<4D F736F F F696E74202D208E9197BF322D31208D9182CC88E397C388C091538E7B8DF482CC93AE82AB2E >

Similar documents
<4D F736F F F696E74202D F F91E592D890E690B E30358C8E303993FA81408D918CF68E8497A791E58A77958D91AE E397C388C A837E B2E >

我が国の医療安全施策の動向

薬事法における病院及び医師に対する主な規制について 特定生物由来製品に係る説明 ( 法第 68 条の 7 平成 14 年改正 ) 特定生物由来製品の特性を踏まえ 製剤のリスクとベネフィットについて患者に説明を行い 理解を得るように努めることを これを取り扱う医師等の医療関係者に義務づけたもの ( 特

日商協規程集

( 様式第 6) 病院の管理及び運営に関する諸記録の閲覧方法に関する書類 病院の管理及び運営に関する諸記録の閲覧方法 計画 現状の別 1. 計画 2. 現状 閲 覧 責 任 者 氏 名 閲 覧 担 当 者 氏 名 閲覧の求めに応じる場所 閲覧の手続の概要 ( 注 ) 既に医療法施行規則第 9 条の

平成27年度事業計画書

アレルギー疾患対策基本法 ( 平成二十六年六月二十七日法律第九十八号 ) 最終改正 : 平成二六年六月一三日法律第六七号 第一章総則 ( 第一条 第十条 ) 第二章アレルギー疾患対策基本指針等 ( 第十一条 第十三条 ) 第三章基本的施策第一節アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減 ( 第十四条

Microsoft PowerPoint - 03_資料2医療機器の適正配置ver11(きした修正)

医療安全対策に関する行政評価・監視 結果報告書 第3 行政評価・監視結果 2 国等における医療安全対策の推進 (3) 医療事故情報収集等事業の実効性の確保

医療事故調査・支援センター~センターの役割と手引~

医療安全推進総合対策

厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付の支払の遅延に係る加算金の支給に関する法律

の病床数及び新たに併設する介護保険施設の入所定員 ( 病院から転換した病床 ( 以下 転換病床 という ) を活用するものに限る ) の合計が転換前の病院の病床数以下である場合には 実態として 転換後の施設 ( 病院と介護保険施設を併せた全体をいう 以下同じ ) 全体の医療提供の内容は 転換前の病院

社団法人日本医師会の組織図

京都府がん対策推進条例をここに公布する 平成 23 年 3 月 18 日 京都府知事山田啓二 京都府条例第 7 号 京都府がん対策推進条例 目次 第 1 章 総則 ( 第 1 条 - 第 6 条 ) 第 2 章 がん対策に関する施策 ( 第 7 条 - 第 15 条 ) 第 3 章 がん対策の推進

Microsoft Word - adr (1)

【資料1】結核対策について

PowerPoint プレゼンテーション

医療事故調査制度についてのこれまでの検討経緯 平成 24 年 平成 25 年 平成 24 年 2 月医療事故に係る調査の仕組み等のあり方に関する検討部会設置 以降 13 回開催 平成 25 年 5 月 医療事故に係る調査の仕組み等の基本的なあり方 について のとりまとめ 調査の目的 : 原因究明及び

医療事故に係る調査の仕組み等について これまでの経緯 平成 19 年 医療事故に係る調査の仕組みについて 自民党 医療紛争処理のあり方検討会 ( 座長 : 大村秀章議員 ) の取りまとめ ( 平成 19 年 12 月 ) において 新制度の骨格や政府における留意事項を提示 平成 20 年 厚生労働省

Microsoft Word - 公布通知(医政発0725第10号)

医療事故防止対策に関するワーキング・グループにおいて、下記の点につき協議検討する

国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院医療に係る安全管理のための指針 第 1 趣旨本指針は 医療法第 6 条の10の規定に基づく医療法施行規則第 1 条の11 の規定を踏まえ 国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院 ( 以下 センター病院 という ) における医療事故防止について組織的に

4 研修について考慮する事項 1. 研修の対象者 a. 職種横断的な研修か 限定した職種への研修か b. 部署 部門を横断する研修か 部署及び部門別か c. 職種別の研修か 2. 研修内容とプログラム a. 研修の企画においては 対象者や研修内容に応じて開催時刻を考慮する b. 全員への周知が必要な

