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資料 117-2 総務省における人工知能に関する取組と 人工知能技術戦略会議の設置について 平成 28 年 4 月 26 日情報通信国際戦略局

1. 人工知能関連研究の取組について

総務省関連機関の人工知能関係の研究拠点 2 NICT ユニバーサルコミュニケーション研究所 NICT 脳情報通信融合研究センター (CiNet) ( 株 ) 国際電気通信基礎技術研究所 (ATR) 言語 文化 能力 距離 臨場感の壁を越え 心が通うコミュニケーション すなわちユニバーサルコミュニケーションの実現のための研究開発を推進するために 平成 12 年に開設 インターネット上の大量の情報を自動的に解析し 質問者に有益な回答を提示するデータ解析技術や 多言語音声翻訳技術等の研究開発を推進 所在地 : 京都府相楽郡精華町 脳科学を情報通信技術 (ICT) の研究に応用することを目的として 平成 25 年に開設 脳機能計測技術や 脳活動から脳の処理情報を把握する技術 脳の仕組みを活用したネットワーク制御技術等の研究開発を推進 所在地 : 大阪府吹田市 ( 大阪大学内 ) 電気通信分野における基礎的 独創的な研究を推進し 広く社会に貢献するために 昭和 61 年に開設 ( 平成元年に現在地に移転 ) 脳情報科学や生活支援ロボット 無線通信などの情報通信分野で最先端の研究開発を推進 所在地 : 京都府相楽郡精華町

総務省における人工知能関連研究 3 総務省は知能に関する多様な視点の研究をカバー ソーシャルなビッグデータから知能を理解する / 作るアプローチ フォーカス : 知能の社会的側 実施機関 :NICT ユニバーサルコミュニケーション研究所 然 語処理 ( 機械翻訳 質問応答 ) 画像認識 データマイニング IoT 辞書 知識ベース構築 法論 出 実社会応 東京オリンピック 防災減災 各種社会動向の調査 分析 教育 イノベーション 援 等々 システムの 般公開等多数実施中 実 化技術 VoiceTra WISDOM X DISAANA 二つのアプローチは相補的 将来的には統合して 真に社会に役立つ人工知能 ロボットを目指す 活力のある知識情報社会の創造 脳機能から知能を理解する / 作る アプローチ フォーカス : 知能の 物学的側 実施機関 :NICT CiNet, ATR BMI ニューロフィードバック リハビリ 援技術 脳機能モデル ロボット制御 バイオマーカ 現在 : 快適空間の創造 医療応 齢者対策 制御技術等々 実 化技術脳に学ぶ機械学習 法 映像評価技術等

NICT ユニバーサルコミュニケーション研究所の研究 4 1Apakah anda memiliki warna lain? 3 お調べします 赤色があります 2 色違いはありますか 4Mari saya periksa. Ada merah. 多言語音声翻訳技術 ( グローバルコミュニケーション計画と次世代翻訳技術 ) 翻訳 社会知解析技術 ( 論文 Web SNS 等の文書から社会における知識や仮説を抽出 提示するための解析技術 ) 解析 サイバー フィジカル ソーシャルデータ統合検索分析技術 ( センサ情報からテキスト情報までを対象とした横断的な検索を実現するための分析技術 ) 検索 Exp. 1 Exp. 2 Overlap of Exp.1 and Exp. 2 高齢者 QoL 及び情報通信 QoE 分析 評価技術 ( 脳内の感覚統合メカニズムに基づく多感覚評価 ) 評価 玉石混淆な Web 情報 ( 論文 SNS 含 ) ソーシャルビッグデータ大規模テキストデータ大規模センシングデータ大規模対訳 音声 映像コーパス 収集 分析 分類 構造化等 環境センシングデータ 認識 空間映像認識技術 ( 映像から空間情報を認識する技術 ) 多言語音声認識技術 ( 多言語 自由発話認識技術 )

