維持管理要領書 合併処理浄化槽 BMM 型 (15~335 人槽 ) 株式会社アールエコ 2008.10 ver
安全のために必ずお守りください! 注意 1) 消毒剤による発火 爆発 有害ガス事故防止 1 消毒剤は強力な酸化剤です 2 消毒剤には 塩素系の無機 有機の 2 種類があります これらを一緒に薬剤筒に入れないでください これらの注意を怠ると 発火 爆発 有害ガスが生ずるおそれがあります! 注意 2) 作業中の酸欠などの事故防止 槽内に入る場合は 必ず酸素濃度 硫化水素濃度を測定し その安全を確かめてください また 槽内で作業するときには常に換気に気をつけてください これらの注意を怠ると 人身事故 ( 死亡事故 ) の発生するおそれがあります! 注意 3) マンホール 点検口などからの転落 障害事故防止 作業終了後 マンホール 点検口などの蓋は必ず閉めてください また ロック機構のあるものは必ずロックしてください マンホール 点検口などの蓋のひび割れ 破損などの異常を発見したら 直ちに取り替えてください これらの注意を怠ると 転落事故 ( 傷害 ) の発生するおそれがあります! 注意 4) 感電 発火 巻き込まれ事故防止 1 ブロワ 制御盤の近く ( 約 50cm) には ものを置かないでください 2 電源コードの上には ものを置かないでください これらの注意を怠ると 感電 発火の生ずるおそれがあります 3 ブロワの点検後 はずしたカバーは必ず取付けてください カバーを取付けないと 巻き込まれ事故のおそれがあります -1-
剥離汚泥装置の点検時期 回数環境省令で定められた保守点検及び清掃に関する技術上の基準に従って 装置の点検を行って下さい なお 上記の点検回数に関係なく 消毒剤の残量チェック及び補給を行って下さい 汚泥の引抜清掃は上記の点検の結果 必要な場合に行います 浄化槽の処理工程 処理方式 : 流量調整嫌気濾床生物濾過循環方式処理水質 : 放流 BOD 濃度 20 mg/l 以下 BMM-15~50 型処理工程図 流 入 流量調整部 嫌気濾床槽第 1 室 送風機 1 流量調整ポンプ 嫌気濾床槽第 2 室 循環水 送風機 洗浄装置 好気生物濾過槽 処理水槽 循環水移送装置 消毒槽 放 流 -2-
剥離汚泥BMM-D1 D2 型処理工程図 流 入 流量調整部 嫌気濾床槽第 1 室 送風機 1 流量調整ポンプ 嫌気濾床槽第 2 室 循環水 送風機 洗浄装置 好気生物濾過槽 切替弁 処理水槽 循環水移送装置 消毒槽 放 流 -3-
注意すべき点検管理項目本装置は流量調整嫌気濾床生物濾過方式です 通常の接触ばっ気方式とは異なりますので 合併処理浄化槽の維持管理上の一般的な注意事項のほかに 以下の点に注意して点検管理してください 1 タイマーの設定確認 BMM-15~50 型には 2 台のブロワが設置されます ブロワの用途と台数は次のとおりです 1) 好気生物濾過槽散気用 流量調整ポンプ用および循環水移送ポンプ用 1 台 2) 濾材洗浄装置用 1 台通常は散気用ブロワから散気管 流量調整ポンプおよび循環水移送ポンプに空気が供給されています このとき濾材洗浄装置用ブロワは停止しています 濾材洗浄時には 濾材洗浄装置用ブロワが運転して濾材洗浄装置に空気が供給されるとともに 散気用ブロワが停止します BMM-D1 D2 型には 2~4 台のブロワが設置されます ( 処理水量が多い場合は最大で 4 台 ) ブロワの用途と台数は次のとおりです 3) 流量調整ポンプ用 1 台 ( 処理水量が多い場合は 2 台 ) 4) 好気生物濾過槽散気用および処理水移送ポンプ用 1~2 台 ( 内 1 台は予備 ) 通常は散気および処理水移送ポンプ用ブロワから散気管と処理水移送ポンプに 流量調整ポンプ用ブロワから流量調整ポンプに空気が供給されていますが 濾材洗浄時には電動弁によって 散気用ブロワから濾材洗浄装置に空気が供給されるとともに 