医療法等の一部を改正する法律(平成二十九年法律第五十七号)広告規制の見直し関係抜粋

<4D F736F F F696E74202D E81798E9197BF33817A8FAC8E998B7E8B7D88E397C391CC90A782CC8CBB8FF32E >

法律 出典 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年 8 月 10 日法律第 145 号 ) 政令 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律施行令 ( 昭和 36 年 1 月 26 日政令第 11 号 ) 省令 医薬品 医療機器等の品質

<4D F736F F D2088E397C388C091538AC7979D8B4B92F E81698F4390B3816A2E646F6378>

3 医療安全管理委員会病院長のもと 国府台病院における医療事故防止対策 発生した医療事故について速やかに適切な対応を図るための審議は 医療安全管理委員会において行うものとする リスクの把握 分析 改善 評価にあたっては 個人ではなく システムの問題としてとらえ 医療安全管理委員会を中心として 国府台


Taro-ã†«æ¶‹ã†Šï¼‹éŁ·å®Ÿæ¬¡éŁ·å¾„ver2ï¼›ã•’è¦†ç¶±ï¼‹è«®åŁ‘çfl¨ï¼›ã•‚å¥³æ´»æ³Ł .jtd

子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

Taro-施行通知

< F2D816994D48D FA957493FC816A >

我が国の医療安全施策の動向

の病床数及び新たに併設する介護保険施設の入所定員 ( 病院から転換した病床 ( 以下 転換病床 という ) を活用するものに限る ) の合計が転換前の病院の病床数以下である場合には 実態として 転換後の施設 ( 病院と介護保険施設を併せた全体をいう 以下同じ ) 全体の医療提供の内容は 転換前の病院

<4D F736F F D D F8C668DDA F090E BA90BF92868FAC8AE98BC690558BBB F4390B32E646F63>

Microsoft Word  医療事故調査制度QA改定(確定)


等により明示するように努めるものとする ( 就業規則の作成の手続 ) 第 7 条事業主は 短時間労働者に係る事項について就業規則を作成し 又は変更しようとするときは 当該事業所において雇用する短時間労働者の過半数を代表すると認められるものの意見を聴くように努めるものとする ( 短時間労働者の待遇の原

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション

Microsoft Word - 【施行】180406無低介護医療院事業の税制通知

●アレルギー疾患対策基本法案

48

個人情報の保護に関する規程(案)

( 内部規程 ) 第 5 条当社は 番号法 個人情報保護法 これらの法律に関する政省令及びこれらの法令に関して所管官庁が策定するガイドライン等を遵守し 特定個人情報等を適正に取り扱うため この規程を定める 2 当社は 特定個人情報等の取扱いにかかる事務フロー及び各種安全管理措置等を明確にするため 特

Microsoft Word - 表紙 雛形(保険者入り)高齢者支援課180320

<4D F736F F D E63188C4816A8D4C93878CA78BC696B18AC7979D91CC90A78A6D94468C9F8DB88EC08E7B97768D6A816989FC90B38CE3816A2E646F63>

「医療事故調査・支援センターの現況報告」

●子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案

別添2 乳児家庭全戸訪問事業の実施状況

はじめに 本報告の目的は 2010 年 10 月に 金融 ADR の一環としてスタートした損保 ADR のこれまでの活動状況とその課題 展望を考察すること そのために そもそも ADR の理念 損害保険に関する相談 苦情の特徴 金融 ADR の発足経緯 豪州の金融 ADR などの 検討を通じて 本論

美容医療サービスに関する対応について

国立大学附属病院における医療上の事故等の公表に関する指針(改訂版)

関する基本的考え方 2 医療安全管理委員会 ( 委員会を設ける場合について対象とする ) その他の当該病院等の組織に関する基本的事項 3 従業者に対する医療に係る安全管理のための研修に関する基本方針 4 ( 略 ) 5 医療事故等発生時の対応に関する基本方針 ( 医療安全管理委員会 ( 患者を入院さ

Microsoft Word - 苦情処理・紛争解決のための基本方針及び社内規程.docx

メ 札幌市オンブズマン条例 平成 12 年 12 月 12 日条例第 53 号 改正 札幌市オンブズマン条例 平成 15 年 10 月 7 日条例第 33 号 平成 20 年 11 月 7 日条例第 36 号 目次第 1 章総則 ( 第 1 条 第 4 条 ) 第 2 章責務 ( 第 5 条 第 7

