政策提言書(環境厚生)

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12年~16年

目 次 1 計画策定の意義 1 2 基本的方向 2 3 計画期間 2 4 対象品目 各年度における容器包装廃棄物の排出量の見込み 4 6 容器包装廃棄物の排出の抑制の促進するための方策に 関する事項 5 7 分別収集をするものとした容器包装廃棄物の種類及び当該容器 包装廃棄物の収集に係る

資料 3 1 ごみ減量化についての課題分析 1) 原因の抽出 課題 : どうして 家庭ごみの排出量が減らないのか? ごみが 減らな い原因 1 使い捨て製品やすぐにごみになるものが身の回りに多い 2ごみを減らしたり リサイクルについての情報が少ない 3 分別収集しているごみの品目が少なく 資源化が十

家庭ごみ有料化制度の 導入是非の検討について

24 ごみ減量分野様式 2 ごみゼロをめざすまち 分野目標 1 ごみゼロ都市 なかの を実現するために 区民 事業者 区が連携して3Rの取組みを進め ごみの排出量が減少するまちをめざす 2 循環型社会を実現するために 資源の再使用 再生利用などの資源の有効利用が広がっているまちをめざす 成果指標 区

答申

図 ごみの減量化方策及び資源化方策の検討の進め方 2 市民 事業者 行政の役割資料 2-2 に示したとおり 今後のごみ処理においては ごみの減量化 資源化の推進が重要となり これらを実現するためには 各主体がそれぞれの役割を認識し 相互に協力しながら取り組む体制を整備する必要があります

目標を達成するための指標 第 4 章計画における環境施策 一般廃棄物焼却量 ( 家庭 事業所 ) ごみ 資源物の総排出量 平成 27 年度 (2015 年度 ) までに平成 15 年度 (2003 年度 ) に比べ 30% 削減平成 27 年度 (2015 年度 ) までに平成 15 年度 (200

計画の策定にあたって 本計画は 廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第 6 条第 1 項の規定される網走市における一般廃棄物処理に関する基本計画です 網走市では 平成 4 年に策定した基本計画に基づき ごみの減量化の推進 リサイクルセンターや最終処分場を整備するとともに 平成 16 年度にはごみ処理の

(1) 住民は有料化をどう考えているか 循環型社会の形成に関する世論調査 ( 内閣府平成 13 年 ) ごみ問題にどの程度関心があるか 非常に関心がある (32) ある程度関心がある (58) あまり関心がない (8) まったく関心がない わからない (2) ごみの有料化 に対してどのように思うか

川口市環境基本計画 .indb

2 基本方針と数値目標基本的考え方を踏まえ, 資源循環型社会の形成に向けてごみ減量 リサイクルの施策を推進するためには, 基本方針と達成度を測る指標が必要です 本計画においては, 本市の過去の実績や今後の施策の展開をもとに, 数値目標を設定します (1) 基本方針 1 と数値目標 基本方針 1 家庭

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岸和田市分別収集計画

Ⅰ 家庭ごみ有料化の目的                                                         

目 次. 計画策定の意義 2. 基本的方針 3. 計画期間 4. 対象品目 5. 各年度における容器包装廃棄物の排出量見込み ( 第 8 条第 2 項第 号 ) 2 6. 容器包装廃棄物の排出の抑制のための方策に関する事項 ( 第 8 条第 2 項第 2 号 ) 3 7. 分別収集をするものとした容

Microsoft PowerPoint - H27清掃部(市民説明会第2段)1114.pptx

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1. 実施事業ごとにみた検証 検討 再構築にあたっては ごみ処理基本計画 ( 中間見直し ) に記載される実施事業ごとに実効性等を踏まえ (1) スケジュールの修正を要する実施事業 (2) 達成状況により目標値を改める実施事業 (3) 新たに取り組む実施事業 の 3 つに分け検証等を行いました (1

【資料2】答申概要(案)

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Microsoft Word 尾張東部基本計画.docx



熊野市ごみ減量化市民行動計画 目次 1 はじめに 1 (1) 計画策定の背景と趣旨 1 (2) 熊野市のめざす姿 2 2 ごみ処理の現状 3 3 ごみ処理の課題 4 4 熊野市ごみ減量化市民行動計画について 5 5 市民 事業者 市の役割 6 (1) 市民の役割 6 (2) 事業者の役割 7 (3)


