月例経済報告

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月例経済報告

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[ 参考 ] 先月からの主要変更点 基調判断 3 月月例 4 月月例 景気は 急速な悪化が続いており 厳しい状況にある 輸出 生産は 極めて大幅に減少している 企業収益は 極めて大幅に減少している 設備投資は 減少している 雇用情勢は 急速に悪化しつつある 個人消費は 緩やかに減少している 景気は

不動産流通動向月次概況

< 日本経済の基調判断 > < 現状 > 景気は 緩やかな回復基調が続いている < 先行き > 先行きについては 雇用 所得環境の改善が続くなかで 各種政策の効果もあって 緩やかに回復していくことが期待される ただし 海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある 1

米国の利上げ見送りと日本の長期化した金融緩和

週刊経済指標 xlsx

平成24年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度(閣議了解)

( 平成 31 年 1 月判断 ) 平成 31 年 1 月 財務省北陸財務局 富山財務事務所 富山市丸の内 1 丁目 5 番 13 号 ( 富山丸の内合同庁舎 5 階 ) TEL(076) ( 財務課直通 )

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富山県金融経済クォータリー(2018年秋)

長と一億総活躍社会の着実な実現につなげていく 一億総活躍社会の実現に向け アベノミクス 新 三本の矢 に沿った施策を実施する 戦後最大の名目 GDP600 兆円 に向けては 地方創生 国土強靱化 女性の活躍も含め あらゆる政策を総動員することにより デフレ脱却を確実なものとしつつ 経済の好循環をより

北陸 短観(2019年6月調査)

北陸 短観(2016年12月調査)

北陸 短観(2019年3月調査)

1 ( ) 4.1% 4.4% 4.% 1 ( ) 1.2%( ) 1.6% 3.8% 1( ) 5.6% 4, % 8 6.5% % 2 4.3% 47.8% 18.8% % 13 2, % 2.2% 13.% 218 ( ).

富山県金融経済クォータリー(2018年夏)

平成 31 年 1 月 17 日東北経済産業局 管内 ( 東北 6 県 ) の経済動向 ( 平成 30 年 11 月分 ) ~ 一部に弱い動きがみられるものの 緩やかに持ち直している ~ 鉱工業生産 : 個人消費 : 住宅着工 : 公共投資 : 設備投資 : 持ち直しの動きとなっている足踏み状態とな

< 日本経済の基調判断 > < 現状 > 景気は 緩やかに回復している < 先行き > 先行きについては 雇用 所得環境の改善が続くなかで 各種政策の効果もあって 緩やかな回復が続くことが期待される ただし 海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある 1

( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 2, 15, 1. 金 16, 額 12, 12, 9, 営業利益率 経常利益率 当期純利益率 , 6, 4. 4, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 1 社 ( 単位 : 億円 ) 215 年度 216 年度前年度差前年度

1. 総論 総括判断 都内経済は 回復している 項目前回 ( 1 月判断 ) 今回 (3 年 1 月判断 ) 前回比較 総括判断回復している 回復している ( 注 )3 年 1 月判断は 前回 1 月判断以降 1 月に入ってからの足下の状況までを含めた期間で判断している ( 判断の要点 ) 個人消費

中小企業の動向

1. 総論 総括判断 県内経済は 回復しつつある 項目前回 (29 年 1 月判断 ) 今回 (3 年 1 月判断 ) 前回比較 総括判断緩やかに回復しつつある 回復しつつある ( 注 )3 年 1 月判断は 前回 29 年 1 月判断以降 3 年 1 月に入ってからの足下の状況までを含めた期間で判

第2章_プラントコストインデックス

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1. 総論 総括判断 県内経済は 緩やかに回復しつつある 項目前回 (3 年 4 月判断 ) 今回 (3 年 7 月判断 ) 前回比較 総括判断緩やかに回復しつつある 緩やかに回復しつつある ( 注 )3 年 7 月判断は 前回 4 月判断以降 足下 (7 月末 ) の状況までを含めた期間で判断して

経済・物価情勢の展望(2016年10月)

