なされた イ被控訴人国は 資料がないため詳細はつまびらかでないとしながらも 1993 年 ( 平成 5 年 )5 月までは一貫して 中国人労働者らの就労は自由な意思による雇用契約に基づくものであった旨の答弁を繰り返してきた (5) その後 外務省報告書等が東京華僑総会に保管されていることがNH K

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「北朝鮮による日本人拉致問題に関する特別世論調査」の概要

控訴人は, 控訴人にも上記の退職改定をした上で平成 22 年 3 月分の特別老齢厚生年金を支給すべきであったと主張したが, 被控訴人は, 退職改定の要件として, 被保険者資格を喪失した日から起算して1か月を経過した時点で受給権者であることが必要であるところ, 控訴人は, 同年 月 日に65 歳に達し

の補正書 において, 審査請求の趣旨を この開示請求は本人の給与のみずましにかかわる書面である為 としているが, 原処分を取り消し, 本件対象保有個人情報の開示を求めている審査請求として, 以下, 原処分の妥当性について検討する 2 原処分の妥当性について (1) 給与所得の源泉徴収票について給与所

次のように補正するほかは, 原判決の事実及び理由中の第 2に記載のとおりであるから, これを引用する 1 原判決 3 頁 20 行目の次に行を改めて次のように加える 原審は, 控訴人の請求をいずれも理由がないとして棄却した これに対し, 控訴人が控訴をした 2 原判決 11 頁 5 行目から6 行目

一について人口密集地域であり 簡易宿所が密集する地域を抱えていることから 全国的に見てもいわゆるホームレスの数が多い地域であると推測される東京都(特別区の区域に限る ) 川崎市 横浜市 名古屋市及び大阪市における野宿生活者等の数について各地方公共団体に聴取したところ それぞれの地方公共団体で 野宿生

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非常に長い期間, 苦痛に耐え続けた親族にとって, 納得のできる対応を日本政府にしてもらえるよう関係者には協力賜りたい ( その他は, 上記 (2) と同旨であるため省略する ) (4) 意見書 3 特定個人 Aの身元を明らかにすること及び親子関係の証明に当たっては財務省 総務省において, 生年月日の

達したときに消滅する旨を定めている ( 附則 10 条 ) (3) ア法 43 条 1 項は, 老齢厚生年金の額は, 被保険者であった全期間の平均標準報酬額の所定の割合に相当する額に被保険者期間の月数を乗じて算出された額とする旨を定めているところ, 男子であって昭和 16 年 4 月 2 日から同

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れている者 個人事業所で5 人以上の作業員が記載された作業員名簿において 健康保険欄に 国民健康保険 と記載され 又は ( 及び ) 年金保険欄に 国民年金 と記載されている作業員がある場合には 作業員名簿を作成した下請企業に対し 作業員を適切な保険に加入させるよう指導すること なお 法人や 5 人

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主な調査結果 分析のポイント カンパニー制 事業部制レベルの労使協議機関の設置はまだ 5% 未満カンパニーレベルの労使協議を実施しているが まだ約 4% と少ないことから 現状ではの経営形態は柔軟化に必ずしも対応しきれていない状況が伺える 今後のグループ労使協議制の重要性については労使で認識が一致労

務が他の職種の職務と明確な差異がある場合には 解雇回避努力の内容として 配置転換や職務転換に限られず 退職金の上乗せ 再就職支援等をもって解雇回避努力を尽くしたとされる場合があり 他方 限定された職務が高度な専門性や高い職位を伴わない場合 あるいは当該職務が他の職種の職務と差異が小さい場合には 解雇

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Transcription:

第 5 前提となる基本的事実 (3) { 外務省報告書等の作成から公表に至る経緯及びこれに関する日本政府の対応 } 2に補足するほか 基本的な事実は原判決 事実及び理由 中の 第 5 認定事実 中の 5 外務省報告書等の作成から公表に至る経緯及びこれに関する日本政府の対応 欄 (62 頁 14 行目から68 頁 10 行目まで ) のとおりであるから これを引用する なお 1で原判決の認定事実を要約し 前記認定の事実に 当審で調べた書証 ( 甲 150ないし152 162 及び163の1ないし60) を併せて 2に補足認定する 1 原判決認定の要約 (1) 外務省管理局は 連合国側からの戦犯追及に備えるために 中国人労働者が移入されるに至った経緯とその実情及び各事業場で実際に受けた処遇等について中国人労働者を就業させた135の事業所から事業場報告書を提出させ 調査員らによる現地調査報告の結果をまとめた現地調査報告書及び日本政府の関係資料を踏まえ 1946 年 ( 昭和 21 年 ) 夏ころまでに 外務省報告書として取りまとめた (2) 外務省報告書は 合計 30 部作成され 極秘扱いとされていたが その後 外務省は 戦犯追及に備える必要性がなくなったと判断し その基礎資料を含めすべて焼却した ( ただし この点に関しては 2で述べるとおり 1 部だけは一定時期まで残されていた あるいは現在も外務省に残されている可能性を否定できない ) (3) ア外務省報告書の作成に携わった調査員の幾人かは 将来 世に問うことがあるかもしれないと考え 外務省報告書及び事業場報告書を密かに持ち出し 1950 年 ( 昭和 25 年 ) ころ 東京華僑総会にその保管を委託した イ東京華僑総会は その後 上記両報告書を公表することによって 本件にかかわった者が戦犯として追及されることや 日中間に新たな紛争が生じることを危惧し 公表を控えてきた (4) ア国会その他では 戦時中の中国人労働者の移入問題につき 表面的には殉難者慰霊や遺骨送還問題等の形をとりながら 中国人労働者の意思に基づかずに行われた強制連行 強制労働ではないか等の追求が

