789 ノート シンチレーションカメラの感度均一性がアーチファクト発生に及ぼす影響 : シミュレーションを用いた検証 論文受付 2017 年 11 月 20 日 1, 2 松友紀和 1, 2 山本智朗 1 佐藤英介 論文受理 2018 年 4 月 30 日 Code No. 922 1 杏林大学保健学部診療放射線技術学科 2 杏林大学大学院保健学研究科 緒言体内に投与された放射性医薬品から放出されたガンマ線は, シンチレータとの相互作用により光信号となり, 光電子増倍管 (photomultiplier tube: PMT) で電気信号に変換された後に画像化される 1). この PMT は, 一般的なアンガ型シンチレーションカメラで 1 検出器あたり 60 本程度使用されており, 光信号を変換して増幅させるだけでなく, シンチレータ面のどの位置にガンマ線が入射し, 発光したのか, 位置を同定する役割をもっている. そのため,PMT の出力 ( 感度 ) にばらつきが生じると検出器内の均一性が低下し, プラナ画像や single-photon emission computed tomography (SPECT) 画像に欠損様やリング状のアーチファクトを発生させるため 2), 定期的な均一補正データの取得や日常点検および定期点検として検出器と SPECT 画像の均一性を確認する必要がある. シンチレーションカメラの保守点検は, 社団法人日本画像医療システム工業会規格 ガンマカメラの性能の保守点検基準 JESRA X-0067*C -2017 3) で定められており, コリメータを装着しない固有均一性については, 毎月測定を行い, 積分均一性および微分均一性が仕様値の 1.5 倍以内になっていることを確認するとしている. しかし, コリメータを装着したプラナ画像と SPECT 画像の均一性については, 目視でアーチファ Influence of Scintillation Camera Uniformity on Artifact Generation: A Simulation Study Norikazu Matsutomo, 1, 2* Tomoaki Yamamoto, 1, 2 and Eisuke Sato 1 1 Department of Medical Radiological Technology, Faculty of Health Sciences, Kyorin University 2 Faculty of Health Sciences, Graduate School of Health Sciences, Kyorin University Received November 20, 2017; Revision accepted April 30, 2018 Code No. 922 Summary Purpose: Non-uniformity of a scintillation camera can result in artifacts on planar, projection, and singlephoton emission computed tomography (SPECT) images. The purpose of this study was to evaluate the effect of field uniformity on artifact generation. Methods: Using a simulation phantom, we investigated the relationship between non-uniformity of the image and artifacts on planar, projection, and SPECT images. All the nonuniformity images were generated by decreasing the photomultiplier tube sensitivity ranging from 0% to 10%. Quantitative analysis was performed using integral and differential uniformity. We also visually assessed artifact magnitude. Results: Integral and differential uniformity increased with decreasing the photomultiplier tube sensitivity and tended to be higher in SPECT images compared with planar and projection images. For visual assessment, mean scores in SPECT images were higher than in planar and projection images for artifact detection. Conclusions: Our