平成10年7月8日

金融政策決定会合における主な意見

不動産経済 表紙OL

関西経済レポート (2019 年 9 月 ) 令和元年 (2019 年 )9 月 30 日 ~ 輸出減少が継続 インバウンド消費はプラスの伸びを維持 ~ 足元の経済情勢と当面の見通し 関西経済は輸出 生産が斑模様であるが 内需が下支えとなり底堅く推移している 企業部門では 輸出は中国経済の減速等によ

経済・物価情勢の展望(2017年7月)

管内 ( 東北 6 県 ) の経済動向 平成 27 年 1 月 15 日 < 管内の経済動向 > ~26 年 11 月の経済指標を中心として ~ 全体の動向 : 緩やかな持ち直し傾向にあるものの 一部に弱い動きがみられる 鉱工業生産 : 生産は一進一退で推移している 個人消費 : 持ち直し傾向にある

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経済・物価情勢の展望(2017年10月)

平成 23 年 3 月期 決算説明資料 平成 23 年 6 月 27 日 Copyright(C)2011SHOWA SYSTEM ENGINEERING Corporation, All Rights Reserved

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経済・物価情勢の展望(2018年1月)

関西の景気動向 2013 年 5 月株式会社日本総合研究所調査部関西経済研究センター 1. 景気の現状関西の景気は 持ち直している 輸出は 円安が進み 米国経済も回復基調をたどるなど 環境が

不動産経済 表紙OL

経済情報:日銀短観(2011年6月)の結果について.doc

資料1

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( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 金 25, 2, 15, 12, 営業利益率 経常利益率 額 15, 9, 当期純利益率 6. 1, 6, 4. 5, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 8 社 214 年度 215 年度前年度差 ( 単位 : 億円 ) 前年

2018年夏のボーナス見通し

経済指標カレンダー 8 月 5, 月 10,2018 AUD 1.50% NZD 1.75% EUR 0.00% CAD 1.50% GBP 0.75% USD 2.00% CHF -0.75% JPY -0.10

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関西の景気動向 2013 年 11 月株式会社日本総合研究所調査部関西経済研究センター 1. 景気の現状関西の景気は 持ち直しのペースがひところと比べて鈍化している 輸出 ( 円ベース )

2017年夏のボーナス見通し

九経マンスリー ( 平成 3 年 2 月 ) 平成 3 年 4 月 12 日経済産業局 今月の管内経済動向 : 地域の経済は 緩やかに改善している 生産は横ばい傾向 輸出は 2 か月連続のマイナス 個人消費は持ち直している 雇用情勢は改善している 国内需要や海外経済の動向などを引き続き注視する必要が

我が国中小企業の課題と対応策

サマリー 1 市場の関心は米大統領選の行方に集まっています 世論調査においてドナルド トランプ氏の優勢が報じられると 市場の更なる丌確実性が懸念され リスク資産からの資金流出が記録されました 10 月の MSCI 世界株価指数はマイナス 2.01% MSCI 新興国株価指数は 0.18% と新興国が

平成22年7月30日

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1. 総論 総括判断 県内経済は 平成 28 年 (216 年 ) 熊本地震の影響が一部に残るものの 緩やかに回復している 項目前回 (29 年 1 月判断 ) 今回 (3 年 1 月判断 ) 総括判断 平成 28 年 (216 年 ) 熊本地震の影響が一部に残るものの 緩やかに回復している 平成

九経マンスリー ( 平成 29 年 11 月 ) 平成 3 年 1 月 16 日経済産業局 今月の管内経済動向 : 地域の経済は 緩やかに改善している 生産は横ばい傾向 輸出は13 か月連続のプラス 個人消費は持ち直している 雇用情勢は改善している 国内需要や海外経済の動向などを引き続き注視する必要

けた この間 生産指数は 上昇傾向で推移した (2) リーマン ショックによる大きな落ち込みとその後の回復局面平成 20 年年初から年央にかけては 米国を中心とする金融不安 景気の減速 原油 原材料価格の高騰などから 景気改善の動きに足踏みが見られたが 生産指数は 高水準で推移していた しかし 平成

2. 利益剰余金 ( 内部留保 ) 中部の 1 企業当たりの利益剰余金を見ると 製造業 非製造業ともに平成 24 年度以降増加傾向となっており 平成 27 年度は 過去 10 年間で最高額となっている 全国と比較すると 全産業及び製造業は 過去 10 年間全国を上回った状況が続いているものの 非製造

