2 障害者総合支援法等について

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医療的ケア児について

障害福祉計画資料 3 障害福祉サービスの目標 1 成果目標 柱 No. 事業 単位 2020 年度 解説 3 暮らしを支えるサービスの充実 3 1 福祉施設の入所者の地域生活への移行 目標値 年度末までに地域生活へ移行する施設入所者数 ( 移行率 ) 年度末時点の施設入所者数

01 【北海道】

1 計画策定の背景と趣旨 昭和 56(1981) 年の 完全参加 をテーマとする 国際障害者年 を契機に, 障害者福祉は大きく変化しました 国では, 平成 5(1993) 年 3 月に 障害者対策に関する新長期計画 が策定され, 同年 12 月には 障害者基本法 * が施行されました 以後も, 平成

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計画の策定にあたって 今回策定する あま市障がい者計画及び障がい福祉計画 は 現行の 障害者基本法 に定める 障害者計画 と 現行の 障害者自立支援法 に定める 障害福祉計画 を一体のものとしてとらえ 今後の制度改正を踏まえた あま市総合計画 を上位計画とする障がいのある人に対する支援活動や障がい者

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第 4 章施策の展開 1 到達目標障害のある方の自立支援の観点から 地域生活への移行や就労支援などの主要な課題に対応するため 国の基本指針 11 に示された見込量の確保に係る目標事項について 本市における障害福祉計画 ( 第 4 期 ) 期間中の実績等を踏まえ 到達目標 12 を設定します 一覧 (

 

6 児童福祉法の改正 24 年 4 月には 障害者自立支援法と児童福祉法に分かれていた障がい児 の支援体制を一元化する改正がなされ 市町村が支給決定する障がい児通所支援 と都道府県が支給決定する障がい児入所支援が創設されました 7 障害者虐待防止法の施行 24 年 10 月には 障害者虐待の防止 養

(頭紙)公布通知

地域包括ケアシステムの構築について 団塊の世代が 75 歳以上となる 2025 年を目途に 重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう 医療 介護 予防 住まい 生活支援が包括的に確保される体制 ( 地域包括ケアシステム ) の構築を実現 今後

表紙 雛形(都道府県、市町村、関係団体)介護保険計画課

( 参考 ) 平成 29 年度予算編成にあたっての財務大臣 厚生労働大臣の合意事項 ( 平成 29 年 12 月 19 日大臣折衝事項の別紙 ) < 医療制度改革 > 別紙 (1) 高額療養費制度の見直し 1 現役並み所得者 - 外来上限特例の上限額を 44,400 円から 57,600 円に引き上

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障害児 障害者の社会参加の機会の確保及び地域社会における共生を支援するため 障害福祉サービスの充実及び地域生活支援事業の着実な実施 並びに就労支援 精神障 害者や発達障害者などへの支援施策を推進する 1 障害福祉サービスの確保 地域生活支援などの障害児 障害者支援の推進 1 兆 7,172 億円 障

介護保険制度改正の全体図 2 総合事業のあり方の検討における基本的な考え方本市における総合事業のあり方を検討するに当たりましては 現在 予防給付として介護保険サービスを受けている対象者の状況や 本市におけるボランティア NPO 等の社会資源の状況などを踏まえるとともに 以下の事項に留意しながら検討を

< F2D819B C E6A7464>

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2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(第7次地方分権一括法)の概要

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幼児期の教育 保育の需給計画 ( 平成 28 年度実績 ) の点検 評価結果について 資料 2 1 需給計画の策定 かながわ子どもみらいプラン においては 待機児童の解消を図り 子育て家庭のニーズにあった就学前児童の教育 保育の提供体制の充実を計画的に進めるため 各年度 ( 平成 27 年度 ~ 平

Microsoft Word - 介護保険最新情報vol.556表紙

障害者自立支援法等の一部を改正する法律案の概要

Microsoft Word - 調査結果

1_【鑑】「生活困窮者自立支援制度と介護保険制度との連携について(通知)」の一部改正について

<Title>

07体制届留意事項(就労継続支援A型)

【資料3】「児童福祉法等の一部を改正する法律」の概要(7.22現在)

被用者年金一元化法による追加費用削減について 昨年 8 月に社会保障 税一体改革関連法の一つとして被用者年金一元化法が成立 一元化法では 追加費用財源の恩給期間にかかる給付について 以下の配慮措置を設けた上で 負担に見合った水準まで一律に 27% 減額することとし 本年 8 月まで ( 公布から 1

緊急に措置すべき事項

☆表紙・目次 (国会議員説明会用:案なし)

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愛知県アルコール健康障害対策推進計画 の概要 Ⅰ はじめに 1 計画策定の趣旨酒類は私たちの生活に豊かさと潤いを与える一方で 多量の飲酒 未成年者や妊婦の飲酒等の不適切な飲酒は アルコール健康障害の原因となる アルコール健康障害は 本人の健康問題だけでなく 家族への深刻な影響や飲酒運転 自殺等の重大

2 経口移行加算の充実 経口移行加算については 経管栄養により食事を摂取している入所者の摂食 嚥 下機能を踏まえた経口移行支援を充実させる 経口移行加算 (1 日につき ) 28 単位 (1 日につき ) 28 単位 算定要件等 ( 変更点のみ ) 経口移行計画に従い 医師の指示を受けた管理栄養士又

