加賀市農業委員会農地等の利用の最適化の推進に関する指針 平成 30 年 1 月 26 日制定 加賀市農業委員会 第 1 指針の目的 農業委員会等に関する法律 ( 昭和 26 年法律第 88 号 以下 法 という ) の一部改正法が平成 28 年 4 月 1 日に施行され 農業委員会においては 農地等の利用の最適化の推進 が最も重要な必須業務として 明確に位置づけられた 本市における農村集落地域をおおまかにみると 山間部 田園部 丘陵部に区分でき それぞれの地域によって農地の利用状況や営農類型が異なっている 山間部では基盤整備のされていない区画や形状の悪い圃場 山沿いの畑地等が多く 遊休農地の発生防止や解消など適切な土地利用に努めていく必要がある 田園部では土地利用型の稲作等が盛んなことから 集落営農組織の法人化の推進や農地中間管理事業を活用した地域の担い手への農地利用の集積 集約化に取り組んでいく必要がある 丘陵部では身近な里山の自然環境を活かした自然体験や学習の場としての活用を推進していくとともに 梨やぶどうなどの生産が盛んな地域では これまで以上に付加価値の高い特産品の生産や観光要素を取り入れた体験農園や観光農園など多彩な農地利用を推進していく必要がある このように それぞれの地域によって農地の利用状況や営農類型が異なっており 地域の実態に応じた取組を推進し 農地の利用最適化に向けた対策の強化を図る必要がある 以上のような観点から 地域の特性を考慮した活力ある農業 農村を築くため 法第 7 条第 1 項に基づき 農業委員と農地利用最適化推進委員 ( 以下 推進委員 という ) とが連携し 担当区域ごとの活動を通じて 農地等の利用の最適化 が一体的に進んでいくよう 加賀市農業委員会の指針として 具体的な目標と推進方法を定めるものである 1
第 2 指針の期間 この指針の期間は 平成 29 年 11 月 13 日から平成 32 年 11 月 12 日までの 3 年間とする なお この指針は 石川県が定めた 農業経営基盤の強化の促進に関する基本方針 ( 平成 29 年 3 月変更 ) において平成 38 年度を目標年次としていることから それに合わせて平成 38 年度を目標とし 農業委員及び推進委員の改選時期である 3 年ごとに検証 見直しを行うほか 社会情勢や指針の進捗状況を踏まえ 必要に応じて随時見直しを行うものとする 第 3 指針の推進体制 この指針の推進に当たっては 農業委員並びに推進委員及び事務局が一丸となって主体的な実践活動に取り組めるよう 推進委員の管内の担当区域 12 区域にそれぞれ地区担当の農業委員を配置する 2
第 4 具体的な目標と推進方法 1 遊休農地の発生防止 解消 (1) 遊休農地の解消目標管内の農地面積遊休農地面積遊休農地の割合区分 (A) (B) (B/A) 現状 3,500ha 0ha 0% ( 平成 29 年 3 月 ) 3 年後の目標 3,500ha 0ha 0% ( 平成 32 年 3 月 ) 最終目標 3,500ha 0ha 0% ( 平成 39 年 3 月 ) 備考平成 29 年 3 月の 管内の農地面積 は 耕地及び作付面積統計における耕地面積とする (2) 目標設定の考え方平成 28 年の荒廃農地の発生 解消状況に関する調査及び利用状況調査により 管内の遊休農地面積は 0ha となっており 今後も遊休農地が新たに発生しないようこれを維持することとし これを目標とする (3) 遊休農地の発生防止 解消の推進方法 1 農地の利用状況調査と利用意向調査の実施 管内の 12 区域を担当する農業委員と農地利用最適化推進委員とが連携を図り 利用状況調査と利用状況調査の結果により A 分類 ( 再生可能な荒廃農地 ) に区分された荒廃農地の所有者に対する利用意向調査を実施する 利用意向調査は 農地の荒廃化に至った経緯を把握し 再生を促すため 個別訪問による対面調査を基本とする 日常的な農地パトロールの中で行っていた違反転用の発生防止 早期発見等農地の適正な利用の確認に関する現場活動については 利用状況調査の時期にかかわらず 適宜実施する 3
2 農地中間管理機構との連携による荒廃農地の解消利用意向調査の結果を受けて 農地の利用関係の調整を行い 農地中間管理機構 ( いしかわ農業総合支援機構 をいう 以下同じ ) への貸付けを希望する者には必要な手続きを行い 農地の荒廃化の解消を図る 3 農地 非農地判断利用意向調査終了後に B 分類 ( 再生利用困難な荒廃農地 ) に区分された荒廃農地については 現況に応じて速やかに 非農地判断 を行い 守るべき農地を明確化する 4
2 担い手への農地利用の集積 集約化 (1) 担い手への農地利用集積目標管内の農地面積農地利用集積面積集積率区分 (A) (B) (B/A) 現状 3,500ha 2,657ha 75.9% ( 平成 29 年 3 月 ) 3 年後の目標 3,500ha 2,700ha 77.1% ( 平成 32 年 3 月 ) 最終目標 3,500ha 2,800ha 80.0% ( 平成 39 年 3 月 ) 備考平成 29 年 3 月の 管内の農地面積 は 耕地及び作付面積統計における耕地面積とする (2) 目標設定の考え方石川県が定めた 農業経営基盤の強化の促進に関する基本方針 ( 平成 29 年 3 月変更 ) において平成 38 年度を目標年次として 担い手への集積耕地面積の 80% 程度 を目標としており これを目標とする (3) 担い手への農地利用の集積 集約化に向けた具体的な推進方法 1 人 農地プラン の作成 見直し集落 地域における農業者等による話合いの場を通じて 集落 地域が抱える人と農地の問題を解決するための未来の設計図となる 人 農地プラン の作成 見直しに協力する 2 農地中間管理機構等との連携による農地の利用調整農地中間管理機構 市 加賀農業協同組合等と連携を図ることにより 農地の出し手と受け手の意向を踏まえたマッチングを行い 農地利用の集積 集約化を図る 5
3 新規参入の促進 (1) 新規参入の促進目標新規参入者数区分新規参入者取得面積 ( 個人 法人 ) 現状 11 経営体 12.3ha ( 平成 29 年 3 月 ) 3 年後の目標 23 経営体 25.7ha ( 平成 32 年 3 月 ) 最終目標 51 経営体 57.0ha ( 平成 39 年 3 月 ) 備考現状は 平成 26 年度から平成 28 年度までの累計値 (2) 目標設定の考え方石川県が定めた 農業経営基盤の強化の促進に関する基本方針 ( 平成 29 年 3 月変更 ) において平成 38 年度を目標年次として 新規就農者を年間 120 人確保すること を目標としており これにより算出した年間 4 人 ( 経営体 ) を目標とする (3) 新規参入の促進に向けた具体的な推進方法 1 関係機関との連携による新規参入の促進農地中間管理機構 市 加賀農業協同組合等と連携し 参入希望者を把握し 新規参入を促進する 2 フォローアップ活動新規参入者が地域に定着できるよう 助言 指導等のフォローアップのための活動を行う 6