TRANSANAL ACCESS PLATFORM 経肛門的低侵襲手術 (Transanal Minimally Invasive Surgery: TAMIS) 手順ガイド Featuring Tips & Tricks from Dr. Matthew Albert, Florida Hospital
Transanal Minimally Invasive Surgery (TAMIS) は 最新のアクセスプラットフォームと従来の腹腔鏡用器具を用いて 遠位 中位直腸の良性腫瘍 および慎重に選択された悪性腫瘍の切除を目的としています Matthew Albert 先生 (Florida Hospital) をはじめとした有数の外科医の先生方の協力のもと アプライドメディカル社では GelPOINT Path トランスアナルアクセスプラットフォームを用いたTAMISのワークショップを開催しております 本ガイドは ワークショップの内容を基に TAMISの手技について簡潔にまとめたものです 本ガイドはワークショップのキーポイントを要約したものですが アプライドメディカル社では 先生方が TAMIS を始められる前に ワークショップにて適切なトレーニングを受講されるよう推奨しております 本ガイドに記載された内容および見解は Albert 先生によるもので アプライドメディカル社のものではございません TAMIS の概要
GelPOINT Path トランスアナルアクセスプラットフォームは 経肛門的内視鏡下手術 皮弁修復術 瘻修復術等の直腸手術において 肛門を通して複数の器具およびカメラのアクセスを行うための器具です 適用
GelPOINT Path トランアナルアクセスプラットフォーム 注入ポートは従来の腹腔鏡下用送気装置に対応しています スーチャータイを固定することにより 高い安全性を提供します ポートは 5mm から 10mm の器具に対応しています 排煙ポートにより 良好な視野を提供します 4 4.5cm のアクセスチャネルにより広いワーキングスペースを提供し 肛門の拡張を維持します 着脱可能な GelSeal キャップにより 容易な組織の回収 多様なポート設置 送気の維持が可能です 製品番号 製品名 サイズ 販売単位 CNO11 GelPOINT Path 4cm x 4.5cm 1セット 構成品 GelSealキャップ ( 注入ポート付 ) 直径 7.5cm 1 個 アクセスチャネル ( イントロデューサ付 ) 4cm x 4.5cm 1 組 インレットポート 5mm から 10mm までの器具に対応 3 本 インレットポート用イントロデューサ 10mm 1 本 GelPOINT Path 仕様
腹腔鏡下用器具 5mm/10mm 径の 30 /45 腹腔鏡 アングルドライトコードアダプター 先端湾曲鉗子 - ラット歯型把持鉗子ハサミ 持針器 エネルギーデバイス 電極付き吸引洗浄装置 - 焼灼中に排煙が可能なもの モノポーラ電極またはその他の電極 - スパチュラ型よりも針型の方が組織の損傷が低減されます 器具
縫合糸 吸収性モノフィラメント縫合糸等 縫合用デバイス 10mm までの縫合用デバイスに対応しています 縫合糸 / 縫合デバイス
術前準備 術前処置として 腸管浄化を施して下さい 米国 Surgical Care Improvement Project (SCIP) ガイドラインに従って 術前抗生物質投与を行って下さい 通常の直腸手術手順に基づき 肛門周囲の皮膚の準備 滅菌ドレーピングを行って下さい 麻酔 一般的な最適必要量手順に従って 通常の気管内麻酔投与を行って下さい - 直腸拡張を維持するため 患者に全身麻酔を行って下さい 術前処置
従来の TEM と異なり TAMIS は腫瘍の位置によるポジショニングの必要性はありませんが 推奨される患者のポジショニングおよび利点については下記の通りです 従来の砕石位 改良腹臥位 右 左側臥位 手技を行う外科医の先生にも快適なポジションです 麻酔専門医の観点からも 最適なポジションです 肛門周囲の最適な露出と 器具操作に十分なスペースを得るために 足を外転させ 股関節から 90 度に膝を曲げて下さい 前方病変切除の際に役立つ場合があります 上体の傾斜角は 患者の体型と循環状態によって決定します 足は外転させ 股関節を曲げて下さい 肥満患者への送気が容易なポジションです 足は外転させ 股関節を曲げ 太ももをテーブルの前部に固定します 臀部の下に向かって角度をつけ 下肢をテーブルのレッグレストに置きます 患者のポジショニング
A B C D E F 1. アクセスチャネルとイントロデューサに適量の潤滑剤を塗ります 一般的な経肛門的手術に用いる手法で肛門を拡張します 2. 手 (A) あるは鉗子 (B) を用いてアクセスチャネルを折った形にし 肛門から挿入して固定用フランジが肛門挙筋の裏側に安全に固定されていることを確認して下さい (C) 3. アクセスチャネルが所定の位置に固定されるようイントロデューサを挿入します (D) 4. アクセスチャネルをおさえ スーチャータイを通して縫合し固定して下さい (E) 5. アクセスチャネルの設置が完了しました (F) アクセスチャネルの挿入
