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i-construction ~ 建設現場の生産性革命 ~ 建設業は社会資本の整備の担い手であると同時に 社会の安全 安心の確保を担う 我が国の国土保全上必要不可欠な 地域の守り手 であることから 建設業の賃金水準の向上や休日の拡大等の働き方改革による生産性向上が必要不可欠 国土交通省では 平成 2

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おおだて 秋田県大館市 よねしろがわ たまのせ 発注者 : 東北地方整備局能代河川国道事務所受注者 : 秋田土建 ( 株 ) 米代川玉ノ瀬地区下流河川改修工事 土工量 : 約 31,000m3 当該工事の施工者 ( 秋田土建 ) は 自ら ICT 活用技術を積極的に取組むことにより その効果を検証し

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掲載工事一覧表 番号整備局工事名施工者名発注方式発注者名 最終請負金額 ( 千円 ) 工期 土工数量 頁 1 近畿地方整備局 野洲栗東バイパス妙光寺地区道路改良工事 八田建設 ( 株 ) 施工者希望 Ⅱ 型滋賀国道事務所 H ,746 ~ 3,43m3 H 近畿地方

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2) 受注者希望型当面の間 ( 標準歩掛制定までを想定 ) 原則として 受発注者で協議し 見積もり方式による精算変更を行う ただし UAV 写真測量および地上レーザ測量における機械経費等は算定式による計上を原則とする なお 導入にあたっては 通常の測量の積算よりも過度に費用があがらないように 見積を

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はじめに 国土交通省では 建設業従事者の高齢化や担い手不足等に起因する生産性低下の課題に対して 平成 28 年を生産性革命元年と位置づけ 建設現場の抜本的な生産性向上を目指す i-construction に取組んでいるところです この ICT 活用取組み事例集 は i-construction の

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出来形管理基準及び規格値 単位 :mm 編章節条枝番工種測定項目規格値測定基準測定箇所摘要 1 共通編 2 土工 3 河川 海岸 砂防土工 2 1 掘削工 法長 ç 基準高 ±50 ç<5m -200 ç 5m 法長 -4% 施工延長 40m( 測点間隔 25m の場合は 50m) につき 1 ヶ所

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基礎編 1. はじめに 2. 情報化施工技術の動向 ( 一般化推進技術 ) 3. マシンコントロール / マシンガイダンス技術の概要 4. マシンコントロール / マシンガイダンス技術の構成例 5. 準拠する要領 基準等 適用工種 6. マシンコントロール / マシンガイダンス技術導入のメリット 7

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1. 発注図読み込み 平面図や横断図 座標データなどから 3 次元の設計 データを作成し 出力しましょう 建設 CAD 起動後の画面からご説明しま 発注図を開きましょう メニューバーより ファイル 発注図を開くガイ ド を選択しま 用紙を決める を選択すると用紙サイズ設定画 面が表示されま 今回は

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目 次 Ⅰ. 下水道土木工事施工管理基準及び規格値 1. 目的 1 2. 適用 1 3. 構成 1 4. 管理の実施 1 5. 管理項目及び方法 2 6. 規格値 2 7. その他 2 表 -1 出来形管理基準及び規格値 ( 管渠工事 ) 3 表 -2 出来形管理基準及び規格値 ( 処理場 ポンプ場

( 対象工事等 ) 第 3 条 (1) 設計業務等は 全件実施とする ただし 建物調査及び工損調査 ( 以下 建物調査等とする ) や現場技術業務委託等については 試行とする (2) 土木工事の写真については 当初設計金額が1,000 万円以上のものは 実施とする また 当初設計金額が1,000 万

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1. 生産性向上について建設現場での週休二日を拡大 定着させるためには 一層の生産性向上を進め 工期の延伸をできる限り抑制する必要などがあります このため 日建連では 2020 年までを対象期間とした 生産性向上推進要綱 を策定し 発注者 設計者 コンサルタントも巻き込んで生産性向上に取り組むことと


