Symantec NetBackup™ デバイス構成ガイド: UNIX、Windows および Linux

Similar documents
Veritas System Recovery 16 Management Solution Readme

(Veritas\231 System Recovery 16 Monitor Readme)

Veritas System Recovery 16 Management Solution Readme

CLUSTERPRO MC StorageSaver 2.2 for Linux リリースメモ 2017(Apr) NEC Corporation ライセンス パッケージのインストール セットアップ マニュアル 補足事項 注意事項

使用する前に

PowerPoint Presentation

1. 対象装置 (1) 日立仮想 Fibre Channel アダプタ 適用装置 : EP8000 7xx 2. 仮想 FC アダプタドライバ来歴 この仮想 FC アダプタドライバは 次の機能拡張とバグ修正を含みます バージョン内容 新規追加 AIX ロ

CLUSTERPRO MC RootDiskMonitor 2.3 for Linux HW-RAID 監視機能 リリースメモ 2018(Jun) NEC Corporation ライセンス パッケージのインストール セットアップ マニュアル

CLUSTERPRO MC StorageSaver 1.1 for Linux リリースメモ 2015(Jun) NEC Corporation ライセンス パッケージのインストール セットアップ マニュアル 補足事項 注意事項

CLUSTERPRO MC RootDiskMonitor 1.1 for Linux リリースメモ 2013(Sep) NEC Corporation ライセンス パッケージのインストール セットアップ マニュアル

Oracle Enterprise Linux 5における認証

1. 対象装置 (1) 日立仮想 Fibre Channel アダプタ 適用装置 : EP8000 7xx/S8xx/E8xx/S9xx 2. 仮想 FC アダプタドライバ来歴 この仮想 FC アダプタドライバは 次の機能拡張とバグ修正を含みます バージョン内容 新規追加 7

Microsoft Word - nvsi_090203_r1_sanboot_vaultdr.doc

Crucial Client SSDでのファームウェアアップデート手順

新OS使用時の留意事項

Symantec™ ApplicationHA スタートガイド : Windows

はじめに 京セラ製スマートフォンを指定の microusb ケーブル ( 別売 ) またはこれと共通仕様の microusb ケーブル ( 別売 )( 以下 USB ケーブル ) と接続して USB テザリング機能をご使用いただくためには あらかじめパソコンに USB ドライバ をインストールしてい

PowerPoint Presentation

はじめに URBANO PROGRESSO を microusb ケーブル 01 ( 別売 ) またはこれと共通の仕様の microusb ケーブル ( 別売 )( 以下 USB ケーブル ) と接続して USB テザリング機能をご使用いただくためには あらかじめパソコンに USB ドライバ をイン

AcronisUniversalRestore_userguide_en-US

Microsoft Word - nvsi_090198_quantum dxi7500_nvb.doc

HP Remote Graphics Software Receiver and Sender Installation Guide

Microsoft Word - nvsi_100207jp_quantumi40.doc

ESMPRO/JMSS Ver6.0

CLUSTERPRO MC ProcessSaver 2.1 for Linux リリースメモ 2016(Mar) NEC Corporation ライセンス パッケージのインスト ル セットアップ マニュアル 障害発生時の手順 補足事項 注意事項

NEC Express5800 シリーズ N /158 Fibre Channel コントローラ ドライバインストール手順書 A

Oracle Enterprise Managerシステム監視プラグイン・インストレーション・ガイドfor Juniper Networks NetScreen Firewall, 10gリリース2(10.2)

Linkexpress トラブル初期調査資料 採取コマンド使用手引書

PRIMEQUEST 1000 シリーズ IO 製品 版数の確認方法

Sophos Enterprise Console

Microsoft Word - nvsi_050110jp_netvault_vtl_on_dothill_sannetII.doc

Polycom RealConnect for Microsoft Office 365

Silk Central Connect 15.5 リリースノート

Oracle DatabaseとIPv6 Statement of Direction

eYACHO 管理者ガイド

OpenAM 9.5 インストールガイド オープンソース ソリューション テクノロジ ( 株 ) 更新日 : 2013 年 7 月 19 日 リビジョン : 1.8

『テクノス』V2プログラムインストール説明書

ユーザーズガイド Brother Meter Read Tool JPN Version 0

改版履歴 Ver. 日付履歴初版 2014/7/10 - 目次 1. はじめに クラスター構築の流れ Windows Server Failover Cluster をインストールするための準備 OS のセットアップ時の注意... -

QNAP vsphere Client 用プラグイン : ユーザーガイド 2012 年 12 月更新 QNAP Systems, Inc. All Rights Reserved. 1

CLUSTERPRO MC RootDiskMonitor 2.3 for Linux リリースメモ 2018(Jun) NEC Corporation ライセンス パッケージのインストール セットアップ マニュアル

OKI Universal Hiper-C プリンタドライバ ユーザーズマニュアル ( セットアップと使い方編 ) 最終更新日 2012 年 9 月第 2 版

目次 USBドライバダウンロードの手順...2 USBドライバインストールの手順...3 インストール結果を確認する...19 USBドライバアンインストール / 再インストールの手順...21 USB ドライバダウンロードの手順 1. SHL21 のダウンロードページからダウンロードしてください

改版履歴 Ver. 日付履歴 1.0 版 2014/5/30 目次 0 はじめに 本文中の記号について Windows Server Failover Cluster をインストールするための準備 Windows Server Failover

ESET NOD32アンチウイルス V4.2 リリースノート

MotionBoard Ver. 5.6 パッチ適用手順書

ESMPRO/JMSS Ver6.0

音声認識サーバのインストールと設定

RDX へのバックアップ 3 ベアメタル復旧手順書 2014 年 11 月

VERITAS Backup Exec for Windows Servers Management Pack for Microsoft Operations Manager ガイド

Adaptec RAID Controller Installation and User’s Guide

OpenLAB Data Store Release Notes

ESET Smart Security 7 リリースノート

Windows Server 2003 のインストール

改版履歴 版数改版履歴改版年月日 1.0 新規作成 2015/03/31 Page 2 NEC Corporation 2015

Filr 2.0 Desktopアプリケーションリリースノート

Client Management Solutions および Mobile Printing Solutions ユーザガイド

データ移行ツール ユーザーガイド Data Migration Tool User Guide SK kynix Inc Rev 1.01

Transitioning from Microsoft® Exchange Server 2003 to Exchange Server 2007 while using HP StorageWorks All-in-One Storage System for storage

Veritas NetBackup Vault 6.5 操作ガイド UNIX、Windows および Linux

LSI MegaRAID SAS Device Driver Installation Guide - 日本語

改版履歴 版数改版履歴改版年月日 1.0 新規作成 2013/03/ OverAction と DiskStallAction の値変更 (ActionNone ServiceCmdDisable ProcessOfRdmstatKillEnable ServiceCmdEnable)

Scripting Tools for Windows PowerShell リリースノート

Novell FilrデスクトップアプリケーションReadme

改版履歴 版数 改版 内容 新規作成 Microsoft.NET Framework のダウンロード先 URL を追記 バージョンアップに伴い改版 i

システム必要条件 - SAS Forecast Server 3.1

CLUSTERPRO MC RootDiskMonitor 1.0 for Windows インストールガイド 2013(Mar) NEC Corporation はじめに 製品導入の事前準備 本製品のインストール 本製品の初期設定 本製品のアンインストール

Microsoft Word - ESX_Setup_R15.docx

システム必要条件 - SAS Add-In 7.1 for Microsoft Office

CLUSTERPRO MC RootDiskMonitor 2.3 for Windows リリースメモ 2018(Jun) NEC Corporation はじめに ライセンス 動作要件 セットアップ マニュアル

HP USB Port Managerご紹介資料 -シンクライアント

SEP11_SetupGuide_QPD.doc

ConsoleDA Agent For Server インストールガイド

CLUSTERPRO MC ProcessSaver ApsEdition 1.0 for Linux リリースメモ 2012(Sep) NEC Corporation ライセンス パッケージのインストール セットアップ マニュアル 補足事項 注意事項

Oracle DatabaseとIPv6 Statement of Direction

プリンタドライバのインストール. Windows で使用する場合 Windows プリンタドライバのインストール方法は 接続方法や使用するプリンタドライバによって異なります また コンピュータの OS によってインストール方法が異なります お使いのコンピュータの OS に合わせて 以下の参照ページを

アドバンスト・フォーマットディスクのパフォーマンス

Windows 10の注意点

ESMPRO/JMSS Ver6.0

CLUSTERPRO MC StorageSaver for BootDisk 2.1 (for Windows) インストールガイド 2016(Mar) NEC Corporation はじめに 製品導入の事前準備 本製品のインストール 本製品の初期設定 本製品のアンインストール

CD-ROM 版をご使用の場合 インストールガイド CD-ROM ドライブ \doc\ インストールガイド.pdf 基本操作ガイド CD-ROM ドライブ \doc\ 基本操作ガイド.pdf 設定ガイド CD-ROM ドライブ \doc\ 設定ガイド.pdf ダウンロード版をご使用の場合 インストー

SAMBA Stunnel(Windows) 編 1. インストール 1 セキュア SAMBA の URL にアクセスし ログインを行います xxx 部分は会社様によって異なります xxxxx 2 Windows 版ダウンロード ボ

Linux ドライバのインストール

改版履歴 版数改版履歴改版年月日 1 新規作成 2013/3/29 2 TESTIO_MODE を追加 OVER_ACTION VG_STALL_ACTION の設定値を変更 2013/9/30 3 CLUSTERPRO MC StorageSaver for BootDisk (for Linux

iStorage ソフトウェア VMware vCenter Plug-in インストールガイド

Symantec NetBackup™ スタートガイド UNIX、Windows および Linux

手順書

PDFオートコンバータEX

InfiniDB最小推奨仕様ガイド

LANカード(PG-2871) 取扱説明書

N Setup card

ユーティリティ 管理番号 内容 対象バージョン 157 管理情報バッチ登録コマンド (utliupdt) のメッセージ出力に対し リダイレクトまたはパイプを使用すると メッセージが途中までしか出 力されないことがある 267 転送集計コマンド (utllogcnt) でファイル ID とホスト名の組

変更履歴 日付 バージョン 内容 2017/3/ ver.2.x.x.x を WHQL 対応版とする初版リリース ( ベースバージョン統合の為 2004 からとする ) 2017/3/ x64 とx86 の区別など誤記修正 目次修正 i

QUICKSTART for Microsoft Windows, Apple Mac OS X, Linux and Amiga OS 4 このクイックスタートガイドでは基本的な操作方法を説明します まずは 1 台の FDD で動かすことを推奨します 動作が確認できましたら 2 台目のドライブを接

親指シフトキーボード(FMV-KB611)、JISキーボード(FMV-KB621)、FMV-LIFEBOOK(親指シフトキーボードモデル)をお使いになる方へ

intra-mart ワークフローデザイナ

文章番号 :DSG Networld Coporation 検証結果報告書 Cisco UCS Server + IBM TS3100 TAPE Library ARCserve Backup 16.5 動作検証 株式会社ネットワールド SI 技術本部

CR-USB 仕様書 株式会社測商技研 JS カード用データ転送用カードリーダー CR-USB 仕様書 取扱説明書 2012 年 07 月 31 日版 株式会社測商技研 1. 概要 本器は当社製自動観測装置で記録した JS カードデータ

Microsoft Word - nvsi_050090jp_oracle10g_vlm.doc

ごあいさつ このたびは ESMPRO/AC Advance マルチサーバオプション Ver3.6(1 ライセンス ) をお買い上げ頂き 誠にありがとうございます 本書は お買い上げ頂きましたセットの内容確認 セットアップの内容 注意事項を中心に構成されています ESMPRO/AC Advance マ

Transcription:

