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の権利 包摂的な貿易 持続可能な開発並びに伝統的な知識を促進することの重要性並びに公共の利益のために締約国が規制を行う権利を有することの重要性を再確認すること並びに他の国又は独立の関税地域のこの協定への加入を歓迎することを決意して 次のとおり協定した 第一条環太平洋パートナーシップ協定の組込み1締約

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日シンガポール経済連携協定 改正議定書の概要 2 改正交渉の経緯 2002 年 11 月 JSEPA 発効 2006 年 4 月改正交渉開始を決定 ( 第 2 回 JSEPA 総括委員会 ) 06 年 6 月 ~07 年 1 月専門家会合 7 回 2007 年 1 月大筋合意 ( 第 3 回 JSE

The Sanwa Bank Limited

日本国法務省 外務省 厚生労働省及び警察庁とカンボジア王国労働職業訓練省との間の在留資格 特定技能 を有する外国人に係る制度の適正な運用のための情報連携の基本的枠組みに関する協力覚書 ( 仮訳 ) 日本国法務省 外務省 厚生労働省及び警察庁 ( 以下 日本の省庁 と総称する ) 並びにカンボジア王国


北米自由貿易協定(NAFTA)の概要

TBT( 貿易の技術的障害 ) 貿易救済 ( セーフガード措置等 ) 政府調達 も高いレベルの措置を導入 維持できるとされている ) 個別品目の輸入解禁や輸入条件の変更について, 従来よりTPP 交渉参加国より要請されてきた案件が, 交渉参加のための条件とされ, あるいはTPP 協定に付随する約束を

日本国法務省 外務省 厚生労働省及び警察庁とフィリピン共和国労働雇用省との間の在留資格 特定技能 を有する外国人に係る制度の適正な運用のための基本的連携枠組みに関する協力覚書 ( 仮訳 ) 日本国法務省 外務省 厚生労働省及び警察庁 ( 以下 日本の省庁 と総称する ) 並びにフィリピン共和国労働雇

政策目標 5-2: 多角的自由貿易体制の維持 強化及び経済連携の推進並びに税関分野における貿易円滑化の推進 1. 政策目標の内容自由貿易の推進は我が国の対外経済政策の柱であり 力強い経済成長を実現するためには 自由貿易体制を強化し 諸外国の活力を我が国の成長に取り込む必要があるというのが 政府全体と

別紙 1 環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律の一部を改正する法律案による主な改正内容 TPP 整備法の現状 整備対象となる11 本の法律のうち GI 法の改正 : 施行済他 10 本の法律の改正 : 未施行 ( 施行期日は環太平洋パートナーシップ協定 (TPP12 協

ドーハ ラウンド交渉の一分野である貿易円滑化については 平成 26 年 11 月のWTO 一般理事会において 貿易円滑化協定に関する改正議定書 が採択され 今後 3 分の2 以上の加盟国が受諾した時点で本協定は発効することになりました 各 WTO 加盟国がこの協定を実施することにより 貿易規則の透明

仮訳 日本と ASEAN 各国との二国間金融協力について 2013 年 5 月 3 日 ( 於 : インド デリー ) 日本は ASEAN+3 財務大臣 中央銀行総裁プロセスの下 チェンマイ イニシアティブやアジア債券市場育成イニシアティブ等の地域金融協力を推進してきました また 日本は中国や韓国を

平成 30 年 1 月から 6 月までの名古屋税関における知的財産侵害物品の差止状況 輸入差止件数は 936 件で 前年同期比 30.4% の減少となったものの 6 年連続で 900 件を超えました 輸入差止点数は 14,893 点で 前年同期比 46.2% の減少となりました 知的財産侵害物品の輸

一九二〇 経過的セーフガード措置 とは 第六 三条(経過的セーフガード措置の実施)2に定める措置をいう 第六 二条世界向けのセーフガード1この協定のいかなる規定も 千九百九十四年のガット第十九条の規定及びセーフガード協定に基づく締約国の権利及び義務に影響を及ぼすものではない 23に規定する場合を除く

