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資料 101-1-1 電波利用環境委員会報告概要 国際無線障害特別委員会 (CISPR) の諸規格のうち工業 科学 医療用装置からの妨害波の許容値及び測定法について

1. 国際無線障害特別委員会 (CISPR) について 目的 無線障害の原因となる各種機器からの不要電波 ( 妨害波 ) に関し その許容値と測定法を国際的に合意することによって国際貿易を促進することを目的とする 1934 年 ( 昭和 9 年 ) に設立された IEC( 国際電気標準会議 ) の特別委員会である 構成員 電波監理機関 放送 通信事業者 産業界 大学 研究機関などからなる各国代表のほか 無線妨害の抑圧に関心を持ついくつかの国際機関も構成員となっている なお 現在 各国構成員は 40 カ国 ( うち 13 カ国はオブザーバー ) となっている 組織 A 小委員会 (SCA) 測定法幹事国 : 米国 B 小委員会 (SCB) ISM 機器 電力設備幹事国 : 日本 総会 (Plenary) 年 1 回開催 運営委員会 (SCS) 日本も参加 D 小委員会 (SCD) 自動車 幹事国 : ドイツ F 小委員会 (SCF) 家庭用電気器 照明器具 幹事国 : オランダ H 小委員会 (SCH) 無線局の保護 幹事国 : 韓国 I 小委員会 (SCI) マルチメディア機器 幹事国 : 日本 各小委員会は年 1 回開催 各小委員会には 複数の作業班 (WG 等 ) が設置されている 1

2.CISPR 規格の国内規格化 国際規格 IEC/CISPR CISPR 規格 国内規格化審議 総務省 情報通信審議会答申 情報通信審議会電波利用環境委員会 電波環境課 技術基準 総務省令 ( 電波法技術基準 ) 電波法施行規則第 46 条 無線設備規則 日本電気協会電気用品調査委員会報告 電気用品調査委員会電波雑音部会 J 規格作成 経済産業省 製品安全課 経済産業省通達 ( 電気用品の技術基準の解釈 ) 別表第 10: 従来からの技術基準 別表第 12: 国際整合化規格 (J 規格 ) VCCI VCCI 技術基準 VCCI 規約 規定類 2

3. 答申 ( 案 ) 概要 CISPR11 工業 科学 医療用装置からの妨害波の許容値及び測定法 概要本規格は 0 Hz から 400 GHz の周波数範囲で動作する ISM 装置から発生する妨害波の測定法及び許容値を規定している国際規格である CISPR11 の 5.1 版 (2010 年 5 月発行 ) を国内規格化するもの ISM 装置 : 電気通信及び情報技術装置並びに他の CISPR 刊行物の範疇となる応用機器を除き 工業 科学 医療 家庭用又は類似目的のために無線周波エネルギーを局部的に発生し 及び / 又は利用するように設計された装置 工業用装置 科学用装置 医療用装置 溶接機 誘導加熱装置 電子顕微鏡 電気メス 家庭用装置 電磁誘導加熱式 (IH) 調理器 電子レンジ 3

4.ISM 周波数 ISM 装置の基本周波数として国際電気通信連合 (ITU) が特定の周波数を指定している 中心周波数 () 周波数範囲 () 最大放射許容値 6.780 6.765-6.795 検討中 13.5 13.553-13.567 制限なし 27.120 26.957-27.283 制限なし 40.46 1 40.22-40.70 制限なし 40.680 40.66-40.70 制限なし 41.14 1 40.90-41.38 制限なし 433.920 2 433.05-434.79 検討中 915.000 3 902-928 制限なし 2 4 2 400-2 0 制限なし 5 800 5 725-5 875 制限なし 24 125 24 000-24 2 制限なし 61 2 61 000-61 0 検討中 122 0 122 000-123 000 検討中 245 000 244 000-246 000 検討中 1 日本独自の周波数帯 2 欧州 アフリカ独自の周波数帯 3 南北アメリカ独自の周波数帯 4

5. グループ区分とクラス分類 許容値及び測定法は 以下のグループ区分及びクラス分類ごとに設定される 1 グループ区分 (1) グループ 1 この規格の適用範囲内でグループ 2 装置として区分されない全ての装置 (2) グループ 2 材料の処理 検査又は分析の目的で 電磁放射 誘導性結合及び / 又は容量性結合の形で周波数範囲 9 khz から 400 GHz の無線周波数エネルギーを意図的に発生して使用 又は使用のみを行う全ての ISM RF 装置 2 クラス分類 (1) クラス A ( 試験場又は設置場所のいずれかにおいて試験を実施する ) 家庭用の施設及び住居用に使用する目的の建造物に給電する低電圧電力系統に直接接続する施設以外の全ての施設での使用に適した装置 (2) クラス B ( 試験場にて測定を実施する ) 家庭用の施設及び住居用に使用する目的の建造物に給電する低電圧電力系統に直接接続する施設での使用に適した装置 5