第 4 回審議会 資料 4 H ごみ減量 資源化の目標について 1. 現行計画の目標達成状況と今後の予測 (1) 現行計画の目標達成状況現行計画の数値目標の内, 家庭系ごみ原単位目標は平成 29(2017) 年度の時点で既に平成 34(2022) 年度目標を達成しています 低下傾向にあ

第6章 その他ごみ処理に関し必要な事項

-- ごみの減量やリサイクルに関して あなたのご家庭で積極的に取り組んでいることは何ですか ( 複数回答 ) マイバックの利用 過剰な包装を断る 使い捨て商品は買わない 食べ残しを減らす 生ごみの水切り 生ごみ処理容器 ( コンポスト ) や電動式生ごみ処理機の活用 雑がみの分別 リサイクルショップ

平成26年度に向けた事務局案


< 目次 > Ⅰ さらなるごみの減量 資源化に向けた新たな施策の進め方 1 1 先行して実施する施策 1 2 引き続き検討していく施策 2 Ⅱ 先行して実施する施策の実施内容 3 1 ごみの減量 分別に関する広報 啓発の強化 3 2 ごみ収集回数の削減 5 Ⅲ 引き続き検討していく施策の検討項目 8

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目 次 頁 1 ごみ減量のための ちばルール の改正の背景及び意義 2 2 循環型社会形成推進基本法での 発生抑制 の位置付け 3 3 一般廃棄物 ( ごみ ) 処理基本計画での 発生抑制 の位置付け 3 4 第 1 ステップ 5 つの施策事業実績 4 5 ごみ減量のための ちばルール 6 (1)

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目 次 提言にあたって 1 1 本市のごみ処理の現状と課題 2 (1) これまでの取り組み (2) 現状 (3) 課題 2 今後の方向性 3 3 有料化によるごみ減量施策について 4 (1) 必要性 (2) 仕組み (3) 市民の合意形成 4 有料化以外のごみ減量施策について 5 (1) 広報 啓発

1 計画策定の意義 私たちが暮らす現代社会は これまで快適で潤いのある生活環境を築くため 大量生産 大量消費 大量廃棄という使い捨てのライフスタイルを恒常化させてきた それに伴い排出される廃棄物は 多様化 増大化を続けたため 処理場や処分場の確保は次第に困難になり 廃棄物処理を取り巻く環境は厳しくな

資料 4 平成 26 年報告書に提言された取組のうち 回収率目標達成アクションプラン以外の取組状況について 平成 29 年 12 月 4 日 経 済 産 業 省 環 境 省

札幌市一般廃棄物処理基本計画年次報告書

ツールへのデータ入力前にすべきこと 一般廃棄物処理に係るフロー図を作成 < 収集 : 直営 > < 直接搬入 > 粗大ごみ **t <A 破砕施設 : 直営 > <D 最終処分場 > 粗大ごみ **t 粗大ごみ **t 粗大ごみ **t 燃やすごみ **t アルミ缶 **t スチール缶 **t びん

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市町村における住民自治や住民参加、協働に関する取組状況調査

目 次 1 行動計画策定の趣旨 1 (1) 行動計画の目的 1 (2) 計画の位置づけ 1 (3) 基本方針 1 2 ごみ減量等の数値目標 2 (1) ごみ排出量の目標 2 (2) リサイクル目標 3 3 具体的施策の取り組みと実践内容 4 参考資料ごみ排出の現状整理 1 ごみ排出量等の推移 8 2

目 次 1 計画策定の目的 1P 2 平川市のごみの現状 2P 3 これからの課題 5P 4 ごみ減量 リサイクル目標 5P 5 市民 事業者 市の役割 6P 6 積極的な減量施策の推進 ( 行動計画 ) 重点施策 1 7P 重点施策 2 8P 重点施策 3 9P 7 その他参考資料 10P 2

設備立体図 リデュース 発生 排出抑制 リユース 再利用 1次熟成槽 リサイクル 予備混合機 再生利用 再資源化 発酵槽 生ごみ混合機 事務所 生ごみ混合機 機械設備 最大処理能力 設備概要 生ごみ 1 000kg 日 剪定枝 1 250kg 日 生ごみ混合機 1 軸混合型 2 670kg 日 発