散気および処理水移送ポンプ用ブロワ並びに流量調整ポンプ用ブロワが停止します 濾材洗浄の開始及び終了時刻はタイマーボックス及び制御盤内のタイマーによって設定されており 設定時刻を変えることができます 濾材洗浄の開始及び終了時刻の確認設定方法は 装置の点検管理 をお読み下さい 2 流量調整ポンプの移送量の確認流入汚水のピーク時の流量変動を緩和させるために 嫌気濾床槽第 1 室の上部を流量調整部にして流量調整ポンプを設けて 嫌気濾床槽第 2 室以降への移流量を調整できる構造としています 移送量が多すぎると嫌気濾床槽第 2 室以降の単位装置への負担が大きくなり 反対に移送量が少なすぎると オーバーフローして いずれも処理水質悪化の原因となります 流量調整ポンプの移送量を確認して 必要に応じて移送量を調整してください 流量調整ポンプの移送量の確認調整方法は 装置の点検管理 をお読み下さい -4-
3 好気生物濾過槽のばっ気状況の確認好気生物濾過槽は本装置の要となる部分であり ばっ気不良は処理水質悪化の原因となりますので 注意してください 4 濾材洗浄装置の動作確認好気生物濾過槽の濾材表面には好気生物処理のための生物膜が付着しています 生物膜が肥厚すると濾床が閉塞するため 本装置では濾材を 1 日 1 回自動的に洗浄するよう自動洗浄装置を設けています 濾材洗浄装置の動作確認は手動洗浄に切り替えて確認してください 手動洗浄の方法は 5. 装置の点検管理 をお読み下さい 5 循環水移送ポンプの移送量の確認好気生物濾過槽の処理水の一部を循環水移送ポンプによって処理水槽から嫌気濾床槽第 2 室流入部へ移送循環させています 循環水量は通常日平均汚水量に相当する量 (1Q) 以下としています 循環水量が多すぎると嫌気濾床槽第 2 室および好気生物濾過槽の滞留時間が短くなり 処理水質悪化の原因となります 循環水移送ポンプの移送量を確認して 必要に応じて移送量を調整してください 循環水移送ポンプの移送量の確認調整方法は 装置の点検管理 をお読み下さい -5-
装置の点検管理 嫌気濾床槽第一室 汚水の流れの点検および沈殿物の除去等 流量調整ポンプの移送量の調整 1) 流入管 移流管に閉塞はないかを調べ 障害物があれば取り除いて下さ い 2) 槽底部の汚泥堆積量を調べて下さい 槽底部に汚泥が多量 ( 槽底から 50cm 以上 ) に堆積したときは汚泥の引 抜清掃を行って下さい 3) 嫌気濾床槽第一室から嫌気濾床槽第二室へ汚水が移送されているか 流量調整ポンプの作動を調べて下さい 移送が行われていない場合は 次のような原因が考えられます 1 送風機の故障により 空気が供給されていない 2 空気配管途中のオリフィスが閉塞している 1) 流量調整ポンプの移送量は 槽内の空気調整弁 ( 流量調整機能付 ) の ハンドルを回して 移送水量を調整してください 本装置に設けている流量調整ポンプは流量調整部の水位によって吐 出水量が変わるため注意してください 移送水量は 流量調整部の水位が高水位 (HWL) の場合に 概ね次式 によって算出した値になるよう設定してください 移送水量 [L/ 分 ]= 日平均汚水量 [m 3 / 日 ] K (24 60) 1000 ここで K=1.5+ 循環比 (=1~0.5) 50 人槽以下の移送水量 ( 循環比 =1 として ) の参考値は下表によりま す 人槽 移送水量 [L/ 分 ] [ 人 ] 高水位 (HWL) 低水位 (LWL) 15 5 3 18 6 4 21 7 5 25 9 6 30 10 7 35 12 8 40 14 9 45 16 10 50 17 11 51 人槽以上の移送水量 ( 循環比 =0.5 として ) の参考値は下表によりま す 人槽 標準移送水量 [L/ 分 ] [ 人 ] 高水位 (HWL) 低水位 (LWL) 100 28 18 150 42 27 200 56 36 250 69 45 300 83 54-6-
