1 分析の主旨 ビタミン剤 うがい薬 湿布薬 保湿剤に関しては 医療費適正化の観点か ら 診療報酬改定で様々な対応を行ってきている 本分析は 2012 年度から2016 年度 ( 平成 24 年度から平成 28 年度 ) の調剤レセプトのデータを用いて これらの医薬品の薬剤料 数量等の推移を示したも

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2 院内処方 ( 入院外 投薬 ) 及び院外処方 ( 薬局調剤 ) における薬剤点数薬剤点数階級別件数の構成割合を入院外の投薬 ( 以下 院内処方 という ) 薬局調剤( 以下 院外処方 という ) 別にみると ともに 500 点未満 が最も多く それぞれ 67.0% 59.4% となっている また

日が沈むのがはやくなり 涼しい風が吹くようになって参りました 皆様いかがお過ごしでしょうか 9 月 22 日の秋分の日を過ぎると徐々に 昼が短くなり夜の方が長くなって参ります また この時期を境にして徐々に寒くなっていきます 皆様 体調には気を付けて秋を楽しんでいきましょう 食欲? 運動? 読書?

調査票を入力いただく環境について Adobe Reader のバージョンについて本調査票は Adobe Reader 11 以降のバージョンに対応しています (Adobe Reader11 より古いバージョンですと ファイルの保存の際に下記等のエラーメッセージが表示され ファイルの保存がされません

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ヘパリン類似物質の処方量の分布 (2016 年度 ) 中医協総 (ⅳ) 皮膚乾燥症等に用いられるヘパリン類似物質 ( ヒルドイドソフト軟膏 0.3% 等 ) の多くは 25g チューブ 4 本分程度以下の量で処方されているが 一度に 10 本分以上処方されていることもある

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医科診療報酬点数表関係 別添 1 在宅患者支援療養病床初期加算 在宅患者支援病床初期加算 問 1 療養病棟入院基本料の注 6の在宅患者支援療養病床初期加算及び地域包括ケア病棟入院料の注 5の在宅患者支援病床初期加算の算定要件に 人生の最終段階における医療 ケアの決定プロセスに関するガイドライン 等の

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【案5】H29年度 調剤医療費の動向_プレスリリース

3 電子情報処理組織の使用による請求又は光ディスク等を用いた請求により療養の給付費等の請求を行うこと ( 以下 レセプト電子請求 という ) が義務付けられた保険医療機関 ( 正当な理由を有する400 床未満の病院及び診療所を除く なお 400 床未満の病院にあっては 平成 27 年度末までに限る

事務連絡 平成 26 年 9 月 5 日 地方厚生 ( 支 ) 局医療課都道府県民生主管部 ( 局 ) 国民健康保険主管課 ( 部 ) 都道府県後期高齢者医療主管部 ( 局 ) 後期高齢者医療主管課 ( 部 ) 御中 厚生労働省保険局医療課 疑義解釈資料の送付について ( その 9) 診療報酬の算定

2 3

に 正当な理由がない限り無償で交付しなければならないものであるとともに 交付が義務付けられている領収証は 指定訪問看護の費用額算定表における訪問看護基本療養費 訪問看護管理療養費 訪問看護情報提供療養費及び訪問看護ターミナルケア療養費の別に金額の内訳の分かるものとし 別紙様式 4を標準とするものであ

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ニ後発医薬品の使用に積極的に取り組んでいる旨を当該保険医療機関の見やすい場所に掲示している こと 4 施設基準 通知 第 36 の 3 外来後発医薬品使用体制加算 1 外来後発医薬品使用体制加算に関する施設基準 (1) 診療所であって 薬剤部門又は薬剤師が後発医薬品の品質 安全性 安定供給体制等の情

Point

02 基本診療料施設基準通知  現在版

2 成分が同一の剤形変更 例 タケプロンOD 錠 15mg タケプロンカプセル 15mg ユリーフOD 錠 4mg ユリーフ錠 4mg コカールドライシロップ 40% カロナール細粒 20% ( 粉砕 ) レボフロキサシン錠 500mg レボフロキサシン細粒 10% 患者に説明 ( 価格 服用方法等

2 成分が同一の剤形変更 例 タケプロンOD 錠 15mg タケプロンカプセル 15mg ユリーフOD 錠 4mg ユリーフ錠 4mg コカールドライシロップ 40% カロナール細粒 20% ( 粉砕 ) レボフロキサシン錠 500mg レボフロキサシン細粒 10% 患者に説明 ( 価格 服用方法等