results indicated that decreasing field uniformity is expected to produce artifacts in planar and SPECT images. Also, SPECT images require very high-field uniformity. Key words: artifacts, scintillation camera, quality control, field uniformity, single-photon emission computed tomography (SPECT) *Proceeding author Vol. 74 No. 8 Aug 2018
790 a b Fig. 1 Image examples of the myocardial phantom. Upper panel shows projection images. Lower panel shows SPECT images. (a) Non-corrected, (b) Post-corrected. The artifact was observed on non-corrected SPECT image (arrows). クトがないことを確認するとされており, 明確かつ数値的な判定基準はない. また, 検出器の感度均一性とアーチファクトとの関連性は広く知られているものの 4~6), 感度均一性がどの程度低下するとアーチファクトが発生するか, また認識可能であるか, われわれの知る限り数値的に評価したデータは存在しない. Figure 1 にプロジェクション画像ではアーチファクトを認識することができず,SPECT 画像の異常から検出器の感度不均一を指摘しえた自験例 ( ファントムデータ ) を示す. このときの検出器の uniformity( 積分均一性 ) は,7.7% と装置メーカの推奨値 (5% 以下 ) を上回っていた. 検出器の均一補正データを再取得してから撮像を行った画像と比較すると,SPECT 画像では, その違いが明らかであるが, プロジェクション画像で違いを指摘するのは困難であることがわかる. このように検出器の感度均一性とアーチファクト発生の関係は直線的または相補的ではない可能性が考えられる. 本研究の目的は, 検出器の感度均一性とアーチファクト発生の関係を数値的かつ視覚的に明らかにすることである. われわれは, シミュレーションを用いて, 検出器の感度均一性を変化させた画像を作成し, アーチファクトの発生を物理評価と視覚評価から検証した. 1. 方法 1-1 使用機器シミュレーションデータの作成は, 汎用パーソナルコンピュータと核医学画像処理解析ソフトウエアパッケージ Prominence Processor Version 3.1( 核医学画像 処理技術カンファレンス ) 7) で行った. 使用した汎用パーソナルコンピュータは HP Pavilion 570(Hewlett- Packard Company) で,operating system は Windows 10, プロセッサは Intel Core i7, 実装メモリは 8 GB である. また, 解析には Prominence Processor Version 3.1 および,Daemon Research Image Processor Ver 3.01( 富士フイルム RI ファーマ社 ) を使用した. 1-2 ファントムデータの作成作成したファントムデータは, 面ファントムと円柱ファントムで, 面ファントムはプラナ画像, 円柱ファントムはプロジェクション画像と SPECT 画像の評価に使用した. 各ファントムの構造を Fig. 2 に示す. 核種は 99m Tc, プラナ画像のマトリクスサイズは 256 256 で, ピクセルサイズは 0.5 0.5 mm 2, 収集カウントは 1 M カウントとした.SPECT 画像のマトリクスサイズは 128 128, ピクセルサイズは 2.0 2.0 mm 2, 収集カウントは,1 ピクセルあたり 50 カウントとし, 99m Tcの水に対する散乱線と線減弱係数 (0.15 cm 1 ) を付加してプロジェクション画像を作成した. コリメータ条件は低エネルギー高分解能型で, 総合空間分解能がコリメータ表面から 100 mm の距離で full width at half maximum が 7.9 mm となるように計算した. SPECT 画像再構成は filtered back projection 法で行い, 画像再構成フィルタに ramp フィルタ, 前処理フィルタに遮断周波数 0.48 cycles/cm, 次数 8 のバターワースフィルタを使用した. 遮断周波数は, 総合空間分解能からサンプリング定理を用いて算出した. 日本放射線技術学会雑誌
