たい 単元を貫く言語活動として, ポップカード で友達におすすめの本を紹介するという活動を位置 付ける もうすぐ雨に で習得した学びを活用し, 自分で選んだ本の紹介文を書いていく 作品の テーマを読み取りまとめる言語活動は, 読書に対する興味 関心を広げることにつながると考える (4) 単元の指導計

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Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

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4 本単元と情報リテラシーの関わり 課題設定担任による 説明会におけるデモンストレーションを見ることを通して 本単元を貫く言語活動としての これぞ和の文化! おすすめの 和の文化 を調べて説明会を開こう を知り 見通しを持たせ学校司書による関連図書紹介を通して 和の文化への関心を高め 進んで調べよう

第1学年国語科学習指導案

2 児童への事前調査 調 査 事 項 好き どちらかとどちらかというと好きいうと嫌い 嫌い Q1 国語の学習は, 好きですか Q2 説明文の学習は, 好きですか Q3 物語の学習は, 好きですか Q4 話し合う学習は, 好きですか Q

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

Microsoft Word - 【提言2】④新聞70(最終).doc

Taro-【HP用】指導案.jtd


第1学年国語科学習指導案

価 がら読んでいる 語句には性質や役割の上で類別 規 文章を読んで考えたこ があることを理解している 準 とを発表し合い 一人 指示語や接続語が文と文との意 一人の感じ方につい 味のつながりに果たす役割を理 て 違いのあることに 解し 使っている 気付いている 学 登場人物の思いを想像し 時代の状況

平成23年度第2回学力向上対策会議協議資料  <遠野市立綾織小学校>

4. 単元の実際 習得 (1) 三部構成のモデル文 ゲームなんてやめなさい を提示し 子どもの意識とのズレを生む 実践を行った4 年生のクラス 38 名全員が何らかのゲームをもっていることを確認し 子どもがゲームについて感じている楽しさを十分掘り起こす その上で はじめ なか おわり の形式で書かれ

ICTを軸にした小中連携

Taro-5年研究のまとめ

1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

3. ➀ 1 1 ➁ 2 ➀ ➁ /

う言語活動を位置付けた学習をしていくという目的意識を持つ 第 2 次では 注文の多い料理店 について キャッチコピー あらすじ 二人の紳士の人物像 ここがおすすめ ( 話のおもしろさを伝える ) という要件で リーフレットにまとめる 第 3 次では 並行読書してきた宮沢賢治の作品のリーフレットを作り

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(2) 児童観児童は1 年生 1 月に おはなしをつくろう で 昔話をもとにして 人物と出来事を考えて簡単に物語を書く学習を行っている また 2 年生の1 学期には じゅんじょよく書こう の学習で はじめ 中 おわり の構成を考え 自分の経験を伝える文章を書く学習をしてきている この学習を通して 順

指導内容科目国語総合の具体的な指導目標評価の観点 方法 読むこと 書くこと 対象を的確に説明したり描写したりするなど 適切な表現の下かを考えて読む 常用漢字の大体を読み 書くことができ 文や文章の中で使うことができる 与えられた題材に即して 自分が体験したことや考えたこと 身の回りのことなどから 相

平成 30 年 1 月平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果と改善の方向 青森市立大野小学校 1 調査実施日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) 2 実施児童数第 6 学年 92 人 3 平均正答率 (%) 調 査 教 科 本 校 本 県 全 国 全国との差 国語 A( 主として知識

Microsoft Word - åł½èªžç§‚2å¹´2çµ—ã••ï¼™ã†¤ã†®ã†łã†¤ã‡†ã†—ã‡™ã†‘ã‡›ã†¹ã‡‹ã†ƒã••ã•„ã†µã‡“ã†Šã†“ã†¯ã•†ã†©ã‡fiㆪㆬㆮ㕓æ„⁄尔桋

中学校第 3 学年国語科学習指導案 日時平成 28 年 月 日第 校時対象第 3 学年 組学校名 中学校授業者 1 教材名 故郷 2 単元の目標 情景や人物を描写する語句や表現を読み取り 内容への理解を深めることができる 作品を通して 社会の中での人間の生き方について考え 自分の意見をもつことができ