平成29 年度介護報酬改定による介護職員処遇改善加算の拡充について【介護保険最新情報Vol.580】(厚生労働省老健局振興課、老人保健課:H )

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私立幼稚園の新制度への円滑移行について

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20★◎事業所評価加算に関する事務処理手順及び様式例について

Microsoft Word (全文)障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく自立支援給付と介護保険制度との適用関係等について

第28回介護福祉士国家試験 試験問題「社会の理解」

Microsoft PowerPoint - (セット版(案トレ))(H30年度障害報酬改定の基本的な方向性について(検討チーム終了後)

表紙 雛形(都道府県、市町村、関係団体)介護保険計画課

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計画の今後の方向性

< 現行 > 対象者医療区分 Ⅰ(Ⅱ Ⅲ 以外の者 ) 1 * 医療の必要性の低い者医療区分 Ⅱ Ⅲ 1 2 * 医療の必要性の高い者 ( 指定難病患者を除く ) 3 指定難病患者 2 生活療養標準負担額のうちにかかる部分 1 日につき32 1 日につき 1 日につき < 見直し後 > 対象者医療区

入院時生活療養費の見直し内容について(厚生労働省保険局保険課:H29.4.7)

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Microsoft Word - 表紙 雛形(保険者入り)高齢者支援課180320

指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準 ( 平成 12 年厚生省告示第 20 号 ) 介護保険法第 46 条第 2 項及び第 58 条第 2 項の規定に基づき 指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準を次のように定め 平成 12 年 4 月 1 日から適用する 一指定居宅介護支


01 表紙 雛形(都道府県、市町村、関係団体)介護保険計画課

問 2 次の文中のの部分を選択肢の中の適切な語句で埋め 完全な文章とせよ なお 本問は平成 28 年厚生労働白書を参照している A とは 地域の事情に応じて高齢者が 可能な限り 住み慣れた地域で B に応じ自立した日常生活を営むことができるよう 医療 介護 介護予防 C 及び自立した日常生活の支援が

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障害児・発達障害支援_

地域生活支援事業サービス提供事業者登録要綱

医療費適正化計画の概要について 国民の高齢期における適切な医療の確保を図る観点から 医療費適正化を総合的かつ計画的に推進するため 国 都道府県は 医療費適正化計画を定めている 根拠法 : 高齢者の医療の確保に関する法律作成主体 : 国 都道府県計画期間 :5 年 ( 第 1 期 : 平成 20~24

地域包括ケア構築に向けた実態調査の実施 ひとり暮らし高齢者 高齢者のみ世帯 の全てを訪問形式で調査 地域全体で生活支援等必要なサービス内容を検討 H24 年度 H24.7 月 ~ひとり暮らし実態調査 ( 訪問 ) 集計 解析 ( 名古屋大学 )1 H 福祉を考える集会 ( 住民 関係者

1_【鑑】「生活困窮者自立支援法の施行に伴う多重債務者対策担当分野との連携について(通知)」の一部改正について

改定事項 基本報酬 1 入居者の医療ニーズへの対応 2 生活機能向上連携加算の創設 3 機能訓練指導員の確保の促進 4 若年性認知症入居者受入加算の創設 5 口腔衛生管理の充実 6 栄養改善の取組の推進 7 短期利用特定施設入居者生活介護の利用者数の上限の見直し 8 身体的拘束等の適正化 9 運営推

老発第    第 号

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消費税 5% 引上げによる社会保障制度の安定財源確保 消費税率 ( 国 地方 ) を 2014 年 4 月より 8% へ 2017 年 4 月より 10% へ段階的に引上げ 消費税収の使い途は 国分については これまで高齢者 3 経費 ( 基礎年金 老人医療 介護 ) となっていたが 今回 社会保障

1 広島市障害者計画の策定について

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第3章 指導・監査等の実施

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那智勝浦町 障害

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流山市子ども・子育て会議

地域支援事業交付金の算定方法について

子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

Microsoft PowerPoint - 7.【資料3】国民健康保険料(税)の賦課(課税)限度額について

いる 〇また 障害者の権利に関する条約 においては 障害に基づくあらゆる差別を禁止するものとされている 〇一方 成年被後見人等の権利に係る制限が設けられている制度 ( いわゆる欠格条項 ) については いわゆるノーマライゼーションやソーシャルインクルージョン ( 社会的包摂 ) を基本理念とする成年

7 対 1 10 対 1 入院基本料の対応について 2(ⅲ) 7 対 1 10 対 1 入院基本料の課題 将来の入院医療ニーズは 人口構造の変化に伴う疾病構成の変化等により より高い医療資源の投入が必要となる医療ニーズは横ばいから減少 中程度の医療資源の投入が必要となる医療ニーズは増加から横ばいにな

3 高齢者 介護保険を取り巻く現状 1 人口 高齢化率本市は高齢化率が 45% を超えており 本計画の最終年度である 2020( 平成 32) 年度には 高齢化率 48.0% 2025( 平成 37) 年度には高齢化率 49.7% まで増加することが推計されます また 2018( 平成 30) 年以

