SkyDriveなどのクラウドサービスと オープンソースのオフィスソフトで 実現する究極の経費節約術 オープンソースカンファレンス2012.Cloud 2012年9月16日日曜日 会場 日本マイクロソフト株式会社 品川本社 主催 オープンソースカンファレンス実行委員会 協力 日本マイクロソフト株式会社 特定非営利活動法人OpenOffice.org日本ユーザー会 鎌滝雅久
本日のプログラム LibreOffice/Apache OpenOffice の紹介 OpenDocument Format とクラウドのオフィス ソフトサービス SkyDrive と LibreOffice で実現する節約術 Writer ドキュメントを SkyDrive で利用する Calc ドキュメントを SkyDrive で利用する Impress ドキュメントは まとめと OpenOffice.org 日本ユーザー会につ いて
自己紹介 IT/ 演劇を専門とするフリーライター 実務で使える LibreOffice などの著者 特定非営利活動法人 OpenOffice.org 日本 ユーザー会とは 2002 年 ユーザーどうしの OpenOffice.org に関 する情報交換を行うコミュニティとして誕生 2010 年 11 月に NPO 法人として認可 2011 年 2 月から本格的に法人活動を開始
LibreOffice/Apache OpenOffice の紹介
OpenOffice.orgとは StarOffice という有償ソフトを Sun Microsystems が中心と なりオープンソース化して公開したのが始まり いくつかの派生版を産み出し 現在は Apache OpenOffice に 2000/10 StarOfficeという有償ソフトを Sun Microsystemsが中心となり オープンソース化 StarOffice OpenOffice.org OpenOffice.org 2000 2010 派生版 StarSuite 派生版を産み出しながらバージョ ンアップ Go-oo Lotus Symphony NeoOffice 2010/01 2012/05 Sun MicrosystemsをOracleが買 収 後継のApache OpenOfficeがリ リース LibreOffice OxygenOffice Apache OpenOffice Apache OpenOffice
LibreOfficeとは OpenOffice.org の主要なスポンサーだった Sun Microsystems が Oracle に買収されたことをきっかけとして誕生 現在はユーザー会でも LibreOffice を推奨 2010/01 Sun MicrosystemsをOracleが買 収 開発停滞 2010/09 LibreOffice誕生 OpenOffice.orgから派生し Go-ooが合流 2011/01 LibreOffice3.3リリース OpenOffice.org3.3リリース 2011/06 LibreOffice3.4リリース OpenOffice.orgがApacheソフト ウェア財団に移管される 2012/03 LibreOffice3.5リリース Apache OpenOfficeは5月にリ リース OpenOffice.org Go-oo 開発停滞 LibreOffice LibreOffice OpenOffice.org3.3 LibreOffice3.3 LibreOffice3.3 3.3に対するセ キュリティアップ デートなし LibreOffice3.4 LibreOffice3.4 Apache OpenOffice LibreOffice3.5 LibreOffice3.5
LibreOfficeの各アプリケーション オフィススイートとして必要な機能を網羅 フリーソフトウェアなので フルセットでの入手が可能 OpenDocument Format ODF をドキュメント形式に採用 アプリケーション 機能 対応するMicrosoft Office Writer ワープロ Word Calc 表計算 Excel Impress プレゼンテーション PowerPoint Draw 図形描画 Visio または各ソフトの描画機能 Base データベース Access Math 数式作成 数式エディタ
OpenDocument Formatとクラウドの オフィスソフトサービス
OpenDocument Formatについて OpenDocument Format ODF は国際規 格 ISO/IEC 26300 のドキュメント形式 2006 年 ODF 1.0 が国際規格に 2007 年 ODF 1.1 が OASIS 標準規格に 2010 年 ODF 1.0 が JIS X 4401:2010 として規 格化 2011 年 ODF 1.2 が OASIS 標準規格に OpenOffice.org 2.0 のドキュメント形式 LibreOffice/Apache OpenOffice のドキュメント形 式 当資料は LibreOffice を対象に検証
ODF 1.1形式で保存する LibreOffice/Apache OpenOffice のオプショ ンで変更可能
Microsoft OfficeとODF Microsoft Office は 2007 以降 ドキュメント 形式に ODF と同様の国際規格である Office Open XML を採用 Microsoft Office 2007 SP2 から ODF にも対 応 Microsoft Office の ODF への対応状況 Office 2003まで ODF 1.1 ODF 1.2 Office 2007/2010 *1 *2 Office 2013 *1 *1 ODF 1.2形式のドキュメントを1.1形式で保存すると書式が失われるためお薦めできない *2 ODF 1.2形式のドキュメントを読み込めるものの修復のためのダイアログが表示されてしまう
主なクラウドのオフィスソフトサービス 名称 サービス提供会社 ログインページ ストレージ容量 Writerファイルの アップ Writerファイルとして エクスポート Calcファイルのアッ プ Calcファイルとして エクスポート Impressファイルの アップ Impressファイルとし てエクスポート SkyDrive Microsoft Googleドライブ Google SkyDesk 富士ゼロックス https://skydrive.live.com/ https://drive.google.com/ https://www.skydesk.jp/ 7GB 5GB 1GB