問い1, 問い2のどちらも誤答した児童は, しかし や ~が というような逆説の接続詞の意味を読み取ることができずその前に書かれている内容を選択している また, 問い3では, 文章の一部を読んだだけで答えを選択している児童が多かった これらのことから, 本学級の児童は, 接続詞の意味をしっかりと捉え

平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

進めることができる児童の育成のために 学習計画作りと 読みシート を活用した意見交流の設定が有効であることを 実践を通して明らかにする Ⅲ 研究の見通し学習計画作りと 読みシート を活用した意見交流の設定により 学び合いながら叙述を基に想像して読み進めることができる児童を育てることができるであろう

7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

第1学年国語科学習指導案

児童は, これらの 読みの観点 を使いながら, 物語のしくみや中心人物の心情の変化を捉える経験を積んできている しかし, 作品の価値や作者の思いに気付いたりすることは十分ではない (2) 教材観本単元で取り扱う教材は, 作者である小林豊氏がアフガニスタンを訪問した際の経験を基に書いた三部作の中から教

第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

自己紹介をしよう

7 児童の実態 書くこと に関わる活動では これまでに 読書生活について考えよう の単元において アンケートを作成して自分が知りたい情報を集め それを整理して表やグラフにして表すとともに 自分の考えや感想を交えて報告書の形に表す活動を行った また 新聞を作ろう の単元では 社会科の学習と関連して ご

Microsoft Word - chojugiga_sidoan_new.docx

し, 定期的に評価することで 自己の考え を自覚する場面を意図的に設定している 本教材の学習においては, 様々な情報の中から必要な情報を取り出し, 整理 分析し, それに基づいた自分の考えを表現する活動を通して, 自己の考えの深まりや広がり を実感させることによって, 課題改善につなげたいと考えてい

PISA 型読解力と国語科の融合 -PISA 型読解力とワークシート- ( ア ) 情報を取り出す PISA 型読解力ア情報の取り出しイ解釈ウ熟考 評価エ論述 情報を取り出す力 とは 文章の中から無目的あるいは雑多に取り出すことではない 目的つまりこの場合は学習課題に沿って 自己の判断を加えながらよ

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

(3) 子どもの実態 本学級の子どもたちが 本単元の学習や本教材に対して, どのような興味 関心をもっているか を調査した結果は, 次のとおりである ( 数字は, 人数を表す ) 初発の感想 ( すごいな, 面白いなと思ったこと )( 複数回答 ) チリンと鳴ってしゃべるのが気になる びっくり おも

第 4 学年算数科学習指導案 平成 23 年 10 月 17 日 ( 月 ) 授業者川口雄 1 単元名 面積 2 児童の実態中条小学校の4 年生 (36 名 ) では算数において習熟度別学習を行っている 今回授業を行うのは算数が得意な どんどんコース の26 名である 課題に対して意欲的に取り組むこ

4 全体計画 ( 総時数 6 時間 ) 主な学習活動 時数 教師のかかわり 評価の観点 ( 求める子どもの姿 ) 新聞について興味をもち, 投 1 新聞への興味をもつことができるよう 関心 意欲 態度 書の特徴を知る に, 実際の新聞をもとに, 投書の内容 新聞について興味をもち, を取り上げる 投

自分の考えをもち, 進んで意見を交流して学びを深める子を目指して ~4 年国語 5 年生に物語文 プラタナスの木 の紹介文を書こう ~ 加茂市立須田小学校廣嶋和人 1 目指した子どもの姿 (1) 児童の実態平成 27 年度学習指導改善調査 ( 国語 ) の結果は, 以下の通りである 領域資料選択記述

主語と述語に気を付けながら場面に合ったことばを使おう 学年 小学校 2 年生 教科 ( 授業内容 ) 国語 ( 主語と述語 ) 情報提供者 品川区立台場小学校 学習活動の分類 B. 学習指導要領に例示されてはいないが 学習指導要領に示される各教科 等の内容を指導する中で実施するもの 教材タイプ ビジ

国語科学習指導案

文章構成の在り方を実感できる「読むこと」の学習指導

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(2) 指導の実際 1 話すこと 聞くこと の実践ア協働による教材研究の柱 モデルの提示について対話のためのスキルの定着や対話の深まりを目指し, 教師や代表グループによる対話のモデルを提示し, 気付いたことや発見したことを基に自分たちの対話や話合いの様子を振り返らせ, 学びの充実を図るようにする 共