後発医薬品への変更調剤について

機関と調整する ) 次の 1 から 3 により算出し それを合計して支払いを行うことと なりますので 各保険医療機関においては 別紙様式により 当該保険医療機関等の 平成 23 年 5 月の入院 外来別の診療実日数を併せて届け出るものとなります 1 入院分平成 22 年 11 月 ~ 平成 23 年

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(2) レパーサ皮下注 140mgシリンジ及び同 140mgペン 1 本製剤については 最適使用推進ガイドラインに従い 有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間 本製剤の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに 副作用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件

Ⅱ 調剤録等の取扱いについて

国保連合会だより NO 平成 30 年 8 月 16 日静岡県国民健康保険団体連合会 静岡市葵区春日 2 丁目 4 番 34 号 TEL(054) jp/ 1 静岡県単独特定疾患治療研究事業の

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Ⅲ-3 試用医薬品に関する基準 平成 10 年 1 月 20 日公正取引委員会届出改定平成 13 年 3 月 19 日公正取引委員会届出改定平成 16 年 5 月 25 日公正取引委員会届出改定平成 17 年 3 月 29 日公正取引委員会届出改定平成 26 年 6 月 16 日公正取引委員会 消費

2. 各検討課題に関する論点 (1) 費用対効果評価の活用方法 費用対効果評価の活用方法について これまでの保険給付の考え方等の観点も含め どう考 えるか (2) 対象品目の選定基準 1 費用対効果評価の対象とする品目の範囲 選択基準 医療保険財政への影響度等の観点から 対象となる品目の要件をどう設

資料 2-4 イソプロピルアンチピリン製剤の安全対策について 平成 23 年 6 月 23 日平成 23 年度薬事 食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会 ( 第 2 回 ) 1. イソプロピルアンチピリン製剤の安全性に係る調査結果報告書 ( 別紙 ) 1 ページ

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標準コード一覧 平成 26 年 12 月 11 日にレセプト電算処理システム医薬品マスターに追加された商品名コードを新設しました 医科 窓口処理情報 について品名欄に記載した窓口処理情報処 15X-XXX:XXXXXX 薬剤 は 算定アシストソフトにおいて必要な情報です 当ソフトをご利用でないお客様

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診療報酬明細書の請求事例 ( 浜松市重度心身障害者 母子家庭等医療費助成制度と公費負担医療との併用請求 ) 平成 30 年 10 月診療分より 平成 30 年 10 月 静岡県国民健康保険団体連合会

1 1 調査の目的 調査の概要 1 平成 28 年 4 月より レセプトの電子請求を行っている保険医療機関及び保険薬局について 公費負担医療に係る給付により自己負担がない患者 ( 全額公費負担の患者を除く ) から求めがあった場合にも明細書の発行が義務づけられたことを踏まえ 保険医療機関 保険薬局及

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( 別添 ) 保険医療機関又は保険薬局に係る電子情報処理組織等を用いた費用の請求に関する取扱要領 1 電子情報処理組織による診療 ( 調剤 ) 報酬の請求の届出保険医療機関又は保険薬局 ( 以下 保険医療機関等 という ) は 療養の給付及び公費負担医療に関する費用の請求に関する省令 ( 以下 請求

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2. 概算請求を行う場合の取扱いについて (1) 概算による請求を選択する保険医療機関等については やむを得ない事情がある場合を除き 別紙様式により 平成 23 年 4 月 13 日までに概算による請求を選択した旨及び 次の (2) による診療実日数等を各審査支払機関 ( 国民健康保険団体連合会及び

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サービス担当者会議で検討し 介護支援専門員が判断 決定するものとする 通所系サービス 栄養改善加算について問 31 対象となる 栄養ケア ステーション の範囲はどのようなものか 公益社団法人日本栄養士会又は都道府県栄養士会が設置 運営する 栄養士会栄養ケア ステーション に限るものとする 通所介護


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第2章診療費の算定とレセプト記載29 ハ. 入院の場合は1 日につきの金額ですが 加算できるのは入院初日から7 日目までです ニ. 入院分と外来分を重複して加算することはできません ホ. 健保点数の 救急医療管理加算 特定入院料 との重複算定はできません 時間外等加算時間外 休日 深夜に緊急診療を行