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1 貴重な自然環境を継承するため 保全活動に取り組みます 指標目標の推移 指標目標 米代川やきみまち阪 風の松原などの豊かな自然を他に誇れると思う市民の割合 ( 市民意識調査 ) 松くい虫被害量 計画策定目標値 H20 年度 H21 年度 H22 年度 H23 年度 H24 年度 H19 年度 (H

目次 はじめに 1 ごみ減量化の取り組みについて 1 (1) 再資源化の推進 1 (2) 生ごみの減量化 堆肥化 2 (3) 事業系ごみの減量 2 (4) 環境教育 2 2 ごみの有料化の意義 3 (1) ごみ減量とリサイクル推進 3 (2) ごみ問題への意識向上と処理費用の負担の公平化 3 3 ご

施策の体系 本目標3 地域力と行政の連携がつくる人と地球に優しいまち179

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< 目次 > 飯山市の今後のごみ減量施策のあり方について答申 1 諮問書 ( 写し ) 6 答申資料編 7

社会的責任に関する円卓会議の役割と協働プロジェクト 1. 役割 本円卓会議の役割は 安全 安心で持続可能な経済社会を実現するために 多様な担い手が様々な課題を 協働の力 で解決するための協働戦略を策定し その実現に向けて行動することにあります この役割を果たすために 現在 以下の担い手の代表等が参加

都道府県の食品ロス削減の取組状況 1 47 都道府県全てから回答があった 平成 8 年度に食品ロス削減に関する取組を 行っている と回答したのは 4 自治体で 食品ロス削減施策に関する予算が ある と回答したのは 5 自治体であった 平成 7 年度の調査結果と比較するといずれも増加している 食品ロス

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福井県建設リサイクルガイドライン 第 1. 目的資源の有効な利用の確保および建設副産物の適正な処理を図るためには 建設資材の開発 製造から土木構造物や建築物等の設計 建設資材の選択 分別解体等を含む建設工事の施工 建設廃棄物の廃棄等に至る各段階において 建設副産物の排出の抑制 建設資材の再使用および

平成 27 年度第 3 回秦野市廃棄物対策審議会概要 1 日時 平成 27 年 12 月 18 日 ( 金 ) 午後 6 時 ~ 午後 7 時 30 分 2 場所 秦野市役所本庁舎 3 階講堂 3 出席者 12 名 ( 欠席者 2 名 ) 東海大学教養学部人間環境学科特任教授 原田一郎氏 東海大学教

教務厚生常任委員会行政視察報告書 1. 視察期間 平成 26 年 10 月 14 日 ( 火 ) から 10 月 16 日 ( 木 ) まで 2. 視察事項 ( 視察地 ) 及び選定理由 (1) 幼保一体化施設 コロポックルの森 について ( 北海道登別市 ) 登別市では 新たに建設する市立保育所を

家庭ごみ ( もえるごみ 粗大ごみ ) の有料化について ( 基本的な考え方 ) はじめに物の豊かさや人々の生活レベルが向上するにつれ ごみの種類や質も非常に多様化し ごみ量の増加や分別の徹底などにより ごみ処理費用に要する経費は年々増加しております また 地球温暖化や資源の枯渇などの問題と相まって

2 平成 29 年度の振返り 取組実績 (DO) ( 施策 28 ごみの減量と適正処理 ) 施策の成果向上に向けた主な取組実績 ( 基本的取組別に記載 ) R 推進によるごみの減量市報, 広報誌 ザ リサイクル, 出前講座等, 様々な媒体 機会を活用して, 市民や事業者への効果的なごみ減

3Rエコポイントシステム促進のためのガイドライン

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目 次 1. 家庭ごみの有料化について 1 (1) 家庭ごみ有料化制度とは (2) なぜ今有料化を導入するのか (3) 家庭ごみを有料化する目的 2. 家庭ごみ有料化制度について 3 (1) 対象となるごみ (2) 負担軽減措置 (3) 有料化の方法 (4) 手数料の料金体系 (5) 指定ごみ袋の種

目次 はじめに 1 ごみ減量化の取り組みについて 1 (1) 再資源化の推進 1 (2) 生ごみの減量化 堆肥化 2 (3) 事業系ごみの減量 2 (4) 環境教育 2 2 ごみ有料化の意義 3 (1) ごみ減量とリサイクル推進 3 (2) ごみ問題への意識向上と処理費用負担の公平化 3 3 ごみ有