Transcription:

にしうすきひのがげちょう宮崎県西臼杵郡日之影町ふかすみきた 宮崎 218 号深角北地区改良工事 発注者 : 九州地方整備局延岡河川国道事務所受注者 : 日新興業 土工量 : 約 47,000m3 ICT の活用を積極的に取り入れ UAV による起工測量から GNSS 測量機器や MG 機械 GPRoller 等を使い 3 次元での施工管理を自社のみで挑戦 自社で所有している UAV による 3 次元起工測量の実施 3 次元設計データも自社で作成 3 次元データ (LandXML) を基に 誰でも扱える SKP モデルに変換し現場職員や発注者との打ち合わせに利用 自社所有の UAV(DJI Inspier) による起工測量を行い 3 次元モデルを作成 SKP モデル 3 次元設計データも自社で作成し 施工機械にデータをインプット Google earth モデル 3 次元設計データを自社で作成するため LandXML データを誰もが利用可能な SKP( スケッチアップ ) や Google earth モデルに変換し 発注者や下請業者との打合せに利用してる 工期 : 起伏の激しい山の起工測量においては TS 等を使用した測量に比べ UAV は格段に速く労力を必要としない また ICT 施工により丁張の設置は不要となる また 丁張がないことで機械の障害物が減り 施工しやすく作業効率がよくなった 工程 : 3 次元モデルにより誰もが容易に現場のイメージができるため現場状況を考慮した土配や施工順序の組立ができる 品質 : 従来は丁張線を見通しオペレータの技術で施工していたが ICT では面として施工 管理するため 施工範囲全体を管理できる 安全 : 重機の乗降りが減り 手元作業者も必要としないため事故要素が減少

鹿児島県鹿児島市はせがわ長谷川 5 号床固工 右岸導流堤工事 発注者 : 九州地方整備局大隅河川国道事務所受注者 : 丸福建設 ( 株 ) 土工量 :29,600m3 施工者 ( 元請け ) が ICT 技術等を積極的に導入し その特性等を把握 技術の向上 安全 確実 快適 を目標に技術者及び技能者の育成に社をあげて取り組む UAV 測量の検証を行い 現場での実効性を確認 MC バックホーによる切土法面整形 現場の声丸福建設 ( 株 ) 施工者自らで 3 次元設計データを作成 同時に施工する構造物も 3 次元化し合成することでより詳細な地形把握 数量算出を行うことが可能になった 工期 : UAV 使用により起工測量 ( 縦横断測量 ) の日数が約 9 日間から 5 日間に短縮 精度 : 従来手法に比べ短時間で土量算出等が正確に算出 施工 : 経験 3 年目の運転者でも容易に法面整形作業を行え 高精度に仕上げられた 品質 : 3 次元設計データにより ICT 機械が自動制御されるため 法面等の均一な施工が可能 安全 : 測量及び法面整形時において 手元作業員が重機作業エリアに入ることがなくなり接触事故等の危険性が大幅に軽減