多言語音声翻訳技術の研究開発 5 総務省所管の国立研究開発法人情報通信研究機構 (NICT) を中心に 言葉の壁 を越えたコミュニケーションの実現を目指した 多言語音声翻訳システム を開発 現在は無料のスマートフォンアプリ VoiceTra として利用が拡大 現在 スマートフォンアプリ VoiceTra 29 言語に対応 日英中韓を含めて 10 言語の旅行会話で実用レベル (TOEIC600 点レベル ) の翻訳が可能 ( 音声認識 翻訳に人工知能を活用 ) ダウンロード用 QRコード VoiceTraサポートページ : http://voicetra.nict.go.jp/ 性能向上に向けた取組 医療など 旅行会話以外の翻訳を可能にする 実用レベルで翻訳可能な言語数を拡大する 多様な言い回しへの対応や 雑音除去 自動学習等の研究開発 2020 年 研究開発と大規模実証を経て 東京オリンピック パラリンピック競技大会が開催される2020 年までに社会実装 全国展開 空港 鉄道 京急電鉄は乗換や遺失物等の案内に試験活用 警察 岡山県警が 地理案内 遺失物申請等に活用 スポーツイベント 成田空港専用翻訳アプリ NariTra (NICT が技術移転 ) 東京メトロは同社管理の全 170 駅に導入 東京マラソン 2015 でボランティアが活用

6 情報分析システム WISDOM X 概要 然 語処理技術を いてユーザーの質問に対してWeb40億ページの情報を基に様々な回答を整理して表 また その回答に対して システムがさらに質問を追加提案することができるため ユーザーがその質問と 回答をたどることによって 新たな 仮説 を てることも可能 ステップ1 質問 何によって漁獲量が減るか をWISDOM Xのホームページで 回答 地球温暖化 など 回答 地球温暖化 をクリック 産会社戦略 担当のAさん 経営上の将来 リスクを調査 ステップ2 地球温暖化 に 関して回答可能な 質問が列挙される 地球温暖化が進むと どうなる をクリック 万能対話ロボット(教育 齢者 いすで楽しめるダンス があるそうです ナナフシってオスなし でも繁殖するよ 対話技術に応用することで飛躍的に対話機能が 向上 ロボットの話に感化されて ノーベル賞の受 賞も夢ではないかも ステップ3 約450件の回答 海 温が 上がる 台 が巨 化する プランクトンが減る... 提案される質問を次々と クリックすると... この仮説は論 誌 Nature Climate Change で部分的 に事実として報告 仮説 地球温暖化問題が 中毒 を増加させる 地球温暖化 海 温上昇 腸菌増殖 中毒増加 中毒が起きれば 産会社 ブランドイメージに打撃... 海 の 腸菌の影響を受 けない 陸上養殖 のベ ンチャーを買収 間企業のイノベーション 援 南 でディーゼル油を 成する 真菌( の類似物 が発 その作戦でいきましょう! 我が社のプラントによく適合しているの で プラントとセットで販売できるかも シンクタンク 社会調査 少 化で耕作放棄地が急増 それでA地 の雇 を増や せますね 耕作放棄地で うビジネスには 太陽光発電 類の養殖 植物性プランクトンの養殖 A地 に適しているには植物性プランクトンの養殖 民間企業やシンクタンクが活用することで 専門家でなくても あらゆる技術 出来事 施策の膨大な 組み合わせを 人間には実行不可能な規模でシミュレーション可能となり この技術をきっかけにし て将来有望な様々なアイディアが生まれる

NICT 脳情報通信融合研究センターの研究 7 脳が感じ理解する仕組みを解明 脳にやさしい情報通信 心地のよいコミュニケーション 次世代人工知能 脳に学ぶ情報ネットワーク 災害や故障に強い情報ネットワーク 省エネ情報ネットワーク 解りやすい情報検索 IoT BMI による脳機能の強化支援 脳活動から意図を推定しパソコンやロボットを操作 運動 コミュニケーション障がい者のリ脳情報通信融合研究センターハビリ 7T-fMRI 最先端脳活動計測 世界最先端の脳活動イメージング技術 スパコンによるビッグデータの解析 スーパーコンピュータ 京 との連携

