資料4 GEO事務局落合Scientific and Technical Officer説明資料(1/2)

Similar documents
我が国の宇宙技術の世界展開

地球規模の地理空間情報管理に関する国連専門家委員会 (UNCE-GGIM) 報告 2012 年 8 月ニューヨークで第 2 回の地球規模の地理空間情報管理に関する国連専門家委員会 (UN Committee of Experts on Global Geospatial Information Ma

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

DIAS COMMUNITY FORUM 2018 東南アジアにおける 農業マーケットでの取り組み ( 天候インデックス保険 次世代型農業保険 ) 2018 年 3 月 9 日 企業商品業務部リスクソリューショングループ郷原健 2017 Sompo Japan Nipponkoa Insurance

メタデータ管理システム

Rodrigo Domingues UNDP Borja Santos Porras/UNDP Ecuador UNDP Kazakhstan 2

新たな宇宙状況監視 (SSA) システム構築に向けた事前調査平成 26 年度予算案額 11 百万円 ( 新規 ) 文部科学省研究開発局宇宙開発利用課 事業概要 目的 必要性 事業イメージ 具体例 スペースデブリの増加が世界的な課題として認識される中 宇宙状況監視 ( SSA : Space Situ

Microsoft Word - 世界のエアコン2014 (Word)

地域別世界のエアコン需要の推定について 年 月 一般社団法人 日本冷凍空調工業会 日本冷凍空調工業会ではこのほど 年までの世界各国のエアコン需要の推定結果を まとめましたのでご紹介します この推定は 工業会の空調グローバル委員会が毎年行 なっているもので 今回は 年から 年までの過去 ヵ年について主

東京大学学内広報 NO.1405 ( )


東京センチュリー株式会社統合レポート2018

社会的責任に関する円卓会議の役割と協働プロジェクト 1. 役割 本円卓会議の役割は 安全 安心で持続可能な経済社会を実現するために 多様な担い手が様々な課題を 協働の力 で解決するための協働戦略を策定し その実現に向けて行動することにあります この役割を果たすために 現在 以下の担い手の代表等が参加

責任ある農業投資 - 原則の策定に向けた背景と概要 年 7 月 外務省

これまでの G7 コミットメント及び持続可能な開発のための世界的な枠組み を定める 2030 アジェンダに沿って行動する必要性を認識しつつ, 我々 G7 首 脳は, 以下にコミットする 強靱な沿岸及び沿岸部コミュニティ 1. より良い適応計画, 緊急事態への備え及び回復の支援 我々は, 政策ギャップ

090108

地域別世界のエアコン需要の推定について 2018 年 4 月一般社団法人日本冷凍空調工業会日本冷凍空調工業会ではこのほど 2017 年までの世界各国のエアコン需要の推定結果をまとめましたのでご紹介します この推定は 工業会の空調グローバル委員会が毎年行なっているもので 今回は 2012 年から 20

<4D F736F F D C A838A815B B438CF395CF93AE91CE8DF D48505F205F F8DC58F4994C5205F838D835393FC82E88F4390B3816A2E646F63>

参考資料 1 約束草案関連資料 中央環境審議会地球環境部会 2020 年以降の地球温暖化対策検討小委員会 産業構造審議会産業技術環境分科会地球環境小委員会約束草案検討ワーキンググループ合同会合事務局 平成 27 年 4 月 30 日

G7 ICT マルチステークホルダー会議からの成果を歓迎する 6. 我々は 2016 年 6 月 21 日から 23 日にかけてメキシコのカンクンで開催される イノベーション 成長及び社会の繁栄をテーマとした デジタル経済に関する OECD 閣僚級会合の成果に期待する 7. 我々は デジタル連結世界

2019 年 G20 新潟農業大臣宣言 ( 仮訳 ) 序文 (1) 農業は 古の石器時代から現代の科学の時代にいたるまで 文明とともに発展してきた 今や我々は 我々の食料システムにとって 新たな課題と可能性の時代に突入している 増加する世界の人口に対し 食料安全保障を達成し栄養を改善するため 生産性

資料 2 平成 27 年度の政策対話等の実施実績及び予定について ( 未定稿 ) 1. 概要 平成 27 年度は 以下の取組につき 各国の状況に応じ組み合わせて実施 (1) 各国との政策対話の実施 (2) 対話の場を活用した 我が国食関連産業と先方政府 先方民間企業のとの情報共有 マッチングの促進