2) 空気調整弁 ( 流量調整機能付 ) の操作方法 ( 供給空気量の調整 ) 供給空気量を変えたい場合は 空気調整弁のハンドルの位置を目盛 10 から 100 の間で調整して下さい 注 ) 調整弁の目盛は調整時の目安なので 移送水量は必ず実測確認して下さい 流量調整ポンプの移送量の測定 移流水量は 流量調整ポンプから断続的に出る吐出水量と単位時間内の吐出回数から水量を求めます 移送水量は以下に示すような方法で測定できます 1 目盛付きビーカ ( 柄付き ) と時計を用意して下さい 2 流量調整ポンプの吐出水を目盛付きビーカ ( 柄付き ) で受けて 吐出 1 回分の水量を測定して下さい 3 次に 1 分間の吐出回数を測定して下さい 4 次式によって流量調整ポンプの移送量を求めて下さい 移送量 [L/ 分 ]= 吐出 1 回分の水量 [L] 1 分間の吐出回数 [ 回 / 分 ] 移送量が確保できない場合の原因と対策 移送量が確保できない場合の原因 流量調整ポンプの目詰まり除去方法 適正な移送量が確保できない場合は 次のような原因が考えられます 1 空気調整弁が正しい角度に開いていないか閉まっている 2 嫌気濾床槽第 1 室 ( 流量調整部 ) の水位が LWL になっている 3 ブロワが停止している 4 制御盤のタイマーの設定が間違っている 5 送気配管途中にエア漏れがあるか 閉塞している 6 流量調整ポンプが目詰まりしている 次の方法によって流量調整ポンプの目詰まりを取り除いてください 1 流量調整ポンプへの送気を停止する 2 流量調整ポンプの上端にある掃除口の蓋を開けて (51 人槽以上は掃除口は設けていない ) 水道または井戸水用ポンプから引いた配管 ( ホース ) を流量調整ポンプの掃除口 (51 人槽以上の場合は吐出口 ) へ挿入する ホースはできるだけ奧へ入れる 3 水道または井戸水用ポンプの圧力水を注入して配管内を掃除する 4 流量調整ポンプの吸込口から注入水 ( 吸込口が水没している場合は気泡 ) が出てくるまで注水を続けて 目詰まりを洗い流し除去する 5 目詰まりが除去されたら注水を止めてホースを元に戻し 掃除口の蓋を閉める 6 流量調整ポンプの試運転を行い 吐出水量を確認調整する -7-
流量調整ポンプの目詰まり除去方法 掃除口蓋 ホース圧力水注入 流量調整ポンプ 吐出口 嫌気濾床槽第二室 汚水の流れの点検および沈殿物の除去等 1) 移流口に閉塞はないかを調べ 障害物があれば取り除いて下さい 2) スカムの発生量と槽底部の汚泥堆積量を調べて下さい スカムが多量に発生している場合 及び槽底部に汚泥が多量 ( 槽底から 50cm 以上 ) に堆積したときは汚泥の引抜清掃を行って下さい -8-
好気生物濾過槽 ばっ気状況の点検好気生物濾過槽は全面ばっ気方式です 気泡が上部スリットを通して好気生物濾過槽の水面全面に均一に上がっているか点検してください 散気装置は送気管の途中に空気調整弁を設けています ばっ気不良の原因 ばっ気不良の原因 DO および水温の測定 ばっ気が著しく弱いか気泡が上がってこない場合は 次のような原因が考えられます 1 空気調整弁が十分に開いていないか閉まっている 2 ブロワが停止している 3 制御盤のタイマーの設定が間違っている 4 送気配管途中にエア漏れがあるか 閉塞している 5 散気管が目詰まりしている 1) 好気生物濾過槽上部のDO( 溶存酸素 ) および水温を測定して下さい 2) 通常 DO は飽和に近い状態になっています 3) 送風機が正常に運転しているか 空気調整弁が閉まっていないかを調べて下さい 4) 配管等に空気漏れがないかを調べて下さい 5) 送風機 弁類及び配管等に異常がなく 送気量が設計値を満足しているにもかかわらず DOが不足している場合は 槽内および濾床内の汚泥量が増えすぎていることが考えられます このような疑いのある場合は 濾材の手動洗浄を行って下さい 