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6 月調査 (5 月実績 ) 結果概況 景気判断 DI は現状 見通し共に小幅に下降も 50 を上回る高水準を維持 5 月のスーパーマーケット中核店舗における景気判断 DI 現状判断は前月から-0.3 の 54.8 見通し判断前月から-0.9 の 51.0 となり 共に小幅な下降となったが 引き続き

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熊本商工会議所 製本第四四半期(HP・報道機関用)

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第 3 節食料消費の動向と食育の推進 表 食料消費支出の対前年実質増減率の推移 平成 17 (2005) 年 18 (2006) 19 (2007) 20 (2008) 21 (2009) 22 (2010) 23 (2011) 24 (2012) 食料

第 5 章 拡大する EC 市場と食品市場 拡大する EC 市場 拡大を続ける EC 市場規模今やネットショッピングは我々の生活に欠かせないインフラとして浸透している 2016 年の世界の EC 市場 (emarketer 推計 ) は1 兆 9,200 億ドルと前年に比べて24% 増加となった E

1. 自社の業況判断 DI 6 四半期ぶりに大幅下落 1 全体の動向 ( 図 1-1) 現在 (14 年 4-6 月期 ) の業況判断 DI( かなり良い やや良い と回答した企業の割合から かなり悪い やや悪い と回答した企業の割合を引いた値 ) は前回 ( 月期 ) の +19 から 28 ポイ

1 食に関する志向 健康志向が調査開始以来最高 特に7 歳代の上昇顕著 消費者の健康志向は46.3% で 食に対する健康意識の高まりを示す結果となった 前回調査で反転上昇した食費を節約する経済性志向は 依然厳しい雇用環境等を背景に 今回調査でも39.3% と前回調査並みの高い水準となった 年代別にみ

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I. 調 査 結 果 概 況 景 気 判 断 ( 現 状 判 断 DI)は 横 ばい 仕 入 原 価 DI の 上 昇 も 客 単 価 DI が 上 昇 を 示 す 9 月 スーパーマーケット 中 核 店 舗 における 景 気 判 断 48.2 とほぼ 横 ばいとなった 経 営 動 向 調 査 によ

トラック運送事業の経営実態 全日本トラック協会は全国のトラック運送事業者 2,188 社 ( 有効数 ) の平成 25 年度事業報告書に基づき集計 分析した 経営分析報告書 ( 平成 25 年度決算版 ) をまとめた 全日本トラック協会が平成 4 年度から発行しているこの報告書は 会員事業者が自社の

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景気動向調査平成 3 年 1~12 月期実績 平成 31 年 1~3 月期予想 概況 業況 DI は改善 来期は悪化するもプラスを維持する見込み 今期の全業種総合業況判断 DIは 前期比 2.5 ポイント上昇の 9. と改善した 製造業は前期比 1.5 ポイント上昇の 14. 非製造業は同 2.9

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( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 2, 15, 1. 金 16, 額 12, 12, 9, 営業利益率 経常利益率 当期純利益率 , 6, 4. 4, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 1 社 ( 単位 : 億円 ) 215 年度 216 年度前年度差前年度

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第7回DIレポート

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目 次 [Ⅰ] 調査方法 2 [Ⅱ] 地域区分図 3 [Ⅲ] アンケート調査票 4~5 [Ⅳ] 第 2 回不動産市況 DI 調査結果の概要 6 [Ⅴ] 設問ごとの回答内訳 [-1] 設問 2,3( 住宅地価格 ) 7~9 [-2] 設問 2,3( 商業地価格 ) 10~12 [-3] 設問 2,3(

けた この間 生産指数は 上昇傾向で推移した (2) リーマン ショックによる大きな落ち込みとその後の回復局面平成 20 年年初から年央にかけては 米国を中心とする金融不安 景気の減速 原油 原材料価格の高騰などから 景気改善の動きに足踏みが見られたが 生産指数は 高水準で推移していた しかし 平成

< 業種別 > 2 製造業主要判断 の推移 製造業 29/ /3 見込 /6 予想 < 製造業 > 当期 は 8.0( 前期比 -1.7) 当期 は 9.1( 同 -8.9) 当期 は 5