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対象疾患名及び ICD-10 コード等 対象疾患名 ( 診療行為 ) ICD-10 等 1 糖尿病 2 脳血管障害 3 虚血性心疾患 4 動脈閉塞 5 高血圧症 6 高尿酸血症 7 高脂血症 8 肝機能障害 9 高血圧性腎臓障害 10 人工透析 E11~E14 I61 I639 I64 I209 I

はじめに 監査について 最新の監査状況については 平成 25 年 1 月 31 日付けで公表 平成 23 年度における保険医療機関等の指導 監査等の実施状況について フッター 2

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1 競技スポーツをする人が注意すべきことは? ドーピング防止規則違反になるもので 最も一般的な例は 体内からアンチ ドーピングに関するルールで禁止された物質が検出されるケースです この規則に従えば ドーピングを意図して医薬品を使用したわけではなくても 禁止されている物質がアスリートの体内から検出され

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Transcription:

特定の医薬品の薬剤料等の推移について 保険局調査課 ( 平成 30 年 5 月 ) 2012 年 4 月から 2017 年 3 月調剤分 (2012 年 5 月から 2017 年 4 月審査分 ) の調剤レセプト ( 電算処理分 ) のデータを用いて ビタミン剤 うがい薬 湿布薬 保湿剤の薬剤料等の推移を示したものである

1 分析の主旨 ビタミン剤 うがい薬 湿布薬 保湿剤に関しては 医療費適正化の観点か ら 診療報酬改定で様々な対応を行ってきている 本分析は 2012 年度から2016 年度 ( 平成 24 年度から平成 28 年度 ) の調剤レセプトのデータを用いて これらの医薬品の薬剤料 数量等の推移を示したものである 本分析のバックデータは下記 URLにて公表する (http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/database/zenpan/xls/cyouzai_doukou_top ics_h30_04.xls)

2 ( 参考 ) 主な診療報酬改定の経緯 平成 24 年度診療報酬改定すべてのビタミン剤について単なる栄養補給目的での投与は医療保険の対象外とした - ビタミン剤については 1 当該患者の疾患又は症状の原因がビタミンの欠乏又は代謝異常であることが明らかであり かつ 2 必要なビタミンを食事により摂取することが困難である場合その他これに準ずる場合であって 3 医師が当該ビタミン剤の投与が有効であると判断したときを除き これを算定しない 平成 26 年度診療報酬改定治療目的でない場合のうがい薬だけの処方については 医療保険の対象外とした - 入院中の患者以外の患者に対して うがい薬 ( 治療目的のものを除く ) のみを投与された場合については 当該うがい薬に係る処方料 調剤料 薬剤料 処方せん料 調剤技術基本料を算定しない 平成 28 年度診療報酬改定湿布薬について 1 処方につき原則 70 枚の処方制限を行うこととした - 入院中の患者以外の患者に対して 1 処方につき 70 枚を超えて湿布薬を投薬した場合は 当該超過分に係る薬剤料を算定しない ただし 医師が疾患の特性等により必要性があると判断し やむを得ず 70 枚を超えて投薬する場合には その理由を処方せん及び診療報酬明細書に記載することで算定可能とする 平成 30 年度診療報酬改定保湿剤 ( ヘパリンナトリウム ヘパリン類似物質 ) について 疾病の治療以外を目的としたものについては 保険給付の対象外である旨を明確化した - 入院中の患者以外の患者に対して 血行促進 皮膚保湿剤 ( ヘパリンナトリウム又はヘパリン類似物質に限る ) を処方された場合で 疾病の治療を目的としたものであり かつ 医師が当該保湿剤の使用が有効であると判断した場合を除き これを算定しない

