滋賀県の概況と県内市町の姿 人口約 142 万人 (H 住基人口 ) 面積 4,017 km2 平成 27 年前後をピークに減少に転じる見込み ( 社人研 ) 平成 26 年 10 月人口推計値は前年比較で 48 年ぶりの減少 本県でも人口減少局面に入ったと推測 地域別には 大津地域 南

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01 H30記者発表資料

2007財政健全化判断比率を公表いたします

平成 27 年度高浜町の健全化判断比率及び資金不足比率 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 が平成 21 年 4 月から全面施行され この法律により地方公共団体は 4 つの健全化判断比率 ( 実質赤字比率 連結実質赤字比率 実質公債費比率 将来負担比率 ) と公営企業ごとの資金不足比率を議会に報


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報告事項     平成14年度市町村の決算概要について

貝監第  号

地方公共団体財政健全化法

3 流動比率 (%) 流動資産流動負債 短期的な債務に対する支払能力を表す指標である 平成 26 年度からは 会計制度の見直しに伴い 流動負債に 1 年以内に償還される企業債や賞与引当金等が計上されることとなったため それ以前と比べ 比率は下がっている 分析にあたっての一般的な考え方 当該指標は 1

健全化比率及び資金不足比率の状況について 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 により 藤枝市の健全化判断比率及び資金不足比率につい て 以下のとおり算定しました これは 平成 19 年 6 月に公布された上記法律に基づき 毎年度 監査委 員の審査に付した上で 議会に報告及び公表するものです 本市

連結実質赤字比率 ) 実質赤字比率 =A/B*100が負一般会計等 2 会計名学童等災害共済学童等災害共済事業 数の場合における A/B*100の絶対 一般会計等 2 実質収支額 値 一般会計等 3 会計名 中小企業従業員中小企業従業員退職金等

47 大木町 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 22.96% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は

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16 筑紫野市 22.91% 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は

平成 30 年 (2018 年 )9 月 20 日 財政局 平成 29 年度決算に基づく健全化判断比率等の状況について 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 に基づき 平成 29 年度決算に基づく健全化判断比率及び資金不足比率を算定いたしましたのでお知らせします 健全化判断比率については すべての

1 北九州市 将来負担比率の状況と推移 将来負担比率 平成 20 年度 171.8% 平成 21 年度 173.5% 平成 22 年度 平成 23 年度 166.9% 166.0% 166.9% 平成 24 年度 170.3% 将来負担比率は 地方公社や損失補償を行っている出資法人等に係るものも含め

54 赤村 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 1.59% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は 地方

2 決算収支 実質収支は 59 億 63 百万円の黒字で 11 年連続で全団体黒字となった 単収支は 9 億 92 百万円の黒字となった また 赤字団体は35 団体中 15 団体となり 前と比べて8 団体減少した 実質単収支は 189 億 82 百万円の赤字となり 前と比べて41 億 47 百万円赤

2 決算規模及び収支 (1) 決算規模 特別の平成 26 年度普通会計決算は 歳入総額 3 兆 5,779 億 31 百万円 歳出総額 3 兆 4,423 億 40 百万円となった 決算規模は 前年度に比べて歳入は8.0% の増 歳出は8.3% の増となり 歳入 歳出ともに4 年連続の増となった (

山形県庄内町平成 28 年 11 月 ( 訂正版 ) 平成 26 年度決算に基づく健全化判断比率 地方公共団体の財政の健全化に関する法律第 3 条第 1 項の規定により 健全化判断比率を公表 いたします 健全化判断比率は 自治体の財政が健全かどうかを表す指標です 地方公共団体の財政の健全化に関する法

14 中間市 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 7.65% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は 地

経営指標の概要 ( 電気事業 ) 1. 経営の状況 ( 電気事業全体で算出 ) 算出式 ( 法適用事業 ) 算出式 ( 法非適用事業 ) 1 経常収支比率 (%) 1 収益的収支比率 (%) 指標の意味 経常収益 100 経常費用 総収益 100 総費用 + 地方債償還金 法適用企業に用いる経常収支