通常の届出に係る加算等のサービス種類算定の開始時期 定期巡回 随時対応型訪問介護 届出が毎月 15 日以前になされた場合には看護翌月から 複合型サービス( 看護小規模多 16 日以降になされた場合には翌々月から機能型居宅介護 ) 夜間対応型訪問介護 ( 介護予防 ) 認知症対応型通所介護 ( 介護予

出時に必要な援助を行うことに関する知識及び技術を習得することを目的として行われる研修であって 別表第四又は別表第五に定める内容以上のものをいう 以下同じ ) の課程を修了し 当該研修の事業を行った者から当該研修の課程を修了した旨の証明書の交付を受けた者五行動援護従業者養成研修 ( 知的障害又は精神障

13【東京都再修正版】平成28年度第2回精神障害者の地域移行担当者等会議【事前課題】シート290222

 

- 2 - いては 新基準別表の 1 のイ中 1,458 単位 とあるのは 1,611 単位 と 729 単位 とあるのは 806 単位 と 同 1 のロ中 1,207 単位 とあるのは 1,310 単位 と 603 単位 とあるのは 65 5 単位 と 同 1 の注 6 中 減算する とあるのは

事務連絡 令和元年 8 月 2 日 各都道府県障害保健福祉主管課御中 厚生労働省社会 援護局 障害保健福祉部企画課 障害福祉サービス等報酬改定等に係るインタフェース仕様書 確定版 等の提示について 障害保健福祉行政の推進については 平素よりご尽力を賜り厚く御礼申し上げます 令和元年 10 月に実施さ

06 参考資料1 平成30年度介護報酬改定における各サービス毎の改定事項について

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= 掲載済 12 短期入所生活介護 (P107~P121) 13 短期入所療養介護 (P122~P131) 16 福祉用具貸与 (P153~P158) 17 (P159~P170) 18 入居者生活介護 地域密着型入居者生活介護 (P171~P183) 20 介護老人福祉施設 地域密着型介護老人福祉

02_01_「Q&A VOL.1(平成30年3月30日)」

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Microsoft PowerPoint - 01_居宅訪問型児童発達支援

付加退職金の概要 退職金の額は あらかじめ額の確定している 基本退職金 と 実際の運用収入等に応じて支給される 付加退職金 の合計額として算定 付加退職金は 運用収入等の状況に応じて基本退職金に上乗せされるものであり 金利の変動に弾力的に対応することを目的として 平成 3 年度に導入 基本退職金 付

介護給付費等単位数サービスコードについてサービスコードの構成 : サービス種類 サービス種類コード : サービス種類 居宅介護重度訪問介護同行援護行動援護療養介護生活介護経過的生活介護短期入所重度包括施設入所支援経過的施設入所支援自立訓練 ( 機能訓練 ) 自立訓練 ( 生活訓練 ) 宿泊型自立訓練

報酬改定(就労系サービス)

京都府がん対策推進条例をここに公布する 平成 23 年 3 月 18 日 京都府知事山田啓二 京都府条例第 7 号 京都府がん対策推進条例 目次 第 1 章 総則 ( 第 1 条 - 第 6 条 ) 第 2 章 がん対策に関する施策 ( 第 7 条 - 第 15 条 ) 第 3 章 がん対策の推進

Transcription:

全国厚生労働関係部局長会議 ( 厚生分科会 ) 資料 平成 29 年 1 月 20 日 ( 金 ) 社会 援護局障害保健福祉部

主な説明項目 1 平成 29 年度障害保健福祉部予算案について (1) 平成 29 年度障害保健福祉部予算案について 3 2 障害者総合支援法等について (1) 改正障害者総合支援法の施行について 7 (2) 第 5 期障害福祉計画に係る基本指針について 10 (3) 障害者総合支援法の対象疾病 ( 難病等 ) の見直しについて 28 (4) 療育手帳のマイナンバー制度における取扱いについて 34 (5) 地方分権について 35 3 障害者の地域生活における基盤整備の推進について (1) 地域生活支援事業等の拡充について 41 (2) 平成 29 年度予算案における社会福祉施設等施設整備費について 43 (3) 地域生活支援拠点等の整備について 45

(4) 放課後等デイサービス 就労継続支援 A 型の運用の見直しについて 46 (5) 障害者優先調達推進法に基づく調達の推進について 49 (6) 相談支援の充実等について 52 (7) 障害者虐待の未然防止 早期発見等について 58 (8) 発達障害支援施策の推進について 64 (9) 医療的ケア児の支援体制の整備について 69 (10) 平成 29 年度障害福祉サービス等経営実態調査の実施について 72 (11) 障害者の芸術文化活動に対する支援について 73 (12) 障害者自立支援機器等の開発促進について 78 4 精神保健医療福祉施策の推進について (1) 精神保健福祉法の見直しについて 83 (2) 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築について 87 (3) 依存症対策について 96 5 障害者差別解消法について (1) 障害者差別解消法に基づく合理的配慮の提供について 115

