Microsoft Word - ⑦内容C【完成版】生物育成に関する技術.doc

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知る 段階では副実習題材として, ハツカダイコンとバジルの栽培を行う 発芽適温や利用部位の異なる2 種の作物を同時に育てていく中で, 作物の特徴や規則性, 土や肥料の性質, 播種, 鉢がえ, 摘心, 施肥等の管理作業など, 生物育成に係る基礎的 基本的な知識や技術を体験しながら習得させる 使う 段階

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3 今までに育てたことのある作物は何ですか? サツマイモ (20 名 ), アサガオ (17 名 ), ミニトマト (14 名 ), ヘチマ (14 名 ) ゴーヤ (13 名 ), ホウセンカ (11 名 ) ジャガイモ (10 名 ) 等 4 野菜の栽培に興味がありますか? かなりあるややあるあ

平成15年度 家庭科 年間指導・評価計画

できるようにする 野菜を学年園やプランターで栽培する計画を立てさせる際には, 平成 27 年度全国学力 学習状況調査 2(5) に取り組ませ, 前学年までに学習した植物の成長にかかわる知識や経験も活用して考える必要があることに気付かせる 実際に野菜を育てる活動に取り組ませることにより, 知識や経験を

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チャレンシ<3099>生こ<3099>みタ<3099>イエット2013.indd

第 6 学年 1 組理科学習指導案単元名 : 瀬野川の生き物のつながり 生き物のくらしと環境 男子 18 名女子 21 名計 39 名 単元について 指導者澄川和生 単元観本単元は, 小学校学習指導要領解説理科編第 6 学年 内容 B(3) の 動物や植物の生活を観察したり, 資料を活用したりして調

項目シリーズ学習対象学年 1 年場所園芸室 フィールド < 植物を育てる > 1~5 1 二十日大根の特性と栽培のポイント プランター 露地への種まき ( 実習 ) 2 二十日大根の収穫と調査 栽培の経過報告 3 植物よもやま話 < 緑の効用 > < 植物の体 > < 植物の整理 > < 栽培管理

にアブラムシの駆除 防虫対策を班ごとに話し合い, 教師が準備した牛乳 ( 給食で飲んでいるそのまま ) か木酢液 (50 倍に薄めたもの ) を選択し, 霧吹きで吹き付けた ( 牛乳は乾燥するときの縮む力で窒息する, 木酢液はにおいの成分で害虫を近づかないようにする効果があると言われている ) つい

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第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

必要性 学習指導要領の改訂により総則において情報モラルを身に付けるよう指導することを明示 背 景 ひぼう インターネット上での誹謗中傷やいじめ, 犯罪や違法 有害情報などの問題が発生している現状 情報社会に積極的に参画する態度を育てることは今後ますます重要 目 情報モラル教育とは 標 情報手段をいか

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どうして GAP を導入するの? 産地や農家が安定した経営を続けるためには 次のような取組が必要です 産地の信頼を守るための体制を作りましょう 安全な農産物の生産は農家の責務です また 産地の農家のうち 1 人でも問題を起こせば 産地全体で出荷停止や商品回収を行わなければならず その後の取引にも影響

参考 < これまでの合同会合における検討経緯 > 1 第 1 回合同会合 ( 平成 15 年 1 月 21 日 ) 了承事項 1 平成 14 年末に都道府県及びインターネットを通じて行った調査で情報提供のあった資材のうち 食酢 重曹 及び 天敵 ( 使用される場所の周辺で採取されたもの ) の 3

圃場試験場所 : 県農業研究センター 作物残留試験 ( C-N ) 圃場試験明細書 1/6 圃場試験明細書 1. 分析対象物質 およびその代謝物 2. 被験物質 (1) 名称 液剤 (2) 有効成分名および含有率 :10% (3) ロット番号 ABC 試験作物名オクラ品種名アーリーファ

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バンカーシート 利用マニュアル 2017年版(第一版)

や水産生物の栽培を含むかたちで生物育成領域が新設され C 生物育成に関する技術 が必修化さ れた これは社会の基礎として存在する生物育成の技術について すべての生徒が体験し その重要 性を理解する必要性があるからである しかし 中学校技術 家庭科 ( 技術分野 ) における栽培技 術は長い間必修領域