当面の金融政策運営について(貸出増加支援資金供給の延長等、12時29分公表)

Economic Indicators   定例経済指標レポート

グラフで見る関西経済

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1. 総論 総括判断 県内経済は 緩やかに回復している 項目前回 (3 年 1 月判断 ) 今回 (3 年 4 月判断 ) 総括判断 平成 28 年 (216 年 ) 熊本地震の影響が一部に残るものの 緩やかに回復している 緩やかに回復している 前回比較 ( 注 )3 年 4 月判断は 前回 1 月

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目次 調査結果の概要 1 小企業編 中小企業編 概況 3 概況 15 調査の実施要領 4 調査の実施要領 16 業況判断 5 業況判断 17 売上 1 売上 2 採算 11 利益 21 資金繰り 借入 12 価格 金融関連 22 経営上の問題点 13 雇用 設備 23 設備投資 価格動向 14 経営

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中国:PMI が示唆する生産・輸出の底打ち時期

(2) 住宅投資 住宅投資は 横ばい圏内で推移している 新設住宅着工戸数の内訳をみると 持家は 増加に転じてきている 貸家 や分譲は 水準を切り下げている (3) 設備投資設備投資は 受注や収益の好調を背景に水準を切り上げている 建設投資の先行指標である建築着工床面積 ( 非居住用 ) は 振れがあ

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< 判断の推移 > 前月今月期間 総括判断 一部に弱い動きがみられるものの 緩やかに改善 緩やかに改善 ( ) 1 か月 ( 上方修正は 7 か月ぶり ) 生産緩やかな上昇傾向 ( ) 2 か月 個人消費足踏み状態 緩やかな持ち直しの動き ( ) 1 か月 ( 上方修正は 18 か月ぶり ) 設備投

1. 30 第 1 運用環境 各市場の動き ( 4 月 ~ 6 月 ) 国内債券 :10 年国債利回りは狭いレンジでの取引が続きました 海外金利の上昇により 国内金利が若干上昇する場面もありましたが 日銀による緩和的な金融政策の継続により 上昇幅は限定的となりました : 東証株価指数 (TOPIX)

SERIまんすりー2月号 今月のみどころ

NZD NZDANZActivityOutlook 01:00 21: NZD ニュージーランド NBNZビジネス信頼感指数 01:00 21: AUD オーストラリア HIA 新規住宅販売件数 (MoM) 01:00 21:00 0.6% AUD オーストラリア民間事業

PowerPoint プレゼンテーション

平成22年7月30日

目 次 第 1 章 中国経済の減速と世界経済 第 1 節 中国経済の減速と世界経済 1 下方修正の続く世界経済 2 意識される中国リスク 3 中国経済下振れの影響 第 2 節 安定成長を模索する中国経済 1 過剰投資 過剰生産 過剰信用の解消 2 中所得国の罠の回避 3 人口減少 高齢化 環境要因

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最近の県内経済情勢は 回復しつつある 前回 (30 年 4 判断 ) 前回比較 今回 (30 年 7 判断 ) 総括判断回復しつつある 回復しつつある 総括判断の要点 個人消費は 百貨店 スーパーで底堅いものとなっており コンビニエンスストアで堅調となっているほか ドラッグストア販売で前年を上回って

1. 総括 日本経済の現状と先行きトピック 注意を要する不確実性ショック 日本経済は緩やかに回復している 輸出 生産活動は回復している また 堅調な雇用 所得情勢を背景に 消費も緩やかに回復している 経済の活動水準は潜在生産量を上回って推移している 先行きの日本経済は 輸出の緩やかな回復や個人消費の

部品メーカーの状況 自動車部品メーカー 75 社の 2017 年度通期 (2017 年 年 3 月 ) の業績は 以下のとおりとなった 1. 決算状況 1 日本基準適用企業 63 社 ( ) 前年同期差 前年同期比 売上高 14,135,817 15,044, ,912 +

1. 自社の業況判断 DI 6 四半期ぶりに大幅下落 1 全体の動向 ( 図 1-1) 現在 (14 年 4-6 月期 ) の業況判断 DI( かなり良い やや良い と回答した企業の割合から かなり悪い やや悪い と回答した企業の割合を引いた値 ) は前回 ( 月期 ) の +19 から 28 ポイ