1 平成 29 年度障害保健福祉部関係 予算案について

(1) 平成 29 年度障害保健福祉部予算案について 予算額 (28 年度予算額 ) (29 年度予算案 ) 1 兆 6,345 億円 1 兆 7,486 億円 (+1,141 億円 +7.0%) ( うち復興特会 21 億円 ) 主な施策 ( 対前年度増 減額 ) 障害福祉サービス等の確保 地域生活支援等 1 良質な障害福祉サービス 障害児支援の確保 1 兆 2,231 億円 (+1,072 億円 ) うち障害福祉人材の処遇改善 (+ 120 億円 ) 2 地域生活支援事業等の拡充 488 億円 (+ 24 億円 ) 3 障害福祉サービス提供体制の整備 ( 社会福祉施設等施設整備費 ) 71 億円 (+ 1 億円 ) 他に 平成 28 年度第 2 次補正予算で118 億円を計上 4 医療的ケア児に対する支援 0.2 億円 ( 新 規 ) 障害児 障害者の自立及び社会参加の支援等 1 芸術文化活動の支援の推進 ( 一部再掲 ) 2.5 億円 (+ 1 億円 ) 2 障害者自立支援機器の開発の促進 1.6 億円 (+ 0.04 億円 ) 地域移行 地域定着支援などの精神障害者施策の推進 1 精神障害者の地域移行 地域定着支援の推進 2.3 億円 (+ 1.9 億円 ) 2 精神科救急医療体制の整備 16 億円 (+ 1.5 億円 ) 発達障害児 発達障害者の支援施策の推進 ( 一部再掲 ) 2.1 億円 (+ 0.1 億円 ) 障害者に対する就労支援の推進 ( 再掲 ) 11.2 億円 (+ 0.3 億円 ) 依存症対策の推進 5.3 億円 (+ 4.2 億円 ) 東日本大震災や熊本地震からの復旧 復興への支援 22 億円 ( 8.4 億円 ) -3-

-4- 障害福祉サービス等予算の推移障害福祉サービス関係予算額は10 年間で2 倍以上に増加している ( 億円 ) 5,380 億円 5,840 億円 (+8.6%) 5,989 億円 (+2.5%) 6,716 億円 (+12.1%) 7,346 億円 (+9.4%) 8,406 億円 (+14.4%) 9,314 億円 (+10.8%) 10,849 億円 (+4.6%) 10,373 億円 (+11.4%) 11,560 億円 (+6.5%) 12,656 億円 (+9.5%) ( 注 1) 平成 20 年度の自立支援給付費予算額は補正後予算額である ( 注 2) 平成 21 年度の障害児措置費 給付費予算額は補正後予算額である ( 注 3) 平成 29 年度の地域生活支援事業等には地域生活支援促進事業分も含まれる

2 障害者総合支援法等について

(1) 改正障害者総合支援法の施行について 今後のスケジュール ( 予定 ) 時期 内容 平成 29 年 2 月平成 29 年 3 月目途平成 29 年春頃 平成 29 年夏頃 平成 30 年 3 月目途 基本指針 ( 厚生労働省告示 ) の改正案のパブコメ 基本指針 ( 厚生労働省告示 ) の改正 各地方自治体において第 5 期障害福祉計画の策定作業 改正法に関する関係政省令等の改正について 社会保障審議会障害者部会で議論 報酬改定については別の検討会で議論 改正法に関する関係政省令の改正 ( 平成 30 年 4 月施行 ) 新しく創設するサービス ( 自立生活援助 就労定着支援等 ) に係る支援の対象者 内容 期間 介護保険サービスの利用者負担軽減措置の対象者 軽減額 情報公表制度関係 ( 公表する情報など ) 等 報酬改定に関する関係省令等の改正 ( サービスの報酬額 サービス事業者の指定要件関係 ) 平成 30 年 4 月 改正法の施行 -7-

趣旨 障害者が自らの望む地域生活を営むことができるよう 生活 と 就労 に対する支援の一層の充実や高齢障害者による介護保険サービスの円滑な利用を促進するための見直しを行うとともに 障害児支援のニーズの多様化にきめ細かく対応するための支援の拡充を図るほか サービスの質の確保 向上を図るための環境整備等を行う 概要 1. 障害者の望む地域生活の支援 (1) 施設入所支援や共同生活援助を利用していた者等を対象として 定期的な巡回訪問や随時の対応により 円滑な地域生活に向けた相談 助言等を行うサービスを新設する ( 自立生活援助 ) (2) 就業に伴う生活面の課題に対応できるよう 事業所 家族との連絡調整等の支援を行うサービスを新設する ( 就労定着支援 ) (3) 重度訪問介護について 医療機関への入院時も一定の支援を可能とする (4) 65 歳に至るまで相当の長期間にわたり障害福祉サービスを利用してきた低所得の高齢障害者が引き続き障害福祉サービスに相当する介護保険サービスを利用する場合に 障害者の所得の状況や障害の程度等の事情を勘案し 当該介護保険サービスの利用者負担を障害福祉制度により軽減 ( 償還 ) できる仕組みを設ける 2. 障害児支援のニーズの多様化へのきめ細かな対応 (1) 重度の障害等により外出が著しく困難な障害児に対し 居宅を訪問して発達支援を提供するサービスを新設する (2) 保育所等の障害児に発達支援を提供する保育所等訪問支援について 乳児院 児童養護施設の障害児に対象を拡大する (3) 医療的ケアを要する障害児が適切な支援を受けられるよう 自治体において保健 医療 福祉等の連携促進に努めるものとする (4) 障害児のサービスに係る提供体制の計画的な構築を推進するため 自治体において障害児福祉計画を策定するものとする 3. サービスの質の確保 向上に向けた環境整備 (1) 補装具費について 成長に伴い短期間で取り替える必要のある障害児の場合等に貸与の活用も可能とする (2) 都道府県がサービス事業所の事業内容等の情報を公表する制度を設けるとともに 自治体の事務の効率化を図るため 所要の規定を整備する 施行期日 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び児童福祉法の一部を改正する法律 ( 概要 ) 平成 30 年 4 月 1 日 (2.(3) については公布の日 ( 平成 28 年 6 月 3 日 )) -8- ( 平成 28 年 5 月 25 日成立 同年 6 月 3 日公布 )

