資料 4 大阪湾の状況について 第 1 回部会の資料 3 大阪湾の状況及び主な施策の実施状況について における大阪湾の状況に係る内容について 水質の水平分布や漁場分布 幼稚魚の主生息場の状況等を追加した 追加分については 下線を付して示した 1 大阪湾の状況 (1) 概況 ( 地形 ) 大阪湾の海底地形は図 1 に示すとおりであり 湾中央部のおよそ水深 20m 等深線を境に東 側と西側で様相が異なっており 湾奥東部海域では海底勾配が小さく平坦な地形となって いる 水深 20m までの海域面積は 672km 2 で 全域の 46% を占めている 図 1 大阪湾地形図 ( 平成 14 年 11 月社団法人日本水産資源保護協会 大阪湾の海域環境と生物生産 ) ( 海水の流動 ) 大阪湾の潮流の状況は図 2-1 及び図 2-2に示すとおりであり 明石海峡東流最強時には 神戸沖を東進する流れは 湾奥部から時計回りの円弧を描きながら泉州沖では沿岸にほぼ平行な南西流となっている 明石海峡西流最強時には 大阪湾東岸を北上する流れは 泉南沖では沿岸にほぼ平行な北東流となり 泉南沖から湾奥部へ反時計回りの円弧を描いている - 1 - 図 2-1 大阪湾の潮流 ( 明石海峡東流最強時 ) ( 平成 18 年 2 月神戸市 神戸港港湾計画資料その 2 )
図 2-2 大阪湾の潮流 ( 明石海峡東流最強時 ) ( 平成 18 年 2 月神戸市 神戸港港湾計画資料その 2 ) 大阪湾の恒流及びエスチュアリー循環流 * は図 3 図 4に示すとおりである 東部海域には年間を通して河川水の流入があり 成層化し その上層に密度流系の残差流である西宮沖還流がある 西部海域では流速が速く 海水は鉛直方向に混合しており 潮汐残差流系の沖ノ瀬還流が見られる * エスチュアリー循環流とは 低塩分の河川水が海域上層を沖合に流れていくのに伴い 高塩分の海水が下層を陸に向かって進入してくることにより生じる流れのことである 図 3 大阪湾における恒流図 ( 藤原建紀ら 大阪湾の恒流と潮流 渦 年海岸工学論文集 ) 図 4 エスチュアリー鉛直循環と淀川河川水の振る舞い ( 平成 21 年 5 月中辻啓二 新しい海辺づくり No.5 大阪湾の流れ 環境技術 ) - 2 -
( 大阪湾に流入する河川の流量 ) 大阪湾に流入する河川の流量は図 5 に示すとおりであり 湾奥部で 淀川 神崎川 大和 川などの流量の大きい河川が流入している 神崎川 71.0 184.3 淀川 16.9 大和川 図 5 大阪湾に流入する河川の流量 ( 平成 19 年から 21 年の 6 月から 8 月の平均値 ) ( 近畿地方整備局ホームページ 大阪湾環境データベース ) - 3 -
(2) 海岸の状況 ( 埋立の状況 ) 埋立の状況は図 6に示すとおりであり 府域の海岸の多くは港湾や工業用地として埋立が行われている 府域には 大阪市が管理する大阪港 府が管理する堺泉北港 阪南港の3 港湾がある 自然海岸が府域の海岸に占める割合は1% であり 自然の浄化機能が低い また 海との触れ合いの場が少ない 図 6 大阪湾における埋立の変遷 ( 公益社団法人瀬戸内海環境保全協会資料 ) ( 大阪湾岸における主な産業集積地等 ) 大阪湾岸における主な産業集積地等は図 7 に示すとおりであり 湾の北部から中部にかけて コンビナートや下水処理場が立地している 大阪北港コンビナート 堺泉北臨海コンビナート 岸和田市鉄工団地 二色浜産業団地 南大阪湾岸流域下水道北部水みらいセンター 泉佐野食品コンビナート 南大阪湾岸流域下水道中部水みらいセンター 南大阪湾岸流域下水道南部水みらいセンター 図 7 大阪湾岸における主な産業集積地等 - 4 -
( 海水浴場 ) 大阪府域においては 図 8 に示すとおり 4 箇所で海水浴場が開設されている 二色の浜 ( 貝塚市 ) りんくう南浜 ( 泉南市 ) 箱作 ( 阪南市 ) 淡輪 ( 岬町 ) 図 8 大阪府域における海水浴場の開設状況 ( 自然海浜保全地区 ) 大阪府自然海浜保全地区条例に基づき 図 9 に示すとおり 岬町の小島地区及び長松地区の 海岸を自然海浜保全地区に指定し 水質の監視や清掃を行っている 図 9 自然海浜保全地区の指定状況 - 5 -
(3) 藻場 干潟 主要な藻場の分布は図 10 に示すとおりであり 湾南部から湾西部の沿岸に分布している 図 10 大阪湾における主要な藻場の分布状況 ( 平成 24 年 12 月中央環境審議会答申水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定について ) 主要な干潟の分布は図 11 に示すとおりであり 府域では 泉州諸河川の河口付近に小規模 な干潟が分布している 図 11 大阪湾における主要な干潟の分布状況 ( 平成 24 年 12 月中央環境審議会答申水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定について ) - 6 -
