Ⅱ. 資金の範囲 (1) 内訳 Ⅰ. 総論の表のとおりです 資 金 現 金 現金同等物 手許現金 要求払預金 しかし これはあくまで会計基準 財務諸表規則等に記載されているものであるため 問題文で別途指示があった場合はそれに従ってください 何も書かれていなければ この表に従って範囲を分けてください

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NO 連結精算表科目 & 連結開示 前連結会計 当連結会計 増減差額 科目 借 年度 年度 借方 方 連結借対照表 千円 千円 千円 千円 開 38 社債 20,000,000 5,000,000 開 39 長期借入金 16,500,000 16,071,500 開 40 リース債務 632,000

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162 有価証券等の情報(会社計 満期保有目的の債券 ( 単位 : 百万円 ) がを超えるもの がを超えないもの )合計 2,041,222 2,440, ,058 1,942,014 2,303, ,434 責任準備金対応債券 ( 単位 : 百万円 ) が貸借対照表 公社債

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目   次

貸借対照表 ( 平成 31 年 3 月 31 日現在 ) ( 単位 : 百万円 ) 科目金額科目金額 ( 資産の部 ) ( 負債の部 ) 流動資産 現金及び預金 売掛金 短期貸付金 未収入金 その他 固定資産 有形固定資産 土 地 その他 無形固定資産 ソフトウェア 投資その他の資産 関係会社株式

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12 70, , , , , , , , , , , , , ,0

貸借対照表 (2018 年 3 月 31 日現在 ) 科 目 金 額 科 目 金 額 ( 資産の部 ) ( 負債の部 ) Ⅰ. 流動資産 8,741,419 千円 Ⅰ. 流動負債 4,074,330 千円 現 金 預 金 5,219,065 未 払 金 892,347 受 取 手 形 3,670 短

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貸借対照表 (2019 年 3 月 31 日現在 ) ( 単位 : 千円 ) 科目 金額 科目 金額 ( 資産の部 ) ( 負債の部 ) 流動資産 3,784,729 流動負債 244,841 現金及び預金 3,621,845 リース債務 94,106 前払費用 156,652 未払金 18,745

有価証券等の情報(会社計)162 満期保有目的の債券 がを超えるもの がを超えないもの 公社債 435, ,721 31, , ,565 29,336 外国証券 ( 公社債 ) 1,506,014 1,835, ,712 1,493,938 1,778

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財務諸表に対する注記 1. 重要な会計方針 (1) 有価証券の評価基準及び評価方法満期保有目的の債券 総平均法による原価法を採用している ただし 債券金額と異なる価額で取得した債券で 当該差額が金利の調整と認められるものは 償却原価法によっている その他有価証券時価のあるもの 決算期末日の市場価格等

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1―3

第1章 財務諸表

Transcription:

Ⅱ. 資金の範囲 (1) 内訳 Ⅰ. 総論の表のとおりです 資 金 現 金 現金同等物 手許現金 要求払預金 しかし これはあくまで会計基準 財務諸表規則等に記載されているものであるため 問題文で別途指示があった場合はそれに従ってください 何も書かれていなければ この表に従って範囲を分けてください (2)C/S 上の表示 当座預金 普通預金 通知預金 etc.. 1 容易に換金可能 2 価値の変動について僅少なリスクしか負わない短期投資 この 2 要件をすべて満たした取得から満期 ( 償還 ) 期間が 3 ヶ月以内の短期投資 定期預金 譲渡性預金 公社債投資信託 コマーシャル ペーパー (CP) etc.. 例題 Ⅱ-1 以下の資料に基づき 現金及び現金同等物の期首残高 及び 現金及び現金同等物の期末残高 を求めなさい なお 前期末貸借対照表 ( 決算日は3 月 31 日 ) に計上されている現金及び預金は430,000 円であった (1) 手許現金 :60,000 円 当座預金 :130,000 円 (2) 定期預金の内訳は以下のとおりである 50,000 円 ( 満期日 4 月 12 日 預入期間 1 ヶ月 ) 120,000 円 ( 満期日 6 月 13 日 預入期間 3 ヶ月 ) 70,000 円 ( 満期日 5 月 14 日 預入期間 6 ヶ月 ) (3) 当社は 預入期間 3 ヶ月以内の定期預金を現金同等物としている 解答欄 現金及び現金同等物の増加額 40,000 現金及び現金同等物の期首残高現金及び現金同等物の期末残高 C/S 上 現金及び現金同等物 は一番下の 期首残高と期末残高に表示されます 例題を解いてみましょう

現金及び現金同等物の増加額 40,000 現金及び現金同等物の期首残高 360,000 現金及び現金同等物の期末残高 400,000 このように B/S と C/S では資金として捉えるものが違うので 当然その金額も異なってきます ( 稀に一致する場合もあるようですが まずありえないでしょう ) B/S 現金預金 定期預金は現金同等物に入るので C/S に反映させなければなりません しかし その範囲は期間が 3 ヶ月以内のものに限られます したがって 預入期間が 6 ヶ月の 70,000 円分は C/S に計上してはいけません なお いくら満期日が近くても預入期間が 3 ヶ月を超えるものは含めないことに注意です したがって 以下のように求めます 1 手許現金 60,000 円 + 当座預金 130,000 円 + 定期預金 ( 預入期間 1 ヶ月の 50,000 円 + 預入期間 3 ヶ月の 120,000 円 )=360,000 円 2 前期 B/S の現金及び預金合計 430,000 円 - 預入期間 6 ヶ月の定期預金 70,000 円 =360,000 円 1 は 資金の範囲に含むものだけを加える方法 ➁ は 全体から資金の範囲に含まないものを除く方法です C/S 現金及び現金同等物 現金 当座預金 預入期間 1~3 ヶ月の定期預金 預入期間 4~12 ヶ月 (1 年 ) の定期預金 定期預金について考えれば上図のように示すことができます B/S でいうところの流動資産のうち さらに換金が容易なものが C/S に計上されるというわけです では また違う問題を出してみます また 当期における現金及び現金同等物の増加額は 40,000 円であるため それを加えた 400,000 円が期末残高となります

