内部統制システム YOKOGAWAでは 企業価値を高めるために人財 資産 予算といった経営資源を適切に配置し それらを機能的に動かす経営管理のことを 内部統制 と位置づけています 内部統制を実現する手段として内部統制システムを構築し 経営効率の向上 不祥事の防止 の両面をコントロールしています これ

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東洋アルミグループ 経営理念

6 当社は 反社会的勢力に対しては一切の関係をもたず 不当要求を受けた場合等の 事案発生時には 総務部を対応統括部署として警察および顧問弁護士等と連携し毅然とした態度で対応する (2) 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制 1 当社は 取締役の職務の執行に関する情報 ( 株主総会議

4 研修について考慮する事項 1. 研修の対象者 a. 職種横断的な研修か 限定した職種への研修か b. 部署 部門を横断する研修か 部署及び部門別か c. 職種別の研修か 2. 研修内容とプログラム a. 研修の企画においては 対象者や研修内容に応じて開催時刻を考慮する b. 全員への周知が必要な


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SJAC規格の作成及び発行手順

ための手段を 指名 報酬委員会の設置に限定する必要はない 仮に 現状では 独立社外取締役の適切な関与 助言 が得られてないという指摘があるのならば まず 委員会を設置していない会社において 独立社外取締役の適切な関与 助言 が十分得られていないのか 事実を検証すべきである (2) また 東証一部上場

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2.MUFG フィデューシャリー デューティー基本方針 MUFG フィデューシャリー デューティー基本方針の策定 公表 MUFG は お客さま本位の取組みの徹底を図るため グループ共通の指針となる MUFG フィデューシャリー デューティー基本方針 を策定 公表します 本方針の下 グループ各社がお客

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評価項目 評価ポイント 所管部局コメント 評価 国際交流に関する情報の収集及び提供事業国際交流活動への住民の参加促進事業国際理解推進事業在住外国人に対する相談事業在住外国人に対する支援事業 安定 確実な施設運営管理 公正公平な施設使用許可や地域に出向いた活動に取り組むなど新たな利用者の増加に努め 利

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平成22 年 11月 15日

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

防犯カメラの設置及び運用に関するガイドライン

どのような便益があり得るか? より重要な ( ハイリスクの ) プロセス及びそれらのアウトプットに焦点が当たる 相互に依存するプロセスについての理解 定義及び統合が改善される プロセス及びマネジメントシステム全体の計画策定 実施 確認及び改善の体系的なマネジメント 資源の有効利用及び説明責任の強化

160627_26年度評価結果の反映状況(理事長説明後)

資料 -3 事業継続ガイドラインの改定について 平成 25 年 7 月 24 日内閣府 ( 防災担当 ) 普及啓発 連携担当

目 次 第 1 はじめに 2 1 ガイドライン策定の目的 2 2 ガイドラインの対象となる防犯カメラ 2 3 防犯カメラで撮影された個人の画像の性格 2 第 2 防犯カメラの設置及び運用に当たって配慮すべき事項 3 1 設置目的の設定と目的外利用の禁止 3 2 設置場所 撮影範囲 照明設備 3 3


2015 年度 ~2017 年度中期経営経営計画 14 中計 1. 当社が目指すもの企業理念と Vision E 2.11 中計 中計 (2nd STAGE / 2012~ 年度 ) の成果 - Vision E における 11 中計の位置づけと成果 - 1

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Transcription:

YOKOGAWAは グループ全体に亘ってコーポレートガバナンス リスク管理 内部統制 およびコンプライアンスの体制を整えています 環境 安全衛生 品質 労務管理 企業倫理 危機管理などのサステナビリティに関わる主要な分野について 内部統制システムを整備し リスク管理やコンプライアンス推進を行なっています 企業の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のため 2015 年 6 月 日本において上場企業にコーポレートガバナンスコードの適用が開始されました YOKOGAWAは コーポレートガバナンスの取り組みを改めて体系化し コーポレートガバナンスの継続的な充実に取り組んでいくための基本方針として 2015 年 11 月に YOKOGAWAコーポレートガバナンス ガイドライン を制定しました 今後もコーポレートガバナンスの一層の充実を図り 環境や社会をはじめとするサステナビリティ課題に取り組んでまいります コーポレートガバナンス 当社グループは グループ全体に適用される企業理念とYOKOGAWAグループ企業行動規範を定め すべてのステークホルダーとの適切な関係を持ち 会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めています また 企業は社会の公器である との考えのもと 健全で持続的な成長により 株主 お客様 取引先 社会 社員等すべてのステークホルダーからの信頼に応えていくことを企業経営の基本的使命と位置付けています 当社グループは 企業価値の最大化を実現するためには コンプライアンスの徹底 リスクの適切な管理 株主をはじめとするステークホルダーとの建設的な対話のための情報開示等が重要と考えています 当社グループは こうした考え方からコーポレートガバナンスの継続的な充実に取り組む基本方針として YOKOGAWAコーポレートガバナンス ガイドライン を制定し 公開しています ガバナンス体制 18

