地中冷却条件下におけるにおける島ラッキョウラッキョウの生育 Growth rate of Sima-Rakkyo by a soil cooling system 谷合直樹 兼島盛吉 Naoki TANIAI and Moriyoshi KANESHIMA 沖縄県における島ラッキョウの慣行栽培は ~9 月頃に植え付けを行い ~ 月まで収穫される一年栽培である 盛夏期は休眠に入り ~ 月の生産量が極端に少なくなる この時期に市場の価格は高騰するが 飲食業など業務用を中心に需要が増加しており 周年の出荷が要望されている そこで 海洋深層水の冷熱を利用した地中冷却栽培条件下での周年のラッキョウの生育を調査し 周年安定生産の可能性を検討する 材料及び方法 1 供試系統 :1 久米島系統 定植 : 月 月 月 月 月 石川系統 定植 月 月 月 試験規模 :1 区.m 1cm 1cm 3 栽植密度 : 条間 cm 株間 cm5 株 / m 定植時期及び収穫調査時期 1 月定植 定植 : 月 19 日 収穫 :5 月 日 ~7 月 9 日 月収穫 定植 : 月 日 収穫 :7 月 日 ~9 月 7 日 3 月収穫 定植 : 月 日 収穫 :9 月 日 ~11 月 17 日 月収穫 定植 : 月 日 収穫 :11 月 日 ~1 月 1 日 5 月収穫 定植 : 月 日 収穫 : 1 月 11 日 ~3 月 日 5 肥培管理 : 基肥 CDUg/m 追肥くみあい液肥 1 号 5/m 5 ~7 回 地中冷却条件 : 冷水温度 送水管埋没深度 cm 送水管配置間隔 cm 送水管 1 本あたり流量 /min 送水管材質塩ビ管 VEmm 7 調査方法 : 定植後 13 週目 15 週目 17 週目 19 週目 1 週目 3 週目に それぞれ 9 株について株重 調整重量 分数などを計測した 根部 mm 地上葉部 15mm を切除した残りを調整重とした 結果およびおよび考察 1 試験区の環境温度気温と対象区地温の 1 日 時間 の平均は7~ 月までほぼ同じように推移した 7~9 月の盛夏期においては1 日の平均が 3 を上回り 日中の気温が を上回る日も多く見られた 一方地中冷却区の地温は同じ時期でも 5 を下回り 日較差も小さくなった 表 1 図 1 月定植 月に定植した系統は久米島系統のみである 定植 13 週目である調査開始の 5 月 日においては地中冷却栽培されたラッキョウは 株重 1.g 調整重.g 分数 3. gであった 定植 3 週目である調査最終日の 7 月 9 日においては 株重 55.g 調整重 5.g 分数 7.9gとなり 対象区と比較すると 調整重にして. 倍の収量が得られた 図 3 月定植 月に定植した系統は久米島系統のみである 定植 13 週目である調査開始の 7 月 日においては地中冷却栽培されたラッキョウは 株重 19.g 調整重 15.g 分数 5. gであった 定植 3 週目である調査最終日の 9 月 7 日においては 株重.9g 調整重.3g 分数 17.gとなり 対象区と比較すると 調整重にして 3. 倍の収量が得られた 図 3 月定植久米島系統 : 定植 13 週目である調査開始の 9 月 日においては地中冷却栽培されたラッキョウは 株重.g 調整重 17.g 分数.gであった 定植 3 週目である調査最終日の 11 月 17 日においては 株重.g 調整重.1g 分数 17.gとなり 対象区と比較すると 調整重にして 7. 倍の収量が得られた 図 -1-31-
