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第 2 節強制被保険者 1 第 1 号被保険者頻出 択 ( 法 7 条 1 項 1 号 ) 資格要件 日本国内に住所を有する20 歳以上 60 歳未満の者 ( 第 2 号 第 3 号被保険者に該当する者を除く ) 例 ) 自営業者 農漁業従事者 無業者など 適用除外 被用者年金各法に基づく老齢又は退

強制加入被保険者(法7) ケース1

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伊丹市市民福祉金条例の一部を改正する条例(平成12年  伊丹市条例第  号)

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Taro-1-国民年金編2015  作成 

厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付の支払の遅延に係る加算金の支給に関する法律

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議案第49号-医療福祉費支給に関する条例の一部改正【確定】

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( 支給対象者等 ) 第 3 条医療費の支給の対象となる者 ( 以下 支給対象者 という ) は 次の各号に該当する母子家庭の母 父子家庭の父及びこれらの者に扶養されている児童並びに養育者に扶養されている父母のない児童とする (1) 本市に住所 ( 配偶者からの暴力を受けること等により本市への住所の

社会保障に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例等に関する法律案《概要》

資料2-1(国保条例)

監 事 監 査 規 程

第14章 国民年金 

●国民年金法等の一部を改正する法律案

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に該当する者については 同項の規定にかかわらず受給資格者とする 3 病院等に入院等したことにより 本市の区域内に住所を変更したと認められる第 1 項各号に該当する者については 同項の規定にかかわらず受給資格者としない 4 第 1 項及び第 2 項の規定にかかわらず 次の各号のいずれかに該当する者は

(3) 父又は母が規則で定める程度の障害の状態にある児童 (4) 父又は母の生死が明らかでない児童 (5) その他前各号に準ずる状態にある児童で規則で定めるもの 3 この条例において 養育者 とは 次に掲げる児童と同居して これを監護し かつ その生計を維持する者であって その児童の父母及び児童福祉

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- 2 - り 又は知り得る状態であったと認められる場合には この限りでない 2~7 略 (保険料を控除した事実に係る判断)第一条の二前条第一項に規定する機関は 厚生年金保険制度及び国民年金制度により生活の安定が図られる国民の立場に立って同項に規定する事実がある者が不利益を被ることがないようにする観

第七条二被用者年金各法の被保険者 組合員又は加入者 厚生年金保険法 国家公務員共済組合法 地方公務員等共済組合法 私立学校教職員共済法 国内居住要件 被用者年金各法 社会保険の適用事業所にお勤めの方 国家公務員 地方公務員 私立学校教職員 なし 年齢要件なし (65 歳以上の老齢厚生年金等の受給権者

には 婚姻の届出をしていないが 事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含み 婚姻 には 婚姻の届出をしていないが 事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含むものとする 5 この条例において 医療保険各法 とは 国民健康保険法 ( 昭和三十三年法律第百九十二号 ) 高齢者の医療の確保に関する法律 ( 昭

議案第07号-給与に関する条例の一部改正【確定】

と事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を 配偶者 には 婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を 婚姻 には 婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含むものとする 5 この条例において 医療保険各法 とは 国民健康保険法 ( 昭和 33 年法律第 192

日付なしT2-01-2_紙上Live_ダイジェスト版(2)_①_(10分)_

達したときに消滅する旨を定めている ( 附則 10 条 ) (3) ア法 43 条 1 項は, 老齢厚生年金の額は, 被保険者であった全期間の平均標準報酬額の所定の割合に相当する額に被保険者期間の月数を乗じて算出された額とする旨を定めているところ, 男子であって昭和 16 年 4 月 2 日から同

月号 Vol.68( 通巻 713 号 ) 発行所一般財団法人年金住宅福祉協会 東京都港区西新橋 TEL FAX

羽村市乳幼児の医療費の助成に関する条例施行規則 平成 5 年 9 月 24 日規則第 21 号 改正 平成 6 年 3 月 16 日規則第 6 号平成 7 年 10 月 1 日規則第 31 号平成 8 年 10 月 1 日規則第 27 号平成 9 年 6 月 5 日規則第 20 号平成 10 年 3

点及び 認定された日以降の年間の見込みの収入額のことをいいます ( 給与所得等の収入がある場合 月額 108,333 円以下 雇用保険等の受給者の場合 日額 3,611 円以下であること ) また 被扶養者の年間収入には 雇用保険の失業等給付 公的年金 健康保険の傷病手当金や出産手当金も含まれます