今年度の校内研究について.HP

さらに自ら調べようと意欲を高めるだろう 2 児童観児童は 文字を50 音すべて学習し 少しずつ読める字や書ける字が増えてきた これまでに音読をしたり 想像したことを話したりしながら ある程度のまとまった文章がよめるようになってきている 5 月の教材 とんこととん では 登場人物のしたことを中心に想像

平成 30 年 6 月 8 日 ( 金 ) 第 5 校時 尾道市立日比崎小学校第 4 学年 2 組外国語活動 指導者 HRT 東森 千晶 JTE 片山 奈弥津 単元名 好きな曜日は何かな? ~I like Mondays.~ 本単元で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 本時のポイント

3 4 すみれちゃんはどこでおねえさんになったのだろうか について考える 前時のカードからすみれちゃんの行動や様子について確認する すみれちゃんがかわったきっかけを読む 行動の変化前後での場面の様子について想像する わたしはおねえさん のすみれちゃんのきらりと光るところ抜き出し 理由

ホームページ掲載資料 平成 30 年度 全国学力 学習状況調査結果 ( 上尾市立小 中学校概要 ) 平成 30 年 4 月 17 日実施 上尾市教育委員会

内容 児童 経験したことや調べたことから選んで話す 内容 ( 考え ) を分かりやすく話す はっきりした発音で声の大きさを考えて話す 丁寧な言葉を使って話す 相手の顔を見ながら話す 大事なこと

第 1 学年国語科学習指導案 日時 平成 27 年 11 月 11 日 ( 水 ) 授業 2 場所 八幡平市立西根中学校 1 年 2 組教室 学級 1 年 2 組 ( 男子 17 名女子 13 名計 30 名 ) 授業者佐々木朋子 1 単元名いにしえの心にふれる蓬莱の玉の枝 竹取物語 から 2 単元

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あったらいいな ! こんなあそび場 (わたしの町大好き)

第○学年 ○○科指導計画

41 仲間との学び合い を通した クラス全員が学習に参加できる 授業づくり自分の考えを伝え 友達の考えを聞くことができる子どもの育成 42 ~ペア グループ学習を通して~ 体育における 主体的 対話的で深い学び を実現する授業づくり 43 ~ 子どもたちが意欲をもって取り組める場の設定の工夫 ~ 4

解答類型

6. 単元の展開 ( 全 6 間 ) 学習活動 単元の見通しを持つ 2. 学習計画を立てる 3. 本文を読み, 感想を書く 内容に関する感想 書き方に関する感想 4. 感想や疑問を交流する 指導上のポイント ( ) 学習活動に即した評価規準 ( 関 読 言 ) 既習事項を振り返らせ,

そのために, 児童が感じたおもしろさを分類し, それらを読みの視点として, 物語のおもしろさを見付けながら読むことを通して, より深く登場人物の心情を読み取ったり, 想像豊かに読んだりしながら物語のおもしろさを味わうことができるようにする さらに, 見付けた物語のおもしろさを, で紹介し合う活動を取

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平成 22 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 22 年 4 月 20 日 ( 火 )AM8:50~11:50 平成 22 年 9 月 14 日 ( 火 ) 研究主任山口嘉子 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (105 名 )

単元の学習を進めるに当たっては, 下記の5つの言語意識を明確にする 相手意識 学級の友達や家の人に 目的意識 動物の赤ちゃんの特徴を分かってもらうために 場面 状況意識 どうぶつの赤ちゃんずかん を作る 方法意識 どうぶつの赤ちゃん で読み取ったことをもとに, カードを作る 評価意識 動物の赤ちゃん

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Microsoft Word - 6年国語「パネルディスカッションをしよう」

3 指導観本単元では C 読むこと ウ場面の移り変わりに注意しながら 登場人物の性格や気持ちの変化 情景など について 叙述を基に想像して読むこと の力を身につけさせることをねらいとしているそこで本単元では まず 3 年生の国語の教材 モチモチの木 で物語文の読み取り方を想起させる本学級は情景描写か

(Microsoft Word - \207U\202P.doc)