石川系統 : 定植 13 週目である調査開始の 9 月 日においては地中冷却栽培されたラッキョウは 株重.g 調整重.5g 分数.1g であった 定植 3 週目である調査最終日の 11 月 17 日においては 株重 95.g 調整重.g 分数.9g となり 対象区と比較すると 調整重にして 7.5 倍の収量が得られた 図 - 5 月定植久米島系統 : 定植 13 週目である調査開始の 11 月 日においては地中冷却栽培されたラッキョウは 株重.5g 調整重.g 分数.g であった 定植 3 週目である調査最終日の 1 月 1 日においては 株重 79.g 調整重 53.g 分数.g となり 対象区と比較すると 調整重にして 1. 倍の収量が得られた 図 5-1 石川系統 : 定植 13 週目である調査開始の 11 月 日においては地中冷却栽培されたラッキョウは 株重 3.g 調整重.g 分数 5.g であった 定植 3 週目である調査最終日の 1 月 1 日においては 株重.g 調整重 57.1g 分数 11.1g となり 対象区と比較すると 調整重にして 1. 倍の収量が得られた 図 5- 月定植久米島系統 : 定植 13 週目である調査開始 の 1 月 11 日においては地中冷却栽培されたラッキョウは 株重 13.g 調整重 9.g 分数.g であった 定植 3 週目である調査最終日の 3 月 日においては 株重 3.g 調整重 19.g 分数 5.g となり 対象区と比較すると 調整重にして 1. 倍の収量が得られた 図 -1 石川系統 : 定植 13 週目である調査開始の 1 月 11 日においては地中冷却栽培されたラッキョウは 株重.7g 調整重.g 分数 7.g であった 定植 3 週目である調査最終日の 3 月 日においては 株重 13.7g 調整重 79.g 分数.3g となり 対象区と比較すると 調整重にして.3 倍の収量が得られた 図 - ラッキョウは両系統とも 地中冷却栽培することにより無冷却区に比べて大きな収量が得られることを周年において確認できた 久米島系統においては 月に定植したラッキョウの成長度合いが大きくなった 一方石川系統においては 夏場の地中冷却栽培における無冷却区との収量の差が久米島系統ほどは大きくはなく 月定植において最も高い収量が得られた よって 地中冷却栽培下でも系統の違いにより地温に対する生理的反応の度合いが異なっていると思われる 図 7 表 1. 試験区の環境温度 1 日の平均値 : 7 月 月 9 月 月 11 月 月 1 月 月 気温 31.3 3. 31.5 7.9 3.3. 15. 19. 地温 対象区 31.5 3.5 31.3. 3..5 17.1 19.7 地温 冷却区 * 1. 3.1 1. 19..9 15. 13.3 15.1 * 点の平均 冷水パイプとの距離 cm cm 35 3 5 気温地温 対象区 地温 冷却区 15 7 月 月 9 月 月 11 月 月 1 月 月 図 1. 試験区の環境温度 -3-
1 5/ /3 /17 7/11 7/15 7/9 数分 図. 月定植島ラッキョウラッキョウの成長成長の推移 久米島系統 1 7/ /3 /17 /3 9/ 9/7 数分 図 3. 月定植島ラッキョウラッキョウの成長成長の推移 久米島系統 1 9/ 9/ /7 / 11/ 11/17 数分 図 -1. 月定植島ラッキョウラッキョウの成長成長の推移 久米島系統 -33-
1 9/ 9/ /7 / 11/ 11/17 数分 図 -. 月定植島ラッキョウラッキョウの成長成長の推移 石川系統 1 11/ 11/ / / 1/77 1/1 数分 図 5-1. 月定植島ラッキョウラッキョウの成長成長の推移 久米島系統 1 11/ 11/ / / 1/77 1/1 数分 図 5-. 月定植島ラッキョウラッキョウの成長成長の推移 石川系統 -3-
1 1/11 1/ /7 /1 3/77 3/ 数分 図 -1. 月定植島ラッキョウラッキョウの成長成長の推移 久米島系統 1 1/11 1/ /7 /1 3/77 3/ 数分 図 -1. 月定植島ラッキョウラッキョウの成長成長の推移 石川系統 1 g 月定植 月定植 月定植 月定植 月定植 13 15 17 19 1 3 週 図 7. 冷却区の調整重調整重の推移 久米島系統 -35-