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スーパーマーケット景気動向調査 2019 年 1 月調査結果 (12 月実績 ) (2019 年 1 月 22 日公表 ) スーパーマーケット中核店舗を対象として経営動向や景気判断を調査し 月次でスーパーマーケット経営を取り巻く内外の環境変化を定量的に明らかにすることを目的としています またスーパーマーケット販売統計調査における売上変動の要因やカテゴリー別好不調要因を補足する役割を果たすことも期待しています 経営動向調査 1. 経営状況 : 売上 収益 生鮮品仕入原価 食品仕入原価 販売価格 客単価 来客数 スーパーマーケット中核店舗における各経営状況について 前年同月と比較し かなり増加 から かなり減少 までの5 段階で評価 前年同月を 100 とした当月の値を調査 2014 年 4 月実績より 2. カテゴリー動向 : 青果 水産 畜産 惣菜 日配 一般食品 非食品 スーパーマーケット中核店舗における各カテゴリーに販売動向について 前年同月と比較し かなり好調 から かなり不調 までの5 段階で評価 各カテゴリーの好不調要因についてのコメント 経営動向調査 DI(Diffusion Index) の算出方法回答構成比 (%) に以下の点数を乗じて DI を算出かなり改善 +0.5 やや改善 +0.25 変わらない ±0 やや悪化-0.25 かなり悪化-0.5 すべて企業が 変わらない と回答した場合 DI は 0 景況感調査 1. 景況感 : 景気状況 消費者購買意欲 店舗周辺の競合状況 店舗周辺地域の景気 について 2~3ヵ月前と比較した現状について かなり改善 から かなり悪化 まで 5 段階で評価 今後 2~3ヵ月の見通しについて かなり改善 から かなり悪化 までの 5 段階で評価 景況感 DI(Diffusion Index) の算出方法回答構成比 (%) に以下の点数を乗じて DI を算出かなり改善 +1.0 やや改善 +0.75 変わらない+0.5 やや悪化 +0.25 かなり悪化 +0 すべて企業が 変わらない と回答した場合 DI は 50 一般社団法人全国スーパーマーケット協会 一般社団法人日本スーパーマーケット協会 オール日本スーパーマーケット協会 6

1 月調査 (12 月実績 ) 結果概況 景気判断 DI は現状 見通しともに小幅に持ちなおし 12 月のスーパーマーケット中核店舗における景気判断 DI 現状判断は前月から +1.9 の 43.8 見通し判断は前月から +1.8 の 42.0 となり どちらも前月から小幅な改善となった 経営動向調査では 売上高 DI 収益 DI 共に二桁マイナス圏と前月とほぼ同水準となった 青果相場に前年高騰からの反動により 生鮮仕入原価 DI は-5.7 とマイナス圏に低下したことで 客単価 DI-2.2 来客数 DI-15.6 とどちらもマイナスとなったことが影響している カテゴリー動向調査では 青果相場安に加え中旬まで前年より高い気温となったことで 鍋商材を中心に不振となり 青果 DI が-24.4 と大幅なマイナスを記録した また畜産 DI は-9.3 日配 DI は-9.1 などもその影響を受けた 下旬以降 気温の低下と共に回復傾向がみられたカテゴリーが多いが 月を通じて巻き返すまでに至らなかった ( カテゴリー動向については最終ページに詳細を掲載 ) 景況感調査では 現状判断 見通し判断ともにひとまず下げ止まりをみせたが 消費者購買意欲 DI の見通し判断のみもう一段悪化しており 今後の消費に対する不安は根強くなっている ( 周辺地域景気動向 DI 長期傾向参照 ) ゆるやかな回復傾向を続けていた景況感であったが 前月青果相場が低下し 気温により冬物商材の動きが悪くなったことで 水準を大幅に切り下げた クリスマス 年末商戦では 他業態との価格競争の厳しさを指摘する声がある一方で 高単価商品の訴求や 家庭で過ごす正月を意識した戦略が成果を上げた事例も報告されている 毎年異なる曜日巡りにより 購買行動は大きく変化する時代となっている スーパーマーケットにおいて その予測と順応への必要性は年々高まっている 景況感調査 現状判断 景気判断 DI 当月 :43.8(+1.9) 前月 :41.9 消費者購買意欲 DI 当月 :44.1(+0.6) 前月 :43.5 周辺地域競合状況 DI 当月 :40.0(+1.2) 前月 :38.8 店舗周辺地域景気判断 DI 当月 :45.5(+0.5) 前月 :45.0 見通し判断 景気判断 DI 当月 :42.0(+1.8) 前月 :40.2 消費者購買意欲 DI 当月 :40.9(-1.9) 前月 :42.8 周辺地域競合状況 DI 当月 :39.2(+1.7) 前月 :37.6 店舗周辺地域景気判断 DI 当月 :44.3(+0.2) 前月 :44.1 経営動向調査 経営状況 売上高 DI 当月 :-13.2(-1.4) 前月 :-11.8 客単価 DI 当月 :-2.2(+2.3) 前月 :-4.5 来客数 DI 当月 :-15.6(-1.0) 前月 :-14.6 収益 DI 当月 :-10.2(+1.5) 前月 :-11.7 販売価格 DI 当月 :-3.7(-0.7) 前月 :-3.0 生鮮品仕入原価 DI 当月 :-5.7(-3.7) 前月 :-2.0 食品仕入原価 DI 当月 :1.9(-0.1) 前月 :2.0 カテゴリー動向 青果 DI 当月 :-24.4(-20.9) 前月 :-3.5 水産 DI 当月 :-4.4(+7.3) 前月 :-11.7 畜産 DI 当月 :-9.3(+6.7) 前月 :-16.0 惣菜 DI 当月 :-2.9(-3.3) 前月 :0.4 日配 DI 当月 :-9.1(+1.6) 前月 :-10.7 一般食品 DI 当月 :-5.7(+0.7) 前月 :-6.4 非食品 DI 当月 :-11.3(+3.3) 前月 :-14.6 () 内は前月 DI との増減 赤字はマイナス 7