Symantec NetBackup デバイス構成ガイド UNIX Windows および Linux リリース 7.0

Symantec NetBackup デバイス構成ガイド このマニュアルで説明するソフトウェアは 使用許諾契約に基づいて提供され その内容に同意する場合にのみ使用することができます Documentation version 法定通知と商標登録 Copyright 2009 Symantec Corporation.All rights reserved. Symantec Symantec ロゴ NetBackup は Symantec Corporation または同社の米国およびその他の国における関連会社の商標または登録商標です その他の会社名 製品名は各社の登録商標または商標です 本書に記載する製品は 使用 コピー 頒布 逆コンパイルおよびリバース エンジニアリングを制限するライセンスに基づいて頒布されています Symantec Corporation からの書面による許可なく本書を複製することはできません Symantec Corporation が提供する技術文書は Symantec Corporation の著作物であり Symantec Corporation が保有するものです 保証の免責 : 技術文書は現状有姿のままで提供され Symantec Corporation はその正確性や使用について何ら保証いたしません 技術文書またはこれに記載される情報はお客様の責任にてご使用ください 本書には 技術的な誤りやその他不正確な点を含んでいる可能性があります Symantec は事前の通知なく本書を変更する権利を留保します ライセンス対象ソフトウェアおよび資料は FAR 12.212 の規定によって商業用コンピュータソフトウェアとみなされ 場合に応じて FAR 52.227-19 Commercial Computer Licensed Software - Restricted Rights DFARS 227.7202 Rights in Commercial Computer Licensed Software or Commercial Computer Licensed Software Documentation その後継規制の規定により制限された権利の対象となります Symantec Corporation 350 Ellis Street Mountain View, CA 94043 http://www.symantec.com 弊社製品に関して 当資料で明示的に禁止 あるいは否定されていない利用形態およびシステム構成などについて これを包括的かつ暗黙的に保証するものではありません また 弊社製品が稼動するシステムの整合性や処理性能に関しても これを暗黙的に保証するものではありません これらの保証がない状況で 弊社製品の導入 稼動 展開した結果として直接的 あるいは間接的に発生した損害等についてこれが補償されることはありません 製品の導入 稼動 展開にあたっては お客様の利用目的に合致することを事前に十分に検証および確認いただく前提で 計画および準備をお願いします

目次 第 1 章デバイス構成の概要... 9 このマニュアルの使用方法... 9 一般的なデバイス構成の手順... 10 構成に関する注意事項... 11 サポート Web サイトの参照... 11 NetBackup 7.0 の光デバイスのサポートについて... 12 Symantec NetBackup リリースノート UNIX Windows および Linux の参照... 12 第 1 部オペレーティングシステム... 13 第 2 章 AIX... 15 開始する前に (AIX)... 15 RS/6000 AIX アダプタ番号の表記規則... 16 SCSI パススルードライバ ovpass の概要... 17 ovpass ドライバのインストール... 18 ovpass ドライバデバイスファイルがアクセス可能であることの確認... 18 ovpass ドライバのアップグレード... 18 ovpass ドライバの削除... 19 ロボット制御デバイスファイルの構成... 19 SCSI または FCP ロボット制御の構成... 20 AIX でのテープドライブ用デバイスファイルの構成... 35 使用するテープドライバ... 35 QIC 以外のテープドライブの概要... 35 ドライブの拡張ファイルマークの概要... 36 AIX の高速テープ位置設定 (locate-block) の概要... 36 テープドライブの非巻き戻しデバイスファイルの作成... 37 複数のテープ密度の使用... 40 AIX の SPC-2 SCSI RESERVE の概要... 40 AIX の SPC-2 SCSI RESERVE の無効化... 41 Sony AIT ドライブの概要... 42 AIX コマンドの概略... 42

4 目次 第 3 章 HP-UX... 45 開始する前に (HP-UX)... 45 HP-UX のロボット制御について... 46 HP-UX デバイスアドレス指定スキームについて... 46 テープドライブ用デバイスファイルの要件について... 47 永続的な DSF のデバイスドライバとファイルについて... 48 永続的な DSF のデバイスドライバについて... 48 ロボット制御の永続的な DSF について... 49 テープドライブアクセスの永続的な DSF について... 49 永続的な DSF のパススルーパスについて... 49 永続的な DSF の構成... 50 HP-UX の永続的な DSF の作成... 50 HP-UX の永続的な DSF を使うための NetBackup のアップグレード... 51 永続的な DSF のパススルーパスの作成... 51 HP-UX のレガシーデバイスドライバとファイルについて... 52 レガシーデバイスファイルのデバイスドライバについて... 52 レガシーロボット制御デバイスファイルについて... 52 レガシーテープドライブ用デバイスファイルについて... 53 テープドライブのレガシーパススルーパスの概要... 54 レガシーデバイスファイルの構成... 54 HP-UX でのレガシー SCSI および FCP ロボット制御の作成... 55 レガシーテープドライブ用デバイスファイルの作成... 61 テープドライブ用パススルーデバイスファイルの作成... 61 HP-UX の SPC-2 SCSI RESERVE について... 63 HP-UX の SPC-2 SCSI RESERVE の無効化... 64 SAN の HP-UX EMS テープデバイスモニターの無効化... 64 HP-UX の SAN クライアントについて... 65 10 を超える NetBackup ジョブを実行している場合のエラー... 65 HP-UX コマンドの概略... 66 第 4 章 Linux... 67 開始する前に (Linux)... 67 必要な Linux SCSI ドライバについて... 68 追加テープデバイスの st ドライバサポート... 69 st バッファサイズとパフォーマンスについて... 69 st ドライバのデバッグモードについて... 70 Linux ドライバの検証... 70 Linux カーネル 2.6 のロボットとドライブ制御の構成... 70 Linux カーネル 2.6 のロボット制御デバイスファイルについて... 71 Linux カーネル 2.6 のテープドライブ用デバイスファイルについて... 71

目次 5 デバイス構成の検証... 72 Linux の SAN クライアントについて... 72 SCSI 固定バインドについて... 73 Emulex HBA について... 73 SCSI デバイスのテストユーティリティ... 74 Linux コマンドの概略... 74 第 5 章 Solaris... 75 開始する前に (Solaris)... 75 NetBackup sg ドライバについて... 77 NetBackup sg ドライバのインストール... 77 sg ドライバのアンインストール... 78 Sun StorEdge Network Foundation HBA ドライバの特別な構成... 78 ファイバーチャネル HBA ドライバの関連付け... 79 sg ドライバおよび st ドライバの構成... 80 st.conf ファイルの例... 82 sg.conf ファイルの例... 82 sg.links ファイルの例... 83 ドライバのアンロードの回避... 84 Solaris のロボット制御について... 85 Solaris の SCSI および FCP ロボット制御について... 85 Solaris テープドライブ用デバイスファイルについて... 87 Berkeley 形式のクローズについて... 88 Solaris の非巻き戻しデバイスファイルについて... 88 Solaris の高速テープ位置設定 (locate-block) について... 88 Solaris の SPC-2 SCSI RESERVE について... 89 Solaris の SPC-2 SCSI RESERVE の無効化... 89 標準以外のテープドライブについて... 90 FT メディアサーバーを認識させるための SAN クライアントの設定... 90 Solaris コマンドの概略... 92 第 6 章 Windows... 93 開始する前に (Windows)... 93 Windows のテープデバイスドライバについて... 94 Windows システムへのデバイスの接続... 94 第 2 部ロボットストレージデバイス... 95 第 7 章ロボットの概要... 97 NetBackup のロボット形式について... 97 ロボットの属性... 98

6 目次 ACS ロボット... 98 TL4 ロボット... 99 TL8 ロボット... 100 TLD ロボット... 101 TLH ロボット... 102 TLM ロボット... 103 テーブルドリブンのロボット... 104 ロボットのテストユーティリティ... 104 ロボットプロセス... 105 各ロボット形式のプロセス... 106 ロボットプロセスの例... 107 第 8 章 ADIC 自動メディアライブラリ (AML)... 111 ADIC 自動メディアライブラリについて... 111 TLM 構成の例... 112 TLM ロボットに対するメディア要求... 114 TLM ロボット制御の構成... 115 ホストでの TLM ドライブの構成... 115 UNIX への ADIC クライアントソフトウェアのインストール... 115 Windows への ADIC クライアントソフトウェアのインストール... 116 DAS または Scalar DLC クライアント名の構成... 117 DAS サーバーでの TLM ドライブの割り当て... 118 Scalar DLC サーバーでの TLM ドライブの割り当て... 118 NetBackup での TLM ドライブの構成... 119 ドライブ指定の確認... 119 TLM 共有ドライブの構成... 120 ADIC DAS サーバーの構成... 120 ADIC Scalar DLC サーバーの構成... 121 NetBackup でのドライブの構成... 122 ボリュームへの共通アクセスの提供... 123 TLM ロボットへのテープの追加... 123 TLM ロボットからのテープの取り外し... 124 TLM ロボットでのロボットのインベントリ操作... 125 第 9 章 IBM 自動テープライブラリ (ATL)... 127 IBM 自動テープライブラリについて... 127 TLH 構成の例... 128 UNIX システムの構成例... 128 Windows システムの構成例... 131 TLH ロボットのメディア要求... 134 ロボット制御の構成... 135 AIX システムでのロボット制御... 135

目次 7 UNIX システムでのロボット制御... 138 Windows システムでのロボット制御... 140 TLH ドライブの構成... 142 ドライブのクリーニング... 143 TLH ロボットへのテープの追加... 144 TLH ロボットからのテープの取り外し... 144 TLH ロボットでのロボットのインベントリ操作... 145 TLH ロボットでのロボットインベントリのフィルタリング... 146 第 10 章 Sun StorageTek ACSLS ロボット... 147 StorageTek ACSLS ロボットについて... 147 ACSLS 構成の例... 148 ACS ロボットに対するメディア要求... 152 ACS ドライブの構成... 152 ACS 共有ドライブの構成... 154 ACS ロボットへのテープの追加... 155 ACS ロボットからのテープの取り外し... 156 ACSLS ユーティリティを使用したテープの取り外し... 157 NetBackup を使用したテープの取り外し... 157 ACS ロボットでのロボットのインベントリ操作... 157 ACS ロボットでのロボットインベントリのフィルタリング... 159 ロボット制御 通信およびログ記録... 160 Windows システム... 160 UNIX システム... 160 ACS ロボットテストユーティリティ... 165 Windows システム上の acstest... 165 UNIX システム上の acstest... 166 ACS ロボットの構成の変更... 166 サポートされる ACS 構成... 166 複数の ACS ロボットと 1 台の ACS ライブラリソフトウェアホスト... 167 複数の ACS ロボットおよび ACS ライブラリソフトウェアホスト... 168 Sun StorageTek ACSLS ファイアウォールの構成... 168 第 11 章デバイス構成の例... 171 サーバーでのロボットの例... 171 サーバーでのスタンドアロンドライブの例... 175 ロボットおよび複数サーバーの例... 179 Windows サーバー eel の構成... 181 Windows サーバー shark の構成... 182 UNIX サーバー whale の構成... 183 Windows サーバーでの ACS ロボットの例... 183 UNIX サーバーでの ACS ロボットの例... 187

8 目次 UNIX サーバーでの TLH ロボットの例... 189 UNIX サーバーでの TLM ロボットの例... 192 索引... 195

1 デバイス構成の概要 この章では以下の項目について説明しています このマニュアルの使用方法 一般的なデバイス構成の手順 サポート Web サイトの参照 NetBackup 7.0 の光デバイスのサポートについて Symantec NetBackup リリースノート UNIX Windows および Linux の参照 このマニュアルの使用方法 NetBackup サーバー用に使うホストのオペレーティングシステムを設定し 構成する場合には このマニュアルを参照してください また ストレージデバイスについて参照する場合にもこのマニュアルを使ってください このマニュアルには NetBackup の要件が記載されています このマニュアルはベンダー提供のマニュアルに代わるものではありません このマニュアルの構成は次のとおりです オペレーティングシステムについての情報 ロボットストレージデバイスについての情報 このマニュアルの一部の項は NetBackup Enterprise Server または NetBackup Server のどちらかだけに適用されます 該当するトピックは特定できるようになっています このマニュアルの各章の 開始する前に の項 ( ある場合 ) を参照してください この項には プラットフォーム固有の重要な情報が含まれます また サーバーの種類に固有の情報または制限事項が含まれる場合もあります ご使用のハードウェア構成がサポートされているかどうかを確認するには 次を参照してください