内部統制システム YOKOGAWAでは 企業価値を高めるために人財 資産 予算といった経営資源を適切に配置し それらを機能的に動かす経営管理のことを 内部統制 と位置づけています 内部統制を実現する手段として内部統制システムを構築し 経営効率の向上 不祥事の防止 の両面をコントロールしています これにより グループ全体の企業価値の向上を目指しています 内部統制システムの構造 YOKOGAWAグループの内部統制システムは 下表のように 10 個の統制システムと 4 個のサブシステムで構成されています 各統制システムは 事業活動を行っている全ての事業部を横断する形で展開されています 統制システムサブシステム主な法令 ( 抜粋 ) 企業倫理意思決定品質マネジメント労務管理環境 安全衛生マネジメント情報セキュリティマネジメント輸出管理販売管理 法令全般 公益通報者保護法等会社法等製造物責任法 計量法等の製品に関する法令等労働基準法 男女雇用機会均等法等環境法令全般 労働安全衛生法等不正競争防止法 個人情報保護法等外為法等金融商品取引法 ( 金商法 ) 等 財務報告 危機管理 監査役監査の環境整備 購買管理 インサイダー取引防止 情報開示管理 金商法 下請代金支払遅延等防止法等金商法会社法 金商法等法令全般会社法 また各内部統制システムは それぞれの重点結果指標 行動指標を明確にし 指標の達成状況の評価に合わせて PDCAサイクルを回しています 19

リスクマネジメント YOKOGAWAグループは 各組織において企業価値に影響をあたえる不確実性をコントロールするためのリスク管理体制 および経営に重大な影響を及ぼす事象が発生した場合 速やかに対応するための危機管理体制を整えています リスク管理体制 YOKOGAWAグループの各組織において 企業価値に影響をあたえる不確実性をコントロールすることを目的に リスク管理体制を整備しています 各組織の自律的なリスク管理活動をベースに グループを取り巻くリスクを 事業機会 と コンプライアンス 危機事象 の両面から経営者が網羅的に把握し 対処しています リスク管理手法内部監査担当部署がリスク管理部署として グループ各社のリスクを抽出 分析し 改善を提言するとともに 重要な事項は 取締役会及び監査役に報告しています リスクの評価においては 外部環境や戦略などの 事業機会のリスク と 品質 環境 安全衛生 労務 企業倫理 危機管理などの コンプライアンス 危機事象のリスク の重大度を 影響度および発生可能性の面から評価しています 影響度を評価する際は 財務的 人的側面のほか 社会 環境面での影響も考慮しています 評価の結果 重大度が高く かつ グループにおける重要性が高いと判断したリスクについては 重点管理リスク に選定し 四半期ごとに管理の状況を経営者に報告しています 20

2016 年度の重点管理リスク 2016 年度は 次の項目を重点管理リスクに選定しました M&Aリスク 外部環境リスク 情報漏洩及び自社のシステム障害 当社製品 サービスに対するサイバー脅威 国際税務リスク 大規模災害リスク 治安問題 / テロのリスク 製品法規制や規格にかかわるリスク 感染症流行のリスク 不正 不祥事発生リスク 情報のエスカレーション YOKOGAWAグループは 経営に深刻な影響を及ぼす恐れがあり また社員の生命が危ぶまれる重大災害 事故 事件などが発生した場合に 被害を最小限にとどめるためには迅速な初動対応と経営トップへの報告が重要と考えています そのために YOKOGAWAグループ重大災害 事故 事件の報告に関するガイド を定め グループ全社員に周知徹底しています これには 報告すべきこと 報告ルート 報告手段 など詳細が定められています また毎年このガイドを見直し 情報のエスカレーションの強化を図っています 事業継続計画 (BCP) 当社の主たる事業である制御事業は 電気 ガス 上下水道などの社会インフラに深くかかわっています 災害発生時にも事業活動を継続し 社会インフラの維持や復旧にできる限り迅速に対応 貢献することを目的として YOKOGAWAグループ首都直下地震事業継続計画 (BCP) などを策定しています 発生が懸念されている大地震や感染症の流行など 特定のリスクを想定した対応計画や行動ガイドラインを作り グループ各社と連携しながら 内容の拡充に取り組んできました また BCPの有効性を高めるために 経営層を含んだ危機管理組織のメンバーによる訓練を定期的に実施して課題を抽出し BCPを改善する活動も行っています 2011 年 3 月の東日本大震災後には 地震発生直後の緊急 初動対応の見直し 危機管理委員会の体制の見直し 海外拠点および海外顧客への対応などを盛り込んでいます 当社は 今後もBCPの内容を継続して見直し 災害リスクへ対応していきます 21