目次 レポート 3. 概要 4. 主要なインサイト 5. 地域ごとの SEM 業界の支出増加率 6. 検索エンジンごとの SEM 業界の支出増加率 7. SEM 支出のシェア 8. Google の検索ビジネス売上予測 9. 世界全体での業界セクターごと SEM 支出増加 10. 世界全体でのディス

CONNEX Basic Principles

WTENK6-1_4604.pdf

07 SDGsとCSV演習

Executive summary

仮訳 日本と ASEAN 各国との二国間金融協力について 2013 年 5 月 3 日 ( 於 : インド デリー ) 日本は ASEAN+3 財務大臣 中央銀行総裁プロセスの下 チェンマイ イニシアティブやアジア債券市場育成イニシアティブ等の地域金融協力を推進してきました また 日本は中国や韓国を

2017 年訪日外客数 ( 総数 ) 出典 : 日本政府観光局 (JNTO) 総数 2,295, ,035, ,205, ,578, ,294, ,346, ,681, ,477

間を検討する 締約国が提出した 貢献 は 公的な登録簿に記録される 締約国は 貢献 ( による排出 吸収量 ) を計算する また 計算においては 環境の保全 透明性 正確性 完全性 比較可能性及び整合性を促進し 並びに二重計上の回避を確保する 締約国は 各国の異なる事情に照らしたそれぞれ共通に有して

The Consultative Group of GFDRR

Taro-~ jtd

1 国際協力機構 (JICA) の概要 (1) 事業政府ベースの技術協力等を実施する機関として 開発途上地域が社会 経済面で自立的 持続的に発展できるよう 制度構築 組織強化 人材育成のための協力活動を実施 HIV/ エイズやSARSなど感染症対策支援 市場経済化や法整備に対する支援 平和構築 復興

> P12 > P19 > P32 > P36 > P40 > P44 > P48 > P60

Taro jtd

幸福度指標の持続可能性面での指標の在り方に関する調査研究報告書

2-工業会活動.indd

経営理念 宇宙と空を活かし 安全で豊かな社会を実現します 私たちは 先導的な技術開発を行い 幅広い英知と共に生み出した成果を 人類社会に展開します 宇宙航空研究開発を通して社会への新たな価値提供のために JAXAは 2003年10月の発足以来 宇宙航空分野の基礎研究から開発 利用に至るまで一貫して行

受付番号 Panasonic NPO/NGO サポートファンド for SDGs [ 国内助成 ] 2019 年募集 新規助成応募企画書 ( 様式 1) パナソニック株式会社御中 応募要項に記載の 個人情報の取り扱い に同意の上 応募します 応募日 :2019 年月日 (1) 応募団体

企画書タイトル - 企画書サブタイトル -

PowerPoint プレゼンテーション

Ⅰ. 経緯 国際金融コミュニティにおける IAIS の役割は ここ数年大幅に増加している その結果 IAIS は 現行の戦略計画および財務業績見通しを策定した際には想定していなかった システム上重要なグローバルな保険会社 (G-SIIs) の選定支援やグローバルな保険資本基準の策定等の付加的な責任を

西アフリカ 3億人ビジネス市場マップ ―2035年5億人市場に向けて―

資料 3 ー 1 環境貢献型商品開発 販売促進支援事業 環境省市場メカニズム室

地球観測 教育 2014 年度エネルギーと環境 2014 年度財政日本のG8データセット houso08.html 保護観察に関する事務等 _index.html あり 2014 年度 気象 / 天候

中期目標期間の業務実績報告書

目次 1. 調査概要 Page 2 2. 回答者属性 Page 3 3. 問 1. 地球儀を俯瞰する外交 Page 4 4. 問 2. 日本の国連安保理非常任理事国としての取組 Page 5 5. 問 3. 東アジアの安全保障政策 Page 6 6. 問 4. 女性参画推進における国際的取組 WAW

<4D F736F F F696E74202D F43444D838D815B D B988C493E089F090E08F91816A5F8CF68EAE94C5>

4

71 平成 27 年度の SBS 米の輸入入札状況 ( 単位 : 実トン ) 全体 丸米 砕米 入札回数輸入予定数量応札数量落札数量輸入予定数量応札数量落札数量輸入予定数量応札数量落札数量 第 1 回 (27 年 9 月 16 日 ) 4, ,000 2, ,000 2

資料2  SJAC提出資料

科学技術・学術審議会 研究計画・評価分科会 地球観測推進部会(第3回)配付資料 [資料4]

