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会員に対する処分に関する考え方 2018 年 7 月 30 日 一般社団法人日本仮想通貨交換業協会 1. 基本的な考え方一般社団法人日本仮想通貨交換業協会 ( 以下 協会 という ) が会員に対し処分を行う主な目的は 会員における法令等違反行為 ( 行政官庁及び協会の処分に違反する行為 協会の自主規制ルールに違反する行為を含む ) の発生を抑止するとともに再発を防止することを通じて 会員の行う仮想通貨交換業務その他の関連業務の公正を確保し 利用者保護の徹底を図り もって仮想通貨交換業及び仮想通貨に対する信頼性の維持 向上に資することにある この点を踏まえ 協会では 会員に対する処分の実効性を一層確保するため 会員の行った法令等違反行為から発生した不当な利得相当額を過怠金の一部として徴収することとするとともに 反社会的勢力が関与している場合及び重大な法令等違反行為が反復 継続している場合の取扱いを定めることとする 一方 会員においては 高い法令等遵守意識をもって法令等に対する正確な認識の確保に努めるとともに 法令等違反行為を防止するために会員の業務に応じた適切な社内管理態勢 ( 情報管理態勢等も含む ) を構築し 監督上の管理を十分に行い法令等違反行為の発生を抑止することが重要であり 仮に 法令等違反行為が発生した際には自主点検等により発見される等自浄作用が発揮される環境が整備されることが望ましいと考えられる そこで 会員に対する処分において考慮すべき検討要素を整理し 取りまとめ もって 会員に対する処分の透明性及び予見可能性を高め それらを通じて協会員の法令等遵守意識の向上に資することを期すこととする 上記の考え方に基づき 法令等違反行為の発生に起因する処分の検討に当たって考慮すべきと考えられる要素については下記 2のとおり 除名処分又は会員権の制限若しくは停止の処分 ( 以下 除名処分等 という ) の検討対象となる事由については下記 3のとおり 取りまとめることとする なお 下記 2に掲げた項目は処分の検討に当たって考慮すべきと考えられる要素の例示であって それ以外の項目についても 事案の内容に応じて 必要と認められるものについては処分に当たって考慮する必要があること 及び 会員の役職員による法令等違反行為であっても 会員の社内管理態勢に不備が認められる場合にはその程度を勘案し 会員に対する処分を行うことがあることに留意が必要である

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模 関与者や前回処分後の是正措置の状況を考慮し 適切な改善措置が講じられていないと認められる場合には 除名処分等の検討を含め より厳格に対処する 事実隠蔽行為の有無及びその程度事実隠蔽行為が認められる場合には 特に厳格に対処する なお この場合において 事実隠蔽行為が組織的になされる等 その情状が著しく悪質であると認められる場合には 除名処分等の検討を行う 3 行為の影響度 取引価格及び取引量に対する影響及び仮想通貨交換業界の信頼の失墜の程 度 適正な価格形成に及ぼす影響や取引の公正性 ( 顧客に対する公平な取扱い 利益相反の適正な管理を含む ) に対する利用者の信頼の失墜の程度を考慮する なお 仮想通貨関連情報を利用した会員及び役職の不適正取引 相場操縦行為 秘匿 虚偽の資料の提供その他協会の調査を妨げる行為等を行い 十分かつ合理的な協力を行っていないと判断される場合は その状況を勘案したうえで より厳格に対処する ( 過怠金処分を原則とし 会員権の制限若しくは停止の併科を検討する ) 4 法令等遵守に対する意 識及び態度 法令等違反行為時の法令等に対する認識 遵守意識及びその態度を考慮す る なお 法令等に対する遵守意識の欠如が認められる場合には より厳格に対処する 自己の行う行為について 弁護士 公認会計士その他の専門家の意見等を必要に応じて聞いたかどうかも考慮する 5 内部管理態勢の状況 法令等違反行為を防止するために 会員の業務に応じた適切な社内管理態 勢 ( 情報管理態勢等も含む ) を構築し 監督上の管理を十分に行っていたかを考慮し チェック態勢や実際のチェックの状況等を精査する 法令等違反行為の発生につき 経営陣 内部管理を統括する責任者 管理職者等がその責任を認識しているか 責任の所在の明確化が図られているかについて考慮する 法令等違反行為防止のために 経営陣 内部管理を統括する責任者 管理職者等が適切な指示を行っているか 社内研修等が実施されているかを考慮する 6 法令等違反行為後の対応状 況 法令等違反行為の発覚の経緯 法令等違反行為が行政検査又は自主規制機関検査により発覚したのか 自主点検等により発覚したのかを考慮し 行政検査又は自主規制機関検