第 3 次十和田市ごみ減量行動計画 平成 29 年度 ~ 平成 31 年度 平成 29 年 10 月 十和田市

常磐町内会説明会 会議要旨

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イ類似団体の状況 法定上限数 抜粋 30 人 ( 人口 8~ 10 万人 ) 34 人 ( 人口 10~ 14 万人 ) 定数が定数を減員の状況法定市数法定上限人2人3人4人5人6人7人8人9人上限数数より減員1と同じ (14.8%) 9 (23.1%) 10 人11 人以上 23

提案仕様書

浜田市事務事業の外部化 ( 民間委託等 ) に関する指針 の 策定について 平成 25 年 5 月浜田市行財政改革推進本部 浜田市では 平成 17 年 10 月に市町村合併を行い 平成 18 年 2 月に 浜田市行財政改革大綱 を策定して 平成 22 年度までの 5 年間で改革に取り組んできました

施策名平成 30 年度施策マネジメントシート2 ( 平成 29 年度目標達成度評価 ) 7 4 開かれた議会運営の推進 3 基本計画期間で解決すべき施策の課題 ( 総合計画書より ) 市民への議会広報活動の充実を図るため 分かりやすい議会だよりの作成を行う必要がある インターネットを利用した本会議の

Microsoft Word - あきる野市一般廃棄物処理基本計画 .doc

ごみ減量化 資源化に関する 市民アンケート結果 ( 項目別分析 ) 平成 27 年 (2015 年 )12 月 資源循環部

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Ⅰ. 前回 (12 月 1 日開催第 43 回 ) の意見等の集約について [ ごみ減量を進めるにあたってのテーマの設定 ] 減量施策全体をまとめる大阪らしいテーマが必要である 次世代に引き継げるようなもの( 美しい環境など?) をごみ減量施策の目標とすべきである [ 施策の実施単位 ] 施策の 実

地方消費者行政強化作戦 への対応どこに住んでいても質の高い相談 救済を受けられる地域体制を整備し 消費者の安全 安心を確保するため 平成 29 年度までに 地方消費者行政強化作戦 の完全達成を目指す < 政策目標 1> 相談体制の空白地域の解消 全ての市町村に消費生活相談窓口が設置されており 目標を

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ごみ焼却施設の用地設定

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2. 池田市にせまる ごみ問題 (1) 市民の協力 と 制度の導入 でごみ減量に成果 池田市では 持続可能な循環型社会をめざし 市民の協力のもと様々な施策を進めてきました 平成 15 年度の審議会第 1 次答申では ごみの有料化策が示され ごみ指定袋制度の導入やトレイなどの資源分別品目を増やすなど

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1 経過及び趣旨平成 20 年 3 月に策定された 湘南東ブロックごみ処理広域化実施計画 の基本方針として リサイクル推進型 +バイオガス利用 ( 残渣焼却 ) 最終処分場負荷軽減型 のごみ処理システムの構築があり バイオガス化施設導入の調査 検討を進めてきました バイオガス化施設導入の検証にあたっ

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はじめに

計画の今後の方向性

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女性の活躍推進に向けた公共調達及び補助金の活用に関する取組指針について

社会・環境コミュニケーションレポート2008

平成13年度 常任・特別委員長会議名簿

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様式第二号の八 ( 第八条の四の五関係 ) ( 第 1 面 ) 産業廃棄物処理計画書 令和元年 5 月 30 日 松山市長殿 提出者 住所 広島市中区中町 8 番 6 号 氏名 株式会社フジタ 広島支店 執行役員支店長安東則好 ( 法人にあっては 名称及び代表者の氏名 ) 電話番号

参考資料6 容器包装3Rに関する消費者意識調査 調査レポート

平成 18 年 11 月 6 日 龍ケ崎市長串田武久殿 龍ケ崎市廃棄物減量等推進審議会 会長古井恒 家庭系ごみ有料化に係る基本方針について ( 答申 ) 平成 18 年 2 月 16 日付け龍環第 99 号で諮問のあった龍ケ崎市の家庭系ごみ有料化に 係る基本方針である 循環型社会の形成に向けて 家庭

平成 27 年度一般廃棄物処理等の概要 出典 : 一般廃棄物処理事業実態調査 < 平成 27 年度実績 > ( 環境省大臣官房廃棄物 リサイクル対策部廃棄物対策課 )