6. 本答申の特徴 電子レンジ 電磁誘導加熱式調理器 (IH 調理器 ) 超音波洗浄機 超音波加工機及び超音波ウェルダー等について 以下の技術的条件を定めた 1 電源端子妨害波電圧による許容値 放射妨害波による許容値に加えて 当該機種に対しては これまで電波法令で規定していなかった電源端子の妨害波電圧の許容値を定めた 2 磁界強度による許容値 従来 電波法令では 周波数帯によらず電界強度で許容値を定めていたが 30 以下については 磁界強度で許容値を定めた 3 電界強度の許容値 電子レンジと IH 調理器については 30 以上において 周波数範囲により現行電波法令と比べて 20dB 以上厳しくなる場合がある 4 測定距離 従来 電波法令では 30m 離れた地点での許容値であったが 当該機種に対しては これまで規定していなかった 3m 及び 10m 離れた地点での許容値を定めた IH 調理器については 機器の寸法により 2m ループ アンテナで測定することになる 2m ループアンテナ 6

7. 国際規格と本答申案との相違点 1 特定機器に対する ISM 周波数の特例周波数を追加国内で高周波ウェルダー等に特例として使用が認められている周波数に 40.46±240kHz 及び 41.14±240kHz を追加 2 電源端子妨害波電圧の許容値の緩和 ( 付則 ZA) (1) 電子レンジの許容値を 1kHz~0kHz の範囲で 12dB 緩和 1 (2) 電磁誘導加熱式調理器の許容値を 9kHz~0kHz の範囲で 12dB 緩和 1 1 機器の接地 ( アース ) が前提で許容値を定めている しかし 日本では アースが普及していないという電源事情があるため 許容値以下にするには困難であり 12dB 緩和した 許容値については 妨害波を遮るフィルタ技術の向上や接地用配線の普及等を考慮して 5 年後を目処に見直す 3 装置分類の明確化 ( 付則 A) 工業用高周波放電励起方式レーザー発生装置 2 工業用超音波機器 3 をグループ 2 に追加 2 レーザーを発生する際に高周波を使用する工業用高周波放電励起方式レーザーは 現在 CISPR11(5.1 版 ) には含まれていないが 次版では含まれるよう日本提案が合意されているため 先取りして追記した 3 超音波を用いて材料の加工などを行う機器が実在することに鑑み 工業用超音波機器としてグループ 2 の対象とした 7

参考

( 参考 ) 電磁妨害波許容値の周波数帯別規定方法 1 電源端子妨害波電圧許容値の周波数帯別規定方法 グループ 1 グループ 2 周波数帯域クラス A クラス B クラス A クラス B 電磁誘導加熱調理器 9-1kHz 0.15-30 準尖頭値平均値 準尖頭値平均値 準尖頭値平均値 準尖頭値平均値 2 放射妨害波許容値の周波数帯別規定方法グループ1 グループ2 準尖頭値 (148.5kHz 以下 ) 準尖頭値平均値 周波数クラス A クラス B クラス A クラス B 電磁誘導加熱調理器 9-1kHz 磁界強度の 0.15-30 30-1000 電界強度の準尖頭値 (10m 又は 3m) 電界強度の準尖頭値 (10m 又は 3m) 1-18GHz 磁界強度の準尖頭値 (10,30m 又は 3m) 電界強度の準尖頭値 (10,30m 又は 3m) 磁界強度の準尖頭値 (3m) 電界強度の準尖頭値 ( マク ネトロン駆動装置のみ平均値も適用 ) (10m 又は3m) 400を超える動作周波数の場合 電界強度の尖頭値 (3m) (ISM 周波数帯を除く ) 及び重み付け許容値 準尖頭値 (3m) 又は 2m ループアンテナに誘起される電流 ( 最大寸法が 1.6m 以下 ) 電界強度の準尖頭値 (10m 又は 3m) 18-400GHz : 許容値は規定していない 8

( 参考 ) 主な機器の許容値 (1) 1. 電子レンジ 周波数帯域 0.15 0. 電源端子妨害波電圧の許容値 準尖頭値 db(μv) 78 ~ 68 平均値 db(μv) 68 ~ 58 0. 5 56 46 5 30 放射妨害波電圧の許容値 1GHz 以下 周波数範囲 測定距離 D(m) における許容値電界 磁界 D = 10 m D = 3 m D = 3 m 準尖頭値 平均値 準尖頭値 平均値 準尖頭値 db (μv/m) db (μv/m) db (μv/m) db (μv/m) db (μa/m) 39 ~ 3 周波数の対数に 0.15 30 対し直線的に 減少 30 80.872 30 25 40 35 80.872 81.88 45 55 81.88 134.786 30 25 40 35 134.786 136.414 45 55 136.414 230 30 25 40 35 230 1,000 37 32 47 42 9

