Microsoft Word - koudoka-seika-004

Similar documents
Microsoft Word - 木技高 成果報告書_H21_rev10.doc

富士フイルム株式会社富士宮事業場 焼却炉の維持管理記録 焼却炉への廃棄物投入量 廃棄物処理法第十五条の二の三第 2 項による産業廃棄物処理施設の維持管理の公表 2017 年度 (2017 年 4 月 1 日 ~2018 年 3 月 31 日 ) 投入実績 ( 単位 t) 産業廃棄物 種類 4 月 5

業務用空調から産業用まで 圧倒的な効率で省エネやCO2排出量削減に 貢献するKOBELCOのヒートポンプ ラインナップ一覧 業界最高効率の高い省エネ性 シリーズ 全機種インバータを搭載し 全負荷から部分 機 種 総合COP 冷房 供給温度 暖房 熱回収 冷温同時 製氷 冷媒 ページ HEMⅡ -10

様式1

PowerPoint プレゼンテーション

ブック 1.indb

CSR報告書2005 (和文)

Taro13-第2章まとめ(最終).PDF

01盤用熱対策機器_coolcabi.indd

1 熱, 蒸気及びボイラーの概要 問 10 伝熱についての記述として, 誤っているものは次のうちどれか (1) 金属棒の一端を熱したとき, 熱が棒内を通り他端に伝わる現象を熱伝導という (2) 液体又は気体が固体壁に接触して流れ, 固体壁との間で熱が移動する現象を熱伝達又は対流熱伝達という (3)

新事業分野提案資料 AED(自動体外式除細動器) 提案書

Microsoft Word - 整備基本計画0319[1]

m 3 /s

 

(2) 技術開発計画 1 実施体制 環境省 明和工業株式会社 ( 共同実施者 ) 国立大学法人東京工業大学 (2) ガス利用システムの技術開発エンジン発電機の試験運転における稼働状況の確認 評価 (3) 軽質タール利用技術開発エンジン発電機を用いた燃焼試験 (4) トータルシステムの技術開発物質 熱

ACモーター入門編 サンプルテキスト

【配布資料】

国土技術政策総合研究所 研究資料

運転しない

untitled

Microsoft Word - 木技高 成果報告書_H21_rev10.doc

01

源泉昇温 給湯 ) へそれぞれ熱共有を行う 具体的な熱供給システムについては以下の通 りである 新規バイオマスボイラーシステム 新設機械室 吸収式冷温水器 127 kw 暖房最大 既存機器室内 チップボイラー ( 冬期メイン ) 344,000 kcal/h 往きヘッダー 400 kw 1 台 熱交

Microsoft PowerPoint _ _挰喬表è³⁄挎(æ¡‹)H _报渖é£�åfi†.pptx

untitled

日独バイオマスデー

PowerPoint プレゼンテーション

WGP150C/224C/300C/475C/615C WGP150C WGP224C WGP300C WGP475C WGP615C 4.03 / / / / /

<4D F736F F D2089C692EB BF B C838C815B CC AF834B E2895BD90AC E368C8E29>

食肉製品の高度化基準 一般社団法人日本食肉加工協会 平成 10 年 10 月 7 日作成 平成 26 年 6 月 19 日最終変更 1 製造過程の管理の高度化の目標事業者は 食肉製品の製造過程にコーデックスガイドラインに示された7 原則 12 手順に沿ったHACCPを適用して製造過程の管理の高度化を

Microsoft PowerPoint - 資料7-5.ppt

01扉.indd

平成14年1月22日

1

卵及び卵製品の高度化基準

Microsoft Word - EA21環境活動レポート (5.30..doc

Engine Pocketguide _JPN_01

まえがき 近年, ボイラーについては安全性の確保はもとより, 省エネルギー対策, CO 2 ガス排出抑制等の地球環境保全対策等が社会的に強く要請されている この一方, エレクトロニクスの推進を背景に, 自動制御装置が高性能化し, また, バイオマス等を含めて燃料の多様化が進んでいる このため, ボイ

水冷式冷却専用チラー5~20馬力

防災業務計画

(Microsoft PowerPoint - \216R\223c\221\262\230_2011 [\214\335\212\267\203\202\201[\203h])

CP-V 真空用ドレン回収ポンプ 型式選定チャート ( 流入水頭 1m 時 ) 低揚程タイプ < 最大揚程約 14m> 高揚程タイプ < 最大揚程約 20m> 1. 実際には流入水頭 対象装置 運転条件などにより決定されます 詳細はお問い合わせください 吸引ドレン量 ( 流入水頭 1m 以外の数値に