日 EU EPA の主なメリット :EU 市場の開拓 平成 29 年 8 月外務省経済局 EU の関税の撤廃や規制の撤廃 緩和により, 様々な国産品の輸出拡大,EU の市場開拓が期待されます 工業製品 品目数 輸出額 (EU 向け約 5.8 兆円 ) で,100% の関税撤廃を達成し,EUへの輸出の

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Web 解説 TPP 協定 ver.3 (2016/9/26) 12 ビジネス関係者の一時的な入国 武川丈士 * I. 概要 # 1. 第 12 章本則 A) 適用範囲 (12.2 条 ) 本章の適用範囲は 各締約国の ビジネス関係者 の他の締約国の領域への 一時的な入国 に影響を及ぼす措置について

特許庁工業所有権保護適正化対策事業

農地中間管理機構 ( 仮称 ) の制度の骨格 ( 案 ) 資料 農地中間管理機構の指定都道府県のコントロールの下に適切に構造改革 生産コスト引下げを推進するため 都道府県段階に設置する 1 都道府県知事は 農地中間管理事業を公平かつ適正に行うことができる法人 ( 地方公共団体の第 3セク

TPP 農林水産物市場アクセス交渉の結果 1 米 : (1) 米及び米粉等の国家貿易品目 1 現行の国家貿易制度を維持するとともに 枠外税率 ( 米の場合 341 円 /kg) を維持 2 米国 豪州に SBS 方式の国別枠を設定 米国 :5 万 t( 当初 3 年維持 ) 7 万 t(13 年目以

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資料 5 総務省提出資料 平成 30 年 12 月 21 日 総務省情報流通行政局

経済連携協定に基づく外国人看護師候補者・介護福祉士候補者の受入れ

原産地証明書の種類と内容 内容 用途 根拠協定 / 法律など 一般原産地証明書 原産地証明書発給の要請 : (1) 輸入国の法律 規則に基づく要請 (2) 契約や信用状の指定ただし 記載事項はあくまで発給機関の定める発給規則に基づいて作成される 契約および L/C 条件が発給規則に矛盾しないように注

極めて可能性は低いが 外国人現場労働者による施工を前提とした参入 ( 一時的入国 分野にも関連) 更なる開放にあたっては 発注者サイドにおける入札書類の英語化などの事務負担の増大により 公共工事の執行が遅滞するような事態が起こらぬよう配慮する必要がある 外国におけるローカルコンテント規制 ( 国内生

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図 12 HACCP の導入状況 ( 販売金額規模別 ) < 食品販売金額規模別 > 5,000 万円未満 ,000 万円 ~1 億円未満 億円 ~3 億円未満

財務省貿易統計

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1. 世界における日 経済 人口 (216 年 ) GDP(216 年 ) 貿易 ( 輸出 + 輸入 )(216 年 ) +=8.6% +=28.4% +=36.8% 1.7% 6.9% 6.6% 4.% 68.6% 中国 18.5% 米国 4.3% 32.1% 中国 14.9% 米国 24.7%

2010 年 12 月環境経済観測調査統計表 目次 ページ 表 1(1) 主業別 資本金別対象企業数及び回答率 1 表 1(2) 主業別 資本金別回答企業数及び構成比 1 表 2-1 我が国の環境ビジネス全体の業況 資本金別 主業別 2 表 2-2 発展していると考える環境ビジネス 資本金別 主業別

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1. 経済連携協定 (EPA) 自由貿易協定 (FTA) とは 自由貿易協定 (FTA:Free Trade Agreement) 特定の国や地域の間で 物品の関 税やサービス貿易の障壁等を削減 撤廃することを目的とする協定 経 済連携協定の主要な内容の一つ 経済連携協定 (EPA:Economic

(CANACINTRA) 等と連携を図りつつ設置する案を有しており 国家中小企業コンサルタント養成 認定制度を具現化するためにいかにして事業を進めていくかが課題となっている (2) 相手国政府国家政策上の位置づけカルデロン大統領は 近代的かつ競争力のある経済の強化及び雇用の創出 を 治安 貧困撲滅

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目次 1. はじめに 2. 原産地基準 3. 原産地証明制度 4. 税関での手続き 本パンフレットは 税関での適正な手続きを行っていただくために 原産地規則についての基礎的な理解を深めていただくことを目的として作成したものです 理解しやすさの観点から 法令の用語と異なる用語を使用した部分 全てのEP