15 小郡市 将来負担比率の状況と推移 将来負担比率 平成 21 年度 118.0% 平成 22 年度 102.9% 平成 23 年度 平成 24 年度 81.4% 92.7% 81.4% 平成 25 年度 76.4% 将来負担比率は 地方公社や損失補償を行っている出資法人等に係るものも含め その地


地方公共団体の財政の健全化に関する法律 に係る比率について 1 概要北海道夕張市のような地方自治体の財政破綻を未然に防ぐため 平成 20 年 4 月に 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 ( 以下 財政健全化法 といいます ) が施行されました 財政健全化法では 市の一般会計の決算だけでなく 市

57 みやこ町 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 9.49% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は

Ⅱ 健全化判断比率の概要 1 健全化判断比率 財政健全化法の施行に伴い 地方公共団体は 平成 19 年度から 毎年度 次の健全化判断比率 (4 指標 ) を監査委員の審査に付した上で 議会に報告し 公表しなければならないことになっています 早期健全化基準を上回ると財政健全化計画の策定が義務付けられ

鯖監査第  号

流動資産 3 流動比率 (%) 流動負債短期的な債務に対する支払能力を表す指標である 当該指標は 1 年以内に支払うべき債務に対して支払うことができる現金等がある状況を示す 100% 以上であることが必要である 一般的に 100% を下回るということは 1 年以内に現金化できる資産で 1 年以内に支

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その 1 の財政状況は? 平成 28 年度一般会計決算からの財政状況を説明します 1 平成 28 年度の主なお金の使い道は? その他の経費 212 億 93 万円 扶助費 82 億 3,606 万円 16.7% 43.0% 義務的経費 219 億 7,332 万円 人件費 44.5% 79 億 8,

地方公共団体の財政の健全化に関する法律 に係る比率について 1 概要北海道夕張市のような地方自治体の財政破綻を未然に防ぐため 平成 20 年 4 月に 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 ( 以下 財政健全化法 といいます ) が施行されました 財政健全化法では 市の一般会計の決算だけでなく 市

1 北九州市 実質公債費比率の状況と推移 11.4% 10.8% 実質公債費比率 平成 21 年度 9.9% 平成 22 年度 11.7% 平成 23 年度 11.4% 平成 24 年度 10.8% 平成 25 年度 10.5% 実質公債費比率は その地方公共団体の一般会計等が負担する元利償還金等の

1 北九州市 実質公債費比率の状況と推移 11.8% 12.6% 実質公債費比率 平成 24 年度 10.8% 平成 25 年度 10.5% 平成 26 年度 11.8% 平成 27 年度 12.6% 平成 28 年度 13.7% 実質公債費比率は その地方公共団体の一般会計等が負担する元利償還金等

台風経路図 9 月 5 日 09 時温帯低気圧に変わる 9 月 4 日 14 時頃兵庫県神戸市付近に上陸 9 月 4 日 12 時頃徳島県南部に上陸 8 月 28 日 09 時南鳥島近海で台風第 21 号発生 -2-

29 那珂川町 実質公債費比率の状況と推移 4.6% 4.0% 実質公債費比率 平成 23 年度 5.6% 平成 24 年度 5.1% 平成 25 年度 4.6% 平成 26 年度 4.0% 平成 27 年度 3.6% 実質公債費比率は その地方公共団体の一般会計等が負担する元利償還金等の額を その

15 小郡市 13.9% 13.5% 比較する財政の規模 ( 分母 ) の内訳について 計算式 : 標準財政規模 (c) - 算入公債費等の額 (b) 標準財政規模 (c) の内訳 ( 単位 : 千円 %) H22 決算 H23 決算 H24 決算 H25 決算 標準税収入額等 7,265,856

県事業の概要助成期間効期間給付内容 -1- 乳幼児 40 助成対象者としての要件を満たすに至った日から満 6 歳に達する日以後の最初の 3 月 31 日まで 助成の対象となった日から 助成の対象でなくなった日まで 医療保険の自己負担額 ( 1) 重度心身障害者 ( 児 ) 41 助成対象者としての要