日本のオープンデータ憲章アクションプラン別添 データセット別の公開の現状と今後の取組予定 参考資料 3 日本のG8データセット キー データセット データセットウェブリンク データの存在 ウェブでの公開 機械判読可能となる時期 オープンフォーマットとなる時期 バルクで提供する時期 無料とする時期 オ

確認テスト解答_地理 indd

橡Ⅰ.企業の天候リスクマネジメントと中長期気象情

1. 実現を目指すサービスのイメージ 高齢者や障害者 ベビーカー利用者など 誰もがストレス無く自由に活動できるユニバーサル社会の構築のため あらゆる人々が自由にかつ自立的に移動できる環境の整備が必要 ICT を活用した歩行者移動支援サービスでは 個人の身体状況やニーズに応じて移動を支援する様々な情報

1) 3 層構造による進捗管理の仕組みを理解しているか 持続可能な開発に向けた意欲目標としての 17 のゴール より具体的な行動目標としての 169 のターゲット 達成度を計測する評価するインディケーターに基づく進捗管理 2) 目標の設定と管理 優先的に取り組む目標( マテリアリティ ) の設定のプ

10-11 平成26年度 予算(案)の概要

(3) 我が国の取り組み我が国は高度経済成長期以降 政府 自治体 民間企業 市民が協力し 収集 運搬 リサイクル 最終処分の適正化など 様々な取組を行ってきており エンドオブパイプ方式としての排出基準の設定や 他国に先駆けて3R( 廃棄物の発生抑制 (Reduce) 資源や製品の再使用(Reuse)

npg2018JP_1011

Foresight


Microsoft Word - ブレチン2日本版3.1.doc


プロジェクトマネジメント知識体系ガイド (PMBOK ガイド ) 第 6 版 訂正表 - 第 3 刷り 注 : 次の正誤表は PMBOK ガイド第 6 版 の第 1 刷りと第 2 刷りに関するものです 本 ( または PDF) の印刷部数を確認するには 著作権ページ ( 通知ページおよび目次の前 )

「社会的課題・SDGsに関する意識調査」~さらなる浸透に向けて、企業に求められるものとは~「社会的課題・SDGsに関する意識調査」~さらなる浸透に向けて、企業に求められるものとは~_損保ジャパン日本興亜

ITI-stat91

1. 世界における日 経済 人口 (216 年 ) GDP(216 年 ) 貿易 ( 輸出 + 輸入 )(216 年 ) +=8.6% +=28.4% +=36.8% 1.7% 6.9% 6.6% 4.% 68.6% 中国 18.5% 米国 4.3% 32.1% 中国 14.9% 米国 24.7%

インド 12 3 エビ イカ オーストラリア 13 3 マグロ エビ フィリピン 14 1 マグロ カツオ エビ アイスランド 15 1 その他の魚 ハリバット 魚卵 スペイン 16 1 マグロ タコ マルタ 17 1 モロッコ 18 1 タコ イカ モーリタニア 19 1 タコ ニュージーランド

Information Security Management System 説明資料 2-2 ISMS 適合性評価制度の概要 一般財団法人日本情報経済社会推進協会情報マネジメント推進センター副センター長高取敏夫 2011 年 9 月 7 日

Microsoft Word - cap5-2013torikumi

2. 測位衛星のシステム提供者 ( プロバイダー ) 間の国際協力の重要性現在 全地球規模 ( 全球型 ) のグローバルな衛星測位システム (GNSS) として 米国の GPS 欧州の GALILEO ロシアの GLONASS 中国の北斗の 4 システムが整備される予定である また 地域型のシステム

Microsoft Word - ★(ワードセット版)CONNEX基本指針

Microsoft Word - ③調査仕様書.doc

Ⅱ. データ基盤システムの実現

Taro-40-11[15号p86-84]気候変動

布 ) の提供を開始するとともに 国民に対し分かりやすい説明を行い普及に努めること 図った 複数地震の同時発生時においても緊急地震速報の精度を維持するための手法を導入するとともに 緊急地震速報の迅速化を進める 特に 日本海溝沿いで発生する地震については 緊急地震速報 ( 予報 ) の第 1 報を発表

<4D F736F F F696E74202D208E9197BF342D315F91E6338FCD323190A28B498ED089EF82C982A882AF82E BD82C889BA908593B982CC >

IPCC 第 5 次評価報告書第 1 作業部会報告書概要 ( 気象庁訳 ) 正誤表 (2015 年 12 月 1 日修正 ) 第 10 章気候変動の検出と原因特定 : 地球全体から地域まで 41 ページ気候システムの特性第 1 パラグラフ 15 行目 ( 誤 ) 平衡気候感度が 1 以下である可能性

