基本問題小委員会における提言 ( 平成 26 年 1 月 ) 社会保険等未加入対策関係 1. これまでの中央建設業審議会 社会資本整備審議会基本問題小委員会における提言 1 行政 元請企業による加入指導 法定福利費確保に向けた取組等の総合的な対策を推進すべき 2 平成 29 年度を目途に 事業者単位

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A4 経営事項審査の受審状況により確認方法が異なります なお 適用除外は 労働者の就業形態等によって適用除外とならない場合もあることから 元請負人は 年金事務所等に適用除外となる要件を確認した上で判断してください 経営事項審査を受審している場合 有効期間にある経営規模等評価結果通知書総合評定値通知書

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Q&A 集 Q1 社会保険等とは何か A1 社会保険等とは 健康保険 ( 協会けんぽ 健康保険組合等 ) 厚生年金保険 及び雇用保険をいいます Q2 国民健康保険組合に加入しているが 社会保険等未加入建設業者となるのか A2 法人や常時 5 人以上の従業員を使用する国民健康保険組合に加入している建設

特別の事情 が認められる場合( 2) 特殊な技術 機器又は設備等 ( 以下 特殊技術等 という ) を必要とする工事で 特殊技術等を有する者と下請契約を締結しなければ契約の目的を達することができないことや その下請業者でなければ目的を達することが困難となることが明らかな場合 特別の事情 に該当しない

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Microsoft Word - QandA-tyougai

社会保険等未加入業者との下請契約 (1 次 ) 禁止にかかる事務手続フロー 施工体制台帳により加入状況を確認 工事監督員 添付された加入を証明する書類にて確認します 未加入 加入 適用除外 契約担当に報告するとともに, 受注者に対し, 書面にて当該下請契約を締結した具体的な理由を記載した書面を提出す

特別の事情 が認められる場合 ( 2) 特殊な技術 機器又は設備等 ( 以下 特殊技術等 という ) を必要とする工事で 特殊技術等を有する者と下請契約を締結しなければ契約の目的を達することができないことや その下請業者でなければ目的を達することが困難となることが明らかな場合 特別の事情 に該当しな

Microsoft Word - 01社会保険等加入対策に係る事務処理要領

中央建設業審議会による提言について ( 平成 24 年 3 月 14 日 ) 建設産業における社会保険の徹底について ( 提言 ) 建設産業においては 下請企業を中心に 雇用 医療 年金保険について 法定福利費を適正に負担しない企業 ( すなわち保険未企業 ) が存在し 技能労働者の医療 年金など

財営第   号

下請契約からの社会保険等未加入建設業者の排除等に係る Q&A Q1 社会保険等とはなんですか A1: 雇用保険 健康保険 厚生年金保険の 3 保険のことをいいます Q2 社会保険等に未加入 というのはどういう場合か A2: 社会保険等に未加入 とは 社会保険等の適用を受ける事業所でありながら 各保険

Ⅰ 概要について 一次下請契約者を社会保険等加入業者に限定します 平成 29 年 4 月 1 日以降に契約締結した工事において 受注者は 原則として社会保険等未加入業者を下請契約 ( 受注者が直接契約締結するものに限る 以下 一次下請契約 という ) の相手方としないこととします 追加 建設工事契約

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PowerPoint プレゼンテーション

2 低入札対策の拡充

4 受注者による社会保険等の加入状況の確認 (1) 確認方法 1 下請負契約の締結前に, 相手方の社会保険等への加入状況を, 保険料の領収済通知書等により確認してください ( 適用除外の場合, 除外事由を相手方から資料等で確認してください ) 2 下請負契約の締結後, 施工体制台帳等を作成し, 工事

ただし 受注者が下請業者と直接契約を締結 ( 以下 一次下請契約 という ) した請負代金の総額が3,000 万円 ( 建築一式工事の場合は4,500 万円 ) 以上の場合は 次のとおり取り扱うものとする ア主管部長 ( 岐阜市契約規則 ( 昭和 39 年規則第 7 号 ) 第 4 条に規定する部長