彩の国埼玉県 埼玉県のマスコット コバトン 科学的な見方や考え方を養う理科の授業 小学校理科の観察 実験で大切なことは? 県立総合教育センターでの 学校間の接続に関する調査研究 の意識調査では 埼玉県内の児童生徒の多くは 理科が好きな理由として 観察 実験などの活動があること を一番にあげています

H27 国語

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国語 A では, 領域別, 観点別, 問題形式別に見て, どの区分においても全国平均を上回り, 高い正答率でした しかし, 設問別でみると全国および新潟県平均正答率を下回った設問が, 15 問中 1 問, 新潟県の平均正答率を下回った設問は,15 問中 1 問ありました 設問の概要関屋小新潟県全国

(3) 計画 学習課題学習内容時間 変わり方のようすをわかりやすく表すにはどうしたらよいか考えよう変わり方が大きいか小さいかを調べるにはグラフのどこに目をつけるとよいのだろう 2つの折れ線グラフからどんなことが分かるだろう折れ線グラフをかこう 変わり方を分かりやすく表す工夫 折れ線グラフの縦軸と横軸

から抜粋 ) を用意する その中から自分の興味のある資料を選択させ 主体的に文章が書けるようにする その後 書き上げた文章が説得力のある文章であるか 友だち同士で読み比べたり 校内の先生方に読んでいただいたりしながら 自分の文章を評価してもらうようにする そのことにより 児童が文章を書き換えることで

国語科学習指導案

第1学年国語科学習指導案

はっきした声であいさつ は高学年では少ないね < 資料 2 より > よい感想だけでなく 問題点も挙げている感想も多いね めあてを達成したとは言えないかもしれないね < 資料 3 より > あいさつ運動への意見が出されているね 4 つの意見が出されているね < 資料 1 2,3 より > 資料 2

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Microsoft Word - ③-1だれもがかかわり合えるよに

けて考察し, 自分の考えを表現している 3 電磁石の極の変化と電流の向きとを関係付けて考え, 自分の考えを表現している 指導計画 ( 全 10 時間 ) 第 1 次 電磁石のはたらき (2 時間 ) 知 1, 思 1 第 2 次 電磁石の強さが変わる条件 (4 時間 ) 思 2, 技 1, 知 2

Taro-H29結果概要(5月25日最終)

座標軸の入ったワークシートで整理して, 次の単元 もっとすばらしい自分へ~ 自分向上プロジェクト~ につなげていく 整理 分析 協同的な学習について児童がスクラップした新聞記事の人物や, 身近な地域の人を定期的に紹介し合う場を設けることで, 自分が知らなかった様々な かがやいている人 がいることを知

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指導方法等の改善計画について

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Taro-2学年研究のまとめ1

(4) ものごとを最後までやり遂げて, うれしかったことがありますか (5) 難しいことでも, 失敗を恐れないで挑戦していますか

平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

子葉と本葉に注目すると植物の成長の変化を見ることができるという見方や, 植物は 葉 茎 根 からできていて, それらからできているものが植物であるという見方ができるようにしていく また, 学んだことを生かして科学的なものの見方を育てるために, 生活の中で口にしている野菜も取り上げて観察する活動を取り

Microsoft Word - 0表紙みどり1.doc

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

第 6 学年 1 組国語科学習指導案 単元名 : さすがプロ, ここがすごい!~ 自分の夢を追って ~ プロフェッショナルたち 男子 19 名女子 17 名計 36 名 単元について 指導者松本典子 本単元は, 小学校学習指導要領国語編第 5 学年及び第 6 学年, C 読むこと の言語活動例 ア伝

H30全国HP

作品の情景をよりわかりやすく伝える手だてともなる 指導にあたって 1 では まず 俳句は17 音で作ることや季語を入れることと言ったきまりをおさえる そして 教科書の例を読み 想像した情景や作者の思いを想像し 良いと思うところ 工夫されていると思うところを発表できるようにする 2 の俳句を作る場面で

た, 導入で扱うイメージキャラクターについて, デザインやネーミングの意図, 理由について疑問や関心を持つことにより, より北広島町に興味を持つことが可能となる その他, 調べる際に新聞記事を利用することにより, 記事をスクラップすることができる 記録性 に優れ, 疑問を解決するための手立て, 情報

