Microsoft PowerPoint - (参考資料1)介護保険サービスに関する消費税の取扱い等について

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○○○の課題と検討

< 現行 > 対象者医療区分 Ⅰ(Ⅱ Ⅲ 以外の者 ) 1 * 医療の必要性の低い者医療区分 Ⅱ Ⅲ 1 2 * 医療の必要性の高い者 ( 指定難病患者を除く ) 3 指定難病患者 2 生活療養標準負担額のうちにかかる部分 1 日につき32 1 日につき 1 日につき < 見直し後 > 対象者医療区

<4D F736F F F696E74202D DB92B789EF8B638E9197BF C CA8F8A8E7B90DD81458DDD91EE B ED2816A817989DB92B789EF8B638CE38A6D92E894C5817A2E707074>

平成 27 年度介護保険制度改正について ( 保険料 ) 第 1 号保険料の多段階化 軽減強化 (から ) 第 6 期保険料については 国の標準段階が 6 段階から 9 段階 ( 第 1 段階 第 2 段階の統合 ) に見直されますが 横浜市においては 第 5 期同様に第 1 段階 第 2 段階を区

Taro 社福軽減(新旧)

スライド 1

2 社会保障 2.1 社会保障 2.2 医療保険 2.3 年金保険 2.4 介護保険 2.5 労災保険 2.6 雇用保険 介護保険は社会保険を構成する 1 つです 介護保険制度の仕組みや給付について説明していきます 介護保険制度 介護保険制度は 高齢者の介護を社会全体で支えるための制度

別紙2

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緊急に措置すべき事項

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Microsoft Word - 第10回消費税分科会資料税1-1(1月6日段階暫定)④

社会福祉法人による生計困難者に対する利用者負担の減免

王子高齢者あんしんセンター ( 高齢福祉課高齢相談係 ) 名称住所電話番号 王子本町 区役所第一庁舎 1 階 十条台高齢者あんしんセンター中十条 障害者福祉センター 3 階 王子光照苑高齢者あんしんセンター王子

負担割合の引き上げ 一定以上所得者の利用者負担の見直し 保険料の上昇を可能な限り抑えつつ 制度の持続可能性を高めるため これまで一律 1 割に据え置いている利用者負担について 相対的に負担能力のある一定以上の所得の方の自己負担割合を 2 割とする ただし 月額上限があるため 見直し対象者の負担が必ず

福祉用具貸与 介護予防福祉用具貸与 心身機能が低下した高齢者に 日常生活の自立を助ける用具をレンタルします 自 宅 に 住 ん で 自 宅 で 受 け る サ ー ビ ス ( 生活環境を整える ) 貸与品目 福祉用具購入費の支給 住宅改修費の支給 手すり スロープ 歩行器 歩行補助杖 車いす ( 付

( 参考 ) 平成 29 年度予算編成にあたっての財務大臣 厚生労働大臣の合意事項 ( 平成 29 年 12 月 19 日大臣折衝事項の別紙 ) < 医療制度改革 > 別紙 (1) 高額療養費制度の見直し 1 現役並み所得者 - 外来上限特例の上限額を 44,400 円から 57,600 円に引き上

入院時生活療養費の見直し内容について(厚生労働省保険局保険課:H29.4.7)

vol.355

Microsoft PowerPoint - (差替)151120医療保険部会資料(居住費) (2) (2)

「指定居宅サービス」重要事項説明書

まちの新しい介護保険について 1. 制度のしくみについて 東温市 ( 保険者 ) 制度を運営し 介護サービスを整備します 要介護認定を行います 保険料を徴収し 保険証を交付します 東温市地域包括支援センター ( 東温市社会福祉協議会内 ) ~ 高齢者への総合的な支援 ( 包括的支援事業 )~ 介護予

みんなではぐくむ介護保険

平成 21 年 11 月 26 日 照会先 社会 援護局障害保健福祉部障害福祉課企画法令係 ( 担当 内線 ) 課長補佐伊藤経人 (3090) 企画法令係吉井彰規 (3148) ( 代表電話 ) 03(5253)1111 ( 直通電話 ) 03(3595)2528 障害者自立支援法の施行前後における


PowerPoint プレゼンテーション

平成19年度分から

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介護保険制度改正の全体図 2 総合事業のあり方の検討における基本的な考え方本市における総合事業のあり方を検討するに当たりましては 現在 予防給付として介護保険サービスを受けている対象者の状況や 本市におけるボランティア NPO 等の社会資源の状況などを踏まえるとともに 以下の事項に留意しながら検討を

