2013 November KMMCnews INDEX 1 3 4 5 6 7 8 9 10 11
KMMCnews 膠 原 病 診 療 の 現 状 さまざまな膠原病 関節リウマチ治療の現状 内科 膠原病 部長 整形外科 部長 西坂 浩明 岡田 文 アダリムマブがそれぞれ認可されました 既存の免疫抑制 患 関節痛 筋痛等を伴う としての側面があります 以下に 剤の認可も進んでおり 現在全身性エリテマトーデスに対し 腫れや痛みが生じる病気です 以前は 慢性関節リウマ 果は及びません 関節リウマチの炎症が薬物治療によって 膠原病の概念を図で示します ても複数の生物学的製剤の治験が行われています ステロ チ と呼ばれていましたが 慢性に経過するのではなく 実 ある程度安定している状態で かつ激しい痛みがあったり イドを使わずに治療ができるような夢のような時代が早く来 自己炎症性疾患 ることを待ち望んでいます 内科での膠原病診療は 定永敦司内科部長と2名で当 たっています 2名とも日本リウマチ学会リウマチ専門医 指 膠原病 自己免疫性疾患 リウマチ性疾患 導医を取得しており 当院は同学会認定リウマチ教育施設 です 整形外科の岡田文部長も同学会リウマチ専門医で 次頁で関節リウマチ診療について書かれています 3名で 膠原病の概念 週1回カンファレンスを行い 新患や難治例について検討し ています ます また すでに壊れてしまった関節には薬物治療の効 際急性発症する例もあり 現在は 関節リウマチ が正式 日常生活に支障がある場合 適切な時期に手術を受けるこ 名称です 関節破壊は発症してから約2年間のうちに急激 とにより その後の生活がしやすくなります 逆に 時期が遅 に進み かつ発症早期は薬剤に対する感受性が高いこと れると手術が困難になることがあります 患者さんの状態に がわかっています そのため 早い段 階 から強 力な薬を 応じて時期を見極め 痛みを取り除くことと関節の機能を改 使って 関節破壊を抑えることが重要と考えられます 善することを主な目的として 人工関節置換術 関節形成 治療の中心になるのは 日本で1999年より使用可能に 術 滑膜切除術など各種手術も積極的に行っています なったメトトレキサート リウマトレックス で 現在は発症早 当院では 関節リウマチの治療は内科 整形外科どちら 期から週16mgまで使用可能になりました そのほか免疫 でも行っていますが 診断が難しい症例や 合併症対策が 調整剤やタクロリムス プログラフ など新しい薬も開発さ 困難な症例 手術の適応や時期を判断するのが難しい場 れています また 2003年からは関節炎や関節の破壊に関 合も多くあります それらを話し合う場として 内科 整形外 係するサイトカインの働きを抑える注射薬である生物学的 科の関節リウマチ治療担当医が集まり 週1回カンファレン 製 剤が登 場しました 日本では現 在 7 種 類が使用可 能で スを行っています 内科と整形外科が連携して治療をすす 膠原病と呼ばれる疾患には 関節リウマチ 全身性エリテ 当科2名の受け持ち患者数は約1,000名 月あたりの外 マトーデス 強皮症 多発性筋炎 皮膚筋炎といった古典的 来受診患者数はのべ約900名 で うち関節リウマチが約 膠原病の他にシェーグレン症候群 混合性結合組織病など 半数 残りが多い順に全身性エリテマトーデス 強皮症 多 があり 他に血管炎症候群として結節性多発動脈炎 顕微 発性筋炎 皮膚筋炎 シェーグレン症候群などです 確定診 当院ではすべての生物学的製剤を導入しています 患者 める病院は多くはなく 当院の特徴と言えます 整形外科 さんに応じてこれらの薬剤を組み合わせることにより 関節 医 内 科 医の視 点 から 多 面 的に診 察できるというのは 鏡的多発血管炎 ウェゲナー肉芽腫症 多発血管炎性肉 断はつかないが何らかの膠原病 自己免疫疾患で 症状も 炎が治まり 関節破壊の進行がない状態 寛解 を目指した 我々医療者側にとっても 患者さんにとっても安心感につな 芽腫症 アレルギー性肉芽腫性血管炎 好酸球性多発血 あるため対症療法を行いながら経過をみているという患者 薬物療法を行っています がるものと考えております 研究会や学会への報告なども 管炎性肉芽腫症 側頭動脈炎 高安動脈炎 大動脈炎症 さんも多く 経 過 観 察中に診 断が確 定することもあります 候群 等 リウマチ性多発筋痛症 最近は自己炎症性疾患 年間新患数は350 380名程度です 膠原病の多くが 特 節破壊を食い止めることが可能になってきましたが 実際に と言われるようになったベーチェット病など 多数の疾患が 定疾患に指定されています 当科だけでも230名程度の認 は薬物治療を行っても 一部の関節に痛みが残ることもあり 含まれます いわゆる 難病 が多く 関節リウマチ以外の多 定患者さんがいます くは1万人から数万人に1人という稀な疾患です リン脂質抗体症候群などは若い女性の患者さんも多く 妊 じ疾患でも重症度や臓器合併症の有無によって違ってきま 娠前後の管理が難しいことがあり 当院産婦人科に併診を す 関節リウマチが この10 20年の間にMTXや生物学 お願いしています 血管炎やNSAID潰瘍による消化管穿 的製剤の登場により症状や予後が劇的に改善してきたの 孔で外科に ステロイド骨粗鬆症による骨折で整形外科に に対して 他の膠原病ではまだまだステロイドが基本です というように 病態としても合併症にしても多臓器にわたるの 難治性で複数の免疫抑制剤を併用してもステロイドを減量 で 膠原病診療は他科の協力なしには成り立ちません ど副作用との戦いです このように薬物治療が格段に進歩し 炎症を抑えたり 関 行い 積極的に関節リウマチ治療に取り組んでいますので これからもどうぞよろしくお願いいたします 全身性エリテマトーデスや高安動脈炎 関節リウマチ 抗 膠原病の経過 予後や治療法は 疾患によって異なり 同 できない例も少なくなく そのような場合は感染症や骨折な 1 関節リウマチは免疫の異常によって関節に炎症が起こり 膠原病には 自己免疫疾患という側面と リウマチ性疾 股関節変形 人工股関節置換術後 肩関節変形 人工肩関節置換術後 膝関節変形 人工膝関節置換術後 足関節変形 足関節固定術後 当院は がん医療 産科医療 生活習慣病 の3 つを主に担うべき医療分野として掲げており 膠原病はそ しかし最近は 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症 旧名 のいずれにも含まれません 膠原病診療においては 重症 アレルギー性肉芽腫性血管炎 Churg-Strauss症候群 例では生命に関わることもあるため 高度医療が可能であ 治療抵抗性の神経障害のみ や多発性筋炎 皮膚筋炎 る必要があります 一方 安定している患者さんも多く 外 に対してガンマグロブリン大量静注療法が 多発血管炎性 来が負担となっています 当院は公立病院として 難病診 肉芽腫症 旧名 ウェゲナー肉芽腫症 と顕微鏡的多発血 療 にも貢献していく責務を負います これを維持していく 管炎に対してリツキシマブが 腸管ベーチェット病に対して ためにも 病診連携等ご協力よろしくお願い申し上げます 肘関節変形 人工肘関節置換術後 手関節変形 手関節形成術後 2
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