いずみ 鹿児島県出水市 ふくのえ 鹿児島 3 号福ノ江地区 1 工区舗装工事 発注者 : 九州地方整備局鹿児島国道事務所受注者 : 南生建設 ( 株 ) 土工量 :29,600m3 ICT 施工が増加していく中で 施工者 ( 元請け ) が生産効率の向上や工程短縮が期待できる ICT 土工の積極的な取り組みを実施し ICT 施工の効果や課題を総合的に検証するため UAV 測量 +MC 施工により 品質 出来形 工程等の効果を検証 UAV による起工測量 出来形測量 3 次元データ作成 ICT による測量 施工管理と従来手法との比較 検証結果 起工測量施工中の測量出来形測量 従来工法 6 日 12 日 ( 丁張設置 ) 2 日 20 日 検証点 評定点の設置 ICT 活用 2 日 2 日 2 日 6 日 14 日 (70%) の工程短縮 UAV による起工測量及び出来形測量 ICT 施工機械による施工 (MC バックホウ MC ブルドーザ GNSS 締固め管理 ) ICT 施工機械による従来手法との比較 検証結果 土工事 従来工法 路床盛土 法面整形 13 日 8 日 21 日 MC バックホウを使用した法面整形 GNSS 締固め管理 ICT 活用 17 日 11 日 6 日 現場の声南生建設 工期 : ICT 活用により 測量日数が大幅に短縮できた 工程 : 土工完了時の UAV 撮影を行わないと 次工程に進めないため手待ち作業が発生した 施工 : ICT 施工機械を使用することにより 丁張設置の必要がなく オペレーターの技術に頼らず精度の高い施工ができた 品質 : 従来の断面管理ではなく 高較差による面管理となるため 測点断面だけではなく 全体的に精度の高い仕上がりとなった 安全 : ICT 施工機械を使用することにより 測量時の重機周辺での近接作業が減り 危険要因が少なくなった

いずみ 鹿児島県出水市 ふくのえ 発注者 : 九州地方整備局受注者 : ヤマグチ ( 株 ) 鹿児島 3 号福ノ江地区 2 工区舗装工事 鹿児島国道事務所 土工量 : 約 7,300m3 今年度より IT 推進課 を立ち上げ ICT による効果を検証し 特性等を把握した上で ICT 土工の積極的な取組みを実施します UAV 測量,MC 施工を実施することにより効果を検証 UAV による起工 出来形測量,3 次元設計データ作成 起工測量 施工管理における ICT と従来工法の比較 検証結果 従来工法 起工測量 5 日 施工中の測量 ( 丁張設置, 出来形確認 ) 15 日 出来形管理 3 日 UAV による起工測量 ICT 活用 3 日基準 水準測量評定点 検証点設置 UAV 空撮 5 日 1 日ローカライゼーション日々の固定局設置法面確認等 評定点 検証点設置 UAV 空撮 約 14 日 ( 約 60%) 工程短縮 UAV による出来形測量 ICT 建設機械による施工 (MC ブルドーザ,MC 油圧ショベル,GNSS 締固め管理システム ) ICT 施工における従来工法との比較 検証結果 MC ブルドーザによる敷均し GNSS 転圧管理システム 約 5 日 ( 約 20%) 工程短縮 現場の声 ( ヤマグチ ) 工程 :MC になったことで 丁張り設置が不要となり 丁張設置等に要する日数が大幅に削減できました 精度 :UAV 起工測量により 土量の計算が容易となり精度が向上しました 施工 : 複雑な計画もオペが画面上で確認できて認識が容易となりました MC を使用することで 技術の熟練度がほとんど不要となりました 品質 : 敷均し, 転圧が均一となり 締固めの品質が向上しました 安全 : ガイド役の作業員が不要となり 追突災害の発生率が減少しました

ちゃたんちょう 沖縄県北谷町 いへい平成 28 年度伊平地区舗装工事 (ICT 活用工事県内第 1 号 ) 発注者 : 沖縄総合事務局南部国道事務所受注者 :( 株 ) 鏡原組 土工量 : 約 1,000m3 UAV を用いた起工測量 3 次元出来形管理等の施工管理 3 次元データ作成 ICT 建機 ( 下請所有 ) による施工を県内企業 ( 地元 ) で実施 地場の測量業者と測量機器メーカー システム会社との 4 者で連携し ICT 施工の一連の作業を実施 UAV 測量の検証を行い 現場での実効性を確認 MC フ ルト ーサ による盛土 ICT 土工と従来手法との比較 月次教育の一環として UAV 社内講習会を開催 工期 : 通常 10 日間かかる施工測量が UAV 測量では 4 時間に短縮 精度 : 機械オペレーターの熟練度に関係なく精度が向上する 施工 : 丁張が不要で 検測作業が省略 ( 省力化 省人化 ) できる 品質 : 従来より均質かつ高品質を確保できる 安全 : オペレータの機械操作が半減することで 周囲の安全確認が十分行える ( 安全性向上 )