介護老人保健施設シンフォニー稲佐の森 Ⅱ < 介護予防短期入所療養介護利用料金一覧表 > 介護予防短期入所療養介護 ( 日額 ) 要介護度要支援 1 要支援 2 サービスに係る負担金 円 776 円 介護職員処遇改善加算 2 26 円 32 円 サーヒ ス提供体制強化加算 (Ⅰ) 3 1

Microsoft PowerPoint - H27県集団指導(宮古島市)

2 経口移行加算の充実 経口移行加算については 経管栄養により食事を摂取している入所者の摂食 嚥 下機能を踏まえた経口移行支援を充実させる 経口移行加算 (1 日につき ) 28 単位 (1 日につき ) 28 単位 算定要件等 ( 変更点のみ ) 経口移行計画に従い 医師の指示を受けた管理栄養士又

特別養護老人ホーム 優雅 社会福祉法人 桜寿会 ( 特別養護老人ホーム優雅 ) 福島県南会津郡南会津町田島字北下原 111 番 TEL: FAX: ( 郡山オフィス ) 福島県郡山市菜根一丁目 22 番 10 号 T

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

= 掲載済 12 短期入所生活介護 (P107~P121) 13 短期入所療養介護 (P122~P131) 16 福祉用具貸与 (P153~P158) 17 (P159~P170) 18 入居者生活介護 地域密着型入居者生活介護 (P171~P183) 20 介護老人福祉施設 地域密着型介護老人福祉

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障財源化分とする経過措置を講ずる (4) その他所要の措置を講ずる 2 消費税率の引上げ時期の変更に伴う措置 ( 国税 ) (1) 消費税の軽減税率制度の導入時期を平成 31 年 10 月 1 日とする (2) 適格請求書等保存方式が導入されるまでの間の措置について 次の措置を講ずる 1 売上げを税

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(2) 保険料の算定に関する基本的な方針 1 保険料負担の水準保険料負担の水準については 計画の対象期間である3 年間を通じ おおむね財政の均衡を確保することが可能となるよう 保険料を算定します したがって 人口の高齢化が進展する中では 保険給付が増大することに伴い 保険料負担が増大することは 避け

(0830時点)PR版

サービスガイド(カラー表紙,目次)2018.8月

指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準 ( 平成 12 年厚生省告示第 20 号 ) 介護保険法第 46 条第 2 項及び第 58 条第 2 項の規定に基づき 指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準を次のように定め 平成 12 年 4 月 1 日から適用する 一指定居宅介護支

Microsoft Word - 介護保険最新情報vol.556表紙

4 小規模多機能型居宅介護 介護予防小規模多機能型居宅介護 通い を中心として 利用者の様態や希望などに応じ 随時 訪問 や 泊まり を組み合わせてサービスを提供することにより 在宅生活の継続を支援するサービスです 介護予防小規模対機能型居宅介護は 介護予防を目的とした小規模多機能型居宅介護で 要支

2018年8月改定対応(高額療養費制度の見直し)

月額報酬対象サービス月途中の事由 区分変更( 要介護 1~ 要介護 5の間 要支援 Ⅰ 要支援 Ⅱ) 小規模多機能型居宅介護介護予防小規模多機能型居宅介護複合型サービス ( 看護小規模多機能型居宅介護 ) 区分変更( 要介護 要支援 ) サービス事業所の変更( 同一サービス種類のみ ) 事業( 指定

Microsoft PowerPoint - ⑤資料4参考資料.pptx

1. 施設入所 (2 ) ( 平成 30 年 8 月 1 日改定 ) (1) 基本料金 (1 日あたり ) 外 施設利用料基本型個室 1,396 円 1,486 円 1,608 円 1,712 円 1,814 円 ( 注 1) 多床室 1,542 円 1,638 円 1,760 円 1,862 円

8_月額包括報酬の日割り請求にかかる適用について

月額報酬対象サービス月途中の事由 区分変更( 要介護 1~ 要介護 5の間 要支援 Ⅰ 要支援 Ⅱ) 小規模多機能型居宅介護介護予防小規模多機能型居宅介護複合型サービス ( 看護小規模多機能型居宅介護 ) 区分変更( 要介護 要支援 ) サービス事業所の変更( 同一サービス種類のみ ) 事業( 指定

