伊達市市街化調整区域における 地区計画制度の運用基準の概要 ( 地区計画のガイドライン ) 伊達市建設部都市整備課
1. 目的 この運用基準は 本市の市街化調整区域等における良好な居住環境の維持 形成及び安全で安心なまちづくりに寄与し もって地域の特性に応じた適正な土地利用の誘導を図ることを目的とします 2. 適用区域の制限 地区計画の区域には 次に掲げる区域または地域を含まないものとします 都市計画法施行令第 8 条第 1 項第 2 号ロからニまでに規定する土地の区域 自然公園法に規定する特別地域 福島県立自然公園条例に規定する福島県立自然公園 農業振興地域の整備に関する法律に規定する農用地区域 農地法による農地転用が許可されないと見込まれる農用地 森林法に規定する保安林又は保安施設地区 文化財保護法に規定する史跡 名勝もしくは天然記念物に指定又は仮指定された区域 鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律に規定する鳥獣保護区 砂防法に規定する砂防指定地 地すべり等防止法に規定する地すべり防止区域 急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律に規定する急傾斜崩壊危険区域 農村地域工業等導入促進法に規定する工業等導入地区 その他の法令等に基づく規制区域 3. 地区計画の対象地域 地区計画を定める地区は 次のいずれかの類型に適合しなければなりません (1) 既存集落型一団の街区を形成する既存の集落及びその周辺 ( おおむね 50 以上の建築物が連たんしている土地の区域 ) の区域において必要な公共施設等の整備が担保されており 良好な居住環境を形成することが可能な地区で 集落のコミュニティの維持 改善を目的とする地区計画 (2) 宅地活用継続型既存集落を除いて既に造成されている住宅団地等における地区計画又は工場 事業所等の立地により既に宅地化されている地区又は都市計画法その他の法律により整備された地区において 周辺環境との調和を図りながら持続的な土地利用を目的とする地区計画 (3) 市街化区域隣接型市街化区域に隣接 ( 地区全域がおおむね 200 メートル以内で 区域の周囲延長のおおむね 5 分の 1 以上が市街化区域に隣接している区域 ) し既に無秩序な市街化が進んでいる又は進むおそれがある区域で それらを良好な土地利用環境に誘導することを目的とする地区計画 1
(4) 沿道型 駅近接型既存集落や沿道地域 ( 鉄道駅に面する及び近接した地域 又は 2 車線以上の整備された幹線道路等に面する地域 ) で地域の特性を活かして住宅や居住者のための利便施設等を計画的に配置し住宅地として整備することを目的とする地区計画 (5) 沿道型 ( 非住居系 ) 2 車線以上の幹線道路等の沿道において 無秩序な開発の進行又はおそれがある場合 適正な土地利用の整序を図るため 許容する用途や土地利用の範囲を限定し用途の混在を防止するとともに 沿道の機能を活かし地域経済の活性化を目的とする地区計画 (6) 地域振興型伊達市都市計画マスタープラン等の上位計画に土地利用の方針が定められている区域において この方針に基づく土地利用を適切に誘導し産業の振興その他の都市機能の維持又は増進を目的とする地区計画 4. 区域の設定 (1) 地区計画の区域の設定は 原則として公共用地の地形地物等 ( 道路 鉄道の線路 その他の恒久的な施設又は河川 水路等をいう ) により 明確かつ恒久的に区別するものとする これにより難い場合には 土地所有の状況 土地利用の現状及び将来の見通し 地区計画において定めることとなる道路等の施設の配置等を勘案して 敷地境界等によりできる限り整形となるように定めるものとする (2) 住居系の地区計画の区域は 近隣の地域社会を形成するため 区域の面積に応じて適切な住宅戸数規模を有するものとする この場合 おおむね 10 区画を最低戸数規模の基準とする (3) 地区計画の類型による区域の面積は 次の各号に掲げるものとする 1 既存集落型 0.5 ヘクタール以上 5 ヘクタール未満とする ただし 周辺の土地利用状況等により止むを得ないと認められる場合は 最小面積を 0.3 ヘクタールとすることができる 2 宅地活用継続型 0.5 ヘクタール以上 5 ヘクタール未満とする ただし 周辺の土地利用状況等により止むを得ないと認められる場合は 最小面積を 0.3 ヘクタールとすることができる 3 市街化区域隣接型 0.5 ヘクタール以上 5 ヘクタール未満とする ただし 周辺の土地利用状況等により止むを得ないと認められる場合は 最小面積を 0.3 ヘクタールとすることができる 4 沿道型 駅近接型 0.5 ヘクタール以上 20 ヘクタール未満とする 5 沿道型 ( 非住居系 ) 0.5 ヘクタール以上 20 ヘクタール未満とする 6 地域振興型 5 ヘクタール以上とする 2