きんちょう 沖縄県金武町 平成 28 年度金武 BP1 号跨道橋他工事 発注者 : 沖縄総合事務局北部国道事務所受注者 : 株式会社東開発 土工量 : 約 5,200m3 〇当社としてICT 施工が初めての現場であったため ICT 施工に関わる各分野の専門業者と連携しICT 施工に取り組んだ 〇 UAV 測量業者 ( 民間施工実績 ) 3 次元データ作成 (3 次元データ作成ソフト会社 ) MCバックホウ ( リース会社 ) と起工測量 3 次元データ作成 ICT 施工の一連作業において データ作成から修正まで情報共有を行い現場施工を実施 〇当社として ICT 施工現場であったため ICT 施工に関〇 当社としてのし ICT 施工に る各分野の専門業者と連 3 次元データ確認状況 簡易丁張設置状況 UAV 測量状況 MC ハ ックホウ掘削 法面整形状況 3 次元データ作成時に注意が必要だった点 3 次元データ作成にあたり 擦り受部分等の細部計画の作成が必要であった 3 次元データ作成時に工事範囲より約 1m 程度大きくデータ作成が必要であった データが無い部分はバックホウの爪先がデータ外に出ると MC バックホウに搭載されているモニターに表示されない 上記の事を 3 次元データ作成時に業者間で連携することで工事はスムーズに進捗することが出来た 工期 : 起工測量 出来形測量を UAV で行うことにより 5 日から 3 日になり 2 日間の短縮ができた 工程 : 本工事は施工量が少なかったため 従来の施工と比較して ICT 施工との差はなかった 施工 : MC バックホウの活用で経験の浅いオペレーター ( 経験年数 1 年 ) で法面整形を行なえた 現場管理 : ICT 土工で従来丁張の設置が必要だが法面仮簡易丁張 2 本の設置で施工が行え, 測量作業が軽減した ( 従来丁張 40 本程度必要なところ 2 本で施工が出来た )

おんなそん 沖縄県恩納村 平成 28 年度恩納南 BP1 工区改良 ( その 12) 工事 発注者 : 沖縄総合事務局北部国道事務所受注者 : 株式会社ホカマ 土工量 : 約 32,000m3 施工者 ( 元請け ) が ICT による効果を自ら検証し その特性を把握 今後 データ等を蓄積し ICT 施工の積極的な取り組みにつなげていく予定 UAV 測量 + 点群データ +ICT 機械施工にて効果の検証 施工者 ( 元請け ) が主体となり システム会社 建設機械メーカーと連携し 3 次元起工測量 (UAV) ICT 機械による施工の作業を実施 UAV( ドローン ) による起工測量の説明 実演会 ( 建設業 測量設計業 官公庁らが参加 ) UAV( ドローン ) 測量の検証を行い 現場での実効性を確認 運転席のモニター画面で仕上がり状況を確認 丁張り確認は不要 ICT バックホウ操作の説明 実演会 ICT バックホウによる切土法面整形 工期 : UAV の使用により起工測量の日数が大幅に短縮でき ICT 建機を使用することで重機操作の軽減により作業効率が向上し 工期の短縮が期待できる 精度 : 建設機械内のモニターで仕上がり状況が確認出来るので精度の向上につながる 施工 : ICT 建機を使用することにより過堀防止ができ 安定した施工ができる 品質 : ICT 機械が設計データ通りに施工するので 均一でバラツキのない高品質な施工が可能 安全 : 掘削箇所での測量作業の減少や法面の とおり の確認のための機械乗降もなくなり 作業箇所からの滑落及びつまずき転倒や重機との接触等のリスクが大幅に減少