[2007版] 平成23年度 全国学力・学習状況調査の結果概要(01 小・・

2 単元の目標 暮らしの中の 和 と 洋 の違いに関心を持ち, くらしの中の和と洋なるほど新聞 を作るために, 目的に応じて引用したり要約したりしようとする 国語への関心 意欲 態度 目的に応じて, 中心となる語や文をとらえて段落相互の関係や事実と意見との関係を考え, 文章を読むことができる 読むこ

国語 1 年 みんなでよもう 大きなかぶ

Transcription:

学習指導改善調査実践報告書一人一人の考えを深めるために, 単元を貫く言語活動を位置付けた指導の工夫 ~ 第 3 学年国語 もうすぐ雨に の実践を通して五泉市立五泉小学校藤井香利 1, はじめに中学年の国語 読むこと の目標は, 目的に応じ, 内容の中心をとらえたり, 段落相互の関係を考えたりしながら読む能力を身に付けさせるとともに, 幅広く読書をしようとする態度を育てる である 3 年生で出会う文学作品で, どのような力を身に付け, 文学作品を好きになり, 読むことへの意識を高めることができるかを考えた時, 単元を貫く言語活動を位置付けた指導を工夫することを考えた ポップカードで作品のおもしろさを紹介するという単元を貫く言語活動を位置付けたことで, 児童の主体的な読み の姿が具現できると考えた また, 読むことの能力を育てるために, 段落相互の関係や場面の移り変わり, 登場人物の気持ちの変化について叙述を基に想像して読むことを重点的に指導することにした 活用場面として, 友達に紹介する本を選んで読み, そのよさを伝えていく活動を取り入れた このように, 有効な方策を探りながら, 児童一人一人の考えを深められるよう授業改善に取り組んだ 2, 目指す子どもの姿 1 単元の目標に向かって意欲的に学習に取り組む子ども 2 友達とかかわり, 自分の考えを広めたり, 深めたりする子ども 3 習得した学びを活用し, 自分の表現に生かせる子ども 3, 実践の概要 (1) 単元名読んで考えたことをポップにまとめて紹介しよう教材名 もうすぐ雨に (2) 単元のねらい 場面の移り変わりに注意しながら, 登場人物の性格や気持ちの変化, 情景などについて叙述をも とに想像して読むことができる ( 読 ) 文章を読んで考えたことを発表し合い, 一人一人の感じ方の違いに気づくことができる ( 読 ) 言葉のたから箱 を参照し自分の感想を表す言葉を増やすことができる ( 言 ) (3) 単元の指導の構想本単元で取り上げる もうすぐ雨に は, 起承転結が明確なファンタジー作品である ファンタジー作品は 物語の構成である 始まり 出来事の発生 出来事の変化 結び が捉えやすく 不思議な出来事を体験する登場人物の気持ちの変化もつかみやすい 場面の移り変わり を捉えるに当たっては 不思議な出来事が起こる前と後を比べながら 起承転結を意識させるようにしたい 登場人物の性格や気持ちの変化 に関しては ぼく の優しさという一貫して描かれている性格と ぼく が動物の言葉に驚き 受け止めようとした序盤から 言葉が分からなくても言いたいことが分かるようになるまでの終盤までの気持ちの変化を捉えさせ