ハードディスクキャビネット PRIMERGY SX30 [ PG-R1DC7, PG-DC107 ]

国土技術政策総合研究所 研究資料


untitled



GTL シリーズでは 逆火の恐れがない安全な先混合式の低 NOx バーナを標準仕様として搭載する 本バーナは 20~100% の全負荷で排ガス O 2 濃度が 3~7%( 空気比 λ=1.17~1.5) の幅広い燃焼範囲を確保できる また 実用運転域となる排ガス O 2 濃度が 5% 付近 ( 空気

23


数値流体解析 (CFD) によるスプレー性能の最適化ブリテン No.J955A 数値流体解析 (CFD) による スプレー性能の最適化

4 推進体制別途添付いたします 5 公表の方法等 ホームページアドレス 閲覧場所 窓口で閲覧 所在地 冊 子 閲覧可能時間 冊子名 入手方法 その他

Microsoft Word - ㈱イタバシ維持管理状況一覧(平成30年12月まで)

H4

排ガスの中のばい煙量又はばい煙濃度 富士フイルム和光純薬株式会社平塚工場 焼却炉の維持管理記録 測定記録 廃棄物処理法第十五条の二の三第 2 項による産業廃棄物処理施設の維持管理の公表 規制項目 基準 年度 測定場所 平成 27 年度 測定頻度 平成 28 年度 煙道 1 回 /6 ヶ月 平成 29

北杜市新エネルギービジョン

【納入仕様書】室内機[S1形2方向天井カセット形]|ガスヒートポンプエアコン

HP(KG)改 .docx

タンク式浅井戸用インバーターポンプ「圧力強(つよし)くん」WT-P200Xを発売

15

各家庭の 1 年間の出費のうち約 7% は電気 ガス 灯油といったエネルギーへの支出です 詳しくは 各制度のパンフレット W EB で 市民向け 太陽光発電 燃料電池 ( エネファーム ) HEMS ( ホームエネルギーマネジメントシステム ) 定置用蓄電 太陽熱利用 ガスエンジン木質コージェネバイ

0380_IB pdf


店舗・オフィス用パッケージエアコン「省エネの達人プレミアム」新シリーズを発売

バイオマス比率をめぐる現状 課題と対応の方向性 1 FIT 認定を受けたバイオマス発電設備については 毎の総売電量のうち そのにおける各区分のバイオマス燃料の投入比率 ( バイオマス比率 ) を乗じた分が FIT による売電量となっている 現状 各区分のバイオマス比率については FIT 入札の落札案

発電機・溶接機等.indd

技術名

DHP indd


<4D F736F F D208A658EED B834A838A A834A94BD899E90AB8E8E8CB182C982E682E98D9C8DDE8B7982D E838A815B836782CC94BD899E90AB955D89BF C668DDA816A2E646F63>

浅深両用インバーターポンプ「スマート強(つよし)くん」シリーズ4機種を発売

Taro-14工業.jtd

1. 用役 ( ユーティリティー ) と用役設備 用役 ( ユーティリティー ) の種類 用役 ( ユーティリティー ) の起動手順 電力供給設備 電力の種類と電圧 電力供給設備とは 発電設備.

p r: 定格エネルギー消費量 [kw] p x: 試験機器の最大エネルギー消費量 [kw] ε p: 試験機器の最大エネルギー消費量と定格エネルギー消費量の差 [%] 試験機器の最大エネルギー消費量試験機器の最大エネルギー消費量 p x[kw] は 適用範囲の品目ごとに規定された条件において エネ

店舗・オフィス用パッケージエアコン 室内ユニット「てんかせ2方向」シリーズを発売

(Microsoft Word \203\202\203f\203\213\203\215\203P\203b\203g)

1 プロジェクト実施者の情報 1.1 プロジェクト実施者 ( 複数のプロジェクト実施者がいる場合は代表実施者 ) ( フリガナ ) エンジニアウッドミヤザキジギョウ実施者名キョウドウクミアイエンジニアウッド宮崎事業協同組合住所 宮崎県都城市吉尾町 プロジェクト代

EcoSystem 5 Series LED Driver Overview (369754)

Lubricated Compressor

備編 水処理関連機器 ヘリカルポート ルーツタイプ ロータリブロワ連機器曝気用ルーツブロワ RS 型設 機構 独自のヘリカル機構 ブロワはうるさいもの ブロワの騒音は宿命的なもの と考えられがちでした それは 従来のルーツブロワでは ケーシング内の空気を一気に吐き出す構造のため 大きな衝撃や脈動が生


ブラザー純正消耗品のご案内

酸化エチレン 概要パンフレット3

用途別熱源の採用と 気候特性を活かした省エネ 株式会社ホテル新潟 ( ANA クラウンプラザホテル新潟 )