社団法人日本医師会の組織図

医療事故に係る調査の仕組み等におけるこれまでの経緯①

< F2D F985E817A B8C91CE8FC6955C3132>

2. 検討 ~ 医療に関する事故の特殊性など (1) 医師等による医療行為における事故 医師等が患者に対してどのような医療行為を施すべきかという判断は 医師等の医学的な専門知識 技能に加え 医師等の経験 患者の体質 その時の患者の容態 使用可能な医療機器等の設備等に基づきなされるものである ( 個別

農地中間管理機構 ( 仮称 ) の制度の骨格 ( 案 ) 資料 農地中間管理機構の指定都道府県のコントロールの下に適切に構造改革 生産コスト引下げを推進するため 都道府県段階に設置する 1 都道府県知事は 農地中間管理事業を公平かつ適正に行うことができる法人 ( 地方公共団体の第 3セク

東千葉メディカルセンター医療安全管理指針

公立学校共済組合九州中央病院医療安全管理指針 第 1 章医療安全管理に関する基本 1-1( 目的 ) 公立学校共済組合九州中央病院 ( 以下 病院 という ) では 病んでいる人の人権を尊重し 健やかで心豊かな社会をつくるための医療を提供します を基本理念としている この基本理念の実践にあたっては

議案第49号-医療福祉費支給に関する条例の一部改正【確定】

Microsoft PowerPoint - 北海道厚生局講演スライド(送付)

<4D F736F F D E31302E313792B98EE68CA78CF695F18D868A4F D862E646F63>

1_【鑑】「生活困窮者自立支援法の施行に伴う多重債務者対策担当分野との連携について(通知)」の一部改正について

Microsoft Word _正当理由通知(薬局医薬品) (反映)

(2) 総合的な窓口の設置 1 各行政機関は 当該行政機関における職員等からの通報を受け付ける窓口 ( 以下 通報窓口 という ) を 全部局の総合調整を行う部局又はコンプライアンスを所掌する部局等に設置する この場合 各行政機関は 当該行政機関内部の通報窓口に加えて 外部に弁護士等を配置した窓口を

株式会社フロンティアビジネス 別紙 1 1 処分内容 (1) 労働者派遣法第 21 条第 2 項に基づく労働者派遣事業停止命令 ( 労働者派遣事業停止命令の内容は 3 のとおり ) (2) 労働者派遣法第 49 条第 1 項に基づく労働者派遣事業改善命令 ( 労働者派遣事業改善命令の内容は 4 のと

地域生活支援事業サービス提供事業者登録要綱

司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律新旧対照条文目次一司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)(第一条関係) 1 二土地家屋調査士法(昭和二十五年法律第二百二十八号)(第二条関係) 10

<945F96F B3816A2E786264>

医療事故調査制度ガイドライン目次 第 1 章死亡事故発生から医療事故調査 支援センターへの報告まで 1. 死亡事故発生時の判断大原則 2. 死亡事故発生時の判断骨子 1 1 第 2 章医療事故調査委員会設置から医療事故調査 支援センターへの結果報告まで 1. 医療事故調査並びに医療事故調査委員会の設

< F2D CFA90B6984A93AD8FC897DF91E632368D868169>

東京都障害者への理解促進及び差別解消の推進に関する条例 目次前文第一章総則 ( 第一条 第六条 ) 第二章障害を理由とする差別に関する相談及び紛争の防止又は解決のための体制等第一節障害を理由とする差別の禁止 ( 第七条 ) 第二節障害を理由とする差別に関する相談体制 ( 第八条 ) 第三節障害を理由

前項に規定する事項のうち当該被験薬の治験薬概要書から予測できないもの に改め 同項を同条第三項とし 同条第一項の次に次の一項を加える 2治験依頼者は 被験薬について法第八十条の二第六項に規定する事項を知ったときは その発現症例一覧等を当該被験薬ごとに 当該被験薬について初めて治験の計画を届け出た日等