農業農村開発の最近の動向

資料 5-4 APT 無線通信フォーラム (AWF) における 700MHz 帯の利用に関する検討状況 総務省

正誤表 ( 抜粋版 ) 気象庁訳 (2015 年 7 月 1 日版 ) 注意 この資料は IPCC 第 5 次評価報告書第 1 作業部会報告書の正誤表を 日本語訳版に関連する部分について抜粋して翻訳 作成したものである この翻訳は IPCC ホームページに掲載された正誤表 (2015 年 4 月 1

PowerPoint プレゼンテーション

go.jp/wdcgg_i.html CD-ROM , IPCC, , ppm 32 / / 17 / / IPCC

欠であり 運輸交通分野を中心に膨大なインフラ投資が必要になると見込まれる これらのインフラ整備にあたっては 案件ごとにマスタープランから工事まで段階を踏んで検討 建設が進められるが 対象地の地形などを確認 把握するため 検討段階に応じた精度の地図が必要となる 現在 同国では基本的な測地基準点網が整備

アジア近隣 5 カ国における牛乳乳製品の輸入動向 資料 5-2 各国とも輸入額全体に占める脱脂粉乳及び全脂粉乳の割合が高い 高付加価値商品の販売が見込めるチーズ 育児用粉乳等についても各国で一定の割合を輸入 中国の輸入市場は規模が大きく 最近伸びているが割合の小さい LL 牛乳 (2.6%) 市場で

PowerPoint プレゼンテーション

Ressourceneffizienz

事業事前評価表 ( 地球規模課題対応国際科学技術協力 SATREPS) 国際協力機構農村開発部農業 農村開発第一グループ第二チーム 1. 案件名国名 : インドネシア共和国案件名 : 和名 ( 科学技術 ) 食料安全保障を目指した気候変動対応策としての農業保険における損害評価手法の構築と社会実装英名

Slide sem título

地球環境研究センターニュース2017年4月号

なぜ社会的責任が重要なのか

資料 5 総務省提出資料 平成 30 年 12 月 21 日 総務省情報流通行政局

<4D F736F F F696E74202D208E9197BF C F926E93798FEB8B7A8EFB8CB9>

図 表 2-1 所 得 階 層 別 国 ごとの 将 来 人 口 の 推 移 ( 億 人 ) 開 発 途 上 国 中 間 国 先 進 国

アジア健康構想の推進に向けた提言

2014 中期経営計画総括 (2012 年度 ~2014 年度 )

JNTO

PowerPoint プレゼンテーション

Transcription:

GEO( 地球観測に関する政府間会合 ) GEOSS ( 全球地球観測システム ) について 資料 4 落合治 GEO 事務局 平成 28 年 8 月 16 日

GEO/GEOSS とは 全球地球観測システム (Global Earth Observation System of Systems) GEOSS とは 衛星観測 海洋観測及び地上観測を統合した複数の観測システムからなる包括的な地球観測のシステムである 衛星等による地上 上空 海洋等の観測 温室効果ガス 位置情報 災害監視 海色 降水 雲 エアロソ ル 海上風海面水温 降雨レーダー 観測ステーション等による地上からの観測 観測船 ブイ等による海洋 海中の観測 地球観測に関する政府間会合 (Group on Earth Observations) GEO は GEOSS 構築のための取組を調整することを目的とした 各国政府及び国際機関のボランタリーなパートナーシップの組織である 2016 年 8 月現在 103 ヵ国 欧州委員会及び 103 機関が参加している 1

GEO のビジョンとミッション ビジョン : 調整され包括的で持続的な地球観測及び情報によって 人類の利益のための意志決定や 行動が与えられることを実現する ミッション : 地球上の観測点数の不十分さや 観測頻度の少なさを補完するため 既存の観測システム ( 衛星 海洋及び地上等 ) を充実 連携するとともに新たな観測手段を導入 その際 データ保管 流通や観測継続性の確保等に留意する 最小時間及び最低限の費用による適切なデータ及び情報提供 複数の観測システムを連結させるための相互運用性を促進 開発途上国の積極的関与と能力開発の支援 2