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Microsoft Word - 15 所得制限.doc

長期滞在コース ( セレクトプラン ) 契約タイプ 前払い金 月払い併用コース 適用年齢 75 歳以上 80 歳以上 85 歳以上 90 歳以上 償却期間 10 年 8 年 6 年 5 年 シングルルーム (92 室 ) 15.10m2~23.10m2 1,792 万円 ~ 1,579.2 万円 ~

参考資料

政策課題分析シリーズ16(付注)

2015年1月改定対応(難病・小児慢性対応)

Ⅰ-9_(資料9)_月額包括報酬の日割り請求にかかる適用_

つのシナリオにおける社会保障給付費の超長期見通し ( マクロ ) (GDP 比 %) 年金 医療 介護の社会保障給付費合計 現行制度に即して社会保障給付の将来を推計 生産性 ( 実質賃金 ) 人口の規模や構成によって将来像 (1 人当たりや GDP 比 ) が違ってくる

小規模多機能型居宅介護 介護予防小規模多機能 区分変更 ( 要介護 1~ 要介護 5 の間 要支援 Ⅰ 要支援 Ⅱ) 型居宅介護く ) 区分変更 ( 要介護 要支援 ) サービス提供日 サービス事業所の変更 ( 同一サービス種類のみ ) ( 通い 訪問又は宿泊 ) 事業 ( 指定有効期間 ) 受給資

2802HP用:介護保険とは

Ⅰ-9_(資料9)_月額包括報酬の日割り請求にかかる適用_

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参考 平成 27 年 11 月 政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する論点整理 において示された個人所得課税についての考え方 4 平成 28 年 11 月 14 日 政府税制調査会から 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 が公表され 前記 1 の 配偶

Microsoft Word 厚生労働省事務連絡(システム変更に係る参考資料その9)送付版

要支援 介護保険負担額 (1 割月額 ) 介護保険負担額 (2 割月額 ) 要支援 1 1,843 円 要支援 1 3,686 円 要支援 2 3,779 円 要支援 2 7,557 円 サービス加算について (2 割負担の方は約 2 倍の料金となります ) 項目金額単位適用 内容 運動機能向上加算

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2. 改正の趣旨 背景給与所得控除額の変遷 1 昭和 49 年産業構造が転換し会社員が急速に増加 ( 働き方が変化 ) する中 (1) 実際の勤務関連経費が給与所得控除を上回っても 当時は特定支出控除 ( 昭和 63 年導入 ) がなく 会社員は実際の勤務関連経費がいくら高くても実額控除できなかった

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第 6 章介護保険料の考え方 したがって 第 6 期においては今後 3 年間の保険給付総額の 22% を賄うよう 第 1 号被保険者の保険料水準を定めなければなりません ( 調整交付金の減額分を除く ) (2) 調整交付金 標準給付費における国の負担割合のうち5%( 全国平均 ) は調整交付金として

老高発 0713 第 1 号 平成 30 年 7 月 13 日 各都道府県介護保険主管部 ( 局 ) 長殿 厚生労働省老健局高齢者支援課長 ( 公印省略 ) 居宅介護住宅改修費及び介護予防住宅改修費の支給について の一部改正について 今般 居宅介護住宅改修費及び介護予防住宅改修費の支給について (

Microsoft Word - 発出版QA

労災年金のスライド

本来目指すべき療養病棟の転換の方向性 ( イメージ ) 一般病床 医療療養病床 (5:) 介護療養病床 H9 年度末で廃止 (6 年間の経過期間 ) 地域医療構想の推進と療養病床の再編 現行の介護療養病床は平成 9 年度末で廃止 ( 経過措置あり ) となり 新たな類型として介護医療院が設置され こ

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01 表紙 雛形(都道府県、市町村、関係団体)介護保険計画課

平成30年度_介護保険負担限度額認定申請書

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Taro-中期計画(別紙)

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Microsoft PowerPoint - 7.【資料3】国民健康保険料(税)の賦課(課税)限度額について

小規模多機能型居宅介護介護予防小規模多機能型居宅介護複合型サービス ( 看護小規模多機能型居宅介護 ) 区分変更( 要介護 1~ 要介護 5の間 要支援 Ⅰ 要支援変更日 区分変更( 要介護 要支援 ) サービス事業所の変更( 同一サービス種類のみ ) 事業( 指定有効期間 ) 事業所指定効力停止の