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平成23年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度(閣議了解)

東京都の経済情勢報告 平成 31 年 1 月 30 日 財務省関東財務局 東京財務事務所 掲載した経済指標等については速報値を含む

建設経済モデルによる建設投資の見通し

経済指標カレンダー 5 月 7, 月 13,2017 AUD 1.50% NZD 1.75% EUR 0.00% CAD 0.50% GBP 0.25% USD 0.75% CHF -0.75% JPY -0.10

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1. 総括 日本経済の現状と先行 き トピック 貿易摩擦が設備投資に与える影響 図表 1 通商政策不確実性指数 (1987~215 年平均 =1)) 日本経済は力強さに欠ける動きとなっている 災害の影響収束により 生 産活動は緩やかに持ち直している 一方 海外経済の弱含みによ

3003金融経済概観

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2911金融経済概観

平成 25 年 3 月 19 日 大阪商工会議所公益社団法人関西経済連合会 第 49 回経営 経済動向調査 結果について 大阪商工会議所と関西経済連合会は 会員企業の景気判断や企業経営の実態について把握するため 四半期ごとに標記調査を共同で実施している 今回は 2 月下旬から 3 月上旬に 1,7

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平成 21 年 9 月 5 日 角山智 投資環境レポート (2009 年 9 月 ) 1. 主な株価指数 8 月は 中国株が大幅に値下がりしました 反面 出遅れていた英国株が好調です 市場 日本株 日本新興市場 J-REIT 米国株 英国株 中国株 ( 指数 ) (TOPIX) (JASDAQ) (

[ 調査の実施要領 ] 調査時点 製 造 業 鉱 業 建 設 業 運送業 ( 除水運 ) 水 運 業 倉 庫 業 情 報 通 信 業 ガ ス 供 給 業 不 動 産 業 宿泊 飲食サービス業 卸 売 業 小 売 業 サ ー ビ ス 業 2015 年 3 月中旬 調査対象当公庫 ( 中小企業事業 )

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Ⅱ 用語等の説明 今期の状況 来期の状況 前年同期 ( 平成 29 年 4~6 月期 ) と比べた今期 ( 平成 30 年 4~6 月期 ) の状況 前年同期 ( 平成 29 年 7~9 月期 ) と比べた来期 ( 平成 30 年 7~9 月期 ) の状況 前期平成 30 年 1~3 月期 来期平成

Transcription:

( 平成 30 年 4 月 ) - 景気は 緩やかに回復している - 先行きについては 雇用 所得環境の改善が続くなかで 各種政策の効果もあっ て 緩やかな回復が続くことが期待される ただし 海外経済の不確実性や金融資 本市場の変動の影響に留意する必要がある 平成 30 年 4 月 16 日 内閣府