目 的 大豆は他作物と比較して カドミウムを吸収しやすい作物であることから 米のカドミウム濃度が相対的に高いと判断される地域では 大豆のカドミウム濃度も高くなることが予想されます 現在 大豆中のカドミウムに関する食品衛生法の規格基準は設定されていませんが 食品を経由したカドミウムの摂取量を可能な限り

 成果報告書1:海洋教育のデザイン(喜界小)

アマミノクロウサギ保護増殖事業計画 平成 27 年 4 月 21 日 文部科学省 農林水産省 環境省

中学校学習指導要領解説技術・家庭編

エコポリスセンターとの打合せ内容 2007

< 東山梨支部 > 未来社会を展望し, 生活を創る力を育てる技術科教育 ~ 生物育成に関する題材の工夫 ~ Ⅰ 研究の経過と概要 1. はじめに本領域の学習においては, 地球温暖化や環境への意識が高まる今日, 自然環境を見つめ直し, 作物の生長を通して得る感動, 汗して共に働く体験を通して, 社会や

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取組の詳細 作期の異なる品種導入による作期分散 記載例 品種名や収穫時期等について 26 年度に比べ作期が分散することが確認できるよう記載 主食用米について 新たに導入する品種 継続使用する品種全てを記載 26 年度と 27 年度の品種ごとの作付面積を記載し 下に合計作付面積を記載 ( 行が足りない

彩の国埼玉県 埼玉県のマスコット コバトン 科学的な見方や考え方を養う理科の授業 小学校理科の観察 実験で大切なことは? 県立総合教育センターでの 学校間の接続に関する調査研究 の意識調査では 埼玉県内の児童生徒の多くは 理科が好きな理由として 観察 実験などの活動があること を一番にあげています

手順 5.0g( 乾燥重量 ) のイシクラゲをシャーレに入れ毎日 30ml の純水を与え, 人工気象器に2 週間入れたのち乾燥重量を計測する またもう一つ同じ量のイシクラゲのシャーレを用意し, 窒素系肥料であるハイポネックス (2000 倍に希釈したものを使用 ) を純水の代わりに与え, その乾燥重

1 自然に対する関心 (1) 自然に対する関心 平成 24 年 6 月 平成 26 年 7 月 関心がある( 小計 ) 90.4% 89.1% 非常に関心がある 29.5% 21.9%( 減 ) ある程度関心がある 60.9% 67.2%( 増 ) 関心がない( 小計 ) 8.8% 10.5% あま

4. 題材の評価規準 題材の評価規準 については, B 日常の食事と調理の基礎 (2),(3), D 身近な消費生活 と環境 (1) の 評価規準に盛り込むべき事項 及び 評価規準の設定例 を参考に設定して いる 家庭生活への関心 意欲 態度 お弁当作りに関心をもち, おか 生活を創意工夫する能力

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( 一財 ) 沖縄美ら島財団調査研究 技術開発助成事業 実施内容及び成果に関する報告書 助成事業名 : 土着微生物を活用した沖縄産農作物の病害防除技術の開発 島根大学生物資源科学部 農林生産学科上野誠 実施内容及び成果沖縄県のマンゴー栽培では, マンゴー炭疽病の被害が大きく, 防除も困難となっている

     くらぶち草の会の野菜、畑作栽培技術

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長野県主要農作物等種子条例 ( 仮称 ) 骨子 ( 案 ) に関する参考資料 1 骨子 ( 案 ) の項目と種子の生産供給の仕組み 主要農作物種子法 ( 以下 種子法 という ) で規定されていた項目については 長野県主要農作物等種子条例 ( 仮称 ) の骨子 ( 案 ) において すべて盛り込むこ

中学校第 3 学年社会科 ( 公民的分野 ) 単元名 よりよい社会をめざして 1 本単元で人権教育を進めるにあたって 本単元は 持続可能な社会を形成するという観点から 私たちがよりよい社会を築いていくために解決すべき課題を設けて探究し 自分の考えをまとめさせ これらの課題を考え続けていく態度を育てる

単元の目標及び内容について 学習方法に関すること 多くの人々に喜んでもらえる活動にしたいという願いをもち, 主体的に栽培活動に取り組む 課題発見力 天候や生育状況等の必要な情報を収集したり, 情報を関連付けたりしながら, 収穫量を増やすために考え, 栽培活動に生すことができる 課題追究 情報活用力