働き方改革 魅力ある建設業の構築に向けて 特集 域によっても大きな差があり, 北陸地方や北海道 など一部の地方では平成 28 年 10 月調査の加入率が 80% を超えているのに対し, 大都市部のある関東 地方 (55%) や近畿地方 (60%) は低い加入率に 留まっている ( ) 建設マネジメン

ア事業担当課長 ( 岐阜市上下水道事業部契約規程 ( 昭和 41 年水道部管理規程第 3 号 ) 第 4 条に規定する部長 ) は 工事請負契約約款第 7 条の2 第 2 項の規定に基づき 受注者に対して 期限を定め 当該下請契約を締結した具体的な理由を載した書面を求めるものとする ( 様式 1)

( ウ ) 支出負担行為担当者は 工事監督員から理由書の送付があった場合は 特別の事情に該当するか否かを決定するものとする また 理由書が提出されなかった場合には 当該特別の事情を有しないものとみなして差し支えない イア以外の下請負人が社会保険等未加入建設業者である場合工事監督員は 当該社会保険等未

Q4 建設業の許可を有しない下請負人 ( 下請業者 ) も対象になるのか A4 本対策は 建設業許可を有する者のうち 社会保険等の加入義務を履行していない者を取組みの対象としています 建設業の許可を有しない者との一次下請契約の締結を禁止していません ( 交通誘導員等の警備業のみを行う者も対象外 )

標準請負契約約款の概要 標準請負契約約款は 請負契約の片務性の是正と契約関係の明確化 適正化のため 当該請負契約における当事者間の具体的な権利義務関係の内容を律するものとして 中央建設業審議会が公正な立場から作成し 当事者にその実施を勧告するもの 建設業法第 34 条第 2 項 建設業法 ( 昭和

社会保険等の未加入対策 ( 建設業 ) に関する FAQ 平成 31 年度以後 Q1 発注者として 社会保険等の未加入対策に取り組んでいるのはなぜか A1 社会保険等に加入し 法定福利費を適正に負担する建設業者を確実に契約の相手方とすること等を通じて 技能労働者の処遇の向上を図り 建設業の持続的な発

該当するか否かについて判断し その結果を式第 3により記録しなければならない 3 社会保険等未加入建設業者と下請契約を締結することについて 提出期限内に理由書の提出がなかった場合は 工事担当課長は 式第 4により以下の額について制裁金を請求する旨を受注者に通知するものとする P=C 0.1 P: 制

社会保険等未加入に対する取組 平成 29 年度を目途に 企業単位では加入義務のある建設業許可業者の加入率 100% となるよう社会保険等未加入企業に対する加入指導を強化します 実施項目経営事項審査の厳格化 平成 24 年 7 月より実施 建設業担当部局による立入検査 実施内容 経営事項審査において

別記様式 2 地方整備局長 知事 支社支社長 印 公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律第 11 条 社会保険等未加入 業者 の通知について 公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律 ( 以下 法 という ) 第 11 条に基づき 弊社の発注工事において社会保険等未加入業者の存在が

様式 3 社会保険等一括管理届 ( 一括適用 継続事業一括 ) 11 ページ 本社や支社等ごとに適用されている適用事業所について 本社で人事 給与等が集中的に管理されており 事業主が同一である等 一定の基準を満たすときは 本社において支社等を含めた一つの適用事業所とされる場合があります ( 健康保険

なお 受注者から指定した期日までに保険加入を確認できる書類が提出されない場合は 埼玉県流域下水道事業建設工事標準請負契約約款第 7 条の3 第 1 項の規定に違反することとなる旨を併せて通知します 3 発注者が 理由書 ( 一次 ) によっても当該特別の事情を有すると認めないと判断した場合は 受注者

法定福利費の明示について 1 社会保険等未加入対策 建設業者の社会保険等未加入対策として 社会保険等への加入を一層推進していくためには 必要な法定福利費が契約段階でも確保されていることが重要です 建設工事における元請 下請間では 各専門工事業団体が法定福利費を内訳明示した 標準見積書 を作成しており