( 参考 ) 主な機器の許容値 (2) 放射妨害波電圧の許容値 周波数帯域 GHz 3 m の測定距離での許容値尖頭値 db (μv/m) 1 2.3 92 2.3 2.4 110 2.5 5.725 92 5.875 11.7 92 11.7 12.7 73 12.7 18 92 1GHz 以上 周波数帯域 GHz 重み付け測定 あり 3 m の測定距離での許容値尖頭値 db (μv/m) 1 2.4 2.5 5.725 5.875 18 重み付け測定 : 測定器の機能により測定値を平均化すること 10

( 参考 ) 主な機器の許容値 (3) 2. 電磁誘導加熱式調理器 (IH 調理器 ) 接地接続のない定格 100Vの装置以外の全ての装置接地接続のない定格 100Vの装置周波数帯域準尖頭値平均値準尖頭値平均値 db (μv) db (μv) db (μv) db (μv) 0.009 0.0 110 122 0.0 0.1485 0.1485 0.5 90 ~ 80 66 ~ 56 電源端子妨害波電圧の許容値 56 ~ 46 102 ~ 92 72 ~ 62 62 ~ 52 0. 5 56 46 56 46 5 30 放射妨害波電圧の許容値 測定対象の大きさによってどちらで測定するか決定される (30 以下 ) 業務用電磁誘導加熱式調理器の磁界強度の許容値 周波数範囲 3 m の距離での磁界強度準尖頭値 db (μa/m) 0.009 0.070 69 0.070 0.1485 69 ~ 39 0.1485 4.0 39 ~ 3 4.0 30 3 周波数範囲 アンテナに誘起される電流の許容値 準尖頭値 db (μa) 水平成分垂直成分 0.009 0.070 88 106 0.070 0.1485 88 ~ 58 0.1485 30 家庭用電磁誘導加熱式調理器の磁界により 2m ループ 58 ~ 22 106 ~ 76 76 ~ 40 11

( 参考 ) 主な機器の許容値 (4) 放射妨害波電圧の許容値 測定対象の大きさによってどちらで測定するか決定される (30 以上 ) 測定距離 D(m) における許容値 周波数範囲 電界 D = 10 m D = 3 m 準尖頭値 準尖頭値 db (μv/m) db (μv/m) 30 80.872 30 40 80.872 81.88 81.88 134.786 30 40 134.786 136.414 136.414 230 30 40 230 1,000 37 47 ケーブルを含め直径 1.2 m グランドプレーンから上 1.5 m の円柱形の試験体積内に収まる 卓上もしくは床上に配置される小型装置のみ許容される 12

( 参考 ) 主な機器の許容値 (5) 3. 超音波洗浄機 超音波加工機及び超音波ウェルダー 周波数帯域 定格入力電力 75kVA 定格入力電力 >75kVA 準尖頭値 db (μv) 平均値 db (μv) 準尖頭値 db (μv) 平均値 db (μv) 0.15 0. 100 90 130 120 0. 5 86 76 125 115 5 30 周波数範囲 0.15 0.49 0.49 1.705 1.705 2.194 2.194 3.95 3.95 20 20 30 30 47 47 53.91 53.91 54.56 54.56 68 68 80.872 80.872 81.848 81.848 87 87 134.786 134.786 136.414 136.414 156 156 174 174 188.7 188.7 190.979 190.979 230 230 400 400 470 470 1,000 電源端子妨害波電圧の許容値 90 ~ 73 80 ~ 115 105 放射妨害波の許容値 測定距離 D(m) における許容値 試験場において装置からの距離 D = 30 m 試験場において装置からの距離 D = 10 m 試験場において装置からの距離 D = 3 m 電界準尖頭値 db(μv/m) 磁界準尖頭値 db(μa/m) 電界準尖頭値 db (μv/m) 磁界準尖頭値 db (μa/m) 電界準尖頭値 db (μv/m) 磁界準尖頭値 db (μa/m) 33.5 57.5 57.5 23.5 47.5 47.5 28.5 52.5 52.5 23.5 43.5 43.5 8.5 18.5 18.5 1.5 8.5 8.5 58 68 78 40 40 40 53 63 73 68 78 88 53 63 73 70 70 80 70 64 74 84 40 70 40 70 53 63 73 70 13