※本プレスリリースは特定非営利活動法ADRA Japan、特定非営利活動法人難民支援協会、特定非営利活動法人ピース ウィンズ・ジャパンおよび特定非営利活動法人チャリティ・プラットフォームの共同リリースです

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平成17年7月11日(月)

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NewsLetter Vol.13

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平成 26 年 3 月 28 日 消防庁 平成 25 年の救急出動件数等 ( 速報 ) の公表 平成 25 年における救急出動件数等の速報を取りまとめましたので公表します 救急出動件数 搬送人員とも過去最多を記録 平成 25 年中の救急自動車による救急出動件数は 591 万 5,956 件 ( 対前

平成 26 年の救急出動件数等 ( 速報 ) 消防庁

職員の運営能力の強化 避難所担当職員研修の実施 全庁対象の避難所担当職員研修(5 回開催で約 400 名参加 ) 区毎の避難所担当職員研修 男女共同参画の視点に立った避難所づくり 共助による災害時要援護者支援の取り組みについて説明 各区災害対策本部との連絡 避難所内の課題解決の調整など 地域団体等へ

平成 29 年 12 月 1 日水管理 国土保全局 全国の中小河川の緊急点検の結果を踏まえ 中小河川緊急治水対策プロジェクト をとりまとめました ~ 全国の中小河川で透過型砂防堰堤の整備 河道の掘削 水位計の設置を進めます ~ 全国の中小河川の緊急点検により抽出した箇所において 林野庁とも連携し 中

4 被災生活の環境整備主な修正概要 避難所毎に運営マニュアルを作成し 避難所の良好な生活環境を確保するための運営基準等を明確にしておく 避難所運営マニュアルの作成 訓練等を通じて 住民の避難所の運営管理に必要な知識の普及に努める 県 DMAT( 災害時派遣医療チーム ) の活動終了以降の医療提供体制

☆配布資料_熊本地震検証

<ハード対策の実態 > また ハード対策についてみると 防災設備として必要性が高いとされている非常用電源 電話不通時の代替通信機能 燃料備蓄が整備されている 道の駅 は 宮城など3 県内 57 駅のうち それぞれ45.6%(26 駅 ) 22.8%(13 駅 ) 17.5%(10 駅 ) といずれも

アンケート調査の概要 目的東南海 南海地震発生時の業務継続について 四国内の各市町村における取り組み状況や課題等を把握し 今後の地域防災力の強化に資することを目的としてアンケート調査を実施 実施時期平成 21 年 11 月 回答数 徳島県 24 市町村 香川県 17 市町 愛媛県 20 市町 高知県

平成 27 年の救急出動件数等 ( 速報 ) 消防庁

日本医師会ニュース「平成28年熊本地震」:情報提供第十報

資料1 受援計画策定ガイドラインの構成イメージ

日本医師会ニュース「平成28年熊本地震」:情報提供第八報

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熊本地震における 西原村の現状と今後の対応等

DPAT活動要領

3 歯科医療 ( 救護 ) 対策 管内の歯科医療機関の所在地等のリスト整理 緊急連絡網整備 管内の災害拠点病院 救護病院等の緊急時連絡先の確認 歯科関連医薬品の整備 ( 含そう剤等 ) 自治会 住民への情報伝達方法の確認 病院及び歯科診療所での災害準備の周知広報 - 2 -

緊急緊急消防援助隊について消防援助隊の概要 目的 地震等の大規模 特殊災害発生時における人命救助活動等を効果的かつ迅速に実施する消防の援助体制を国として確保 創設の経緯等 阪神 淡路大震災での教訓を踏まえ 平成 7 年に創設 平成 15 年 6 月消防組織法の改正により法制化 平成 16 年 4 月

九州における 道の駅 に関する調査 - 災害時の避難者への対応を中心としてー ( 計画概要 ) 調査の背景等 道の駅 は 平成 16 年 10 月の新潟県中越地震 23 年 3 月の東日本大震災において 被災者の避難場所 被災情報等の発信や被災地救援のための様々な支援の拠点として活用されたことなどか

