p r: 定格エネルギー消費量 [kw] p x: 試験機器の最大エネルギー消費量 [kw] ε p: 試験機器の最大エネルギー消費量と定格エネルギー消費量の差 [%] 試験機器の最大エネルギー消費量試験機器の最大エネルギー消費量 p x[kw] は 適用範囲の品目ごとに規定された条件において エネ

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8.4 立体炊飯器 小型炊飯器 性能測定マニュアル ( 電気機器 ) 試験機器は 自動炊飯機能を持つものに限る なお 二段式や三段式の立体式炊飯器のように複数の同じ性能とみなすことができる 独立部位を持つ試験機器は 一つの独立部位において試験を実施する 準備試験機器の他に次のものを用意する 1 精白米 ( 一回の最大炊飯量 ) 2 給水及び排水設備 ( 洗米作業が可能な環境 ) 3 撹拌羽根 ( 材質は ステンレス鋼材 SUS304 が望ましい 図 8.4.1) 試験する釜のフタには 温度センサーを通すための孔と 撹拌羽根を通すための孔を開ける 4 測定機器 :( 校正を確認する ) 図 8.4.1 温度記録計 温度センサー ( 水温のセンサーは 熱電対等で先端がシース等により多少熱容量が大きくて 時定数の大きな物の方が安定したデータを得ることができる ) 積算電力計 ストップウォッチ 重量計 5 電圧調整器 :( 電圧調整の必要があれば ) (1) 定格消費電力 定格エネルギー消費量 pr[kw] は 式 (a) の試験機器の最大エネルギー消費量と定格エネルギー消費量の差 εp[%] がエネルギー消費量の許容差に適合するように 製造者が定めたものとする 定格エネルギー消費量の電気およびガスの区別は 定格消費電力 および 定格エネルギー消費量( ガス ) の用語によって行う 複数の独立部位をもつ試験機器の場合には 独立部位ごとに試験機器の最大消費電力 px[kw] を測定し その合計値に基づき 製造者が定める なお 同じ独立部位とみなせる場合には 同じ測定値になるとみなして測定を省略し 定格消費電力 pr[kw] を定めてもよい ε p = ( p x p r 1) 100 (a) 枠内の文章は本基準からの引用である - 1 -

p r: 定格エネルギー消費量 [kw] p x: 試験機器の最大エネルギー消費量 [kw] ε p: 試験機器の最大エネルギー消費量と定格エネルギー消費量の差 [%] 試験機器の最大エネルギー消費量試験機器の最大エネルギー消費量 p x[kw] は 適用範囲の品目ごとに規定された条件において エネルギー消費量が一定になった時の値とする ただし 回路の切換えまたは発熱体の特性により エネルギー消費量が段階的またはゆるやかに変化する場合には その最大値とする 最大エネルギー消費量の電気およびガスの区別は 最大消費電力 および 最大ガス消費量 の用語によって行う 電気機器にあっては 電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈別表第八の平常温度上昇に定められた条件も可とする エネルギー消費量の許容差電気機器の消費電力の許容差は 誘導加熱式またはマイクロ波加熱式の試験機器の場合には ±10% 以内とし それ以外の試験機器の場合には -10% 以上かつ +5% 以下とする 試験機器の最大消費電力製造者の表示する1 釜あたりの最大炊飯量の1.8 倍の水を釜に入れ 釜のフタを閉め 室温になじませる 最大消費電力の測定では 標準的な白飯モードで加熱を始め 消費電力が一定になった時の値を試験機器の最大消費電力 p x[kw] とする ただし 回路の切換えまたは発熱体の特性により 消費電力が段階的またはゆるやかに変化する場合には その最大値とする 1.8 倍の水とは 一般に 炊飯には 精白米重量の 1.3 倍の水を加える 精白米の比熱は 性能指標基準巻末資料 2 を参考に 0.37+0.63 0.155 0.47 [cal/g] と想定する したがって 水で換算した場合には 最大炊飯量の 1.8 倍の水となる ア ) 試験機器の釜に温度センサーをセットする イ ) 製造者の表示する一釜あたりの最大炊飯量の 1.8 倍の水を釜に入れ 釜のフタ を閉め 室温になじませる 水温用と室温用の温度センサーと温度記録計および - 2 -