被用者年金一元化法

枚方市税条例施行規則 ( 昭和 50 年 5 月 1 日規則第 19 号 ) より抜粋 ( 貧困による市民税の減免 ) 第 9 条の2 条例第 47 条第 1 項第 1 号に規定する減免理由による減免は 市民税の納税義務者が申請の日に生活保護法 ( 昭和 25 年法律第 144 号 ) の規定による

 

四日市市消防関係手数料条例の一部を改正する条例

(2) 国民年金の保険料 国民年金の第 1 号被保険者および任意加入者は, 保険料を納めなければなりません また, より高い老齢給付を望む第 1 号被保険者 任意加入者は, 希望により付加保険料を納めることができます 定額保険料月額 15,250 円 ( 平成 26 年度 ) 付加保険料月額 400

(2) 国民年金の保険料 国民年金の第 1 号被保険者および任意加入者は, 保険料を納めなければなりません また, より高い老齢給付を望む第 1 号被保険者 任意加入者は, 希望により付加保険料を納めることができます 定額保険料月額 16,490 円 ( 平成 29 年度 ) 付加保険料月額 400

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老齢基礎年金 老齢基礎年金を受けられる方 老齢基礎年金は 原則として受給資格期間が 25 年 (300 ヵ月 ) 以上ある方が 65 歳になったときから受けられます 受給資格を満たしているときは 本人の希望により 60 歳から 70 歳までの間で年金を受け始める年齢を変更することができます (17

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足利市妊産婦医療費助成条例 昭和 48 年 3 月 23 日条例第 2 号改正昭和 49 年 6 月 11 日条例第 38 号昭和 59 年 12 月 20 日条例第 32 号昭和 62 年 3 月 23 日条例第 7 号平成 6 年 12 月 21 日条例第 35 号平成 10 年 3 月 24

問 28 保険医療機関等 保険医等 (1) 難度 B 64 問 29 保険医療機関等 保険医等 (2) 難度 B 68 問 30 保険医療機関等 保険医等 (3) 難度 B 70 問 31 療養の給付の一部負担金難度 C 74 問 32 入院時食事療養費難度 B 76 問 33 入院時生活療養費難度

枚方市税条例施行規則 ( 昭和 50 年 5 月 1 日規則第 19 号 ) より抜粋 ( 貧困による市民税の減免 ) 第 9 条の2 条例第 47 条第 1 項第 1 号に規定する減免理由による減免は 市民税の納税義務者が申請の日に生活保護法 ( 昭和 25 年法律第 144 号 ) の規定による

国民年金

議案第 20 号小松島市消防団員等の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例 改正の趣旨 非常勤消防団員等の損害補償の基準を定める政令の一部を改正する政令が平成 28 年 4 月 1 日から施行されることに伴い 非常勤消防団員等の公務上の災害に対する損害補償に関し 同一の事由により他の法律による

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2 厚年と国年の加入期間がある人 昭和 36 年 3 月以前 20 歳未満および 60 歳以後の厚年の被保険者期間 昭和 36 年 3 月以前の厚年期間のみの人 坑内員 船員 ( 第 3 種被保険者 ) の場合 昭和 61 年 3 月までの旧船員保険の

Web 版 Vol.59( 通巻 704 号 ) 中高齢寡婦加算 ( 遺族基礎年金の4 分の3) 779,300 円 3/4=584,475 円 584,500 円 (100 円単位 ) (2) 老齢厚生年金の年金額の算定式 平成 30 年度の本来水準と従前額保障 図表

表 2 イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けることができます 支給要件 a 組合員期間が1 年以上あること b 組合員期間等が25 年以上あること (P.23の表 1 参照 ) c

号外53号 生涯学習条例あら indd

(3) 母子家庭の母又は父子家庭の父の前年 (1 月から9 月までに医療の給付を受けた場合にあっては 前々年をいう 以下同じ ) の所得 ( 規則で定める所得の範囲及び所得の額の計算方法により算出した額をいう 以下同じ ) が その者の所得税法 ( 昭和 40 年法律第 33 号 ) に規定する控除

1

3 老齢厚生年金に係る年金額誤りの概要について 平成 16 年 8 月 6 日公表 概要 老齢厚生年金の受給権発生月に厚生年金保険の資格喪失及び同日付の資格取得があった場合でかつ当該日に賞与が支給された場合の年金額計算のプログラム誤り ( 社会保険業務センターの指示誤り ) のため 未払い 過払いが

