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(2) 平常時における試験飛行によるデータの取得天竜川の河口部砂州の堆積状況を台風前後に試験飛行を実施し, データを取得した ( 表 -2, 図 -2). 使用機体は, 対象撮影面積が広範囲であることから, 飛行効率が高い固定翼を使用した. 出水前後の計測結果の標高データより標高の差分量を算定し, その差分量を堆積量 侵食量に区分し, 河道内 ( 右岸砂州 ) の土砂移動量を算出した. その結果, 河口砂州の中央付近 ( 対象面積.22km 2 ) において, 堆積量約 7.6 万 m 3, 侵食量約 29 万 m 3 の結果を取得し, 出水前後の面的な土砂移動量を把握できた. なお, 量の検証は行えていない ( 図 -3). 最新の河川定期横断測量成果について,UAV 及び LP との精度比較を行った. 精度比較は, 横断測線の変化点毎の標高差の差分より行い, より精度良くデータを取得する手法として, 解析方法や計測時の対空標識 (GCP) の有無によるデータ精度について検討した. 解析ソフトにおける点群データの取得方法において, 自動処理ではパラペット等が再現できなかったが, 手動処理 ( 画像選定等 ) を行うことにより, 細部を再現することができた. 但し, 手動処理には時間を要する課題があげられる. 表 -2 天竜川での試験飛行の概要 出水前 :H26..3 時 3 分 ~11 時 撮影日時 ( 出水 :/-6 台風 18 号 ) 出水後 :H26.11.27 時 ~ 時 3 分 調査場所 天竜川河口砂州 1 箇所 83ha 使用機体 固定翼 ( 株 )Nikon Trimble 製 Trimble UX 使用カメラ / 解像度 Sony NEXR / 約 1,6 万画素 対地高度 149m( 航空自衛隊浜松基地の管制区域 ) 距離 約 2km 速度 8km/h 次に,GCP の設置 計測の有無の精度比較を行った結果, 調整点無しでは平均 1.m の誤差 ( 標準偏差 1.4m) があり, 精度確保のためには調整点設置の必要性が示された. (3) 広域連携防災訓練時における試験飛行広域連携防災訓練において, 想定される浸水域を対象に, 浸水状況及び高潮堤防の被災状況確認を UAV による空中写真測量及び動画撮影で行い,1UAV の飛行状況 ( 安定性 簡便性 ) の確認,2 映像の無線伝送によるリアルタイム監視,3 高潮堤防の状況確認,4 被害状況の確認 ( 横断図による確認 ), 計測からデータ伝送に要する時間を確認した ( 表 -3, 図 -4). 撮影から約 1 時間でオルソ画像 3DPDF 鳥瞰図, 横断図を作成し, 現地の TEC パソコンから災害対策本部へのデータ転送が完了した ( 図 -). また, 撮影映像をモニターで確認しながら, 飛行場所やカメラの向きを指示し, リアルタイム監視の実現性を確認した ( 図 -6). 表 -3 広域連携防災訓練時における試験飛行の概要 撮影日時 H26.8.31 9 時 ~ 時 調査場所 木曽川河口右岸 2.3ha 使用機体 静止画 : 回転翼エンルート製 Zion QC63 動画 : 回転翼エンルート製 Zion Pro8 使用カメラ / 解像度 Sony α6 / 約 2,43 万画素 対地高度 m 距離 約.9km 速度 2km/h 1.4kp 1.2kp 1.kp.8kp.6kp Trimble UX カタパルト 図 -4 飛行ルートと使用機材 ( 回転翼 ).4kp 図 -2 天竜川の試験飛行箇所と使用機材 ( 固定翼 ) 図 - 3DPDF 平成 26 年 月 3 日 平成 26 年 11 月 27 日 変動小さい 侵食 UAV 11 月 27 日 UAV 月 3 日図 -3 天竜川の土砂移動量の把握 図 -6 飛行指示状況とビデオ映像