表紙 雛形(都道府県、市町村、関係団体)介護保険計画課

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住所地特例に係る事務の見直しの概要について Ⅱ- 資料 2 本事務は 介護予防 日常生活支援総合事業の実施時期に係わらず 平成 27 年 4 月から 全ての市町村において必要な事務であるので 留意されたい 1. 平成 27 年 4 月からの住所地特例に係る事務の見直しの概要 住所地特例の対象施設にサ

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加算 栄養改善加算 ( 月 2 回を限度 ) 栄養スクリーニング加算 口腔機能向上加算 ( 月 2 回を限度 ) 5 円 重度療養管理加算 要介護 であって 別に厚生労働大が定める状態である者に対して 医学的管理のもと 通所リハビリテーションを行った場合 100 円 中重度者ケア体制加算

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2015年1月改定対応(高額療養費算定基準額対応)

サービス共通.xls サービス共通 介護予防 日常生活支援総合事業 の質問への回答 サービス共通項目 質問等回答作成月 1 定款に追加する事業名については 介護予防 日常生活支援総合事業 でよいか? 訪問型サービスを実施する場合は 介護保険法に規定する第 1 号訪問事業 若しくは帯広市独自のサービス

Transcription:

社保審 - 介護給付費分科会 第 97 回 (H25.12.10) 参考資料 1 介護給付費分科会 - 介護事業経営調査委員会 第 9 回 (H25.12.4) 資料 2 介護保険サービスに関する消費税の取扱い等について

1 1. 介護報酬における対応について 基本的な考え方 消費税 8% 引上げ時の介護報酬改定については 基本単位数への上乗せを基本としつつ 消費税負担が相当程度見込まれる加算についても 上乗せを検討する 基本単位数への上乗せについて 基本単位数への上乗せ率は以下のとおりとしてはどうか 消費税引上げに伴う影響分について適切に手当を行うため 人件費 その他の非課税品目を除いた課税割合を算出し これに税率引上げ分 (108/105-1)( 注 ) を乗じて基本単位上乗せ率を算出 基本単位上乗せ率 = 課税割合 ( ) (108/105-1) ( ) 課税割合 = 1.0 - 人件費比率 - その他の非課税品目率 ( 注 ) ( 注 ) 医療保険における対応との整合性を踏まえ検討

2 加算の取扱いについて 各加算への対応については 以下の 2 つの段階で検討する必要がある (1) 上乗せ対応を検討すべき加算の整理 (2) 上乗せ対応する加算の具体的な処理方法に係る検討 (1) 上乗せ対応を検討すべき加算の整理以下 ⅰ と ⅱ の加算については それぞれの理由により 上乗せ対応は不要ではないか ⅰ: 単位数でなく 基本単位数の割合で設定されている加算 基本単位数への上乗せで手当される ( 上乗せされた基本単位数に加算割合をかける ) ため ⅱ: 福祉用具貸与に係る加算 福祉用具貸与に係る離島等における交通費の加算については 加算単位の設定が 交通費相当額 /1 単位単価 となっており 事業者は税率引上げ後の状況において課税転嫁された交通費相当額を算定できるため (2) 上乗せ対応する加算の具体的な処理方法に係る検討 1 (1)ⅰ と ⅱ を除く全ての加算につき 評価内容に占める課税費用の割合が大きいと考えられるものについては 基本単位数への上乗せ率と同様に課税費用に係る上乗せを行うこととしてはどうか 2 1 以外については 次のような考え方により対応することとしてはどうか

3 考え方 1) これらの加算については イ : 評価内容に占める課税費用の割合が小さいもの ( 例 : サービス提供体制強化加算 個別機能訓練加算など ) ロ : もとの単位数の設定が小さく 上乗せ分が 1 単位に満たないもの ( 例 : 入浴介助加算 日常生活継続支援加算 療養食加算など ) など 個別に上乗せ分を算出して対応することが困難な加算と考えられる 2) 一方 報酬全体としてみた場合 基本単位数のみならず 加算分への影響分も含め適切に手当されることが必要である 3) このため 個々の加算単位数への上乗せが困難なことから 考えられる対応として 基本単位数への上乗せに際し これらの加算に係る消費税負担分も含めて上乗せすることとしてはどうか 基本単位数への上乗せ = 基本単位数 ( 基本単位上乗せ率 + 加算に係る上乗せ率 )