愛知県アルコール健康障害対策推進計画 の概要 Ⅰ はじめに 1 計画策定の趣旨酒類は私たちの生活に豊かさと潤いを与える一方で 多量の飲酒 未成年者や妊婦の飲酒等の不適切な飲酒は アルコール健康障害の原因となる アルコール健康障害は 本人の健康問題だけでなく 家族への深刻な影響や飲酒運転 自殺等の重大

150117内保連合宿討議

150508通知(都道府県向け)

(2) 原則として 1 人の弁護士があっせん 仲裁人となりますが 事案によっては 更に弁護士や弁護士以外のあっせん 仲裁人を選任し あっせんでは 2 人又は 3 人 仲裁では 3 人で行うことがあります (3) また あっせん 仲裁人を補佐するために弁護士や専門的知識を有する者を専門委員に選任するこ

(個別のテーマ)医療機関と薬局の連携に関連した医療事故

150117内保連合宿討議

乳幼児健康診査について

Microsoft PowerPoint - 資料3 地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に.pptx

<4D F736F F D A6D92E894C581458E7B8D7393FA A956C8FBC8E738FE18A518ED293FC89408E9E E A B E E968BC68EC08E7B97768D6A2E646F63>

改正労働基準法

外部通報処理要領(ホームページ登載分)

平成 26 年 3 月 6 日千葉医療センター 地域医療連携ネットワーク運用管理規定 (Ver.8) 千葉医療センター地域医療連携ネットワーク運用管理規定 第 1 章総則 ( 目的 ) 第 1 条この運用管理規定は 千葉医療センター地域医療連携ネットワーク ( 以下 千葉医療ネットワーク ) に参加

年管管発 0928 第 6 号平成 27 年 9 月 28 日 日本年金機構年金給付業務部門担当理事殿 厚生労働省年金局事業管理課長 ( 公印省略 ) 障害年金の初診日を明らかにすることができる書類を添えることができない場合の取扱いについて 厚生年金保険法施行規則等の一部を改正する省令 ( 平成 2

( 別添 2) ( 別添 2) 平成 14 年 9 月 27 日保発第 号の別添 2 組合管掌健康保険一括適用取扱要領 組合管掌健康保険一括適用取扱要領 ( 準則 ) 第 1 健康保険法 ( 以下 法 という ) 第 34 条第 1 項の規定による厚生労働大臣の承認 ( 以下 一括適

岩手医科大学医学部及び附属病院における人を対象とする医学系研究に係るモニタリング及び監査の実施に関する標準業務手順書 岩手医科大学医学部及び附属病院における 人を対象とする医学系研究に係る モニタリング及び監査の実施に関する標準業務手順書 岩手医科大学 第 1.0 版平成 29 年 10 月 1 日

Microsoft Word - 文書 1

獨協医科大学病院医療安全対策規程(案)

社会福祉法人春栄会個人情報保護規程 ( 目的 ) 第 1 条社会福祉法人春栄会 ( 以下 本会 という ) は 基本理念のもと 個人情報の適正な取り扱いに関して 個人情報の保護に関する法律 及びその他の関連法令等を遵守し 個人情報保護に努める ( 利用目的の特定 ) 第 2 条本会が個人情報を取り扱

本院における「医療にかかる安全管理のための指針」(以後指針と記載する)を周知していただくために下記の質問への回答をお願い致します

- 1 - 参照条文建築物の耐震改修の促進に関する法律施行令の一部を改正する政令案建築物の耐震改修の促進に関する法律施行令(平成七年政令第四百二十九号)(抄) (通行障害建築物の要件)第四条法第五条第三項第二号の政令で定める建築物は そのいずれかの部分の高さが 当該部分から前面道路の境界線までの水平

財団法人日本体育協会個人情報保護規程

Transcription:

第 1 回医療の質の向上に資する無過失補償制度等のあり方に関する検討会 平成 2 3 年 8 2 6 資料 2-1 国の医療安全政策のこれまでの動き

医療安全 のきっかけとなった主な医療事故 1999 年 ( 平成 11 年 1 月 ) 横浜市立大学附属病院において患者を取り違え 入院目的と異なる手術が施行される事故が発生 社会問題化 1999 年 ( 平成 11 年 2 月 ) 都立広尾病院で血管内に消毒薬を誤注入 2000 年 ( 平成 12 年 2 月 ) 京大病院で人工呼吸器の加湿器へのエタノール誤注入 2000 年 ( 平成 12 年 4 月 ) 東海大病院での静脈内への内服薬誤注入事故 1