おん な そん 沖縄県恩納村 発注者 沖縄総合事務局北部国道事務所 受注者 株)丸政工務店 平成28年度恩納南BP1工区改良 その13 工事 土工量 約37,000m3 当社ではICT工事が今年度から発注されることを知り ICT土工とはどう いったものであるか実施体験する為 東京コマツIOTセンターに行き体験をお こないました 自社でICT測量をできるようなる為 UAVを購入し測量機器メーカにバックアップしてもら いながら起工測量をおこないました ICT工事をたくさんの人に知ってもらうため 見学会及び日本道路建設業協会の講習に 講師として参加いたしました 当初 ICT機械が設計データどおり動くか心配があった為 法丁張を設置してましたが 現在は丁張は設置しなくても出来形が十分に確保できる為 丁張は設置していません 東京 IOTセンター モニターによる説明 東京 IOTセンター 実施体験 日本建設業協会沖縄支部 にてICT工事について説明 現場にてICT見学会 MCバックホウによる法面整形 MCバックホウによる法面整形 現在丁張無しで施工 現場ローカライゼーション を行いGNSSの受信感度確認 現場にてICT見学会 自社UAVによる 出来形測量 施工 現在の施工切土量又はモニターで現場状況をリアルタイムで確認できる為 現場調整打合せに役立った 安全 法面整形時の丁張の確認で法面への上り下りが無くなった為 転落等の 危険性が無くなった

事例 地方公共団体発注工事 Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

ながおか 新潟県長岡市 しぶみかわ 一級河川渋海川広域河川一級 ( 防災安全緊急 ) 左岸築堤工事 発注者 : 長岡地域振興局地域整備部受注者 : 大石組 土工量 : 約 1,400m3 施工者は 技術者の育成のため 小規模な工事であったが ICT が 活用工事に積極的に取り組んだ ICT ICT 活用工事の実施にあたっては 講習会や研修会等に積極的に参加し 知識を深めた ICT 活用工事の推進や社内外の人材育成を図り 現場で研修会を開催した UAV 測量の検証を行い 現場での実効性を確認 MC ブルドーザによる敷均し 従来工法と ICT 活用との比較 現場研修会の実施 30 工期の比較 ( 単位 : 日 ) 25 23 60 作業人工の比較 ( 単位 : 人 日 ) 54 48 20 40 10 0 20 3 2 2 1 0 1 起工測量 2 建機による施工 3 出来形等ノ施工管理 従来工法 ICT 活用 12 8 5 3 1 起工測量 2 建機による施工 3 出来形等ノ施工管理 従来工法 ICT 活用 計 4 日短縮 (30 日 26 日 ) 計 12 人 日短縮 (71 人 日 59 人 日 ) 工期 : UAV を使用することで起工測量 施工管理ともに短縮が図れた 施工 : 丁張を簡略化できた また 盛面整形が重機のみで仕上がるため 重機稼働率が向上した 品質 : 従来の出来形管理基準では 代表の測点において高さ 幅などの測定項目を管理していたが 3 次元点群データにより面的な竣工形状で評価することが可能になり 品質が大幅に向上した 安全 : 測量および法面整形時の補助作業員が必要なかったため 作業員が重機と接触する危険性が無くなった 検査 : 受注者 発注者双方にとって 大幅な検査の省力化が図れた