-9- 障害福祉サービス等に係る給付費の審査支払事務の見直しについて 給付費の審査をより効果的 効率的に実施できるよう 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び児童福祉法の一部を改正する法律 において 自治体が国保連に障害福祉サービス等に係る給付費の 審査 を委託することを可能とする旨の規定が盛り込まれた ( 平成 30 年 4 月施行 ) 改正法が成立したことを受け 国民健康保険中央会では 障害者総合支援法等審査事務研究会 を設置し 平成 28 年 5 月より 12 月にかけて計 6 回にわたり 障害福祉サービス等の給付費等に係る審査支払事務の効果的 効率的な実施に向けた対応について議論が行われ 報告書が取りまとめられている 報告書及び概要版については 下記の URL に掲載されている https://www.kokuho.or.jp/concern/concern_care.html 報告書では 審査支払事務で課題となっている 1 事業者の請求にかかる事項 2 国保連合会の一次審査等にかかる事項 3 市町村等の審査事務にかかる事項 4 審査用資料にかかる事項 5 台帳整備にかかる事項といった点について 段階的に対応を行う必要があることを主な内容としている このため自治体事務にも少なからぬ影響が生じるものと考えている 今後 審査支払事務の効果的 効率的な実施に向けて 具体的に取り組む内容及びスケジュール等については順次お知らせする

-10- (2) 第 5 期障害福祉計画に係る基本指針について 都道府県 市町村の障害福祉計画は 現行の第 4 期計画の計画期間が平成 29 年度末までであること また 児童福祉法の改正により 都道府県 市町村において障害児福祉計画を定めるものとされたことから 平成 30 年度を初年度とする第 5 期計画の作成に係る国の基本指針の見直しについて 昨年 10 月から社会保障審議会障害者部会で御議論いただいた 基本指針の告示については パブリックコメント等の手続を経た上で 今年度内を目処に行う予定である 各自治体は 平成 29 年度中に障害福祉計画及び障害児福祉計画を策定する なお 第 5 期計画に係る基本指針における主な改正点としては 各成果目標について 障害者の高齢化 重度化の状況を踏まえた目標値の見直しや 新たなサービスである就労定着支援の目標設定 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築に係る成果目標の設定 変更 児童福祉法の一部改正により 障害児福祉計画を定めるものとされたことを踏まえ 障害児支援の提供体制の整備について 項目を設定 ニッポン一億総活躍プランを踏まえ 地域共生社会 の実現に向けた基本理念を記述すること 発達障害者支援法の改正に伴う内容の充実等を予定している 詳細な内容については 第 83 回社会保障審議会 ( 障害者部会 ) の資料 (http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126730) をご参照頂きたい

第 5 期障害福祉計画に係る国の基本指針の見直しについて 1. 基本指針について 基本指針 ( 大臣告示 ) は 障害福祉施策に関する基本的事項や成果目標等を定めるもの 今年度中に新たな指針を示す 都道府県 市町村は 基本指針に即して 3 か年の 障害福祉計画 を策定 次期計画期間は H3032 年度 2. 基本指針見直しの主なポイント 地域における生活の維持及び継続の推進 就労定着に向けた支援 地域共生社会の実現に向けた取組 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築 障害児のサービス提供体制の計画的な構築 発達障害者支援の一層の充実 3. 成果目標 ( 計画期間が終了する H32 年度末の目標 ) 1 施設入所者の地域生活への移行 地域移行者数:H28 年度末施設入所者の9% 以上 施設入所者数:H28 年度末の2% 以上削減 高齢化 重症化を背景とした目標設定 2 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築 項目の見直し 保健 医療 福祉関係者による協議の場( 各圏域 各市町村 ) の設置 精神病床の1 年以上入院患者数 :14.6 万人 15.7 万人に (H26 年度末の18.5 万人と比べて3.9 万人 2.8 万人減 ) 退院率: 入院後 3ヵ月 69% 入院後 6ヵ月 84% 入院後 1 年 90% (H27 年時点の上位 10% の都道府県の水準 ) 3 地域生活支援拠点等の整備 各市町村又は各圏域に少なくとも1つ整備 4 福祉施設から一般就労への移行 一般就労への移行者数 : H28 年度の 1.5 倍 就労移行支援事業利用者 :H28 年度の 2 割増 移行率 3 割以上の就労移行支援事業所 :5 割以上 実績を踏まえた目標設定 就労定着支援 1 年後の就労定着率 :80% 以上 ( 新 ) 5 障害児支援の提供体制の整備等 新たな項目 児童発達支援センターを各市町村に少なくとも 1 カ所設置 保育所等訪問支援を利用できる体制を各市町村で構築 主に重症心身障害児を支援する児童発達支援事業所 放課後等デイサービスを各市町村に少なくとも 1 カ所確保 医療的ケア児支援の協議の場 ( 各都道府県 各圏域 各市町村 ) の設置 (H30 年度末まで ) 4. その他の見直し 障害者虐待の防止 養護者に対する支援 発達障害者支援の一層の充実 難病患者への一層の周知 障害を理由とする差別の解消の推進 意思決定支援 成年後見制度の利用促進の在り方