指導案

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関心 意欲 態度科学的思考力観察 実験の技能 表現第 5 学年理科学習指導案平成 16 年 6 月 15 日 ( 火 ) 第 3 校時指導者宇多幹子場所理科室 1 単元名 植物の発芽と成長 2 単元の目標と評価規準 植物の発芽と成長を, それにかかわる条件に着目しながら調べる活動を通して, 見いだし

活実態と関連を図りながら重点的に指導していきたい また, 栄養教諭による給食献立の栄養バランスや食事によるエネルギー量を基盤として, グループごとに話合い活動を取り入れるなどの指導の工夫を行いたい また, 授業の導入にアイスブレイクや, カード式発想法を取り入れることにより, 生徒が本気で語ることが


子葉と本葉に注目すると植物の成長の変化を見ることができるという見方や, 植物は 葉 茎 根 からできていて, それらからできているものが植物であるという見方ができるようにしていく また, 学んだことを生かして科学的なものの見方を育てるために, 生活の中で口にしている野菜も取り上げて観察する活動を取り

スライド 1

中学校学習指導要領解説技術・家庭編

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7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください

国土技術政策総合研究所 研究資料

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~この方法で政策形成能力のレベルアップが図れます~

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事業者名称 ( 事業者番号 ): 地域密着型特別養護老人ホームきいと ( ) 提供サービス名 : 地域密着型介護老人福祉施設 TEL 評価年月日 :H30 年 3 月 7 日 評価結果整理表 共通項目 Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織 1 理念 基本方針

Gifu University Faculty of Engineering

第 5 学年理科学習指導案 改善したところ 成果があったところ 平成 24 年 6 月 13 日第 5 学年 1 組 34 名授業者小影俊一 研究主題 子どもたちが生き生きとたのしく学ぶ理科 生活科 - 実感を伴った理解を図る指導の工夫 - 高学年分科会のテーマ 児童が自然と向き合い 目的意識をもっ

6年 ゆで卵を取り出そう

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4 種子が発芽する条件 実験 2 種子が発芽するために, 空気は必要だろうか 空気があるかないかだけを変えて調べる ポイント 種子を水にしず めると, 空気にふれなくなる 実験の条件 水 空気 適当な温度 あり なし 参考 エアポンプで空気を送りこむと, 種子は水中でも空気にふれることができるため,

とのできる児童がいる反面, 問題の意味がなかなか理解できない児童や自分の考えを言葉で表現することに抵抗が強い児童がいるなど個人差がある さらに, 個々の経験や理解度の差により, 題材への興味 関心や同じ時間内に取り組む課題の量にも差が生じている 本題材における事前アンケートでは, 次のような結果が得

20情報【授業】

平成 29 年度広島県立庄原特別支援学校食に関する年間指導計画小学部重複障害学級 遊びの指導 生活単元学習 給食の食材や献立について知る 正しい手洗いを身に付ける 協力して配膳ができる 給食の食材や献立について知る バランスよく, 何でも食べる 必要な水分を上手に摂取する 食後の片付けができる しっ

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小学校理科の観察,実験の手引き 第6学年B(2) 植物の養分と水の通り道

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他の単元との連関 子どもが獲得する見方や考え方 教師の持つ指導ポイント 評価規準 小学 4 年生 もののあたたまり方 小学 6 年生 電気の利用 ~ エネルギーの工場と変身と銀行 ~ 中学 1 年生 光と音 ( 光のエネルギーを利用しよう ) 中学 2 年生 電流 ( 電気とそのエネルギー ) 電流

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4 単元の指導計画 (10 時間扱い ) 時間 1 次問 (2) いをもつ 2 次調 (4) べる 3 次振 (4) り返る発信する 育てたい資質 能力 主な学習活動 内容 未来への創造 評価 地域の祭りについて話し合う グローバル化に 地域の祭りや伝承について知っていること 対応する力 を話し合う

エチレンを特定農薬に指定することについてのこれまでの検討状況 1 エチレンについて (1) 検討対象の情報 エチレン濃度 98.0% 以上の液化ガスをボンベに充填した製品 (2) 用途ばれいしょの萌芽抑制のほか バナナやキウイフルーツ等の果実の追熟促進を目的とする 2 検討状況 (1) 農林水産省及