査により発覚した場合は厳格に対処し 自主点検等により発覚した場合には軽減する 発覚後の是正措置の状況法令等違反行為発覚後の被害者への原状回復状況や再発防止のための改善状況を考慮する なお 早急かつ適切な是正措置が講じられていると認められる場合には 軽減要素として取り扱う 他方 法令等違反行為発覚後 相当な期間が経っているにもかかわらず 是正措置が不十分と認められる場合には 加重要素として取り扱う 調査等への協力協会は 定款第 14 条において 協会が必要と認める場合には 法令等違反行為に対する報告 資料の提出を求めることができ 会員は当該請求に応じなればならない旨を規定する等 会員に対し 協会の調査へ協力を求めているが その際 妨害 情報の秘匿 虚偽の資料の提供その他協会の調査を妨げる行為等を行い 十分かつ合理的な協力を行っていないと判断される場合は その状況を勘案したうえで より厳格に対処する ( 過怠金処分を原則とし 会員権の制限若しくは停止の併科を検討する ) 7 反社会的勢力の関与の 有無 法令等違反行為の発生に際し 反社会的勢力の関与が認められる場合には 特に厳格に対処する ( 関与の度合いに応じて 過怠金処分 会員権の制限若しくは停止 ( 又は 過怠金処分との併科 ) 除名処分を検討する ) 8 不当な利得相当額の取扱い 定款第 15 条処分の対象となる事案について 法令等違反行為の結果 不当 な利得相当額が発生している場合には 当該不当な利得相当額を徴収する 会員が法令等違反行為を行った場合に当該会員と実質的に同一視し得る関係会社等が不当な利得相当額を得ている場合には 原則として当該不当な利得相当額を当該会員のものとみなし徴収する 課徴金が課せられている場合には 当該課徴金の額を考慮することとし 協会が算定した不当な利得相当額が当該課徴金の額を上回る場合には 当該課徴金の額を控除した金額を過怠金として徴収する なお 会員が自発的に不当な利得相当額の還元策 ( 例 : 公益団体への寄付等 ) を講じた場合には徴収を行わない 3. 除名処分等に関する考え方及び除名処分等の対象となる事由 協会が除名処分等を行う目的は 除名処分等の対象となる事由を発生させた会員を会 員組織から強制的に脱退させること及び当該脱退についての警告を行うことであり 当

該会員における法令等違反行為の再発の防止及び他の会員の法令等違反行為の抑止につなげるということにある この点を踏まえ 協会では 重大な法令等違反行為により協会及び他の会員の信用を著しく失墜させた場合 経営破たん等により会員としての義務が履行できない場合 及び 反社会的勢力の関与が認められる等により会員としての適格性に問題がある場合には 除名処分等の検討を行うこととし その検討に当たって考慮すべき項目は下記のとおりとする なお 下記以外の項目についても 事案の内容に応じて必要と認められるものについては除名処分等を検討する また 除名処分を行う時期については 除名処分を受ける会員が協会の自主規制に服さないこととなっても投資者保護の観点から特段の問題が生じないかという点も併せて検討する 項目 考え方 1 不正加入 不正加入については 当初の加入自体が無効であると考えられることから 除名処分を行う 2 支払不能 3 行政官庁の処分に違反したとき又は協会の処分に違反したとき 4 会費の滞納等 自主的に脱退しない場合には 除名処分を行うことができる 一度処分がなされているにもかかわらず当該処分に従わないという悪質性及び一つの行為に対する二度目の処分であることから除名処分を行うことができる 協会からの催告に応じず正当な理由なく会費を滞納している場合等につい ては 会員権の制限又は停止の処分を行う 当該会員権の制限又は停止期間中においても引き続き会費の納入がなされ ない等 状況が改善されない場合には 除名処分を行うことができる 5 虚偽の報告等 協会に対し虚偽の報告 資料の提出等を行うといった協会員としての基本 的な義務を履行しない場合は 当該義務の不履行の状況を公表することとする その情状が著しく悪質と認められる場合又は当該不履行の状況が当該公表後 1 年以上継続している場合には 除名処分を行うことができる 6 反社会的勢力が会社経営等 に関与している場合 主要株主 取締役等に反社会的勢力が存在することが判明した場合等 反 社会的勢力が会社経営等に関与していると認められる場合には 除名処分を 行う 7 会員権の制限又は停止の処 分期間が通算して 1 年超と なる場合 1 千万円以上の過怠金 ( 制裁金部分 ) の賦課に際しては 会員権の制限又 は停止の処分を併科することの是非についても検討する 過去 5 年間に会員権の制限又は停止の処分を受け 当該制限又は停止の期 間を通算した結果 その通算期間が 1 年超となる場合には 除名処分を行う

ことができる