身体性の脳科学に関する多様な分野への応用 ( ネイマールの脳に学ぶ身体を動かす脳の仕組み ) 8 行動の選択 ディフェンスをどのように抜くか? Neymar Jr. 行動の実行 ボールを蹴る JS 関連領域が広範囲で活性化 より多くの可能性を引き出し多様な選択肢を準備 活動領域は限定的でごくわずか 効率的で正確な行動の実行 資料提供 NHK スペシャル ミラクルボディ 2014 年 6 月 1 日放送 子供から高齢者まで身体を動かす脳の仕組みを解明し リハビリやスポーツトレーニングへと応用する 高齢者 / 障がい者の能力回復 脳の中の身体表現に介入するリハビリテーション法の開発 ICT によるヒューマンアシスト 健常者の能力向上 ジュニア育成 身体運動をアシストできる小型ウェアラブルデバイスの開発

2. 人工知能技術戦略会議について

経緯 10 平成 28 年 4 12 に開催された第 5 回 未来投資に向けた官 対話 で 安倍総理から次の発 あり 人工知能の研究開発目標と産業化のロードマップを 本年度中に策定します そのため 産学官の叡智を集め 縦割りを排した 人工知能技術戦略会議 を創設します 10

総理指示を受けた人工知能研究の体制 11 総理指 を受け 知能技術戦略会議 を設置 今年度から 本会議が司令塔となり その下で総務省 部科学省 経済産業省の 知能 (AI) 技術の研究開発の3 省連携を図る 本会議の下に 研究連携会議 と 産業連携会議 を設置し AI 技術の研究開発と成果の社会実装を加速化する 知能技術戦略会議 AI 研究開発 イノベ-ション施策の3 省連携の司令塔 ( 議 顧問 (CSTI) 5 法 の責任者 学術界 3 省の局 産業界 ) (3 省で共同事務局 ) 研究連携会議 ( センター 会議 ) 研究の総合調整 ( 具体的な研究連携テーマを了解 ) 協 産業連携会議 研究開発と産業の連携総合調整 ( 材育成 標準化 ロードマップ作成 技術 知財動向分析 規制改 分析等 ) 情報通信研究機構 ( 総務省 ) CiNet センター : 柳 敏雄 理化学研究所 新知能統合研究センター ( 部科学省 ) センター ( 内定者 ): 杉 将 産業技術総合研究所 知能研究センター ( 経済産業省 ) センター : 辻井潤 タスクフォース 例えば ロードマップの策定など 課題ごとにタスクフォースを設置して具体的に推進 成果の展開 出 分野の省庁 / 企業等 11

人工知能技術戦略会議 の概要と議長及び構成員 12 知能研究者でもある安 議 (( 独 ) 本学術振興会理事 ) と 総合科学技術 イノベーション会議の久間議員の下 産学のトップを構成員とする AI 技術戦略の司令塔 議 安 祐 郎 ( 独 政法 本学術振興会理事 ) 顧問久間和 ( 内閣府総合科学技術 イノベーション会議常勤議員 ) 構成員 内 志 ( 本経済団体連合会未来産業 技術委員会共同委員 ) 野寺正 ( 本経済団体連合会未来産業 技術委員会共同委員 ) 五神真 ( 国 学法 東京 学総 ) 尾章治郎 ( 国 学法 阪 学総 ) 坂内正夫 ( 国 研究開発法 情報通信研究機構理事 ) 松本紘 ( 国 研究開発法 理化学研究所理事 ) 中鉢良治 ( 国 研究開発法 産業技術総合研究所理事 ) 濵 道成 ( 国 研究開発法 科学技術振興機構理事 ) 古川 夫 ( 国 研究開発法 新エネルギー 産業技術総合開発機構理事 ) 上記のほか 総務省 部科学省 経済産業省より局 級が参加 12