GEO 設立経緯 2002 年の持続可能な開発に関する世界首脳会議 (WSSD) や G8 エビアンサミット (2003 年 ) などにおける全球的な地球観測の重要性の高まりを受け GEOSS 構築が合意された GEOは 全球地球観測システム (GEOSS) 構築のための取組を調整するための組織各国政府及び国際機関のボランタリーなパートナーシップの組織 GEO 戦略計画 2016-2025に基づきGEOSSを構築 第 1 回地球観測サミットワシントン DC, 2003 第 2 回地球観測サミット東京, 2004 第 3 回地球観測サミットブリュッセル, 2005 3

第 2 期 GEO/GEOSS(2016-2025) 承認 冨岡副大臣の出席 4

GEOの活動 GEO 戦略計画 (2016-2025) 2016-2025 年の間でGEOビジョンの実現を目指し GEOSSを構築するためのフレームワーク GEO 戦略 ( 価値と強み ): 結集する力 (Convening Power) 多分野イニシアチブ (8 社会利益分野 ) 地球観測の重要性の提唱(Advocate) 政策決定との連携 (Engage) データ 情報の提供 (Deliver) コア機能 : ユーザニーズの体系的把握とギャップ解析 基盤となる観測とデータの継続 連携促進とリソース最適化 データ共有と管理原則の適用拡大 グローバルと地域のイニシアチブの整備 ( 特に 持続可能な開発目標 (SDGs) ) 認知度拡大( 特に国連 民間セクター 国際開発金融機関 エンドユーザー ) と技術イノベーション推進 5

GEO の社会利益分野 生態系とエコシステムの持続 水資源管理 災害レジリエンス 持続可能な都市開発 エネルギーと鉱物資源管理 公衆衛生監視 食料保障と持続可能な農業 インフラと交通管理 6

GEO の活動 GEO ワークプログラム ( 原則 3 年間分 :2016 年は移行期のため 1 年間 ) 戦略計画を実行するための具体的な活動 ( タスク ) 計画 ( 以下 4つのタイプの活動に分類 ) フラグシップ活動 :GEOコミュニティにおいて政策課題やユーザニーズが明確であり運用移管が可能となるもの また 活動リソースが確保されていること 現在選定中 (GEOGLAM GFOI GEOBON GMOS) イニシアチブ活動 : 政策課題等が明確でないもののGEOコミュニティにおいて共通的に調整可能なプロトタイプ的な活動 現在選定中 (SDGsタスク他 21タスク ) コミュニティ活動 : 萌芽的なタスク (34タスク) 基盤タスク (Foundational Task):GEOSS 基盤となるタスク データ共有原則 観測システム整備 情報インフラ整備 ユーザニーズ ナレッジベース 周波数保護 能力開発 事務局運営等 (18タスク) 7

グローバル 地域イニシアチブ候補 ( 例 ) 8

全球森林観測イニシアチブ (GFOI) ミッション : 温暖化への影響が最も大きいとされる二酸化炭素の吸収源として森林は大きな役割を担っていることから 森林資源保有国の森林管理を効率的に支援するために GFOI を通じて地球観測衛星及び地上観測データの持続可能な提供と利用を促進する 主要機関 : 豪州 ノルウェー 米国 地球観測衛星委員会 (CEOS) 世界食料機関 (FAO) 能力開発 (SilvaCarbon and bilateral efforts) 研究開発 (R&D) GFOI オフィス ( 活動サポート ) 手法とガイダンス文書 ( MDG) 衛星データ取得調整 (SDCG) 9

全球森林マップ ( 観測から意思決定を支援 ) 観測研究 解析政策貢献 ALOS-2 (JAXA) 衛星データによる広範囲かつ季節変化のわかる森林マップの作成 LANDSAT (USGS) Sentinel 2 (ESA) ALOS-2 データによるグルーバル森林マップ 森林保有国 ( ブラジル ) における利用例 日本の地球観測衛星 (ALOS/ALOS-2) - 2000 件以上の違法伐採の特定 - 結果 40% 以上の伐採地域の減少効果 10

アマゾン熱帯雨林, 2010 年と 2015 年の比較 ( 赤いエリアが新しく伐採された地域 ) フィッシュボーン森林伐採 30000 Deforestation Area (sqkm) 25000 20000 15000 10000 5000 0 2001 2003 2005 2007 2009 2011 2013 Year 2010 ALOS/PALSAR 2015 ALOS2/PALSAR2 11