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報道発表 ( 速報 ) 平成 31 年 3 月 18 日沖縄地区税関 輸入差止点数が 5 年連続で 3,000 点越え著作権侵害物品の輸入差止点数が前年比 12.3 倍と増加 ( 平成 30 年の沖縄地区税関における知的財産侵害物品の差止状況 ) 沖縄地区税関は 平成 30 年の偽ブランド品などの知

目次 アンケート回答者属性 企業向けアンケート 弁理士向けアンケートの回答者属性 P2 1. 標準化 1-1 企業 P3 1-2 弁理士 P7 2. データの取扱い 2-1 企業 P 弁理士 P14 本調査研究の請負先 : 株式会社サンビジネス 1

遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律の概要 目的国際的に協力して生物の多様性の確保を図るため 遺伝子組換え生物等の使用等の規制に関する措置を講ずることにより 生物多様性条約カルタヘナ議定書 ( 略称 ) 等の的確かつ円滑な実施を確保 主務大臣による基本的事項の公表 遺

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により 都市の魅力や付加価値の向上を図り もって持続可能なグローバル都 市形成に寄与することを目的とする活動を 総合的 戦略的に展開すること とする (2) シティマネジメントの目標とする姿中野駅周辺や西武新宿線沿線のまちづくりという将来に向けた大規模プロジェクトの推進 並びに産業振興 都市観光 地

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Ⅰ 日 EU EPAの意義 (1) 戦略的意義 EUは, 我が国にとって, 民主主義, 法の支配, 基本的人権といった基本的価値を共有する重要なグローバルパートナーである 本協定は, 戦略的パートナーシップ協定 (SPA) と共に, 日 EU 関係を新たな戦略的な水準に高めるものである 本協定は,

輸入差止件数及び点数の推移 輸入差止件数は 前年に比べ 61.4% 増加の 7,923 件であり 年ベースでは過去 7 番目となりました ( 年ベースの過去最高は平成 25 年の 10,468 件 ) 輸入差止点数は 前年に比べ 31.0% 減少の 165,804 点であり 年ベースでは過去 16


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[ 調査の実施要領 ] 調査時点 製 造 業 鉱 業 建 設 業 運送業 ( 除水運 ) 水 運 業 倉 庫 業 情 報 通 信 業 ガ ス 供 給 業 不 動 産 業 宿泊 飲食サービス業 卸 売 業 小 売 業 サ ー ビ ス 業 2015 年 3 月中旬 調査対象当公庫 ( 中小企業事業 )

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Ⅰ 法人関連税制 1 減価償却制度 2 年連続の大改正になった背景 減価償却制度については 平成 19 年度税制改正により 残存価額および償却可能限度額の取扱いが廃止される大改正が行われ 定率法はいわゆる 250% 定率法 と呼ばれる従来にない新しい計算の仕組みが採用されました そして平成 20 年

504 特定事業等に係る外国人の入国 在留諸申請優先処理事業 1. 特例を設ける趣旨外国人研究者等海外からの頭脳流入の拡大により経済活性化を図る地域において 当該地域における特定事業等に係る外国人の受入れにあたり 当該外国人の入国 在留諸申請を優先的に処理する措置を講じることにより 当該地域における

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

仕出国別 中国来の知財侵害物品の差止件数は 1,131 件であり 仕出国別の構成比では 前年に続き全体の約 8 割 (78.7%) を占めるに至っています 一方 2 位のフィリピン来が構成比 9.7% 3 位の香港来が同 4.8% を占めるにとどまっており 中国来への一極化の傾向にあると言えます な

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CO-CEO 4/1 4/1 4/1 IR 2

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仕出国別 来の知財侵害物品の差止件数は 660 件であり 仕出国別の構成比では 前年に続き全体の 8 割 (79.6%) を占めるに至っている 一方 2 位の来が構成比 9.0% 3 位の来が同 4.9% を占めるにとどまっており 来への一極化の傾向にあると言える なお 前年同期 2 位であった来は