CAMPUS TOPICS キャンパス内における完全分煙化の実施について 喫煙は本人の健康を害するだけでなく 周囲の者の迷惑にもなる 大学は未成年の学生を含め 多くの人が集まる公共性の高い場である 本学はキャンパス内に併設幼稚園 小 中 高等学校があり 周囲への配慮が一層求められる 関西大学は 大学

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ニュースレター(第2号)

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社会的責任に関する円卓会議の役割と協働プロジェクト 1. 役割 本円卓会議の役割は 安全 安心で持続可能な経済社会を実現するために 多様な担い手が様々な課題を 協働の力 で解決するための協働戦略を策定し その実現に向けて行動することにあります この役割を果たすために 現在 以下の担い手の代表等が参加

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平成28年4月 地震・火山月報(防災編)

日本医師会ニュース「平成28 年熊本地震」:情報提供第五報

飯塚社協丁合.indd

先行的評価の対象とするユースケース 整理中. 災害対応に関するユースケース. 健康に関するユースケース. 移動に関するユースケース. 教育に関するユースケース. 小売 物流に関するユースケース 6. 製造 ( 提供した製品の保守を含む ) に関するユースケース 7. 農業に関するユースケース 8.

事務連絡平成 24 年 4 月 20 日 都道府県各指定都市介護保険担当主管部 ( 局 ) 御中中核市 厚生労働省老健局総務課高齢者支援課振興課老人保健課 大規模災害時における被災施設から他施設への避難 職員派遣 在宅介護者に対する安全確保対策等について 平成 23 年 3 月 11 日に発生した東

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第 1 章熊本地震の概要 執筆 : 阿部直樹 ( 国立研究開発法人防災科学技術研究所 ) 1-1 熊本地震動の概要 2016 年 4 月 14 日 21 時 26 分頃 熊本県熊本地方の深さ約 11km を震源とする M6.5 の地震が発生し 熊本県上益城郡益城町において震度 7を観測した また約

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第 2 佐賀県とヤマト運輸の災害時応援協定 ( 平成 24 年 2 月 ) 佐賀県とヤマト運輸株式会社佐賀主幹支店の 災害時における物資の受入及び配送等に関する協定 について 佐賀県は災害時における応急対策活動を円滑に実施するため 大規模な災害時に被災者に対して救援物資を安定的に供給できる体制を構築

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山梨県地域医療再生計画 ( 峡南医療圏 : 救急 在宅医療に重点化 ) 現状 社保鰍沢病院 (158 床 ) 常勤医 9 名 実施後 社保鰍沢病院 峡南病院 (40 床 ) 3 名 市川三郷町立病院 (100 床 ) 7 名 峡南病院 救急の重点化 県下で最も過疎 高齢化が進行 飯富病院 (87 床

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発行 第 4 号まで各 2,000 部発行 NPO 団体 コミュニティとの交流 連携 スタッフ研修 中間支援団体の設立支援などを実施している 25 年度からは とめ市民活動プラザ を市に移管し とめ市民活動フォーラム を NPO 法人化した上で 市が NPO 法人とめ市民活動フォーラム に運営管理を

下の図は 平成 25 年 8 月 28 日の社会保障審議会介護保険部会資料であるが 平成 27 年度以降 在宅医療連携拠点事業は 介護保険法の中での恒久的な制度として位置づけられる計画である 在宅医療 介護の連携推進についてのイメージでは 介護の中心的機関である地域包括支援センターと医療サイドから医

更に 県内各地に誕生した傾聴ボランティア団体の活動がより活発になるようネットワーク形成 に向けて 当団体が中心となってとりまとめを行っている 3 活動の特徴 (1) 活動の中で見られた工夫や活動が上手く進んだポイント 電話相談 傾聴茶話会 傾聴サロンまで 被災者のニーズに応じた対応が可能な仕組みの構

