7-1 Digital IC のライブラリの準備について [ 目的 ] 実験では 74HC00 を使用するので SPICE モデルを入手する [ 方法 ] LTspice User site からライブラリとシンボルを Download します http://groups.yahoo.com/neo/groups/ltspice/files/%20lib/digital%2074hcxxx (( 注意 )) このサイトを閲覧するには ログインが必要です [Download site について ] Digital IC のライブラリを Download 使用するには 以下のサイトで user group に登録しなければなりません LTSpice group users in Yahoo USA http://groups.yahoo.com/neo/groups/ltspice/info yahoo(usa) の登録は簡単ですが メールアドレスが必要です Fig.1 LTspice USER Group in Yahoo USA Fig.2 Digtal 74HC library
[ 使用方法について ] Download した SPICE ライブラリとシンボルファイルを示す 上のファイルが SPICE ライブラリ下の圧縮ファイル中にシンボル ( 部品 ) 図があります シンボルファイルを解凍します 解凍したファイル中の一番上の 74hc00.asy を使用するフォルダにコピーする Fig.3 download したファイル 使用するフォルダ中に SPICE ライブラリ 74HC.lib ファイルをコピーする 以上で コピーした同じフォルダ内で使用可能になる Fig.4 シンボルファイル Fig.5 ライブラリファイルの内容
(( 追加 )) ライブラリ入手の方法について LTspice の Wiki サイトに移動する LTwiki http://ltwiki.org/?title=main_page このサイトの Top ウインドが開く 検索欄に 74HC と入力して検索ボタンをクリックする 以下の様に 検索結果が表示される このウインドにおいて Index of /files/ltspiceiv/lib/sym/dig_add/74hc に シンボルファイルがあります
クリックして リンクサイトに移動する このウインド中の 74hc00.asy を Download する つぎに ライブラリを Download する リンク先が 74hc.lib なので 直接 Download できることがわかるので 右クリックメニューを開いて 対象をファイルに保存 を選択する 以上で シンボルとライブラリファイルを Download できる
7-2 NAND 論理回路 [ 目的 ] 組合せ論理回路で使用する IC の 74HC00 を用いて NAND 回路の動作確認をする [ 結果 ] はじめに 74HC00 のシンボルを読み込む 新規回路図を開き メニュー中の部分アイコンをクリックする 部品選択ウインドが開く このウインドの Top Directory 欄の右側の矢印をクリックして 74HC00 の部品シンボルを保存した Directory(Folder) に移動する Fig.1 部品選択アイコン Default では LTspice をインストールしたフォルダの lib sym です Fig.2 Directory 指定 シンボルがある directory に 移動すると下の欄に 使用可能シンボルが表示される 以上で 74hc00 のシンボルが選択可能になる 選択して OK ボタンを選択する 回路図上で 74hc00 を 配置する (( 注 )) 右のウインドでは Fig.3 シンボル選択シンボルは Users sakamoto Desktop 2013 電子電気実験 Digital に保存しています
完成した回路図を示す (( 注意 )) IC を動作させる電源は必要としない また 74hc の SPICE ライブラリを読み込ませなければ解析できないので SPICE 命令の include 文で使用するライブラリを読み込む.include 74hc.lib 電源 V1 と V2 の設定について論理を確認したいので 電源の信号を PULSE 電源を選択する 電源 V1 の信号と V2 の信号が共に high となるように on 時間を設定する Fig.4 解析回路 電源 V2 の設定ウインドを 示す 解析には 過渡解析 (transient) を実行する 解析終了時間を 1sec に設定する Fig.5 V2 の pluse 電源設定 解析を実行する 入力信号 V(a) と V(b) さらに出力 V(out) を 異なる座標軸上に表示して 動作を確認する Fig.6 V1 の pulse 電源設定
空白のグラフが開く このウインドで右クリックし メニューを開く Add trace を選択する 信号選択ウインドが開く はじめに 出力 V(out) を選択する つぎに 右クリックメニューの Add Plot Pane を選択して 新規座標軸のグラフを開く Fig.7 Add Trace Fig.8 V(out) 信号選択 Fig.9 Plane の追加 Fig.10 V(b) 信号選択 Fig.11 V(a) 信号選択 このグラフ軸のグラフで Add Trace を選択して V(b) を選択する 同様に Add Plot Pane を実行して Add Trace から V(a) を選択すると 最終的に次のグラフが得られる Fig.12 入出力波形
参考サイト : [1] ベルが鳴っていますおぼえ書き http://www7b.biglobe.ne.jp/~river_r/bell/sc3_memo/sc3_memo.html より抜粋引用です パルス電源の出力は デフォルトでも 0 と指定しても rise, fall time があり Toff は指定した通りにはなりません 例えば PULSE(0 1 0 0 0 5e-6 10e-6) と指定すると Tr = 497.895ns, Ton = 5.00211μs, Tfall = 497.895ns, Toff = 3.99474μs と画面上で読み取れました 合計が 9.99264μs となってしまいますが これは各種誤差の合計と思われます おそらく内部動作は Trise = 500ns, Ton = 5μs, Tfall = 500ns, Toff = 4μs なのでしょう [2] Most frequently asked questions for beginners http://ltwiki.org/?title=most_frequently_asked_questions_for_beginners このサイトにあるように Ton などの 10% 程度以下値に 自動的に定義されることに注意する [3]Pulse 電源の定数について LTSPICE 入門 ( 連載 7) LTSPICE を使ってみる (4) 電圧源のパルス設定方法 http://www.eleki-jack.com/kitsandkids2/2008/04/ltspice8ltspice.html のサイトの図を以下に示す