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【日証協】マイナンバー利活用推進小委員会提出資料

【課題1】海外の企業・人材が東京でビジネスをしやすい環境づくり~【参考】民間によるビジネス交流拠点の例

第 2 章 産業社会の変化と勤労者生活

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ことができる 1. 特許主務官庁に出頭して面接に応じる と規定している さらに 台湾専利法第 76 条は 特許主務官庁は 無効審判を審理する際 請求によりまたは職権で 期限を指定して次の各号の事項を行うよう特許権者に通知することができる 1. 特許主務官庁に出頭して面接に応じる と規定している なお

アクセスコントロール回避規制の強化に係る取組について

高度外国人材の受け入れについて

第 26 章. 透明性及び腐敗行為の防止 35 第 27 章. 運用及び制度に関する規定 35 第 28 章. 紛争解決 36 第 29 章. 例外 36 第 30 章. 最終規定

第5章 日越経済関係 図表 5-2 日本の対ベトナム輸出入の推移 億ドル 160 輸入 147 輸出

2. 両協定の主な内容両協定締結後は 貨物やサービス貿易における更なる開放 優遇措置のほか 投資 政府調達 知的財産権 人の移動 ビジネス環境整備など 幅広い範囲での提携により 締約国間の貿易 投資の往来が従来より円滑に進むことが見込まれる (1) AHKFTA 貨物貿易香港 ASEAN 間の貨物貿

<はじめに> 退職後, 民間企業等に再就職した者による現職職員への働きかけ規制などにより, 職員の退職管理を適正に行い, 職務の公正な執行及び公務員に対する住民の信頼を確保するため, 地方公務員法が改正され, 平成 28 年 4 月 1 日に施行されました 本市では, 改正法の施行に伴い, 旭川市職

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第16回税制調査会 別添資料1(税務手続の電子化に向けた具体的取組(国税))

目次ページ一概説 一1協定の成立経緯 一2協定締結の意義 一二協定の内容 一1TPP協定の組込み 一2特定の規定の適用の停止 二3効力発生 二4脱退 二5加入 二6協定の見直し 二7正文 二8附属書 二三協定に関連して締結された二国間の行政取極 一二四協定の実施のための国内措置 一四(参考) 一六

3 地域別の業種リストを確認 対象業種の判断は 日本標準産業分類のに基づいて行われます 経営力向上計画の 2 事業分野と事業分野別指針 欄の 事業分野 ( ) が 次ページ以降の7 都府県別の業種リストにおける対象業種 ( ) に該当するかどうかを確認して下さい 経営力向上計画の 事業分野 ( )

ANNUAL REPORT

個人情報保護法の3年ごと見直しに向けて

( その 2 鉱業 ) 寄附金交際費等寄附金支出額交際費等支出額損金算入法人数金額法人数金額法人数金額限度額 100 万円以下 万円超 万円 万円 20

EPA に関する各種試算 試算 1 EPA のマクロ経済効果分析 (3 ページ ) 内閣官房を中心に関係省庁と調整したシナリオに基づき 川崎研一氏 ( 内閣府経済社会総合研究所客員主任研究官 ) が分析 WTO はじめ広く関係機関が活用している一般均衡モデル (GTAP モデル ) を使用 EPA

Transcription:

日タイ経済連携協定の署名 ~2007 年 4 月 3 日 ~ - 目次 - 日 タイEPA: 概要 1 日 タイEPAの内容 物品(1) 2 物品(2) 3 サービス 4 投資 5 知的財産 6 人の移動 7 協力 8 その他 9 平成 19 年 4 月 外務省