資料1 第3回災害救助に関する実務検討会における意見に対する回答

平成16年度 台風災害調査報告書(WEB).indd

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大規模災害対策マニュアル

 公益財団法人ユネスコ・アジア文化センター(ACCU)は、ユネスコをはじめとする国際機関、国内外の専門家、教育機関と連携しながら、各国の文化と教育の振興に寄与するために人材育成と交流事業を実施し、これらの活動を通じて国際理解・親善を深めるために協力事業を行う


緊急緊急消防援助隊について消防援助隊の概要 目的 地震等の大規模 特殊災害発生時における人命救助活動等を効果的かつ迅速に実施する消防の援助体制を国として確保 創設の経緯等 阪神 淡路大震災での教訓を踏まえ 平成 7 年に創設 平成 15 年 6 月消防組織法の改正により法制化 平成 16 年 4 月

資 料 1

30 第 1 部現地における災害応急活動 阿蘇大橋付近の被害状況 ( 熊本県阿蘇郡南阿蘇村 ) 熊本城の被害状況 ( 熊本県熊本市 ) 2

調査の目的 概要 1. 調査の目的 南海トラフ巨大地震の発生時にも円滑に支援物資輸送を行うため 中国 四国 九州地域における広域連携を通じ 鉄道 海運 ( 船舶 ) トラックなど多様な輸送モードの活用による支援物資物流システムの構築を目的として行ったもの 国 ( 中国 四国 九州の各運輸局 ) が主

助成団体一覧

CONTENTS Vol.64 No.9 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~~~~~~~~~ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~~~~~~~~~

平成 28 年熊本地震における対応 平成 28 年熊本地震 ( 前震 :4/14 本震 :4/16) において 電力 ガス等の分野で供給支障等の被害が発生 関係事業者が広域的な資機材 人員の融通を実施するなど 迅速な復旧に努めた結果 当初の想定よりも 早期の復旧が実現 また 復旧見通しを早い段階で提

< 要約 > < 質問 1> あなたにとって最も備えが必要だと思う災害は何ですか? トップは圧倒的に 地震 約 8 割の方が 最も備えが必要な災害 と回答 北海道 東北では 大雪 雪崩 中国 四国 九州は 台風 大雨 洪水 を警戒 < 質問 2> ご家庭の防災対策は 100 点満点で採点すると何点で

Microsoft Word - 06_資料6_災害廃棄物対策に関して今後取組むべき事項とその進め方について(案)


第174期 中間株主通信

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平成16年新潟県中越地震 JR西日本福知山線列車事故 16年10月23日に発生した新潟県中越地震は 死者68人 災害関連死を含む という被害を もたらしました この地震を契機に 警察では 極めて高度な 救出救助能力を必要とする災害現場において 迅速かつ的確に被災者の救出救助を行う専門部 隊として 1

(別紙1)

02 Murayama Hospital News

平成29年3月高等学校卒業者の就職状況(平成29年3月末現在)に関する調査について


令和元年度しょうおう志援協会活性化事業推進交付金 応募要項 応募期間 : 令和元年 5 月 21 日 ~6 月 7 日 主催 : 一般社団法人しょうおう志援協会 - 1 -

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( 平常時の情報共有 ) 第 5 条九州 山口 9 県は 発災時に災害廃棄物の処理に係る支援を迅速かつ効率的に行うため 平常時にあらかじめ 次の情報について相互に情報交換を行うものとする 一仮設トイレの設置業者 し尿収集運搬業者及び関係団体等の情報二災害廃棄物 ( し尿を除く ) の収集運搬業者 処

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住宅宿泊事業の宿泊実績について 令和元年 5 月 16 日観光庁 ( 平成 31 年 2-3 月分及び平成 30 年度累計値 : 住宅宿泊事業者からの定期報告の集計 ) 概要 住宅宿泊事業の宿泊実績について 住宅宿泊事業法第 14 条に基づく住宅宿泊事業者から の定期報告に基づき観光庁において集計