積算電力測定器のシステム設定をして 消費電力の測定ができるようにする ウ ) 試験は 試験機器の標準の白飯モードにセットして行う エ ) 加熱開始と同時に温度記録及び消費電力の測定を開始する ( スタート時間の記録 ) カ ) 水が沸騰を開始した後 自動で加熱を停止する試験機器の場合は 停止するまで 停止しない試験機器の場合は 15 分以上そのまま加熱を継続して 消費電力が一定に安定していることを確認して 最大消費電力を求める キ ) 最大消費電力と定格消費電力の差 εp[%] が消費電力の許容差に適合するように 定格消費電力 pr[kw] を定める 図 8.4.2 最大消費電力試験グラフ (2) 熱効率立上り時熱効率製造者の表示する1 釜あたりの最大炊飯量の1.8 倍の水を釜に入れ 釜のフタを閉め 室温になじませた後 加熱に用いる水の初温 s[ ] を測定する 標準的な白飯モードで加熱を始め 初温 s[ ] より50 上昇したら加熱を停止する 加熱を停止した後 撹拌羽根で撹拌を始める なお 撹拌するために釜の取り出しが必要な試験機器の場合には 釜を取り出した後 撹拌を始める ( 立体炊飯器等では 撹拌に必要な分だけ釜を引き出して撹拌する ) 撹拌開始から30 秒後以降の最高温度を加熱された水の最終温度 f [ ] とする 加熱に要した消費電量量 Pt[kWh] を測定する立上り時熱効率 s[%] は 式 (6.4.1) で計算される η s = CM s(θ f θ s ) 3600P t 100 (6.4.1) - 3 -

η s: 立上り時熱効率 [%] M s: 加熱に用いる水の重量 [kg] θ f : 加熱された水の最終温度 [ ] θ s: 加熱に用いる水の初温 [ ] P t: エネルギー消費量 [kwh] C: 水の比熱 4.19 kj/kg 1.8 倍の水とは 一般に 炊飯には 精白米重量の1.3 倍の水を加える 精白米の比熱は 性能指標基準巻末資料 2を参考に 0.37+0.63 0.155 0.47 [cal/g] と想定する したがって 水で換算した場合には 最大炊飯量の1.8 倍の水となる 標準的な白飯モードであるが 自動入力調節機能をもつ試験機器の場合には 自動入力調節機能が働かないように工夫することが望ましい ア ) 釜のフタに温度センサーと撹拌羽根をセットする この時温度センサーと撹拌 羽根が干渉しないように気をつけること ( 図 8.4.3)( 図 8.4.4) 温度センサー 撹拌羽根 図 8.4.3 イ ) 釜の水温用 室温用センサーと温度記録および積算電力測定用のシステム設定をする ウ ) 製造者の表示する 1 釜あたりの最大炊飯量の 1.8 倍の水を釜に入れ 釜のフタを閉め 室温になじませた後 加熱に用いる水の初温 s[ ] を測定する エ ) 加熱開始と同時に温度記録計及び積算電力計の測定を開始する ( スタート時間の記録 ) オ ) 試験機器の最大入力で加熱を始め 初温より 50 上昇したら加熱を停止する 加熱を停止した後 撹拌羽根で撹拌を始める 撹拌するために釜の取り出しが必要な立体炊飯器などの試験機器では釜を取り出した後 撹拌を始める 撹拌開始から 30 秒後以降の最高温度を最終温度 f [ ] とする また その時の消費電力量 Pt[kWh] を測定する カ ) 測定結果より図 8.4.4 のようなグラフを作成し 水温の上昇と消費電力量の増 - 4 -