(4) 水質 ( 環境基準の水域類型の指定状況 ) CODについては図 12 1に示すとおりであり 12 水域に区分して指定されている 全窒素 全りんについては図 12 2に示すとおりであり 3 水域に区分して指定されている 環境基準については CODは表 1-1に 全窒素 全りんについては表 1-2に それぞれ示すとおりである 津名港 C 類型 洲本港 (1) C 類型洲本港 (2) B 類型 神戸市西部沖 1 神戸市西部沖 2 兵庫運河 C 類型 神戸市中央部沖 大阪湾 (5) A 類型 A-11 C-9 A-10 神戸市東部沖 3 神戸市東部沖 4 大阪湾 (4) A 類型 C-8 A-7 淡輪港深日港 C 類型 C 類型 C-7 神戸市東部沖 1 神戸市東部沖 2 C-3 西宮市沖 2 A-6 A-3 A-2 B-5 大阪湾 (1) C 類型 大阪湾 (2) B 類型 大阪湾 (3) A 類型 尾崎港 C 類型 西宮市沖 1 B-3 B-4 C-5 C-5 C-4 神崎川 淀川 大和川 大阪府測定点兵庫県測定点 淡路島東部沖 神戸市西部沖 1 神戸市西部沖 2 大阪湾 ( ハ ) Ⅱ 類型 A-11 神戸市中央部沖 A-10 神戸市東部沖 4 A-7 神戸市東部沖 1 神戸市東部沖 2 C-3 西宮市沖 2 A-6 神戸市東部沖 3 B-3 A-3 西宮市沖 1 大阪湾 ( ロ ) Ⅲ 類型 A-2 B-5 大阪湾 ( イ ) Ⅳ 類型神崎川 B-4 C-5 C-5 C-4 淀川 大和川 大阪府測定点兵庫県測定点 図 12-1 COD の環境基準の水域類型の指定状況 図 12-2 全窒素 全りんの環境基準の水域類型の指定状況 表 1-1 COD に係る環境基準 - 7 -
表 1-2 全窒素 全りんに係る環境基準 ( 環境基準の達成状況 ) CODの環境基準達成率は 環境基準点における全層平均の年 75% 値が 水域ごとに全ての環境基準点で達成しているかどうかで評価している 近年の達成率は 67% で横ばいである 全窒素 全りんの環境基準達成率は 環境基準点における表層の年平均値を水域ごとに平均した値が達成しているかどうかで評価で評価している 達成率の推移は図 13-1 及び 13-2に示すとおりであり 平成 22 以降達成している 平成 26 における COD 全窒素 全りんの状況は表 2-1~2-3に示すとおりである 100 環境基準達成率 (%) 80 60 40 20 0 19961998200020022004200620082010201220132014 図 13-1 全窒素の環境基準達成率の推移 環境基準達成率 (%) 100 80 60 40 20 0 1996 1998 2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012 2013 2014 図 13-2 全りんの環境基準達成率の推移 - 8 -
表 2-1 平成 26 における COD に係る環境基準の達成状況 表 2-2 平成 26 における全窒素に係る環境基準の達成状況 表 2-3 平成 26 における全りんに係る環境基準の達成状況 ( 海域別に見た水質の推移 ) COD の表層の年平均値の推移は図 14 に示すとおりであり 3.4~4.0mg/L(1972 から の 5 か年平均 ) から 2.7~3.8mg/L( からの 5 か年平均 ) に減少している 図 14 表層の COD 年平均値 (mg/l) の推移 ( 大阪府が測定する環境基準点におけるデータ ) - 9 -
窒素 りんの表層の年平均値の推移は図 15 及び 16 に示すとおりであり 湾奥部 (Ⅳ 類型 ) で は湾西部 湾南部に比べて濃度が高く 経年変化の減少率が大きい 2.00 0.200 T-N,DIN(mg/L) 1.50 1.00 0.50 Ⅱ 類型海域表層 T-N DIN T-P,DIP(mg/L) 0.150 0.100 0.050 Ⅱ 類型海域表層 T-P DIP T-N,DIN(mg/L) T-N,DIN(mg/L) 0.00 2.00 1.50 1.00 0.50 0.00 2.00 1.50 1.00 0.50 0.00 Ⅲ 類型海域表層 Ⅳ 類型海域表層 T-N DIN T-N DIN T-P,DIP(mg/L) T-P,DIP(mg/L) 0.000 0.200 0.150 0.100 0.050 0.000 0.200 0.150 0.100 0.050 0.000 Ⅲ 類型海域表層 Ⅳ 類型海域表層 T-P DIP T-P DIP 図 15 表層の全窒素 (T-N) 及び溶存性無機態窒素 (DIN) の年平均値 (mg/l) の経年変化 ( 大阪府が測定する環境基準点におけるデータ ) 図 16 表層の全りん (T-P) 及び溶存性無機態窒素 (DIP) の年平均値 (mg/l) の経年変化 ( 大阪府が測定する環境基準点におけるデータ ) - 10 -