2. 基準費用額 特定入所者介護サービス費 ( 居住費 食費関係 ) 区分支給限度基準額について 基本的な考え方 基準費用額 特定入所者介護サービス費 ( 居住費 食費関係 ) 区分支給限度基準額については 介護事業経営概況調査の結果や 消費税の引上げによるサービス利用量への影響等を踏まえ検討する 表 : 食費 居住費の平均的費用額について 食費 基準費用額 42,000 1 (108/105) ( 消費税率引上げの影響を考慮 ) 計 41,434 (41,268 1) 調理員等 24,204 (24,038 1) 材料費等 17,230 H25.7 介護事業経営概況調査 (1) 計 40,283 調理員等 23,532 材料費等 16,751 H16.10 介護事業経営概況調査 計 42,229 調理員等 25,339 材料費等 16,891 多床室居住費 10,000 H24 家計調査 10,057 H24 家計調査 9,778 H15 家計調査 9,490 ( 光熱水費のみ ) 従来型個室特養 ユニット型準個室 ユニット型個室 ( 特養 ) 35,000 国庫補助金等相当額を勘案して設定 老健 50,000 療養 50,000 50,000 60,000 ( 注 ) 調理委託している場合は 調理員等に含まれる 減価償却費 光熱水費には食事サービス部門が含まれている 計 52,551 減価償却費 32,896 2 光熱水費 19,655 計 47,246 減価償却費 28,705 2 光熱水費 18,541 計 39,835 減価償却費 26,795 2 光熱水費 13,040 計 62,188 減価償却費 42,710 2 光熱水費 19,478 計 51,091 減価償却費 31,982 光熱水費 19,109 計 45,934 減価償却費 27,908 光熱水費 18,026 計 38,729 減価償却費 26,051 光熱水費 12,678 計 60,460 減価償却費 41,524 光熱水費 18,937 基準費用額 特定入所者介護サービス費 ( 居住費 食費関係 ) について 計 53,931 減価償却費 37,688 光熱水費 16,243 計 60,509 減価償却費 44,428 光熱水費 16,081 計 63,936 減価償却費 50,827 光熱水費 13,109 計 67,794 減価償却費 49,071 光熱水費 18,723 1 給与費 ( 通勤手当を除く ) を除いて消費税率引上げの影響を考慮した額 2 消費税率 8% 引上げの影響を受ける投資として推計 基準費用額については 食費 居住費の実態を調査した結果 現行の基準費用額を設定した際の費用額と 消費税引上げの影響を加味した費用額に一定の変動が認められるが 当該変動幅をどのように考えるか 利用者の負担限度額については 入所者の所得状況等を勘案して決めていることをどのように考えるか 4

5 区分支給限度基準額について 区分支給限度基準額については 消費税引上げの際の重要な論点であり 当委員会の意見として 以下の点に留意しつつ 介護給付費分科会で結論を得るよう付言してはどうか 1 消費税引上げに伴う介護報酬への上乗せ対応を行うことにより 従前と同量のサービスを利用しているにもかかわらず 区分支給限度基準額を超える可能性があること 2 平成 27 年度に予定されている消費税 10% 引上げ時には 通常の改定時の対応に加えて 今回の消費税引上げ時の対応と同様のシステム改修を要する可能性があるとともに 医療保険における議論の動向も踏まえて検討する必要があること