1. はじめに 本格的な地方分権の時代を迎え 市民に最も身近な地方自治体は 市民ニーズに応じた政策を自ら意志決定し それを自己責任の下に実行することがこれまで以上に求められており 地方自治体の果たすべき役割や地方自治体に寄せられる期待は ますます大きくなっています このような市民からの期待に応えるた

2R修正

Microsoft PowerPoint 崎田委員

Transcription:

ごみの減量対策を効果的にすすめる ための政策提言 平成 30 年 12 月 茅ヶ崎市議会環境厚生常任委員会 - 1 -

目次 1. はじめに P1 2. 政策提言内容 P2 3. 具体的提案 P3 4. 参考資料 P6

1. はじめに ごみの問題は 私たち市民生活に最も身近な問題であると同時に その減量化の課題は いまや一地域の廃棄物処理の枠を超え 循環型社会の形成という地球規模の問題として考 えなければならない時代になった マイクロプラスチックによる海洋汚染や 途上国の環 境破壊や食糧不足の上に成り立つ大量消費等に対応し 国内外では 使い捨てプラスチッ クの使用規制や食品ロス削減へ具体的な歩みを始めている 茅ヶ崎市では 平成 25 年度から平成 34 年度まで 10 年間の一般廃棄物処理基本計画 を策定し 計画の中間年である平成 30 年 3 月に計画の見直しを行った 4R を提唱し ごみの減量化 資源化に取り組んでいるが 中間年の評価では 市民一人一日当たりのご みの排出量は 目標を達成したものの 資源物を除く排出量では 目標を達成できていな い 行政の分析によると 市民に分別意識が十分に浸透していないというのがその大きな 要因とされているが 意識はあっても分かりやすい分別方法が市民に周知されていないた め 弛みなく周知を図るべきである 一方 計画の重点検討施策として 家庭ごみの有料化が挙げられ 先進自治体事例の研 究に着手している 本委員会では 平成 29 年 6 月より ごみの減量対策を効果的にすすめるために を政 策討議のテーマとし 減量化の取組を中心に 調査 研究 委員間討議 執行部との意見 聴取 意見交換及び先進自治体への視察を行ってきた その成果として 早急に取り組む べき施策から中長期的に検討を進めるべき課題まで 次のとおり提言を行うものである - 1 -

2. 政策提言内容 1 家庭ごみの有料化を実施する前に 市民 事業者 行政が一体となり さらなる減量化に取り組むこと 2 循環型社会に向けて 市民への意識啓発を行い 効果のある具体的な 方法を実施すること 3 戸別収集の実施について具体的に検討すること 4 ごみ処理経費の削減を図ること 5 広域連携を視野に入れた効果的なごみ焼却灰処理を検討すること - 2 -

3. 具体的提案 1 家庭ごみの有料化を実施する前に 市民 事業者 行政が一体となり さらなる減量化に取り組むこと市民一人当たりのごみ排出量や事業系ごみの排出量などの数値目標を明確に設定し その目標に向けて 茅ヶ崎市全体で下記に示すような減量対策に早急に取り組むべきである (1) 雑紙の分別強化 1 収集できるものとできないものを具体的に示した市民へのPRの実施 ( 広報等 ) 2 環境指導員への具体的な支援など 分別強化が浸透する仕組みづくり 3 雑がみ袋 の配布 (2) 生ごみの減量 ( 厨芥類の削減及び生ごみの水切り ) 強化 1 補助金対象として 生ごみを消滅させる処理器 (( 例 ) キエーロ ( スリム 小型 )) の導入 2 生ごみの水切り推奨 ( 水切り袋や水切りグッズの配布 ) (3) 食品ロスの解消への取組の検討 (4) 剪定枝の資源化の検討 (5) 事業者の廃棄物減量計画の実施 2 循環型社会に向けて 市民への意識啓発を行い 効果のある具体的な方法を実施することごみ減量のためには 排出当事者である市民 事業者の協力は必要不可欠である そのために 自治体として情報提供 啓発活動を効果的に行うことは必須である 以下 具体的に例示をする (1)4R の周知 4R とは何かを 子どもから高齢者まで 誰にでも分かりやすく かつ 具体的に絵 などを使用したリーフ等を配布し 周知を図る - 3 -

