マーケットフォーカス ( アジア市場 ) 1 年 月号 1 年 月 日 経済 3 各国の実質 GDP 成長率 ( 前年同期比 ) の推移 ( 年 -1 月期 ~13 年 -1 月期 四半期 ) 中国インドネシアマレーシアフィリピンタイ 各国の消費者物価上昇率 ( 前年同月比 ) の推移 (11 年 1 月 ~1 年 1 月 月次 ) 中国インドネシアマレーシアフィリピンタイ 各国の政策金利の推移 中国マレーシアタイ (11 年 1 月末 ~1 年 1 月末 月次 ) インドネシアフィリピン - /Q 11/Q 11/Q 1/Q 1/Q 13/Q 13/Q ( 年 / 期 ) マレーシア タイは13 年 7-9 月期までのデータを使用 中国 マレーシア は13 年 1 月までのデータを使用 中国 :1 年物貸出基準金利 インドネシア :BI 金利 マレーシア : 翌日物政策金利 フィリピン : 翌日物借入金利 タイ : 翌日物レポ金利を使用 前月の振り返り 1 月は中国 韓国 台湾 フィリピンで 13 年 -1 月期の実質 GDP( 国内総生産 ) 成長率が発表されました 中国の 13 年 -1 月期実質 GDP 成長率は前年同期比 +7.7% と前期の同 +7.% から小幅減速したものの 13 年通年は前年比 +7.7% と政府目標の同 +7.5% を上回り 安定成長が続いていることが確認されました 韓国 台湾の 13 年 -1 月期実質 GDP 成長率は消費 設備投資が牽引し 前期から伸びが加速しました 一方 は前期比年率で 5 四半期ぶりにマイナス成長となりました フィリピンは昨年 11 月の大型台風被害の影響もあり 13 年 -1 月期 GDP 成長率は前年同期比 +.5% と前期の同 +.9% から減速しました 農林水産業の伸びが低調となった一方 製造業 サービス業は底堅く推移しました 海外からの送金が消費を下支えしたほか 通貨安による輸出競争力の回復も寄与しました その他の国では タイやインドの景気減速感が強まりました 反政府デモの長期化など政情混乱が続くタイでは 企業景況感や消費者信頼感の低下が続きました インドは 11 月の鉱工業生産が前年同月比で ヵ月連続で減少したほか 輸出の伸びにも頭打ち感が強まりました インドネシアは 11 月の貿易収支が ヵ月連続で黒字となったことに加えて 政府が未加工鉱石の輸出制限を実施直前に緩和したことから 先行きの輸出持ち直しへの期待が高まりました インフレ率は総じて落ち着いているものの 台風被害の影響で食品価格が上昇したフィリピン 補助金削減を目的としたガソリンや砂糖の値上げの影響が続くマレーシアでは消費者物価上昇率が加速しました 中国は ヵ月連続で PMI( 購買担当者指数 ) の悪化が目立ったことや 影の銀行 問題や住宅価格の高騰など背景に中国人民銀行が引き締め気味の政策運営を続けていることなど 先行きの景気に警戒感が強まっています しかし中国当局は構造改革と安定成長の両立へ向けた政策運営を表明しており 雇用への悪影響が出るような成長率の減速があれば 相応の財政出動や流動性供給などの景気てこ入れ策が打ち出されるとの見方が市場では多い模様です ただし 月は春節休暇の影響で経済指標の発表が限られること 3 月の全国人民代表大会 ( 全人代 国会に相当 ) まで時間があることから しばらくは景気減速懸念がくすぶる見込みです その他のアジア新興国は内需の動向はまちまちであるものの 先進国の景気回復や中国の安定成長を背景に 総じて輸出の持ち直しが見込まれます インドネシアは 1 月の貿易黒字が 年 1 ヵ月ぶりの高水準となり 通貨下落の主因となった経常赤字の改善が期待されます 一方 政情混乱の続くタイでは一段の景気減速が見込まれます また中央銀行がインフレ抑制姿勢を強めているインドは政策金利の高止まりから景気回復ペースは緩やかとなりそうです 当資料は三井住友トラスト アセットマネジメントが作成したものであり 金融商品取引法に基づく開示書類ではなく 証券取引の勧誘を目的としたものでもありません 当資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください 1/5