( 水平分布 ) COD の平成 24 から 26 の 3 か年の測定結果の平均値をもとに作成した水平分布は図 17 に示すとおりであり 湾北部 東部は 3mg/L より高く (C 類型相当 ) 湾央部は 2~3 mg/l(b 類型相当 ) 湾西部は 2mg/L 以下 (A 類型相当 ) の水質になっている また 湾奥部では南北方向の濃度勾配となっている 図 17 COD の全層平均の年 75% 値 (mg/l) の平成 24 から 26 の平均値の水平分布 ( 大阪府及び兵庫県が測定する環境基準点におけるデータを基に作成 ) 全窒素及び全りんの平成 24 から 26 の 3 か年の測定結果の平均値をもとに作成した水平分布は図 18 及び 19 に示すとおりであり 湾奥部から湾口部に向けて濃度が低下している 全窒素については 湾奥の堺市付近から尼崎市付近の沿岸にかけては 0.6mg/L より高く (Ⅳ 類型相当 ) 湾東部は 0.3~0.2mg/L(Ⅲ 類型相当 ) 湾央部は 0.2~0.3mg/L(Ⅱ 類型相当 ) 湾西部は 0.2mg/L より低い (Ⅰ 類型相当 ) 水質となっている 全りんについては 湾奥の高石市付近から芦屋市付近の沿岸にかけては 0.05mg/L より高く (Ⅳ 類型相当 ) 湾東部は 0.03~0.05mg/L(Ⅲ 類型相当 ) 湾央部から湾西部にかけては 0.02~0.03mg/L(Ⅱ 類型相当 ) の水質となっている 図 18 全窒素の表層の年平均値 (mg/l) の平成 24 から 26 の平均値の水平分布 ( 大阪府及び兵庫県が測定する環境基準点におけるデータを基に作成 ) 図 19 全りんの表層の年平均値 (mg/l) の平成 24 から 26 の平均値の水平分布 ( 大阪府及び兵庫県が測定する環境基準点におけるデータを基に作成 ) - 11 -
(5) 底質 粒径別に見た底質の分布状況は図 20 に示すとおりであり 湾奥部から湾央部にかけては粘 土質シルト 明石海峡や紀淡海峡付近は砂となっている 図 20 大阪湾における底質の分布状況 ( 平成 24 年 12 月中央環境審議会答申水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定について ) 環境省 瀬戸内海環境情報基本調査 ( 平成 13 年 ~17 年 ) によると 大阪湾における底質の COD 強熱減量 全窒素 全りん 酸化還元電位の状況は図 21 に示すとおりであり いずれの項目においても 瀬戸内海の他の海域と比較して高い値を示している また 経年変化については 全りん 強熱減量は増加傾向 COD 全窒素は減少傾向であると評価されている COD 強熱減 全窒素 全りん 酸化還元電位 図 21 大阪湾における底質の状況 ( 平成 13 年 ~17 年環境省 瀬戸内海環境情報基本調査 ) - 12 -
(6) 水温 大阪湾における水温の推移を 大阪府の公共用水域の水質測定データから見た結果は 図 22-1~22-3 に示すとおりであり いずれの海域も上昇傾向にある 20.0 19.0 水温 ( 表層 ) 水温 ( 底層 ) 水温 ( ) 18.0 17.0 16.0 15.0 14.0 1972 1973 1974 1975 1976 1978 1980 1982 1984 1986 1988 1990 1992 1994 1996 1998 2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012 2013 図 22-1 水温の推移 (A 類型海域 ) 20.0 19.0 水温 ( 表層 ) 水温 ( 底層 ) 水温 ( ) 18.0 17.0 16.0 15.0 14.0 1972 1973 1974 1975 1976 1978 1980 1982 1984 1986 1988 1990 1992 1994 1996 1998 2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012 2013 図 22-2 水温の推移 (B 類型海域 ) 20.0 19.0 水温 ( 表層 ) 水温 ( 底層 ) 水温 ( ) 18.0 17.0 16.0 15.0 14.0 1972 1973 1974 1975 1976 1978 1980 1982 1984 1986 1988 1990 1992 1994 1996 1998 2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012 2013 図 22-3 水温の推移 (C 類型海域 ) - 13 -
