労働保険事務組合エンジェル会だより 平成 30 年 8 月号 会長森戸常雅特定社会保険労務士北野栄喜 730-0017 広島市中区鉄砲町 7 番 8 号ホームヘ ーシ : http: //www.m-cg.co.jp 平成 30 年 7 月の豪雨災害にて 被災された皆様に心よりお見舞い申し上げ ますとともに 一日も早い再興をお祈り申し上げます 8 月の事務カレンダー 10 日 源泉徴収税額 住民税特別徴収税額の納付 郵便局または銀行 雇用保険被保険者資格取得届の提出 公共職業安定所 労働保険一括有期事業開始届の提出 労働基準監督署 31 日 法人税の申告と納税 (6 月決算法人及び 12 月決算法人の中間申告 ) 税務署 健保 厚生年金保険料の納付 郵便局または銀行 個人事業税の納付 ( 第 1 期分 ) 郵便局または銀行 個人の道府県民税 市町村民税の納付 ( 第 2 期分 ) 郵便局または銀行 平成 30 年 7 月豪雨災害に伴う社会保険労働保険関連行政機関の対応について このたびの豪雨災害での社会保険 労働保険に関係する行政機関の対応は 次のとおりとなっています 労働保険関係〇労働保険料の申告 納付期限の延長 下記の指定地域に所在する事業場については 平成 30 年度に行う労働保険料 一般拠出金の申請手続や 納 付についての期限が延長されます ( 指定地域に所在する労働保険事務組合に労働保険事務を委託している場合も含みます ) 指定地域 岡山県広島県山口県愛媛県 岡山市北区及び東区 倉敷市真備町 笠岡市 井原市 総社市 高梁市 小田郡矢掛町 広島市安芸区 呉市 竹原市 三原市 尾道市 東広島市 江田島市 安芸郡府中町 安芸郡海田町 安芸郡熊野町 安芸郡坂町 岩国市周東町 宇和島市 大洲市 西予市 延長の要件 特にありません ( 一律に延長されます ) 1 延長後の期限については 今後 被災後の状況等を踏まえて改めて告示されます
〇労働保険料の納付の猶予平成 30 年 7 月豪雨により被害を受け 次の要件を満たす事業場については 労働保険料 一般拠出金の納付が 原則として 1 年以内の期間猶予されます 対象地域 すべての地域で申請可能 要件 事業財産に相当の損失 ( おおむね 20% 以上 ) を受けたこと 1 保険料を免除するものではありません 2 通常の手続に合わせて 猶予の申請が必要です 3 指定地域に所在する事業場は まず 1. 申告 納付期限の延長 をご利用いただいた後 損失の状況により 納付の猶予制度をご利用いただける場合もあります 〇労災保険給付労働者の方が 仕事中 や 通勤中 に被災された場合には 労災保険 による給付 ( 治療や投薬 休業補償など ) を受けられることがあります また 請求にあたって事業主や医療機関の証明が受けられなくても請求書は受け付けています 年金関連〇国民年金保険料の免除について平成 30 年 7 月豪雨による災害で被災し 住宅 家財 その他の財産のうち 被害金額がおおむね 2 分の 1 以上の損害を受けられた方等は ご本人からの申請に基づき 国民年金保険料が免除になります 〇国民年金保険料納付について保険料の口座振替を利用されている方で 被災により今後の保険料納付が困難な方は 口座振替の停止をすることができます ( お近くの年金事務所までご連絡いただくか 直接 振替先の金融機関本支店に停止のご連絡の必要があります ) ご連絡の時期によっては停止することが出来ない場合があります 〇厚生年金保険料等の納付期限の延長及び口座振替について下記対象地域に所在地を有する事業所等の厚生年金保険料等については 平成 30 年 7 月 5 日以降に到来する納付期限が延長されます 納付期限が延長されている間は 対象地域に所在地を有する事業所等の口座振替を停止となります 対象地域岡山県広島県山口県 岡山市のうち北区 東区 倉敷市真備町 笠岡市 井原市 総社市 高梁市 小田郡矢掛町 広島市安芸区 呉市 竹原市 三原市 尾道市 東広島市 江田島市 安芸郡府中町 安芸郡海田町 安芸郡熊野町 安芸郡坂町 岩国市周東町 愛媛県 宇和島市 大洲市 西予市 1 延長後の期限については 今後 被災後の状況等を踏まえて改めて告示されます 健康保険関連全国健康保険協会では 今回の災害により被災された任意継続被保険者の方に対して 任意継続保険料の納付が猶予されます 平成 30 年 7 月分 ( 納付期限 7 月 10 日 ) 8 月分 ( 納付期限 8 月 10 日 ) 及び 9 月分 ( 納付期限 9 月 10 日 ) に係る任意継続保険料につきましては 申出により 納付を平成 30 年 10 月 10 日 ( 水曜日 ) まで猶予する取扱いとなります この納付猶予の取扱いを必要とされる場合は お住まいの都道府県支部までご連絡いただく必要があります