日本医師会ニュース「平成28 年熊本地震」:情報提供第八報

〇活動中現在 岡山県 広島県で活動しています 都道府県地域活動場所支部施設活動開始 岡山県 倉敷市 倉敷市保健所 熊本県支部 熊本赤十字病院 7/11~ 岡田小学校 岡山県支部 岡山赤十字病院 7/14~ 14 日から 20:00 まで活動 大阪府支部 大阪赤十字病院 7/12~ 二万小学校 和歌山

特集大規模自然災害からの復旧 復興 参考 警察が検視により確認している死者数 50 名 災害による負傷の悪化または避難生活等における身体的負担による死者数 106 名 6 月 日に発生した豪雨による被害のうち熊本地震と関連が認められた死者数 5 名建物被害全壊 8,360 棟, 半壊 3

【H30】水難年報(H29)本文

Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

第172期 中間株主通信 ハーモニア

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「南九州から南西諸島における総合的防災研究の推進と地域防災体制の構築」報告書

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1. まとめ 1 災害医療の現状と課題 災害時に 防ぎ得た死 を少なくするのが最大の課題だ だが東日本大震災を受けた 災害医療等のあり方に関する検討会報告書 が生かされているとは言いがたい 2 計画 予算など対策の現状と課題 被災自治体だけでは対応できない大規模災害に備え 広域医療搬送を含めた都道府

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第 5 部 南海トラフ地震防災対策推進計画

( 災害医療調整本部の所管事務 ) 第 4 条災害医療調整本部は 次の事務をつかさどる (1) 全県域を対象とした医療資源の配置調整及び患者搬送調整に関すること (2) 国や他都道府県等に対する医療支援の要請及び受入れと その派遣調整に関すること (3) 地域災害医療対策会議の支援に関すること (4

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「オリンピック・レガシーに関する意識調査」(第2回)結果概要

< 本取り組みの概要図 > < 加盟民間企業 (50 音順 ) と提供予定物資 サービス> 詳細は別紙もご参照ください アスクル株式会社 : 飲料水や食品 ティッシュペーパーやトイレットペーパー その他衛生用品などの生活必需品 FSX 株式会社 : 抗ウイルス 抗菌 防臭 機能をもったおしぼり 大判

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Transcription:

2018 年度 ( 平成 30 年度 ) 事業報告書 自 2017 年 9 月 01 日 至 2018 年 8 月 31 日 公益社団法人 Civic Force 東京都渋谷区富ヶ谷 2-41-12 1

2018 年度事業報告 事業報告概要 2017 年 7 月の九州北部豪雨の復興支援として 地元 NPO 等と協働してきめ細やかな支援を目指す NPO パートナー協働事業を継続して行ったほか 2018 年 7 月に発生した西日本豪雨では緊急チームを被災地に派遣し 捜索救助活動 病院間の患者搬送 避難所での医療サービス 避難所等への物資支援を実施 ホームページや SNS による被災地の現状などの情報発信を頻繁に行い また メルマガの発行 ニュースレター ( 年 4 回発行 ) の内容の充実を図ることで 特にこれまでの寄付者に対しての支援活動の報告に尽力した 東日本大震災の中長期復興支援として 2012 年に開始した 夢を応援プロジェクト~ 被災 3 県の学生対象の奨学金と東北の復興を担う人材を育てるサポートプログラム は 奨学生 76 名で 7 年目を迎えた 本年はサポートプログラムとして九州北部豪雨の被災地 大分県日田市の被災地での活動を企画したほか 2019 年 3 月末にて 7 年間の奨学金事業が終了するにあたってのとりまとめの 1 年となった 組織運営においては 平時に人員体制を軽量化し 災害時の関係団体と協働して事業を実施することで継続して安定経営を目指すとともに 災害時に商品やサービスを提供したい企業と現場で活動する NPO が事前にネットワークを持つしくみ 緊急災害対応アライアンス=SEMA(Social Emergency Management Alliance ) に積極的に参加することで 災害時のスムーズな事業実施の実現を目指す 事業報告詳細 1. 緊急災害支援事業 1-1 東北災害支援事業 1-1-1 夢を応援プロジェクト~ 奨学金 地域発の教育プログラムで若者をサポート本事業は 震災の影響で就学継続が困難な状況にある岩手 宮城 福島県の被災地の高校生が社会人になるまで 月 3 万円の奨学金を給付し 併せて今後の復興を担う人材として多角的な教育プログラムを実施するという内容 2018 年 4 月現在で奨学生 76 名 サポートプログラムとして 2018 年 8 月には奨学生が 1 週間の日程で九州北部豪雨で被害を受けた大分県日田市において小学生の こども教室 にてともに勉強や野外活動にて時間を過ごすほか まだ傷跡の残る被災地を巡り地域の人たちと交流しながら 経験を共有する貴重な機会となった 子ども教室 にて東北での被災経験を話す学生 2