T3-08-2_遺族基礎年金(2)_

被扶養者になれる者の判定

年金・社会保険セミナー

2 返還額の算定方法 (1) 前記 1の (1) (2) (5) 及び (6) の退職一時金に係る返還額 退職一時金の額に利子に相当する額を加えた額とされており この利子に相当する 額は当該一時金の支給を受けた日の属する月の翌月から退職共済年金等を受ける権利 を有することとなった日の属する月までの期

第 1 号被保険者 資格取得の届出の受理 種別変更の届出の受理 資格喪失の承認申請 ( 任意脱退 ) の受理 資格喪失届出の受理 資格喪失の申出 第 1 号被保険者 任意加入被保険者 付加保険料の納付の申出の受理 付加保険料の納付しないことの申出の受理 に申請 届出または申出をした場合 被保険者 世

京都市ひとり親家庭等医療費支給条例 ( 目的 ) 第 1 条この条例は, 母子家庭の児童及び母, 父子家庭の児童及び父等に対し, 医療費の一部を支給することにより, これらの者の保健の向上を図り, もってひとり親家庭 ( 母子家庭及び父子家庭をいう ) 等の福祉の増進に寄与することを目的とする (

日の属する月の初日から65 歳の誕生日の前日までの期間 (2) 条例第 2 条第 2 項第 2 号に掲げる重度心身障害者等である受給者受給資格の登録をした日の属する月の初日から70 歳の誕生日の属する月の末日 ( その誕生日が月の初日であるときはその日の属する月の前月の末日 ) までの期間 (3)

二いて 同法第二十八条の規定により記録した事項の訂正がなされた上でこの法律の施行の日(以下 施行日 という )以後に当該保険給付を受ける権利に係る裁定が行われた場合においては その裁定による当該記録した事項の訂正に係る保険給付を受ける権利に基づき支払うものとされる保険給付(当該裁定前に生じた保険給付

3 この条例において 幼児 とは 1 歳に達する日の属する月の翌月の初日から6 歳に達する日以後の最初の3 月 31 日までの間にある者をいう 4 この条例においては 児童 とは 6 歳に達する日以後の最初の4 月 1 日から15 歳に達する日以後の最初の3 月 31 日までの間にある者をいう 5

Q1 社会保険とはどのような制度でしょうか 会社などで働く人たちが収入に応じて保険料を出し合い いざというときの生活の安定を図る目的でつくられた制度のことで 一般的に健康保険や厚生年金保険のことを 社会保険 といいます 健康保険法第 1 条では 労働者の業務外の事由による疾病 負傷若しくは死亡又は出

高齢者福祉

富山市妊産婦医療費助成条例 平成 1 7 年 4 月 1 日富山市条例第 号改正平成 1 8 年 3 月 3 0 日富山市条例第 4 4 号平成 1 9 年 3 月 2 6 日富山市条例第 1 4 号平成 2 0 年 3 月 2 6 日富山市条例第 1 7 号平成 2 0 年 3 月 2

( 条例第 4 条第 1 項に規定する額 ) 第 4 条条例第 4 条第 1 項に規定する額は 病院若しくは診療所等 ( 保険薬局を除く ) の診療報酬明細書 ( 訪問看護診療費明細書を含む ) 又は医療保険各法に定める療養費支給申請書ごとに 次の各号に掲げる区分に対し定める額とする なお 医療に関

沖縄市こども医療費助成要綱

粕屋町重度障害者医療費の支給に関する条例

をしていないもの と読み替えた場合に同号イに該当する所得割の納税義務者又は同項第 12 号中 妻と死別し 若しくは妻と離婚した後婚姻をしていない者又は妻の生死の明らかでない者で政令で定めるもの とあるのを 婚姻によらないで父となった男子であって 現に婚姻をしていないもの と読み替えた場合に同号に該当

平成 30 年 1 月末の国民年金 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 及び福祉年金の受給者の 年金総額は 49 兆円であり 前年同月に比べて 6 千億円 (1.3%) 増加している 注. 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 受給 ( 権 ) 者の年金総額は 老齢給付及び遺族年金 ( 長期要件 ) につ