10 第 1 章デバイス構成の概要一般的なデバイス構成の手順 NetBackup サポート Web サイト p.11 の サポート Web サイトの参照 を参照してください Symantec NetBackup リリースノート UNIX Windows および Linux p.12 の Symantec NetBackup リリースノート UNIX Windows および Linux の参照 を参照してください このマニュアルに記載されている構成ファイルオプションはテスト済みですが その他の設定でも動作する場合があります このマニュアルのオペレーティングシステムの章のテキストファイルから構成の詳細な例を切り取って貼り付けると 構成エラーを減らすことができます このテキストファイルの形式は印刷版のマニュアルと似ています 相違点については テキストファイルの冒頭の説明を確認してください NetBackup サーバーソフトウェアをインストールすると NetBackup_DeviceConfig_Guide.txt ファイルが次のパスにインストールされます /usr/openv/volmgr (UNIX の場合 ) install_path Veritas Volmgr (Windows の場合 ) 一般的なデバイス構成の手順 デバイスを構成するには 次の手順を実行します ストレージデバイスをメディアサーバーに物理的に接続します デバイスまたはオペレーティングシステムのベンダーが指定するハードウェア構成手順を実行します ドライブおよびロボット制御に必要なシステムデバイスファイルを作成します Windows および UNIX プラットフォームの種類によっては デバイスファイルが自動的に作成される場合があります UNIX サーバーの種類によっては NetBackup の機能を十分に活用するためにデバイスファイルを明示的に構成する必要があります SCSI 制御のライブラリでは NetBackup によって SCSI コマンドがロボットデバイスに対して発行されます SCSI コマンドを使用すると NetBackup によってデバイスの検出および構成を自動的に行うことができます デバイス検出が許可されるようにサーバーのオペレーティングシステムを構成することが必要になる場合があります NetBackup にストレージデバイスを追加して構成します 手順については Symantec NetBackup 管理者ガイド Vol. 1 または NetBackup 管理コンソールヘルプを参照してください デバイスが接続されているマスターサーバーまたはメディアサーバー ( デバイスホスト ) から NetBackup のデバイスを構成できます 詳しくは Symantec NetBackup 管理者ガイド Vol. 1 の他のサーバー上のデバイスの管理に関する説明または NetBackup 管理コンソールヘルプを参照してください

第 1 章デバイス構成の概要サポート Web サイトの参照 11 構成に関する注意事項 次の注意事項に従ってください マルチイニシエータ ( 複数のホストバスアダプタ ) 環境では テープドライブ使用時の競合および可能性のあるデータ損失の問題を回避するために NetBackup によって SCSI RESERVE が使用されます SCSI RESERVE は SCSI ターゲットレベルで動作します ファイバーチャネルと SCSI をブリッジ接続するハードウェアが正常に動作している必要があります デフォルトでは NetBackup は SPC-2 SCSI RESERVE/RELEASE を使用します 代わりに SCSI Persistent RESERVE を使用したり SCSI RESERVE を完全に無効にすることもできます NetBackup の SCSI RESERVE の使用については 次を参照してください Symantec NetBackup 管理者ガイド Vol. 1 の SCSI の RESERVE/RELEASE の有効化に関する説明 Symantec NetBackup 管理者ガイド Vol. 2 の NetBackup によるドライブの予約方法に関する説明 NetBackup によって制御されるデバイスにシングルエンド型 - 差動型 SCSI 変換器を使用することはお勧めしません また これらの変換器の使用はサポートもされていません これらの変換器を使用すると 問題が発生する場合があります サポート Web サイトの参照 シマンテック社の Enterprise サポート Web サイトには NetBackup のデバイスおよびライブラリの互換情報が含まれています また 次のものに対してサポートされているプラットフォームの情報も含まれています NetBackup Enterprise Server および NetBackup Server ライセンスを取得している NetBackup のオプションソフトウェア (Shared Storage Option for Tape など ) サーバーのプラットフォーム ロボットおよびドライブの形式 互換情報については NetBackup Server または NetBackup Enterprise Server の互換性リストを参照してください サイトのアドレスは次のとおりです http://entsupport.symantec.com

12 第 1 章デバイス構成の概要 NetBackup 7.0 の光デバイスのサポートについて NetBackup 7.0 の光デバイスのサポートについて 7.0 のリリース以降では NetBackup メディアサーバーは光ドライブやライブラリをサポートしません ただし NetBackup 6.x メディアサーバーで光デバイスを使用できます 光デバイスを使う方法について詳しくは NetBackup 6.x リリースのマニュアルを参照してください Symantec NetBackup リリースノート UNIX Windows および Linux の参照 NetBackup でサポートされているサーバープラットフォームを確認するには Symantec NetBackup リリースノート UNIX Windows および Linux を参照してください

1 オペレーティングシステム 第 2 章 AIX 第 3 章 HP-UX 第 4 章 Linux 第 5 章 Solaris 第 6 章 Windows

14

2 AIX この章では以下の項目について説明しています 開始する前に (AIX) RS/6000 AIX アダプタ番号の表記規則 SCSI パススルードライバ ovpass の概要 ovpass ドライバのインストール ovpass ドライバデバイスファイルがアクセス可能であることの確認 ovpass ドライバのアップグレード ovpass ドライバの削除 ロボット制御デバイスファイルの構成 AIX でのテープドライブ用デバイスファイルの構成 Sony AIT ドライブの概要 AIX コマンドの概略 開始する前に (AIX) オペレーティングシステムを構成する場合 次の事項に従ってください NetBackup で サーバープラットフォームおよびデバイスがサポートされていることを検証します シマンテック社のサポート Web サイトには サーバープラットフォームの互換情報が記載されています 互換情報については NetBackup Server または NetBackup Enterprise Server の互換性リストを参照してください URL を次に示します http://entsupport.symantec.com

16 第 2 章 AIX RS/6000 AIX アダプタ番号の表記規則 デバイスを構成する前に すべての周辺機器を接続し システムを再ブートします 多くの構成手順は smit ( システム管理インターフェースツール ) を使用して実行できます 詳しくは smit(1) のマニュアルページを参照してください SCSI 制御のライブラリでは NetBackup によって SCSI コマンドがロボットデバイスに対して発行されます SCSI に接続されたデバイスを検出し通信するために NetBackup では Symantec ovpass パススルードライバが使用されます これは NetBackup に含まれています ovpass ドライバを構成して デバイスファイルを作成する必要があります p.19 の ロボット制御デバイスファイルの構成 を参照してください p.35 の AIX でのテープドライブ用デバイスファイルの構成 を参照してください smit および /usr/sbin/lsdev コマンドを使用して デバイスが正しく構成されていることを検証します Shared Storage Options では オプションをインストールおよび構成する前に オペレーティングシステムによって SAN でデバイスが検出されていることを確認します デバイスおよびロボットソフトウェアデーモンのエラーおよびデバッグ情報を取得するには syslogd デーモンが有効になっている必要があります 詳しくは syslogd(1) のマニュアルページを参照してください ハードウェアの構成後 ロボットおよびドライブを NetBackup に追加します RS/6000 AIX アダプタ番号の表記規則 アダプタの位置コードは AA-BB の形式で示される 2 組の数で構成されます AA は アダプタカードが格納されているドローワの位置コードを示します AA が 00 である場合 アダプタカードは システムの形式に応じて CPU ドローワまたはシステムユニット内に配置されています AA が 00 以外である場合 カードは I/O 拡張ドローワに配置されています 1 桁目は I/O バスを示し 0 ( ゼロ ) は標準 I/O バス 1 はオプション I/O バスを示します 2 桁目は 1 桁目の I/O バスのスロットを示します BB は カードが挿入されている I/O バスおよびスロットを次のように示します BB の 1 桁目は アダプタカードが格納されている I/O バスを示します カードが CPU ドローワまたはシステムユニット内に配置されている場合 0 ( ゼロ ) は標準 I/O バス 1 はオプション I/O バスを示します カードが I/O 拡張ドローワ内に配置されている場合 この桁は 0 ( ゼロ ) です 2 桁目は I/O バスでカードが格納されているスロットの番号 ( または I/O 拡張ドローワのスロット番号 ) を示します

第 2 章 AIX SCSI パススルードライバ ovpass の概要 17 アダプタ番号の例を次に示します 00-00 は 標準 I/O プレーナを示します 00-05 は 標準 I/O ボードのスロット 5 に配置されているアダプタカードを示しています ボードは システムの形式に応じて CPU ドローワまたはシステムユニット内に配置されています 00-12 は CPU ドローワのオプション I/O バスのスロット 2 に配置されているアダプタカードを示します 18-05 は I/O 拡張ドローワのスロット 5 に配置されているアダプタカードを示しています ドローワは CPU ドローワのオプション I/O バスのスロット 8 に配置されている非同期拡張アダプタに接続されています SCSI パススルードライバ ovpass の概要 SCSI 制御のロボット周辺機器用に シマンテック社では ovpass パススルードライバを提供しています シマンテック社は SCSI および FCP のロボット制御のために ovpass ドライバを使用します すべての機能をサポートするために NetBackup では ovpass パススルードライバおよび SCSI パススルーデバイスパスが必要です SCSI パススルードライバを使用しない場合は パフォーマンスが低下します p.18 の ovpass ドライバのインストール を参照してください NetBackup およびそのプロセスでは パススルードライバが次の操作に使用されます ドライブのスキャン SCSI の予約 SCSI の locate-block 処理 SAN エラーのリカバリ Quantum SDLT のパフォーマンスの最適化 ロボットおよびドライブの情報の収集 テープドライブからの TapeAlert 情報の収集 WORM テープのサポート 将来の機能および拡張 使用するデバイスが IBM 3590 B11 テープスタッカだけの場合は ovpass ドライバは不要です

18 第 2 章 AIX ovpass ドライバのインストール メモ : システム管理インターフェースツール (SMIT) を使用して ovpass デバイスファイルを構成することはできません ovpass ドライバのインストール ovpass ドライバをインストールするには次の手順を使います ovpass ドライバをインストールする方法 次のコマンドを入力します /usr/openv/volmgr/bin/driver/install_ovpass ovpass ドライバデバイスファイルがアクセス可能であることの確認 コンピュータの再ブート後に 次の手順を実行して ovpass ドライバデバイスファイルをアクセス可能にします システムブート後にドライバデバイスファイルを確実にアクセス可能にする方法 システムの起動スクリプトに次のコマンドを追加します /usr/openv/volmgr/bin/driver/mkdev_ovpass ovpass ドライバのアップグレード NetBackup リリース 4.5 以前のバージョンでは ファイバーチャネルプロトコル SCSI コントローラをサポートしていないバージョンの ovpass パススルードライバが使用されている場合があります ファイバーチャネルプロトコルデバイスファイルの作成時にエラーが発生した場合は NetBackup ovpass パススルードライバのアップグレードが必要な場合があります 次のアップグレード手順は ファイバーチャネル SCSI デバイスファイルの作成時にエラーが発生した場合にのみ実行する必要があります 警告 : この手順により デバイスファイル (/dev/ovpassn) はすべて削除されます デバイスファイルが必要な場合は 再作成する必要があります

第 2 章 AIX ovpass ドライバの削除 19 最新のパススルードライバにアップグレードする方法 1 次のコマンドを実行して 古い ovpass ドライバを削除します /usr/openv/volmgr/bin/driver/remove_ovpass 2 次のコマンドを実行して 新しい ovpass ドライバをインストールします /usr/openv/volmgr/bin/driver/install_ovpass ovpass ドライバの削除 ovpass ドライバを削除するには 次の手順を使用します ovpass ドライバを削除する方法 次のコマンドを実行します /usr/openv/volmgr/bin/driver/remove_ovpass ロボット制御デバイスファイルの構成 NetBackup では ロボットデバイスの SCSI 制御および API 制御がサポートされます SCSI 制御には ファイバーチャネルを介した SCSI である ファイバーチャネルプロトコル (FCP) が含まれます ライブラリ内のロボットデバイスによって メディアはライブラリ内のストレージスロットとドライブの間を移動します ロボット制御の方法を次のとおり構成する必要があります SCSI またはファイバーチャネルプロトコルの制御 p.20 の SCSI または FCP ロボット制御の構成 を参照してください LAN 上の API 制御 このガイドの ADIC 自動メディアライブラリ (AML) に関する章を参照してください このガイドの IBM 自動テープライブラリ (ATL) に関する章を参照してください このガイドの Sun StorageTek ACSLS ロボットに関する章を参照してください デバイスファイルの作成例を参照できます すべての例では ovpass ドライバがインストールされ ロボットデバイスが Available 状態であると想定します 例が利用可能です p.29 の 例 1 - LUN 0 のロボットデバイス を参照してください p.30 の 例 2 - LUN 1 のロボットデバイス を参照してください p.31 の 例 3 - LUN 6 のロボットデバイス を参照してください p.32 の 例 4 - IBM 3570 B シリーズロボットライブラリ を参照してください