平成 28 年度決算に係る健全化判断比率及び資金不足比率に関する審査意見書 春日井市監査委員

さぬき市普通会計決算状況 普通会計決算状況及び財政指標等 1P 普通会計歳入決算状況 普通会計歳出決算状況 主な一般財源の推移 ( 市税及び地方交付税 ) 普通建設事業費と義務的経費の推移 基金 市債及び元利償還金等の状況 2P 3P 4P 5P 6~8P

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の経営改善に向けた取組が必要である 当該指標が 100% 以上の場合であっても 現金等の流動資産が減少傾向にある場合や一時借入 金等の流動負債が増加傾向にある場合には 将来の見込みも踏まえた分析が必要である 4 累積欠損金比率 (%) 当年度未処理欠損金 営業収益 事業の規模に対する累積欠損金 (

目 次 1. 作成の目的 P2 2. 推計方法 P2 3. 歳入の推移 P4 4. 歳出の推移 P5 5. 歳入歳出の比較 P6 6. 基金の状況 P7 7. 地方債残高の状況 P8 8. 経常収支比率の状況 P9 9. 実質公債費比率の状況 P まとめ P11-1 -

豊洲移転時の収支試算の条件とパターン 収支試算の条件 平成 29 年度予算をベースとして推計 一般会計繰入金の対象範囲や水準は 据え置き 改修経費を 5 億円 / 年とした上で 5 年毎に 5 億円 / 年ずつ増加するものと仮定して試算 変更点 売上高割使用料は 5 年毎に 3% ずつ減少するものと

市税収入額(人口推移)

各種財政分析指標の解説

田川市水道事業会計

平成 28 年度決算に基づく福井市健全化 判断比率及び資金不足比率審査意見書 福井市監査委員

最上町バランスシートを読むにあたって

1. 財政状況の年度推移 ( 一般会計 ) (1) 決算概況 ( 単位 : 億円 ) グラフの解説 一般会計の歳入 歳出の規模は増加傾向にあり 平成 27 年度の決算規模は 歳入 歳出ともに過去最大規模となっています 実質収支は 黒字を継続しており 27 年度は約 49 億円 前年度と比べると約 1

~ わかりやすい決算報告をめざして ~ 市ではさまざまな事業を行っています どのような事業を行うのか 資金調達はどうするか どのように支出するかを 歳入 歳出 という形でお金で表し とりまとめた計画が 予算書 です その予算に沿って事業を行った一年間の結果を報告したものが 決算書 です 決算書 には

1-041 団体情報 -7 議員公務災害 一部事務組合 非常勤公務災害 加入の状況 退職手当 ( 加入 1) 事務機共同 税務事務 老人福祉

1-041 団体情報 -7 議員公務災害 一部事務組合 非常勤公務災害 加入の状況 退職手当 ( 加入 1) 事務機共同 税務事務 老人福祉

1-041 団体情報 -7 議員公務災害 一部事務組合 非常勤公務災害 加入の状況 退職手当 ( 加入 1) 事務機共同 税務事務 老人福祉

-1- 県事業の概要 区分助成期間有効期間給付内容 乳幼児 40 助成対象者としての要件を満たすに至った日から 満 6 歳に達する日以後の最初の 3 月 31 日まで 助成の対象となった日から 助成の対象でなくなった日まで 医療保険の自己負担額 ( 1) 重度心身障害者 ( 児 ) 41 助成対象者

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滋賀国保連/助成番号一覧表.indd

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1-041 団体情報 -7 議員公務災害 一部事務組合 非常勤公務災害 加入の状況 退職手当 ( 加入 1) 事務機共同 税務事務 老人福祉 伝染病 0 0

1-041 団体情報 -7 議員公務災害 一部事務組合 非常勤公務災害 加入の状況 退職手当 ( 加入 1) 事務機共同 税務事務 老人福祉 伝染病 0 0

Taro-★【2月Ver】01~05. ⑲計

スライド 1

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講義の内容 13 日 ( 火 ) 講義 地方自治体の財政運営と議員の役割 ~ 地方財政の現状と健全化法の概要 ~ (13:00~14:30) 関西学院大学専門職大学院経営戦略研究科教授稲沢克祐氏内容 : 財政健全化法制定の経緯や法律の概要について 法制定から6 年が経過した今の自治体財政の現状や議員