リフューズ (Refuse) いらないものを買わない 断る リデュース (Reduce) ごみの排出を抑制する リユース (Reuse) 繰り返し使う リサイクル (Recycle) 資源として再生利用する (2) ごみ減量イベントの開催 ごみ減量ファミリー 親子イベントの広告 検証 啓発品の配布 ( 雑がみ袋 水切り グッズ等 ) (3) マイバッグ運動の改めての強化 レジ袋削減 (4) ごみ減量協力店 協力企業の認定 1 資源物回収協力店舗 過剰包装削減運動など先進的取り組み事業者の認定 2 シール表示 公表 (5) 排出量の目標値 本市の現状の数値 先進自治体の数値を周知し 具体的な意識付 けを図る ( 例 ) 1 世帯 1 日じゃがいも 1 個分の削減を! ごみ減量ファミリー運動の推進 等 3 戸別収集の実施について具体的に検討すること高齢化等により集積場所までごみを出すことが困難になっていることや 集積場所を巡るトラブルなどで戸別収集への要望が高まっている また 戸別収集はごみの減量にも効果的であることが実証され ごみの減量化のためにも戸別収集の実施について具体的に検討すべきである (1) 早期実現に向けた具体的な体制の整備をする (2) モデル地区での試行実施をする 4 ごみ処理経費の削減を図ること 今後 急速な人口減少と高齢化に直面し 税収が落ち込み 財源不足が予測される中 - 4 -

で 歳出削減による財政健全化の取組は避けられない そのために行政事務を効率的 効果的に運営することが求められている 新しい公共の理念の元に 市民 事業者 行政が協働し 外部委託や民営化を進めるとともに コスト削減を意識した適正な行政運営を確保する必要がある (1) 環境省の一般廃棄物会計基準の導入の検討 1 コスト管理の適正化と市民への分かりやすい経費の開示が可能となる (2) 収集業務の改善 1 資源物業務委託における効率化 適正化による委託料算出の見直し 2 収集運搬方法の見直し ( 複数資源の回収 資源回収ボックス設置手順等の改訂 収集車両の改良等 ) 3 直営の必要性についての検討 4 収集業務改善の取組と評価 (3) 民間委託による効率化と効果の試算 1 財源の有効活用として民間の経営手法の活用による経費の縮小 2 事務処理の効率化として柔軟な勤務形態での対応が不可欠 3 事務の高度化として情報 知識 技術など専門的で迅速 的確な業務遂行が可能 5 広域連携を視野に入れた効果的なごみ焼却灰処理を検討することプラズマ バーナ溶融などや 焼成 さらには次世代対応として焼却処理設備内で資源化処理する技術など 焼却灰処理技術は多岐にわたる これらの技術を研究し 最も効率が良く 安価で安全な方法を選択することが必要である (1) 現在 他市工場で処理を委託している 溶融スラグ施設 のイニシャルコスト及び ランニングコスト等について調査 研究し 事業化について検討すること (2) 溶融スラグ処理以外にも 前述した炭化処理 安価な薬剤混合による不溶化処理等もあり その他の技術を含め 市単独事業として困難であれば 近隣市町との広域連携による対応を視野に入れた対応策を検討すること この場合 民間委託による焼却灰リサイクル製品の市場流通及び 全庁的にリサイクル製品の販売促進の手法 ( かながわリサイクル製品認定制度の活用等 ) についても併せて検討する必要がある - 5 -

(3) 広域連携により ごみ焼却灰のエコセメント化による全量リサイクルの事例もあ ることから 視点を変えて 広域連携の可能性について模索すること 4. 参考資料 環境厚生常任委員会では 政策提言に向けて 次のように調査研究活動に取り組んできた 日にち活動内容 平成 29 年 6 月 20 日 調査 研究テーマを ごみの減量対策を効果的にすすめるために に決定 6 月 20 日 7 月 10 日 7 月 21 日 環境厚生常任委員意見聴取 意見交換会を開催 資源循環課及び環境事業センターと本市のごみ対策の現状と取組についてヒアリング及び意見交換 具体的な今後の方向性等について協議 先進事例の調査結果の報告及び協議 8 月 16 日 8 月 16 日神奈川県藤沢市を行政視察 8 月 16 日神奈川県鎌倉市を行政視察 先進自治体の行政視察先の決定 テーマ : ごみ有料化 戸別収集実施後の効果についてテーマ : ごみ有料化 戸別収集に向けての取組の経緯及び有料化後の現状と課題について 8 月 17 日 行政視察の振り返り及び今後の取組について 9 月 6 日 各委員による先進事例の紹介及び協議 9 月 25 日 10 月 23 日 11 月 17 日 環境厚生常任委員意見聴取 意見交換会を開催 資源循環課と本市のごみ対策の現状と取組についてヒアリング及び意見交換 前回の振り返り及び今後の方向性等の協議 先進事例の調査結果の報告及び協議 - 6 -