たい 単元を貫く言語活動として, ポップカード で友達におすすめの本を紹介するという活動を位置 付ける もうすぐ雨に で習得した学びを活用し, 自分で選んだ本の紹介文を書いていく 作品の テーマを読み取りまとめる言語活動は, 読書に対する興味 関心を広げることにつながると考える (4) 単元の指導計画 次 時 主な学習活動 第一次 1 学習課題をつかみ, 単元の見通しをもつ ファンタジー作品のおもしろさについて意見交換し, 大まかな学習計画を立てる ポップカードの書き方を確認する 単元を貫く学習課題 読んで考えたことをポップカードにまとめて紹介しよう ブックトークを聞き, 本を紹介するポップを作る意欲をもつ 本単元における読みの観点をとらえる 第二次 2 3 4 5 6 78 教科書教材 もうすぐ雨に を読み, 構成, 出来事, 登場人物について読み取り, ポップカードを書く 1 もうすぐ雨に を読み, 物語の構成について考える 2 場面の移り変わりや出来事がどのように起こっているかを考える 3 ぼく の行動や会話に着目して, ぼく の気持ちを考える 4 出来事が起きる前と後の ぼく の気持ちの変化について友達と意見交換しながら読み取る ( 本時 ) 5 おもしろい 好きだな と思うところを選び, 理由をあげてまとめる 6ポップカードを仕上げ, グループで交流する 物語の構成始まり - 出来事 ( 事件 ) が起こる 出来事 ( 事件 ) が変化する 結びを学ぶぼくの気持ちの変化を読み取るポップカードを書き, 友達と意見交流をする 第三次 朝読書 自分が選んだ本のポップカードを書く もうすぐ雨に で学習した観点に沿って書き, 交流する ポップカードと本を他の3 年生のクラスに紹介し, 評価してもらう 習得した学びを活用し本を紹介するポップを作る 4, 授業の実際 (1) 本時のねらい ふしぎな出来事がおきた時の ぼく の気持ちの変化を考える (2) 本時で身に付けさせたい知識や技能 場面の移り変わりに注視しながら, 登場人物の気持ちの変化を読み取る力 (3) 課題を解決するために必要な知識や技能 場面と場面を関連付けて捉える力 登場人物の行動や会話から, 心情を考える力 (4) 児童の実態と指導の構え 初発の感想では, 場面のおもしろさや不思議さについての感想をもつことはできたが, 主人公の ぼくの気持ちを考えた感想は書かれていなかった つまり, 物語を読むときに, 人物や起こった出

来事に着目して読むという読み方が身に付いていないと考えられる このような子どもに, 物語の出来事や登場人物の気持ちの変化を捉えて読むという課題や読みの視点を与えることで, 子どもの読む力をつけることができると考える 本時は, ふしぎな出来事がおきた時の ぼく の気持ちの変化を考えさせる ぼくの行動や言葉 まさか いったい, どうなっているんだろう じっけん, じっけん やっぱり 遠くから楽しそうな声 を場面の移り変わりの順に整理させる その後, その言葉を手がかりにして Q&Aトーク で話し合わせる 一人では気持ちの変化に気付かない子どもも, Q&Aトーク で関わり合うことで, 気持ちの変化を捉えることができると考える 学習の終末では, ポップで紹介する 時間を設定し, 交流を通して広がった考えをポップで表現させ, 自覚を深めさせたい 本時を迎えるまでは, ぼくの気持ちの変化に注意して読み取ってはいないものと考える このような子どもたちに以下のような手立てを行い, 本時のねらいであるぼくの気持ちの変化を捉えさせていく < 課題に向き合う段階 > 手立て1 不思議な出来事が起きた時の ぼく の気持ちの変化を捉えるために, 行動を示した叙述のカードを用意し, 並べ替えをさせる 登場人物ごとに, 主人公が投げかけた言葉, すずみたいな音, それを聞いた後に聞こえた言葉, その後の主人公の言動が考える視点となる まさか いったい, どうなっているんだろう じっけん, じっけん やっぱり 遠くから楽しそうな声 場面ごとに ぼく の行動を示した叙述を子どもたちと並べ替えることで, ぼく の気持ちが徐々 に変化したことを捉えさせる < 友達に向き合う段階 > 手立て 2 話し合いを活発にするために, Q&A トーク で話し合いを行う 友達と向き合う段階では, 話し合いを通して考えの深まり を実感させたい しかし, 話し合いの場を与えただけでは, 何を根拠に話し合ったらよいかが分からない そこで, 本時 は Q&A トーク を使って話し合わせる Q&A トーク とは, 文章表現から問いを見つけ, 友達同士でその答えを考 える活動である Q&A トーク のやり方は, あらかじめ 伝えておく Q&A トーク 一人の問いに対して,4 人がそれぞれの答えを話す 答えは 自分の日常と結び付けて話すことができるとよい 出された考えを全て書く