スライド 1

1-041 団体情報 -7 議員公務災害 一部事務組合 非常勤公務災害 加入の状況 退職手当 ( 加入 1) 事務機共同 税務事務 老人福祉

平成20年度決算に基づく

平成 27 年 (215 年 )2 月 第 727 号 Ⅱ 調査結果の概要説明 1. 延観光入込客数 ~ 延観光入込客数 宿泊客数ともに 2 年ぶりの増加 ~ (1) 延観光入込客数の推移 平成 25 年 (213 年 ) の延観光入込客数は 前年比 13 万 56 人 (2.3%) 増加し 452

はじめにこの 釧路市の財政 は 釧路市の歳入 歳出等の状況をグラフを使って経年的に表すことにより 市民の皆様に釧路市の財政状況を出来るだけわかりやすくお知らせするために作成いたしました 本資料を通じて 釧路市の財政について 一人でも多くの市民の皆様にご理解をいただき ご意見をいただきながら今後の財政

流動資産 3 流動比率 (%) 流動負債短期的な債務に対する支払能力を表す指標である 分析の考え方 当該指標は 1 年以内に支払うべき債務に対して支払うことができる現金等がある状況を示す 100% 以上であることが必要である 一般的に 100% を下回るということは 1 年以内に現金化できる資産で

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1-041 団体情報 -7 議員公務災害 一部事務組合 非常勤公務災害 加入の状況 退職手当 ( 加入 1) 事務機共同 税務事務 老人福祉

1-041 団体情報 -7 議員公務災害 一部事務組合 非常勤公務災害 加入の状況 退職手当 ( 加入 1) 事務機共同 税務事務 老人福祉

平成17年度の決算状況

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第 73 号 平成 25 年 (213 年 )2 月 Ⅱ 調査結果の概要説明 ( 滋賀県 ) 1. 延観光客数 (1) 延観光入込客数の推移 ~ 延観光客数は過去最大 宿泊客数は 2 年連続の増加 ~ 平成 23 年の延観光客数は 前年より378 万 34 百人 (8.7%) 増加し4735 万 7

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86 86 用語解説 普通会計地方公共団体における地方公営事業会計以外の会計で 一般会計のほか 特別会計のうち地方公営事業会計に係るもの以外のものの純計額 実質収支当該年度に属すべき収入と支出との実質的な差額を見るもの 単年度収支実質収支は前年度以前からの収支の累積であるので その影響を控除した単年

Ⅳ 地方交付税

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86 用語解説 普通会計地方財政状況調査における 会計及び統計処理上の概念で 地方公共団体における地方公営事業会計以外の会計を指す 実質収支当該年度に属すべき収入と支出との実質的な差額を見るもの 単年度収支実質収支は前年度以前からの収支の累積であるので その影響を控除した単年度の収支のこと 実質単年

平成 28 年度予算編成方針 我が国の経済は 景気は引き続き緩やかな回復基調を維持しているが その影響が地方経済にまで十分に行き渡っているとは言えず 我々地方の行財政運営の基本となる税等一般財源を確保するためには 臨時財政対策債に頼らざるを得ない状況が続くものと考える また 税制改正も予測されること

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流動資産 3 流動比率 (%) 流動負債 指標の意味 短期的な債務に対する支払能力を表す指標である 分析の考え方 当該指標は 1 年以内に支払うべき債務に対して支払うことができる現金等がある状況を示す 100% 以上であることが必要である 一般的に 100% を下回るということは 1 年以内に現金化

目 次 (1) 財政事情 1 (2) 一般会計税収 歳出総額及び公債発行額の推移 2 (3) 公債発行額 公債依存度の推移 3 (4) 公債残高の累増 4 (5) 国及び地方の長期債務残高 5 (6) 利払費と金利の推移 6 (7) 一般会計歳出の主要経費の推移 7 (8) 一般会計歳入の推移 8

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第 1 部平成 28 年度決算にみる中野区の財政 平成 28 年度普通会計決算の概要 ( 歳入 歳出 ) 歳入歳出 実質収支の推移 歳入歳出実質収支 ( 実質収支 ) 1,4 1,2 1, ,324 1,333 1,23 1,265 1,95 1,43 1,52 1,89 1,14