新潟県上越市 こくがわ じょうえつ 国川地区防災 安全 ( 地すべり対策 ) 頭部切土その 5 工事 発注者 : 上越地域振興局妙高砂防事務所受注者 : 田中産業 土工量 : 約 2,500m3 施工者 ( 田中産業 ) は 自社で保有する ICT 建設機械を活用し ICT 土工を実施できる技術者 運転手の育成に取り組むとともに ICT を全面的に活用し工事を実施した ICT 技術の活用拡大に向け 建設業者や発注者を対象に現場研修を実施した UAV による 3 次元起工測量 MG バックホウによる切土法面整形 ICT 土工と従来手法との比較 ICT 活用工事現場研修 30 工期の比較 ( 単位 : 日 ) 60 作業人工の比較 ( 単位 : 延べ人員 ) 20 10 0 20 15 5 3 3 2 1 起工測量 2 建機による施工 3 出来形等の施工管理 従来工法 ICT 活用 40 20 0 42 23 13 7 7 4 1 起工測量 2 建機による施工 3 出来形等の施工管理 従来工法 ICT 活用 計 8 日短縮 (28 日 20 日 ) 計 28 人削減 (62 人 34 人 ) 工期 : ICT 建機を使用することで 丁張り設置の待ち時間 手戻り等が無くなるため作業効率が向上し 工期短縮が期待できる 施工 : ICT 建機を使用することにより 余掘り量の低減 過掘りの心配が無くなり安定した施工ができる 品質 : 重機内モニターで完成形状の確認しながらの作業を行うので 高い品質高い精度で施工ができる 安全 : 従来は 法面整形作業に補助作業員必要であったが ICT 施工においては必要ないので接触事故を防止することができる

石川県加賀市 みなみかがどうろ かが 発注者 : 南加賀道路土木総合事務所受注者 :( 株 ) 山組土工量 : 約 56,100m3 そうまち 南加賀道路地方道改築工事 ( 曽宇町改良工その 4) 当該工事の施工者 ( ( 株 ) 山組 ) は ICT 建設機械の活用とその効果の把握 ならびに ICT 施工技術の普及に向けた取り組みを積極的に実施 ( 参考 ) 情報化施工でマシンコントロール油圧ショベルを全国に先駆け導入 マシンコントロール油圧ショベルによる法面整形 マシンコントロールブルドーザによる盛土敷均し 建設業者を対象とした ICT 施工の研修会 機能説明 操作指導 現場の声 (( 株 ) 山組 ) 効率 : 法面整形の施工では 1 日当たりの施工量が 2 割程度向上した また 施工段階に応じた丁張りの設置や出来形の確認がなくなり 事務所でのデスクワークが円滑に進む 精度 : 測点だけでなく 全ての施工箇所において 建機操作室内のモニターで仕上がり状況が確認できるので精度の向上につながる きる 施工 : マシンコントロール油圧ショベルだと深堀りしないので 経験の浅いオペレータでも 設計通りに法面整形の操作ができる 品質 : 丁張りが不要となるため 盛土工では より均一な締固めが可能 安全 : 機械周辺での人による作業が大幅に削減され 作業員と建機との接触の危険性が減り 安全が確保できる

やいづ 静岡県焼津市 発注者 静岡県焼津漁港管理事務所 受注者 新井工業株式会社 土工量 約1,100m3 静岡県水産技術研究所等用地整備工事 静岡県発注のICT活用工事第1号 参考 工期 7/20 9/30 完成検査 10/7 当該工事の施工者 新井工業 は 若者が魅力を感じる建設現場の実現 のための手法としてICT活用工事の可能性を感じ 県の試行方針に基づい てICT活用工事の実施を希望した 完成検査の実施後に 出来型確認の手順等について 主に発注者側の 監督員 検査員を対象に研修を実施した ICT建機 MCバックホウ による施工 出来型確認研修会 完成検査 10月7日 出来形合否判定総括表 現場の声 工期 UAVの使用により 従来は2 3日かかっていた起工測量が半日で完 了した 施工 ICT建機の活用により 丁張りも補助作業員も不要になり より少ない 人数で 安全に 精度の高い施工が行えた 検査 非常に高い精度で仕上がっている 熟練技能者でなくても精度の高 い施工が可能なので 精度のばらつきへの評価法は検討が必要ではないか 現場代理人の声 ICT活用工事の先進的な作業は魅力的に感じた 今後の 工事でも活用を検討したい