7-3 三角波を用いた入出力特性について [ 目的 ] ライブラリの 74hc00 は DC 解析ができない そこで 三角波を用いて 74hc00 の入出力特性の確認をする [ 結果 ] 回路図を示す シンボル 74hc00 を保存したフォルダから読み出す そして include 文でライブラリを読み出す 信号電源 V1 を high Level の 5V に固定する 解析には 過渡解析 (transient) を実行する Stop 時間を指定する 信号電源 V2 の設定を変更して 三角波の設定をする V2 をクリックして 下のウインドを開き Advanced ボタンを選択する Fig.1 解析回路 Fig.2 電源設定 PULSE を選択して 下の変数入力欄に値を入力する Trise と Tfall 時間を同じに設定する Ton 時間を小さくすることで Von になる時間を短くできる 周期を Tperiod=Trise+Tfall にすることで三角波になります 入力 A と B そして 出力 out を別々の座標軸で表示して 比較が容易なグラフを作成する 解析を実行する 空白のグラフ上で右クリックして メニューを開く Fig.3 詳細設定
出力 out の信号を表示する Add Trace で開いたウインドにおいて V(out) を選択する つぎに 右クリックメニューの Add Plot Pane を選択する 新規のグラフが追加される 同様に Add Trace で V(b) を表示する 最後に Add Plot Pane を実行し V(a) を表示する 縦軸がの表示範囲がそれぞれ 異なるので 軸をクリックして 設定ウインドを開く Fig.4 右クリックメニュー Fig.5 信号選択 表示範囲を 0 から 5.5V に変更して OK をクリックする (( 注意 )) Tick を設定しても グラフが小さいと設定値で表示されません Fig.6 軸設定 次のグラフが得られる 一番下が V(out) である V(b) の電圧変化により 出力 V(out) が変化することが確認できます Fig.7 V(a),V(b),V(out) 波形
7-4 AND 論理回路 [ 目的 ] NAND 論理から AND 論理を作る回路を確認する [ 結果 ] 解析回路を示す U1 の NAND 回路の出力に U2 の NOT 回路を接続する 信号源 V1 と V2 は PULSE 電源に設定する 解析には 過渡解析 を実行する 解析実行する Fig.1 解析回路 実行後の空白グラフにおいて右クリックメニューを開く Add Trace を選択する 選択ウインドで V(out) を選択する 次に 右メニューから Add Plot Pane を選択する 新しい座標のグラフ上で 右クリックメニューを開き Add Trace で V(inv) 信号を選択する 残りの信号 V(a) と V(b) も同様の手順で表示させる Fig.2 右クリックメニュー Fig.3 信号選択
比較を簡単にするために 表示された 4 個のグラフの 縦軸を同じ値に変更する それぞれの縦軸をクリックすると軸設定ウインドが開く このウインドで Top, Tick, Bottom を設定する Fig.4 軸設定 OK ボタンを選択する 次の様なグラフが 得られる 上から V(a),V(b), V(inv),V(out) である 出力 V(inv) の波形を確認することで AND 論理回路であることが確認できる Fig.5 V(a),V(b),V(inv),V(out) の波形
7-5 XOR 論理回路 [ 目的 ] XOR 回路の動作を確認する [ 結果 ] 5 個の NAND 回路を使用したテキストと同じ回路を作成する 電源 V1 と V2 は Pulse 電源として設定する また 出力波形のスパイクノイズを除去するために 出力にコンデンサ C1 を接続する 解析には 過渡解析 (Transient) を実行する 解析を実行する Fig.1 回路図 表示するグラフは 波形の比較確認がし易いグラフを作成する V(a),V(b),V(out) を並べて表示する 空白グラフにおいて右クリックメニューから Add Trace を選択して 信号選択ウインドで V(a) を選択する グラフ上で右クリックメニューを開き Add Plot Pane を選択する 新規のグラフ上で Add Trace を選択して V(b) を選択する 最後に Add Plot Pane を実行してグラフを追加して Add Trace において 出力 V(out) を選択する Fig.2 右クリックメニュー Fig.3 信号選択
出力にコンデンサがないときの出力 V(a) と V(b) が共に High に変化するときスパイクノイズが発生しています Pulse 電源の立上り時間で重なりが発生するためである Fig.4 スパイクあり XOR 回路のタイムチャート コンデンサを追加することで スパイクノイズを除去できる グラフ波形の変化を縦軸に観察すると XOR 回路動作していることが確認できる Fig.5 スパイク除去 XOR 回路のタイムチャート
7-6 1bit 半加算器 [ 目的 ] 半加算器の動作を確認する [ 結果 ] 7 個の NAND 回路を使用した回路を作成する 回路は 論理式を実現する構成になります スパイクノイズ除去のために コンデンサを接続しています 解析には過渡解析を実行する 解析を実行し 結果を示す 表示するグラフは 波形の比較確認がし易いグラフを作成する V(a),V(b),V(out) を並べて表示する 空白グラフにおいて右クリックメニューから Add Trace を選択して 信号選択ウインドで V(a) を選択する グラフ上で右クリックメニューを開き Add Plot Pane を選択する 新規のグラフ上で Add Trace を選択して V(b) を選択する 最後に Add Plot Pane を実行してグラフを追加して Add Trace において 出力 V(s) を選択する 同様に 出力 V(c) を表示する Fig.2 右クリックメニュー Fig.1 回路図 Fig.3 信号選択
以上の手続き後に 次のグラフが得られる Fig.4 半加算器回路のタイムチャート V(a) と V(b) の信号と出力 V(s) と V(c) の関係を グラフから読み取る グラフから半加算器であることを確認できる