社会保険等加入及び法定福利費を内訳明示した見積書に関する実態調査について 1. 調査の目的 これまでに実施してきた各施策に関する各建設企業における取組状況および施策の現場への浸透状況等を総合的に把握し 社会保険等未加入対策の目標達成を見据えた加入徹底方策を検討することを目的とする 2. 調査の概要

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お知らせ 道発注 事における社会保険等未加 対策について 次以下の下請負 を含め 社会保険等加 者に限定 道においては 平成 28 年度から 道発注の建設 事において 受注者の契約の相 となる 次下請負 を原則 社会保険等加 建設業者に限定してきたところですが 労働環境等を改善し社会保険の加 をさら

お知らせ 道発注工事における社会保険等未加入対策について二次以下の下請負人を含め 社会保険等加入者に限定 道においては 平成 28 年度から 道発注の建設工事において 受注者の契約の相手方となる一次下請負人を原則 社会保険等加入建設業者に限定してきたところですが 労働環境等を改善し社会保険の加入をさ

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国土入企第 5 4 号 平成 31 年 2 月 22 日 建設業団体の長殿 国土交通省土地 建設産業局長 技能労働者への適切な賃金水準の確保について 技能労働者の確保 育成のためには 適切な賃金水準の確保等による処遇改善が極めて重要です 国土交通省においては これまでの 6 度にわたる公共工事設計労

重要 建設工事の標準請負契約約款の改正について ( 社会保険への加入の促進 ) 平成 31 年 2 月 6 日 総務部財政課 須坂市では 建設工事等入札参加資格者に社会保険の加入を義務付けており 未加入の下請け企業についても元請企業から加入指導するよう求めています 平成 29 年 7 月 中央建設業

社会保険等未加入者及び相指名業者による下請負について(通知)

1 これまでの社会保険加入状況 2 社会保険の加入及び賃金の状況等に 関する調査結果 3 入札契約適正化法に基づく実施状況 調査結果 4 建設業許可業者の加入率 ( 推計値 ) 1

工事費構成内訳書の提出について ~ 法定福利費の明示が必要になります ~ 平成 29 年 12 月 6 日 中日本高速道路株式会社

一般社団法人送電線建設技術研究会関西支部社会保険等の加入促進計画 1. はじめに 平成 27 年 4 月 24 日制定 建設産業においては 健康保険 厚生年金保険及び雇用保険 ( 以下 社会保険等 という ) の 1 法定福利費を適正に負担しない企業が存在し 技能労働者の医療 年金など いざというと

監督職員用 社会保険等未加入対応マニュアル 1 目的これまで県土整備部においては 県営建設工事入札参加資格審査における社会保険等未加入業者の排除や 建設業許可申請時等における加入指導等の社会保険等加入促進に向けた取組を行ってきたところであるが 国の直轄工事においては 平成 29 年度からすべての下請

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れている者 個人事業所で5 人以上の作業員が記載された作業員名簿において 健康保険欄に 国民健康保険 と記載され 又は ( 及び ) 年金保険欄に 国民年金 と記載されている作業員がある場合には 作業員名簿を作成した下請企業に対し 作業員を適切な保険に加入させるよう指導すること なお 法人や 5 人

1 医療保険 年金保険についての確認書類 弊社が施工する建設現場に入場する協力業者および作業員の方には 作業所長の指示により 見積書提出時 新規入場時 安全書類提出時に 医療保険 年金保険の加入状況を確認する書 類 ( 下記 A~E いずれか一点 ) を提出または呈示していただきます A. 直近の保

Microsoft Word - 修正2_建設業における社会保険未加入対策について

社会保険未加入企業の減点措置の厳格化に係る運用 新基準による受付時期及び再審査に係る運用 ( 参考 ) 関係通達 事務連絡 版 重要 経営事項審査の審査基準の改正について平成 24 年 5 月 1 日改正 ( 同年 7 月 1 日施行 ) に係る関東地方整備局の運用等 1 国土交通省関