全球農業監視イニシアティブ (GEOGLAM) ミッション :2011 年 G20 農業大臣のアクションプランの一つとして 世界の食料市場情報と透明性を確保するため 世界食糧機関 (FAO) の農業市場情報システム (Agriculture Market Information System: AMIS) に対して 地球観測データを用いて質の高い食料供給情報を提供する 主要機関 : 米国 日本 中国 カナダ 豪州 フランス ブラジル 南アフリカ 欧州委員会 FAO 世界食料計画 (WFP) 世界気象機関 (WMO) CEOS 等 GEOGLAM 諮問委員会 プログラムコーディネーター及び事務局 整備実施委員会 ( リード機関で構成 ) 1. 全球 地域監視システム 2. 国別監視システム 3. リスク国監視活動 4. 地球観測データ取得と提供に関する調整 5. 運用に向けた研究開発活動 6. 能力開発 12

最近の農作物価格の高騰状況 月別小麦価格 1960-2011($/ トン ) Source: World Bank 2010/11 ロシア干ばつ 2008 豪州とウクライナにおける干ばつ 1971/72 ロシア干ばつ 平均価格 1972-2007: 150$ Nominal wheat price in US $/metric Ton 平均価格 2008-2012: 300$ 13

全球農業監視イニシアティブ (GEOGLAM) 観測研究 解析報告 ALOS-2 衛星による稲作監視 ALOS-2(JAXA) 農作地帯の研究解析 稲作 ( 米 ) 小麦 大豆 日本 中国 インド インドネシア タイ ベトナム 豪州 ウクライナ ロシア パキスタン アルゼンチン FAO( 食料農業機関 ) の農業マーケット情報システム (AMIS) へ統計情報として提供. 米作地域推定マップ 14

AMIS へ提供する作付監視情報 2013 年 9 月から運用開始 (40 機関参加 : 米メリーランド大学リード ) とうもろこし 小麦 大豆 米の作付状況を地図上に起因情報等と共にプロット 2015 年 8 月末 15

2014 年 9 月 早期警戒情報の提供 ( アフリカ ) 2015 年 4 月 16

GEOSS アジア水循環イニシアチブ (AWCI) アジア域の水に関する共通課題を特定 GEOSS のデータを活用し水資源管理に資するデータ統合を促進 活動の特色 アジア各国のに一つの河川流域を設定 観測を集約 相互運用性を確保 データ統合 オープンデータ奨励とデータ規約配慮 能力開発の実施 早期成果創出 第 1 回 GEOSS アジア太平洋水循環シンポ @ 東大 2005 年 11 月 ( 以降毎年実施 ) 17

AWCI デモンストレーション実施河川流域 18

カンボジアにおける水 気候 農業ワークベンチ 政策者会合 リアルタイム雨量計衛星データ補正広域データ提供 農家のニーズと期待 衛星ベースの広域の土壌水分データ 水 気候 農業の課題の外観 水循環 稲作収量の連結モデル ローカルな情報気候変動解析ツール運用システム 地域実務者への OJT 19

GEOSS データ共有原則 フル オープンデータアクセス データとプロダクトは最低時間と最低のコストで提供する 無償もしくは実費による提供とする 上記の原則により 現在約 140 の世界のデータシステムが GEOSS の情報共有インフラを通じてデータを公開 ( 日本は DIAS が接続 ) 民間セクターからも 5 つのデータシステムが連携している 20

< グローバルな意義 > GEOSS の意義 衛星 海洋 現場観測を統合し 地球規模課題解決に関する政策決定を支援する唯一の国際枠組 データ共有ポリシーの策定 提唱 浸透 データ共有のための共通基盤情報インフラを通じた世界のデータシステムとの連携 イニシアチブ (GFOI, GEO-GLAM AWCI 等 ) による課題解決 全球炭素戦略 (GEO Carbon Strategy) 及び全球水戦略 (GEO Water Strategy) の策定 < 日本にとっての意義 > 多様な地球観測データの利用を進めるための統合的 国際的なプラットフォーム イニシアチブへの貢献やデータ提供等による日本の科学技術の利用推進 ( 観測データ 予測データ DIAS 等 ) 日本の科学技術を利用した国際貢献 諸外国の地球観測データの入手可能性の拡大 21

所感 GEO は 地球観測データと情報を使って グローバルに人間社会生活を向上させる支援を実施する グローバルと地域のイニシアチブを促進 ( 地域はアフリカ 中南米が先行 ) SDGs は中長期の優先戦略課題 オープンデータが前提 ( ビッグデータとそれを加工処理するツール IT インフラは整いつつある : この流れは止まらない ) 民間ビジネスへの展開も促進 22

GEO-XIII Plenary St. Petersburg, Russia 9-10 November 2016 http://www.earthobservations.org Twitter: @geosec2025 @barbararyangeo Facebook: Group on Earth Observations 23