担軽減の対象となる低所得者 市町村民税本人課税者負食費 1,380 円 (4.2 万円 ) 300 円 (0.9 万円 ) 390 円 (1.2 万円 ) 650 円 (2.0 万円 ) 居住参考 ) 低所得者の食費 居住費の負担軽減 ( 補足給付 ) の仕組み 食費 居住費について 利用者負担第 1~ 第 3 段階の方を対象に 所得に応じた負担限度額を設定 標準的な費用の額 ( 基準費用額 ) と負担限度額との差額を介護保険から特定入所者介護サービス費 ( 補足給付 ) として給付 利用者負担段階第 1 段階第 2 段階第 3 段階 対象者の例 市町村民税世帯非課税の老齢福祉年金受給者 生活保護受給者 市町村民税世帯非課税であって 課税年金収入額 + 合計所得金額が 80 万円以下の方 市町村民税世帯非課税であって 利用者負担第 2 段階該当者以外の方 制度のイメージ 補足給付 負担限度額 ( 患者負担 ) 第 4 段階 市町村民税本人非課税者 基準費用額 ( 日額 ( 月額 )) 負担限度額 ( 日額 ( 月額 )) 食費 居住費の提供に必要な額補足給付 基準費用額から負担限度額を除いた額 第 1 段階第 2 段階第 3 段階 基準費用額基準額 費個室 老健 療養等 1,640 円 (5.0 万円 ) 490 円 (1.5 万円 ) 490 円 (1.5 万円 ) 1,310 円 (4.0 万円 ) 多床室 320 円 (1.0 万円 ) 0 円 ( 0 万円 ) 320 円 (1.0 万円 ) 320 円 (1.0 万円 ) 従来型 特養等 1,150 円 (3.5 万円 ) 320 円 (1.0 万円 ) 420 円 (1.3 万円 ) 820 円 (2.5 万円 ) ユニット型準個室 1,640 円 (5.0 万円 ) 490 円 (1.5 万円 ) 490 円 (1.5 万円 ) 1,310 円 (4.0 万円 ) ユニット型個室 1,970 円 (6.0 万円 ) 820 円 (2.5 万円 ) 820 円 (2.5 万円 ) 1,310 円 (4.0 万円 ) 6

( 参考 ) 区分支給限度基準額について 在宅サービスについて 利用者の状況に応じた適正なサービスを提供する観点から 必要な居宅介護サービスのモデルを用いて 要介護度毎に区分支給限度基準額を設定 支給限度額を超えるサービスを受けた場合 超える分の費用は全額利用者負担 介護保険給付の対象 (1 割自己負担 ) 対象外 ( 全額自己負担 ) 支給限度額 要介護度別の支給限度額と平均的な利用率 支給限度額 受給者 1 人当たり平均費用額 支給限度額に占める割合 要支援 1 49,700( 円 ) 22,750( 円 ) 45.8% 要支援 2 104,000( 円 ) 41,530( 円 ) 39.9% 要介護 1 165,800( 円 ) 73,280( 円 ) 44.2% 要介護 2 194,800( 円 ) 100,850( 円 ) 51.8% 要介護 3 267,500( 円 ) 150,480( 円 ) 56.3% 要介護 4 306,000( 円 ) 183,050( 円 ) 59.8% 要介護 5 358,300( 円 ) 225,050( 円 ) 62.8% 平成 25 年介護給付費実態調査 (5 月審査分 ) を基に作成 ( 注 ) 額は介護報酬の 1 単位を 10 円として計算 7

8 ( 参考 ) 特定入所者介護サービス費 ( 居住費 食費関係 ) 区分支給限度基準額に係るこれまでの議論について 特定入所者介護サービス費に係るこれまでの議論 平成 24 年改定時ユニット型個室について 低所得者の負担が大きく入所が困難との指摘を踏まえ 利用者負担段階第 3 段階のユニット型個室について 負担限度額を 5 万円 4 万円に引き下げた ( 制度改正 ) 区分支給限度基準額に係るこれまでの議論 平成 15 年改定時マイナス改定であったが サービスの平均的な利用率が区分支給限度基準額に対して 4 割から 5 割程度 限度額を超えて利用している者の割合が 2% から 3% 程度であること また 改定内容をトータルで見るとそれほどの大きな変動幅ではないとし 変更せず 平成 18 年改定時介護給付費分科会の審議報告において 要支援者の区分支給限度基準額については適正化の観点から設定することとされた これを受け 要支援者の標準利用例の見直しを行い 要支援 1 及び要支援 2 の区分支給限度基準額を設定した 平成 21 年改定時プラス 3% の改定に伴い 区分支給限度基準額を引き上げるべきとの意見があったが サービスの平均的な利用率は区分支給限度基準額に対して 6 割 もしくはそれ以下であること また 保険で手当てするサービス量が増え 介護保険財政にとっては負担増となるものであることから 財源の議論の中で併せて検討するべきとして 変更せず 平成 24 年改定時平成 22 年に実施した 区分支給限度基準額に関する調査 の調査結果 ( 平成 23 年 2 月に介護給付費分科会に報告 ) において 区分支給限度基準額については まず ケアマネジメントの実態を踏まえた上で 議論をするべきではないか との まとめ を行い 引上げについて実質的な議論を行うことなく 変更せず