資料3 国土交通省における取組み等<再修正>

p10 建設産業における社会保険加入の徹底について(提言)

建設業における社会保険未加入問題への行政の取り組み

2. 社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン の改訂について 平成 27 年 4 月 建設業における社会保険の加入について 元請企業及び下請企業がそれぞれ負うべき役割と責任を明確にするため 平成 24 年 11 月に 社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン を施行 本ガイドラインは 平成 2

本マニュアルは 県発注工事における社会保険等加入対策について ( 平成 29 年 11 月 1 日付け 技管第 1021 号 ( 以下 本通知 という )) に関する事務処理や各種様式の参考例を示したものである ~ 目 次 ~ 1. 事務処理要領 2. 手続きフロー 3.Q&A 集 4. 各種様式例

これまで建設業界では 厳しい状況の中で企業経営を成り立たせるため 従来からの直庸など雇用関係が不明確な労働慣行 重層化した下請構造の中で 技能労働者の非社員化 非常勤化 月給制から日給月給制への転換などを進めてきました その結果 本来固定費であるはずの労務費が変動費化し 賃金が低下するとともに 法令

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合は 当該出向社員と当該出向先の会社との間に直接的かつ恒常的な雇用関係があるものとして取り扱うこととする ただし 当該出向先の会社が当該出向社員を主任技術者又は監理技術者として置く建設工事について 当該企業集団を構成する親会社若しくはその連結子会社又は当該親会社の非連結子会社 ( 会社計算規則第 2

(2) 法定福利費の基本的な算出方法 法定福利費 = 労務費総額 法定保険料率 法定福利費は 通常 年間の賃金総額に各保険の保険料率を乗じて計算します しかし 各工事の見積りでは 労働者の年間賃金を把握することは不可能です そのため 見積額に計上した 労務費 を賃金とみなして それに各保険の保険料率

事務連絡 平成 29 年 10 月 25 日 建設業団体の長殿 国土交通省土地 建設産業局建設業課長 平成 28 年熊本地震の被災地域での建設工事等における 予定価格の適切な設定等について 公共工事の予定価格の設定については 市場における労務及び資材等の最新の実勢価格を適切に反映させつつ 実際の施工

Microsoft PowerPoint - 【資料6】業務取り組み

スライド 1

他方で 下請企業を中心に保険未加入企業が存在している状況を改善していくためには 元請企業において下請企業の保険加入を指導する役割を担うことが求められる これについては 従来から 建設産業における生産システム合理化指針 ( 平成 3 年 2 月 5 日建設省経構発第 2 号 ) において 元請企業が下

建設業における社会保険未加入対策 ( 今までの主な取組 ) 中央建設業審議会 建設産業における社会保険加入の徹底について ( 提言 ) ( 平成 24 年 3 月 ) 関係者を挙げて社会保険未加入問題への対策を進めることで 技能労働者の処遇の向上 建設産業の持続的な発展に必要な人材の確保 法定福利費

Microsoft PowerPoint 記者発表資料別添(セット)

懸念事項

懸念事項

適正化法に係る書類 ( 様式目次 ) 下記書類は( 甲 ) 第 23 号に添付の上提出のこと 名 称 様 式 備 考 頁 請負工事において 元 施工体制台帳 請が下請契約を締結し工事適正化推進要領様式第 1 号た場合に提出する 110 再下請負通知書工事適正化推進要領様式第 2 号 112 施工体系

プレゼンテーションタイトル

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社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン改訂案 現行第 1 趣旨建設産業においては 健康保険 厚生年金保険及び雇用保険 ( 以下 社会保険 という ) について 法定福利費を適正に負担しない企業 ( すなわち保険未加入企業 ) が存在し 技能労働者の医療 年金など いざというときの公的保障が確保さ