-12-1 施設入所者の地域生活移行者数に関する目標について 第 83 回社会保障審議会 ( 障害者部会 ) 資料より 施設入所者の地域生活移行者数に関する現状 〇平成 25 年度末の施設入所者を母数とした地域生活移行者の割合は 平成 27 年度末時点で 3.3% であり 引き続き 現状の水準で推移した場合 平成 29 年度末の目標値である 12% を下回る状況 〇また 直近 3 カ年 ( 平成 25 年 平成 27 年 ) の地域移行生活移行者の水準を踏まえると 平成 28 年度末の施設入所者数を母数とした地域生活移行者の割合は 平成 32 年度末までに 8.4% となる見込み 成果目標 ( 案 ) 〇施設入所者の重度化 高齢化により 入所施設からの退所は入院 死亡を理由とする割合が年々高まっており 自宅やグループホームなどへの地域生活移行者数は 上記の現状の通り減少傾向にある 一方で 障害者の重度化 高齢化に対応するための グループホームなどの障害福祉サービスの機能強化や地域生活支援拠点等の整備にかかる取組を踏まえ 第 5 期障害福祉計画の基本指針においては 成果目標を以下のように設定してはどうか 成果目標 ( 案 ) 平成 32 年度末時点で 平成 28 年度末の施設入所者数の 9% 以上が地域生活へ移行することを基本とする ただし 各市町村及び都道府県において 現在の障害福祉計画で定めた平成 29 年度末までの移行実績が達成されないと見込まれる場合は 新しい計画を定める際には 平成 29 年度末時点で未達成と見込まれる人数を加味して成果目標を設定するものとする ( 参考 ) 基本指針及び都道府県障害福祉計画における目標値第 12 期第 3 期目標値 ( 平成 1823 年度 ) ( 平成 2426 年度 ) 基本指針 都道府県障害福祉計画 10% ( 平成 17 年 10 月 1 日 23 年度末 (6.5 年間 )) 14.5% ( 平成 17 年 10 月 1 日 23 年度末 (6.5 年間 )) 30% ( 平成 17 年 10 月 1 日 26 年度末 (9.5 年間 )) 25.2% ( 平成 17 年 10 月 1 日 26 年度末 (9.5 年間 )) 第 4 期 ( 平成 2729 年度 ) 12% ( 平成 25 年度末 29 年度末 (4 年間 )) 12.0% ( 平成 25 年度末 29 年度末 (4 年間 ) 第 5 期 ( 平成 3032 年度 ) 9% ( 平成 28 年度末 32 年度末 (4 年間 )) 平成 2123 年度は 10 月 1 日数値 24 年度 27 年度は 3 月末数値 28 年度以降 ( 括弧書き ) は推計 ( 出典 : 施設入所者の地域生活の移行に関する状況調査 )

1 施設入所者の退所数の推移について ( 参考データ ) 第 83 回社会保障審議会 ( 障害者部会 ) 資料より 〇障害者支援施設からの退所者数は 年間 7,000 人前後で推移 〇退所理由として 入院 死亡 が増加する一方で 施設からの地域移行 ( 就職 家庭復帰 自宅 GH CH への住み替え ) は減少傾向にある 障害者支援施設の退所者数の推移 8,000 7,077 6,828 6,717 6,876 6,667 6,415 7,311 6,000 4,000 1,224 1,380 1,140 1,479 1,369 1,327 1,272 1,329 1,896 1,421 2,257 1,265 2,578 1,427 入院 死亡 2,000 3,337 3,309 3,008 3,310 2,733 2,376 2,311 地域移行 0 H21 H22 H23 H24 H25 H26 地域移行 ( ) 他の入所施設へ転所入院 死亡その他 H27 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 総数 7077 6828 6717 6876 6667 6415 7311 就職 541 393 418 642 500 438 404 家庭復帰 1511 1448 1201 1153 1243 1016 966 他の社会福祉施設等へ転所 2665 2947 2716 2844 2411 2187 2368 うち自宅 GH CH 1285 1468 1389 1515 990 922 941 入院 400 353 408 394 607 775 880 死亡 824 787 961 878 1289 1482 1698 その他 1136 900 1013 965 617 517 995 ( ) 地域移行 就職 家庭復帰 他の社会福祉施設等への転所のうち 自宅 GH CHへの入所者 の計 -13- ( 出典 ) 社会福祉施設等調査 ( 公表前年 10 月 1 日 公表年 9 月 30 日 )