50 上昇 業務用厨房熱機器等性能測定マニュアル 8.4 加が安定している事を確認する キ ) 試験は 同一条件で 2 回以上行い 2 回の立上り時熱効率 s[%] の差が相加平 均値の 5% 以下になった時 その相加平均値をもって結果とする 注意 電圧調整器などを利用して 消費電力が定格消費電力 pc[kw] の 97% 以上かつ 103% 以下に入るように調節することが望ましい 試験に使用する釜及び試験に使用する水は 室温に十分なじませておくこと なお 室温の標準温度は 25 とする 試験後の釜のように熱が蓄熱されている釜を使用しないこと センサーの先端は 釜や撹拌羽根に接触させないこと 試験開始後 終了するまで釜のフタは開けないこと 30 秒 攪拌す 最終温度 図 8.4.4 立上り時熱効率試験グラフ 温度センサー 撹拌羽根 図 8.4.5-5 -

積算電力計 試験機器 温度記録計 (3) 立上り性能 図 8.4.6 特に規定しない (4) 調理能力 調理品目を米飯とし 精白米を食材とする 最大調理量 Vm[kg/ 回 ] 洗米後 30 分間 浸漬した後 炊飯を始める 最大調理量 Vm[kg/ 回 ] は 製造者の表示する一釜あたりの最大炊飯量とし 精白米の重量で表す 加水量は 洗米中に吸水されるものも含み 最大炊飯量 の 1.3 倍の重量とする 浸漬開始時の釜の水温は 15±1 に調整する 調理 に要した時間 Tc[min/ 回 ] は 炊飯開始から むらし終了までとする 調理に要 した時間 Tc[min/ 回 ] の間の消費電力量 Pc[kWh/ 回 ] を測定する 連続調理能力 Vc[kg/h] は 式 (6.4.2) で計算される V c = V m 60 T c (6.4.2) V c: 連続調理能力 [kg/h] V m: 最大調理量 [kg/ 回 ] T c: 調理に要した時間 [min/ 回 ] ア ) 釜のフタに取り付けた温度センサーと撹拌羽根を取り外し 積算電力計のシステム設定をする イ ) 最大調理量 Vm[kg/ 回 ] の精白米を重量計で計量し 洗米する 水は 精白米の 1.3 倍の重量 ( 洗米時の吸水分約 1 割を含む総量 ) とし 浸漬前に 15 ± 1-6 -

に調整し 30 分間 浸漬する ウ ) 加熱開始と同時にストップウォッチを押し 炊飯時間と積算電力計の測定を開始する エ ) 炊飯開始からむらし終了までの調理時間 Tc[min/ 回 ] と消費電力量 Pc[kWh/ 釜 ] を記録する オ ) 図 8.4.7 のようなグラフを作成する (4) 消費電力量 図 8.4.7 調理能力試験試験グラフ 1 立上り時 特に規定しない 2 調理時 Q c = P c (6.4.3) Q cw = P c V m (6.4.4) Q c: 調理時エネルギー消費量 [kwh/ 回 ] Q cw: 1 kg あたりの調理時エネルギー消費量 [kwh/kg] P c: エネルギー消費量 [kwh/ 回 ] V m: 最大調理量 [kg/ 回 ] 3 待機時 特に規定しない - 7 -

4 日あたりエネルギー消費量を試算する方法 Q dn = n d Q c (6.4.5) Q dn: 日あたりエネルギー消費量 ( 回数想定 )[kwh/ 日 ] Q c: 調理時エネルギー消費量 [kwh/ 回 ] n d: 調理回数 [ 回 / 日 ] 標準値は 1 回 / 日 (6) 給水量特に規定しない (7) 均一性特に規定しない 図 8.4.8 温度センサー 攪拌羽根取付位置 ( 参考 ) - 8 -