[ 参考 ] 先月からの主要変更点 基調判断 政策態度 3 月月例 4 月月例 景気は 緩やかに回復している 個人消費は 持ち直している 設備投資は 緩やかに増加している 輸出は 持ち直している 生産は 緩やかに増加している 企業収益は 改善している 企業の業況判断は 改善している 雇用情勢は 着実に改善している 消費者物価は このところ緩やかに上昇している 先行きについては 雇用 所得環境の改善が続くなかで 各種政策の効果もあって 緩やかな回復が続くことが期待される ただし 海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある 政府は 東日本大震災からの復興 創生及び平成 28 年 (2016 年 ) 熊本地震からの復旧 復興に向けて取り組むとともに デフレからの脱却を確実なものとし 経済再生と財政健全化の双方を同時に実現していく このため 経済財政運営と改革の基本方針 2017 未来投資戦略 2017 規制改革実施計画 まち ひと しごと創生基本方針 2017 及び ニッポン一億総活躍プラン を着実に実行する さらに 人づくり革命と生産性革命を車の両輪として少子高齢化という最大の壁に立ち向かうため 昨年 12 月に閣議決定した 新しい経済政策パッケージ を着実に実行する 働き方改革については 昨年 3 月に決定した 働き方改革実行計画 に基づき 早期に関連法案を提出し 成立を図る また 平成 29 年度補正予算を迅速かつ着実に実施するとともに 平成 30 年度予算及び関連法案の早期成立に努める 好調な企業収益を 投資の増加や賃上げ 雇用環境の更なる改善等につなげ 地域や中小 小規模事業者も含めた経済の好循環の更なる拡大を実現する 日本銀行には 経済 物価情勢を踏まえつつ 2% の物価安定目標を実現することを期待する 景気は 緩やかに回復している 個人消費は 持ち直している 設備投資は 緩やかに増加している 輸出は 持ち直している 生産は 緩やかに増加している 企業収益は 改善している 企業の業況判断は 改善している 雇用情勢は 着実に改善している 消費者物価は このところ緩やかに上昇している 先行きについては 雇用 所得環境の改善が続くなかで 各種政策の効果もあって 緩やかな回復が続くことが期待される ただし 海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある 政府は 東日本大震災からの復興 創生及び平成 28 年 (2016 年 ) 熊本地震からの復旧 復興に向けて取り組むとともに デフレからの脱却を確実なものとし 経済再生と財政健全化の双方を同時に実現していく このため 経済財政運営と改革の基本方針 2017 未来投資戦略 2017 規制改革実施計画 まち ひと しごと創生基本方針 2017 及び ニッポン一億総活躍プラン を着実に実行する さらに 人づくり革命と生産性革命を車の両輪として少子高齢化という最大の壁に立ち向かうため 昨年 12 月に閣議決定した 新しい経済政策パッケージ を着実に実行する 働き方改革については 今国会において関連法案の成立を図る また 平成 29 年度補正予算及び平成 30 年度予算を迅速かつ着実に実施する 好調な企業収益を 投資の増加や賃上げ 雇用環境の更なる改善等につなげ 地域や中小 小規模事業者も含めた経済の好循環の更なる拡大を実現する 日本銀行には 経済 物価情勢を踏まえつつ 2% の物価安定目標を実現することを期待する ( 注 ) 下線部は先月から変更した部分

月例経済報告 平成 30 年 4 月 総 論 ( 我が国経済の基調判断 ) 景気は 緩やかに回復している 個人消費は 持ち直している 設備投資は 緩やかに増加している 輸出は 持ち直している 生産は 緩やかに増加している 企業収益は 改善している 企業の業況判断は 改善している 雇用情勢は 着実に改善している 消費者物価は このところ緩やかに上昇している 先行きについては 雇用 所得環境の改善が続くなかで 各種政策の効果もあって 緩やかな回復が続くことが期待される ただし 海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある ( 政策の基本的態度 ) 政府は 東日本大震災からの復興 創生及び平成 28 年 (2016 年 ) 熊本地震からの復旧 復興に向けて取り組むとともに デフレからの脱却を確実なものとし 経済再生と財政健全化の双方を同時に実現していく このため 経済財政運営と改革の基本方針 2017 未来投資戦略 2017 規制改革実施計画 まち ひと しごと創生基本方針 2017 及び ニッポン一億総活躍プラン を着実に実行する さらに 人づくり革命と生産性革命を車の両輪として少子高齢化という最大の壁に立ち向かうため 昨年 12 月に閣議決定した 新しい経済政策パッケージ を着実に実行する 働き方改革については 今国会において関連法案の成立を図る また 平成 29 年度補正予算及び平成 30 年度予算を迅速かつ着実に実施する 好調な企業収益を 投資の増加や賃上げ 雇用環境の更なる改善等につなげ 地域や中小 小規模事業者も含めた経済の好循環の更なる拡大を実現する 日本銀行には 経済 物価情勢を踏まえつつ 2% の物価安定目標を実現することを期待する