Excel00 の場合 セキュリティの警告の コンテンツの有効化 をクリックします マクロを有効にしないと正しく入力できません 必ず入力前にマクロを有効にしてください 3 申請までの流れ 申請書 (Excel) の入力方法 ~ 申請までの流れを簡単に記載します 申請書 (Excel) の入手 必ず

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3. 保険加入義務のあるのある営業所 ( 適用事業所 ) について社会保険法人の事業所 ( 営業所 ) 及び個人経営で常時 5 人以上の労働者を使用する事業所 ( 営業所 ) が適用事業所に該当します 雇用保険については 労働者を 1 人でも雇用する事業所 ( 営業所 ) が適用事業所に該当します

2 入札方法等 ⑴ 入札参加者は, 原則として, 書面により入札を行うものとする ただし, 町長が特に認める場合は, 海田町電子入札実施要綱 ( 平成 25 年海田町告示第 44 号 ) に規定する電子入札システムを使用して行うものとする ⑵ ⑴の書面による入札を行う者は, 指定した入札日時までに入

所において施工する場合 2 施工にあたり相互に調整を要する工事で かつ 工事現場の相互の間隔が 10km 程度の近接した場所において同一の建設業者が施工する場合 ( 別添 建設工事における現場代理人の常駐義務の緩和に係る取扱いについて に示す 参考 第 2 第 1 項第 3 号に定める該当工事 参照

中央建設業審議会による提言について ( 平成 24 年 3 月 14 日 ) 建設産業における社会保険加入の徹底について ( 提言 ) 建設産業においては 下請企業を中心に 雇用 医療 年金保険について 法定福利費を適正に負担しない企業 ( すなわち保険未加入企業 ) が存在し 技能労働者の医療 年

状況を目指すべきである とされており 本ガイドラインは この目標を達成するため 建設業における社会保険の加入について 元請企業及び下請企業がそれぞれ負うべき役割 と責任を明確にしたものであり 建設企業の取組の指針となるべきものである 第 2 元請企業の役割と責任 (1) 総論元請企業は 請け負った工

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0-1_県発注工事における社会保険加入説明会次第

う ) の請求未加入者が参入していた工事の受注者に対し確認書類の提出を請求する際は 契約管理課が 財政局管財部工事管理室 ( 以下 工事管理室 という ) 及び工事等担当部と合議のうえ決定する ⑶ 受注者に対する確認書類の請求ア通知の方法様式 3により 契約管理課の窓口にて受注者に対し直接手交する

国官技第 70 号国営技第 30 号平成 13 年 3 月 30 日 最終改正 : 国官技第 62 号国営整第 154 号 平成 30 年 12 月 20 日 各地方整備局企画部長 殿 営繕部長 殿 北海道開発局事業振興部長 殿 営繕部長 殿 内閣府沖縄総合事務局開発建設部長殿 大臣官房技術調査課長

建設産業政策 に示された方向性 ( 経営事項審査関連 ) 今後の建設産業政策の方向性 業界内外の連携による働き方改革 働く人を大切にする業界 企業であることを 見える化 する 働き方に関する評価の拡充 経営事項審査において 普及状況に留意しつつ 働き方に関する国等の認定制度の取得を評

公共事業労務費調査 ( 企業別 労働者別 )1 公共事業労務費調査 ( 平成 27 年 10 月調査 ) における社会保険加入状況調査結果をみると 企業別の加入率は 雇用保険では 98% [ 対前年度比 +1.4% ] 健康保険では 97% [ 対前年度比 +2.4% ] 厚生年金保険では 96%

スライド 1

書類名

9. システムの利用規約 Q&A Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism 44

平成23年度第1回人材確保・育成部会

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( 別紙 ) 施工体制台帳に係る書類の提出に関する実施要領 1 目的公共の入札及び契約の適正化の促進に関する法律 ( 平成 12 年法律第 127 号 ) 及び建設業法 ( 昭和 24 年法律第 100 号 ) に基づく適正な施工体制の確保等を図るため 発注者から直接建設を請け負った建設業者は 施工