第 4 条市は 助成対象者に係る医療費 ( 入院時食事療養費を除く ) のうち医療保険各法に定める一部負担金 ( 法令の規定に基づく国若しくは地方公共団体の負担による医療に関する給付又は保険者等の負担による高額療養費及び高額介護合算療養費の支給若しくは附加給付がある場合は その額を控除した額とする

平成 30 年 2 月末の国民年金 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 及び福祉年金の受給者の 年金総額は 49 兆円であり 前年同月に比べて 7 千億円 (1.4%) 増加している 注. 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 受給 ( 権 ) 者の年金総額は 老齢給付及び遺族年金 ( 長期要件 ) につ

2909_0 概要

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2016年 社労士合格ナビ

新規裁定当該期間 ( 月又は年度 ) 中に新たに裁定され 年金受給権を得た者が対象であり 年金額については裁定された時点で決定された年金額 ( 年額 ) となっている なお 特別支給の老齢厚生年金の受給権者が65 歳に到達した以降 老齢基礎年金及び老齢厚生年金 ( 本来支給もしくは繰下げ支給 ) を

国立大学法人京都大学教職員給与規程

170214_【社労士会】事務連絡(期間短縮省令)

(2) 父又は母が死亡した児童 (3) 父又は母が規則で定める程度の障害の状態にある児童 (4) 父又は母の生死が明らかでない児童 (5) その他前各号に準ずる状態にある児童で規則で定めるもの 3 この条例において 養育者 とは 次の各号のいずれかに該当する児童と同居して これを監護し かつ その生

ご契約のしおり・約款 指定代理請求特約

( 市町村の条例で定めるところにより当該市町村民税を免除された者を含む ) をいう (6) 所得を有しない者その属する世帯の世帯主及びすべての世帯員につき 医療保険各法の給付が行われた月の属する年度分の地方税法の規定による市町村民税に係る同法第 313 条第 1 項に規定する総所得金額及び山林所得金

職員退職手当支給規程

(2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職 再就職 老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 ( 一部又は全額支給停止 ) 3 年金決定請求 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありますの

152 号 ) (6) 保険医療機関等健康保険法第 63 条第 3 項第 1 号に規定する保険医療機関若しくは保険薬局又は同法第 88 条第 1 項に規定する指定訪問看護事業者 ( 平 6 条例 30 平 8 条例 29 平 9 条例 16 平 10 条例 2 平 11 条例 15 平 14 条例


当該年度の四月一日から同年度の十二月三十一日までの当該会員市町村の前期高齢被保険者に係る拠出対象額 当該年度の当該会員市町村の前期高齢被保険者に係るアに掲げる額並びに後期高齢者支援金及び病床転換支援金の納付に要した費用の額との合計額の十二分の九 Ⅱ 当該年度の前年度の前期高 齢者交付金の額 ( 三ヶ

退職後の医療保険制度共済組合の年金制度退職後の健診/宿泊施設の利用済組合貸付金/私的年金退職手当/財形貯蓄/児童手当個人型確定拠出年金22 共イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けるこ

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特定個人情報保護評価書 ( 基礎項目評価書 ) 評価書番号評価書名 23 国民年金関係事務基礎項目評価書 個人のプライバシー等の権利利益の保護の宣言 甲府市は 国民年金関係事務における特定個人情報ファイルの取扱いにあたり 特定個人情報ファイルの取扱いが個人のプライバシー等の権利利益に影響を及ぼしかね

年金は 万が一のとき もしっかりサポートします! 一般的に 年金 と言いますと 老後の生活を支える 老齢年金 をイメージしますが それだけではありません! 年金には万が一のときに 障害厚生年金 や 遺族厚生年金 が支給される場合があります 障害厚生年金 病気やけがで障害の状態になったときは 厚生年金

独立行政法人中小企業基盤整備機構職員退職手当支給規程

調査規則の改正 別紙案1・2

例 言 厚生年金保険被保険者厚生年金保険被保険者については 平成 27 年 10 月 1 日から被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律が施行されたことに伴い 厚生年金保険法第 2 条の5の規定に基づき 以下のように分類している 1 第 1 号厚生年金被保険者第 2

2906_0 概要

Transcription:

法令文書の言語解析 島津明 JAIST 2007. 9. 7 法律 と聞いて何を連想? 人を縛るもの? 社会や経済を整えるもの? 硬くて複雑なもの? 社会を対象 工学 と聞いて何を連想? 科学の応用, 役に立つものの作り方, 橋, 建築, 機械, 船, 飛行機, 計算機, ソフトウェア,... ソフトウェアが対象とするものは社会を反映 1