株式 REIT 前月の振り返りアジア株式市場はまちまちの展開となりました 米量的緩和縮小 中国景気への警戒感が月を通じて重石となったほか 月後半にはアルゼンチン ペソやトルコ リラなどの新興国通貨の下落の影響から 外国人投資家の売りが加速する場面もありました 中国は構造改革が進展すれば大企業の業績には逆風との見方が強く 上海総合指数は一時節目の,ポイントを下回りました 韓国は時価総額の大きいハイテク 自動車の決算が低調となり約 5ヵ月ぶりの安値をつけたものの 円安 ウォン高の一服を受けて下げ幅を縮小しました 1 月に史上最高値をつけていたインド マレーシアは利益確定目的の売りが強まり下落しました タイは政情混乱が続くものの 暴力行為などは比較的抑えられており 月後半はもみ合いでの推移が続きましたが 月間では3ヵ月連続で下落しました 一方 インドネシアは経常赤字拡大への懸念が和らいだことや フィリピンは1 月の株価下落の反動に加えて相対的なファンダメンタルズ ( 経済の基礎的条件 ) の良好さが再評価されたことから上昇しました アジアREIT 市場は ともに下落しました 両市場とも 中国の景況感指数の悪化や新興国通貨の下落を受けて投資家心理が悪化し 月を通じて弱含み推移となりました 月のアジア株式市場は反発が期待されるものの上値は重そうです 一部の新興国通貨の下落は各国固有の要因が大きく 徐々に影響が薄れるものの 米量的緩和縮小の影響を見極めたいとの投資家心理や中国景気への警戒感が重石となる見込みです 一方 アジア新興国は経常収支 財政状況 インフレ動向 政治情勢などが その他の地域の新興国と比較して相対的に安定感があり 株価の下値余地も限られそうです アジアREIT 市場は 安定した業績動向を背景とした高い配当成長への期待から中長期的には堅調な推移が見込まれます 一方 短期的には米量的緩和縮小を受けた景気や長期金利の動向を見極めたいとの投資家心理から神経質な展開が続きそうです 各国の株価指数の推移 5 11/1 1/1 13/1 1/1 グラフ開始日をとして指数化 使用している指数についてはページをご覧ください 1 1 1 1 15 マレーシア日本 各国の REIT 指数の推移 (11 年 1 月末 ~1 年 1 月末 日次 ) フィリピン タイインドネシアマレーシアインド韓国台湾 グラフ開始日をとして指数化 各国 地域のREIT 指数は S&P REIT 指数 ( 現地通貨建て 配当なしベース ) の各国 地域のインデックスを使用 中国 (11 年 1 月末 ~1 年 1 月末 月次 ) 当資料は三井住友トラスト アセットマネジメントが作成したものであり 金融商品取引法に基づく開示書類ではなく 証券取引の勧誘を目的としたものでもありません 当資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください /5
債券 各国の国債利回りの推移 為替 各国の為替の推移 ( 対円 ) 1 (11 年 1 月末 ~1 年 1 月末 日次 ) インドネシア マレーシア フィリピン タイ 1 13 中国 人民元タイ バーツマレーシア リンギットドル (11 年 1 月末 ~1 年 1 月末 日次 ) インドネシア ルピア ドルフィリピン ペソインド ルピー 年国債の利回り 前月の振り返りアジア債券市場ではフィリピンの国債利回りの上昇が目立ちました フィリピンでは大型台風による農産物被害や供給網障害の影響から食料品やエネルギー価格が上昇し 1 月の消費者物価上昇率が前年同月比 +.1% と 11 月の同 +3.3% から大幅に加速しました タイは景気減速懸念を背景に一時 年国債利回りが.3% 台まで低下したものの 中央銀行の利下げ見送りを受けて.% 台へ上昇しました インドネシアは月初に 年国債利回りが約 3 年ぶりに 9% 台まで上昇しました 同国のインフレ圧力の高まりには一服感があるものの 国債入札を控えて需給悪化を警戒した売りが強まりました その後は.% 台まで低下したものの リスク回避傾向が強まった月後半には一時 9.1% まで上昇しました 月のアジア債券市場はもみ合い推移が続きそうです フィリピンやマレーシアでは緩やかなペースながらも 前年同月比で消費者物価上昇率の加速が見込まれる一方 タイ インドネシアの消費者物価上昇率は概ね横ばい圏での推移が続いています 各国の景気やインフレの方向感に影響を与えるような国内の新規材料は乏しいため 米長期金利の動向や新興国全般の通貨動向に左右される展開となりそうです 7 グラフ開始日を として指数化 前月の振り返りアジア市場の通貨は総じて下落しました 米量的緩和縮小への警戒感が重石となったほか 月後半はアルゼチン ペソやトルコ リラなどの一部の新興国通貨の急落を受けたリスク回避傾向の影響を受けました マレーシア リンギットが対米ドルで 年 5 月以来 フィリピン ペソが 年 月以来の安値をつけるなど 下げ幅が大きくなりました 一方 昨年大きく下落したインドネシア ルピアは経常赤字への懸念が和らいだことから対米ドルでは概ね横ばい圏で推移しました タイでは反政府デモ隊による バンコク封鎖 の動き 政府による非常事態宣言の発動 