品質マネジメント 品質保証 YOKOGAWAは 創業以来 品質第一 をお客様満足の基本とし 徹底した品質マネジメントを実行してきました 国内および海外の主要関連会社でISO9001の認証を取得しており 世界同一品質を目指して取り組んでいます また 常にお客様の声に耳を傾け 質の高い製品 ソリューションを提供し お客様とともに新しい価値創造を目指します 品質保証の基本方針 1. 創業の精神である 品質第一 に基づく顧客重視 および経営品質向上による 健全で利益ある経営 の実現を目的とする品質マネジメントを実行する 2. 法令 規制要求事項および顧客要求事項を満たす製品を提供する 3. 国際規格 ISO9001の要求事項に適合する適正水準の品質マネジメントを確立し 実行し その有効性を継続的に改善する 4. すべての組織および要員の成果によって顧客満足を向上する そのために 一人ひとりが 品質第一の心 をもって良質の仕事を行う 5. 組織の長は 担当業務品質に直接的責任を負う これには資源が使用できることを確実にすることを含む 22

情報セキュリティ YOKOGAWA は お客様と一体となってソリューションを提供しています ステークホルダーの皆様から信頼をいただいてお預かりする大切な情報を守るため 人 物 IT の観点から情報セキュ リティ対策に取り組んでいます 人 情報セキュリティ教育の実施情報を守るためには 社員一人ひとりの意識が重要です 手にした情報をどのように取り扱うか 自ら考え対策を実践できるよう YOKOGAWAではeラーニングを活用した全社教育を毎年実施 情報セキュリティに関する認識を共有し 知識をアップデートしています また より実践的な内容として 標的型攻撃対応に関する教育 訓練や ワークを取り入れたライン マネージャ向けの教育を行い その成果が日頃の情報セキュリティ活動へ反映されているかを情報セキュリティ監査で確認しています 物 わかりやすく 安心に ( 構内セキュリティ ) 情報セキュリティでは わかりやすい ことも大切です 社員 来訪者ごとに立入ることのできるエリアを明確にして 来訪者がゲストエリア以外へ立ち入る際は構内立入カードを着用いただいています オフィスエリアでは24 時間施錠の入退館管理で 本社構内の財産 情報資産の保護に努めています また 必要な人が 必要な情報にアクセスできるよう MPS(Managed Print Service) が導入され 個人認証で必要なときに必要なものだけ印刷することができ 印刷物の置き忘れや混入がなくなりました IT 見えないところで守っていく 情報セキュリティ対策を行っていく上で 何よりも大切なのは 人 です うっかり漏洩 知らないから誤用 といった人間の過ちをITの仕組みで守ると共に 外部からの Cyber 攻撃への備えも多層化して行なっています YOKOGAWA のセキュリティ対策 23

組織 YOKOGAWAグループでは ISO27001の考え方をベースに情報セキュリティ活動を展開し 方針や施策は秘密情報統括管理責任者から各事業部 / 本部および関係会社に通達されます 運用がルール通りに行なわれているか事務局による実地確認などで把握し 必要な改善をはかっています また 各ラインの情報セキュリティを推進する組織として YOKOGAWAの各事業部 本部 関係会社に情報セキュリティ体制を整備し 円滑な情報セキュリティ推進活動の鍵となって PDCAサイクルをまわしています 合わせて サイバー攻撃への対応力を高め お客様が安全 安心に事業活動を継続できるよう 情報セキュリティ委員会を発足しました この委員会は 製品を含めた各分野のサイバーセキュリティ担当者で構成されており 組織の垣根を越えて情報共有や最新動向の把握に努めています 情報セキュリティ組織 情報セキュリティ委員会 24