20 第 2 章 AIX ロボット制御デバイスファイルの構成 p.32 の 例 5 - ファイバーチャネル接続されたライブラリ を参照してください SCSI または FCP ロボット制御の構成 SCSI またはファイバーチャネルプロトコルロボット制御を構成するには AIX でロボットデバイス用のデバイスファイルを作成する必要があります デバイスファイルは AIX とデバイスのインターフェースとなります デバイスファイルは NetBackup ovpass パススルードライバから導出されます 1 つのライブラリに複数のロボットデバイスが含まれる場合があります ロボットデバイスごとにデバイスファイルが必要です ロボット制御を構成する前に NetBackup SCSI パススルードライバ ovpass がインストールされている必要があります p.17 の SCSI パススルードライバ ovpass の概要 を参照してください ovpass デバイスファイルがすでに存在する場合は ロボット制御を構成する必要はありません デバイスファイルが存在するかどうかの確認について参照できます p.20 の デバイスファイルの有無の確認 を参照してください デバイスファイルはコントローラ名と SCSI アドレスを必要とします p.21 の コントローラ名の確認 を参照してください p.22 の SCSI アドレスの確認 を参照してください デバイスファイルを作成するには デバイスのコントローラ名および SCSI アドレスを指定する必要があります p.27 の デバイスファイルの作成 を参照してください ロボット制御の構成例を参照できます p.29 の SCSI ロボット制御の構成例 を参照してください NetBackup では デバイスファイルを使用してロボット制御を構成します NetBackup のデバイスの検出を使用すると NetBackup によってロボット制御デバイスファイル ( デバイス ) が自動的に検出されます NetBackup にロボットを手動で追加する場合は デバイスファイルにパス名を入力する必要があります デバイスファイルの有無の確認 デバイスの ovpass デバイスファイルがすでに存在する場合は ロボット制御が存在します したがって ロボット制御を構成する必要はありません ロボット制御がすでに NetBackup で構成されていれば ovpass デバイスファイルが存在します AIX コマンドの使用方法については AIX コマンドのマニュアルページを参照してください

第 2 章 AIX ロボット制御デバイスファイルの構成 21 デバイスファイルが存在するかどうかを確認する方法 1 AIX の lsdev コマンドを使用して 現在のデバイスファイルを表示します SCSI デバイスファイルの場合は -s scsi オプションおよび引数を使用します ファイバーチャネルプロトコルデバイスファイルの場合は -s fcp オプションおよび引数を使用します 2 つのオプションの例を次に示します /usr/sbin/lsdev -C -s scsi /usr/sbin/lsdev -C -s fcp デバイスファイルが存在する場合は lsdev 出力に ovpass0 ovpass1 のように表示されます 次の例では ovpass0 が NetBackup の SCSI ロボットデバイスファイルです ovpass0 Available 00-01-5,0 Veritas Media Changer 2 ovpassx デバイスファイルが存在する場合は そのファイルがいずれのロボットデバイスに対応するかを確認できます これを行うには ovpass デバイスファイルの場所をコントローラの場所に関連付けます p.21 の コントローラ名の確認 を参照してください 3 ovpassx デバイスファイルが存在しない場合は 次の手順を使用してデバイスファイルを作成します a b c d p.21 の コントローラ名の確認 を参照してください p.22 の SCSI アドレスの確認 を参照してください p.25 の SCSI ID を確認する別の方法 を参照してください p.27 の デバイスファイルの作成 を参照してください コントローラ名の確認 デバイスファイルを作成するためには コントローラ名を知っておく必要があります コントローラ名を確認するには 次の手順を実行します AIX コマンドの使用方法については AIX コマンドのマニュアルページを参照してください

22 第 2 章 AIX ロボット制御デバイスファイルの構成 コントローラ名を確認する方法 1 次の AIX コマンドを実行して システムの I/O コントローラを表示します /usr/sbin/lsdev -C grep I/O 出力には 名前 状態 場所および説明が表示されます 次の例では SCSI コントローラ (scsi0) およびファイバーチャネル SCSI コントローラ (fscsi0) の両方が表示されています scsi0 Available 00-01 SCSI I/O Controller fscsi0 Available 10-68-01 FC SCSI I/O Controller Protocol Device 複数の SCSI コントローラが存在する場合は テープドライブの場所をコントローラに関連付けることによって 適切なコントローラを識別します これを行うには 次の手順に進みます 2 次の lsdev コマンドを実行して SCSI コントローラに接続されているデバイスを表示します SCSI デバイスの場合は type に scsi を指定し ファイバーチャネルプロトコルデバイスの場合は type に fcp を指定します /usr/sbin/lsdev -C -s type 次に SCSI ドライブおよびファイバーチャネル SCSI ドライブの出力例を示します rmt0 Available 00-01-00-3,0 Other SCSI Tape Drive rmt1 Available 10-68-01 Other FC SCSI Tape Drive 3 ドライブの場所をコントローラ名に関連付けます たとえば 00-01-00-3,0 に存在する SCSI テープドライブは 00-01 に存在するコントローラに接続されます この場合 コントローラ名は scsi0 となります SCSI アドレスの確認 デバイスファイルを作成するためには SCSI アドレスを知っておく必要があります SCSI アドレスとは SCSI ID および論理ユニット番号 (LUN) です 1 つのライブラリに複数のテープドライブおよびロボット制御デバイスが含まれる場合があります 通常 ライブラリは SCSI ID で識別され ライブラリ内のテープドライブおよびロボット制御デバイスは LUN で識別されます ただし ファイバーチャネルに接続されたライブラリに複数の SCSI ID が存在する場合 各 ID はライブラリの物理接続 ( ポート ) に対応しています この場合 ライブラリの各パーティションにあるテープドライブおよびロボットデバイスが LUN によって識別されます AIX コマンドでは デバイスファイルが存在しないロボットデバイスの SCSI アドレスは表示されません

第 2 章 AIX ロボット制御デバイスファイルの構成 23 次の情報はロボットデバイスの SCSI ID と LUN を確認するうえで役立ちます SCSI ID を確認するには 最初にテープドライブの SCSI アドレスを確認する必要があります 次に テープドライブのアドレスを使用してロボットデバイスの SCSI ID を推測します 複数のロボットデバイスが存在するライブラリの場合は 各ロボットデバイスの SCSI ID および LUN を確認する必要があります SCSI ID を確認するには この項の後述の手順を実行します LUN を確認するには ベンダーが提供するマニュアルを参照します ライブラリがデバイスに LUN を割り当てる方法は ライブラリによって異なります ロボット制御デバイスに固有の LUN を使用する場合があります たとえば LUN 0 はロボットデバイスで LUN 1 以上はテープドライブである場合もあります ライブラリ構成時に LUN を割り当てる管理ソフトウェアが含まれる場合があります このソフトウェアを使用すると ドライブおよびロボットデバイスの LUN を確認することも可能な場合があります 物理スイッチ (DIP スイッチなど ) を使用して ドライブおよびロボットデバイスに LUN を指定できる場合があります AIX コマンドの使用方法については AIX コマンドのマニュアルページを参照してください AIX を使用すると SCSI 接続された一部の IBM ライブラリに対するデバイスファイルを自動的に作成できます これらのライブラリについて 詳細情報を参照できます p.25 の IBM ライブラリの SCSI アドレスの確認 を参照してください

24 第 2 章 AIX ロボット制御デバイスファイルの構成 ロボットデバイスの SCSI ID を確認する方法 1 次の lsdev コマンドを実行して システムの SCSI デバイスおよびファイバーチャネルデバイスを表示します SCSI デバイスの場合は type に scsi を指定し ファイバーチャネルプロトコルデバイスの場合は type に fcp を指定します /usr/sbin/lsdev -C -s type 次に SCSI ドライブおよびファイバーチャネル SCSI ドライブの例を示します rmt0 Available 00-01-00-3,0 Other SCSI Tape Drive rmt1 Available 10-68-01 Other FC SCSI Tape Drive 2 ライブラリの各テープドライブについて ODM データベースでテープドライブの SCSI ID を調べます 次の例に示すように odmget コマンドを使用します (rmtx にはテープデバイスの名前を指定します ) /usr/bin/odmget -q "name=rmtx" CuAt 次の出力例は rmt0 が SCSI ID 0x1009ef に存在することを示しています CuAt: name = "rmt0" attribute = "scsi_id" value = "0x1009ef" type = "R" generic = "DU" rep = "s" nls_index = 6 ファイバーチャネルプロトコル制御のデバイスでは SCSI ID はロボットデバイス上にある N_Port の ID です ( 宛先 ID (D_ID)) 3 各デバイスファイルで使用する SCSI ID を次のように確認します ライブラリ内のすべてのテープドライブの SCSI ID が同じで ロボットデバイスが 1 台存在する場合は その SCSI ID を使用します ライブラリ内のすべてのテープドライブの SCSI ID が同じで ロボットデバイスが複数台存在する場合は 各ロボットデバイスに対してデバイスファイルを作成します 各デバイスファイルに対して同じ SCSI ID を使用します テープドライブ間で SCSI ID が異なる場合は SCSI ID ごとにロボットデバイスが存在する可能性が高くなります 各 SCSI ID に対してデバイスファイルを作成します 各ロボットデバイスの LUN を確認するには ベンダーが提供するマニュアルを参照してください

第 2 章 AIX ロボット制御デバイスファイルの構成 25 SCSI ID を確認する別の方法 ロボットデバイスの SCSI ID を確認する別の方法がいくつかあります odmget コマンドではなく lsattr コマンドを使用します たとえば 次のコマンドを実行するとテープデバイス rmt0 の属性が表示されます /usr/sbin/lsattr -l rmt0 -E -H ファイバーチャネルスイッチ環境で ネームサーバーを調べてスイッチ ( 利用可能な場合 ) を確認します アドレス情報を表示する方法は ベンダー固有です スイッチのベンダーが提供するマニュアルを参照してください ファイバーチャネルブリッジ環境で ブリッジを調べてマッピング情報 ( 利用可能な場合 ) を確認します アドレス情報を表示する方法は ベンダー固有です ブリッジのベンダーが提供するマニュアルを参照してください p.25 の IBM ライブラリの SCSI アドレスの確認 を参照してください IBM ライブラリの SCSI アドレスの確認 AIX では IBM Atape ドライバを使用する一部の IBM ライブラリに対して自動的にデバイスファイルが作成される場合があります この場合 AIX コマンドを使用して SCSI アドレスを確認できます

26 第 2 章 AIX ロボット制御デバイスファイルの構成 IBM ライブラリの SCSI アドレスを確認する方法 1 lsdev コマンドを次のように実行して テープデバイスを表示します lsdev -Cc tape SCSI およびファイバーチャネルプロトコルのメディアチェンジャとテープドライブが両方表示されます smc0 Available 14-08-00-6,0 IBM 3583 Library Medium Changer rmt0 Available 14-08-00-0,0 IBM 3580 Ultrium Tape Drive rmt1 Available 14-08-00-1,0 IBM 3580 Ultrium Tape Drive smc1 Available 20-58-01 IBM 3584 Library Medium Changer (FCP) rmt2 Available 20-58-01 IBM 3580 Ultrium Tape Drive (FCP) rmt3 Available 20-58-01 IBM 3580 Ultrium Tape Drive (FCP) SCSI ロボット制御デバイスに対しては SCSI ID および LUN が表示されます たとえば メディアチェンジャ smc0 の SCSI ID は 6 LUN は 0 です ファイバーチャネルプロトコル制御のデバイスに対しては 次の手順に示すように odmget コマンドを使用してロボットデバイスの SCSI アドレスを表示します

第 2 章 AIX ロボット制御デバイスファイルの構成 27 2 ODM データベースを調べて メディアチェンジャのデバイスファイルの属性を確認します 次の例のように odmget コマンドを実行します /usr/bin/odmget -q "name=smc1" CuAt 次の出力例は smc1 が SCSI ID 0x111ca に存在し LUN が 1 であることを示しています LUN は LUN ID を 48 ビット右に移動して導出します ファイバーチャネルプロトコル制御のデバイスでは SCSI ID はロボットデバイス上にある N_Port の ID です ( 宛先 ID (D_ID)) CuAt: CuAt: name = "smc1" attribute = "scsi_id" value = "0x111ca" type = "R" generic = "DU" rep = "s" nls_index = 25 name = "smc1" attribute = "lun_id" value = "0x1000000000000" type = "R" generic = "DU" rep = "s" nls_index = 26 ovpass デバイスファイルを作成する前に smcx デバイスファイルを削除します デバイスファイルの作成 ovpass デバイスファイルが存在しない場合は 次の手順を使用してデバイスファイルを作成します ロボット制御デバイス用に確認したコントローラ名および SCSI アドレスを使用します NetBackup では デバイスファイルを使用してロボット制御を構成します NetBackup のデバイスの検出を使用すると NetBackup によってロボット制御デバイスファイル ( デバイス ) が自動的に検出されます ロボットを手動で追加する場合は デバイスファイルにパス名を入力する必要があります デバイスファイルは /dev ディレクトリに存在します SCSI およびファイバーチャネルのデバイスファイルの作成例を参照できます p.29 の SCSI ロボット制御の構成例 を参照してください IBM ライブラリの smc デバイスファイルが存在する場合は smc デバイスファイルを削除してから ovpass デバイスファイルを構成します 手順については IBM AIX のマニュアルを参照してください