x x x A B C D E F 注意 : 直腸壁の損傷を防止するため アクセスチャネルに GelSeal キャップを設置する前に あらかじめトロッカーを GelSeal キャップに挿入して下さい 1. インレットポート用イントロデューサを使用し GelSeal キャップのジェルに 上記赤 印ポジション (A) のように三角形状にインレットポートポートを設置します ポートはキャップの周囲プラスチック部および注入 排煙ポートから少なくとも 1cm 離して設置して下さい (B) 2. 先端とフランジが GelSealキャップを貫通するまでインレットポートを押し下げます (C) イントロデューサを抜きます 3. GelSeal キャップの青いタブをスライドさせながら アクセスチャネルに GelSeal キャップを取り付けて下さい (D) 4. レバーを閉じ GelSeal キャップを所定位置に固定することでアクセスチャネルの逆側を固定して下さい (E) 5. GelSeal キャップが完全に固定され使用可能な状態です (F) インレットポートの挿入および GelSeal キャップの装着
排煙ポート 注入ポート A B 注意 : スプリットレバーが付いていないポートに送気チューブを取り付けて下さい スプリットレバーが付いているポートは排煙ポートです 1. 送気チューブを GelSeal キャップ脇の ( スプリットレバーが付いていない ) ポートに取り付けて下さい (A) 2. ハイフローで 流量設定は 8mmHg から始め 直腸拡張の必要に応じて 15mmHg から 20mmHg まで上げて下さい 3. 直腸が振動したり虚脱した場合 まず第一に 麻酔専門医と一緒に患者が完全麻酔状態にあるか確認します 解決できない場合 排煙ポートが閉まっているか確認して下さい インレットポートがきちんと密閉されているか確認して下さい 4. 手技中に排煙する場合 排煙ポートのスプリットレバーを開きます 排煙後 スプリットレバーを操作して ポートを閉じます 送気 / 排煙
A B 後部病変 - 三角形の上の頂点にカメラを設置して下さい (A) 前部病変 - 三角形の下の頂点にカメラを設置して下さい (B) 邪魔にならないようにスコープの角度を動かします 肥満用の長いスコープやポート位置の変更により 手技がより容易になることがあります カメラ操作
A B C D 注意 : 症例開始前にエピネフリン投与することにより 病変が膨隆し 剥離や血管の回避を助けます 1. 腫瘍のまわりに モノポーラニードル電極でマーキングをして下さい (A) マーキングの際は 10mm のセーフティーマージンを保って下さい 切除前 腸壁の全部位に適切にアクセスできることを確認して下さい 2. マーキングに続いて 病変の遠位側の直腸周囲脂肪組織を切開して 切除を開始して下さい 事前につけたマーキングに沿って 直腸壁の層に進みます 直腸への送気により切離を補助します 3. 切除後すぐに組織を摘出してください (C) 近位への転移を回避します 病変の速やかな検査が可能です 組織の切除
A B 注意 : 内腔を狭めることなく腸壁を完全に再近接させることが最適ですが 欠損部があまりにも遠位の場合 GelPOINT Path を取り外し 経肛門的に閉鎖することも可能です 腹腔への穿孔肛門縁から約 9cm 以上奥にある前方病変の切除は 全層切除中に腹腔へ想定外の穿孔をおこしてしまった場合には 腹膜および直腸壁の縫合閉鎖が必要となります 送気圧を下げることにより 大きな欠損部の再閉鎖がより容易になります 吸収性モノフィラメント縫合糸 直腸壁の欠損部は 10mm までの縫合デバイスで連続縫合など 通常の縫合技術にて縫合閉鎖することができます 直腸壁の大きな欠損部は 中央部をまず縫合し 大きな円状の欠損部を 2 つの小さな円にすることで より扱いやすくなります (A) 欠損部の縫合閉鎖が完了です (B) 縫合 / 欠損部の縫合閉鎖
注意 : 直腸壁と直腸間膜の剥離中に 血管に接触し 出血することがあります 出血が起こった場合 下記を念頭において対応して下さい 慌てず落ち着いて下さい 術野を確保して下さい ( 最低限の洗浄で短いペースの吸引を行って下さい ) ブラインド下で電極を使用する前に 鉗子で把持圧排を試みて下さい バイポーラエネルギーデバイスを利用すれば 素早く対応が出来る可能性があります ヒント : 症例開始前にエピネフリンを投与することにより 剥離の補助と血管からの出血を抑える事が出来ます 止血
ARLY POSTOPERATIVE CARE Resumption of regular diet per standard protocol 早期術後ケア 通常食の再開が可能です 24 時間以内に退院できる可能性があります 手技中に摘出組織等の腹腔に穿孔があった場合 術後 1 日目に注腸造影が可能です 腫瘍のフォローアップ 学会や NCCN 米国ガイドライン等の標準的な推奨事項に従って下さい 術後の組織学的所見で 切除断端が陽性であった場合 病理学的特徴が乏しいか あるいは進行性腫瘍である可能性があり 通常の腫瘍切除または他の治療法の選択を検討する必要があります 術後ケア
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