スライド 1

工事の定義 1. 工事 建設業法等に定義なし 建設業法における用例 : この法律において 建設工事 とは 土木建築に関する工事で別表第一の上欄に掲げるものをいう ( 建設業法第 2 条第 1 項 ) 出典 意味 広辞苑 明鏡国語辞典 デジタル大辞泉 振動規制法 ( 昭和 51 年法律第 64 号 )

(2) 法定福利費の算出方法 1 法定福利費 = 労務費総額 社会保険料率法定福利費は 通常 年間の賃金総額に各保険の保険料率を乗じて計算します しかし 各工事の見積りでは 労働者の年間賃金を把握することは不可能です そのため 見積額に計上した 労務費 を賃金とみなして それに各保険の保険料を乗じて

Q_3 現場代理人の兼務の取扱いは? A_3 下記のケースに該当する場合は現場代理人の兼務を申請することができます ケースⅠ( 次の (1)~(4) をすべて満たす場合 ) (1) 兼務するすべてが福井市発注の工事であること (2) 兼務できる工事は 2 件以内であること ( 近接工事は合わせて 1

平成 29 年度の目標達成に向けた今後の取組方針 平成 28 年 5 月 23 日第 6 回社会保険未加入対策推進協議会資料 1. 社会保険加入に向けた対策の強化 2. 法定福利費の確保 元請企業による加入指導の強化 社会保険加入について元請企業の下請企業に対する指導責任の強化を検討 公共工事におけ

技術者等及び現場代理人の適正配置について

1, H H17 4.2H17

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現場代理人及び配置技術者の取扱いについて 1 現場代理人の兼任について 現在 同一現場の工事など一部の工事間についてのみ現場代理人の兼任を認めておりますが 中津市公共工事請負契約約款第 10 条第 3 項の規定により 工事現場における運営 取締り及び権限の行使に支障がなく かつ 発注者 ( 監督員

Transcription:

国土交通省直轄工事における 社会保険等未加入対策について 国土交通省大臣官房地方課 技術調査課土地 建設産業局建設業課平成 26 年 5 月 Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

基本問題小委員会における提言 ( 平成 26 年 1 月 ) 社会保険等未加入対策関係 1. これまでの中央建設業審議会 社会資本整備審議会基本問題小委員会における提言 1 行政 元請企業による加入指導 法定福利費確保に向けた取組等の総合的な対策を推進すべき 2 平成 29 年度を目途に 事業者単位では許可業者の 100% 労働者単位では少なくとも製造業相当の加入を目指すべき 2. 総合的対策の推進 平成 29 年度を目途に目標を達成するため これまで以下のような総合的対策を推進 1 行政 元請企業 下請企業等の関係者が一体となった推進体制の整備 2 建設業担当部局における建設業許可 更新時等の加入状況の確認 指導 保険担当部局への通報 経営事項審査での減点措置の厳格化 3 法定福利費の確保 公共工事設計労務単価の改訂等により必要な法定福利費 ( 本人負担分 事業主負担分 ) の額を公共工事の予定価格に反映 各専門工事業団体による法定福利費が内訳明示された標準見積書の作成 活用 ( 平成 25 年 9 月から一斉に活用開始 ) 3. 今後取り組むべき対策の方向 現状 1 社会保険等への加入状況 : 企業別 87% 労働者別 58%( 平成 24 年度公共工事労務費調査 3 保険への加入率 ) 2 東日本大震災からの復旧 復興等による建設投資の回復 3 国民負担による必要な法定福利費額の公共工事の予定価格への反映 今こそ更に取組を加速化する必要性 今後の対策の方向性これまで講じてきた総合的対策の推進に加え 公共工事の施工に関し 社会保険未加入業者に対する厳正かつ適切な指導監督を強化するとともに 公共工事において元請業者 一次下請業者から社会保険未加入業者を排除