Microsoft社のODF 1.2への取り組み 次期 Microsoft Office 2013 では ODF 1.2 に対応 2012 年 4 月開催の the ODF Plugfest で Microsoft 社が発表 http://plugfest.opendocsociety.org/doku.php? id=plugfests:201204_brussels:info SkyDrive も 2012 年 11 月から ODF 1.2 に対 応した模様 アナウンスはないものの 以前はアップロードしても Web 上で扱えなかった ODF 1.2 のファイルが開け るように ODF 1.2 の再現性はほぼ Microsoft Office 2013 と同様
SkyDriveとLibreOfficeで 実現する節約術
Writer SkyDriveの互換性 1/7 Writer で作成したサンプル
Writer SkyDriveの互換性 2/7 SkyDrive での表示
Writer SkyDriveの互換性 3/7 SkyDrive での編集
Writer SkyDriveの互換性 4/7 SkyDrive で編集中
Writer SkyDriveの互換性 5/7 SkyDrive の互換性情報
Writer SkyDriveの互換性 6/7 Writer の箇条書き SkyDrive の箇条書き
Writer SkyDriveの互換性 7/7 現状 フォントは MS フォントを使うのが無難 可能であれば 英数字用 日本語用のフォントを 統一する 将来は IPA フォントへの対応強化を望む SkyDrive では英数字用フォントが優先される Writer SkyDrive Word の両方にある共通 のスタイルを利用する 標準 本文 見出し系は OK Writer の箇条書き系は NG
Calc SkyDriveの互換性 1/5 Calc のサンプル
Calc SkyDriveの互換性 2/5 SkyDrive での表示
Calc SkyDriveの互換性 3/5 SkyDrive での印刷 PDF 化
Calc SkyDriveの互換性 4/5 SkyDrive でピボットテーブルを実行
Calc SkyDriveの互換性 5/5 フォントは IPA フォントの書式も SkyDrive Excel 上で引き継がれる セルの書式がいくつか引き継がれない PDF 化時には IPA フォントも埋め込まれるのを確認 曜日が英語になる ピボットテーブルでは 曜日が 1900 年を起点とし た日付になる Office 2013 の仕様 データ範囲などのグラフの設定ができない グラフの種類の変更は可能
Impress SkyDriveの互換性 1/3 Impress のサンプル
Impress SkyDriveの互換性 2/3 SkyDrive での表示
Impress SkyDriveの互換性 3/3 現状 SkyDrive を単なるオンラインストレージ として利用するのが現実的 ODF 形式の場合 クライアント PC からは LibreOffice/Apache OpenOffice を利用する PowerPoint 2003 形式で保存すれば Power Point 2013 でもデザインの再現性は高い アニメーションなどを利用しないのであれば PDF 形 式で保存する 画面切り替え設定後 PDF 化したものは 画面切り替 え時に独自のアニメーションが付加される
Impressから旧PowerPoint形式 へエクスポート PowerPoint 2013 で表示
ImpressからPDF形式にエクスポート PDF Reader で表示
まとめ
SkyDriveとLibreOfficeを 活用する際のポイント 1/3 SkyDrive+LibreOffice の組み合わせなら ほ ぼ無料で Microsoft Office の環境が実現 加えてメール カレンダーといった Outlook 相 当のクラウドサービスの利用もできる Office Open XML のドキュメント形式の再現 性のチェック SkyDrive の対象は Office 2013 SkyDrive は Office 2003 までの古いドキュメ ント形式を扱うのは苦手
SkyDriveとLibreOfficeを 活用する際のポイント 2/3 SkyDrive は Microsoft Office 2013 のサブ セット SkyDrive は細かい設定の変更は苦手 デザイン設定など予めオフィスソフト側で行なっ ておく SkyDrive は共同作業の仕上げなどに便利
SkyDriveとLibreOfficeを 活用する際のポイント 3/3 ファイル形式を予め決めておく LibreOffice/Apache OpenOffice を中心に利用 するなら ODF 形式を選択
OpenOffice.org日本ユーザー会 の事業について
Web出版サイト 2011 年 8 月 19 日に ニュースリリース公開 http://oooug.jp/new srelease/20110819. pdf 同時に以下の URL で 公開 http://pub.oooug.jp/
低価格で販売 NPO では非営利活動事業 営利事業ではないので赤字にならなければ良い OpenOffice.org 日本ユーザー会の Web 出版 はセクション単位では 100 300 円 1 冊単 位でも 300 1000 円ととっても安価な事業 投げ銭 おひねり という意味合いでセクショ ン単位の購入には 100 円と設定 電子書籍は現在は PDF で提供 セクションごとの Web 上での閲覧は無料
出版リスト 一部の章のみ発売中 逆引きマニュアル Calc 編 発売開始 逆引きマニュアル Writer 編 新刊 /1000 円 著者 松宮哲 OpenOffice.org ユーザーのための LibreOffice 移行ガ イド 既刊 /300 円 著者 あわしろいくや 鎌滝雅久 LibreOffice 3.5 バージョンアップガイド 既刊 /100 円 著者 松井幹彦 著者 松宮哲 PayPal による Web 決済で購入可
賛助会員募集のお知らせ 特定非営利活動法人 OpenOffice.org 日本 ユーザー会の事業を経済的な支援をお願いで きる 賛助会員 を募集しています 以下のように会費が定められています 詳細は http://oooug.jp/joinus.html をご覧くださ い 入会金 個人会員年会費 法人会員年会費 無料 1口1,000円 1口以上 1口10,000円 1口以上
OpenOffice.org日本ユーザー会 のその他のホームページ OpenOffice.org 日本ユーザー会 OpenOffice.org 日本ユーザー会 SNS http://oooug.jp/sns/ ドキュメントプロジェクト こちらは無料 http://oooug.jp/ http://openoffice-docj.sourceforge.jp/wiki/ 互換性研究室 http://oooug.jp/compati/3.0/
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