28 第 2 章 AIX ロボット制御デバイスファイルの構成 ファイバーチャネルプロトコルデバイスファイルの構成時にエラーが発生した場合は SCSI パススルードライバをアップグレードします mkdev コマンドのエラーコード 0514-0520 のエラーである可能性があります p.18 の ovpass ドライバのアップグレード を参照してください ロボット制御のデバイスファイルを作成する方法 1 AIX の mkdev コマンドを実行して デバイスファイルを作成します コマンドの構文は次のとおりです mkdev -c media_changer -s type -t ovpass -p controller -w scsi_id,lun コマンドの引数は次のとおりです -s type は SCSI 接続されたロボットの scsi またはファイバーチャネル接続されたロボットの fcp です -p controller は ドライブの SCSI アダプタの論理識別子 (scsi0 や fscsi0 または vscsi1 など ) です -w scsi_id は ロボット接続の SCSI ID です ファイバーチャネルプロトコル制御のデバイスでは SCSI ID はロボットデバイス上にある N_Port の ID です ( 宛先 ID (D_ID)) lun (-w オプションの 2 番目の引数 ) は ロボット接続の論理ユニット番号 (LUN) です 次に例を示します mkdev -c media_changer -s fcp -t ovpass -p fscsi0 -w 0x111ca,1 2 これを検証するために 次の lsdev コマンドを実行して デバイスファイルを表示します SCSI デバイスの場合は type に scsi を指定し ファイバーチャネルプロトコルデバイスの場合は type に fcp を指定します /usr/sbin/lsdev -C -s type 次の出力例では ovpass0 が SCSI ロボット制御デバイスファイルです hdisk0 Available 00-01-00-0,0 400 MB SCSI Disk Drive hdisk1 Available 00-01-00-1,0 400 MB SCSI Disk Drive rmt0 Available 00-01-00-3,0 Other SCSI Tape Drive ovpass0 Available 00-01-5,0 Veritas Media Changer

第 2 章 AIX ロボット制御デバイスファイルの構成 29 SCSI ロボット制御の構成例 デバイスファイルの作成例については 次の項を参照してください すべての例では ovpass ドライバがインストールされ ロボットデバイスが Available 状態であると想定します 例 1 - LUN 0 のロボットデバイス この例では ロボットが LUN 0 で制御されていると想定します SCSI コントローラは SCSI ID 5 に存在するコントローラ 1 (00-01) です LUN 0 のロボット制御を構成する方法 1 次のコマンドを実行して SCSI コントローラの論理識別子を調べます /usr/sbin/lsdev -C -c adapter grep SCSI 次の出力では scsi0 が SCSI コントローラ 1 に対する論理名として表示されています scsi0 Available 00-01 SCSI I/O Controller 2 SCSI ID 5 に ovpass デバイスファイルが存在するかどうかを確認します /usr/sbin/lsdev -C -s scsi 次の出力では テープおよびディスクのデバイスファイルが存在することを示しています ただし デバイスファイルは コントローラ scsi0 および SCSI ID 5 には存在しません hdisk0 rmt0 Available 00-01-00-0,0 400 MB SCSI Disk Drive Available 00-01-00-3,0 Other SCSI Tape Drive 3 次のコマンドを実行して デバイスファイルを作成します mkdev -c media_changer -t ovpass -s scsi -p scsi0 -w 5,0

30 第 2 章 AIX ロボット制御デバイスファイルの構成 4 次のコマンドを実行して デバイスファイルを表示します /usr/sbin/lsdev -C -s scsi hdisk0 Available 00-01-00-0,0 400 MB SCSI Disk Drive hdisk1 Available 00-01-00-1,0 400 MB SCSI Disk Drive rmt0 Available 00-01-00-3,0 Other SCSI Tape Drive ovpass0 Available 00-01-5,0 Veritas Media Changer 5 NetBackup でロボット制御を手動で構成するには 次のデバイスファイルのパス名を使用します /dev/ovpass0 例 2 - LUN 1 のロボットデバイス この例では ロボットが LUN 1 で制御されていると想定します SCSI コントローラは SCSI ID 3 に存在するコントローラ 1 (00-01) です LUN 1 のロボット制御を構成する方法 1 次のコマンドを実行して SCSI コントローラの論理識別子を調べます /usr/sbin/lsdev -C -c adapter grep -i SCSI 次の出力では scsi0 が SCSI コントローラ 1 に対する論理名として表示されています scsi0 Available 00-01 SCSI I/O Controller 2 SCSI ID 5 の ovpass に対するデバイスファイルが存在するかどうかを次のように確認します /usr/sbin/lsdev -C -s scsi 次の出力では テープおよびディスクのデバイスファイルが存在することを示しています ただし デバイスファイルは SCSI ID 3 および LUN 1 のコントローラ scsi0 には存在しません hdisk0 rmt0 Available 00-01-00-0,0 400 MB SCSI Disk Drive Available 00-01-00-3,0 Other SCSI Tape Drive 3 次のコマンドを実行して デバイスファイルを作成します mkdev -c media_changer -t ovpass -s scsi -p scsi0 -w 3,1

第 2 章 AIX ロボット制御デバイスファイルの構成 31 4 次のコマンドを実行して デバイスファイルを表示します /usr/sbin/lsdev -C -s scsi hdisk0 Available 00-01-00-0,0 400 MB SCSI Disk Drive hdisk1 Available 00-01-00-1,0 400 MB SCSI Disk Drive rmt0 Available 00-01-00-3,0 Other SCSI Tape Drive ovpass0 Available 00-01-3,1 Veritas Media Changer 5 NetBackup でロボット制御を手動で構成するには 次のデバイスファイルのパス名を使用します /dev/ovpass0 例 3 - LUN 6 のロボットデバイス ロボットおよびドライブが SCSI アダプタに接続されていると想定します ドライブは SCSI ID 4 および 5 に存在し ロボットデバイスは SCSI ID 6 に存在すると想定します LUN 6 のロボット制御を構成する方法 1 SCSI コントローラを表示します lsdev -C grep scsi scsi0 Available 00-02 SCSI I/O Controller ascsi0 Available 00-04 Wide SCSI I/O Controller Adapter vscsi0 Available 00-04-0,0 SCSI I/O Controller Protocol Device vscsi1 Available 00-04-0,1 SCSI I/O Controller Protocol Device 2 テープドライブを表示します lsdev -C -c tape rmt2 rmt3 Available 00-04-01-4,0 Other SCSI Tape Drive Available 00-04-01-5,0 Other SCSI Tape Drive ドライブは コントローラ 00-04-01 (vscsi1) に存在します 3 ovpass デバイスファイルを作成する場合 vscsi1 をコントローラ名として使用します mkdev -c media_changer -t ovpass -s scsi -p vscsi1 -w 6,0

32 第 2 章 AIX ロボット制御デバイスファイルの構成 例 4 - IBM 3570 B シリーズロボットライブラリ ロボットライブラリに 1 台のドライブが存在する場合 ロボット制御はそのドライブの SCSI ID の LUN 1 になります 2 台のドライブが存在する場合 ロボット制御はドライブ 1 の SCSI ID の LUN 1 になります SCSI ID は ロボットの正面パネルを使用して表示または設定できます IBM 3570 B01 および B02 のロボット制御は NetBackup 形式の TLD であるため 2 台のドライブが存在する場合 これらが異なるホストシステムに接続される場合があります この例の場合 ドライブ 1 のホストシステムによってロボット制御が提供されます また ライブラリが RANDOM モードで BASE 構成に設定されている必要があります ライブラリのモードと構成の設定は ライブラリの操作ガイドを参照してください 次のような構成を想定します lsdev -C -c tape rmt0 Available 00-02-01-5,0 Other SCSI Tape Drive rmt1 Available 00-02-01-6,0 Other SCSI Tape Drive ドライブ 1 が SCSI ID 5 の場合 ロボットライブラリのロボット制御はこの SCSI ID の LUN 1 になります vscsi1 が正しいアダプタの場合 デバイスファイルを作成するには 次のコマンドを実行します mkdev -c media_changer -t ovpass -s scsi -p vscsi1 -w 5,1 例 5 - ファイバーチャネル接続されたライブラリ この例では ライブラリには 2 つのロボットデバイスが存在します 簡略にするため この例では ファイバーチャネルデバイスのみを示します

第 2 章 AIX ロボット制御デバイスファイルの構成 33 ファイバーチャネルデバイス用ロボット制御を構成する方法 1 次の AIX コマンドを実行して システムの I/O コントローラを表示します /usr/sbin/lsdev -C grep I/O fscsi0 Available 10-68-01 FC SCSI I/O Controller Protocol Device fscsi1 Available 20-58-01 FC SCSI I/O Controller Protocol Device 2 次のコマンドを実行して システムのファイバーチャネルデバイスを表示します /usr/sbin/lsdev -C -s fcp rmt0 rmt1 rmt2 rmt3 rmt4 rmt5 Available 10-68-01 Other FC SCSI Tape Drive Available 10-68-01 Other FC SCSI Tape Drive Available 10-68-01 Other FC SCSI Tape Drive Available 10-68-01 Other FC SCSI Tape Drive Available 10-68-01 Other FC SCSI Tape Drive Available 10-68-01 Other FC SCSI Tape Drive すべてのテープドライブは コントローラ 10-68-01 に接続されており そのコントローラ名は fscsi0 です

34 第 2 章 AIX ロボット制御デバイスファイルの構成 3 odmget コマンドを実行して テープドライブの属性を表示します 次の例に rmt0 および rmt3 の出力の抜粋を示します /usr/bin/odmget -q "name=rmt0" CuAt CuAt: name = "rmt0" attribute = "scsi_id" value = "0x11400" type = "R" generic = "D" rep = "s" nls_index = 6 /usr/bin/odmget -q "name=rmt3" CuAt CuAt: name = "rmt3" attribute = "scsi_id" value = "0x11500" type = "R" generic = "D" rep = "s" nls_index = 6 この例では rmt0 から rmt2 の SCSI ID は 0x11400 であり rmt3 から rmt5 の SCSI ID は 0x11500 です 2 つの SCSI ID が存在するため 2 つのロボットデバイスがこのライブラリには存在します 4 ライブラリでは ロボット制御に ( ライブラリ構成ソフトウェアで決定される ) LUN 0 を使用します したがって 次のコマンドを実行して 2 つのロボット制御用デバイスファイルを構成します mkdev -c media_changer -s fcp -t ovpass -p fscsi0 -w 0x11400,0 mkdev -c media_changer -s fcp -t ovpass -p fscsi0 -w 0x11500,0

第 2 章 AIX AIX でのテープドライブ用デバイスファイルの構成 35 5 次のコマンドを実行して ファイバーチャネルプロトコルデバイスを表示します /usr/sbin/lsdev -C -s fcp ovpass0 Available 10-68-01 Veritas Media Changer ovpass1 Available 10-68-01 Veritas Media Changer rmt0 Available 10-68-01 Other FC SCSI Tape Drive rmt1 Available 10-68-01 Other FC SCSI Tape Drive rmt2 Available 10-68-01 Other FC SCSI Tape Drive rmt3 Available 10-68-01 Other FC SCSI Tape Drive rmt4 Available 10-68-01 Other FC SCSI Tape Drive rmt5 Available 10-68-01 Other FC SCSI Tape Drive 6 NetBackup でロボット制御を手動で構成するには NetBackup でデバイスを構成する際に次のデバイスファイルのパス名を使用します /dev/ovpass0 /dev/ovpass1 AIX でのテープドライブ用デバイスファイルの構成 次の項では AIX システムでのテープドライブ用デバイスファイルの構成について説明します 使用するテープドライバ IBM テープドライブを使用する場合 IBM AIX Atape ドライバをインストールすることをお勧めします ドライバについては IBM のマニュアルを参照してください その他のテープドライブを使用する場合 IBM AIX ost ( 他の SCSI テープ ) ドライバを使用することをお勧めします ドライバについては IBM のマニュアルを参照してください QIC 以外のテープドライブの概要 可変長ブロックおよび固定長ブロックとは オペレーティングシステムがテープから読み込みおよびテープに書き込みを行う方法を意味します 可変モードデバイスでは すでに書き込まれたテープからの読み込みを より柔軟に行うことが可能です 多くのテープデバイスには どちらのモードでもアクセスできます NetBackup では 1/4 インチカートリッジ (QIC) 以外のドライブは可変長であると見なされます 詳しくは chdev(1) と smit(1) のマニュアルページおよびシステム管理者ガイドを参照してください smit アプリケーションは 固定長ブロック型デバイスを手動で可変長に変更するための最も有効な方法です