791 a b Fig. 2 Schematic of simulation phantoms. (a) Flood, (b) Cylindrical phantom a b c d Fig. 3 Generation of non-uniformity correction maps. Decreased sensitivity: (a) 0%, (b) 5%, (c) 10%, (d) the arrangement of the photomultiplier tubes (PMTs). We decreased the sensitivity of PMTs represented by a gray circle. また, 散乱線補正には triple energy window 法 8) を, 減弱補正には Chang 法 9) ( 閾値法, 線減弱係数 0.15 cm 1 ) を用いた. 1-3 感度均一性を変化させた画像の作成検出器の感度均一性を変化させた画像は, Prominence Processor のʠgeneration of uniformity dataʡとʠuniformity correctionʡを用いて作成した. ʠgeneration of uniformity dataʡは,pmt の感度を低下させた補正データ ( 不均一マップ ) の作成に,ʠuniformity correctionʡは, 作成した不均一マップを用いて画像に均一補正を行う処理に使用した. 検出器の感度均一性を低下させる要因の一つとして, 個々の PMT の感度が異なることが挙げられる. 本研究では, この状態をシミュレーションするため, 49 個の PMT に対して,15 個の PMT の感度を段階的に低下させ, 感度均一性を低下させた補正データ ( 不均一マップ ) を作成した.PMT の感度は, 感度低下がない場合を 1.0 とし,0.01 間隔で 0.9 まで変化させた. 本研究では, この PMT の感度低下を感度低下率 (decreased sensitivity,0 10%) と定義した. 次に, この不均一マップを方法 1-2 で作成したプラナ画像とプロジェクション画像に乗算して均一性を変化させた画像を作成した. 感度を低下させた PMT の配置と作成した不均一マップを Fig. 3 に示す. 1-4 評価項目 1-4-1 積分均一性と微分均一性の変化感度均一性が画像に与える影響は, 各画像の均一部にそれぞれ関心領域 (region of interest: ROI) を設定し (Fig. 4), 積分均一性 (integral uniformity) と微分均一性 (differential uniformity) から評価した.ROI サイズは, ファントムサイズの 80% 程度となるよう設定した. 積分均一性と微分均一性は式 1 から算出し, 微分均一性は 5 ピクセル単位での最大値と最小値から最大偏差を 1 ピクセルずつずらして計算し, 算出したすべての均一性の最大値とした 10). 最大値 最小値積分均一性, 微分均一性 (1) 最大値 最小値なお, プロジェクション画像と SPECT 画像の均一性測定については日本画像医療システム工業会規格で定められていないが, プラナ画像との対比を行うため JESRA X-0051*C -2017 に準じて評価した. 1-4-2 アーチファクトの視認性アーチファクトの視認性は, 核医学検査業務に従事する核医学専門技師 13 名 ( 経験年数 :9±4 年, 最長 : 15 年, 最短 :5 年 ) による視覚評価 ( 視覚スコアリング ) で行った. 画像を表示するカラールックアップテーブルは Black & White, 表示ウインドウレベルは, 下限値を 0%, 上限値を 100% で固定した. 視覚スコアリ Vol. 74 No. 8 Aug 2018
792 a b c Fig. 4 Regions of interest (ROIs) setting for evaluation of uniformity. (a) Planar, (b) projection, (c) SPECT images ングの基準は, アーチファクトが認識可能な場合は 2 点, 認識可能だが他のノイズとの区別が困難な場合は 1 点, 認識不可能な場合は 0 点とした. なお, 画像表示は観察者ごとランダムに行い, アーチファクトの種類や感度を低下させた PMT の本数, 配置などの事前情報は非公開として観察者実験を行った. また, 観察者実験を実施するにあたり, 倫理委員会への承認を行い, 観察者全員から事前にインフォームド コンセントを取得し, 観察者の個人情報が特定できないように匿名化を行った. 2. 結果 2-1 積分均一性と微分均一性の変化各画像について積分均一性と微分均一性の変化を Fig. 5 に示す. プラナ画像では, 感度低下率を高くすることで積分均一性と微分均一性はわずかに高値を示す傾向にあった (Fig. 5a). 感度低下がない場合の積分均一性は 9.3%, 微分均一性は 7.1% となり, 感度低下率を 5% とした場合の積分均一性は 9.8%, 微分均一性は 7.8% となった. プロジェクション画像について感度低下率を変化させても積分均一性と微分均一性に大きな変化は認められなかった (Fig. 5b). 