3. 無人航空機 (UAV) の活用手法の検討 UAV の活用について, 災害時及び平常時における河川管理に係る活用項目を抽出するとともに, 精度を検証し, 実用性 経済性 適用性の検討 評価した. (1) 災害時における活用手法の検討 (a) 多様な利活用項目の設定災害時における活用手法について, 土砂災害, 洪水 高潮, 地震 津波等の災害時に想定される活用目的 活用内容を分類 抽出した ( 表 -4). 分類 抽出にあたっては, 本試験飛行を含め, 近年の下記災害時の UAV の活用事例を参考にした. 1 岩手宮城地震 土砂災害 ( 平成 2 年 6 月 14 日 ) 2 東日本大震災 堤防被災 ( 平成 23 年 3 月 11 日 ) 3 台風 11 号浸水被害 洪水痕跡 ( 平成 26 年 8 月 9 日 ) (b) 他の計測手法との組合せによる最適化の検討他の計測手法の特徴を整理し, 災害時における UA V 活用の最適化を検討した. LP は高高度計測であることから一度に広域計測が可能である一方,UAV は低高度撮影のため 1 図郭あたりの撮影面積は小面積となるが, より高画質写真 ( 垂直 斜め ) の取得が可能である. また, 有人航空機は飛行場からの離発着が必要だが,UAV は離発着場所に規定がないため, 現地到着から飛行 計測を迅速に行える ( 表 -, 図 -7). なお,UAV の固定翼は飛行中の高度変更不可な点が, 他の計測手法と大きく異なる. 各計測手法の特徴を基に, 災害規模や時系列的な対応 ( 図 -8) を踏まえ, 他の計測手法の長所 短所を相互に補完できる組合せを検討した ( 表 -6). 表 -4 災害時の利活用項目 ( 案 ) 対象災害活用活用内容局所 広域目的土砂災害洪水 高潮地震 津波 被災 オルソ画像 状況 3D 鳥瞰図 平面図 横断 縦断図 地形 等高線図 変化 堤防沈下量 - 把握 法崩れ 亀裂 液状化状況 - - 堤防変位量 - 浸水 浸水区域 - 状況 浸水家屋数 - 土砂 土砂移動量 動態 堆積 侵食量 広報 発表資料 災害 申請用画像 復旧 復旧画像 (2) 平常時における河川管理に係る活用手法の検討 (a) 多様な利活用項目の設定平常時における河川管理に係る活用手法の検討を行った. 特に, 河川の定期横断測量の陸部の測量に代わる手法としての活用, 河道内砂州等の土砂移動の把握に用いることを想定して検討を行った. 検討にあたっては, 最新の 河川砂防技術基準 ( 調査編 維持管理編 ) 記載の調査項目について, 上空 地面 手法 計測範囲 / 図郭 撮影高度に比例 表 - 他の計測手法の特徴特徴 曇天時機動性 ( 天候 時間 ) 衛星 広域 - - LP DMC 局所的 広域 UAV MMS 土砂災害 洪水 高潮 地震 津波 局所路面周辺 準備~飛行 強風時 図 -7 他の計測手法と UAV の利用高度分布 図 -8 災害発生後の時系列フェーズ別計測手法 ( 案 ) 表 -6 計測手法の組合せの最適化 計測飛行範囲 UAV MMS LP 組合せ効果晴航空写真 (DMC) 広〇 衛星 防災ヘリコプター 無人航空機 ( UAV ) モバイルマッピングシステム ( MMS ) 現地調査 発災後 3 分 防災ヘリ ( まんなか号 ) UAV( 回転翼 ) 防災ヘリ ( まんなか号 ) 衛星写真 他 航空レーザー測量 (LP) 高解像度 TEC-FORCE による被災状況調査 有人航空レーザ (LP) 航空写真 (DMC) 防災ヘリ UAV( 固定翼 回転翼 ) ( まんなか号 ) 有人航空レーザ (LP) 航空写真(DMC) 初動体制の確保 UAV( 回転翼 固定翼 ) 有人航空レーザ (LP) 航空写真 (DMC) 広範囲 : LP 局所 :UAV UAV による高画質写真を災害申請に活用 狭 曇 広範囲 :LP( ヘリ ) ( 平常時と同様 ) 局所 :UAV 広〇 ヘリ路面 :MMS 災害申請に画像活用 狭 UAV: 高機動性