平成 23 年度普通会計 2 市順位比較 1 ( 人口一人当たり等 ) ( 速報のため未確定値 ) 項目人口密度歳入額歳出額市税額歳入中の市税割合市税の徴収率市民税個人分順位 ( 人 /km2) ( 千円 ) ( 千円 ) ( 千円 ) (%) (%) ( 円 ) 順位 1 12,7 武蔵野 442

Microsoft Word - 第15回不動産DI調査報告書 (最終)

0 事前準備 公共施設等の更新費用比較分析表作成フォーマット の作成に当たっては 地方公共団体の財政分析等に関する調査研究会報告書 公共施設及びインフラ資産の更新に係る費用を簡便に推計する方法に関する調査研究 における更新費用試算ソフト ( 以下 試算ソフト という ) を用います 試算ソフトは今回

H28秋_24地方税財源

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写真提供 : 滋賀県 滋賀県内市町における 財政状況の課題と分析 平成 27 年 4 月 16 日滋賀県総務部前市町振興課長南里明日香 資料中意見は 発表者の個人的見解です 1

滋賀県の概況と県内市町の姿 人口約 142 万人 (H26.1.1 住基人口 ) 面積 4,017 km2 平成 27 年前後をピークに減少に転じる見込み ( 社人研 ) 平成 26 年 10 月人口推計値は前年比較で 48 年ぶりの減少 本県でも人口減少局面に入ったと推測 地域別には 大津地域 南部地域はそれぞれは平成 32 年 47 年頃まで増加 一方 東近江 湖東 湖北 甲賀 高島の各地域では 既に人口減少 15 歳未満の若年人口割合は全国第 2 位 人口 10 万人当たり大学生の数は全国第 3 位 合計特殊出生率は 近年若干回復傾向で 1.53( 全国 1.43) 近畿圏北陸圏中部圏の結節点 交通の要衝 内陸工業県として産業集積 1 事業所当たりの製造品付加価値額は全国第 2 位 景気や輸出動向の影響を受けやすい産業構造 平成の大合併により 市町村数は 50 市町村 (7 市 42 町 1 村 ) から 19 市町 (13 市 6 町 ) へ 県全体として大きく進展 ( 市町村数 62% 全国第 10 位 近畿地方第 1 位 ) 地域別には 北部において大規模合併が進展 平均人口 26,327 人 72,977 人 人口規模 5 万人未満 43 団体 8 団体 ( うち人口規模 1 万人未満 19 団体 3 団体 ) 平均面積 80 km2 211 km2 財政力指数平均 (H11)0.676 ()0.694 (H25)0.736 2

平成 25 年度市町決算概要 ( 普通会計 ) 歳入総額 574,972 百万円 歳出総額 556,732 百万円で いずれも過去最大規模 実質収支は全団体黒字 (31 年連続 ) 実質単年度収支は9 年連続黒字 地方債現在高は 平成 18 年の5,938 億円をピークに平成 24 年度まで減少したが 平成 25 年度は第三セクター等改革推進債の発行等により増加 (5,597 億円 +260.8 億円 ) 積立金現在高は 平成 21 年度以降 各種基金の増加により 増加傾向 (1,778 億円 ) 財政指標等は 実質収支比率 県内平均値 3.6%( 市平均 3.4% 町平均 5.6%) 全国 4.7% 経常収支比率 県内平均値 86.8%( 市平均 86.9% 町平均 85.1%) 全国 90.2% 財政力指数 県内平均値 0.734 ( 市平均 0.741 町平均 0.644) 全国 0.49 ( 健全化判断比率等 ) 実質赤字比率県内市町で該当なし (7 年連続 ) 連結実質赤字比率県内市町で該当なし (7 年連続 ) 実質公債費比率県内市町平均値 9.5% ( 市平均 9.5% 町平均 9.2%) 全国 8.6% 18% 以上の団体は 1 団体 ( 栗東市 18.0%) 将来負担比率平均値 23.2% ( 市平均 23.6% 町平均 17.3%) 全国 51.0% 資金不足比率県内事業会計 (75 会計 ) で資金不足発生なし (3 年連続 ) 3