今後のスケジュール ( 予定 ) 13 4 25 のシンポジウムを 切りに 研究連携会議 と 産業連携会議 を 1 回程度のペースで開催 検討状況を定期的に 知能技術戦略会議に報告する また 知能技術戦略会議では AI 技術に関する重要事項等を検討 4 18 第 1 回 知能技術戦略会議開催 検討事項とその推進体制の審議と決定等 4 25 第 1 回次世代の 知能技術に関する合同シンポジウム 開催 ーーー研究連携会議 産業連携会議を 1 回程度のペースで開催予定 6 頃第 2 回 知能技術戦略会議開催 研究連携会議 産業連携会議での検討状況等の進捗報告 3 省連携での研究重点 針と研究計画 産業連携上の課題 ( 例えば ロードマップ策定 材育成等 ) の解決のための具体的推進 策 ( タスクフォースの設置等 ) に関する 程表の決定等 9 頃第 3 回 知能技術戦略会議開催 研究連携会議 産業連携会議での検討状況等の進捗報告 知能の研究開発 標と産業化のロードマップ原案の決定等 秋頃 第 2 回次世代の 知能技術に関する合同シンポジウム 開催 ( 予定 ) ーーー以降 知能技術戦略会議は 4 ヶ に 1 回程度開催予定 13

( 参考 ) 第 1 回次世代の人工知能技術に関する合同シンポジウムについて 14 1. 開催 時等 時 : 平成 28 年 4 25 ( )10 時 16 時 30 分場所 : 本科学未来館 7 階未来館ホールほか ( 東京都江東区 海 2-3-6) 主催 : 総務省 部科学省 経済産業省 ( 国研 ) 科学技術振興機構 ( 国研 ) 新エネルギー 産業技術総合開発機構共催 : ( 国研 ) 情報通信研究機構 ( 国研 ) 理化学研究所 ( 国研 ) 産業技術総合研究所 2. プログラム ( 敬称略 ) (1) 開会挨拶 市総務 馳 部科学 林経済産業 (2) 来賓挨拶 久間和 ( 内閣府総合科学技術 イノベーション会議常勤議員 ) (3) 基調講演 安 祐 郎 ( 本学術振興会理事 ) 野寺正 ( 本経済団体連合会未来産業 技術委員会委員 /KDDI 株式会社取締役会 ) 会場の様子 (4) 講演辻井潤 ( 産業技術総合研究所 知能研究センター ) 高市大臣御挨拶 柳 敏雄 ( 情報通信研究機構脳情報通信融合研究センター ) 杉 将 ( 理化学研究所 新知能統合研究センター ( 内定者 )) ギル プラット (TOYOTA RESEARCH INSTITUTE, INC CEO) 國吉康夫 ( 東京 学 学院情報理 学系研究科教授 ) 冨 和彦 ( 株式会社経営共創基盤代表取締役 CEO) 松崎常夫 ( セコム株式会社常務執 役員 IS 研究所所 ) 3 大臣握手 (5) パネルディスカッション コーディネータ : 安宅和 ( ヤフー株式会社チーフストラテジーオフィサー (CSO)) パネリスト : 松尾豊 ( 産業技術総合研究所 知能研究センター企画チーム / 東京 学 学院 学系研究科特任准教授 ) 宮尾祐介 ( 国 情報学研究所コンテンツ科学研究系准教授 ) 澤健太郎 ( 情報通信研究機構ユニバーサルコミュニケーション研究所データ駆動知能システム研究センター ) 辻井潤 ( 産業技術総合研究所 知能研究センター ) 柳 敏雄 ( 情報通信研究機構脳情報通信融合研究センター ) 14 杉 将 ( 理化学研究所 新知能統合研究センター ( 内定者 ))