国土交通省直轄工事における社会保険等未加入対策 中建審提言後の経緯 平成 26 年 1 月 30 日第 2 回建設産業活性化会議において髙木副大臣よりご指示 国土交通省発注工事の元請 一次下請につきましては 平成 26 年度中に社会保険加入企業に限らせて頂く方向で 具体的な対策を検討するよう 本日 事務方に指示致しました 平成 26 年 2 月 27 日 ~3 月 19 日対策案の概要 スケジュール等に関する建設業界 自治体向けの説明会を開催 平成 26 年 3 月 28 日 第 4 回建設産業活性化会議において髙木副大臣よりご発言 平成 26 年 8 月 1 日以降 国土交通省直轄工事において 元請業者及び下請代金の総額が 3 千万円以上の工事における一次下請業者につき 社会保険等加入業者に限定する 二次以下の下請業者が社会保険等未加入の場合は 建設業担当部局が加入指導等を引き続き実施する 平成 27 年度以降は 競争参加有資格者名簿に登録できる企業を社会保険等加入業者に限定する方向で検討 地方公共団体等の発注者に対しても 国土交通省の上記スキームを情報提供し 同様の取組みの実施の検討を促すとともに 積極的に社会保険等未加入対策に取り組むよう促す

国土交通省直轄工事における社会保険等未加入対策 平成 26 年 8 月 1 日以降に入札手続を開始する国土交通省直轄工事において 社会保険等未加入建設業者に対する指導監督を強化する 元請業者及び下請代金の総額が 3 千万円以上の工事における一次下請業者につき 社会保険等加入業者に限定する ( ) 建築一式工事の場合は 4500 万円 スキーム 1 入札参加時に元請業者の保険加入状況を確認 ( 未加入の元請業者は工事から排除 ) 2 未加入の一次下請業者との契約を原則禁止 3 施工体制台帳等で全ての下請業者の保険加入状況を確認 4 未加入の一次下請業者と契約したことが判明した場合の措置を実施 ( 元請業者への制裁金の請求等 ) 5 全ての未加入業者を発注部局から建設業担当部局に通報 6 建設業担当部局において未加入業者 ( 二次下請以下も含む ) への加入指導等を引き続き実施 元請業者 2 未加入業者と契約を原則禁止 一次下請業者 二次下請業者 1 入札参加時の加入確認 4 2 の違反に対する制裁金の請求等 3 施工体制台帳等による加入確認 6 未加入業者への加入指導等 発注部局 5 3 における未加入業者を通報 建設業担当部局 平成 27 年度以降は 競争参加有資格者名簿に登録できる企業を社会保険等加入建設業者に限定する 上記内容に付き 平成 26 年 5 月 16 日付けで地方整備局等宛に通知を発出 また 同日付けで 地方公共団体に対し 当該通知を参考送付し 同様の取組の検討を促した

国土交通省直轄工事における社会保険等未加入対策 問 1 社会保険等とは何か 健康保険 厚生年金保険及び雇用保険を指す 問 2 どのような場合でも 元請と未加入の一次下請業者との契約が禁止されるのか 当該未加入業者と一次下請契約を締結しなければ工事の施工が困難となる等の特別の事情が存在すると発注者が認めた場合は 発注者が指定する期間内 ( 概ね 30 日間 ) に当該未加入業者が社会保険に加入することを条件として 例外的に認められる 問 2-2 特別の事情 が認められるのは 具体的にどのような場合か 特殊な技術 機器又は設備等 ( 以下 特殊技術等 という ) を必要とする工事で 特殊技術等を有する者と下請契約を締結しなければ契約の目的を達する事ができないことや その下請業者でなければ目的を達する事が困難となることが明らかな場合である 一方 以下の場合は 特別の事情 に該当しないと考えられる 長年の元下関係があり他の業者では施工のマネジメントが出来ない場合 発注者との契約締結前に予め下請契約を締結していた場合 他の下請業者を探す時間的余裕がなかった場合 過去に同一箇所の工事を行った際に 下請として施工していた場合 問 3 元請業者にはどのようなペナルティーが課せられるのか 制裁金の請求 ( 元請と未加入の一次下請業者との最終契約額の 10%) ( 例 ) 受発注者間の請負額 1 億円受注者と一次下請業者 ( 社会保険等未加入 ) との請負額 4 千万円 4 千万円の 10% である 4 百万円が制裁金の額となる 指名停止 ( 重大な契約違反 であり 2 週間 ~4 ヶ月 ) 工事成績評点の減点 ( 指名停止に伴うもの ) ( ただし 問 2 の 特別の事情 が存在する場合には 当該未加入業者が一定期間内 ( 概ね 30 日間 ) に社会保険等に加入しない場合に限る )