1 月調査 (12 月実績 ) 結果詳細 Ⅰ. 経営動向調査 (2011 年 4 月 ~) 1. 売上高 DI 2 ヵ月で二桁マイナスを記録し低迷 売上高 ( 前月 ) 13.2 42.3 24.3 18.5 1.6-11.8 売上高 ( 当月 ) 14.2 40.8 30.8 11.8 2.4-13.2 2. 収益 DI 2 ヵ月で二桁マイナスを記録し低迷 収益 ( 前月 ) 12.0 41.8 30.4 12.5 3.3-11.7 収益 ( 当月 ) 9.6 41.3 34.1 10.2 4.8-10.2 3. 販売価格 DI 小幅ながらマイナス圏での推移が継続 販売価格 ( 前月 ) 1.6 20.6 66.1 11.6 0.0-3.0 販売価格 ( 当月 ) 1.2 25.0 61.3 12.5 0.0-3.7 4. 客単価 DI 小幅ながらマイナス圏での推移が継続 客単価 ( 前月 ) 1.6 32.1 48.9 17.4 0.0-4.5 客単価 ( 当月 ) 1.2 29.8 47.0 20.8 1.2-2.2 8

5. 来客数 DI 2 ヵ月で二桁マイナスを記録し低迷 来客数 ( 前月 ) 13.8 47.9 22.9 13.8 1.6-14.6 来客数 ( 当月 ) 14.3 44.0 32.1 8.9 0.6-15.6 6. 生鮮仕入原価 DI 4 月以来のマイナス記録後 さらに下落 生鮮仕入原価 ( 前月 ) 3.8 22.6 51.6 22.0 0.0-2.0 生鮮仕入原価 ( 当月 ) 7.8 27.1 45.2 19.9 0.0-5.7 7. 食品仕入原価 DI 小幅プラス圏での横ばいでの推移 食品仕入原価 ( 前月 ) 2.7 7.0 70.6 19.3 0.5 2.0 食品仕入原価 ( 当月 ) 1.8 9.6 68.3 19.8 0.6 1.9 9