表層と底層との水温差の推移は図 23 に示すとおりであり 水温差は概ね C 類型 >B 類型 >A 類型の順に大きく また 1994 以降は 水温差が増大する傾向が見られる 表層と底層との水温差 ( ) 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 A 海域 B 海域 C 海域 0.0 1982 1984 1986 1988 1990 1992 1994 1996 1998 2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012 2013 図 23 表層と底層との水温差の推移 (7) 貧酸素水塊 底層 DOの最小値の推移は 図 24 に示すとおりであり 長期的にはいずれの海域においても上昇傾向にある C 類型海域では 最小値は 貧酸素耐性が高い水生生物の生息に必要とされる2mg/Lを下回っている 図 24 底層 DO の最小値 (mg/l) の経年変化 ( 大阪府が測定する環境基準点におけるデータ につき 1 個のデータであり 年々の変動が大きいため 5 年移動平均して経年的な変化傾向を見やすくしている ) - 14 -
平成 24 における貧酸素水塊の発生状況は図 25 に示すとおりである 図 25 平成 24 における貧酸素水塊の発生状況数値は酸素飽和度 (%) を示す (( 地独 ) 大阪府立環境農林水産総合研究所調べ ) 8 月の底層 DO の平成 24 から 26 の 3 か年の測定結果の平均値をもとに作成した水 平分布は図 26 に示すとおりであり 高石市付近から神戸市東部付近の沿岸にかけて 8 月に は 貧酸素耐性が高い水生生物の生息に必要とされる 2mg/L を下回っている 図 26 8 月の底層 DO(mg/L) の平成 24 から 26 の平均値の水平分布 ( 大阪府及び兵庫県が測定する環境基準点におけるデータを基に作成 ) - 15 -
(8) 赤潮 赤潮発生件数の経年変化は図 27 に示すとおりであり 近年は横ばいである なお 赤潮の確認方法として 規模の大小にかかわらず 継続している間は1 件とカウントするため 確認件数の推移が必ずしも発生規模の推移を示さないことに留意する必要がある 図 27 大阪湾における赤潮確認件数の推移 (( 地独 ) 大阪府立環境農林水産総合研究所調べ ) - 16 -
(9) 生物 ( 植物プランクトン数及びクロロフィル a) 植物プランクトン数及びクロロフィル a の推移は図 28-1~28-3 に示すとおりである 植物プランクトン数の推移は横ばいの傾向であり 概ね C 類型 >B 類型 >A 類型の順に多い クロロフィル a は A B 類型の海域については減少傾向にあり C 類型の海域については横ばいである 植物プランクトン数 ( 個 /L) 1.E+09 1.E+08 1.E+07 1.E+06 1.E+05 1.E+04 1.E+03 1.E+02 1.E+01 1.E+00 1972 1973 1974 1975 1976 1978 1980 1982 1984 1986 植物プランクトン数 1988 1990 1992 1994 クロロフィル a 1996 1998 2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012 2013 40.0 30.0 20.0 10.0 0.0 クロロフィル a(μg/l) 図 28-1 植物プランクトン数及びクロロフィル a の推移 (A 類型海域 ) ( 大阪府が測定する環境基準点におけるデータ ) 植物プランクトン数 ( 個 /L) 1.E+09 1.E+08 1.E+07 1.E+06 1.E+05 1.E+04 1.E+03 1.E+02 1.E+01 1.E+00 1972 1973 1974 1975 1976 1978 1980 1982 1984 1986 植物プランクトン数 