医療事故情報収集等事業の推進 2

医療機関における事故等の範囲 医療法第 16 条の 3 第 1 項 特定機能病院の管理者は 厚生労働省令の定めるところにより 次に掲げる事項を行わなければならない 一 ~ 六 ( 略 ) 七その他厚生労働省令で定める事項 医療法施行規則第 9 条の 23 第 1 項 法第十六条の三第一項第七号に規定する厚生労働省令で定める事項は 次のとおりとする 一 ( 略 ) 二次に掲げる医療機関内における事故その他の報告を求める事案 ( 以下 事故等事案 という ) が発生した場合には 当該事案が発生した日から二週間以内に 次に掲げる事項を記載した当該事案に関する報告書 次事項を記載 ( 以下 事故等報告書 という ) を作成すること イ誤った医療又は管理を行ったことが明らかであり その行った医療又は管理に起因して 患者が死亡し 若しくは患者に心身の障害が残った事例又は予期しなかつた 若しくは予期していたものを上回る処置その他の治療を要した事案ロ誤った医療又は管理を行ったことは明らかでないが 行った医療又は管理に起因して 患者が死亡し 若しくは患者に心身の障害が残った事例又は予期しなかった 若しくは予期していたものを上回る処置その他の治療を要した事案 ( 行った医療又は管理に起因すると疑われるものを含み 当該事案の発生を予期しなったものに限る ) ハイ及びロに掲げるもののほか 医療機関内における事故の発生の予防及び再発の防止に資する事案 3

医療事故情報報告システム ( 平成 16 年 10 月 ~) 医療事故 報告義務特定機能病院大学病院 ( 独 ) 国立病院機構国立高度専門医療センターなど 任意参加の医療機関 ヒヤリ ハット 約 1200 施設 ) Web 報告 分析結果 報告 分析結果 ( 登録分析機関 ) ( 財 ) 日本医療機能評価機構 報告書 年 報 医療安全情報 医療事故防止 講演など 事業部 国 民 基本方針 医療機関 事故の発生予防と再発防止が目的 行政等 処分や指導を目的としない 運営委員会専門家部門 4 機構担当理事情報学会業界団体など

対象となる医療機関 ( 平成 23 年 6 月 30 日現在 ) 報告義務医療機関 (272 病院 ) 特定機能病院国立ハンセン病療養所独立行政法人国立病院機構の開設する病院国立高度専門医療研究センターの開設する病院大学病院 ( 本院 ) 参加登録申請医療機関 (597 病院 ) 報告義務対象医療機関以外で参加を希望する医療機関は 必要事項の登録を経て参加することができる 5

医療事故情報収集等事業への報告状況 (1) 医療事故情報収集 分析 提供事業 (2) ヒヤリ ハット事例収集 分析 提供事業 医療事故報告数 ヒヤリ ハット事例報告総件数 2500 2000 1500 1000 500 1265 1451 1445 1563 123 155 179 151 1114 1296 1266 1440 2064 1895 169 300000 250000 200000 150000 100000 50000 182898 195609 209216 223981 241198 0 H17 H18 H19 H20 H21 0 H17 H18 H19 H20 H21 報告義務対象医療機関報告数 (1 月 ~12 月 ) ( 各年 12 月 31 日現在 ) 参加登録申請医療機関報告数 (1 月 ~12 月 ) 内の数は総数 ( 各年 12 月 31 日現在 ) 出典 : 医療事故情報収集等事業平成 17~21 年年報 ( 財団法人日本医療機能評価機構医療事故防止事業部 ) 6

医療安全支援センターの取り組み 7

医療安全推進総合対策 ~ 医療事故を未然に防止するために ~ ( 平成 14 年 4 月 17 日医療安全対策検討会議 ) 第 3 章国として当面取り組むべき課題 5 患者の苦情や相談等に対応するための体制の整備 医療に関する患者の苦情や相談等に迅速に対応するために 1 特定機能病院及び臨床研修病院に相談窓口の設置を義務付けるとともに その他の医療機関にも相談窓口の設置を指導 2 医療関係団体における相談業務について さらに積極的な対応を要請 3 二次医療圏ごとに公的な相談体制を整備するとともに 都道府県に第三者の専門家を配置した 医療安全相談センター ( 仮称 ) を設置するよう各種支援を実施などにより 医療機関や地域における相談体制の整備を図っていくべきである ( 以下 省略 ) 8