00_testo350カタログ貼込.indd

目次 Page. 機能概要 () 基本画面 メニュー サブメニュー ()

P00(表紙)

PJZ012A081_A



宿泊産業活性化のための実証実験


自然熱エネルギー 未利用エネルギーを活用し 環境配慮に貢献する 配管システムのご提案 クリーンな エネルギーを 有効利用 で 様々なシーン ギー 利 用 自 然 熱 エネ ル 未利用熱回収タンクユニット ホット Reco FRP製貯湯槽 ホットレージ 熱交換槽 貯湯槽 架橋ポリエチレン管 温泉引湯

事業者におけるエネルギー管理者の位置づけ 特定事業者 エネルギー管理統括者 [ 事業者全体としての取組 ] 経営的視点を踏まえた取組 中長期計画作成の取りまとめ 現場管理に係わる企画立案 実務の実施 ( マニュアルなどの作成 ) 事業者の代表者 補佐 条件 : 法律上 事業の実態を統括管理する者 を

伝熱学課題

NHK環境報告書2008

(Microsoft Word -

H1_2011(3)

.}.j...A.._out.eps

Transcription:

80 ( ) 70 1 5% 20 12 21 1 6 2 11 21 2 16 23 19

1,000mm 64mm O2 200KW 54kg/h 80% 317kg/ ( 263kg/h) 20

m 21

50% 22

ON-OFF ON ON-FF OFF) O2 O2 23

5.事業実施の成果 ア 工場試験の方法 経過 及び結果 1 試験方法 ボイラ入力 250KW 及び 125KW ターンダウン比率 50 での燃焼データ測定 2 工場内での試験時 PHOTO ボイラ缶体 ボイラ缶体とエコノマイザー エコノマイザ と誘引ファン 火格子下の灰箱 電気式加熱ファンによる点火装置 搬送装置と燃焼空気ファン 24

3 工場内での試験データ 添付データ参照 試験日 H21.2.7 ボイラ効率 82.6 試験日 H21.2. 8 ボイラ効率 80.5 試験日 H21.2.10 250KW 125KW 100% 50% 224 110 煙目視 なし なし 実際蒸気量 kg/h 230.6 200.0 ボイラ出口温度 276.3 218.7 エコ出口温度 167.4 139.7 ボイラ効率 84.1% 80.0% 排損法による 測定内容 バーナ入力 バーナ入力 KW 25

H21.2.11 4 日間 24H 運転後) 4 工場内での試験完了後の灰などの発生状況 火格子上部 熱交換部下の灰受け 回転火格子下の灰箱 エコノマイザー掃除口 水管燃焼炉側 誘引ファンの羽根 5 工場試験結果考察 目標数値であるボイラの最大出力時の効率 80 以上を達成した 煤の水管および燃焼炉壁などへの堆積による燃焼効率の低下率についても 松戸工場にて4日間経過 後の運転で 82.6 から 80.5 までの低下にとどまり 所定の効率を維持できた 火格子上部及び回転火格子下の灰箱にはかなりの量の灰が回収されている 水管燃焼炉側への灰の付着は少ない 26

イ モニター先調査 試験の方法 経過 及び結果 モニター先 (有)舟形マッシュルーム 住所 山形県最上郡舟形町長沢 1 試験方法 ボイラ入力 250KW 180KW 及び 125KW での燃焼データ測定 2 蒸気使用目的 マッシュルーム育成棟の暖房と滅菌 ①暖房 18 棟の育成棟の暖房 冬期のみ ②滅菌作業 年間を通して マッシュルーム育成棟全体の滅菌 棟内を 72 10 時間キープのために蒸気噴霧 マッシュルーム自体の滅菌 棟内を 58 59 3 4 時間キープのために蒸気噴霧 蒸気噴霧は 棟内に配置したパイプの孔より噴霧する 滅菌は蒸気噴霧のため回収はなし マッシュルームの棟は全部で 18 棟存在し 滅菌作業は順番に行う 2 モニター先 PHOTO マッシュルーム育成棟 マッシュルーム滅菌作業 既設蒸気ボイラ 750kg h 既設蒸気配管 27