法律もソフトウェア 法令 情報処理システム 人工知能 知識表現 表現形式の研究は多いが, 具体的記述は少ない. ソフトウェア工学 オブジェクト指向 領域理論 : 知識の表現 法令工学における言語処理の役割 法令工学の目的達成に利用 法令工学の第一の目的法令 ( 契約書, 社内規定等を含む ) がその制定目的にそって適切に作られ, 論理的矛盾や文書的問題がなく, 関連法令との整合性がとれていることを検査 検証し, 法律の改定に対しては, 矛盾なく変更や追加削除が行われることを情報科学の手法を用いて支援する. 2

法令工学における言語処理の役割 (1) 法令の文や文章の論理的矛盾の機械的な検査への適用 (2) 論理式から自然言語への変換 (3) 言語的な推論による文書的問題の検査への適用 (4) 法令理解の支援 (5) 法令作成の支援 (1) 法令の文や文章の論理的矛盾の機械的な検査への適用 論理的矛盾の機械的な検査 論理式論理式検査矛盾等 言語解析 法令文書言語解析論理式 3

(2) 論理式から自然言語への変換 論理式の検査結果の説明 矛盾等言語生成説明 (3) 言語的な推論による文書的問題の検査への適用 法令文書言語的推論文書の整合性 必要にして十分に記述されているか. 語や概念の定義, 分類 義務規定に対し罰則条項があるか. 語句や条文の参照関係が明確か. 語句の用い方に関連条文とづれがないか. 語の意味が曖昧でないか. 法令文の意味が明確か. 4

(4) 法令理解の支援 法令を利用する人, 学ぶ人, 作成する人を支援 法令文書の検索支援 法令検索質問言語検索該当法令文等 法令文書の読解支援 法令文書読解支援システム適切な表示 (5) 法令作成の支援 法令作成に携わる人, 組織で規則作成に携わる人, 契約書を作成する人等を支援 法令仕様書 法令等作成支援システム 法令文書 5

これまでに分析した法令 富山県条例第 54 号 千代田区条例第 53 号 所得税法 国民年金法 法令工学における言語処理の役割 (1) 法令の文や文章の論理的矛盾の機械的な検査への適用 法文の論理表現への変換について (2) 論理式から自然言語への変換 (3) 言語的な推論による文書的問題の検査への適用 (4) 法令理解の支援 読みやすい表現 (5) 法令作成の支援 6

法文の論理表現への変換 自然言語を論理表現で表すこと 法文の言語表現の特徴 論理表現 法文の解析 自然言語を論理表現で表すこと 自然言語の文 論理表現の文 対応は単純ではない. 自然言語の曖昧性, 省略, 多様性が適切に扱えるか? 自然言語 ( 法文 ) の意味が論理表現で表されるのか? 7

自然言語の曖昧性, 省略, 多様性の扱い 言語の文が表す意味は世界モデルや文脈により明確になる. 法文については, 1 法令が特定の領域について言及することから, 法令が対象とする領域の世界モデルを与えることにより, 明確な解釈が可能になる. 2 法令は社会のルールを規定するためのものであり, 社会の構成員に明確に理解されるべきものであることから, 法令は文章として一定の構造を持ち, 文としても一定の構造を持ち, 機械的な解析が可能になる. 自然言語の意味が論理表現で表されるか? 法文は人の感情や感覚などを表すものではない. 法令が人間の社会活動を規定するものであることから, 法文の意味は明確であるはずであり, 従って, 論理式に対応させることができると考えられる. 明確でないとすると, そこに問題があると指摘できる. 8

法文の論理表現への変換 自然言語を論理表現で表すこと 法文の言語表現の特徴 論理表現 法文の解析 法文の言語表現の特徴 要件効果構造 ( 田中規久雄他 1993) ( 法律条文 ) { 法律要件部 } { 法律効果部 } [ 主題部 ] [ 条件部 ] [ 対象部 ] [ 内容部 ] [ 規定部 ] ~は, ~とき ~の ~を ~する. A B C D E 論理式 A B C D E 9