手動洗浄の方法は 後述の 濾材の手動洗浄について を参照下さい 濾材の洗浄 1) 濾材は自動的に洗浄されるようにタイマーで設定されています 2) 洗浄の頻度は通常 1 日 1サイクル ( 洗浄開始から終了までの時間 ) となっています 1サイクルに 4~6 回濾材洗浄と剥離汚泥移送が行われます 1 サイクルを 45~60 分間として 8~10 分に 1 回濾材洗浄と剥離汚泥移送が行われます 濾材洗浄の説明と設定方法 洗浄方法 1 散気が停止し 好気生物濾過槽内下部に設置された濾材洗浄装置に空気が送り込まれます 生物濾過槽上部の処理水は 処理水槽へ越流します 濾材洗浄装置は一定量の空気が溜まると急激に装置内の空気が大気中に放出される構造となっています 2 濾材洗浄装置内の空気が急激に大気中に放出されると 好気生物濾過槽内の水が濾材洗浄装置内に移流するため好気生物濾過槽内に非常に速い下降流が生じ この下降流によって濾材が洗浄されます 3 濾材の洗浄が行われると好気生物濾過槽の水位が急激に下がるためこの状況を観察することにより濾材の洗浄が行われていることが確認できます 4 濾材の剥離汚泥を含んだ洗浄排水は濾材洗浄装置内に移流し 汚泥移送管を通って嫌気濾床槽第一室へ移送されます 1~4 の動作が 4~6 回繰り返されます -9-
濾材洗浄の頻度と開始終了時刻 濾材の手動洗浄について手動洗浄が必要な場合と方法 手動洗浄が必要な場合 手動洗浄の方法 洗浄動作不良の原因と対策 洗浄動作不良の原因 濾材洗浄は通常 1 日に1サイクル (1サイクルに4~6 回濾材洗浄装置が作動 ) 流入水量の少ない時間帯に自動運転するよう設定されています 洗浄開始時刻は通常昼間の午後 3 時 00 分で 終了時刻は 45~60 分後に設定されています 洗浄操作が開始されると 洗浄排水が 好気生物ろ過槽から嫌気ろ床槽第 1 室に移送されます そのため 嫌気ろ床槽第 1 室からのオーバーフローを防ぐためにも 洗浄を開始する時刻は嫌気ろ床槽第 1 室の水位が MWL~LWL 付近にある時刻に設定する必要があります 洗浄開始および終了時刻は制御盤内に設置されている 24 時間タイマーを操作して変えることができます 設定時間が完了し 洗浄動作の途中でとまったり通常運転が再開されても運転上問題はありません 通常は1 日 1 回の自動洗浄で問題ありませんが 状況により手動洗浄が必要になる場合があります 次のような状態になったときは手動洗浄をする必要があります 1) 好気生物濾過槽から処理水槽へ多量のSSが流出している場合 2) 嫌気濾床槽第二室流入部の水位が異常に上昇している場合 3) 送気量が設計値を満足しているにもかかわらず好気生物濾過槽のDOが不足している場合 手動洗浄は 原水の流入が少なく 好気生物濾過槽へ移流しない時間帯に 嫌気ろ床槽第 1 室の水位が低水位にあることを確認して実施して下さい 嫌気ろ床槽第 1 室の水位が高水位にある場合に洗浄操作をすると オーバーフローをひきおこし 水質の悪化をまねくおそれがあります 1 タイマーの設定を手動に切り替える 2 洗浄装置が稼働します 3 洗浄動作が開始すると 流量調整ポンプの吐出が停止し 生物ろ過槽上部の水が処理水槽に越流しはじめます 4 一定時間経過すると 生物ろ過槽の水位が急激に低下するとともに 洗浄排水が いきおいよく洗浄排水移送管をとおして嫌気ろ床槽第 1 室に移送されます そのとき排出音がします 5 引き続き好気生物濾過槽の水位があがり 洗浄操作が繰り返されます 6 手動洗浄終了後スイッチを元の設定に戻してください 手動洗浄を行ったときに次のような状況になれば 洗浄動作不良と判断されます 状況 1) 洗浄装置が稼働開始しても好気生物濾過槽の水位が上昇せず 好気生物濾過槽の汚水が移流口から嫌気濾床槽第 2 室へ逆流している 状況 2) 濾材洗浄時に好気生物濾過槽の水位が上部濾材押さえより下まで下がらない 状況 3) 濾材洗浄時に洗浄汚泥移送管の出口から汚水が出てこないか 少量しか出てこない 上記の動作不良には 次のような原因が考えられます -10-