1-2 熊本地震支援 1-2-1 パートナー協働事業 2016 年 4 月の熊本地震の復興支援活動を前年度に引き続き実施した 専門性が高い団体や被災地で活動する地元の団体等とともに 緊急支援では行き届かなかったニーズに広く対応する NPOパートナー協働事業 を立ち上げ 障がい者スポーツであるボッチャを導入し 避難所での交流のプログラムを実施する団体の支援 被災地に中長期的に支援体制を構築する地域版中間組織を構築するなど多岐にわたる支援を継続して実施した パートナー協働事業は 対象団体の経営体制や事業内容を精査した上で資金提供し 毎月の報告を受けるほか 中間のモニタリングや専門家による終了時評価を行うなど 事業支援のみならず 対象団体の広報活動や運営支援にもつなげていけるよう配慮した 熊本における パートナー協働事業 は本年でもって終了となった https://www.civic-force.org/emergency/kumamoto/partner/ 西原村の住民らによって立ち上げられた 西原村 Reborn ネットワ ーク 1-2-2 コンテナ提供による地域支援 また 韓国からの支援を受けた韓国製のコンテナも 引き続き地元組織の 九州学び舎 にてコミ ニュティスペースとして地元住民の憩いの場 支援者間の交流の場として利用いただいた 南阿蘇に地元の協力を得て韓国製のコンテナを設置 今後コミニュティスペースとして利活用の予定 九州学び舎 http://kyushumanabisha.wixsite.com/home 3

1-2-3 共益投資基金 JAPANを通じた 熊本基金 の設置東北支援のひとつとしてCivic Forceが立ち上げを行った 東北共益投資基金 ( 現 : 共益投資基金 JAPAN) は 共益投資 の概念で被災地の創造と復興を支援し続けている 本年 Civic Force からの寄付を通じて 熊本地震の復興を支援するため 熊本基金 を設立し 公募による案件募集を実施 募集案件の中から以下の3 件を選出し 合計 600 万円の資金支援を決定した 草原再生オペレーター組合 ( 熊本県阿蘇市 組合長 : 井手孝義 ) 株式会社山都( さんと ) でしか ( 熊本県上益城郡山都町 代表取締役 : 橋本龍雄 ) 株式会社きらりコーポレーション ( ママハタラクプロジェクト ) ( 熊本市 代表取締役 : 塚本薫 ) http://www.kyoueki.jp/information/information-157.html 1-3 九州北部豪雨支援 2017 年 7 月に福岡県と大分県を中心とする九州北部で発生した集中豪雨による大規模な被災を受け 専門性が高い団体や被災地で活動する地元の団体等と連携して事業を実施する NPOパートナー協働事業 を実施 また パートナー団体に対して 浸水した家屋をそうじするボランティアが活用する高圧洗浄機やチェーンソー ボランティアセンターとして必要なテントや屋外用のスポットクーラーなど資機材の無償貸与による支援を行った パートナー協働事業では 長期化する避難所にて看護の視点で支援を行う団体 地元の人たちの大小さまざまな困りごとを聞きだし 行政やボランティアと連携して多様で柔軟な支援活動を行う団体の立ち上げを支援した https://www.civic-force.org/activity/emergency/kyushu/partner/ ひちくボランティアセンターが企画実施した大分県日田市 大鶴地区での 復興ウォーキング & 春祭り 1-4 大分県耶馬渓土砂災害 2018 年 4 月 11 日に大分県中津市耶馬渓で発生した土砂災害で行方不明になった6 名の捜索のため 中津市からの要請を受け Civic Forceと姉妹団体のピースウィンズ ジャパン A-PADジャパンと共に緊急合同チームが出動し3 日間の捜索活動を行った 現地では九州北部豪雨のパートナー団体 ひちくボランティアセンター にロジ面の全面的なサポートを頂くなどの協力体制を敷くことができた 4