自治体向け 問 4 社会保険等に加入しているか否かは どのように確認するのか 競争参加資格確認段階 経営事項審査の総合評定値通知書における 保険加入の有無 欄 工事施工中 施工体制台帳 再下請負通知書における 健康保険等の加入状況 欄 問 5 問 4 記載の経営事項審査の総合評定値通知書 施工体制台帳又は再下請負通知書では 未加入 となっていた後に 新たに社会保険等に 加入 した場合は どのように確認するのか 保険料の領収書等を提出していただくこととが考えられる 問 6 施工体制台帳の記載内容はどこまで確認するのか 施工体制台帳は 建設業法上 一定の建設業者に作成義務が課されているものであり 記載内容は真正なものであると考えられる なお 疑義がある場合は 必要に応じて建設業担当部局に相談することが考えられる 問 7 建設業者としての社会保険等の加入状況を確認するのか それとも個々の労働者の加入状況を確認するのか 今回の取組は 健康保険法 厚生年金保険法 雇用保険法に基づき 加入義務のある建設業者が各保険に加入していることを確認するものである なお 個々の労働者でも各保険に加入義務がある場合には 適切に加入させる必要があることに十分留意すること

( 参考 ) 手続のフロー図 元請 平成 26 年度に入札公告を行う工事 平成 27 年度以降に契約締結するものを除く 入札公告 入札説明書に 社会保険等未加入建設業者について競争参加資格を認めないことを記載 経審総合評定値通知書の写し等を確認 未加入 加入 適用除外 競争参加資格を認めない 手続を続行

( 参考 ) 手続のフロー図 元請 平成 27 年度以降に契約締結を行う工事 平成 27 28 年度の定期の競争参加資格審査の公示において 社会保険等未加入建設業者について申請を受け付けないことを記載 経審総合評定値通知書の写し等を確認 未加入 加入 適用除外 申請を受け付けない 手続を続行

( 参考 ) 手続のフロー図 一次下請 施工体制台帳により加入状況を確認 未加入 加入 適用除外 受注者に 書面にて当該下請契約を締結した具体的な理由を記載した書面 ( 理由書面 ) を提出するよう通知 理由書面未提出 理由書面提出 特別の事情を有しないと認めた場合 特別の事情を有すると認めた場合 特別の事情を有すると認めた旨を通知 指定期間内に保険加入を確認できる書類を提出するよう請求 ペナルティ等 書類未提出 ( 未加入 ) 書類提出 ( 加入 ) 建設業担当課による加入指導 制裁金の請求 指名停止の措置 工事成績評定の減点 ペナルティ等なし

( 参考 ) 手続のフロー図 二次下請以下 再下請負通知書により加入状況を確認 未加入 加入 適用除外 建設業担当課に未加入建設業者の名称等を通報 対応不要 加入指導

( 参考 ) 経審総合評定値通知書の確認 元請 自治体向け 雇用保険加入の有無 健康保険加入の有無 厚生年金保険加入の有無 有 又は 除外 となっているか確認

( 参考 ) 施工体制台帳の確認 一次下請 自治体向け 一次下請に関しては この箇所が 加入 又は 適用除外 になっていることを確認 元請については 入札段階でチェックしているため この箇所は 全て 加入 又は 適用除外 となっている

( 参考 ) 施工体制台帳の確認 二次下請以下 自治体向け 二次下請以下に関しては この箇所が 加入 又は 適用除外 になっていることを確認