36 第 2 章 AIX AIX でのテープドライブ用デバイスファイルの構成 警告 : NetBackup では QIC 以外のテープドライブを可変長ブロック型デバイスとして構成する必要があります 可変長ブロック型デバイスとして構成しない場合 NetBackup ではデータを書き込むことはできますが 正しく読み込むことができない可能性があります 読み込み中に tar 形式でないというエラーが表示される場合があります QIC 以外のテープドライブを NetBackup に追加すると NetBackup によって chdev コマンドが発行され ドライブが可変長ブロック型デバイスとして構成されます 参考までに NetBackup でドライブを可変モードに構成するために実行するコマンドを次に示します /usr/sbin/chdev -l Dev -a block_size=0 Dev は ドライブの論理識別子 (rmt0 や rmt1 など ) です したがって 可変モード用にドライブを手動で構成する必要がありません ドライブの拡張ファイルマークの概要 テープドライブで拡張ファイルマークがサポートされている場合 テープドライブでこのマークが使用されるように構成する必要があります (8MM ドライブなど ) そのように構成しない場合 NetBackup ではこれらのドライブが使用できないことがあります 詳しくは AIX chdev(1) および smit(1) のマニュアルページを参照してください NetBackup にテープドライブを追加すると NetBackup は拡張ファイルマークを使用するようにドライブを構成する chdev コマンドを発行します 参考までに NetBackup が使うコマンドを次に示します /usr/sbin/chdev -l Dev -a extfm=yes Dev をドライブの論理識別子 (rmt0 や rmt1 など ) に置き換えてください したがって 拡張ファイルマーク用にドライブを手動で構成する必要がありません AIX の高速テープ位置設定 (locate-block) の概要 AIT DLT Exabyte および 1/2 インチカートリッジテープドライブに適用されます 特定のブロックへのテープの位置設定を実行するために NetBackup では SCSI の locate-block コマンドがサポートされています NetBackup では locate-block コマンドはデフォルトで使用されます locate-block による位置設定を無効にしないことをお勧めします 無効にする必要がある場合は 次のコマンドを実行します touch /usr/openv/volmgr/database/no_locateblock

第 2 章 AIX AIX でのテープドライブ用デバイスファイルの構成 37 locate-block による位置設定を無効にすると NetBackup では forward-space-file/record メソッドが使用されます テープドライブの非巻き戻しデバイスファイルの作成 非巻き戻しデバイスファイルを確認して作成するには 次の手順を使用します 非巻き戻しデバイスファイルを確認して作成する方法 1 次のコマンドを実行して システムの I/O コントローラを表示します /usr/sbin/lsdev -C grep I/O 次の出力例では SCSI コントローラ 1 (00-01) が論理識別子 scsi0 に割り当てられています scsi0 Available 00-01 SCSI I/O Controller 2 次のコマンドを実行して システムの SCSI デバイスおよびファイバーチャネルデバイスを表示します SCSI デバイスの場合は type に scsi を指定し ファイバーチャネルプロトコルデバイスの場合は type に fcp を指定します /usr/sbin/lsdev -C -s type 次の例では 2 台のディスクドライブと 1 台のテープドライブを示します hdisk0 hdisk1 rmt0 Available 00-01-00-0,0 400 MB SCSI Disk Drive Available 00-01-00-1,0 400 MB SCSI Disk Drive Available 00-01-00-3,0 Other SCSI Tape Drive テープドライブ用の既存のデバイスファイルは 出力に rmt0 rmt1 のように表示されます 前述の出力例では rmt0 と表示されています 3 目的のテープドライブのデバイスファイルが存在しない場合 次のコマンドを実行してそのファイルを作成します /usr/sbin/mkdev -c tape -s scsi -t ost -p controller -w id,lun コマンドの引数は次のとおりです controller は ドライブの SCSI アダプタの論理識別子 (scsi0 fscsi0 または vscsi1 など ) です scsi_id は ドライブ接続の SCSI ID です lun は ドライブ接続の論理ユニット番号です たとえば 次のコマンドによって SCSI アドレス 5,0 に存在するコントローラ scsi0 に接続される IBM 8MM ドライブ以外のデバイスファイルが作成されます

38 第 2 章 AIX AIX でのテープドライブ用デバイスファイルの構成 mkdev -c tape -s scsi -t ost -p scsi0 -w 5,0 4 これを検証するために 次の lsdev コマンドを実行して SCSI デバイスファイルを表示します /usr/sbin/lsdev -C -s scsi hdisk0 hdisk1 rmt0 rmt1 Available 00-01-00-0,0 400 MB SCSI Disk Drive Available 00-01-00-1,0 400 MB SCSI Disk Drive Available 00-01-00-3,0 Other SCSI Tape Drive Available 00-01-00-5,0 Other SCSI Tape Drive この出力では rmt1 デバイスファイルが作成されたことを示しています 5 FCP コントローラ上にデバイスファイルが存在しない場合 次のコマンドを実行してそのファイルを作成します /usr/sbin/cfgmgr -l device device は手順 1 で表示されるコントローラ番号です デバイスパッケージが FCP チェンジャに必要であるという内容のメッセージが受信される場合があります NetBackup では メディアチェンジャ用に ovpass ドライバが使用されるため このメッセージは無視してもかまいません 6 デバイスで可変モードと拡張ファイルマークが使用されるように構成されていることを確認します chdev コマンドを次のように実行します (dev は ドライブの論理識別子 (rmt1 など ) です ) /usr/sbin/chdev -l dev -a block_size=0 /usr/sbin/chdev -l dev -a extfm=yes 7 NetBackup でドライブを手動で構成するには 次のデバイスファイルのパス名を入力します /dev/rmt1.1 非巻き戻しデバイスファイルの例 目的の SCSI 8MM テープドライブ ( コントローラ 1 SCSI ID 5) のデバイスファイルが存在しないと想定します

第 2 章 AIX AIX でのテープドライブ用デバイスファイルの構成 39 SCSI ID 5 のクローズ時非巻き戻しデバイスファイルを作成する方法 1 次のコマンドを実行して SCSI コントローラの論理識別子を調べます /usr/sbin/lsdev -C -c adapter grep SCSI 次の出力では scsi0 が SCSI コントローラ 1 に対する論理名として表示されています scsi0 Available 00-01 SCSI I/O Controller 2 SCSI ID 5 のデバイスに対するデバイスファイルが存在するかどうかを確認します /usr/sbin/lsdev -C -s scsi 次の出力例では テープおよびディスクのデバイスファイルがいくつか存在することを示しています ただし デバイスファイルは コントローラ 1 (scsi0) SCSI ID 5 (5,0) の 8 MM テープドライブには存在しません hdisk0 hdisk1 rmt0 Available 00-01-00-0,0 400 MB SCSI Disk Drive Available 00-01-00-1,0 400 MB SCSI Disk Drive Available 00-01-00-3,0 Other SCSI Tape Drive 3 次のコマンドを実行して デバイスファイルを作成します mkdev -c tape -t ost -s scsi -p scsi0 -w 5,0 4 次のコマンドを発行して デバイスファイルを表示します /usr/sbin/lsdev -C -s scsi hdisk0 Available 00-01-00-0,0 400 MB SCSI Disk Drive hdisk1 Available 00-01-00-1,0 400 MB SCSI Disk Drive rmt0 Available 00-01-00-3,0 Other SCSI Tape Drive rmt1 Available 00-01-00-5,0 Other SCSI Tape Drive 5 次のコマンドを実行して テープデバイスで可変モードと拡張ファイルマークが使用されるように構成されていることを確認します chdev -l rmt1 -a block_size=0 chdev -l rmt1 -a extfm=yes 6 NetBackup でドライブを手動で構成するには 次のデバイスファイルのパス名を入力します /dev/rmt1.1

40 第 2 章 AIX AIX でのテープドライブ用デバイスファイルの構成 複数のテープ密度の使用 テープドライブのデバイスファイルを作成した後 複数の密度がサポートされているドライブの密度を構成できます Exabyte 8500C は 別の密度を使用できるテープドライブの例です AIX では 2 種類の密度の構成設定がサポートされていますが すべてのテープドライブで複数の密度がサポートされているわけではありません 密度設定 1 と密度設定 2 のデフォルトの密度はどちらも 0 ( ゼロ ) で 最大密度を意味しています 次の手順は 密度設定を変更する chdev コマンドの使用例です または システム管理インターフェースツール (SMIT) を使うこともできます 密度設定を変更する方法 次のコマンドは両方のテープドライブ用デバイスファイルを変更します chdev -l tapedev -a density_set_1=density chdev -l tapedev -a density_set_2=density コマンドオプションの引数は次のとおりです tapedev は ドライブの論理識別子 (rmt0 や rmt1 など ) です density は 目的の密度を表す 0 から 255 の 10 進数の数字です 0 ( ゼロ ) を選択すると テープドライブのデフォルトの密度になります デフォルトの設定は 通常 高密度です 使用できる値およびその意味は 様々な種類のテープドライブによって異なります 密度設定 1 を使用するには NetBackup でデバイスを構成するときに次のクローズ時非巻き戻しデバイスファイルを使用します /dev/rmt*.1 密度設定 2 を使用するには NetBackup でデバイスを構成するときに次のクローズ時非巻き戻しデバイスファイルを使用します /dev/rmt*.5 AIX の SPC-2 SCSI RESERVE の概要 デフォルトでは NetBackup は共有ドライブ環境で テープドライブの予約に SPC-2 SCSI RESERVE/RELEASE を使用します NetBackup Shared Storage Option は NetBackup の共有ドライブの機能性を提供します また NetBackup では 共有テープドライブの予約に SCSI Persistent RESERVE を次のように使用できます

第 2 章 AIX AIX でのテープドライブ用デバイスファイルの構成 41 SPC-3 Compatible Reservation Handling (CRH) をサポートするテープドライブの場合 NetBackup で SCSI Persistent RESERVE を有効にして使用できます AIX の特別な構成は必要ありません CRH をサポートしないテープドライブの場合 そのドライブでは AIX の SPC-2 SCSI RESERVE を無効にする必要があります SPC-2 SCSI RESERVE を無効にした後 NetBackup で SCSI Persistent RESERVE を有効にして使用できます ドライブで CRH がサポートされておらず SPC-2 SCSI RESERVE を無効にしていない場合 ドライブへのアクセスの試行は失敗します p.41 の AIX の SPC-2 SCSI RESERVE の無効化 を参照してください 警告 : テープドライバで SPC-2 SCSI RESERVE を無効にできない場合 CRH をサポートしないドライブには SCSI Persistent RESERVE を使用しないでください sctape ドライバは SPC-2 SCSI RESERVE を無効にできるテープドライバの一例です NetBackup および SCSI RESERVE について詳しくは 次を参照してください [SCSI RESERVE の有効化 (Enable SCSI Reserve)] メディアホストプロパティの説明は次を参照してください Symantec NetBackup 管理者ガイド Vol. 1 UNIX および Linux Symantec NetBackup 管理者ガイド Vol. 1 Windows NetBackup によるドライブの予約方法の説明は次を参照してください Symantec NetBackup 管理者ガイド Vol. 2 UNIX および Linux Symantec NetBackup 管理者ガイド Vol. 2 Windows AIX の SPC-2 SCSI RESERVE の無効化 SPC-2 SCSI RESERVE を無効にするには AIX chdev コマンドを実行してテープドライブ用デバイスファイルの RESERVE 属性を変更します chdev コマンドについては AIX chdev のマニュアルページを参照してください AIX で SPC-2 SCSI RESERVE を無効にする方法 次のコマンドを起動します chdev -l name -a res_support=no name を rmt0 などのデバイスファイルの名前に置き換えてください