大分県中津市耶馬渓の土砂災害現場の様子 1-5 西日本豪雨被災地支援 2018 年 6 月 28 日から7 月 8 日にかけて 西日本を中心に広範囲で記録的な集中豪雨が発生し 死者 227 名 行方不明者 10 名 負傷者 421 名という大参事となった この被害を受け 7 月 7 日から寄付を受け付けるとともに 捜索救助活動 病院間の患者搬送 避難所での医療サービス 避難所等への物資支援を実施 またトレーラーを避難所の診療所として活用するほか 地元のNPOに無償貸与して被災地の支援拠点として活用いただくなど多岐にわたる活動を行った 岡山県まび記念病院から患者を搬送する様子 個別企業からの支援物資のほか SEMA を通じた企業からの支援物資を現場で受けた熊本地震や九州北部豪雨の経験から 事前に備蓄していた物資も活用して迅速な支援物資配送を実施 5

岡山県倉敷市真備町の避難所 薗小学校のグラウンドに設置した診療所のトレーラー 姉妹団体ほか佐賀大学 医療 NPO や日赤の医師が夜間も含め 約 2 週間にわたって診療を実施 企業との連携により巡回図書館 ブックバス を広島県や 岡山県の被災地に また 災害発生直後から 専門性が高い団体や被災地で活動する地元の団体等と連携して事業を実施する NPOパートナー協働事業 を開始 被災地 NGO 協働センターと連携し 神戸からボランティアを被災地に送り込むバスの運航を実施したり ひちくボランティアセンターと連携して 支援が届きにくい愛媛県宇和島市の被災地の支援を実施するなど 迅速な対応を心がけた ひちくボランティアセンターからの 被災地ボランティア派遣 九州北部豪雨から 1 年 支援を受けた団体が支援を行う団体に 6

2. 国内外の大規模災害時支援のためのプラットフォーム構築事業前年に引き続き 地方自治体 医療機関 自衛隊との災害時を想定した支援体制の準備を行った 企業との連携に注力し 災害発生時の連絡方法や支援の想定規模などを協議した さらに 災害時に商品やサービスを提供したい企業と現場で活動する NPO が事前にネットワークを持つしくみ 緊急災害対応アライアンス=SEMA(Social Emergency Management Alliance ) に積極的に参加し 災害時のスムーズな事業実施の実現の一歩を踏み出した 3. アジア太平洋連携 研究事業 2012 年にシビックフォースが主導で立ち上げたアジア太平洋地域における緊急災害対応の地域組織 アジアパシフィックアライアンス (A-PAD) の日本のメンバーとして ほかメンバー国であるインドネシア フィリピン 韓国 スリランカ バングラデシュと災害時の相互支援や経験 情報の共有 人材の育成などを行っていく 以上 7