日タイ経済連携協定 日本にとり第 7 位の貿易相手国 (2006 年財務省貿易統計 ) であり 主要な投資先 ( 日本にとり第 7 位の投資先 ASEANではシンガポールに次いで2 位 日本銀行 HP2005 年末対外直接投資残高より ) であるタイとの間の貿易投資拡大による更なる経済緊密化に寄与 東アジア地域の経済連携強化への大きな推進力 日 シンガポール 日 メキシコ 日 マレーシア 日 フィリピン 日 チリに続く我が国が署名する6つ目のEPA その他 2,540 億円 13% 紡織繊維製品 483 億円 2% 輸送機器 531 億円 3% 雑品 667 億円 3% 精密機器 689 億円 4% 化学工業製品 751 億円 4% 鉄鋼 金属 1,180 億円 6% プラスチック ゴム製品 2,138 億円 11% 双方双方 9 割以上の貿易を自由化 総輸入額 1 兆 9,639 億円 (2006 年 ) 日本にとって第 10 位 農林水産品 3,053 億円 16% 日 タイ 機械類 電気機器 7,606 億円 39% プラスチック ゴム製品 1,367 億円 5% 化学工業製品 1,981 億円 7% 日タイ貿易構造 2006 年財務省貿易統計 その他 2,325 億円精密機器 9% 1,057 億円 4% 輸送機器 2,813 億円 11% 総輸出額 2 兆 6,647 億円 (2006 年 ) 日本にとって第 6 位 鉄鋼金属 4,952 億円 19% 日 タイ 機械類 電気機器 1 兆 2,152 億円 タイへの輸出額の約 97% が無税に (2003 年タイ貿易統計 ) タイからの輸入額の約 92% が無税に (2004 年財務省統計 ) 46% 他分野でも包括的に連携を推進 税関手続 : 貿易の円滑化を図るため 税関手続の透明化 簡素化及び協力 情報交換を推進 相互承認 : 日タイの電気用品にかかわる適合性評価の結果を相互に受け入れる これにより 双方の電気製品の適合性検査が自国内で実施可能となり 貿易手続きが簡素化されることになる サービス : タイ側は 製造業関連サービス ( 卸売 小売サービス 保守 修理サービス ) 海運サービス等の自由化の約束を改善 投資 : タイ側は 殆どの製造業において 日本の投資家に対し 現状の投資政策をより制限的に変更する意向のないことを確認 人の移動 : 日本側は一定の要件の下でのタイ料理人 指導員 ( タイ伝統舞踊 タイ音楽 タイ料理等 ) の入国 一時的滞在を約束 介護福祉士 スパ セラピストについては継続協議 タイ側は就労目的の在留許可要件 就労に係る手続きについて約束 鉱工業品 タイによる市場アクセスの改善 鉄鋼: すべての関税を10 年以内に撤廃 このうち全輸出額の約半分が即時撤廃 ( 無税枠を含む ) 自動車:3000cc 超は現行税率 80% を4 年目までに60% まで段階的引き下げ 3000cc 以下については再協議 自動車部品: 原則 5~7 年後に関税撤廃 農林水産品 日本による市場アクセスの改善 関税即時撤廃: 熱帯果実 ( マンゴー マンゴスチン ドリアン等 ) えび えび調製品 関税削減: 鶏肉 鶏肉調製品 知的財産 : 手続の簡素化 透明化 知的財産権保護の強化 権利行使の強化等 競争 : 両国競争当局は 執行活動に係る通報 情報交換等で協力 協力 : 農林水産業 教育 人材養成 ビジネス環境の向上 金融サービス 情報通信技術 科学技術 エネルギー 環境 中小企業 観光及び貿易及び投資の促進の 9 分野で協力 1

鉱工業品分野 1. 市場アクセス 日タイとも鉱工業品のほぼ全品目につき 10 年以内に関税撤廃 タイへの市場アクセスの改善 このうち (1) 鉄鋼 すべての品目につき 10 年後までに関税撤廃! 全輸出量の約半分が即時撤廃 ( 無税枠を含む ) ( イ ) 即時撤廃はタイへの全輸出量 364 万トン (2004 年ヘ ース ) の 25% ( ロ ) 無税枠は熱延鋼板用 95 万トン ( ハ ) その他は 5 年後 6 年後 9 年後 10 年後に関税撤廃 (2) 自動車 自動車部品 自動車 13,000cc 超の乗用車 4 年目までに現行税率 80% を 60% に引き下げ 2010 年代半ばのあり得べき関税撤廃について 2009 年に協議開始 23,000cc 以下の乗用車 6 年目に再協議 自動車部品 1 関税 20% 超の品目 初年度に 20% まで引き下げ 5 年後に関税撤廃 2 関税 20% 以下の品目 5 年後に関税撤廃 3 一部エンジン エンジン部品等 5 品目 7 年後に関税撤廃 2. 協力 日本側より包括的な協力フ ロク ラムを提示 (1) 世界の台所 フ ロシ ェクトのための貿易投資促進 ( タイフート の日本でのマーケティンク 高付加価値化促進等 ) (2) 日タイ 鉄鋼産業協力フ ロク ラム ( タイ鉄鋼業の基盤強化 環境対策強化 現場技術者育成等 ) (3) 自動車人材育成機関 プロジェクト (4) 省エネルキ ー ( 省エネルキ ーに関するノウハウの普及等 ) (5) 価値創造経済 ( 価値創造経済 の実現に関する共同研究等 ) (6) 官民パートナーシップ ( インフラ サーヒ スに係るヒ シ ネス協力の機会拡大 ) (7) 繊維及び繊維製品に関する協力 ( タイ繊維製品の販促支援 経営管理に関する協力等 ) 2