各論 1. 消費 投資等の需要動向 個人消費は 持ち直している 個人消費は 持ち直している 実質総雇用者所得は緩やかに増加している また 消費者マインドは持ち直している 需要側統計 ( 家計調査 等 ) と供給側統計 ( 鉱工業出荷指数等 ) を合成した消費総合指数は 2 月は前月比 0.5% 増となった 個別の指標について 最近の動きをみると 家計調査 (2 月 ) では 実質消費支出は前月比 1.5% 減となった 販売側の統計をみると 商業動態統計 (2 月 ) では 小売業販売額は前月比 0.4 % 増となった 新車販売台数はおおむね横ばいとなっている 家電販売は持ち直しの動きがみられる 旅行はおおむね横ばいとなっている 外食は緩やかに増加している 先行きについては 雇用 所得環境が改善するなかで 持ち直しが続くことが期待される 設備投資は 緩やかに増加している 設備投資は 緩やかに増加している 需要側統計である 法人企業統計季報 (10-12 月期調査 ) でみると 2017 年 10-12 月期は前期比 3.1% 増となった 業種別にみると 製造業は同 7.7% 増 非製造業は同 0.6% 増となった 機械設備投資の供給側統計である資本財総供給 ( 国内向け出荷及び輸入 ) は 持ち直している ソフトウェア投資は おおむね横ばいとなっている 日銀短観 (3 月調査 ) によると 全産業の2017 年度設備投資計画は 増加が見込まれている なお 2018 年度の計画も 増加が見込まれている 日銀短観 による企業の設備判断は 不足感がみられる 先行指標をみると 機械受注は 持ち直しの動きがみられる 建築工事費予定額は 緩やかに増加している 先行きについては 企業収益の改善や成長分野への対応等を背景に 増加していくことが期待される 住宅建設は 弱含んでいる 住宅建設は 弱含んでいる 持家の着工は このところ横ばいとなっている 貸家の着工は 緩やかに減少している 分譲住宅の着工は このところ弱含んでいる 総戸数は 2 月は前月比 8.2% 増の年率 92.6 万戸となった なお 首都圏のマンション総販売戸数は

持ち直しの動きがみられる 先行きについては 当面 弱含みで推移すると見込まれる 公共投資は 底堅く推移している 公共投資は 底堅く推移している 手持ち工事高が高い水準にある中 1 月の公共工事出来高は前月比 0.2% 増 3 月の公共工事請負金額は同 7.0% 増 2 月の公共工事受注額は前年比 2.5% 減となった 公共投資の関連予算をみると 国の平成 29 年度一般会計予算では 補正予算において約 1.0 兆円の予算措置を講じたが 補正後の公共事業関係費は 前年度を下回っている また 国の平成 30 年度当初予算では 公共事業関係費について 一般会計では前年度当初予算比 0.0% 増としている さらに 平成 30 年度地方財政計画では 投資的経費のうち地方単独事業費について 前年度比 3.2% 増としている 先行きについては 補正予算の効果もあって 底堅く推移していくことが見込まれる 輸出は 持ち直している 輸入は 持ち直しの動きがみられる 貿易 サービス収支の黒字は おおむね横ばいとなっている 輸出は 持ち直している 地域別にみると アジア向けの輸出は 持ち直している アメリカ EU 及びその他地域向けの輸出は おおむね横ばいとなっている 先行きについては 海外景気の緩やかな回復等を背景に 持ち直しが続くことが期待される 輸入は 持ち直しの動きがみられる 地域別にみると アジア及びアメリカからの輸入は 持ち直しの動きがみられる EUからの輸入は おおむね横ばいとなっている 先行きについては 持ち直していくことが期待される 貿易 サービス収支の黒字は おおむね横ばいとなっている 2 月の貿易収支は 輸出金額が減少し 輸入金額が増加したことから 赤字に転じている また サービス収支は 赤字幅が縮小した 2. 企業活動と雇用情勢 生産は 緩やかに増加している 鉱工業生産は 緩やかに増加している 鉱工業生産指数は 2 月 は前月比 4.1% 増となった 鉱工業在庫指数は 2 月は同 0.9% 増と