医療安全 援センターは 医療法第 6 条の 11 平成 18 年第 5 次医療法改正により新設 ( 平成 19 年 4 月 1 日施行 ) 1 医療に関する苦情に対応し は相談に応ずるとともに 当該患者若しくはその家族 は当該病院 診療所若しくは助産所の管理者に対し 必要に応じ 助 を うこと 2 病院 診療所若しくは助産所の開設者若しくは管理者若しくは従業者 は患者若しくはその家族若しくは住 に対し 医療の安全の確保に関し必要な情報の提供を うこと 3 病院 診療所 は助産所の管理者 は従業者に対し 医療の安全に関する研修を実施すること 4 医療の安全の確保のために必要な 援を うこと 9

医療安全支援センター体制図 機能 苦情 相談への対応 ( 必要に応じ医療 医療安全の確保に関する必要な 医療機関の管理者 従業員に対す 機関の管理者及び患者等に助言 ) 情報提供 る医療安全に関する研修の実施 体制 情報提供助言 医療安全支援センター 都道府県 保健所設置市区 二次医療圏医療安全推進協議会整国 相談窓口相談窓口 助言 支援 活動方針等の検討 連絡調整医療従事者 弁護士 住民等で構成 情報提供 連絡調整 助言 相談 医療機関 相談窓口 相談連情患者 家族絡報調提医療内容等に関する苦国民供情や相談に対応する職相談員の配置 医療安全に関するアドバイス 地域医師会等 委託 医療安全支援センター総合支援事業 相談職員研修の実施 代表者情報交換会の実施 相談困難事例の収集 分析 提供等 10 情報提供 連絡調整 情報提供

医療安全 援センター設置状況 1. 都道府県 都道府県 :47 全都道府県に設置 ( 平成 22 年 12 1 現在 ) 次医療圏 :35 都道府県 269 ヶ所において設置 2. 保健所設置市区 保健所設置市区 :56 ヶ所 (89 ヶ所中 ) 指定都市 :19 ヶ所 (19 ヶ所中 ) 中核市 :33 ヶ所 (40 ヶ所中 ) 政令市 : 3 ヶ所 ( 7 ヶ所中 ) 特別区 : 1ヶ所 (23ヶ所中 ) 出典 : 平成 22 年度医療安全 援センター総合 援事業 11 調べ

患者家族 医療従事者等との 対話の推進 12

患者 家族の疑問や不満に対する医療機関の対応状況について 特定機能病院 ( 独 ) 国立病院機構の病院に聞いたところ ( 回答 197 施設 /227 施設 ) 以下のとおりであった 医療者と患者 家族とのコミュニケーションの仲立ちをし 十分な話し合いをする職員 ( 以下 医療対話仲介者 ( 仮称 ) という ) の配置の有無とその理由 : 配置している施設 50.3% ( 理由 : 相談窓口や医療安全管理業務の一環 等 ) 配置の必要性はあると考えているが配置していない施設 41.1% ( 理由 : 人材 財政の不足や 教育 定義の未確立 等 ) 配置する必要はないと考えている施設 8.6% ( 理由 : 既存の体制で対応できており 現時点では 新たに配置する必要はない 等 ) 医療対話仲介者 ( 仮称 ) が行っている業務内容 : 患者 家族からの主張( 訴え ) を聞く 100% 患者側と医療者側の話し合いの場を設定する 87% 院内事故調査委員会や症例検討会に参加し 原因の分析に関与する 66% 法的な解決の過程に関与する 34% 配置状況 : 専従で配置 (35 施設 /98 施設 ) 非専従を含め1~2 人を配置 (65 施設 /98 施設 ) 従事している職種 : 事務職 (106 人 ) 医療職(101 人 ) 福祉職(28 人 ) 等 ( うち 医療安全管理者 65 人 ) ( 平成 22 年 9 月厚生労働省医政局総務課医療安全推進室調べ ) 13