5. 地区計画で定める内容 地区計画には 当該区域におけるまちづくりの基本的方針となる 地区計画の方針 及びこれに基づく道路 公園 建築物等の用途などについての計画となる 地区整備計画 を定めます (1) 地区計画の方針まちづくりの基本的方向を示す総合的な指針を定めます 1 名称 位置 区域及び面積 2 地区計画の目標 土地利用の方針 地区施設 建築物等の整備方針等 (2) 地区整備計画地区計画の目標を達成するために必要な事項を定めます 1 地区施設に関する事項 ( 道路 公園 その他公共空地等 ) 2 建築物等に関する事項 ( 用途 容積率 建ぺい率 敷地面積 壁面の位置 建築物等の高さ等 ) 6. 地区施設に関する事項 地区施設については 原則として行政による新たな施設整備が発生しないものとします 施設整備の技術基準については 法第 33 条の開発基準と同等及び同等以上の基準に適合するものとします 7. その他の留意事項 (1) 優良田園住宅の建設の促進に関する法律に基づく認定を受ける開発地区の地区計画は 同法の規定による優良田園住宅の建設計画と整合する内容とする (2) 地区計画素案は 原則として 当該区域内において面的な開発行為を行おうとする事業者が主となり 関係機関と協議の上 作成するものとする (3) 地区計画素案の作成主体である事業者は 当該地区計画素案の作成の段階において 建設部都市計画課と事前協議を行い 開発許可の事前審査を完了しておくものとする また 道路 公園 排水先河川その他の公共施設の管理者と事前協議を行い 当該管理者の同意を得ておくものとする (4) 地区計画の区域に農用地が含まれている場合は 農地転用許可を受ける必要があるため 農業委員会等と事前協議を行い 農地転用許可の事前審査を完了しておくものとする (5) 地区計画素案の作成にあたっては 素案の段階から地域住民の参加の機会を設け 意見交換会 説明会等を実施し住民の意向を地区計画に適切に反映させるものとする (6) 地区計画素案の内容に関する住民の合意形成については 原則として 関係権利者全員の同意を得なければならない ただし 土地区画整理法第 2 条に定義される事業を実施することが見込まれる場合は 同法 18 条に規定する数の同意を得るものとする 3
別表地区計画の類型別運用基準表 制限等 類型 既存集落型宅地活用継続型市街化区域隣接型沿道型 駅近接型沿道型 ( 非住居系 ) 地域振興型 区域の面積 0.5ha 以上 5.0ha 未満 ( 1) 0.5ha 以上 20.0ha 未満 5.0ha 以上 区域の要件 区域が接する道路の幅員 6.0m 以上の道路に接道している又は接道することが確実であり 5.0ha 未満の街 区を形成する概ね 50 以上の建築物が連たんしている既存の集落及びその周辺の区域 6.0m 以上の道路に接道している又は接道することが確実であり 5.0ha 未満の街 区を形成する区域 6.0m 以上の道路に接道している又は接道することが確実であり 5.0ha 未満の街区を形成する区域 ( 2) 鉄道駅に面する及び近接した地域 又は 2 車線以上の整備された幹線道路等の沿道で 0.5ha 以上 20.0ha 未満の街区を形成する区域 2 車線以上の整備された幹線道路等の沿道で0.5ha 以上 20.0ha 未満の街区を 形成する区域 住居系は 6.0m 以上 非住居系は車道 2 車線で原則として 9.0m 以上 都市計画マスタープラン等の上位計画に土地利用の方針が 定められている区域 建築物等の用途の制限 第一種低層住居専用地域の範囲内 ( ただし 長屋 共同住宅 寄宿舎又は下宿を除く ) 第一種中高層住居準工業地域の範囲専用地域の範囲内内 ( ただし キャバ ( ただし 長屋 共同レー 料理店 その住宅 寄宿舎又は下他これらに類するも宿を除く ) の及び住宅を除く ) 都市計画マスタープラン等の計画と整合するものとする 容積率の最高限度 建ぺい率の最高限度 敷地面積の最低限度 壁面の位置の制限 建築物の高さの最高限度 100% 200% 60% 60% 200 m2 ( 隅切り部は 180 m2 ) 10m 200m2 200m2 500m2 ( 隅切り部は180m2 ) ( 隅切り部は180m2 ) 12m 周囲の景観と調和した 高さを定めることとする 地域の特性を考慮し定める 周囲の景観と調和した 高さを定めることとする 北側斜線 日影規制 第一種低層住居専用地域の基準 第一種中高層住居専用地域の基準 建築物の形態又は意匠の制限 垣又は柵の構造制限 緑化率の最低限度 - 周辺の環境及び景観との調和が図れるよう定めることとする 緑地の現況 地区の特性を考慮し 原則として生垣とする等 周辺の環境及び景観が図れるよう定めることとする - 1 周辺の土地利用の状況等により止むを得ないと認められる場合は 区域の面積の最小を 0.3ha とすることができる 2 地区全域が概ね 200m 以内で区域の周囲延長の概ね 5 分の 1 以上が市街化区域に接している区域とする 類 型 対象区域 ( 運用基準第 6 条 ) 既存集落型 一団の街区を形成する既存の集落及びその周辺 ( おおむね 50 以上の建築物が連たんしている土地の区域 ) の区域において必要な公共施設等の整備が担保されており 良好な居住環境を形成することが可能な地区で 集落のコミュニティの維持 改善を目的とする地区計画 宅地活用継続型 市街化区域隣接型 沿道型 駅近接型 ア既存集落を除いて既に造成されている住宅団地等における地区計画イ工場 事業所等の立地により既に宅地化されている地区又は都市計画法その他の法律により整備された地区において 周辺環境との調和を図りながら持続的な土地利用を目的とする地区計画 市街化区域に隣接 ( 地区全域が概ね 200 メートル以内で 区域の周囲延長の概ね 5 分の 1 以上が市街化区域に隣接している区域 ) し既に無秩序な市街化が進んでいる又は進むおそれがある区域で それらを良好な土地利用環境に誘導することを目的とする地区計画 既存集落や沿道地域 ( 鉄道駅に面する及び近接した地域 又は 2 車線以上の整備された幹線道路等に面する地域 ) で地域の特性を活かして住宅や居住者のための利便施設等を計画的に配置し住宅地として整備することを目的とする地区計画 沿道型 ( 非住居系 ) 2 車線以上の整備された幹線道路等の沿道において 無秩序な開発の進行又はおそれがある場合 適正な土地利用の整序を図るため 許容する用途や土地利用の範囲を限定し用途の混在を防止するとともに 沿道の機能を活かし地域経済の活性化を目的とする地区計画 地域振興型 都市計画マスタープラン等の上位計画に土地利用の方針が定められている区域において この方針に基づく土地利用を適切に誘導し産業の振興その他の都市機能の維持又は増進を目的とする地区計画 4
市街化区域 既存集落 小学校 地区計画の類型イメージ図 市街化調整区域等 駅 市街化区域隣接型 幹線道路 沿道型 ( 非住居系 ) 宅地活用継続型 既存集落 既存集落型 工場跡地等 高速自動車国道 駅近接型 地域振興型 インターチェンジ 5
地区計画の手続き 住民 事業計画者等 伊達市 福島県 各権利者との合意形成 各種関係法に対する関係機関との協議 調整 地区計画の要望 地区計画区域の決定 地区計画素案の検討 地区計画の方針 地区整備計画など 地区計画に対する協議 指導 助言 Yes 対象地に農地が含まれているか? No 都市計画法と農林漁業との調整措置 に基づく連絡調整 Yes 農業振興地域における農用地区域内農地が含まれているか? No 事前相談資料作成 事前相談 ( 都市計画課 県北建設事務所 ) 農との調整措置 ( 農業担い手課 ) 農地転用 事前審査の完了 開発許可事前審査の完了 地区計画素案の作成 農振除外申請 原案の作成 公聴会の開催 条例に基づく公告 縦覧 (2 週間 ) 下協議 ( 都市計画課 県北建設事務所 ) 事前協議 ( 都市計画課 県北建設事務所 ) 法に基づく公告 縦覧 (2 週間 ) 農振除外確定 都市計画審議会 本協議 ( 都市計画課 県北建設事務所 ) 都市計画決定 農地転用 申請 許可 開発許可申請 許可 開発工事 良好な地区の創出 6