42 第 2 章 AIX Sony AIT ドライブの概要 Sony AIT ドライブの概要 Sony S-AIT ドライブには ドライブの底部に DIP スイッチ (SWA および SWB) が存在します NetBackup Shared Storage Option の場合 SWA-1 ( プロセスのログイン後 ユニットアテンションの返答なし ) スイッチを正しく設定する必要があります 出荷時のスイッチ設定はドライブのシリアル番号によって異なります 古いシリアル番号のドライブの場合 SWA-1 は OFF に設定されている場合があります その場合 スイッチを ON に変更します 新しいシリアル番号を持つドライブでは SWA-1 はデフォルトで ON に設定されています 新しいシリアル番号とは次の番号です SDZ-130 :01442007 以降 SDZ-130/L :01200696 以降 また 2004 年 5 月 17 日以降の日付のドライブでは DIP スイッチは ON に設定されています 表 2-1 に シリアル番号がより新しいドライブの DIP スイッチ設定を示します 表 2-1 スイッチ SWA-1 SWA-2 SWA-3 SWA-4 SWA-5 SWA-6 SWA-7 SWA-8 AIT ドライブの DIP スイッチ設定設定 (1 = ON および 0 = OFF) 1 0 0 0 0 0 1 0 AIX コマンドの概略 デバイスを構成するときに有効なコマンドの概略を次に示します これらのコマンドの使用例は この章に記述されている手順を参照してください

第 2 章 AIX AIX コマンドの概略 43 /usr/openv/volmgr/bin/driver/install_ovpass このコマンドは ovpass ドライバを初めてインストールする場合に実行します /usr/openv/volmgr/bin/driver/remove_ovpass このコマンドを実行すると ovpass ドライバが削除されます /usr/openv/volmgr/bin/driver/mkdev_ovpass システムの起動スクリプトにこのコマンドを含めると システムをブートするたびに ovpass ドライバデバイスファイルが確実にアクセス可能になります /usr/sbin/lsdev -C grep I/O このコマンドを実行すると サーバー上で物理的に利用可能なアダプタが表示されます /usr/sbin/lsdev -C -s filetype このコマンドを実行すると 作成したデバイスファイルが表示されます ここで filetype は 表示されるファイルの形式です scsi を指定すると SCSI ファイルが表示され fcp を指定するとファイバーチャネルファイルが表示されます mkdev -c media_changer -s scsi -t ovpass -p controller -w id,lun このコマンドを実行すると ロボット制御の SCSI ID のデバイスファイルが作成されます controller はドライブの SCSI アダプタの論理識別子 (scsi0 や scsi1 など ) id はロボット接続の SCSI ID lun はロボット接続の論理ユニット番号です mkdev -c media_changer -s fcp -t ovpass -p controller -w scsi_id,lun このコマンドを実行すると ロボット制御ファイバーチャネルの SCSI ID のデバイスファイルが作成されます controller はドライブの SCSI アダプタの論理識別子 (scsi0 や scsi1 など ) scsi_id はロボット接続ファイバーチャネルの SCSI ID lun はロボット接続の論理ユニット番号です mkdev -c tape -s scsi -t ost -p controller -w id,lun このコマンドを実行すると テープのデバイスファイルが作成されます controller はドライブの SCSI アダプタの論理識別子 (scsi0 や scsi1 など ) id はロボット接続の SCSI ID lun はロボット接続の論理ユニット番号です /usr/sbin/chdev -l dev -a block_size=0 このコマンドを実行すると dev に指定した論理識別子 (rmt0 など ) を持つドライブが 可変モードに構成されます /usr/sbin/chdev -l dev -a extfm=yes このコマンドを実行すると dev に指定した論理識別子 (rmt0 など ) を持つドライブで拡張ファイルマークが使用されるように構成されます ここで ovpass_id は デバイスに割り当てられた論理識別子です

44 第 2 章 AIX AIX コマンドの概略 /etc/lsattr -l dev -E -H このコマンドを実行すると デバイス情報が表示されます ここで dev はデバイス名 (rmt1 など ) です /usr/sbin/cfgmgr -l device このコマンドを実行すると ファイバーチャネルプロトコルコントローラ上にデバイスファイルが作成されます ここで device はコントローラ番号 (fscsi0 など ) です /usr/bin/odmget -q "name=rmtx" CuAt このコマンドを実行すると デバイスのデバイス属性 (rmtx) が表示されます このコマンドは ファイバーチャネルデバイスを構成するときに SCSI ターゲットと LUN の組み合わせを判断するために使用できます ここで rmtx は テープデバイスの名前 (rmt0 や rmt1 など ) です

3 HP-UX この章では以下の項目について説明しています 開始する前に (HP-UX) HP-UX のロボット制御について HP-UX デバイスアドレス指定スキームについて テープドライブ用デバイスファイルの要件について 永続的な DSF のデバイスドライバとファイルについて 永続的な DSF の構成 HP-UX のレガシーデバイスドライバとファイルについて レガシーデバイスファイルの構成 HP-UX の SPC-2 SCSI RESERVE について HP-UX の SPC-2 SCSI RESERVE の無効化 SAN の HP-UX EMS テープデバイスモニターの無効化 HP-UX の SAN クライアントについて 10 を超える NetBackup ジョブを実行している場合のエラー HP-UX コマンドの概略 開始する前に (HP-UX) オペレーティングシステムを構成する場合 次の事項に従ってください NetBackup で サーバープラットフォームおよびデバイスがサポートされていることを検証します シマンテック社のサポート Web サイトには サーバープラットフォームの

46 第 3 章 HP-UX HP-UX のロボット制御について 互換情報が記載されています 互換情報については NetBackup Server または NetBackup Enterprise Server の互換性リストを参照してください URL を次に示します http://entsupport.symantec.com SCSI 制御のライブラリでは NetBackup によって SCSI コマンドがロボットデバイスに対して発行されます NetBackup が正しく機能するには 適切な名前のデバイスファイルが存在する必要があります デバイスが正しく構成されていることを検証するには HP-UX の sam ユーティリティおよび ioscan -f コマンドを使用します NetBackup Shared Storage Option の場合 オペレーティングシステムが SAN 上のデバイスを検出することを確認します 一部の HP SCSI アダプタでは SCSI パススルー機能がサポートされていないため このようなアダプタのデバイスは自動検出されません ハードウェアの構成後 ロボットおよびドライブを NetBackup に追加します HP-UX のロボット制御について ロボット制御には次の通り複数のオプションがあります SCSI またはファイバーチャネルプロトコルの制御 SCSI 制御には ファイバーチャネルを介した SCSI である ファイバーチャネルプロトコル (FCP) が含まれます ライブラリ内のロボットデバイスによって メディアはライブラリ内のストレージスロットとドライブの間を移動します p.46 の HP-UX デバイスアドレス指定スキームについて を参照してください LAN 上の API 制御 このガイドの ADIC 自動メディアライブラリ (AML) に関する章を参照してください このガイドの IBM 自動テープライブラリ (ATL) に関する章を参照してください このガイドの Sun StorageTek ACSLS ロボットに関する章を参照してください API 制御を使用する場合でも HP-UX のテープドライブ用デバイスファイルアクセスを構成する必要があります HP-UX デバイスアドレス指定スキームについて NetBackup は 大容量記憶装置デバイスの次の 2 つの HP-UX デバイスアドレス指定スキームをサポートします HP-UX 11i v3 で導入されたアジャイルアドレス指定 アジャイルアドレス指定では デバイスの永続的な特殊デバイスファイル (DSF) を使用します NetBackup のデバイス検出では 永続的な DSF のみが検出されます このため 永続的 DSF を使用することをお勧めします p.48 の 永続的な DSF のデバイスドライバとファイルについて を参照してください

第 3 章 HP-UX テープドライブ用デバイスファイルの要件について 47 p.50 の 永続的な DSF の構成 を参照してください レガシー名モデル レガシーデバイスファイルは HP-UX 11i v3 以前でサポートされています レガシーモデルを使用する場合は NetBackup でデバイスを手動で構成する必要があります NetBackup のデバイス検出と自動構成は使うことができません p.52 の HP-UX のレガシーデバイスドライバとファイルについて を参照してください p.54 の レガシーデバイスファイルの構成 を参照してください HP-UX 11i v3 がインストールされると レガシーと永続的な DSF の両方がシステムで作成されます 両タイプの DSF は共存できるため 大容量記憶装置デバイスにアクセスするために同時に使われることがあります NetBackup はテープドライブの特定のデバイスファイル機能を必要とします p.47 の テープドライブ用デバイスファイルの要件について を参照してください HP-UX の他の構成を実行する必要があることがあります p.63 の HP-UX の SPC-2 SCSI RESERVE について を参照してください p.64 の HP-UX の SPC-2 SCSI RESERVE の無効化 を参照してください p.64 の SAN の HP-UX EMS テープデバイスモニターの無効化 を参照してください p.65 の HP-UX の SAN クライアントについて を参照してください p.65 の 10 を超える NetBackup ジョブを実行している場合のエラー を参照してください テープドライブ用デバイスファイルの要件について 表 3-1 に テープドライブ用デバイスファイルの要件を示します 表 3-1 要件 Berkeley 形式のクローズ テープドライブ用デバイスファイルの要件 説明 NetBackup では Berkeley 形式のクローズがテープドライブ用デバイスファイルに必要です ファイル名に含まれる b の文字は Berkeley 形式のクローズデバイスファイルであることを示します Berkeley 形式のクローズでは テープの位置はデバイスのクローズ操作によって変更されません ( 一方 AT&T 形式のクローズでは ドライブによって 次のファイルの終わり (EOF) のマーカー直後までテープが進められます ) 次のテープ操作で位置が正しく認識されるように アプリケーションでは クローズ後のテープの位置を認識する必要があります NetBackup では HP-UX システムに Berkeley 形式のクローズが想定されています

48 第 3 章 HP-UX 永続的な DSF のデバイスドライバとファイルについて 要件 高速テープ位置設定 (locate-block) 説明 HP-UX では ほぼすべてのドライブ形式に対して Fast Wide GSC SCSI アダプタ用に locate-block がサポートされています NetBackup でサポートされているドライブ形式のリストについては シマンテック社のサポート Web サイトを参照してください NetBackup では パススルーパスが構成されている場合はデフォルトで locate-block コマンドが使用されます locate-block による位置設定を無効にするには 次のコマンドを実行します touch /usr/openv/volmgr/database/no_locateblock locate-block による位置設定を無効にすると NetBackup では forward-space-file/record メソッドが使用されます クローズ時非巻き戻し NetBackup では クローズ時非巻き戻しのテープデバイスが必要です ファイル名に含まれる n の文字は クローズ時非巻き戻しデバイスファイルであることを示します 永続的な DSF のデバイスドライバとファイルについて NetBackup は ロボットテープライブラリとテープドライブの永続的な特殊デバイスファイル (DSF) をサポートします 永続的な DSF は HP 呼び出しのアジャイルアドレス指定モデルに対応する新しいストレージスタックのコンポーネントです デバイスのワールドワイド ID (WWID) は デバイスを識別します デバイスパスはデバイスを識別しません 論理ユニットのデバイスファイル名は LUN へのパスに依存しません HP-UX 11i v3 がインストールされると 永続的な DSF とレガシーデバイスファイルの両方がシステムで作成されます 一部の HP-UX サーバーで永続的な DSF を使用し その他のサーバーでレガシーデバイスファイルを使用することができます ただし 永続的な DSF を使用しない場合は NetBackup でデバイスを手動で構成する必要があります メモ : NetBackup のデバイス検出では 永続的な DSF のみが検出されます このため 永続的 DSF を使用することをお勧めします 永続的な DSF のデバイスドライバについて 次は永続的な DSF を使うために必要なデバイスドライバです ロボット制御の eschgr ドライバ テープドライブの estape ドライバ

第 3 章 HP-UX 永続的な DSF のデバイスドライバとファイルについて 49 IBM テープドライブの atdd ドライバ NetBackup は最小限の atdd ドライバレベルを必要とします サポートされているその他の IBM atdd ドライバレベル および atdd 構成情報については NetBackup ハードウェア互換性リストを参照してください http://entsupport.symantec.com/docs/284599 HP-UX で実行するために必要な最小限の OS パッチレベルの NetBackup OS 互換性リストも参照してください http://entsupport.symantec.com/docs/278064 ロボット制御の永続的な DSF について 次はロボット制御の永続的な DSF 名の形式です /dev/rchgr/autoch# # はインスタンス番号を表します たとえば HP-UX が 2 つのロボットデバイス ( オートチェンジャ ) を検出し インスタンス番号 0 と 1 をそれぞれ割り当てると HP-UX は自動的に次のデバイスファイルを作成します /dev/rchgr/autoch0 /dev/rchgr/autoch1 テープドライブアクセスの永続的な DSF について 次は テープドライブの読み込みおよび書き込みアクセスの永続的な DSF 名の形式です /dev/rtape/tape#_bestnb DSF 名の形式を次に示します # はインスタンス番号を表します BEST は最高密度を示します n は クローズ時非巻き戻しであることを示します b は Berkeley 形式のクローズを示します 永続的な DSF のパススルーパスについて NetBackup では テープドライブを構成するために /dev/rtape DSF が必要ですが NetBackup はドライブアクセスにパススルーデバイスファイルを使います NetBackup によって 有効なすべての /dev/rtape パスにパススルーパスが作成されます NetBackup によって デバイス検出時 または /usr/openv/volmgr/bin/scan コマンドの実行時にパスが作成されます ファイル名の形式を次に示します /dev/pt/pt_tape#