1 アライグマの 分布と被害対策 1 アライグマの分布 1977 昭和52 年にアライグマと少年のふれあいを題材とし たテレビアニメが全国ネットで放映されヒット作となった それ 以降 アライグマをペットとして飼いたいという需要が高まり海 外から大量に輸入された しかしアライグマは気性が荒く 成長 す

資料2 食品衛生法に基づく魚介類への残留基準の設定に対応した水質汚濁に係る農薬登録保留基準の改定について(農薬小委員会報告)

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(1) 生活排水について 地域の実状に応じ 下水道 浄化槽 農業集落排水施設 コミュニティ プラント等の生活排水処理施設の整備及び高度処理化 適正な施設維持管理等の対策を計画的に推進すること 加えて 合流式下水道の改善の取組を推進すること (2) 指定地域内事業場について これまで行われてきた汚濁負

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資料 2 農業データ連携基盤の構築について 農業データ連携基盤 (WAGRI) WAGRI とは 農業データプラットフォームが 様々なデータやサービスを連環させる 輪 となり 様々なコミュニティのさらなる調和を促す 和 となることで 農業分野にイノベーションを引き起こすことへの期待から生まれた造語

AI IoTを活用したスマート農業の加速化 人手不足への対応や生産性の向上を進めるためには ICTを活用したスマート農業の推進が重要 今後人工知能やIoT等の先進技術により 生産現場のみならずサプライチェーン全体にイノ ベーションを起こし 生産性向上や新たな価値創出を推進 1

研究成果報告書

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遺伝子組み換え食品について KAIT_Japan igem 遺伝子組み換え食品とは何か - 定義 - 遺伝子組換え食品とは 他の生物から有用な性質を持つ遺伝子を取り出し その性質を持たせたい作物などに遺伝子組み換え技術を利用して作られた食品である 日本で流通している遺伝子組換え食品には

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

上に食に関する指導の充実が求められている 食環境の乱れが社会的課題とっている今日 中学生が食生活の自立を目指した学習をすることは大切なことであるので 本時は 自分や家族の食生活の中で見付けた問題点の改善に自主的に取り組むことができるように 指導を進めることにした 指導に当たっては これまでの学習を踏

新梢では窒素や燐酸より吸収割合が約 2 分の1にまで低下している カルシウム : 窒素, 燐酸, カリとは異なり葉が52% で最も多く, ついで果実の22% で, 他の部位は著しく少ない マグネシウム : カルシウムと同様に葉が最も多く, ついで果実, 根の順で, 他の成分に比べて根の吸収割合が高い

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第 2 学年 理科学習指導案 平成 29 年 1 月 1 7 日 ( 火 ) 場所理科室 1 単元名電流とその利用 イ電流と磁界 ( イ ) 磁界中の電流が受ける力 2 単元について ( 1 ) 生徒観略 ( 2 ) 単元観生徒は 小学校第 3 学年で 磁石の性質 第 4 学年で 電気の働き 第 5

gh 第 6 学年 3 組家庭科学習指導案 単元名 : わたしは料理家 ~ おすすめ給食献立を考えよう ~ 朝食から健康な 1 日の生活を 男子 15 名 女子 14 名計 29 名 指導者 T1 宮地仁美 ( 学級担任 ) T2 須山明香 ( 栄養教諭 ) 題材について 小学校学習指導要領家庭科第

けて考察し, 自分の考えを表現している 3 電磁石の極の変化と電流の向きとを関係付けて考え, 自分の考えを表現している 指導計画 ( 全 10 時間 ) 第 1 次 電磁石のはたらき (2 時間 ) 知 1, 思 1 第 2 次 電磁石の強さが変わる条件 (4 時間 ) 思 2, 技 1, 知 2

PC農法研究会

国語科学習指導案様式(案)

Transcription:

内容 C 生物育成に関する技術 (1) 生物の生育環境と育成技術について, 次の事項を指導する 項目 ここでは, 生物を取り巻く生育環境が生物に及ぼす影響や, 生物の育成に適する条件及び育成環境を管理する方法を知ることができるようにするとともに, 社会や環境とのかかわりから, 生物育成に関する技術を適切に評価し活用する能力と態度を育成することをとしている ア生物の育成に適する条件と生物の育成環境を管理する方法を知ること 配慮事項 生物の成長には, 光, 大気, 温度, 水, 土, 他の生物などのいろいろな環境要因が影響することを踏まえ, 生物の育成に適する条件と, 育成環境を管理する方法について知ることができるようにする この学習では, 食料や燃料の生産, 生活環境の整備など, 生物育成の目的に応じた管理方法があることにも配慮する 事項 例えば, 作物の栽培では, 気象的要素, 土壌的要素, 生物的要素, 栽培する作物の特性と生育の規則性などについて考慮する必要があることや, 種まき, 定植や収穫などの作物の管理技術, 整地, 除草, 施肥やかん水などの育成環境の管理技術があることを知ることができるようにすることが考えられる 例示 動物の飼育では, 地域環境や飼育する動物の食性などの習性について考慮する必要があることや, 給餌や給水などの家畜の管理技術, 除ふんや温度調節などの飼育環境の管理技術があることを知ることができるようにすることが考えられる 水産生物の栽培では, 養殖環境と栽培する魚介類及び藻類の食性や成長の特性について考慮する必要があることや, 移植, 放流などの増殖技術や, 養殖環境の管理などの養殖技術があることを知ることができるようにすることが考えられる 主な学習内容例 1 生物の成長には, 光, 大気, 温度, 水, 土, 他の生物などのいろいろな環境要因が影響することを指導する 生物を取り囲む様々な環境要因 環境要因が与える影響 自然環境と土壌環境, 生物環境との関係 2 生物の育成に適する条件と, 育成環境を管理する方法について指導する 生物 ( 作物, 動物, 水産生物など ) の育成に適する条件や育成環境を管理する方法 38

学習活動例 1 生物の成長には, 光, 大気, 温度, 水, 土, 他の生物などのいろいろな環境要因が影響することを指導する 生物の生育期間や作物の栽培に適した土質, 耐病性などを調べ, まとめる 生物の生育と大気環境 ( 気温 湿度 光 降雨 風 ) や土壌環境 ( 養分 水分 空気 ), 生物環境 ( 雑草 鳥獣 昆虫 微生物 ) との関わりについて知る いろいろな生育環境を設定した生育状況調査等の実験 実習を行う 光や温度などの違いによる生育状況実験 養分の与え方( 三要素や無機有機肥料など ) の違いによる生育状況実験 良い苗と悪い苗の植え比べ実験 餌の違いによる成長の違い実験 光や水分量の違いが植物の生育に与える影響を調べる実験 川砂 腐葉土 赤玉土などを使って, 土壌の保水性, 通気性などを調べる実験 動物によって外敵や適する気象, 活動時間, 食習慣などが異なることを調べる 水産生物の養殖環境と餌, 成長の特性について調べる 2 生物の育成に適する条件と, 育成環境を管理する方法について指導する 生物を育てる場所や方法, 管理方法について, 学校や地域の実態などに合った育成方法や管理方法について知る 同じ作物でも, 栽培目的に応じた様々な種類の品種があることを知る 発芽, 成長, 結実など, 栽培する作物の特性と生育の規則性などについて知る 栽培容器 ( 素焼き鉢, プラスチック鉢, プランター, 発泡スチロール箱など ) の違いによる生育状況を知る 手入れが行き届いた作物と, そうでない作物を比較することにより, 実の数, 大きさなどの生育の違いを知る 表面に傷を付けた種とそうでない種の発芽率の違いについて, 実験を通して知る チッ素 リン カリウムを与える量による生育へ及ぼす影響を知る 有機質肥料と無機質肥料の種類と長所 短所を知る 地域環境や飼育する動物の食性などの習性について考慮し, 給餌や給水などの家畜の管理技術, 除ふんや温度調節などの飼育環境の管理技術があることを知る 水産生物の養殖環境や養殖 栽培の手順について知る 養殖環境と栽培する魚介類及び藻類の食性や成長の特性について考慮し, 移植, 放流などの増殖技術や, 養殖環境の管理などの養殖技術があることを知る 家畜の管理方法や飼料等について知る 家畜の育成についての手順を知る 39