例題 Ⅱ-2 以下の資料に基づき 現金及び現金同等物の増加額 現金及び現金同等物の期首残高 及び 現金及び現金同等物の期末残高 を求めなさい 1. 定期預金の残高は次のとおりである 預入期間 期首 期末 1ヶ月 25,000 円 50,000 円 3ヶ月 40,000 円 90,000 円 6ヶ月 65,000 円 110,000 円 1 年 120,000 円 250,000 円 2. 貸借対照表における現金及び預金前期末 :705,000 円当期末 :930,000 円 3. 預入期間 3 ヶ月以内の定期預金を現金同等物としている 解答欄 50,000 520,000 570,000 B/S の合計しか不えられていないのでさっきの例題の 2 の解き方から求めます 現金及び現金同等物の期首残高前期末 B/S の現金及び預金 705,000 円 - 定期預金 ( 預入期間 6 ヶ月分 65,000 円 + 預入期間 1 年分 120,000 円 )=520,000 円 現金及び現金同等物の期末残高当期末 B/S の現金及び預金 930,000 円 - 定期預金 ( 預入期間 6 ヶ月分 11,0000 円 + 預入期間 1 年分 250,000 円 )=570,000 円 期首が 520,000 円 期末が 570,000 円なので 増加額は 50,000 円と求めることができます

(3) 当座借越 企業が当座借越限度枠を当座預金と同様に利用している場合 期末時点で当座借越 (B/S 上 短期借入金 ) があるときは C/S 上現金及び現金同等物のマイナスとして処理します したがって C/S の 現金及び現金同等物の期末残高 はこの当座借越分を減らした後の金額になります 例題 Ⅱ-3 期末日に現金預金 300,000 円 当座借越が 20,000 円あった なお 当社は当座借越限度枠を当座預金と同様に利用している いうまでもなく 300,000 円から 20,000 円を控除した 280,000 円が期末残高となります ちなみに B/S では次のように表します こちらでは相殺消去しないようにしましょう 貸借対照表 ( 単位 : 円 ) 現金及び預金 300,000 短期借入金 20,000 当座借越期末残高 解答欄 (4) 外貨建の資金 280,000 外貨建取引での換算方法は CR 換算や HR 換算 AR 換算がありました たとえば米国ドルを保有して期末を迎えれば そこで CR 換算をし 円ベースでの金額が変動するはずです しかし これは CF を伴ったものによる資金の増減ではなく 単なる換算差額にすぎません したがって 資金の増減した理由を 現金及び現金同等物に係る換算差額 として独立させて計上させます ここは 直接法と間接法をよく理解していないと難しいところですので まだどちらも説明してない段階でこれを説明するのはこの辺まででとし 例題は後で提示します とりあえず外国通貨や外貨建の現金同等物も資金の範囲に含めることは頭に入れておいてください

(5)C/S に反映されない取引 C/S は資金の増減を表すものですから 計上される取引は資金の増減を伴うものだけです 逆に考えれば 資金の増減を全く伴わない取引は C/S には反映されないということです たとえば以下の取引が該当します 1 交換取引例 ) 当社が保有する土地 ( 帳簿価額 30 百万円 時価 29 百万円 ) と甲社が保有している土地 ( 帳簿価額 35 百万円 時価 33 百万円 ) を交換した ( 借 ) 土地 30,000,000 ( 貸 ) 土地 30,000,000 ( 甲社土地 ) ( 当社土地 ) 土地の交換は当社の帳簿価額を取得原価としてするので ここに資金が入る余地がないため C/S に反映されません 2 現金及び現金同等物の相互間取引例 ) 当社は現金 200,000 円を当座に預け入れた ( 借 ) 当座預金 200,000 ( 貸 ) 現金 200,000 B/S には影響を不えますが C/S ではどちらも結局は 現金及び現金同等物 として捉え 単にその保管場所が移っただけなので反映させる必要がありません 3 ファイナンス リース取引の取引開始時 ( 借手 ) 例 ) 当社は 2 年に以下の条件でリース契約を締結した リース期間 :3 年 所有権移転ファイナンス リースに該当 貸手の購入価額 :30,000 円 ( 借手は知っている ) ( 借 ) リース資産 30,000 ( 貸 ) リース債務 30,000 リース取引開始時は 資金の増減はしていないので C/S に反映させません ~ 直接法と間接法のポイント ~ 次回からいよいよ 3 つの活動によるキャッシュ フローを説明していきますが 空きスペースができたので ここで 営業活動による CF にしかない直接法と間接法の最大のポイントを書いておきます < 直接法 > 普通の仕訳を書いて出てきた 現金預金 に注目 < 間接法 > 税引前当期純利益から営業利益に戻す 利益はマイナス 損失はプラス 資産が増えたらその分マイナス 負債が増えたらその分プラス 初見の段階では全く意味丌明ですが 一度全てを読み終わってから二度目にここを読みかえしてみると 納得できると思います