50 第 3 章 HP-UX 永続的な DSF の構成 永続的な DSF の構成 # は /dev/rtape/tape#_bestnb デバイスファイルの番号と一致するインスタンス番号 または ioscan 出力から取得されるインスタンス番号を表します NetBackup はテープドライブの操作時にパススルーデバイスファイルを使用しますが NetBackup でドライブを手動で設定する場合は /dev/rtape デバイスファイルを指定します NetBackup は その後 適切なパススルーデバイスファイルを使用します p.51 の 永続的な DSF のパススルーパスの作成 を参照してください 次のための永続的な DSF を構成します ロボット制御 p.50 の HP-UX の永続的な DSF の作成 を参照してください p.51 の HP-UX の永続的な DSF を使うための NetBackup のアップグレード を参照してください テープドライブの読み込みおよび書き込みアクセス p.50 の HP-UX の永続的な DSF の作成 を参照してください p.51 の 永続的な DSF のパススルーパスの作成 を参照してください HP-UX の永続的な DSF の作成 デフォルトでは HP-UX 11i v3 以降の新しいインストールによって eschgr および estape ドライバの永続的な DSF とレガシーデバイスファイルの両方が作成されます ただし 永続的な DSF を再インストールしたり または作成することができます 最初にシステムにデバイスを接続します 次に 新しい永続的な DSF を使用するすべてのサーバーで永続的な DSF を作成します 永続的な DSF を自動的に作成する方法 ドライバに応じて root として次のコマンドを入力します eschgr オートチェンジャドライバ用に insf -d eschgr を入力します estape テープドライバ用に insf -d estape を入力します IBM atdd テープドライバ用に insf -d atdd を入力します ドライバを使うすべてのデバイスのデバイスパスを更新するには コマンドラインに -e オプションを追加します HP-UX の insf コマンドの使用について詳しくは マニュアルページを参照してください

第 3 章 HP-UX 永続的な DSF の構成 51 HP-UX の永続的な DSF を使うための NetBackup のアップグレード HP-UX 11i v3 にメディアサーバーをアップグレードした後 永続的な DSF を使うように既存の NetBackup 環境を構成するには 次の手順を使用します また 次の手順は NetBackup デバイス構成からレガシーパスを削除します レガシーパスを保存するには NetBackup の tpconfig ユーティリティを使用して 古いパスを無効にし そのパスをデバイス構成に残しておきます この変更を実行する前に NetBackup のデバイス構成ウィザードを実行すると NetBackup はデバイス構成に新しい DSF パスを追加します ただし レガシーパスは代替パスとして構成されたままとなります NetBackup メディアサーバーを新しい DSF を使うように変更する方法 1 /usr/openv/volmgr/vm.conf ファイルに次のエントリを追加します ( 構文は指定されたとおりに すべて大文字にする必要があります ) AUTO_PATH_CORRECTION=YES AUTO_PATH_CORRECTION エントリは ltid デバイスデーモンの起動時にデバイスパスをスキャンするよう NetBackup に指示します 2 vm.conf ファイルへのエントリの追加後 メディアサーバーで動作する現在のジョブがない状態で 次のコマンドを実行します /usr/openv/volmgr/bin/stopltid 3 サービスが停止するまで数分間待ち 次のコマンドを実行することによって ltid を再起動します /usr/openv/volmgr/bin/ltid 起動時に ltid はデバイスパスをスキャンし 新しい DSF を追加して メディアサーバーの NetBackup 構成からレガシー DSF をパージします ltid の起動後は NetBackup に新しい永続的な DSF パスのみが構成されています 4 サービスが開始され デバイスパスが更新された後 vm.conf ファイルから AUTO_PATH_CORRECTION=YES エントリを削除できます ( 必須ではありません ) 永続的な DSF のパススルーパスの作成 NetBackup によって 有効なすべての /dev/rtape パスにパススルーパスが作成されます NetBackup によって デバイス検出時 または /usr/openv/volmgr/bin/scan コマンドの実行時にパスが作成されます ただし 手動で作成することもできます 次の例に 永続的な DSF のパススルーデバイスファイルを作成する方法を示します

52 第 3 章 HP-UX HP-UX のレガシーデバイスドライバとファイルについて テープドライブのパススルーパスを作成する方法 次のコマンドを入力します (# は ioscan 出力のデバイスのインスタンス番号です ) mksf -P -C tape -I # HP-UX の mksf コマンドの使用について詳しくは マニュアルページを参照してください HP-UX のレガシーデバイスドライバとファイルについて レガシーデバイスファイルは HP-UX のアジャイルアドレス指定スキームに含まれない古い方式のデバイスファイルです NetBackup はレガシーデバイスファイルを検出しません レガシーデバイスファイルを使用する場合は NetBackup でデバイスを手動で構成する必要があります レガシーデバイスファイルのデバイスドライバについて 次に サポートされるドライバを示します ロボット制御の sctl ドライバ テープドライブの stape ドライバ IBM テープドライブの atdd ドライバ NetBackup は最小限の atdd ドライバレベルを必要とします サポートされている atdd ドライババージョン および atdd 構成情報については NetBackup ハードウェア互換性リストを参照してください また NetBackup は HP-UX 11i v3 での IBM atdd テープドライバの使用をサポートします http://entsupport.symantec.com/docs/284599 HP-UX で実行するために必要な最小限の OS パッチレベルの NetBackup OS 互換性リストも参照してください http://entsupport.symantec.com/docs/278064 レガシーロボット制御デバイスファイルについて SCSI ロボット制御の場合 NetBackup は /dev/sctl デバイスファイルを使うことができます デバイスファイル名は 次の形式になっています /dev/sctl/ccardttargetllun c Major 0xIITL00 ここで示された文字列については 次のとおりです CARD は アダプタのカードインスタンス番号です TARGET は ロボット制御の SCSI ID です

第 3 章 HP-UX HP-UX のレガシーデバイスドライバとファイルについて 53 LUN は ロボットの SCSI 論理ユニット番号 (LUN) です Major は キャラクタメジャー番号 (lsdev コマンドによる ) です II は カードのインスタンス番号を示す 2 桁の 16 進数です T は ロボット制御の SCSI ID を表す 1 桁の 16 進数です L は ロボット制御の SCSI LUN を表す 1 桁の 16 進数です 1 つのライブラリに複数のロボットデバイスが含まれる場合があります ロボットデバイスごとにデバイスファイルが必要です p.55 の HP-UX でのレガシー SCSI および FCP ロボット制御の作成 を参照してください レガシーテープドライブ用デバイスファイルについて NetBackup はテープドライブを構成するために /dev/rmt デバイスファイルを使うことができます デバイスファイル名は 次の形式になっています /dev/rmt/c#t#d#bestnb デバイスファイル名についての説明を次に示します c# は カードのインスタンス番号です t# は SCSI ID です d# は デバイスの LUN です BEST は デバイスがサポートする最高密度のフォーマットおよびデータ圧縮を示しま す n は クローズ時非巻き戻しであることを示します b は Berkeley 形式のクローズを示します テープドライブ用デバイスファイルの例を次に示します /dev/rmt/c7t0d0bestnb /dev/rmt/c7t1d0bestnb /dev/rmt/c7t4d0bestnb /dev/rmt/c7t5d0bestnb p.61 の レガシーテープドライブ用デバイスファイルの作成 を参照してください

54 第 3 章 HP-UX レガシーデバイスファイルの構成 テープドライブのレガシーパススルーパスの概要 NetBackup では テープドライブの構成に /dev/rmt デバイスファイルが必要ですが ドライブアクセス用のパススルーデバイスファイルが使用されます NetBackup では 適切な /dev/rmt テープドライブ用デバイスファイルが存在する場合 パススルーデバイスファイルが自動的に作成されます NetBackup では /dev/sctl ディレクトリにパススルーデバイスファイルが作成されます NetBackup によって既存のパススルーパスが修正または削除されることはありません NetBackup では システムにインストールされているアダプタカードの形式は検出されません したがって NetBackup では パススルーをサポートしないアダプタカードに接続するテープドライブに対するパススルーパスが作成されます これらのパススルーパスにより問題が発生することはありません NetBackup はテープドライブの操作時にパススルーデバイスファイルを使用しますが NetBackup でドライブを設定する場合は /dev/rmt デバイスファイルを指定します NetBackup は その後 適切なパススルーデバイスファイルを使用します 通常 ドライブのパススルーパスを作成する必要はありません ただし その作成手順を参考までに示します メモ : パススルーパスは HP 28696A - Wide SCSI や HP 28655A - SE SCSI などの HP-PB アダプタではサポートされていません p.61 の テープドライブ用パススルーデバイスファイルの作成 を参照してください レガシーデバイスファイルの構成 次のレガシーデバイスファイルを使うことができます SCSI またはファイバーチャネルプロトコルの制御を使用したロボット制御 SCSI 制御には ファイバーチャネルを介した SCSI である ファイバーチャネルプロトコル (FCP) が含まれます ライブラリ内のロボットデバイスによって メディアはライブラリ内のストレージスロットとドライブの間を移動します p.55 の HP-UX でのレガシー SCSI および FCP ロボット制御の作成 を参照してください テープドライブの読み込みおよび書き込みアクセス p.61 の レガシーテープドライブ用デバイスファイルの作成 を参照してください p.61 の テープドライブ用パススルーデバイスファイルの作成 を参照してください

第 3 章 HP-UX レガシーデバイスファイルの構成 55 HP-UX でのレガシー SCSI および FCP ロボット制御の作成 sctl ドライバのロボット制御デバイスファイルは 手動で作成する必要があります システムブート時に自動的に作成されません デバイスファイルを作成する前に 次の操作を実行する必要があります sctl ドライバをインストールおよび構成します 詳しくは HP-UX の scsi_ctl(7) のマニュアルページを参照してください sctl ドライバは システムのデフォルトのパススルードライバである場合があります この場合 sctl パススルードライバを使用するためにカーネルを構成する必要はありません schgr デバイスドライバをインストールおよび構成します 詳しくは HP-UX の autochanger(7) のマニュアルページを参照してください デバイスを接続します デバイスファイルの作成例を参照できます p.56 の SCSI (PA-RISC) 用の sctl デバイスファイルの作成例 を参照してください p.59 の FCP (Itanium) 用の sctl デバイスファイルの作成例 を参照してください p.59 の FCP (Itanium) 用の sctl デバイスファイルの作成例 を参照してください sctl デバイスファイルを作成する方法 1 SCSI バスとロボット制御情報を入手する ioscan -f コマンドを呼び出します 2 次のように カードインスタンス番号の出力 およびロボットデバイスの SCSI ID と LUN を確認します カードのインスタンス番号は 出力の I 列に表示されます チェンジャ出力 (schgr) の H/W Path 列には SCSI ID および LUN が表示されます カードの H/W Path の値を使用して チェンジャの H/W Path のエントリをフィルタリングすると SCSI ID および LUN が残ります 3 次のコマンドを実行して sctl ドライバのキャラクタメジャー番号を調べます lsdev -d sctl Driver 列に sctl が表示されているエントリの出力を調べます 4 次のコマンドを実行して SCSI ロボット制御のデバイスファイルを作成します mkdir /dev/sctl cd /dev/sctl /usr/sbin/mknod ccardttargetllun c Major 0xIITL00 ここで示されたコマンド内の文字列については 次のとおりです

56 第 3 章 HP-UX レガシーデバイスファイルの構成 CARD は アダプタのカードインスタンス番号です TARGET は ロボット制御の SCSI ID です LUN は ロボットの SCSI 論理ユニット番号 (LUN) です Major は キャラクタメジャー番号 (lsdev コマンドによる ) です II は カードのインスタンス番号を示す 2 桁の 16 進数です T は ロボット制御の SCSI ID を表す 1 桁の 16 進数です L は ロボット制御の SCSI LUN を表す 1 桁の 16 進数です SCSI (PA-RISC) 用の sctl デバイスファイルの作成例 この例では 次のロボットが存在します ADIC Scalar 100 ライブラリは インスタンス番号 7 SCSI ID 2 および LUN 0 ( ゼロ ) の SCSI バスに存在します IBM ULT3583-TL ライブラリのロボット制御は SCSI ID 3 および LUN 0 ( ゼロ ) の同じ SCSI バスに存在します