なされた イ被控訴人国は 資料がないため詳細はつまびらかでないとしながらも 1993 年 ( 平成 5 年 )5 月までは一貫して 中国人労働者らの就労は自由な意思による雇用契約に基づくものであった旨の答弁を繰り返してきた (5) その後 外務省報告書等が東京華僑総会に保管されていることがNH K 記者に明らかとなり 1993 年 ( 平成 5 年 )5 月 17 日 クローズアップ現代 でスクープ報道され 同年 8 月 14 日 NHKスペシャル ( 甲 2の1 2) において 外務省報告書の存在及びその内容について詳細な報道が行われた (6) そこで 外務省は 再度調査検討し 1994 年 6 月 22 日 国会において外務省報告書の存在を公式に認め 中国人労働者の日本への移入が半強制的であったと評価する答弁を行った そして 外務省報告書のコピーを外務省外交資料館において保管し 国民の閲覧に供することとした 2 当審で調べた書証等により補足認定する事実 (1) 遺骨送還問題ア日本に移入された中国人労働者 3 万 8935 人のうち 5999 人は 事業場において死亡した ( 第 3の3(5) ア参照 ) イそのうちのかなりの者については 遺骨がそのまま放置され 少なくとも故国である中国へ送還されていなかった ウ東京華僑総会等は 1950 年 ( 昭和 25 年 ) ころから 主として花岡事件の犠牲者の遺骨を送還するよう日本政府に要求する等してこの問題について運動を展開してきた エ 1953 年 ( 昭和 28 年 )3 月 日本赤十字社を含む15 団体により より広汎な運動を行うものとして 中国人俘虜殉難者慰霊実行委員会 が結成された 殉難者 を 慰霊 するというのであるから 日本に来た労働者は被害を受けたものとの認識が背景にあると解される オ同月 中国人俘虜殉難者慰霊実行委員会は 花岡事件など中国人俘虜殉難事件の概要 と題する小冊子を発行し 中国人労働者は食事その他の処遇や労働の内容等で残虐な扱いを受けたとして問題にし

た カ ( ア ) 上記のとおり 遺骨送還運動は 単純な遺骨送還問題にとどまるものではなかった ( イ ) 日本政府は当初この問題に積極的でなかったが 世論の盛り上がりには配慮すべきものがあったほか 中国在留の日本人引き揚げ問題とも関連せざるを得なかった ( ウ ) 結局 種々経過はあったが 日本政府も一定程度この問題に取り組むこととなり 赤十字船により一定数の遺骨は現実に中華人民共和国に送還されることとなって 運動はそれなりの成果を上げた キ 1954 年 ( 昭和 29 年 )2 月 警察庁は 遺骨収集問題に関する内部資料を作成したが 同資料中には外務省報告書と同一内容の記載が多くみられることからすると 警察庁は公式か非公式かは別として 何らかの方法で外務省報告書の全部又は一部を入手し その内容を了知していたと推認される (2) 劉連仁事件ア 1958 年 ( 昭和 33 年 )2 月 9 日 北海道の山中で中国人の劉連仁が発見された イ同人は 戦時中 1942 年閣議決定及び1944 年次官会議決定に基づいて日本に移入され 明治鉱業株式会社昭和坑で働いていたが 終戦直前の1945 年 ( 昭和 20 年 )7 月ころ同坑を脱出し その後 戦争が終結したことも知らず 13 年間近く 山中で逃亡生活を続けてきた ウ ( ア ) 同人は 発見され 保護された後 支援団体の支援を受けて 日本軍に拉致されて連行されて来日し その意思に基づかずに強制的に労働に従事せしめられたと主張して 被控訴人国に対して補償を要求した ( イ ) 被控訴人国は この要求に対し 資料がないので詳細は明らかでないとしながらも 劉連仁は契約によって北海道で働いていたものである との立場を崩さず 気の毒であった 帰国後はゆっくり静養されたい との官房長官談話を発表し 見舞金は交付することとしたが 補償要求に応じることをしなかった