感度低下がない場合の積分均一性は 17.8%, 微分均一性は 14.3% となり, 感度低下率を 5% とした場合の積分均一性は 18.9%, 微分均一性は 13.7% となった. 一方,SPECT 画像では, 感度低下率が 2% 以上になることで積分均一性と微分均一性は急激に増大した (Fig. 5c). 感度低下がない場合の積分均一性は 17.2%, 微分均一性は 16.0% となり, 感度低下率を 5% とした場合の積分均一性は 33.0%, 微分均一性は 27.0% となった. 2-2 視認性視覚スコアリングの結果を Fig. 6 に示す. すべての画像で感度低下率の増加とともに視覚スコアは高値 を示した. 観察者の半数が アーチファクトを認識可能だが他のノイズとの区別が困難 と判定し, 残り半数が 認識不可能 と判定した場合, 視覚スコアは 0.5 となる. プラナ画像で視覚スコアが 0.5 以上となる感度低下率は 4% 以上で, すべての観察者がアーチファクトを認識可能と判定できた感度低下率は 10% であった (Fig. 6a). プロジェクション画像について視覚スコアが 0.5 以上となる感度低下率は 6% 以上であったが, プロジェクション画像では完全にアーチファクトを認識することができなかった (Fig. 6b). 一方,SPECT 画像について, 視覚スコアが 0.5 以上となる感度低下率は 2% 以上で, 感度低下率が 5% 以上になることですべての観察者がアーチファクトを識別可能と判定した (Fig. 6c). Figure 7 に視覚スコアリングに使用した画像の一例を示す. プラナ画像では, 感度低下率を高くすることで欠損様のアーチファクトが確認できる. 一方, プロジェクション画像では, 感度低下率を高くしてもアーチファクトの発生ははっきりとしない. しかし, SPECT 画像では, 感度低下率が高くなることで画像中心とその周囲にリングアーチファクトが発生しており, プロジェクション画像よりもアーチファクトの発生を鋭敏に捉えていることがわかる. 3. 考察検出器の感度均一性が核医学画像の画質に与える影響は大きく, 感度均一性が低下することで画像に欠損様やリング状のアーチファクトが生じる. そのため, 画像の均一性の確認は装置の品質管理を行ううえで必須項目となっているが, 目視評価が主であるため, その精度は観察者の経験に大きく依存する. これまで, 感度均一性とアーチファクトの関連性についていくつか報告されている 11, 12) ものの, アーチファクトの発生を定量的かつ視覚的に評価した研究はない. 本研究では, シミュレーションを用いて PMT の感度を段階的 日本放射線技術学会雑誌
793 a b c Fig. 5 Variation in integral and differential uniformity as a function of decreased sensitivity. (a) Planar, (b) Projection, (c) SPECT images SPECT images are highly sensitive to changes in decreased sensitivity. に低下させて検出器の感度不均一を再現し, アーチファクト発生との関係を評価した. その結果, 先行研究と同様に PMT の感度低下がアーチファクトを発生させることを再確認できた. また,PMT の感度低下率を変化させた結果, 感度低下率が 2% 以上になることでアーチファクトの発生を認識でき, 特に SPECT 画像が検出器の不均一性を鋭敏に反映することを示した. プラナ画像では, 感度低下率を高くすることで積分均一性と微分均一性は高値を示す傾向にあったが, その変化はわずかであった. ガンマカメラの性能の保守点検基準 3) では, 固有均一性の保守基準値を積分均一性, 微分均一性ともに仕様値の 1.5 倍以内と定められている. 本研究では, コリメータを装着した均一性を評価しているため単純な比較は困難であるが, 積分均一性と微分均一性の評価のみでは装置の異常を検出できない可能性が考えられる. 一方, プラナ画像のアーチファクトを視覚的に評価した結果, 観察者の半数が アーチファクトを認識できる感度低下率は 4% 以上であった. これは前述した固有均一性の保守基準値をカバーできる範囲であり, 目視による均一性評価の利便性と有効性を示していると考える. 本研究は PMT の配置と本数を固定して感度のみを低下させた極めて限定的な状況を想定しているが, 目視による均一性の確認は始業時の点検項目となっており, 機器の異常を知る手段として重要であることが示されたと考える. プロジェクション画像の評価では, 感度低下率を高くしても積分均一性と微分均一性に変化は認められなかった. また, 視覚評価においてもアーチファクトを認識できる感度低下率は 6% 以上とプラナ画像よりも高くなった. 一般にプロジェクション画像は短時間で撮像されるため, 統計ノイズが多く含まれる. 本研究で使用したプラナ画像とプロジェクション画像の収集カウントから統計ノイズ量を考えると, プロジェクション画像の統計ノイズ量は非常に多いことがわか Vol. 74 No. 8 Aug 2018