3 試験焚き蒸気ボイラのモニター機設置図 4 モニター先現場ボイラ組立て PHOTO ボイラ室 ボイラ室側面とサイロ サイロの燃料 投入口搬入後のボイラ 28

サイロ内の燃料積出装置 既設機械室の蒸気ヘッダー 5 モニター先での雪対策 凍結対策 この舟形マッシュルームは山形県でも豪雪地帯の一つに入る この地域での対策としては次の点に 留意した 建築 設備 土木などの工事に関しては現地での冬期の対策に詳しい業者を選定した 燃料の凍結対策として サイロを地下式にすることによって風の影響を避け ウィンドファクタ ーなどで実質温度が外気温度以上に低下しないように配慮した 機器のみでなく 蒸気配管 煙突などには十分な保温を施す ボイラは 24 時間連続運転を行い 運転停止時の凍結を避ける 6 モニター先での試験データ 添付データ参照 試験日 H21.2.21 測定内容 250KW バーナ入力 100% バーナ入力 KW 230 180KW 125KW 72 5% 50% 185 128 煙目視 なし なし なし 実際蒸気量 kg/h 233.0 178.5 128.9 ボイラ出口温度 320.2 280.2 252.6 エコ出口温度 183.7 178.7 161.0 ボイラ効率 82.9% 74.4% 73.1% 排損法による) 29

その他の性能データ ボイラ能力 バーナ入力 250kW 180kW 125kW 11.2 15.3 16.2 33 25 196 効率 82.9 74.4 73.1 蒸気量 kg/h 233 178.5 128.9 排気ファン Hz 55 45 38 給気ファン Hz 25 25 25 O2 濃度 CO 濃度 ppm ボイラ能力 バーナ入力 別性能データ 250 % ppm kg/h Hz 200 O2濃度 CO濃度ppm 効率 蒸気量kg/h 排気ファンHz 給気ファンHz 150 100 50 0 250kW 180kW バーナ入力 125kW 7)モニター先試験結果考察 目標数値であるボイラの最大出力時の効率 80 以上およびボイラの変動負荷 ターンダウン比率 75 50 時に ボイラ効率 70 以上を達成した 30

ウ 事業実施目標に対する達成度と評価 1 今回の試験のねらい システム上のポイント 常にボイラの最適燃焼を維持するような制御を行い 起動頻度を減らして 煤塵などの発生を極力 抑えることを目的とした 構造上のポイント ボイラ缶体においては 燃焼ガス流路を大きく取り 流速を落とすということと バーナにおいて は下込め式で灰を落下させる回転火格子を搭載することによって 燃焼灰を熱交換部などに極力飛散 させず 堆積させないことを目的とした 2 今回の試験成果のまとめ ボイラの効率と能力 ボイラ缶体においては 燃焼ガス流路を大きく取り 流速を落とす設計であったため エコノマイ ザーと併せて最大出力時でのボイラ効率 80%以上を達成できた 耐久性などの改善を加えれば 所期 の 250KW を越える入力にも十分対応可能な缶体である 灰 煤塵などの堆積とボイラ効率などの劣化に対する評価 実験期間が短かったこともあり 灰や煤塵の発生具合はまだ判断がつかないが 灰は比較的さらさ らしており 灰受け箱での灰の回収や掃除口での灰の堆積が相当量あることから 熱交換部への煤塵 の付着はかなり抑えられたと見られる 変動負荷 ターンダウン比率 75 50 時においても ボイラ効率 70 以上を達成した 定期 的な掃除の実施によって効率の低下速度は緩やかであると予想される 3 実験の継続の必要性 今回の実験期間はボイラの設計も含め短すぎるために 十分なデータを取るまでに至っていない 実験での効果が予想されるだけに 事業として今後継続されることが望ましい 例えば モニター先では夏場は滅菌だけで 暖房の用途がないために ボイラの発停の頻度が高ま るので その時期の煤塵のデータ収集は重要である また長期連続運転での煤塵やタールの堆積具合 も商品化にとっては必要なポイントである 6.事業の実施体制 株 トモエテクノ 事業計画の策定 試験の統括 分析 評価 報告書の作成 株 巴商会 缶体 バーナ 制御システムの設計 製作 試験計画 実施 データ測定 有 舟形マッシュルーム 山形県舟形町 モニター先 31

7.検討会議の実施など 検討会議は 業務日誌どおり次の日程で逐次行った 平成 20 年 8月 1回 事業内容の検討 10 月 5 回 ボイラの設計など 11 月 5 回 ボイラの設計と生産など 12 月 4 回 ボイラの組立てと試験内容のスケジュールなど 平成 21 年 1月 5回 ボイラの試験内容とスケジュールなど 2月 3回 ボイラの試験結果分析など アドバイザーの招聘などについては特になし 32

平成 20 年度 木質エネルギー技術高度化事業 33

平成 20 年度 木質エネルギー技術高度化事業 34

平成 20 年度 木質エネルギー技術高度化事業 35

平成 20 年度 木質エネルギー技術高度化事業 36

平成 20 年度 木質エネルギー技術高度化事業 37