要件効果構造 年金給付は, その支給を停止すべき事由が生じたときは, その事由が生じた日の属する月の翌月からその事由が消滅した日の属する月までの分の支給を停止する. ただし, これらの日が同じ月に属する場合は, 支給を停止しない. ( 国民年金法代 18 条 2 項 ) 要件部 : 効果部 : 年金給付は, その支給を停止すべき事由が生じたときは, その事由が生じた日の属する月の翌月からその事由が消滅した日の属する月までの分の支給を停止する. 要件効果構造 ( ただし書き考慮 ) 年金給付は, その支給を停止すべき事由が生じたときは, その事由が生じた日の属する月の翌月からその事由が消滅した日の属する月までの分の支給を停止する. ただし, これらの日が同じ月に属する場合は, 支給を停止しない. ( 国民年金法代 18 条 2 項 ) 要件部 : 効果部 : 年金給付は, その支給を停止すべき事由が生じたときは, その事由が生じた日と事由が消滅した日が同じ月に属さないなら, その事由が生じた日の属する月の翌月からその事由が消滅した日の属する月までの分の支給を停止する. 10

要件効果構造 1. 1 文に一つの要件効果が記される. 2. 1 文に複数の要件効果が記される. 3. 号の列挙と合せて要件効果が記される. 4. 上記 2と3を合せた形式で要件効果が記される. 5. 用語の定義として記される. 1 文に複数の要件効果 年金たる給付 ( 以下 年金給付 という.) を受ける権利を裁定する場合又は年金給付の額を改定する場合において, 年金給付の額に五十円未満の端数が生じたときは, これを切り捨て, 五十円以上百円未満の端数が生じたときは, これを百円に切り上げるものとする. ( 国民年金法第 17 条 ) 1. 年金たる給付を受ける権利を裁定する場合又は年金給付の額を改定する場合において, 年金給付の額に五十円未満の端数が生じたときは, これを切り捨て, 2. 年金たる給付を受ける権利を裁定する場合又は年金給付の額を改定する場合において, 五十円以上百円未満の端数が生じたときは, これを百円に切り上げるものとする. 11

1 文に複数の要件効果 ( 続き ) ( 資格喪失の時期 ) 第九条第七条の規定による被保険者は, 次の各号のいずれかに該当するに至つた日の翌日 ( 第二号に該当するに至つた 日に更に第七条第一項第二号若しくは第三号に該当するに至つたとき又は第三号から第五号までのいずれかに該当するに至つたときは, その日 ) に, 被保険者の資格を喪失する. 号の列挙と合せて表現される要件効果 ( 被保険者の資格 ) 第七条次の各号のいずれかに該当する者は 国民年金の被保険者とする 一日本国内に住所を有する二十歳以上六十歳未満の者であつて次号及び第三号のいずれにも該当しないもの ( 被用者年金各法に基づく老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付その他の老齢又は退職を支給事由とする給付であつて政令で定めるもの ( 以下 被用者年金各法に基づく老齢給付等 という ) を受けることができる者を除く 以下 第一号被保険者 という ) 二被用者年金各法の被保険者 組合員又は加入者 ( 以下 第二号被保険者 という ) 三第 2 号被保険者の配偶者であつて主として第 2 号被保険者の収入により生計を維持するもの ( 第二号被保険者である者を除く 以下 被扶養配偶者 という ) のうち二十歳以上六十歳未満のもの ( 以下 第三号被保険者 という ) 12

要件効果構造 1. 1 文に一つの要件効果が記される. 2. 1 文に複数の要件効果が記される. 3. 号の列挙と合せて要件効果が記される. 4. 上記 2と3を合せた形式で要件効果が記される. 5. 用語の定義として記される. 法文の論理表現への変換 自然言語を論理表現で表すこと 法文の言語表現の特徴 論理表現 法文の解析 13

論理表現 ( 例 ) ( 失権 ) 第 48 条る. 付加年金の受給権は, 受給権者が死亡したときは, 消滅す x 1 x 2, e 1, e 2, t 1 受給権者 (x 1 ) 死亡 (e 1, object: x 1 ) time(e 1, t 1 ) 付加年金の受給権 (x 2 ) 消滅 (e 2, object: x 2 ) time(e 2, t 1 ) 事実 : 受給権者 (a 125 ) 死亡 (e 125-5, object: a 125 ) time(e 125-5, 2004.9.11) (a 125 = 〇〇市〇〇町〇〇 3 丁目 の山田太郎 ) 帰結 : 消滅 (e 125-5, object: a 125 ) time(e 125-5, 2004.9.11) 論理表現について 自然言語の論理表現における問題点と対処 述語の表現 14