洗浄動作不良の原因 状況 1) の原因 1 好気生物濾過槽の濾材 ( 浮上濾材 ) が目詰まりしている 洗浄装置が長期間稼働していないか タイマーの設定不良によって洗浄時間が短く濾材が十分洗浄されていないことによる場合が多い 状況 2) の原因 1 好気生物濾過槽の濾材 ( 浮上濾材 ) が目詰まりしている 同上 2 好気生物濾過槽の下部スリットが目詰まりしている 同上 状況 3) の原因 1 洗浄汚泥移送配管が目詰まりしている 濾材目詰まりの除去方法下部スリット目詰まりの除去方法 洗浄汚泥移送配管の目詰まり除去方法 濾材が目詰まりしている場合は 手動洗浄を数回繰り返すことで目詰まりが除去されます 下部スリットが目詰まりしている場合は 次の方法により目詰まりを除去します 1 好気生物濾過槽の散気を止める 2 好気生物濾過槽内の混合液を汚水ポンプ等で全量引き抜く 3 上部スリットの上から水道水を注入して汚泥を洗い流す 4 槽内の水位が上部スリットまで上昇したら注水を止めて 好気生物濾過槽内の混合液を汚水ポンプ等で全量引き抜く 5 この操作を1~2 回繰り返す 次の方法によって洗浄汚泥移送配管の目詰まりを取り除いてください 1 水道または井戸水用ポンプから引いた配管 ( ホース ) を洗浄汚泥移送管の途中にある掃除口へ挿入する ホースはできるだけ奧へ入れる 2 水道または井戸水用ポンプの圧力水を注入して 目詰まりを洗い流し除去する 3 目詰まりが除去されたら注水を止めてホースを元に戻す 4 濾材洗浄装置の手動運転を行い 洗浄汚泥移送管出口から汚水が吐出するのを確認する ホース圧力水を注入する 掃除口 洗浄装置より 洗浄汚泥移送管 洗浄装置の空気逃がしバルブの操作について (BMMD1,D2) 空気逃がしバルブの操作により 逆洗時間の調整の為 洗浄装置内部の空気を逃がします 1 逆洗時間 設置場所 ブロワーの大きさによりバルブの開閉目盛が変わります 通常は 1 回の逆洗時間を 8~10 分程度にバルブのメモリを調整します 逆洗回数は 5~6 回程度ですので 合計逆洗時間は 45~60 分程度になります 2 洗浄装置内部の残留空気を逃がします 逆洗工程終了後 洗浄装置内部にはまだ空気が残っています この空気を全量逃がすことによって 次の逆洗時間及び逆洗回数が一定になります -11-
処理水槽 処理水移送量の調整 1) 処理水は 処理水槽内の処理水移送ポンプにより常時嫌気濾床槽第 2 室 流入部へ移送しています 処理水の循環量は 概ね 1Q~0.5Q( 循環比 =1~0.5) としてください 2) 空気調整弁 ( 流量調整機能付 ) を操作して 処理水移送ポンプの吐出量を 調整することができます 50 人槽以下の循環水量 ( 循環比 =1 として ) の参考値は下表によります 人槽 循環水量 [ 人 ] [m 3 / 日 ] [L/ 分 ] 15 3.0 2.5 18 3.6 3.0 21 4.2 3.5 25 5.0 4.2 30 6.0 5.0 35 7.0 5.8 40 8.0 6.7 45 9.0 7.5 50 10.0 8.3 51 人槽以上の循環水量 ( 循環比 =0.5 として ) の参考値は下表によります 人槽 循環水量 [ 人 ] [m 3 / 日 ] [L/ 分 ] 100 20 7 150 30 10 200 40 14 250 50 17 300 60 21 3) 空気調整弁 ( 流量調整機能付 ) の操作方法 ( 供給空気量の調整 ) 供給空気量を変えたい場合は 調整弁のハンドルの位置を目盛 0 から 100 の間で調整して下さい 注 ) 調整弁の目盛は調整時の目安なので 移送水量は必ず実測確認して下さい 循環水量の測定 循環水量は 流量調整ポンプの移送水量の測定 (-7- ページ ) で示した方法で測定できます -12-