なった また 製造工業生産予測調査によると 3 月は同 0.9% 増 4 月は同 5.2% 増となることが見込まれている 業種別にみると 輸送機械は持ち直している はん用 生産用 業務用機械は増加している 電子部品 デバイスは緩やかに増加している 生産の先行きについては 海外景気の緩やかな回復等を背景に 緩やかな増加が続くことが期待される また 第 3 次産業活動は 持ち直している 企業収益は 改善している 企業の業況判断は 改善している 倒産件数は おおむね横ばいとなっている 企業収益は 改善している 法人企業統計季報 (10-12 月期調査 ) によると 2017 年 10-12 月期の経常利益は 前年比 0.9% 増 前期比 1.7% 減となった 業種別にみると 製造業が前年比 2.5% 増 非製造業が同 0.0% 減となった 規模別にみると 大 中堅企業が前年比 5.8% 増 中小企業が同 10.4% 減となった 日銀短観 (3 月調査 ) によると 2018 年度の売上高は 上期は前年比 1.2% 増 下期は同 0.9% 増が見込まれている 経常利益は 上期は前年比 5.0% 減 下期は同 2.4% 増が見込まれている 企業の業況判断は 改善している 日銀短観 (3 月調査 ) によると 最近 の業況は 大企業製造業 及び 大企業非製造業 では悪化したが 全規模全産業 では改善した 6 月時点の業況を示す 先行き は 最近 に比べ慎重な見方となっている また 景気ウォッチャー調査 (3 月調査 ) の企業動向関連 DIによると 現状判断及び先行き判断は低下した 倒産件数は おおむね横ばいとなっている 2 月 617 件の後 3 月は789 件となった 負債総額は 2 月 899 億円の後 3 月は1,326 億円となった 雇用情勢は 着実に改善している 雇用情勢は 着実に改善している 完全失業率は 2 月は前月比 0.1% ポイント上昇し 2.5% となった 労働力人口 就業者数及び完全失業者数は増加した 雇用者数は増加している 新規求人数は増加している 有効求人倍率は上昇している 製造業の残業時間は増加している 賃金をみると 定期給与は持ち直している 現金給与総額は緩やかに増加している 日銀短観 (3 月調査 ) によると 企業の雇用人員判断は不足

感が強まっている 雇用情勢の先行きについては 着実に改善していくことが期待さ れる 3. 物価と金融情勢 国内企業物価は 緩やかに上昇している 消費者物価は このところ緩やかに上昇している 国内企業物価は 緩やかに上昇している 3 月の国内企業物価は 前月比 0.1% 下落した 輸入物価 ( 円ベース ) は おおむね横ばいとなっている 企業向けサービス価格の基調を 国際運輸を除くベース でみると 緩やかに上昇している 消費者物価の基調を 生鮮食品及びエネルギーを除く総合 でみると このところ緩やかに上昇している 2 月は 連鎖基準 固定基準ともに前月比 0.1% 上昇した なお 前年比でみると 2 月は 連鎖基準 固定基準ともに0.5% 上昇した 生鮮食品を除く総合 ( いわゆる コア ) は 緩やかに上昇している 2 月は 連鎖基準 固定基準ともに前月比 0.1% 上昇した 物価の上昇を予想する世帯の割合を 消費動向調査 ( 二人以上の世帯 ) でみると 3 月は前月比 1.5% ポイント下落し 79.8% となった 先行きについては 消費者物価 ( 生鮮食品及びエネルギーを除く総合 ) は 当面 緩やかに上昇していくことが見込まれる 株価 ( 日経平均株価 ) は 21,400 円台から20,600 円台まで下落した後 21,600 円台まで上昇した 対米ドル円レート ( インターバンク直物中心相場 ) は 105 円台から104 円台まで円高方向に推移した後 106 円台まで円安方向に推移した 株価 ( 日経平均株価 ) は 21,400 円台から20,600 円台まで下落した後 21,600 円台まで上昇した 対米ドル円レート ( インターバンク直物中心相場 ) は 105 円台から104 円台まで円高方向に推移した後 106 円台まで円安方向に推移した 短期金利についてみると 無担保コールレート ( オーバーナイト物 ) は -0.06% 台から-0.04% 台で推移した ユーロ円金利 (3ヶ月物 ) は 0.0% 台で推移した 長期金利 (10 年物国債利回り ) は 0.0% 台で推移した