集計対象 集計方法などについて (1) 集計対象 2012 年 4 月から 2017 年 3 月調剤分 (2012 年 5 月審査分から 2017 年 4 月審査分 ) の調剤レセプト ( 電算処理分 ) のデータ (2) 集計方法 ビタミン剤 - 薬効大分類 31 ビタミン剤 に該当する医薬品の薬剤料 数量を集計 - 薬効中分類 311 ビタミン A および D 剤 312 ビタミン B1 剤 313 ビタミン B 剤 ( ビタミン B1 剤を除く ) 314 ビタミン C 剤 315 ビタミン E 剤 316 ビタミン K 剤 317 混合ビタミン剤 ( ビタミン A D 混合剤を除く ) 319 その他のビタミン剤 毎の薬剤料 数量の推移 構成割合を算出 うがい薬 - 薬効中分類 226 含嗽剤 に該当する医薬品の薬剤料 数量を集計 湿布薬 - 薬効中分類 264 鎮痛 鎮痒 収斂 消炎剤 に該当する医薬品のうち 貼付剤の薬剤料 数量を集計 保湿剤 - 薬効中分類 264 鎮痛 鎮痒 収斂 消炎剤 333 血液凝固阻止剤 に該当する医薬品のうち 一般名がヘパリンナトリウム又はヘパリン類似物質である軟膏 クリーム等の薬剤料 数量を集計 - 薬効中分類 266 皮膚軟化剤 ( 腐しょく剤を含む ) に該当する医薬品のうち 一般名が尿素である医薬品の薬剤料 数量を集計 - 薬効中分類 712 軟膏基材 に該当する医薬品のうち一般名が黄色ワセリン 親水ワセリン又は白色ワセリンである医薬品の薬剤料 数量を集計 薬剤料は 調剤報酬明細書の 処方 欄に記録された用量 調剤数量 欄に記録された調剤数量及び薬価から 個別の医薬品ごとに算出した薬剤料をいう 数量は 薬価基準告示上の規格単位ごとに数えた数量をいう 平均薬価は 薬剤料の合計を数量の合計で除して算出した値をいう 次ページ以降に記載されている 改定 とは 二年に一度行うこととされている診療報酬点数等の改定を指す 3

ビタミン剤の薬剤料の推移 2012 年度以降のビタミン剤の薬剤料の推移を見ると 2016 年度は 2015 年度と比べて若干減少しているが おおむね上昇傾向にあることがわかる ( 億円 ) 0 900 0 700 0 500 400 768 842 879 934 927 300 200 0 31 ビタミン剤 注 1) 薬効大分類 31 ビタミン剤 に該当する医薬品を集計対象としている 注 2) 薬剤料 とは 調剤報酬明細書の 処方 欄に記録された用量 調剤数量 欄に記録された調剤数量及び薬価から 個別の医薬品ごとに算出した薬剤料をいう 4

ビタミン剤の数量と平均薬価の推移 2012 年度以降のビタミン剤の数量と平均薬価の推移を見ると どちらも微増傾向にあることがわかる (%) 130 110 90 108 102 110 104 116 115 105 105 70 数量 平均薬価 注 1) 薬効大分類 31 ビタミン剤 に該当する医薬品を集計対象としている 注 2) 数量 とは 薬価基準告示上の規格単位ごとに数えた数量をいう 注 3) 平均薬価 とは 薬剤料の合計を数量の合計で除した値をいう 注 4) 2012 年度の数量 平均薬価をそれぞれ とした場合の推移を示したものである 5

薬効中分類別ビタミン剤の薬剤料の推移 2012 年度以降の薬効中分類別にビタミン剤の薬剤料の推移を見ると 311 ビタミン A および D 剤は上昇傾向 ビタミン K 剤は減少傾向であることがわかる (%) 1 平成 26 年 1 改定後 311 ビタミンAおよびD 剤 312 ビタミンB1 剤 313 ビタミンB 剤 ( ビタミンB1 剤を除く ) 314 ビタミンC 剤 315 ビタミンE 剤 316 ビタミンK 剤 317 混合ビタミン剤 ( ビタミンA D 混合剤除く ) 319 その他のビタミン剤 40 20 注 1) 薬効大分類 31 ビタミン剤 に属する各薬効中分類に該当する医薬品を集計対象としている 注 2) 薬剤料 とは 調剤報酬明細書の 処方 欄に記録された用量 調剤数量 欄に記録された調剤数量及び薬価から 個別の医薬品ごとに算出した薬剤料をいう 注 3) 2012 年度の薬剤料を とした場合の各薬効中分類の薬剤料の推移を示したものである 6