1988 1990 1992 1994 クロロフィル a 1996 1998 2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012 2013 40.0 30.0 20.0 10.0 0.0 クロロフィル a(μg/l) 図 28-2 植物プランクトン数及びクロロフィル a の推移 (B 類型海域 ) ( 大阪府が測定する環境基準点におけるデータ ) 植物プランクトン数 ( 個 /L) 1.E+09 1.E+08 1.E+07 1.E+06 1.E+05 1.E+04 1.E+03 1.E+02 1.E+01 1.E+00 1972 1973 1974 1975 1976 1978 1980 1982 1984 1986 植物プランクトン数 1988 1990 1992 1994 クロロフィル a 1996 1998 2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012 2013 40.0 30.0 20.0 10.0 0.0 クロロフィル a(μg/l) 図 28-3 植物プランクトン数及びクロロフィル a の推移 (C 類型海域 ) ( 大阪府が測定する環境基準点におけるデータ ) - 17 -
( 植物プランクトンの綱別の構成割合 ) 植物プランクトンの綱別の構成割合の推移は図 29-1~29-3 に示すとおりであり に よる違いはあるが 珪藻綱が最も多くを占めている なお 珪藻綱では Skeletonema costatum が卓越しており 次いで Thalassiosira sp. Chaetoceros sp. が多く出現している 100% 不明 80% 微小鞭毛藻類藍藻 60% 緑藻黄緑色藻 フ ラシノ藻 40% ミト リムシ ハフ ト藻 20% ラフィト 藻黄金色藻 0% 1972 1973 1974 1975 1976 1978 1980 1982 1984 1986 1988 1990 1992 1994 1996 1998 2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012 2013 クリフ ト藻渦鞭毛藻珪藻 図 29-1 植物プランクトンの綱別構成割合の推移 (A 類型海域 ) ( 大阪府が測定する環境基準点におけるデータ ) 100% 不明 80% 微小鞭毛藻類藍藻 60% 緑藻黄緑色藻 フ ラシノ藻 40% ミト リムシ ハフ ト藻 20% ラフィト 藻黄金色藻 0% 1972 1973 1974 1975 1976 1978 1980 1982 1984 1986 1988 1990 1992 1994 1996 1998 2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012 2013 クリフ ト藻渦鞭毛藻珪藻 図 29-2 植物プランクトンの綱別構成割合の推移 (B 類型海域 ) ( 大阪府が測定する環境基準点におけるデータ ) 100% 不明 80% 微小鞭毛藻類藍藻 60% 緑藻黄緑色藻 フ ラシノ藻 40% ミト リムシ ハフ ト藻 20% ラフィト 藻黄金色藻 0% 1972 1973 1974 1975 1976 1978 1980 1982 1984 1986 1988 1990 1992 1994 1996 1998 2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012 2013 クリフ ト藻渦鞭毛藻珪藻 図 29-3 植物プランクトンの綱別構成割合の推移 (C 類型海域 ) ( 大阪府が測定する環境基準点におけるデータ ) - 18 -
( ベントス ) 環境省 瀬戸内海環境情報基本調査 ( 平成 13 年 ~17 年 ) におけるマクロベントスの生息状況は図 30 に示すとおりであり 東部よりも西部のほうが個体数 種類数とも多い 個体数 種類数 図 30 大阪湾におけるマクロベントスの生息状況 ( 平成 13 年 ~17 年環境省 瀬戸内海環境情報基本調査 ) ( 主要魚介類及びのり養殖の漁場分布図 ) 主要魚介類( スズキ カレイ類 ヒラメ マダイ ガザミ クルマエビ ) の漁場分布図は図 31-1~31-6に示すとおりであり 大阪湾はほぼ全域が漁場として利用されている 湾内で比較すると マダイは紀淡海峡付近で その他の魚介類は明石海峡から湾北部の利用が多く 湾奥の沿岸部や湾南西部の利用が少なくなっている のり養殖漁場の分布図は図 32 に示すとおりであり 大阪側では阪南市沿岸で 