新聞報道等 ( 平成 26 年 9 月 25 日 京都新聞 ) ( 平成 26 年 9 月 25 日 中日新聞 ) 4

今後の滋賀県内市町における財政運営の課題 人口減少への対応 合併特例終了後の財政運営 公共施設等の老朽化対策 国体施設整備への対応 ( 平成 36 年度開催 ) 等 これらの後年度顕在化する課題に対して 既存の決算統計や健全化法の指標それぞれだけ見ると 十分に実情を反映していない可能性 例えば 現在 実質公債費比率を低く抑えている団体は 将来負担も小さい団体なのか? 検証 1 指標の組合せ ( 実質公債費比率 将来負担比率 ) による総合的な分析を実施 5

( 検証 1) 実質公債費比率 将来負担比率 20 H25 年度 18 栗東市 16 県内平均 9.5 実質公債費比率 ( 守山市 6 %) 14 12 10 8 長浜市 愛荘町 東近江市米原市 近江八幡市 甲良町 大津市 野洲市甲賀市湖南市 彦根市 竜王町 日野町 高島市 : 合併団体 4 2 豊郷町草津市 多賀町 0 0 50 100 150 200 250 県内平均 23.2 将来負担比率 (%) 県内においては 概ね 実質公債費比率が低い団体は 将来負担比率も低い 6

( 検証 1-2) 実質公債費比率 将来負担比率 20 栗東市 18 H25 年度 全国平均 8.6 実質公債費比率 ( %) 16 14 12 10 8 守山市 6 甲良町長浜市愛荘町大津市東近江市米原市近江八幡市 竜王町野洲市甲賀市湖南市彦根市日野町 C 町 G 市 高島市 D 町 F 市 H 市 E 市 A 市 B 市 1 滋賀県内団体及び 2 実質公債費比率 10% 以下且つ将来負担比率 110% 超の団体から抽出した団体をプロット (A~H) : 合併団体 4 豊郷町 多賀町 2 草津市 0 0 50 100 150 200 250 全国平均 51.0 将来負担比率 (%) 県外においては 実質公債費比率が低くとも 将来負担比率が高い団体も存在 7

今後の滋賀県内市町における財政運営の課題 人口減少への対応 合併特例終了後の財政運営 公共施設等の老朽化対策 国体施設整備への対応 ( 平成 36 年度開催 ) 等 これらの後年度顕在化する課題に対して 既存の決算統計や健全化法の指標それぞれだけ見ると 十分に実情を反映していない可能性 例えば 現時点で各指標は良くとも 突然の社会情勢への変化に対応する体力はあるのか? 検証 2 前回今井委員提案の 基金額比率 ( 資金確保比率 ) を用いて 指標の組合せ ( 資金確保比率 経常収支比率 ) による総合的な分析を実施 資金確保比率 = 実質収支額 + 財政調整基金等 標準財政規模 8

( 検証 2) 資金確保比率 経常収支比率 資金確保比率 = 実質収支額 + 財政調整基金等標準財政規模 H24 年度 愛荘町 県内平均 86.8 特に合併団体では 合併算定替終了後の財政運営を見据えて基金積立てを行っているため 資金確保比率が著しく低い団体は県内には見られない 資金確保比率の基準値がどの程度であるべきかは ここでは判断しない 9

今後の滋賀県内市町における財政運営の課題 人口減少への対応 合併特例終了後の財政運営 公共施設等の老朽化対策 国体施設整備への対応 ( 平成 36 年度開催 ) 等 これらの後年度顕在化する課題に対して 既存の決算統計や健全化法の指標それぞれだけ見ると 十分に実情を反映していない可能性 例えば 将来負担比率が小さい団体における事業の見直し等の状況はどうか? 検証 3 財政の持続可能性を把握する指標である 実質公債費比率 はフローの観点 将来負担比率 はストックの観点からの指標だが フローとストックを組み合わせた 債務償還可能年数 による分析を実施 債務償還可能年数 = 実質債務 ( 地方債残高等 - 充当可能基金等 ) 償還財源額 ( 資金収支計算書における業務活動収支の黒字分 ( 臨時収支分を除く )) 以下の点には 留意 臨時財政対策債など その元利償還金に対して地方交付税措置が講じられている地方債の取扱い 10

