 25.9 26.1 25.5 24.3 22.2 19.8 17.5 15.6 15.0 14.5 13.9 9.0 16.1 8.9 11.2 10.9 15.8 9.9 4.4 1.8 10.6 15.8 9.9 5.0 1.6 11.1 16.2 9.2 4.0 1.7 11.2 16.0 9.4 4.1 1.8 11.2 15.4 9.3 3.9 1.9 11.1 14.9 11.6 4.0 1.6 10.9 14.8 13.1 4.4 1.6 10.1 14.4 14.8 5.5 1.9 10.1 13.7 16.0 6.6 2.2 10.6 13.4 16.9 7.4 1.6 10.7 13.1 17.4 8.7 1.8 11.0 13.1 17.2 9.4 1.7 0% 20% 40% 60% 80% 100% 国内債券国内株式外国債券外国株式一般勘定その他短期資金 9

2015 年度中に約 30% の確定給付企業年金が運用方針等の見直しを行った 見直しの内容は 政策アセット ミクス が 55.6% と最も多くなっており 次いで 運用機関の構成 ( シェア変更も含 む ) 38.3% オルナタティブ投資の採用 解約 または組み入れ比率 33.9% となっている 図表 12. 資産運用の見直しの内容 ( 確定給付企業年金 ) 政策アセット ミクス 55.6% リバランスルールの見直し 6.9% 内外資産区分の撤廃 0.4% 運用機関の構成 ( シェア変更を含む ) 38.3% アクティブ パッシブ比率 10.5% 国内債券のマイナス金利による収益性の低下や将来の金利上昇 ( 懸念 ) に対応した商品の採用 解約 または組み入れ比率 オルタナティブ投資の採用 解約 または組入れ比率 27.0% 33.9% スマートベータ指数 ( 非時価総額加重指数 ) を活用した戦略の採用 解約 または組入れ比率 ダウンサイド抑制戦略の採用 解約 または組入れ比率 新興国への投資の採用 解約 または組入れ比率 7.7% 9.3% 15.3% 為替ヘッジ比率 4.4% その他 7.7% 0% 20% 40% 60% 80% ( 注 ) 複数回答可 10

Ⅴ. マネージャー ストラクチャー 図表 13は 基金の資産規模別の契約運用会社数の推移である 2015 年度末時点で契約している運用会社数は単純平均で6.3 社となった 図表 13. 契約運用会社数の推移 資産規模 04 年度 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 30 億円未満 3.3 3.5 3.1 3.3 3.4 3.0 3.0 2.7 2.7 2.6 2.3 2.3 1.1 1.1 0.0 30~50 億円 4.9 4.2 4.1 4.3 4.6 4.1 4.1 4.1 3.9 4.1 3.7 3.9 1.9 1.7 0.3 50~100 億円 5.1 4.7 5.0 5.1 5.2 5.2 5.2 5.1 4.4 4.2 4.0 4.0 2.0 1.6 0.5 100~200 億円 5.9 5.9 5.5 5.8 6.0 5.9 6.0 6.0 5.5 5.1 4.8 5.6 2.3 2.0 1.3 200~300 億円 7.0 6.7 6.4 6.9 7.3 6.9 7.2 7.5 6.9 6.5 5.8 6.5 2.3 1.7 2.4 300~500 億円 8.6 7.6 7.9 8.5 9.5 8.9 9.3 9.6 8.9 8.1 7.6 8.4 2.5 2.2 3.7 500 億円以上 13.2 12.9 13.1 13.7 14.1 14.1 14.1 14.3 13.5 13.0 12.5 13.1 2.9 2.2 8.1 合計 6.8 6.8 6.9 7.0 6.7 6.7 6.8 6.9 6.6 6.5 6.3 6.3 2.2 1.8 2.4 信託銀行 生保会社 ( 社 ) 投資顧問 図表 13 は 基金の資産規模別に運用機関に支払った運用報酬率の推移である 一般に 運用報酬率は委託額が多くなるほど逓減する また アクティブ運用に比べ パッシブ 運用の報酬のほうが低いのが一般的である このため 運用機関の絞込みにより一社あたりの委 託額を多くしたり パッシブ運用の比率を高めることは基金全体としての報酬を下げる効果がある 一方で高いアクティブ アルファを期待するにはそれに見合った報酬を支払うことも必要となる 基 金としては報酬の引き下げのみにとらわれず 全体として効率的な運用となるようマネージャー ス トラクチャーを考えていく必要がある 図表 14. 運用報酬率の推移 資産規模 04 年度 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 ( 注 ) 運用報酬率 = 運用報酬額 元本平均残高であり 加重平均により集計 厚生年金基金 (%) 確定給付企業年金 25 億円未満 0.42 0.48 0.48 0.50 0.48 0.55 0.52 0.50 0.49 0.51 0.40 0.44 0.27 0.47 25~50 億円 0.43 0.48 0.45 0.46 0.43 0.49 0.43 0.46 0.47 0.48 0.43 0.42 0.28 0.52 50~75 億円 0.42 0.44 0.44 0.44 0.40 0.48 0.42 0.43 0.43 0.44 0.42 0.39 0.24 0.48 75~100 億円 0.42 0.43 0.42 0.41 0.38 0.46 0.39 0.41 0.42 0.43 0.43 0.46 0.38 0.51 100~250 億円 0.37 0.41 0.39 0.38 0.36 0.41 0.36 0.37 0.38 0.38 0.36 0.38 0.38 0.39 250~500 億円 0.32 0.37 0.34 0.33 0.31 0.36 0.32 0.34 0.33 0.33 0.34 0.33 0.27 0.35 500~750 億円 0.32 0.34 0.33 0.31 0.30 0.33 0.30 0.29 0.32 0.31 0.29 0.29 0.25 0.31 750~1000 億円 0.29 0.31 0.28 0.29 0.28 0.32 0.31 0.32 0.31 0.32 0.31 0.25 0.18 0.27 1000~2500 億円 0.28 0.32 0.31 0.27 0.25 0.31 0.28 0.27 0.28 0.28 0.27 0.28 0.23 0.29 2500 億円以上 0.26 0.25 0.24 0.23 0.22 0.26 0.22 0.22 0.21 0.22 0.23 0.22 0.19 0.23 合計 0.31 0.33 0.30 0.30 0.29 0.33 0.29 0.29 0.29 0.30 0.29 0.28 0.24 0.29 11