医療裁判外紛争解決 (ADR) 機関 連絡調整会議 14

裁判外紛争解決手続き (ADR) について 定義 第一条この法律は 内外の社会経済情勢の変化に伴い 裁判外紛争解決手続 ( 訴訟手続によらずに民事上の紛争の解決をしようとする紛争の当事者のため 公正な第三者が関与して その解決を図る手続をいう 以下同じ ) が 第三者の専門的な知見を反映して紛争の実情に即した迅速な解決を図る手続として重要なものとなっていることにかんがみ ( 中略 ) 紛争の当事者がその解決を図るのにふさわしい手続を選択することを容易にし もって国民の権利利益の適切な実現に資することを目的とする 理念 第三条裁判外紛争解決手続は 法による紛争の解決のための手続として 紛争の当事者の自主的な紛争解決の努力を尊重しつつ 公正かつ適正に実施され かつ 専門的な知見を反映して紛争の実情に即した迅速な解決を図るものでなければならない 2 裁判外紛争解決手続を行う者は 前項の基本理念にのっとり 相互に連携を図りながら協力するように努めなければならない 裁判外紛争解決手続きの利用の促進に関する法律より 15

ADR( 裁判外紛争解決手続 ) について 裁判外紛争解決手続 (ADR) とは 裁判によることもなく 法的なトラブルを解決する方法 手段など一般を総称する言葉です 例えば 仲裁 調停 あっせんなど 様々なものがあります 裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律では 訴訟手続によらずに民事上の紛争の解決をしようとする当事者のため 公正な第三者が関与して その解決を図る手続 というものとしています 英語では Alternative Dispute Resolution ( 裁判に代替する紛争解決手段 ) といい 我が国でも 頭文字をとって ADR( エー ディー アール ) と呼ばれることがあります 仲裁 は 当事者の合意( 仲裁合意 ) に基づいて 仲裁人で構成される仲裁廷が実案の内容を調べた上で判断 ( 仲裁判断 ) を示し 当事者がこれに従うべきこととなる手段です 調停 あっせん とは 当事者の間を調停人 あっせん人が中立的な第三者として仲介し トラブルの解決についての合意ができるように 話し合いや交渉を促進したり 利害を調整したりする手続です 出典 ) 法務省ホームページより転載 16

医療裁判外紛争解決 (ADR) 機関連絡調整会議 ( 目的 ) 裁判外紛争解決 (ADR) 機関の活用を推進するため 医療裁判外紛争解決にかかる情報共有 意見交換を行うことを目的とする ( 位置づけ ) 医政局長が主催する会議とし その庶務は医政局総務課医療安全推進室にて行う ( 構成員 ) 裁判外紛争解決 (ADR) 機関 医療界 法曹界及び患者団体等の代表者 ( 概要 ) 第 1 回会議 ( 平成 22 年 3 月 26 日 ) 東京三弁護士会 愛知県弁護士会紛争解決センタ及び医事紛争研究会 ( 千葉 ) の取組みの紹介 第 2 回会議 ( 平成 22 年 7 月 7 日 ) 札幌弁護士会法律相談センター 茨城県医療問題中立処理委員会及び広島弁護士会仲裁センターの取組みの紹介 第 3 回会議 ( 平成 22 年 11 月 2 日 ) 総合紛争解決センター ( 大阪 ) 仙台弁護士会紛争解決支援センター及び福岡弁護士会紛争解決センターの取組みの紹介 第 4 回会議 ( 平成 23 年 6 月 14 日 ) 愛媛弁護士会紛争解決センター及び医療仲裁センター岡山における取り組み並びに 医療裁判外紛争解決 (ADR) 機関 に関するアンケート調査結果 ( 日本病院団体協議会実施 ) の紹介 17

診療行為に関連した死亡の 調査分析モデル事業 18

診療行為に関連した死亡の調査分析モデル事業 実施主体 ( 社 ) 日本内科学会 ( 他 37 学会が協力 ) ( 平成 17 年度 ~21 年度 ) 平成 22 年度より 一般社団法人日本医療安全調査機構で実施 必要時 死亡時画像診断を活用 実施期間 平成 17 年度 ~ 実施地域 北海道 ( 平成 22 年度までは札幌地域のみ ) 宮城県 茨城県 東京都 新潟県 愛知県 大阪府 兵庫県 岡山県 福岡県 実施状況 受付件数 138 件 ( 平成 17 年度 ~22 年度 ) 19