薬効中分類別ビタミン剤の数量の推移 2012 年度以降の薬効中分類別にビタミン剤の数量の推移を見ると 311 ビタミン A および D 剤は上昇傾向 ビタミン K 剤は減少傾向にあることがわかる (%) 1 1 311 ビタミンAおよびD 剤 312 ビタミンB1 剤 313 ビタミンB 剤 ( ビタミンB1 剤を除く ) 314 ビタミンC 剤 315 ビタミンE 剤 316 ビタミンK 剤 317 混合ビタミン剤 ( ビタミンA D 混合剤除く ) 319 その他のビタミン剤 40 20 注 1) 薬効大分類 31 ビタミン剤 に属する各薬効中分類に該当する医薬品を集計対象としている 注 2) 数量 とは 薬価基準告示上の規格単位ごとに数えた数量をいう 注 3) 2012 年度の数量を とした場合の各薬効中分類の数量の推移を示したものである 7

薬効中分類別ビタミン剤の平均薬価の推移 2012 年度以降の薬効中分類別にビタミン剤の平均薬価の推移を見ると 311 ビタミン A および D 剤は上昇傾向 その他は横ばいから減少傾向となっていることがわかる (%) 1 1 311 ビタミンAおよびD 剤 312 ビタミンB1 剤 313 ビタミンB 剤 ( ビタミンB1 剤を除く ) 314 ビタミンC 剤 315 ビタミンE 剤 316 ビタミンK 剤 317 混合ビタミン剤 ( ビタミンA D 混合剤除く ) 319 その他のビタミン剤 40 20 注 1) 薬効大分類 31 ビタミン剤 に属する各薬効中分類に該当する医薬品を集計対象としている 注 2) 平均薬価 とは 薬剤料の合計を数量の合計で除した値をいう 注 3) 2012 年度の平均薬価を とした場合の各薬効中分類の平均薬価の推移を示したものである 8

うがい薬の薬剤料の推移 2012 年度以降のうがい薬の薬剤料の推移を見ると おおむね横ばいだが 2016 年度は他年度と比べて低くなっていることがわかる ( 億円 ) 35 30 25 20 15 31.5 32.3 31.5 32.0 29.4 10 5 0 226 含嗽剤 注 1) 薬効中分類 226 含嗽剤 に該当する医薬品を集計対象としている 注 2) 薬剤料 とは 調剤報酬明細書の 処方 欄に記録された用量 調剤数量 欄に記録された調剤数量及び薬価から 個別の医薬品ごとに算出した薬剤料をいう 9

うがい薬の数量と平均薬価の推移 2012 年度以降のうがい薬の数量の推移を見ると 減少傾向にあることがわかる 一方 平均薬価は 2015 年度までは上昇しており 2016 年度の改定を経て低下していることがわかる (%) 130 110 90 70 107 96 111 90 119 86 116 81 数量 平均薬価 注 1) 薬効中分類 226 含嗽剤 に該当する医薬品を集計対象としている 注 2) 数量 とは 薬価基準告示上の規格単位ごとに数えた数量をいう 注 3) 平均薬価 とは 薬剤料の合計を数量の合計で除した値をいう 注 4) 2012 年度の数量 平均薬価をそれぞれ とした場合の推移を示したものである 10

湿布の薬剤料の推移 2012 年度以降の湿布の薬剤料の推移を見ると 2016 年度以降に大きく減少していることがわかる ( 億円 ) 0 0 0 0 0 1215 1283 1232 1251 1024 400 200 0 264 鎮痛 鎮痒 収斂 消炎剤 注 1) 薬効中分類 264 鎮痛 鎮痒 収斂 消炎剤 に該当する医薬品のうち 貼付剤を集計対象としている 注 2) 薬剤料 とは 調剤報酬明細書の 処方 欄に記録された用量 調剤数量 欄に記録された調剤数量及び薬価から 個別の医薬品ごとに算出した薬剤料をいう 11

湿布の数量と平均薬価の推移 2012 年度以降の湿布の数量の推移を見ると 2016 年度に大きく減少していることがわかる 平均薬価は 2014 年度 2016 年度の改定で低下していることがわかる (%) 130 110 90 104 102 107 108 95 95 97 87 70 数量 平均薬価 注 1) 薬効中分類 264 鎮痛 鎮痒 収斂 消炎剤 に該当する医薬品のうち 貼付剤を集計対象としている 注 2) 数量 とは 薬価基準告示上の規格単位ごとに数えた数量をいう 注 3) 平均薬価 とは 薬剤料の合計を数量の合計で除した値をいう 注 4) 2012 年度の数量 平均薬価をそれぞれ とした場合の推移を示したものである 12