Ⅱ. 景況感調査 (2011 年 4 月 ~/ 周辺地域景気判断のみ 2010 年 4 月 ~) 1. 中核店舗景気判断 DI 現状判断 見通し判断共小幅に改善 現状 景気判断( 前月 ) 4.2 31.4 57.1 7.3 0.0 41.9 現状 景気判断( 当月 ) 4.1 27.2 59.2 8.3 1.2 43.8 見通し 景気判断( 前月 ) 4.7 36.6 51.8 6.8 0.0 40.2 見通し 景気判断( 当月 ) 4.8 31.0 56.5 7.1 0.6 42.0 2. 消費者購買意欲 DI 現状判断は横ばいも 見通し判断はさらに悪化 現状 購買意欲( 前月 ) 2.1 28.3 63.9 5.2 0.5 43.5 現状 購買意欲( 当月 ) 1.8 28.4 62.1 7.1 0.6 44.1 見通し 購買意欲( 前月 ) 1.6 33.5 57.6 6.8 0.5 42.8 見通し 購買意欲( 当月 ) 2.4 35.1 58.9 3.6 0.0 40.9 3. 中核店舗周辺競合状況 DI 現状判断 見通し判断共にやや改善 現状 競合状況( 前月 ) 6.3 34.7 56.3 2.6 0.0 38.8 現状 競合状況( 当月 ) 6.0 31.1 59.9 3.0 0.0 40.0 見通し 競合状況( 前月 ) 9.5 32.1 56.8 1.6 0.0 37.6 見通し 競合状況( 当月 ) 6.6 31.9 59.0 2.4 0.0 39.3 10

4. 中核店舗周辺地域景気判断 DI 現状判断 見通し判断共前月とほぼ変わらず 現状 地域景気( 前月 ) 1.1 18.9 78.9 1.1 0.0 45.0 現状 地域景気( 当月 ) 1.2 17.9 78.6 2.4 0.0 45.5 見通し 地域景気( 前月 ) 1.6 22.1 74.7 1.6 0.0 44.1 見通し 地域景気( 当月 ) 1.2 22.2 74.9 1.8 0.0 44.3 長期傾向 (2010 年 4 月 ~) 11 年 3 月の東日本大震災後低迷を続けていた DI は 12 年 11 月から 16 ヵ月にわたり改善が続き 14 年 3 月には現状判断 DI が 51.5 を記録した 14 年 4 月の消費税率引き上げにより大きく悪化したものの その後徐々に持直しをみせ 2015 年 5 月には調査開始以来の最高値を更新し 現状判断 DI は 51.6 にまで達した しかしこれをピークとし その後 15 ヵ月にわたり悪化傾向が続き 16 年 9 月には 現状判断 DI は 43.4 まで低迷した 以降やや改善傾向が続いていたが 18 年に入り悪化傾向が続き 5 月には移動線付近を下回る水準まで低下した その後 6 月以降は改善傾向が続いていたが 10 月から悪化し 12 月には大幅な悪化をみせた 11

Ⅲ. カテゴリー別動向 1. 青果 DI:-24.4( かなり不調 ) 青果 ( 前月 ) 10.0 31.7 25.6 27.8 5.0-3.5 青果 ( 当月 ) 31.4 43.4 17.6 6.3 1.3-24.4 白菜や大根など大型野菜を中心に相場安となるなか 前年の相場高騰からの反動も加わり 大幅な単価減となり カテゴリーとしてかなり不調となった 前年と比べて高い気温により 鍋物食材の動きが悪くなった サラダ関連も伸び悩んだが ミニトマトは好調というコメントが多くみられた 国産果物類はみかんやイチゴ りんご 輸入果物ではキウイフルーツが好調であり 引き続きカットフルーツも動きがよかった 2. 水産 DI:-4.4( やや不調 ) 水産 ( 前月 ) 14.4 38.9 26.7 18.9 1.1-11.7 水産 ( 当月 ) 9.5 31.0 31.0 24.7 3.8-4.4 特に中旬まで 前年より高い気温により鍋物用食材 ( ぶりや牡蠣 タラなど ) の不振が続いたが 気温の低下とともに相場の安定しているエビやカニに回復傾向がみられた 年末商戦のおせち 数の子 寿司 刺身類は好調となった店舗が多い 生魚は引き続き 水揚げ量の減少や価格高騰により苦戦しているものの 昨年のアニサキス報道による低迷からの反動を指摘するコメントもみられた 3. 畜産 DI:-9.3( やや不調 ) 畜産 ( 前月 ) 19.3 40.3 26.5 12.7 1.1-16.0 畜産 ( 当月 ) 12.0 34.2 34.8 17.1 1.9-9.3 中旬までは前年より気温が高く 総じて鍋物用を中心に動きが悪かったものの 下旬から気温が低下し クリスマスから年末にかけては総じて動きがよくなった 豚肉相場が下落傾向にあり数量を伸ばした店舗が多かった 牛肉は焼肉やステーキ用が好調だが 価格の高騰している和牛から輸入にシフトしたことで単価が下落した店舗もみられた 鶏肉は相場低下も影響し 前半の不振を後半カバーできなかった店舗が多かった 加工肉は引き続き不調とするコメントが多いが 一部からは回復を指摘するコメントもみられた 12