図 -9の検討フローに基づき,UAVの特性{ 高解像度の写真 ( 垂直 斜め ), ハイビジョン動画, 三次元地形データ ( 標高精度 ±cm 程度 ) の取得可能 } を踏まえ, 各調査の細目の調査手法別に,UAV 調査での適用又は代替活用及び課題を整理した上で, 適用 代替に向けた対応策を検討した. その結果, 河道特性調査, 砂防調査, 海岸調査, 測量 計測において活用の可能性を確認した ( 図 -). 河川管理に係る利活用項目においては, 河道特性調査における河道状況の時間的変化の把握として, 河岸侵食 河岸線の移動状況や, 河口砂州のフラッシュ及びその後の回復等の調査項目への活用性が高い. 測量 計測においては, 規定されている精度確保の課題を,GPSやセンサー等の性能向上,GCPの設置 計測方法等の工夫により, 定期縦横断測量への適用性が高まる. また, 維持管理においては, 河川管理施設の点検への適用性が高いことを確認した. 調査項目数 3 2 河川砂防技術基準2 1 3 2 2 1 水同等の手法 適用 調査対象 一部分 目視 地上測量 空中写真撮影 全項目 精度 満足 航空 LP 測量 等 満足しない 異なる手法 同種成果 代替 調査対象 一部分 全項目 図 -9 利活用項目の評価フロー 図 - 利活用項目 精度 満足 満足しない 評価 データ取得不可 水域 地下 観測機材指定等 適用 代替 雪崩調査砂防調査地すべり調査河道特性調査河川環境調査土質地質調査水質 底質調査急傾斜地調査汽水域 河口域の環境調査文 水理観測調査 測海岸調査量 計測維持管理 河川点基本巡視データの収集 検調査項目数 (b) 精度確保 コストパフォーマンスの検証他の計測手法 (MMS や LP など ) との精度比較, 機材の費用を含めた他の測量 計測手法とのコスト比較を行い,UAV の有用性を検討した. 1 精度検証河川定期横断測量を実施した測線において,UAV で計測 作成した横断図と堤防法肩 法尻の標高を比較した結果, 誤差が木曽川で 8cm, 天竜川で 17cm であったのに対し,LP は木曽川で cm, 天竜川で 17cm であり, UAV と LP は同等精度と言える ( 表 -7, 図 -11). 2 コストパフォーマンスの検証試験飛行 ( 天竜川河口 ) で実施した土砂移動量の把握及び定期横断測量について,MMS や LP とのコスト比較を行った. 河口部の土砂移動量の把握では, 対象面積 km 2 の LP に対して,UAV による測量を行った場合の費用比較を行い, 回転翼で 1/3(6 割減 ), 固定翼で 1/6(8 割減 ) となり, コストパフォーマンスが非常に高い結果となった. なお,UAV の算定条件は, 試験飛行での実績値による ( 表 -9, 図 -12). 標高 (m) 8 6 4 2 2 表 -7 木曽川での精度検証 UAV MMS LP 河川横断差分評価距離位置 (A) (B) (C) 測量 (D) (D-A) (D-B) (D-C) L(m) H(m) H(m) H(m) H(m) 標高差 (m) 堤防道路肩 8.83 4.98.9.7.19.237..138 右堤防裏法尻岸 47.67 -.144 -.232.62 -.6.38.126 -.168 水路肩 26.22 -.193 -.389 -.389 -.216 -.23.173.173 平均.84.13.48 標準偏差.136.3.187 UAV_H26.8.31 MMS_H26.8.31 LP_H21 河川横断測量 _H22 4 2 3 4 6 7 8 9 水平距離 (m) 図 -11 木曽川 (.2kp) での比較横断図 表 -8 天竜川での精度検証 UAV UAV MMS LP LP 河川横断 差分 位置 (A1) (A2) (B) (C1) (C2) 測量 (D) (D-A1) (D-A2) (D-C1) (D-C2) H(m) H(m) H(m) H(m) H(m) H(m) 標高差 (m) 堤防裏法尻 3.78 3.468-3.231 3.244 3.211 -.367 -.27 -.2 -.33 右堤防裏法肩 - 岸堤防表法肩 6.28 6.9-6.216.3 6.26 -.2.111 -..676 堤防表法尻 3.24 2.778-2.943 2.848 2.39 -.629 -.383 -.48 -.43 堤防表法尻 1.641 1.677-1.78 1.61 1.3 -.286 -.322 -.223 -.296 左堤防表法肩 6.184.93-6.264.311 6.26.72.326 -.8.94 岸堤防裏法肩 - 堤防裏法尻.771.32 -.736.37.49 -.362.7 -.327.39 出水前 出水後 (H2) 出水後 平均 -.27 -.78 -.189.146 標準偏差.2.283.22.1 表 -9 UAVの算定条件 回転翼 固定翼 計測面積 /1 フライト.9km 2.8km 2 必要フライト数 6 回 7 回 1 日可能フライト (~12 13~16 時 ) 回 回 必要日数 6 日 2 日

定期横断測量に対しては, 河川幅 m 程度を想定し, 定期横断測量と LP( 横断図作成を含む ) の陸部の測量費用を河川延長ごとに算出し,UAV による測量等の費用と比較した結果, 回転翼は定期横断測量に比べ 1/(8 割減 ),MMS に比べ 1/2( 割減 ),LP に比べ 2 割減となり, コストパフォーマンスが非常に高い結果となった ( 図 - 13). (c) 他の計測手法との組合せによる最適化の検討精度及びコスト検証結果より, 各計測技術のメリト デメリットを補完できる組合せを検討した ( 表 - 11). なお, 検討箇所の前提条件として, コンクリート三面張りの堤防及びその周辺として, 車両が堤防天端等の路面を走行可能な箇所とした ( 表 -). 費用 ( 百万円 ) 2 6 4 3 2 2 1 費用 ( 百万円 ) 7 対象箇所 形状 他 19.2 1/3 1/6 図 -12 土砂移動量把握に対するコスト比較 UAV( 固定翼 ) UAV( 回転翼 ) 2 4 6 8 河川延長 (km) 図 -13 定期横断測量に対するコスト比較 表 - 検討条件堤防及びその周辺コンクリート三面張 ( 木曽川河口右岸堤防 : 試験飛行箇所 ) 車両が堤防天端等の路面を走行可能 表 -11 計測手法の組合せの最適化 範囲 UAV MMS LP 組合せ効果 広 〇 広範囲 : LP 局所 :UAV 堤防点検 :MMSが高精度で優位 狭 狭隘区域 :UAVのみ 路面のみ :MMS UAVは調整点を設置し, 精度確保 7.1 河川定期横断測量 MMS LP 3.1 LP UAV( 回転翼 ) UAV( 固定翼 ) 8 割減 4~ 割減 2~7 割減 4. 得られた成果と知見 (1) 災害時における活用雲出川 鈴鹿川の浸水痕跡調査, 広域防災訓練の河川管理施設等の状況把握の飛行 データ解析結果による主な成果と得られた知見を表 -12 に示す. 各作業項目における体制及び機材調達の評価を行った結果, 以下に示すとおり, 災害協定や委託による計測が優位にある ( 表 -13). (2) 平常時における活用天竜川河口での 2 回の飛行 データ解析結果による主な成果と得られた知見を表 -14 に示す. 調査項目 特徴 知見 表 -12 得られた成果河川管理施設等の浸水痕跡状態把握 写真撮影 : 約 4 時間の飛行で 164ha 撮影 オルソ画像 : 約 3 時間で 149ha 作成 浸水区域 断面図 : 約 4 時間で 73.ha 作成 1 迅速に被害状況を把握可能 2 出水再現計算等に活用可能 試験飛行 : 約 1 分 オルソ画像 : 約 3 分で作成 3D 写真 : 約 3 分で作成 横断図 : 約 1 分で作成 1 撮影から約 1 時間でオルソ画像 3DPDF 横断図作成 2TEC パソコンから災対本部へデータ転送可能 委表 -13 災害時の体制 機材調達の評価 作業 事前準備 計測 解析 成果 機材準備オルソ 標高画像編集飛行役割飛行計画テ ータ作成資料作成 機材購入職員計測 機材リース職員計測 託計測調査項目 特徴 知見 職員監督 〇〇 - 〇 業者 表 -14 得られた成果河道内土砂移動の詳細把握定期横断測量の適用検討 2 時期の計測により河口砂州変動量の把握が可能 定期横断測量に対し,UAVは LP より標準偏差が小さく, 高精度にデータ取得可能 1 河口砂州変動量の把握可能 2 航空 LP と同等精度で堤防形状の把握可能 3 緊急時は機動性を優先し調整点を設置せず, 平常時の活用は精度優先で調整点を設置