1. 市場アクセス (1) 日本側 農林水産品分野 (2) タイ側 ( イ ) 鶏肉 鶏肉調製品 関税削減 ( 鶏肉 ( 骨なし ):11.9% 8.5%(5 年 ) 鶏肉調製品 :6.0% 3.0%(5 年 )) ( ロ ) えび えび調製品 関税撤廃 ( 即時 ) ( ハ ) まぐろ缶詰 関税撤廃 ( 5 年 ) ( 二 ) 熱帯果実 (a) ライチ マンコ ー ハ ハ イヤ ト リアン等 関税撤廃 ( 即時 ) (b) バナナ 関税割当 ( 枠内税率無税 :1 年目 4,000 トン 5 年目 8,000 トン ) (c) ハ インアッフ ル ( 重量の小さいもの ) 関税割当 ( 枠内税率無税 :1 年目 100 トン 5 年目 300 トン ) ( ホ ) でん粉誘導体 関税割当 ( 枠内税率無税枠 200, 000 トン ) ( ヘ ) 糖みつ 関税割当 ( 枠内税率半減 :3 年目 4,000 トン 4 年目 5,000 トン ) 我が国輸出関心品目 ( りんご なし ながいも等 ) 関税撤廃 ( 即時又は数年 ) 2. 協力 (1) 協力の原則 (2) 協力の二本柱 (3) 協力の枠組みの構築 - 農業者の生活の質の改善及び所得の向上の重要性を認識 - 持続可能な農林水産業の発展を支援 - 相互の利益に基づき パートナーシップと協力を発展 強化 - 食品安全に関する協力 - 地域間 ( 農協間 ) 協力の促進 農業 林業及び漁業に関する小委員会 < 農林水産業協力全般についての検討 討議 > 食品安全に関する特別小委員会 < 衛生植物検疫措置 (SPS) 措置に関する情報交換 協議 リスク分析の適用に関する検討 評価 食品安全に関する共同研究の促進 > 地域間の連携に関する特別小委員会 < 地域間協力促進のための情報交換 両国の農協間の協力促進 > 3

サービス サービス分野の一層の自由化及び透明性の向上について合意 現行規制の透明性向上の枠組みの構築 更なる自由化を目指すための見直し条項 多くの分野で外資比率等を含めてタイ側約束が改善 卸売 小売サービス 保守 修理サービス ロジスティクス コンサルティング 広告サービス ホテル ロッジング サービス レストランサービス 海運代理店サービス カーゴハンドリングサービス 4

投資 二国間の投資を更に拡大 円滑化し また保護するための基本ルールに合意 内国民待遇 ( 注 ) タイ側は 日本を最重要の投資国として認識し 将来の FTA で第三国に与える待遇を日本にも与えるよう考慮する 投資家及びその投資財産の保護 基本ルール 最恵国待遇 国対投資家の紛争解決手続 ハ フォーマンス要求の禁止 ( 注 ) タイ側は 殆どの製造業において 日本の投資家に対し 現状の投資政策をより制限的に変更する意図を有さないことを約束 5