企業金融については 企業の資金繰り状況におおむね変化はみられない 社債と国債との流通利回りスプレッドは 総じて横ばいとなっている 金融機関の貸出平残 ( 全国銀行 ) は 前年比 1.9%( 3 月 ) 増加した マネタリーベースは 前年比 9.1%(3 月 ) 増加した M2は 前年比 3.2%(3 月 ) 増加した ( 3/19~4/12の動き ) 4. 海外経済 世界の景気は 緩やかに回復している 先行きについては 緩やかな回復が続くことが期待される ただし 中国を始めアジア新興国等の経済の先行き 政策に関する不確実性による影響 通商問題の動向 金融資本市場の変動の影響等について留意する必要がある アメリカでは 景気は着実に回復が続いている 先行きについては 着実に回復が続くと見込まれる ただし 今後の政策の動向及び影響並びに金融資本市場の変動の影響等に留意する必要がある 2017 年 10-12 月期のGDP 成長率 ( 第 3 次推計値 ) は 個人消費や設備投資が増加したことなどから 前期比年率 2.9% 増となった 足下をみると 消費は増加している 設備投資は緩やかに増加している 住宅着工はおおむね横ばいとなっている 生産は緩やかに増加している 雇用面では 雇用者数は増加しており 失業率は低下傾向にある 物価面では コア物価上昇率はおおむね横ばいとなっている 貿易面では 財輸出は緩やかに増加している 3 月 20 日 ~21 日に開催された連邦公開市場委員会 (FOM C) では 政策金利の誘導目標水準を0.25% ポイント引き上げ 1.50% から1.75% の範囲とすることが決定された アジア地域については 中国では 景気は持ち直しの動きが続いている 先行きについては 当面は持ち直しの動きが続くものと見込まれる ただし 不動産価格や過剰債務問題を含む金融市場の動向等によっては 景気が下振れするリスクがある 韓国では 景気は回復しつつある 台湾では 景気は緩やかに回復している インドネシアでは 景気は持ち直している タイでは 景気は持ち直している インドでは 景気は内需を中心に緩やかに回復している

中国では 景気は持ち直しの動きが続いている 2017 年 10-12 月期のGDP 成長率は 前年同期比 6.8% 増となった 消費は伸びがおおむね横ばいとなっている 固定資産投資は伸びが低下している 輸出は増加している 生産は伸びがおおむね横ばいとなっている 消費者物価上昇率はおおむね横ばいとなっている 韓国では 景気は回復しつつある 台湾では 景気は緩やかに回復している 2017 年 10-12 月期のGDP 成長率 ( 前期比年率 ) は それぞれ0.8% 減 4.3% 増となった インドネシアでは 景気は持ち直している タイでは 景気は持ち直している 2017 年 10-12 月期のGDP 成長率 ( 前年同期比 ) は それぞれ5.2% 増 4.0% 増となった インドでは 景気は内需を中心に緩やかに回復している 2017 年 10-12 月期のGDP 成長率は 前年同期比 7.2% 増となった ヨーロッパ地域については ユーロ圏では 景気は緩やかに回復している ドイツでは 景気は緩やかに回復している 先行きについては 緩やかな回復が続くことが期待される ただし 地政学的リスクの影響 政策に関する不確実性の影響等に留意する必要がある 英国では 景気回復は緩やかになっている 先行きについては EU 離脱問題に伴う不透明感による影響から 回復がさらに緩やかになることが見込まれる ユーロ圏では 景気は緩やかに回復している 2017 年 10-12 月期のGDP 成長率は 前期比年率 2.4% 増となった 消費は増加している 機械設備投資は緩やかに増加している 生産は持ち直している 輸出は持ち直している 失業率は低下傾向にある コア物価上昇率はおおむね横ばいとなっている ドイツでは 景気は緩やかに回復している 2017 年 10-12 月期の GDP 成長率は 前期比年率 2.5% 増となった 英国では 景気回復は緩やかになっている 2017 年 10-12 月期の GDP 成長率は 前期比年率 1.6% 増となった 消費はこのところ増加のテンポが緩やかになっている 設備投資は横ばいとなっている 生産は持ち直しの動きがみられる 輸出は持ち直しの動きがみられる 失業率はおおむね横ばいとなっている コア物価上昇率はおおむね横ばいとなっている 欧州中央銀行は 3 月 8 日の理事会で 政策金利を0.00% で据え置くことを決定した イングランド銀行は 3 月 21 日の金融政策委員会で 政策金利を0.50% で据え置くことを決定した

国際金融情勢等金融情勢をみると 世界の主要な株価は アメリカ及び中国では やや下落 英国及びドイツでは おおむね横ばいで推移した 短期金利についてみると ユーロドル金利 (3か月物) は やや上昇した 主要国の長期金利は アメリカ 英国及びドイツでは おおむね横ばいで推移した ドルは ユーロ及び円に対してはおおむね横ばい ポンドに対してはやや減価した 原油価格 (WTI ) は上昇した 金価格は上昇した