エしかし この問題をきっかけに 日本政府も 中国人労働者移入の問題を 調査する所存である と答弁するようになった (3) 遺骨調査 要求の高まりと日本政府( 外務省 ) の対応ア ( ア ) 劉連仁の登場により 戦時中来日した中国人労働者は強制的に徴発され その意思に基づかずに働かされていたのではないか という議論はより現実味を帯び 遺骨送還運動は 再度盛り上がりを見せた ( イ ) 1958 年 3 月 12 日 中国人俘虜殉難者慰霊実行委員会その他の4 団体が 政府に対し 外務省報告書が存在するはずである等として これに基づき正確な殉難者の名簿を提示されたいとの要望を行った イ同年 6 月ころ 日本政府は これに対応して 以後 厚生省が遺骨の調査 発掘業務を 外務省が慰霊 送還業務を行うことを決定した ウ厚生省は 上記職務分担に基づき 各都道府県に指示して実態調査等を行い 同年から翌 59 年にかけて遺骨の名簿等を作成した エ ( ア ) 中国人俘虜殉難者慰霊実行委員会は 1 1960 年 ( 昭和 35 年 )3 月初旬ころ 恐らくは外務省報告書を基礎として 厚生省作成の名簿より正確な名簿を作成し 2 同月 12 日 内閣総理大臣あてに自らが作成した名簿を提示し 同年 4 月に慰霊祭を実施するので その正確性を確認するよう求めるとともに 政府において更にこれを補充することを要望した ( イ ) 同委員会にかかわる国会議員の一部も 同名簿を国会に提出してその確認を求める姿勢をとった ( ウ ) これに対し 外務省は 国会でこの問題が取り上げられることは中華人民共和国を刺激し 賠償問題にまで発展し兼ねないので 質問は行わないようにされたいと与党首脳に働きかける等 一定の工作をした オ ( ア ) 名簿確認は厚生省の所管であったが その基礎資料は 外務省報告書であると考えられた ( イ ) 厚生省は 当時 外務省報告書を三分冊まで入手していたが 中国人俘虜殉難者慰霊実行委員会が作成したエ ( ア ) の名簿の詳

細さからすると 同委員会は五分冊くらいまで外務省報告書を所持しているのではないかと推察されたので 外務省に対し 同報告書の存在につきどう答弁するのかを慎重に検討されたい旨を提言した カ ( ア ) 同年 ( 昭和 35 年 )3 月 17 日 外務省は オ ( イ ) の提言に応じ 中国課において 当時の担当課長鈴木政勝 ( 以下 鈴木課長 という ) から事情を聴取した ( イ ) 鈴木課長は 外務省報告書の作成経過等につき 次のとおり述べた a 同報告書は 1946 年初め 中華民国の関係者が戦時中我が国で就労した中国人労働者の実情を調査するため来日するとの噂があったので その場合に備えて管理局経済部大陸課で作成した b 華北労工協会の関係者も作業に参加した c 同報告書作成後間もなく 戦犯関係資料として使われるおそれが生じ 官民双方の関係者に影響が及ぶことが考えられたので 1 部を除き 焼却した d 二世の米軍人が一度持ち出したことがあるが その後返却を受けた ( ウ ) アジア局長は ( イ ) を受け 以後 同報告書に関しては 次のとおり答弁することとしたいと方針を明らかにした a 外務省が同報告書を作成したことは事実である b その直後 戦犯問題に利用されるおそれが生じたので 中国人労働者を就労させた事業場の関係者等に迷惑がかかることを避けるため 全部焼却した c 現在 外務省には同報告書は1 部も残っていない d したがって 部外に流出したとされる同報告書の真偽についてもこれを確認することはできない キ ( ア ) 上記経過を踏まえ 1960 年 ( 昭和 35 年 )4 月 7 日 内閣 厚生省及び外務省の関係者が一堂に会して 打合せ会が持たれた ( イ ) その席上 外務省からは 遺骨問題が国会等で表面化すると 中華人民共和国からの対日賠償要求の問題にまで発展し兼ね

ないとして 少なくとも当時開催中の国会終了までは政府が巻き込まれないよう手を尽くすべきであるとの希望が表明された ( ウ ) そこで 厚生省は 外務省の希望を勘案して やむを得ない範囲内で情報を小出しにして矛先をかわしていくこととした ク上記議論の経過を踏まえ ( ア ) 外務事務官 ( アジア局長 ) 伊関祐二郎は 同年 5 月 3 日 衆議院日米安全保障条約等特別委員会において 外務省には現在外務省報告書は1 部も残っていないと答弁し ( 原判決 66 頁 5 行目から12 行目までのとおり ) ( イ ) 内閣総理大臣岸信介は 同月 6 日付けで 衆議院議長にあてて 戦時中我が国に渡来した中国人労務者が 国際法上捕虜に該当する者であったか否かについては 当時の詳細な事情が必ずしも判明していないので いずれとも断定し得ない との答弁書を提出した ( 原判決 66 頁 13 行目から17 行目までのとおり )