GoutandNucleicAcidMetabolislnVol.25No,2(2001)107 (図3).さ ら に,AMPの 生 合 成 に はGTPが あ る の に 対 し て,GMPの で,こ 必要 で 生 合 成 に はATPが 必 要 の2種 の ヌ ク レ オ チ ドの 合 成 を 釣 り合 わ せ る よ う に,逆 の 組 合 わ せ に な っ て い る. 一方,サ ル ベ ー ジ 経 路 を 担 っ て い るAPRTと HPRTに は,フ ィ ー ドバ ッ ク 阻 害 や リ ン 酸 化 な ど の 活 性 調 節 機 構 は 知 ら れ て い な い,酵 量 も比 較 的 多 い の で,サ 度 を 調 節 し て い る の は,通 基 とPRPP)の 素 の発 現 ル ベ ー ジ経 路 の 代 謝 速 常,基 質(プ リ ン塩 濃 度 で あ る. 両 経 路 の 相 互 調 節 機 構2 3) プ リ ン ヌ ク レ オ チ ドが2つ の 経 路 で 合 成 さ れ る と い う こ と は,合 成 量 の 総 量 を 調 節 す る た め に, 2つ の 経 路 の 間 に は 相 互 調 節 機 構 が 存 在 す る は ず で あ る そ の 機 構 を 解 明 す る た め に 我 々 はCHO 線 維 芽 細 胞 を 用 い た 実 験 を 行 っ た.こ 実 験 材 料 と し た 理 由 は,denovo経 図2ATaseの 立 体 構 造 とア ロ ス テ リ ック 調 節機 構 A.ATaseの 立 体構 造(分 子 充 填 モ デ ル), B.ATaseに 対 す る ア ロ ス テ リッ ク調 節 機 構, ATaseは ドー ナ ツ 型 の ホ モ 四 量 体 を形 成 す る,こ の 四 量 体 に は, フ ィ ー ドバ ッ ク阻 害 分 子 の 結 合 部 位 が2種 類 存 在 す る.一 方 は基 質 で あ るPRPP結 合 部位 の す ぐ近 傍 に あ り,主 に競 合 阻 害 に 関与 す る.も う一 方 は2つ の サ ブユ ニ ッ トに 股 が る よ う に存 在 し,こ こ に阻 害 物 質 が 結 合 す る と複 数 の サ ブユ ニ ッ トの 立 体 構 造 が 同 時 に変 化 す る とい う ア ロ ス テ リ ッ ク な調 節 に 関 与 す る.こ の立 体 構 造 の 変 化 は サ ブユ ニ ッ ト数 の 変 化 も伴 い,そ の 結 果,プ リ ンヌ ク レ オ チ ドが 結 合 した不 活 性 型ATaseは ホ モ 四量 体 とな り, 逆 にPRPPが 結 合 した活 性 型ATaseは ホ モ ニ 量 体 と な る. で あ るATaseを 欠 損 し てdeIlovo経 な いCHOade-A細 胞(-A細 胞)と の細 胞 を 路 の律 速 酵 素 路 が 全 く機 能 し い う変 異 株 を 手 に 入 れ る こ と が で き た か ら で あ る.こ 胞 と野 生 株 のCHOK1細 の 一A細 胞 と を比 較 す る こ と に よ っ て,denovo経 路 の 機 能 を確 認 す る こ とが で き る ま た,-A細 胞 で は プ リ ン ヌ ク レ オ チ ドの 生 合 成 経 路 と して サ ル ベ ー ジ経 路 しか 機 能 しな い の で,純 方,培 粋 に サ ル ベ ー ジ 経 路 を 解 析 で き る.一 地 に も 工 夫 を こ ら し た,培 地 か らプ リン 塩 基 を除 い て しまえ ばサ ルベ ー ジ経 路 は機 能 し な く な り,プ リ ン塩 基 を含 ん だ 培 地 で の 結 果 と 比 較 す る こ と に よ り,サ 確 認 で き る,こ ルベ ー ジ経路 の機 能 を れ ら の 細 胞 と培 地 と を さ ま ざ ま に 組 み 合 わ せ る こ と に よ っ て,denovo経 が 機 能 す る 条 件,サ る 条 件,2つ 路 のみ ル ベ ー ジ経 路 の み が 機 能 す の 経 路 が と も に 機 能 す る 条 件,ど ち ら の 経 路 と も に 機 能 しな い 条 件 を 全 て 作 り出 す こ とが で き る,次 に,-A細 胞 に ヒ トATasecDNA を 導 入 し て 発 現 さ せ る こ と に よ り,denovo経 の 機 能 回 復 実 験 を行 っ た.さ ら に,ATaseに る フ ィ ー ドバ ッ ク 機 構 が,両 経 路 の調 節機 構 の 中 心 を な す と 予 想 さ れ た の で,フ 図3ア デ ニ ン グア ニ ン ヌ ク レオ チ ド合 成 の 相 互 調 節 路 阻 害 に 抵 抗 性 を 示 す ヒ トATase変 対 す ィ ー ドバ ッ ク 異 体 を 一A細 胞 で

1 ) Smith JL, Zaluzec EJ, Wery JP et al : Structure of the allosteric regulatory enzyme of purine biosynthesis. Science 264 : 1427-1433, 1994. 2 ) Yamaoka T, Kondo M, Honda S et al : Amidophosphoribosyltransferase limits the rate of cell growth-linked de novo purine biosynthesis in the presence of constant capacity of salvage purine biosynthesis. J Biol Chem 272 : 17719-17725, 1997. 3) Yamaoka T, Yano M, Kondo M et al : Feedback inhibition of amidophosphoribosyltransferase regulates the rate of cell growth via purine nucleotide, DNA, and protein synthesis. J Biol Chem 276 : 21285-21291, 2001. 4) Kondo M, Yamaoka T, Honda S et al : The rate of cell growth is regulated by purine biosynthesis via ATP production and G1 to S phase transisiton. J Biol 128 : 57-64, 2000. 5) Brosh S, Boer P, Kupfer B et al : De novo synthesis of purine nucleotides in human peripheral blood leukocytes. Excessive activity of the pathway in hypoxanthine-guanine phosphoribosyltransferase deficiency. J Clin Invest 58 : 289-297, 1976.