本時の課題は, ぼく の気持ちがどのように変化したかを考える 子どもたちは,Q&A トーク を通して以下のような気持ちを考えることができると予想する まさか 信じられない いったいどうなっているのだろう 疑問が大きくなる じっけん, じっけん 証拠を探したい 不思議の正体を知りたい やっぱり 予想が当たった 遠くから楽しそうな声 楽しい わくわくしてきた 手立て 3 グループで話し合ったことを掲示し, 自分の考えと比較する活動を位置づける Q&A トーク の後, 他のグループがどのような考えか, 自分の考えと比較する活動を位置づ ける これは, 他のグループの考えを知り, 考えの広がりをねらった活動である 目的をもってグ ループの掲示を見るために, 自分の参考にしたいよい考えにはシールを貼っていく < 自分に向き合う段階 > 手立て4 ぼく の気持ちの変化をポップカードに書く 場面ごとの ぼく の気持ちの変化を考え, グループの考えを見合った後, ポップカードを書 く時間を位置付ける 文章を書くことが苦手な子には, 教師が例として作ったポップカードを参 考にさせる ぼく は, はじめは信じられない気持ちだったけれど, 実験をしたり, 予想があたったりしてうれしくなり, 最後はわくわくする気持ちになった (5) 本時の授業 時間 教師の働き掛けと想定される子どもの反応 < 課題に向き合う段階 > < 課題 > ぼく の気持ちの変化を考え, ポップカードに書こう T 出来事が変化する場面での ぼく の行動を考えました 一緒に順番を考えてみましょう 3 10 ぼくの行動を出来事が起きた順番に並び替える 手立て 1 C まさか いったい どうなっているんだろう じっけん, じっけん やっぱり 遠くから楽しそうな声 の順番です < 友だちに向き合う段階 > T ぼく の気持ちがどのように変化をしたか Q&A トーク で話し合おう 話し合いを活発にするために, Q&A トーク で話し合いを行う 手立て 2 T 問いと答えを繰り返す Q&A トークで, 班の考えを書きましょう C1 まさか ってどういう気持ちかな

25 C2 信じられない 疑う時に使うよね C3 びっくりしたときにも使うよ C1 まさか って思うときがあるかな C2 まさか全部のテストで 100 点取るなんて C3 まさかこんなところで, 先生に会うなんて C1 いったいどうなっているんだろう はどんな気持ちかな C2 不思議だなあ 信じられない C1 まさか と同じかな C3 いったいのほうがもっと信じられないんじゃないかな C4 全然, 信じられない とか C1 いったいどうなっているんだろう ってどんな時に思うかな C2 自分では, 思いつかないとき C1 じっけん, じっけん C2 なんか楽しそう わくわくしてる感じ C3 理科の実験とか楽しいよね C1 やっぱり は, どんな気持ちかな C2 予想が当たった C3 うれしいとか, やったという気持ち T グループの話し合いが終わったら掲示します グループで話し合ったことを掲示し, 自 分の考えと比較する活動を位置づける 手立て 3 C4 じっけん, じっけん は 楽しそうもいいけれどわくわくしているという考えもいいな 10 < 自分に向き合う段階 > ぼく の気持ちの変化をポップカードに 書く 手立て 4 T ポップに ぼく の気持ちの変化について考えたことをまとめましょう ぼく は, はじめは信じられない気持ちだったけれど, 実験をしたり, 予想があたったりしてうれしくなり, 最後はわくわくする気持ちになった (6) 評価ふしぎな出来事がおきた時の ぼく の気持ちの変化を友達と意見交流しながら読み取ることができる

4, おわりに ( 成果と課題 ) 本実践を終え, 一番の成果と言えることは 児童の学習意欲の向上が見られたことである 学習意欲の向上は, 児童の学習に取り組む姿勢の変化となって表れている 教師が提示した課題に沿って文学作品を読み進めるというこれまでの学習から脱却し, ポップカード作りを目標にした 単元を貫く言語活動 を位置づけた学習へ授業を改善した成果である このような指導過程による学習は, 児童が主体的な 学び を獲得することにつながった その結果, 児童は文章の細部まで読み取るようになり, 思考力の育成に結び付いたと考える 友達と関わる活動を位置づけたことで, 自分なりの読みをもった児童同士が意見交流し, 読みが広がったり, 深まったりしていった これは, 読み取りに自信がもてない児童への支援となった 今後は, 読み取らせる文学作品に応じた 単元を貫く言語活動 を工夫し, 学習の幅を広げていくことに取り組んでいきたい そうすることで, 児童の学習意欲はさらに高まり, 学力の向上に結び付くものと考える