内容 C 生物育成に関する技術 (1) 生物の生育環境と育成技術について, 次の事項を指導する 項目 ここでは, 生物を取り巻く生育環境が生物に及ぼす影響や, 生物の育成に適する条件及び育成環境を管理する方法を知ることができるようにするとともに, 社会や環境とのかかわりから, 生物育成に関する技術を適切に評価し活用する能力と態度を育成することをとしている イ 生物育成に関する技術の適切な評価 活用について考えること 事項 指導の重点 例示 生物育成に関する技術が社会や環境に果たしている役割と影響について理解させ, 生物育成に関する技術を適切に評価し活用する能力と態度を育成する この学習では, 生物育成に関する技術には, 長い年月をかけて改良 工夫された伝統的な技術と, バイオテクノロジーなどの先端技術があることを踏まえ, 自然の生態系を維持しよりよい社会を築くために, 生物育成に関する技術を適切に評価し活用する能力と態度を育成する 例えば, 水田や森林は二酸化炭素を吸収したり洪水を防止したりするなど, 生物育成に関する技術を利用した農林水産業がもつ多面的な機能について調べることを通して, 持続可能な社会の構築のために生物育成に関する技術が果たしている役割について理解させることが考えられる また, 作業の効率, 安全性と価格の視点から, どのような作物を生産したり, 加工品を利用したりすべきか検討させたり, 生物育成に関する技術を用いた燃料の生産が, 社会や環境に与える影響について検討させたりすることも考えられる 主な学習内容例 1 社会や環境に果たしている役割と影響について指導する 生物育成に関わる技術における, 昔ながらの方法 ( 露地栽培など ) から先端技術 ( バイオテクノロジーなど ) までの特徴やその役割 生育過程での環境との関わりやその影響 バイオ燃料と生物育成技術の関わり 2 生物育成に関する技術を適切に評価し活用する能力と態度を指導する 実生活における具体的場面での対応 伝統的な技術と先端技術との比較 自然の生態系を維持する社会づくり 40

学習活動例 1 社会や環境に果たしている役割と影響について指導する 生物育成に関する技術 ( 伝統的な技術, 先端技術等 ) を取り上げ, 社会や環境に果たしている役割と影響を考察し, 今後の生物育成に関する技術について考える 農家の方々から栽培についての聞き取りをし, 森林や水田や畑などの作物と地域の環境との関わりについて知り, 考えたことをまとめる バイオテクノロジーなどの先端技術について研究者などの専門家から話を聞き, 作業の効率や安全性, 自然の生態系などの視点から考えを深め, レポートなどにまとめる 生ごみや排せつ物などを利用して生産した有機質肥料が, 社会や環境へ与える影響について考える バイオ燃料と生物育成技術について調べ, 持続可能社会について考える 生物育成と海や山の保全について調べる 安全な食生活と生物育成技術について考える 2 生物育成に関する技術を適切に評価し活用する能力と態度を指導する 作物を大量に安定し生産していくためにはどのような技術があるかを調べ, その技術を環境や安全面からの視点だけではなく, コストなどの効率や燃料などの需要の視点からも考える 伝統的な技術や先端技術を知るとともに, 自然の生態系を維持しよりよい社会を築く視点で, それぞれの技術について考える 現在, 実用化されている栽培技術を基に, 環境への負荷をさらに少なくし, より安全な農作物を栽培する技術について考える バイオ燃料の生産と食糧価格の関係について調べ, 持続可能社会について考える 41

内容 C 生物育成に関する技術 (2) 生物育成に関する技術を利用した栽培又は飼育について, 次の事項を指導する 項目 地域や学校の実態に応じて目的とする生物の育成を通して, 生物の計画的な管理方法について知り, 栽培又は飼育の計画を立て, 適切な管理作業ができるようにするとともに, 育成する生物の観察を通して成長の変化をとらえ, 適切に対応する能力を育成することをとしている 事項 内容の 取扱い ア目的とする生物の育成計画を立て, 生物の栽培又は飼育ができること 育成する生物の各成長段階における肥料, 飼料の給与量や方法をはじめとした管理作業, 及びそれに必要な資材, 用具, 設備などについて知ることができるようにする また, 育成する動植物に発生しやすい主な病気や害虫等とともに, 病気や害虫等に侵されにくい育成方法や, できるだけ薬品の使用量を少なくした防除方法についても知ることができるようにする 目的や条件に応じた栽培又は飼育計画を立て, 合理的に栽培又は飼育ができるようにするとともに, 成長の変化をとらえ, 育成する生物に応じて適切な対応を工夫する能力を育成する この学習では, 例えば, 生産物の品質や収穫量の向上等を目的とした育成計画を立てさせるなど, 生物育成に関する技術の目的を意識した実習と指導の重点なるよう指導する その際, 自分の考えを整理し, 実際に栽培又は飼育する前に課題を明らかにできるよう, 計画を表にまとめ, 適切に用いることについても指導する 栽培又は飼育する生物を選択するに際しては, 目的に応じて種類を検討配慮事項するとともに, 育成する場所や時期も踏まえるよう配慮する 作物の栽培を選択した場合, 気象条件により普通栽培が困難なときには施設栽培を取り上げ, 適当な栽培用地が確保できないときには容器栽培や養液栽培などを取り上げることも考えられる 例示また, 動物の飼育又は魚介類や藻類などの栽培を選択した場合, 育成する場所や時期を踏まえ, 適当な飼育環境や栽培環境がないときには, 関連する地域機関 施設などとの連携を図り, 実習や観察等を実施することも考えられる 実習を行う際に薬品を使用する場合には, 安全使用基準や使用上の注意を遵守させる 配慮事項固有の動植物などの地域に既存の生態系に影響を及ぼす可能性のある外来の生物などを取り扱う場合には, 実習中のみならず, 学習後の取扱いについても十分配慮する (3) 内容の C 生物育成に関する技術 の (2) については, 地域固有の生態系に影響を及ぼすことのないよう留意するものとする 42