自然言語の論理表現における問題点 事象を参照する表現 ゼロ代名詞と格要素 様相表現 自然言語の論理表現における問題点 事象を参照する表現 権限を行使することを認められた 認める (x 1, x 2, 行使する (x 2, y 2 )) 権限 (y 2 ) 高階述語 15

自然言語の論理表現における問題点 ゼロ代名詞 省略された主語や目的語 格要素の個数 主語, 目的語等 ( 例, 東京でアパートに住む ) 動詞を述語とするとき, どの範囲の格要素を引数とするか. 自然言語の論理表現における問題点と対処 事象参照, 述語の引数等は従来からの問題 人工知能の分野では知識表現として様々な提案がある. ( 法令を対象にした研究でも吉野, 岡田の提案がある ) 本研究では Davidsonian style と呼ぶ形式を参考にする. 16

Davidsonian style 形式による表現 ナイーブな表現 認める (x 1, x 2, 行使する (x 2, y 2 )) 権限 (y 2 ) Davidsonian style 認める (e 1 ) recepeint(e 1, x 2 ) object(e 1, e 2 ) 行使する (e 2 ) object(e 2, y 2 ) 権限 (y 2 ) Syntax sugar 認める (e 1, agent: x 1, recepeint: x 2, object: e 2 ) 行使する (e 2, agent: x 2, object: y 2 ) 権限 (y 2 ) 様相表現 ~しなければならない ~することができる... 義務, 禁止, 可能性等の表現 様相オペレータの付加 ( 保険料の納付期限 ) 第 91 条毎月の保険料は, 翌日末日までに納付しなければならない. x 1, t 1 x 2, x 3, e 1, t 2, t 3 被保険者 (x 1 ) 年金 (x 3 ) 月 (t 1 ) 金 (x 2 ) 保険料 (x 2, x 1, x 3, t 1 ) ( 納付 (e 1, x 1, x 2 ) ttime(e 1, t 2 ) 翌月 (t 3, t 1 ) 末日 (t 2, t 3 )) 17

論理表現について 自然言語の論理表現における問題点と対処 述語の表現 述語の表現 オントロジー 概念 ( 語句 ) 項 ( 定数, 変数, 関数 ), 述語 言語表現の多様性の吸収 例えば, 年金 給付 年金たる給付... どのような述語? 疾病にかかり, 又は負傷し, かつ, その疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病 ( 以下 傷病 という.)... 様態表現の意味 18

法文の論理表現への変換 自然言語を論理表現で表すこと 法文の言語表現の特徴 論理表現 法文の解析 法文の解析 1. 文の構文構造を解析する. 形態素解析, 構文解析, 意味解析 2. 骨格的な論理構造を求める. 要件効果構造の把握 ( パタンマッチ ) 3. 構成素の論理表現を生成する. 格解析, 名詞句意味解析 4. 文全体の論理表現を生成する. 2, 3の結果の統合 19

骨格的な論理構造を求める ( 国民年金法第八条 ) 前項の規定による被保険者は 同条第一項第二号及び第三号のいずれにも該当しない者については第一号から第三号までのいずれかに該当するに到った日に 二十歳未満 ~ 日に, その他の ~ に到った日に, 被保険者の資格を取得する A. 前項の規定による被保険者は B. 同条第一項第二号及び第三号のいずれにも該当しない者については第一号から第三号までのいずれかに該当するに到った日に, C. 二十歳未満の者 に到った日に, D. その他の者に に到った日に, E. 被保険者の資格を取得する. A (B C D) E 構成素の論理表現を生成 動詞句 格解析 動詞句の論理表現 権限を行使する ( 行使する (object: 権限 )) 行使する (e 2, agent: x 2, object: y 2 ) 権限 (y 2 ) 名詞句 名詞句の意味解析 名詞句の論理表現 権限の行使 ( 行使する (object: 権限 )) 行使する (e 2, agent: x 2, object: y 2 ) 権限 (y 2 ) 20

法文の解析 どの程度, 論理式に変換できるか. 本質的には当面は半自動 cf. 機械翻訳... 前編集, 後編集 法令工学における言語処理の役割 (1) 法令の文や文章の論理的矛盾の機械的な検査への適用 法文の論理表現への変換について (2) 論理式から自然言語への変換 (3) 言語的な推論による文書的問題の検査への適用 (4) 法令理解の支援 読みやすい表現 (5) 法令作成の支援 21