(3) UAV 調査の比較検証平常時の活用として試験飛行した天竜川河口や広域連携防災訓練時において試験飛行した木曽川でのデータ, また要した費用をもとに, 定期横断測量 MMS 航空 LP との精度 コストの比較検証を行った結果,UAV の有用性が高いことを確認した ( 表 -1). UAV の活用については, 他の地方整備局において回転翼が活用 検討なされているが, 固定翼の活用がなかったため, 比較的面積の広い天竜川の試験飛行において固定翼を用い, その結果より得られた回転翼 固定翼の特徴を整理した ( 表 -16). 調査項目 特徴 知見 表 -1 得られた成果 定期横断 MMS LP との比較 LP MMS 同様, オルソ画像,3D 画像, 横断図の作成が可能 精度は, 定期横断に対し,MMS>UAV>LP 順で良い コストは, 定期横断 MMS に比べ圧倒的に低減. 延長が短い程,UAVは LP より大きく低減 1 精度は遜色ない 2 費用は最も安い 表 -16 回転翼と固定翼の比較 項目 回転翼 固定翼 耐風性 約 m/s 以下 約 18m/s 以下 風向 離発着 飛行ルート 離陸 飛行時に風向の条件になりにくいの影響を受けやすい 地形 小回り可能 ( 航行中 山地不適 ( 航行中のの飛行高変更可能 ) 飛行高の変更不可 ) 速度 2-4km/h 8km/h 離発着 狭い箇所で可能 幅 3m 長さm 程度のスペース且つ胴体着陸用の砂地 草地が必要 範囲 バッテリー制限により狭い範囲 定点 定点飛行可能 不可 動画 リアルタイムで確認可能 高速飛行のため, 広範囲可能 不適 ( 直下撮影且つ高速飛行のため ). まとめ 本業務では,UAV について回転翼と固定翼の実機により試験飛行を行い, 両機の比較検証の他, 災害時及び平常時の利活用項目の検討,UAV 調査の精度検証を行った. 災害時における被災調査の試験飛行では, 発災から測量 解析, 解析結果の災害対策本部へ送付まで迅速に実施可能なことが確認できたことから, 機動性が要求される災害時の被災調査には非常に有効と思われる. ただし,UAV のみによる調査ではなく, 調査時の天候や計測面積の大小によって,LP 等の他計測手法と組合せて実施し, より効率的 効果的に被災調査が可能となる. 平常時における河口部での試験飛行では,2 時期の計測により河道内土砂移動量を把握できた. 従来の測量手法である定期横断測量に対してはやや精度は劣るが, 短時間で測量することができるなど利点もあるため, 今後, 飛行条件や撮影条件等等の精度向上方法を検証することにより, 測量等への活用が期待できる. なお, 安全確保の観点から, 全試験飛行において従来の緊急連絡体制や KY( 危険予知 ) 活動等のほか, 事前に現地踏査を行い, 住宅地や工場, 道路等の市街地上空を飛行しない計画とした. また, 自衛隊への事前連絡 ( 天竜川 ), 試験飛行日早朝の地域住民へのビラ配りで周知を図る等の安全対策を実施した. UAV は, 雨や風などの天候に左右される部分が大きいこと, 人がいる箇所や住宅地, 車が多い箇所などでは安全航行に関するルールや損害保険などが確立されていない等の課題もあるが, 従来の航空測量に比べ, コスト面で安価にできる ( 小規模面積 ) ことや,LP や赤外線などのセンサー類を搭載した機種など機体性能の向上によりさらなる活用範囲の拡大が見込めるため, 活用上の課題や活用場面の実効性を整理することで有効な手段となりうることを確認した. 一方で, 今年度に入り UAV の回転翼 ( ドローン ) による事件が発生し UAV の運用に対し規制されることが考えられる. これらの動きを含め,UAV 等の取扱に関する省内の方針等に同調させた上で, 事務所等に有用な情報を提供できるようにしたいと考えている. 謝辞 : 最後にこの論文は,4 月以降のドローンに関する報道を受け, 大森, 栗木により再構成を行ったものであります. 論文をまとめるにあたり, ご協力いただいた関係者の皆様に感謝いたします.