4. 惣菜 DI:-2.9( やや不調 ) 惣菜 ( 前月 ) 4.5 28.7 33.7 27.0 6.2 0.4 惣菜 ( 当月 ) 3.2 32.1 42.3 17.9 4.5-2.9 中旬までは気温が高く ホット惣菜の動きが悪かったものの 天候に恵まれ好調に推移した店舗が多かった クリスマス商戦は当日が平日となった影響でオードブルの動きが悪い一方で チキンや寿司が好調となった 年末商戦はオードブルや寿司を中心に好調とするコメントが多かった 前年青果相場の高騰により好調であったサラダ関連は不振であった 人手不足により十分に商品供給ができなかった店舗もみられた 5. 日配 DI:-9.1( やや不調 ) 日配 ( 前月 ) 10.6 36.7 38.9 12.8 1.1-10.7 日配 ( 当月 ) 11.9 30.2 42.1 13.8 1.9-9.1 中旬までの高い気温により 鍋おでん商材関連の和日配や麺類などのホットメニューの動きが悪かった また青果相場の下落により漬物や冷凍野菜が不調となった 健康報道により 納豆 カニカマ 梅干しには特需が続いている 洋日配では機能性ヨーグルトやバター チーズが好調となったが クリスマスケーキをはじめとするデザート類は不調となった パン類は他業態との競合状況により好不調の判断が分かれた 年越しそばや年末商戦は比較的好調とするコメントが多い 6. 一般食品 :-5.7( やや不調 ) 一般食品 ( 前月 ) 8.3 34.8 34.3 19.3 3.3-6.4 一般食品 ( 当月 ) 5.7 31.6 43.0 19.0 0.6-5.7 中旬までの高い気温により鍋用調味料や麺類やシチューなどホット商材は総じて不振となったが クリスマス以降は改善傾向がみられた 報道によりサバ缶や食油に特需が継続している 酒類は周辺店舗との価格競争により好不調がわかれた 餅などの年末商材は売り出しを早めた店舗が多かったが 最終週に動きがよくなった 特に高価値商品の動きがよかったとのコメントが多い ドラックストアやディスカウントストアとの価格競争の激化を指摘するコメントがみられた 13

7. 非食品 DI:-11.3( 不調 ) 非食品 ( 前月 ) 18.3 35.4 33.7 11.4 1.1-14.6 非食品 ( 当月 ) 12.3 35.5 39.4 11.0 1.9-11.3 中旬までカイロなどの冬物の動きが悪かったほか マスクなどのインフルエンザ対策用品も伸び悩ん だ タバコは値上げ後の落ち込みが落ち着き 売上が好調となった 年末に向けホームセンターやドラ ッグストアなどの価格攻勢が厳しく 掃除や家庭日用品を中心に販売の低迷が続いている カテゴリー別 DI による好不調判断 かなり好調 : ~ 20 好調 : 20 ~ 10 やや好調 :10 ~ 0 やや不調 : 0 ~ -10 不調 :-10 ~-20 かなり不調 : -20~ 2019 年 1 月調査 (12 月実績 ) キーワード TOP3 1. 中旬までの高温 2. 青果相場安 3. クリスマス以降堅調 スーパーマーケット景気動向調査集計数 12 月実績速報版 169 社 11 月実績確報版 191 社 スーパーマーケット景気動向調査に関するお問い合わせ スーパーマーケット統計事務局 tokei@super.or.jp 14