兵庫側では神戸市西部及び淡路島の沿岸で養殖が行われている 全ての漁場分布を重ね合わせたものは 図 33 に示すとおりである 図 31-1 スズキの漁場分布図 ( 平成 24 年 12 月中央環境審議会答申 水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定について ( 凡例 (kg) は年間漁獲量を示す ) - 19 - 図 31-2 カレイ類の漁場分布図 ( 平成 24 年 12 月中央環境審議会答申 水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定について ) ( 凡例 (kg) は年間漁獲量を示す )
図 31-3 ヒラメの漁場分布図 ( 平成 24 年 12 月中央環境審議会答申 水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定について ) ( 凡例 (kg) は年間漁獲量を示す ) 図 31-4 マダイの漁場分布図 ( 平成 24 年 12 月中央環境審議会答申 水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定について ) ( 凡例 (kg) は年間漁獲量を示す ) 図 31-5 ガザミの漁場分布図 ( 平成 24 年 12 月中央環境審議会答申 水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定について ) ( 凡例 (kg) は年間漁獲量を示す ) 図 31-6 クルマエビの漁場分布図 ( 平成 24 年 12 月中央環境審議会答申 水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定について ) ( 凡例 (kg) は年間漁獲量を示す ) - 20 -
神崎川 淀川 大和川 図 32 大阪湾におけるのり養殖漁場の分布概略図 ( 大阪府地先海面における漁業権免許連絡図 ( 平成 25 年 9 月 1 日大阪府 ) 及び兵庫県漁連ホームページのり漁場図を基に作成 ) スズキ カレイ類 ヒラメ マダイ ガザミ クルマエビの年間漁獲量の合計 図 33 大阪湾における主要魚介類 ( スズキ カレイ類 ヒラメ マダイ ガザミ クルマエビの漁場分布図 ( 平成 24 年 12 月中央環境審議会答申 水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定について ) - 21 -
( 主要魚種の産卵場及び生育場 ) 主要魚種の産卵場及び生育場は表 3 に示すとおりであり 湾内の各地が利用されている 表 3 大阪湾における主要魚種の産卵場及び生育場 ( 平成 24 年 12 月中央環境審議会答申 水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定について ) - 22 -
( 幼稚魚の主生息場 ) 大阪湾における主要魚介類の生態概略図は図 33 に示すとおりであり 幼稚魚の主生育場と しては 湾全域の沿岸部が利用されており 特に湾奥部がよく利用されている 図 33 大阪湾における主要魚介類の生態概略図 ( 一部抜粋 )( 平成 14 年 11 月社団法人日本水産資源保護協会 大阪湾の海域環境と生物生産 ) - 23 -
( 漁獲量 ) 大阪府における漁獲量は図 34 に示すとおりであり 1970 年代から 80 年代にかけてマイワ シをはじめとする多獲性魚が多く漁獲された時期があり 近年は 2 万トン前後で推移している 140,000 大阪府 全国 14,000,000 阪府漁獲量 (t) 120,000 100,000 80,000 60,000 40,000 12,000,000 10,000,000 8,000,000 6,000,000 4,000,000 全国漁獲量 (t) 20,000 2,000,000 0 0 S31 34 37 40 43 46 49 52 55 58 61 H 元 4 7 10 13 16 19 22 25 140,000 大阪府漁獲量 ( トン ) 120,000 100,000 80,000 60,000 40,000 20,000 0 多獲性魚 多獲性魚以外 海面養殖業 S55 S57 S59 S61 S63 H2 H4 H6 H8 H10 H12 H14 H16 H18 H20 H22 H24 図 34 大阪府における漁獲量 ( 近畿農政局大阪農政事務所 大阪農林水産統計年報 農林水産省 漁業 養殖業生産統計年報 ) - 24 -