知的財産 知的財産の十分 効果的かつ無差別的な保護の確保 ( 内国民待遇 最恵国待遇の原則に基づく知的財産の保護 ) 手続事項の簡素化 ( 国際分類に従った特許出願及び商標登録出願の分類付与努力等 ) 透明性促進のため 関連情報を公開 周知商標の保護 知的財産章で扱われる知的財産権特許 意匠 商標著作権及び関連する権利植物の新品種 不正競争の防止等 不正競争行為の禁止 知的財産権の権利行使の強化 ( 水際取締において 商標権等侵害疑義物品の輸入者氏名等を権利者に通知する等 ) 手続の簡素化透明化 知的財産保護の強化 権利行使の強化 知的財産の分野における協力 知的財産に関する討議メカニズム ( 小委員会 ) の設置 知的財産の分野における協力 知的財産に関する討議メカニズム ( 小委員会 ) の設置 6

大筋合意の主要成果 :4 人の移動人の移動 日本側の主な措置 タイ側の主な措置 タイ料理人の入国要件緩和 実務経験 10 年以上 5 年以上 ( タイ料理の国家資格保有者 ) 指導員 ( インストラクター ) タイの伝統舞踊 音楽 料理 ボクシング等を指導する活動での入国 一時的滞在 タイ スパ サービス タイ スパ セラピスト受入れの可能性について継続協議 介護福祉士 介護福祉士受入れの可能性について継続協議 就労目的の在留許可要件の緩和 最低月収要件の緩和 (6 万ハ ーツ 5 万ハ ーツ ) 就労に係る手続の簡素化 労働許可代理申請における査証申請証明等を不要とする ワンストップサービスセンターの利用 投資額 300 万バーツ以上の企業の企業内転勤者による利用を可能とする 労働許可等に係る継続協議案件 一企業当たり 10 名の労働許可発行数上限の緩和等 7

協力 二国間の経済連携を強化するために以下の 9 分野で二国間協力を促進 食品安全協力 農協間協力 農林水産業 教育 人材養成 技術訓練及び職業訓練の促進 学術上の事業への参加の促進及び円滑化等 情報通信技術 アシ ア フ ロート ハ ント 計画を通じた次世代インターネットを含むネットワーク環境の高度化 ユヒ キタスネットワーク社会への取組及び ICT 人材養成などにおける協力等 金融サービス 資本市場等の金融市場の開発等 中小企業 中小企業の資金アクセス改善 観光 等 観光フ ロク ラム ( エコツーリス ム 温泉等を含む ) の促進 ハ ッケーシ ツアーの促進 両国の観光キャンヘ ーンの促進 観光産業に従事する人材養成の促進等 科学技術 エネルキ ー 環境 ハ イオマス エネルキ ー ( 太陽電池 ) ナノテクノロシ ーの分野での科学技術協力等 貿易投資促進 日本貿易振興機構 (JETRO) タイ商務省輸出振興局 (DEP) タイ投資委員会 (BOI) 等の協力による日タイ間の更なる貿易投資の促進等 ヒ シ ネス環境整備 ヒ シ ネス環境小委員会の設置 官民一体となった協議を通じて 日タイ企業が日々の事業を行う上で抱える問題に取り組み 建設的に解決策を見いだす 連絡事務所の設置 ワン ストッフ サーヒ ス センターとして 企業から寄せられるヒ シ ネスに関連した制度や手続等についての様々な問い合わせを受け 企業に対し 適切かつタイムリーな回答を行う 8

その他 税関手続 税関手続の改善による貿易円滑化を図るため 関税関係法令の公表による税関手続の透明性の向上 並びに国際標準への調和や情報通信技術の利用等による税関手続の簡素化及び調和等を規定 関税法令の適正な適用及び関税法令違反の防止を図るため 知的財産権侵害物品を含む禁制品の輸出入の取締等における税関当局間の協力及び情報交換を推進することを規定 相互承認 電気製品に関し 輸入国において必要な適合性評価手続が 輸出国において実施できることを規定 適合性評価手続に要するコスト削減 期間短縮を通じ 電気製品の貿易円滑化を図る 競争 自国の市場が効率的に機能することを目的として 反競争的行為に対して適当と認める措置をとることを規定 反競争的行為の規制の分野における協力 9