日にち活動内容 11 月 17 日 12 月 6 日 12 月 12 日 先進自治体の行政視察先の決定 行政視察及び市民との意見交換会の実施について 市民との意見交換会の実施の決定 12 月 12 日 行政視察及び市民との意見交換会の実施について 12 月 20 日愛知県名古屋市を行政視察 12 月 21 日静岡県浜松市を行政視察 12 月 22 日静岡県藤枝市を行政視察 12 月 22 日静岡県掛川市を行政視察 平成 30 年 1 月 5 日 テーマ : ごみ減量対策の取組について ごみ非常事態宣言 後 2 年間で 23% 削減した取組と現状について テーマ : ごみ減量対策の取組についてごみ排出量の抑制及びリサイクル率の向上の方法について テーマ : ごみ減量対策の取組について有料化を実施せずに いかにしてごみの排出量を抑えているかについて テーマ : ごみ減量対策の取組についてごみ有料化前の取組と有料化後の取組及びその効果と現状について 行政視察の振り返り及び今後の方向性 市民との意見交換会についての協議 1 月 19 日 市民との意見交換会についての協議 1 月 26 日全員協議会を開催全議員へ中間報告及び意見交換 1 月 26 日 市民との意見交換会についての協議 1 月 28 日意見交換会を開催 本市のごみ対策について市民との意見交換会を実施 2 月 7 日 市民との意見交換会の振り返り及び今後の取組の方向性についての協議 - 7 -

日にち活動内容 2 月 7 日 3 月 8 日 3 月 14 日 3 月 23 日 資源循環課及び環境事業センターと一般廃棄物処理の現状及び今後の方向性について質疑応答 意見交換及び委員間討議 政策提言に向けての協議 政策提言に向けての協議 政策提言に向けての協議 4 月 6 日 4 月 23 日 5 月 1 日 5 月 17 日富山県糸魚川市を行政視察 政策提言に向けての協議 資源循環課及び環境事業センターとごみ処理に関する課題及び今後の取組について質疑応答 意見交換及び委員間討議並びに先進自治体の行政視察先の決定 行政視察及び政策提言の素案の作成に向けての協議 テーマ : 糸魚川市の次期ごみ処理施設基本設計について 5 月 24 日 行政視察の振り返り及び政策提言の素案の作成に向けての協議 6 月 21 日 7 月 12 日東京都三鷹市を行政視察 7 月 12 日東京都東久留米市を行政視察 行政視察及び政策提言の素案の作成に向けての協議 テーマ : ごみ改革の取組について減量対策の取組について有料化 戸別収集のメリット デメリットについて広域連携の取組についてテーマ : ごみ改革の取組について減量対策の取組について有料化 戸別収集のメリット デメリットについて広域連携の取組について - 8 -

日にち活動内容 7 月 17 日ホノルル市議会議長との意見交換会を開催 ホノルル市及び本市のごみ対策の取組 課題等の共通点 相違点について協議 7 月 20 日 行政視察の振り返り及び政策提言の素案の作成に向けての協議 8 月 6 日 9 月 20 日 9 月 20 日 環境厚生常任委員意見聴取 意見交換会を開催 10 月 14 日意見交換会を開催 政策提言の素案についての討議 資源循環課及び環境事業センターと本市のごみ対策の現状と取組についてヒアリング及び意見交換 政策提言の素案についての討議及び市民との意見交換会についての協議 政策提言の素案について市民との意見交換会を実施 10 月 22 日 11 月 1 日 市民との意見交換会の振り返り及び政策提言の素案についての討議 政策提言の素案についての討議 決定 11 月 19 日全員協議会を開催全議員へ政策提言 ( 素案 ) の説明及び意見交換 11 月 19 日政策提言を議長へ報告 - 9 -