794 a b c Fig. 6 Correlation between visual assessment scores and decreased sensitivity. (a) Planar, (b) Projection, (c) SPECT images る. そのため, プロジェクション画像では積分均一性と微分均一性の変化が乏しく, 視認性も低下したと考える 13). 一方,SPECT 画像では, 感度低下率 2% 以上で積分均一性と微分均一性が急激に増加し, アーチファクトの認識も可能であった.SPECT 画像は,360 度方向のプロジェクション画像を逆投影することで作成される. すなわち, 全プロジェクション画像の信号 ( アーチファクト ) が SPECT 画像に伝達されたため, わずかな感度の低下でもアーチファクトとして現れたと考える. また, 本研究では画像再構成時にノイズ除去を目的にバターワースフィルタを使用した. このバターワースフィルタによりノイズ成分が除去されたため, アーチファクトの認識が容易になった可能性も考えられる. 現在, さまざまなガイドラインで撮像中の体動やアーチファクトの有無を確認するため, SPECT 撮像後にプロジェクション画像をシネモードやサイノグラムで観察することが推奨されている 14~16). しかし, 本研究の結果から, プロジェクショ ン画像のみの観察ではアーチファクトを十分に認識できない可能性が示された. 診療に適した画像を提供することは診療放射線技師の責務であり,SPECT 撮像を行った際には, 正しい画像が得られているかプロジェクション画像のみならず SPECT 画像についても確認を行う必要がある. 検出器の感度均一性を変化させてアーチファクトの発生を評価した結果, 感度低下率が 2% 以上になることで SPECT 画像にアーチファクトが発生した.Iida らは,12 施設で均一な円柱ファントムを撮像した結果, 複数の施設で SPECT 画像に不均一が生じたと報告している 17).SPECT 画像の均一性に影響を与える因子はさまざまであるが, 先行研究と同様に感度均一性の低下は画像にアーチファクトを生じさせるため, 日常点検と定期点検が重要であると考える. 本研究では, 感度均一性の影響を数値的に検証するためにシミュレーションデータを用いた. そのため, 実際の装置で起こりうるすべての異常や使用頻度, 経 日本放射線技術学会雑誌
795 Fig. 7 Visibility of image artifacts on each image. Upper panel shows planar images. Middle and lower panels show projection and SPECT images, respectively. 年変化, 気温, 湿度などを考慮できていない. また, PMT の本数はソフトウエアの関係上, 一般的に使用されている本数より少ない数でシミュレーションを行った. しかし, 画像を作成する際の有効視野をカバーしており, 相対的な PMT の感度低下をシミュレーションしているため, 本数の違いによる影響は少ないと考える. シミュレーションから得られた感度低下がないプラナ画像の均一性は, 一般的なシンチレーションカメラよりも高値を示した. これはコリメータを加味していること, 散乱線成分を十分考慮できていないことなどが要因として考えられるが, 感度均一性の影響を相対的に評価しているため大きな問題にならないと考える. 加えて, 対象とした核種は 99m Tc のみであり, エネルギーピークのずれについては検証していない. エネルギーピークのずれは, シンチレーションカメラの均一性に大きな影響を与えるため 18), 今後は実機による検証が必要である. 4. 結語検出器の感度均一性とアーチファクト発生との関係を, シミュレーションを用いて物理評価と視覚評価から検証した. 本研究は PMT の配置と本数を固定して感度のみを低下させた極めて限られた条件下での検証であり, 実際の装置の不具合をすべて検証していないが, 先行研究と同様に検出器の感度均一性が低下することで画像にアーチファクトが発生し,SPECT 画像がその影響をもっとも鋭敏に捉えていることが明らかになった. また, 本研究結果から, 目視による日常点検の有効性と重要性が示された. 謝辞本研究に際して観察者実験にご協力をいただいた核医学専門技師の諸兄に感謝いたします. Vol. 74 No. 8 Aug 2018