台風 豪雨などの自然災害の場合 自動車保険金は支払われる? 夏から秋にかけては 台風の上陸する数が増える季節 また 近年はゲリラ豪雨と呼ばれる突然の局地的な大雨や雷も増えています 台風やゲリラ豪雨などにより雨量が突然増加すると 土砂災害や河川の氾濫 道路の冠水などが起こり 家屋などの建物だけでなく車にも損害を与える場合があります ここでは 台風やゲリラ豪雨による損害に対して どのような保険金が支払われる可能性があるか解説します 車両保険 台風やゲリラ豪雨によって車が損傷した場合 修理にかかった費用などについて車両保険から保険金が支払われます 車両保険には 主に 一般型 と エコノミー型 がありますが 台風やゲリラ豪雨はいずれの車両保険でも保険金支払いの対象です また 洪水 高潮による水害 暴風などの自然災害で車が損傷した場合も 車両保険から保険金が支払われます では 台風やゲリラ豪雨による損害 はどのようなものが考えられるでしょうか? 例をいくつか紹介します 暴風により近所の店の看板や家の屋根瓦が飛んできて車に傷がついた ガード下の冠水で水没した 機械式駐車場ごと水没した 豪雨による土砂崩れに巻き込まれた 暴風で駐車場の木が倒れてきて車に傷がついた
お支払いする保険金の額は? 車の損害額から免責金額 ( 自己負担額 ) を引いた金額が 車両保険金として支払われます ただし 水没したり土砂に埋もれたりした場合など 車の損傷が激しいときは 全損 となることも少なくありません 全損となった場合は保険金額の全額が支払われます なお 全損の場合は 免責金額は引かれませんが 保険金額以上の保険金が支払われることもありません 車両保険の保険金額が 200 万円 免責金額 10 万円の場合を例に挙げてみましょう 例 1: 車の修理費が 250 万円となった場合 保険金額を超えるため全損扱いとなり 免責金額は差し引かれず保険金額 200 万円全額が車両保険金として支払われます 例 2: 車の修理費が 50 万円の場合 全損扱いとならないため 免責金額 10 万円を引いた 40 万円が車両保険金として支払われます また 全損 とは 損害額 修理費が保険金額を超えてしまうことをいいます 台風やゲリラ豪雨による損害で保険を使った場合の次年度のノンフリート等級は? 台風やゲリラ豪雨などによる損傷で 車両保険 から保険金をお支払いした場合については 1 等級ダウン事故 としており 次年度の契約の等級は事故 1 件につき 1 等級下がり 次年度の 1 年間のみ事故あり係数が適用されます 台風やゲリラ豪雨などの損害に対し 自動車保険が使える可能性があることはご理解いただけたかと思います もちろん 自動車保険を使うような事態に遭遇しないに越したことはありませんが もし水害が予想される時は 早めに車を高台に移動させるなど できる限りの予防策を講じることをおすすめします また 街中を走っている時に急に水かさが増えてきてこのままでは水没しそう といった身の危険を感じる事態に遭遇してしまったら 車を置いてでも まずは逃げましょう 何よりも命が一番大切です
災害等にあったときの特例について 1 今回は 災害等にあった場合の申告 納付等の期限の延長 納税の猶予の特例についてご紹介します 申告などの期限の延長 災害等の理由により申告 納付などをその期限までにできないときは その理由のやんだ日から2 か月以内の範囲でその期限を延長することができます 1. 地域指定災害による被害が広い地域に及ぶ場合は 国税庁長官より延長する地域と期日を定めて告示がされますので その告示の期日までに申告 納付などをすればよいことになります 2. 対象者指定国税庁が運用するシステムが 期限間際に使用不能であるなどにより システムを利用して申告 納付などをすることができない方が多数に上ると認められる場合は 国税庁長官より延長する対象者の範囲と期日を定めて告示がされますので その告示の期日までに申告 納付などをすればよいことになります 3. 個別指定所轄税務署長に申告 納付などの期限の延長を申請し その承認を受けることにより延長できます 届出書や申請書等の提出期限も同様に延長することができます 申告等の期限延長の申請は 期限が経過した後でも行うことができますので 災害による被害を受けた方は 被災の状況が落ち着いてからでも差し支えありません なお 災害等のやんだ日 とは 事業の再開や交通機関の運行の再開など 客観的に見て 個別指定の期限延長の申請をした方が 申告 納付等の行為をするのに差し支えないと認められる程度の状況に回復した日となります 納税証明書の手数料について 災害により相当な損失を受けたことにより その復旧に必要な資金の借入れのために使用する場合には 納税証明書の交付手数料は必要ありません なお 相当の損失 とは 災害による損失の額が納税者の土地 家屋 預金などの財産の価額に占める割合が おおむね 20% 以上の場合をいいます 納税の猶予 災害等により財産に相当の損失を受けたときは 所轄税務署長に申請をすることによって 次のとおり納税の猶予を受けることができます ( 以下は国税の場合 ) 1. 損失を受けた日に納期限が到来していない場合 1 損失の受けた日以後 1 年以内に納付すべき国税 納期限から1 年以内 2 所得税及び復興特別所得税の予定納税や法人税 地方法人税 消費税の中間申告分 確定申告書の提出期限まで 1 2とも災害のやんだ日から2か月以内に申請する必要があります 2. 既に納期限の到来している場合一時に納付することができないと認められる国税 原則として1 年以内