主な学習内容例 1 生物の各成長段階における管理作業及びそれに必要な資材, 用具, 設備などについて指導する 各成長段階における日常の管理作業 2 育成する動植物に発生しやすい主な病気や害虫等とともに, 病気や害虫等に侵されにくい育成方法や, できるだけ薬品の使用量を少なくした防除方法について指導する 病害虫や薬品への対応 動物や魚の病気への対応 3 目的や条件に応じた栽培又は飼育計画を立てることや適切な対応を工夫することを指導する 目的や条件に応じた栽培 ( 飼育 養殖 ) 計画づくりと記録 成育, 飼育, 養殖中における適切な対応 学習活動例 1 生物の各成長段階における管理作業及びそれに必要な資材, 用具, 設備などについて指導する 作物の成長にあわせて, 水やり 中耕 追肥 除草 摘しん 摘芽 土寄せ 病害虫の防除などの日常の手入れを行う 自分の作物栽培を振り返り, 土づくり, 苗づくり, 日常の手入れなど, 栽培の場面に応じての栽培技術についてまとめる 手入れが行き届いた作物とそうでない作物を比較し, 実の数, 大きさなどの違いを比較し, 環境条件を整えることにより収穫量や品質に違いがでることを知る 地域の牧場や水産施設等の協力を求め, 動物や魚などの飼育, 栽培計画に基づいて作業を行う 2 育成する動植物に発生しやすい主な病気や害虫等とともに, 病気や害虫等に侵されにくい育成方法や, できるだけ薬品の使用量を少なくした防除方法について指導する 環境に配慮した栽培の工夫にはどのような方法があるかをまとめる 化学農薬をできるだけ使わないで, 病害虫の発生を予防する方法を調べ実践する 地域の牧場や水産施設等の協力を求め, 動物や魚などの病気の予防について知る 3 目的や条件に応じた栽培又は飼育計画を立てることや適切な対応を工夫することを指導する 作物を育てる場所や方法について, 学校や地域の実態などから, 栽培する作物や栽培方法を考え, 栽培計画表にまとめる 生産物の品質や収穫量の向上等を目的とした生育計画を立て, 成長の変化に応じた適切な栽培または飼育を行う 記録を冊子にまとめてオリジナル栽培マニュアル ( 内容例 : 栽培のテーマとその理由, 栽培計画表, 栽培観察記録 写真, 家族や地域の農家の人たちから聞いた話の記録など ) を作成する 地域の牧場や水産施設等の協力を求め, 動物や魚などの飼育, 栽培計画を作成する 内容の 取扱い (5) すべての内容において, 技術にかかわる倫理観や新しい発想を生み出し活用しようとする態度が育成されるようにするものとする この内容の学習においては, 例えば, 環境に対する負荷の軽減や安全に配慮した栽培又は飼育方法を検討させるなど, 生物育成に関する技術にかかわる倫理観が育成されるよう配慮する 配慮事項また, より効果的な栽培 飼育方法を考えたり, 工夫したりする中で, 新しい発想を生み出し活用することの価値に気付かせるなど, 知的財産を創造 活用しようとする態度の育成にも配慮する 43