796 参考文献 1) 大西英雄, 市原隆, 山本智朗. 放射線技術学シリーズ核医学検査技術学改訂 3 版. 東京 : オーム社,2016. 2) Harkness BA, Rogers WL, Clinthorne NH, et al. SPECT: quality control procedures and artifact identification. J Nucl Med Technol 1983; 11(2): 55-60. 3) 日本画像医療システム工業会規格. ガンマカメラの性能の保守点検基準 JESRA X-0071*C-2017. 日本画像医療システム工業会.2017. 4) Hines H, Kayayan R, Colsher J, et al. Recommendations for implementing SPECT instrumentation quality control. Nuclear Medicine Section National Electrical Manufacturers Association (NEMA). Eur J Nucl Med 1999; 26(5): 527-532. 5) Case JA, Bateman TM. Taking the perfect nuclear image: quality control, acquisition, and processing techniques for cardiac SPECT, PET, and hybrid imaging. J Nucl Cardiol 2013; 20(5): 891-907. 6) Livieratos L. Technical pitfalls and limitations of SPECT/CT. Semin Nucl Med 2015; 45(6): 530-540. 7) 前田壽登, 山木範泰, 東眞. 教育, 研究用核医学データ処理解析ソフトウエアパッケージの開発について. 日放技学誌 2012; 68(3): 299-306. 8) Ichihara T, Ogawa K, Motomura N, et al. Compton scatter compensation using the triple-energy window method for single- and dual-isotope SPECT. J Nucl Med 1993; 34(12): 2216-2221. 9) Chang LT. A method for attenuation correction in radionuclide computed tomography. IEEE Trans Nucl Sci 1978; 25(1): 638-643. 10) 日本画像医療システム工業会規格. ガンマカメラの性能測定法と表示法.JESRA X-0051*C-2017. 日本画像医療システム工業会.2017. 11) Graham LS. Quality control for SPECT systems. Radiographics 1995; 15(6): 1471-1481. 12) Oppenheim BE, Appledorn CR. Uniformity correction for SPECT using a mapped cobalt-57 sheet source. J Nucl Med 1985; 26(4): 409-415. 13) 尾川浩一.SPECT における画質劣化とその補正 (6) 線の統計変動. 映像情報 Med 2009; 34(12): 1136-1140. 14) 日本核医学会. 日本脳神経核医学研究会編. イオフルパン診療ガイドライン第 2 版. 日本核医学会.2017. 15) Darcourt J, Booij J, Tatsch K, et al. EANM procedure guidelines for brain neurotransmission SPECT using (123) I- labelled dopamine transporter ligands, version 2. Eur J Nucl Med Mol Imaging 2010; 37(2): 443-450. 16) Djang DS, Janssen MJ, Bohnen N, et al. SNM practice guideline for dopamine transporter imaging with 123Iioflupane SPECT 1.0. J Nucl Med 2012; 53(1): 154-163. 17) Iida H, Nakagawara J, Hayashida K, et al. Multicenter evaluation of a standardized protocol for rest and acetazolamide cerebral blood flow assessment using a quantitative SPECT reconstruction program and split-dose 123I-iodoamphetamine. J Nucl Med 2010; 51(10): 1624-1631. 18) 岩木保雄. ガンマカメラにおけるシンチレータの黄変部検出について. 核医技 1986; 6(4): 232-236. 問合先 181-8612 三鷹市下連雀 5-4-1 杏林大学保健学部診療放射線技術学科 松友紀和 日本放射線技術学会雑誌