月の総選挙への妨害など政情混乱が続いたものの 暴力行為などが比較的に抑えられていたことから タイ バーツは他通貨並みの下落にとどまりました 月のアジア通貨は 上値が重い展開が続きそうです 米量的緩和縮小の影響を見極めたいとの投資家心理や中国景気への警戒感を背景に アジア通貨全般に買いの動きが鈍ることに加えて 足もとでの日米株式下落によるリスク回避傾向 日米金利差の縮小から米ドル / 円の反発にも時間がかかる見込みです 日本銀行の政策決定会合での追加金融緩和 G( カ国 地域 ) 財務相 中央銀行総裁会議で新興国通貨安定へ向けた協調姿勢の確認などがあるのか注目されます 当資料は三井住友トラスト アセットマネジメントが作成したものであり 金融商品取引法に基づく開示書類ではなく 証券取引の勧誘を目的としたものでもありません 当資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください 3/5
アジア市場の主な指標 (13 年 1 月末 ~1 年 1 月末 月次 ) 株式 REIT 国債利回り 国 指数名 月間騰落率 国 1 月末 1 月末前月末比 中国 上海総合指数 3.9% インドネシア 7.% 7.%.% ハンセン H 株指数 9.% マレーシア 3.15% 3.1%.% 台湾 加権指数 1.73% フィリピン 3.%.5%.5% 韓国 韓国総合株価指数 3.9% タイ.3%.5%.1% インド ムンバイ SENSEX3 3.%.1%.37%.% マレーシア S&P REIT 指数は現地通貨建て 配当なしベースを使用.3% 3.37% インドネシアジャカルタ総合指数 3.3% タイ 1.% フィリピンフィリピン総合指数.57% ストレートタイムズ指数 FTSE ブルサマレーシア KLCI 指数 SET 指数 S&P REIT 指数 S&P REIT 指数 5.79% 1.71% マレーシア S&PマレーシアREIT 指数.% 年国債の利回りを使用 数値は小数点第 3 位を四捨五入して表示 為替 通貨 ( 単位 : 円 ) 1 月末 1 月末 月間騰落率 中国 人民元 1.97 17.37.3% ドル 13. 13.59.5% インド ルピー 1. 1.7 3.9% インドネシア ルピア.5. 1.1% ドル.7 3..% マレーシア リンギット 3. 3. 3.9% タイ バーツ 3.1 3..5% フィリピン ペソ.7.37.% インドネシア ルピアは ルピア当たりのデータ 当資料の掲載内容について 当資料に掲載している表やグラフは 信頼できると判断したデータを基に三井住友トラスト アセットマネジメントが作成しています 当資料に掲載している見通しは レポート作成時点における三井住友トラスト アセットマネジメントの見通しであり 将来の運用成果を保証するものではありません 当資料は三井住友トラスト アセットマネジメントが作成したものであり 金融商品取引法に基づく開示書類ではなく 証券取引の勧誘を目的としたものでもありません 当資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください /5
ご留意事項 当資料は三井住友トラスト アセットマネジメントが投資判断の参考となる情報提供を目的として作成したものであり 金融商品取引法に基づく開示書類ではありません ご購入のお申込みの際は最新の投資信託説明書 ( 交付目論見書 ) の内容を必ずご確認のうえ ご自身でご判断ください 投資信託は値動きのある有価証券等 ( 外貨建資産には為替変動リスクを伴います ) に投資しますので基準価額は変動します したがって 投資元本や利回りが保証されるものではありません ファンドの運用による損益は全て投資者の皆様に帰属します 投資信託は預貯金や保険契約とは異なり預金保険機構および保険契約者保護機構等の保護の対象ではありません また 証券会社以外でご購入いただいた場合は 投資者保護基金の保護の対象ではありません 当資料は信頼できると判断した各種情報等に基づき作成していますが その正確性 完全性を保証するものではありません また 今後予告なく変更される場合があります 当資料中の図表 数値 その他データについては 過去のデータに基づき作成したものであり 将来の成果を示唆あるいは保証するものではありません 当資料で使用している各指数に関する著作権等の知的財産権 その他の一切の権利はそれぞれの指数の開発元もしくは公表元に帰属します 当資料は三井住友トラスト アセットマネジメントが作成したものであり 金融商品取引法に基づく開示書類ではなく 証券取引の勧誘を目的としたものでもありません 5/5