ヘパリンナトリウム ヘパリン類似物質の薬剤料の推移 2012 年度以降のヘパリンナトリウム ヘパリン類似物質 ( 保湿剤として用いられるものに限る ) の薬剤料の推移を見ると 上昇傾向にあることがわかる ( 億円 ) 0 500 400 300 200 349 393 426 490 515 0 ヘパリンナトリウム ヘパリン類似物質 注 1) 薬効中分類 264 鎮痛 鎮痒 収斂 消炎剤 333 血液凝固阻止剤 に該当する医薬品のうち 一般名がヘパリンナトリウム又はヘパリン類似物質である軟膏 クリーム等を集計対象としている 注 2) 薬剤料 とは 調剤報酬明細書の 処方 欄に記録された用量 調剤数量 欄に記録された調剤数量及び薬価から 個別の医薬品ごとに算出した薬剤料をいう 13

ヘパリンナトリウム ヘパリン類似物質の数量と平均薬価の推移 (%) 2012 年度以降のヘパリンナトリウム ヘパリン類似物質 ( 保湿剤として用いられるものに限る ) の数量の推移を見ると 上昇傾向にあることがわかる 一方 平均薬価は低下傾向であることがわかる 200 1 1 114 99 135 1 90 88 79 188 40 20 0 数量 平均薬価 注 1) 薬効中分類 264 鎮痛 鎮痒 収斂 消炎剤 333 血液凝固阻止剤 に該当する医薬品のうち 一般名がヘパリンナトリウム又はヘパリン類似物質である軟膏 クリーム等を集計対象としている 注 2) 数量 とは 薬価基準告示上の規格単位ごとに数えた数量をいう 注 3) 平均薬価 とは 薬剤料の合計を数量の合計で除した値をいう 注 4) 2012 年度の数量 平均薬価をそれぞれ とした場合の推移を示したものである 14

尿素 ワセリンの薬剤料の推移 2012 年度以降の尿素 ワセリンの薬剤料の推移を見ると 尿素は減少傾向 ワセリンは上昇傾向にあることがわかる ( 億円 ) 16 14 ( 億円 ) 16 14 12 12 10 10 8 6 14.7 15.0 14.5 14.2 13.1 8 6 11.6 4 2 4 2 5.4 6.0 7.0 7.7 0 0 尿素 ワセリン 注 1) 尿素は薬効中分類 266 皮膚軟化剤 ( 腐しょく剤を含む ) に該当する医薬品のうち一般名が尿素である医薬品 ワセリンは薬効中分類 712 軟膏基材 に該当する医薬品のうち一般名が黄色ワセリン 親水ワセリン又は白色ワセリンである医薬品を集計対象としている 注 2) 薬剤料 とは 調剤報酬明細書の 処方 欄に記録された用量 調剤数量 欄に記録された調剤数量及び薬価から 個別の医薬品ごとに算出した薬剤料をいう 注 3) ワセリンは 2016 年度の薬価改定において 不採算品再算定の対象となっている 15

(%) 1 (%) 1 1 尿素 ワセリンの数量と平均薬価の推移 2012 年度以降の尿素 ワセリンの数量の推移を見ると 尿素はおおむね横ばい ワセリンは上昇傾向であることがわかる 平均薬価については 尿素は低下傾向である一方 ワセリンは 2016 年度の改定で上昇していることがわかる 102 102 101 101 96 96 89 1 111 124 136 101 104 104 155 138 40 20 40 20 尿素数量 尿素平均薬価 ワセリン数量 ワセリン平均薬価 注 1) 尿素は薬効中分類 266 皮膚軟化剤 ( 腐しょく剤を含む ) に該当する医薬品のうち一般名が尿素である医薬品 ワセリンは薬効中分類 712 軟膏基材 に該当する医薬品のうち一般名が黄色ワセリン 親水ワセリン又は白色ワセリンである医薬品を集計対象としている 注 2) 数量 とは 薬価基準告示上の規格単位ごとに数えた数量をいう 注 3) 平均薬価 とは 薬剤料の合計を数量の合計で除した値をいう 注 4) 2012 年度の数量 平均薬価をそれぞれ とした場合の推移を示したものである 注 5) ワセリンは 2016 年度の薬価改定において 不採算品再算定の対象となっている 16