1 施設入所者数の削減に関する目標について 施設入所者数の削減に関する現状について 〇平成 25 年度末の施設入所者数を母数とした施設入所者数の削減の割合は 平成 27 年度末時点で 0.6% であり 引き続き 現状の水準で推移した場合 平成 29 年度末の目標値である 4% を下回る状況 〇また 直近 3 カ年 ( 平成 25 年 平成 27 年 ) の施設入所者数削減の状況を踏まえると 平成 28 年度末の施設入所者数を母数とした削減の割合は平成 32 年度末までに 1.2% となる見込み 成果目標 ( 案 ) 施設入所者の現状をみると 障害支援区分 5 以下の利用者は減少または横ばいである一方 区分 6 の利用者が増加しており 全体として施設入所者の重度化が進んでいる また 65 歳以上の利用者の割合が増加しているなど 高齢化も進みつつある このような状況を踏まえると 障害支援区分が比較的軽度で地域生活への移行が可能な者については グループホーム等の地域生活への移行を促しつつ この間の削減実績の推移を踏まえた目標設定とすべきではないか 一方で 重度化に対応したグループホームの新たな類型の創設や 市町村等における地域生活支援拠点等の整備にかかる取組を踏まえ 第 5 期障害福祉計画の基本指針においては 成果目標を以下のように設定してはどうか 成果目標 ( 案 ) 平成 32 年度末時点の施設入所者数を平成 28 年度末時点の施設入所者数から 2% 以上削減することを基本とする ただし 各市町村及び都道府県において 現在の障害福祉計画で定めた平成 29 年度末までの実績が達成されないと見込まれる場合は 新しい計画を定める際には 平成 29 年度末時点で未達成と見込まれる人数を加味して成果目標を設定するものとする ( 参考 ) 基本指針及び都道府県障害福祉計画における目標値第 12 期目標値 ( 平成 1823 年度 ) 7% 基本指針 ( 平成 17 年 10 月 1 日 23 年度末 (6.5 年間 )) 8.4% ( 平成 17 年 10 月 1 日 都道府県障害福祉計画 23 年度末 (6.5 年間 )) -14- 第 3 期 ( 平成 2426 年度 ) 10% ( 平成 17 年 10 月 1 日 26 年度末 (9.5 年間 )) 15.4% ( 平成 17 年 10 月 1 日 26 年度末 (9.5 年間 )) 第 4 期 ( 平成 2729 年度 ) 4% ( 平成 25 年度末 29 年度末 (4 年間 )) 3.8% ( 平成 25 年度末 第 83 回社会保障審議会 ( 障害者部会 ) 資料より 第 5 期 ( 平成 3032 年度 ) 2% ( 平成 28 年度末 32 年度末 (4 年間 )) 29 年度末 (4 年間 ) 平成 17 年度 平成 2023 年度は10 月 1 日数値 24 年度 27 年度は3 月末数値 28 年度以降 ( 括弧書き ) は推計 ( 出典 : 国保連データ 社会福祉施設等調査 施設入所者の地域生活の移行に関する状況調査 )

-15-2 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築について 第 83 回社会保障審議会 ( 障害者部会 ) 資料より 基本的な考え方 長期入院精神障害者の地域移行を進めるにあたっては 精神科病院や地域援助事業者による努力だけでは限界があり 自治体を含めた地域精神保健医療福祉の一体的な取組の推進に加えて 地域住民の協力を得ながら 差別や偏見のない あらゆる人が共生できる包摂的 ( インクルーシブ ) な社会を構築していく必要がある このため 精神障害者が 地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるよう 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を目指すことを 新たな基本指針に政策理念として掲げてはどうか 主なポイント 1 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムを構築するため 障害保健福祉圏域ごとの保健 医療 福祉関係者による協議の場を通じて 精神科医療機関 その他の医療機関 地域援助事業者 市町村などとの重層的な連携による支援体制を構築する 2 長期入院精神障害者のうち一定数は 地域の精神保健医療福祉体制の基盤を整備することによって 地域生活への移行が可能であることから 2020 年の精神病床における入院需要 ( 患者数 ) 及び 地域移行に伴う基盤整備量 ( 利用者数 ) の目標を明確にした上で 計画的に基盤整備を推し進める