複数の要件効果の解析 目的 論理式への変換 読みやすい表現 処理の眼目 複数の要件効果構造の認識と抽出 参照表現を意味のある表現に置換 複数の要件効果の解析 目的 論理式への変換 言い替え 1. 文 部分文 1, 部分文 2,, 部分文 n 2. 各部分文を論理式に変換 読みやすい表現 処理の眼目 複数の要件効果構造の認識と抽出 参照表現を意味のある表現に置換 22

箇条書き 障害基礎年金の受給権は 次の各号のいずれかに該当するに至つたときは 消滅する 一死亡したとき 二 者が 六十五歳に達したとき ただし 三... ( 国民年金法第三十五条より ) 各号 ( 第一号, 第二号, ) が具体的条件 ( 条件 1, 条件 2, ) を示している キー表現 国民年金法では, 全 148 条中,32 箇所に存在している. キーおよび具体的条件の表現 キー表現 次 の各号 のいずれか に掲げる 要件 に該当 した する に至つた とき場合日期間者 具体的条件の表現 ( 号の列挙表現 ) 一 ( 条件 1) 二 ( 条件 2) ときものこと者 23

他条文を参照する表現 Xに規定するY( 名詞 ) Xの規定によるY( 名詞 ) Xの規定によりY( 動詞 ) Xの規定によつてY( 動詞 ) 103 92 115 15 X = 参照先の条文 第 a 条第 b 項第 c 号 同項 ( 直近に指示した項 ) 前条第 b 項 ( 現在の条文を基点とした指示 ) 前 n 項 ( 現在の条文を基点とし 直前の n 個分の項 ) 前項ただし書 ( ただし 以下の部分 ) この法律 参照表現の具体化 付加年金の支給は その受給権者が第二十八条第一項に規定する支給繰下げの申出を行つたときは 第二十八条 ものは 社会保険庁長官に当該老齢基礎年金の支給繰下げの申出をすることができる ただし 24

複数の要件効果の解析 目的 論理式への変換 言い替え 1. 文 部分文 1, 部分文 2,, 部分文 n 2. 各部分文を論理式に変換 読みやすい表現 言い替え 処理の眼目 複数の要件効果構造の認識と抽出 参照表現を意味のある表現に置換 読みやすさのための言い替え ( 併給の調整 ) 第二十条遺族基礎年金又は寡婦年金は, その受給権者が他の年金給付 ( 付加年金を除く.) 又は被用者年金各法による年金たる給付 ( 当該年金給付と同一の支給事由に基づいて支給されるものを除く. 以下この条において同じ.) を受けることができるときは, その間, その支給を停止する. 老齢基礎年金の受給権者が他の年金給付 ( 付加年金を除く.) 又は被用者年金各法による年金たる給付 ( 遺族厚生年金並びに退職共済年金及び遺族共済年金を除く.) を受けることができる場合における当該老齢基礎年金及び障害基礎年金の受給権者が他の年金給付 ( 付加年金を除く.) を受けることができる場合における当該障害基礎年金についても, 同様とする. 25

Aの受給権者がBまたはCの年金給付を受けることができる場合,Aの支給を停止する. A: 遺族基礎年金または寡婦年金 B: A 以外の年金給付で, 付加年金でないもの C: 被用者年金各法による年金給付 (Aの受給権と同一の支給事由に基づいて支給されるものを除く. 以下この条において同じ.) Dの受給権者がEまたはFの年金給付を受けることができる場合,Dの支給を停止する. D: 老齢基礎年金 E: D 以外の年金給付で, 付加年金でないもの F: 被用者年金各法による年金給付 ( 遺族厚生年金 退職共済年金 遺族共済年金を除く.) Gの受給権者がHの年金給付を受けることができる場合,Gの支給を停止する. G: 障害基礎年金 H: G 以外の年金給付で, 付加年金でないもの 適切な表現による言い替え 保険料 4 分の 3 免除期間の月数から前号に規定する保険料 4 分の 3 免除期間の月数を控除して得た月数の 8 分の 1 に相当する月数 ( 国民年金法代 27 条 7 号 ) {( 保険料 4 分の 3 免除期間 保険料 4 分の 3 免除期間 5/8) 1/8} の月数 26

法令文書の言語解析 法令工学における言語処理の役割 法文の論理表現への変換について 読みやすい表現 27