( 検証 3) 債務償還可能年数 将来負担比率 H24 年度 20.0 18.0 野洲市 債務償還可能年数(年)16.0 14.0 12.0 10.0 8.0 6.0 4.0 米原市 2.0 甲賀市湖南市大津市東近江市日野町草津市守山市近江八幡市長浜市 栗東市 : 基準モデル : 総務省方式改訂モデル : 合併団体 0.0 0.0 50.0 100.0 150.0 200.0 250.0 300.0 将来負担比率 (%) 将来負担比率 0 の団体においても 債務償還可能年数に差(3.5( 米原市 )~6.8( 草津市 )) が生じた 債務償還可能年数の基準値がどの程度であるべきかは ここでは判断しない 11

今後の滋賀県内市町における財政運営の課題 人口減少への対応 合併特例終了後の財政運営 公共施設等の老朽化対策 国体施設整備への対応 ( 平成 36 年度開催 ) 等 これらの後年度顕在化する課題に対して 既存の決算統計や健全化法の指標それぞれだけ見ると 十分に実情を反映していない可能性 例えば 既存の決算統計や健全化法指標では把握することができなかった 資産の老朽化度合い はどうか? 検証 4 公会計により把握される 資産老朽化比率 を用いて 指標の組合せ ( 将来負担比率 資産老朽化比率 ) による総合的な分析を実施 資産老朽化比率 = 以下の点には 留意 法定耐用年数が実際の使用可能年数と乖離している可能性があること 改修を実施した場合でも既存部分の減価償却累計額がリセットされないこと 減価償却累計額 償却資産の取得価額等 12

300 ( 検証 4) 将来負担比率 資産老朽化比率 資産老朽化比率 = 減価償却累計額 償却資産の取得価額等 250 栗東市 H25 年度 甲賀市 甲良町については 平成 23 年度数値 全国平均 51.0 県内平均 23.2 将来負担比率 ( %) 200 150 100 50 野洲市 多賀町 彦根市 甲賀市 * 東近江市 高島市 湖南市 甲良町 * 竜王町 日野町 大津市 0 豊郷町草津市米原市近江八幡市 30 35 40 守山市 45 50 55 60 65 長浜市 : 基準モデル : 総務省方式改訂モデル : 合併団体 資産老朽化比率 (%) 将来負担比率が 0 の団体においても 資産老朽化比率は 41.6( 豊郷町 )~53.0( 近江八幡市 ) と開きが出ている なお 合併市では 概ね 経常収支比率が高い団体が資産老朽化比率も高い傾向 資産老朽化比率の基準値がどの程度であるべきかは ここでは判断しない 13

( 参考 ) 将来負担比率 資産老朽化比率の時系列推移 350 300 H20 H21 250 H23 H24 将来負担比率 ( %) 200 150 100 50 H20 H20 H25 H19 H20 H21 H23 H24 H20 H20 H21 H23 H24 H21 H20 H21 H20 H21 H21 H21 H23 H20 H23 H23 H21 H25 H23 H23 H24 H24 0 H24 H21 H23 H24 H25 35 40 45 50 55 60 H24 H25 資産老朽化比率 (%) 繰上償還など財政健全化に取り組んでいるものの 老朽化対策は進んでいない状況か 14

考察 人口減少社会を迎え 公共施設等の老朽化対策等が喫緊の課題となっている本県市町にとって 資産老朽化比率を用いた健全化法との指標の組合せによる総合的な分析は 既存の指標では分からない課題を浮き彫りにするとともに 他団体との比較を容易にするものと思われる しかしながら 各団体の財政状況の良し悪しは 健全化法等の指標が一定基準に達するか否かだけで判断するべきものではなく ( レギュレーションのための指標とは別 ) 様々な指標を組み合わせる等して 住民や議会等に見てもらえるよう 各団体が分かりやすく説明していくべき そのため 自らの財政運営上の指標が 社会情勢等を踏まえた的確な水準となっているか 的確な分析が出来ているかは 常に見直していくべきであり 財政分析を 各団体の行財政にどうリンクさせるか 住民のニーズ 満足度とどうバランスを取るか 各団体がマネジメントしていくことが問われることを 常に意識していきたい 15