成果目標 ( 案 ) -16-2 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築について 〇 これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会 の議論を踏まえて 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を目指して 成果目標の設定を次のとおり行うこととしてはどうか 1 障害保健福祉圏域ごとの保健 医療 福祉関係者による協議の場の設置状況 精神科医療機関 その他の医療機関 地域援助事業者 市町村等の関係者が情報共有や連携を行う体制を構築できるように 平成 32 年度末までに全ての障害保健福祉圏域ごとに保健 医療 福祉関係者による協議の場 ( 例 : 精神障害者地域移行 地域定着推進協議会など ) を設置することを原則として設定する この際 都道府県単位で解決すべき課題にも対応できるように 都道府県ごとに保健 医療 福祉関係者による協議の場 ( 例 : 都道府県 ( 自立支援 ) 協議会専門部会など ) を設置することが望ましい 2 市町村ごとの保健 医療 福祉関係者による協議の場の設置状況 住民に最も身近な基礎的自治体である市町村が中心となり 当事者及び保健 医療 福祉に携わる者を含む様々な関係者が情報共有や連携を行う体制を構築できるように 平成 32 年度末までに全ての市町村ごとに保健 医療 福祉関係者による協議の場 ( 例 : 市町村 ( 自立支援 ) 協議会 専門部会など ) を設置することを原則として設定する 3 精神病床における 1 年以上長期入院患者数 (65 歳以上 65 歳未満 ) 第 83 回社会保障審議会 ( 障害者部会 ) 資料より 地域の精神保健医療福祉体制の基盤を整備することによって 1 年以上長期入院患者のうち一定数は地域生活への移行が可能になることから 国が提示する推計式を用いて 平成 32 年度末の精神病床における 1 年以上長期入院患者数 (65 歳以上 65 歳未満 ) を設定する なお 平成 32 年度末の精神病床における 1 年以上長期入院患者数の全国の目標値は 平成 26 年と比べて 3.9 万人から 2.8 万人減少になる見込みである 計画の実行管理にあたっては より速やかに地域の実態を把握できるように 630 調査の改善を図るとともに レセプト情報等データベースを活用する 4 精神病床における早期退院率 ( 入院後 3か月時点の退院率 入院後 6か月時点の退院率 入院後 1 年時点の退院率 ) それぞれの地域における保健 医療 福祉の連携支援体制が強化されることによって 早期退院が可能になることを踏まえて 平成 32 年度末までに 入院後 3か月時点の退院率は69% 以上 入院後 6か月時点の退院率は84% 以上 入院後 1 年時点の退院率は90% 以上とすることを成果目標 ( ) として設定する レセプト情報等データベースより算出した平成 27 年度の推計値に基づき 上位 10% の都道府県が達成している早期退院率以上を成果目標とする 計画の実行管理にあたっては レセプト情報等データベースを活用する

2 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築について -17- 第 83 回社会保障審議会 ( 障害者部会 ) 資料より 活動指標について 長期入院精神障害者のうち一定数は 地域の精神保健医療福祉体制の基盤を整備することによって 地域生活への移行が可能であることから 国が提示する推計式を用いて 平成 32 年度末の地域移行に伴う基盤整備量 ( 利用者数 ) を障害福祉計画上明確に記載する 計画の実行管理にあたっては より速やかに地域の実態を把握できるように 630 調査の調査項目の改良及び集計の迅速化を図るとともに レセプト情報等データベースを活用する 医療計画との連携について 医療計画における基準病床数の見直しについて基本指針における目標の達成状況を踏まえつつ 医療計画の次期見直し ( 平成 30 年度からの実施分 ) において 基準病床数 ( の算定式 ) の見直しを行うことができるよう 現在の指針にある医療計画における基準病床数の見直しに係る記載を残すこととする 現行指針の抜粋 またこれと併せ 医療計画 ( 医療法 ( 昭和 23 年法律第 205 号 ) 第 30 条の 4 第 1 項に規定する医療計画をいう 以下同じ ) における基準病床数の見直しを進める 医療計画との関係について入院中の精神障害者の地域生活への移行に係る成果目標の達成に当たっては 地域の医療サービスに係る体制の整備が重要であり 特に医療計画との関係に留意する旨を記載する

-18-2 精神病床の 1 年以上入院患者数について ( 参考データ ) 第 83 回社会保障審議会 ( 障害者部会 ) 資料より 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの進捗状況を評価する観点 国が提示する推計式を用いて 各都道府県において 平成 32 年度末の精神病床における 1 年以上長期入院患者数 (65 歳以上 65 歳未満 ) の目標を設定 平成 26 年 平成 26 年 急性期入院需要 回復期入院需要 慢性期入院需要 うち 65 歳以上 うち 65 歳未満 合計入院需要 5.7 万人 4.6 万人 18.5 万人 10.6 万人 7.8 万人 28.9 万人 平成 32 年度末 急性期入院需要 回復期入院需要 慢性期入院需要 3.92.8 万人 平成 32 年度末 ( 第 5 期障害福祉計画の最終年度 ) における全国の目標値 うち 65 歳以上 うち 65 歳未満 合計入院需要 地域移行に伴う基盤整備量 うち 65 歳以上 うち 65 歳未満 最大 5.8 万人 4.9 万人 14.6 万人 9.2 万人 5.4 万人 25.3 万人 4.6 万人 2.5 万人 2.0 万人 最小 5.8 万人 4.9 万人 15.7 万人 9.8 万人 5.8 万人 26.3 万人 3.5 万人 1.9 万人 1.6 万人 平成 37 年 (2025 年 ) における全国の目標値 障害福祉計画等に基づき地域の基盤整備を実施 平成 37 年 (2025 年 ) 急性期入院需要 回復期入院需要 慢性期入院需要 うち 65 歳以上 うち 65 歳未満 合計入院需要 地域移行に伴う基盤整備量 うち 65 歳以上 うち 65 歳未満 最大 5.8 万人 5.0 万人 9.7 万人 6.5 万人 3.2 万人 20.6 万人 9.8 万人 5.5 万人 4.3 万人 最小 5.8 万人 5.0 万人 11.6 万人 7.6 万人 4.0 万人 22.5 万人 7.9 万人 4.4 万人 3.5 万人 四捨五入で端数処理しているため 合計値は一致しない場合がある