年金の資産運用に必要な専門知識は膨大で かつ投資環境 手法 規制等の変化も速い こうした専門的知見について 費用は掛かるが 運用コンサルタントから専門の知識とデータに基づいたアドバイスを受けることができる 2015 年度末時点の平均契約率は24.2% となった ( 図表 15) 利用状況はコストとの関係で資産規模により違いがみられ 資産規模が500 億円以上では5 割を超える基金が利用しているが 100 億円未満の基金では利用は少ない 図表 15. 資産規模別コンサルティング会社の契約状況 資産規模 30 億円未満 30~50 億円 50~100 億円 100~200 億円 200~300 億円 300~500 億円 0.7% 3.2% 8.3% 20.7% 28.6% 39.1% 平均契約率 :24.2% 500~1000 億円 1000 億円以上 57.6% 69.8% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 12

Ⅵ. オルナタティブ投資の実施状況 (1) オルナタティブ投資の実施状況企業年金がオルナタティブ投資を増加させていったのは 年金制度や会計制度の見直し 運用環境の低迷など 企業年金を取り巻くさまざまな環境変化と関係がある 投資対象拡大による分散投資 絶対収益の追求 市場リスクの抑制といった投資目的に合致した運用商品として オルナタティブ投資 とりわけヘッジファンドの導入が進んだ 2015 年度末時点の確定給付企業年金におけるオルナタティブ投資割合は64.1% となった ( 図表 16) また 企業年金全体のオルナタティブ投資の実施状況の推移をみると 図表 17のとおりとなっている 2013 年度以降 改正厚生法等の影響により 厚生年金基金でオルナタティブ投資の縮小 解約が進み 実施割合は減少したが 2015 年度は確定給付企業年金で同投資の採用が進み 増加に転じている 図表 16. オルナタティブ投資の実施状況 ( 確定給付企業年金 ) 検討したが 実施しなかった 1.5% 実施していないが 今後実施を検討する予定 6.0% 実施している 64.1% 当面実施する予定はない 28.4% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 図表 17. オルナタティブ投資の実施状況の推移 100% 80% 47.2% 43.2% 39.3% 42.5% 42.3% 39.3% 36.0% 34.5% 38.1% 43.7% 39.5% 65.8% 60% 95.5% 92.2% 82.0% 40% 52.8% 56.8% 60.7% 57.5% 57.7% 60.7% 64.0% 65.5% 61.9% 56.3% 60.5% 20% 4.5% 7.8% 18.0% 34.2% 0% 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 年度 実施している 実施していない 13

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