移送量が確保できない場合の原因と対策 移送量が確保できない場合の原因 処理水移送ポンプの目詰まり除去方法 適正な移送量が確保できない場合は 次のような原因が考えられます 7 空気調整弁が正しい角度に開いていないか閉まっている 8 ブロワが停止している 9 制御盤のタイマーの設定が間違っている 10 送気配管途中にエア漏れがあるか 閉塞している 11 処理水移送ポンプが目詰まりしている 次の方法によって処理水移送ポンプの目詰まりを取り除いてください 1 水道または井戸水用ポンプから引いた配管 ( ホース ) を処理水移送管の吐出口へ挿入する ホースはできるだけ奧へ入れる 2 水道または井戸水用ポンプの圧力水を注入する 3 処理水移送ポンプの吸込口からは気泡が出てくるまで注水を続けて 目詰まりを洗い流し除去する 4 目詰まりが除去されたら注水を止めてホースを元に戻す 5 処理水移送ポンプの試運転を行い 吐出水量を確認調整する ホース圧力水を注入する 処理水移送ポンプより 処理水移送管 消毒槽 項 目 点検内容および対策 消毒剤量の確認 1) 消毒剤の薬剤量をチェックし 薬剤の補給を行って下さい 残留塩素の測定 1) 残留塩素を測定して 検出されるか確認して下さい -13-
付属機器 送風機の点検 電磁式ブロワ 1) エアクリーナーの点検 清掃 ( 浄化槽の定期点検時 :) 2) 送風機本体の外部清掃 ( 浄化槽の定期点検時 ) 3) ネジのゆるみ点検 ( 浄化槽の定期点検時 ) 4) 空気漏れの有無 運転音の以上の有無の確認 ( 浄化槽の定期点検時 ) 5) エアクリーナーのエレメント等消耗品の交換 (1 年 ~1 年半ごと ) エアクリーナーの点検 清掃 交換方法その他の部品の交換方法は 電磁式送風機のサービスマニュアル を参照下さい ロータリー式ブロワ 1) 油量の確認 ( 浄化槽の定期点検時 ) 2) ストレーナーパイプの詰まりの有無確認 ( 浄化槽の定期点検時 ) 3) 油漏れの有無の確認 ( 浄化槽の定期点検時 ) 4) エアフィルターの点検 清掃エアフィルターの点検 清掃 交換方法は ロータリー式送風機のサービスマニュアル を参照下さい 5) エアー圧の確認 ( 浄化槽の定期点検時 ) 6) 電流値の確認 ( 浄化槽の定期点検時 ) 7) ベルトの点検 交換ベルトの点検 交換方法は ロータリー式送風機のサービスマニュアル を参照下さい -14-
清掃 清掃箇所作業の内容 嫌気濾床槽第一室の清掃嫌気濾床槽第二室の清掃好気生物濾過槽の清掃処理水槽の清掃 消毒槽の清掃 水張り等 1) 表面のスカム及び槽内の夾雑物を抜き取ります 2) 掃除口から槽底の汚泥及び槽内の汚水を抜き取って下さい 1) 表面のスカム及び槽内の夾雑物を抜き取ります 2) 掃除口から槽底の汚泥及び槽内の汚水を抜き取って下さい 1) 濾過槽上部の壁 阻止板等に付着した汚泥を洗浄して下さい 2) 移流口下部の夾雑物を抜き取って下さい 1) 槽内壁及び仕切り板等に付着した汚泥を洗浄して下さい 2) 槽底に汚泥がないか調べ もしあれば汚泥を抜き取って下さい 1) 槽内壁及び仕切り板等に付着した汚泥を洗浄して下さい 2) 槽底の汚泥を抜き取って下さい 1) 抜取り清掃が終わりましたら 全槽に所定の水位まで水張りをします 2) 消毒槽の薬剤筒を定位置に正しくセットして下さい 消毒剤が少ないか なくなっている場合は 浄化槽の管理者に連絡し 補給してもらうよう処置して下さい 3) 電源を入れて送風機を運転し 生物濾過槽が正常に散気されているか 汚泥が生物濾過槽へ移送されているか 処理水が循環されているか 確認して下さい 4) 所定の水位まで水張りができましたら 注水を止め 全ての開口部 ( マンホール及び点検口 ) の蓋を閉め スラブ回りについた汚水汚泥等を洗い流して作業を終わります -15-