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中小企業等経営強化法の概要

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働き方改革 魅力ある建設業の構築に向けて 特集 域によっても大きな差があり, 北陸地方や北海道 など一部の地方では平成 28 年 10 月調査の加入率が 80% を超えているのに対し, 大都市部のある関東 地方 (55%) や近畿地方 (60%) は低い加入率に 留まっている ( ) 建設マネジメン

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中央建設業審議会による提言について ( 平成 24 年 3 月 14 日 ) 建設産業における社会保険の徹底について ( 提言 ) 建設産業においては 下請企業を中心に 雇用 医療 年金保険について 法定福利費を適正に負担しない企業 ( すなわち保険未企業 ) が存在し 技能労働者の医療 年金など

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下請適正取引等の推進について

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熊本商工会議所 製本第四四半期(HP・報道機関用)

[ 調査の実施要領 ] 調査時点 製 造 業 鉱 業 建 設 業 運送業 ( 除水運 ) 水 運 業 倉 庫 業 情 報 通 信 業 ガ ス 供 給 業 不 動 産 業 宿泊 飲食サービス業 卸 売 業 小 売 業 サ ー ビ ス 業 2015 年 3 月中旬 調査対象当公庫 ( 中小企業事業 )

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ご 存 知 で す か 自動車 産 業 適 正 取引 ガ イドラ イン 自動 車 産 業 適 正 取 引ガイドラインとは 自動車産業適正取引ガイドラインは ①自動車産業の公正な取引を 通 じ た 競 争 力 強 化 ②競争法の判断基準の明確化 に よ る 当 事 者 同 士 の 認 識 の 差 の

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イドライン が策定されたところです こうした中 平成 30 年 6 月 29 日に第 196 回通常国会で成立した 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律 ( 以下 働き方改革関連法 という ) に基づく改正後の労働基準法において 建設業については 平成 31 年 4 月の法施行から5

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企業経営動向調査0908

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平成 29 年度下期新潟市景況調査 ( 本報告 ) Ⅳ テーマ別調査結果 93

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契約の適正な執行に関する行政評価・監視 要旨

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別 前年同期比増減率 単位 : 社 % 繊維製品 パルプ 紙 化学 石油 石炭 黒転

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資料 4 平成 26 年報告書に提言された取組のうち 回収率目標達成アクションプラン以外の取組状況について 平成 29 年 12 月 4 日 経 済 産 業 省 環 境 省

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平成 27 年度 環境にやさしい企業行動調査 結果のまとめ 調査期間 平成 28 年 10 月 28 日 ( 金 )~ 平成 28 年 12 月 28 日 ( 水 ) 調査対象及び回収状況 : 調査対象 回収数 回収率 上場企業 1, % 非上場企業 3,170 1,364 4

資料 3 時代の要請を受けた 消費者保護の課題について 平成 31 年 4 月 経済産業省商務 サービスグループ 商取引監督課

障害者雇用率発表資料

いないか B レ 野生生物や生物多様性への悪影響を及ぼ C レ 先住民族 居住者の生活や土地 文化を 侵害 D レ 児童労働や 劣悪な環境での労働を行っ ていないか E レ 武装勢力の資金源となる等 紛争に関連 F その他 ( 特定せず特定せず特定せず 金(Au タンタル (Ta タングステン (W

スライド 1

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イノベーション活動に対する山梨県内企業の意識調査

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1. 自社の業況判断 DI 6 四半期ぶりに大幅下落 1 全体の動向 ( 図 1-1) 現在 (14 年 4-6 月期 ) の業況判断 DI( かなり良い やや良い と回答した企業の割合から かなり悪い やや悪い と回答した企業の割合を引いた値 ) は前回 ( 月期 ) の +19 から 28 ポイ

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北陸3県、法人税改革に対する企業の意識調査

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

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一企業当たりの事業所数は 14. 事業所 ( 前年度差.6 事業所減 ) 常時従業者数 499 人 ( 前年度比.8% 減 ) 売上高は 23.4 億円 ( 同 2.9% 減 ) 製造企業の一企業当たりの売上高は 億円 ( 前年度比 3.9% 減 ) 営業利益は 1 億円 ( 同.6%

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滋賀県内企業動向調査 2018 年 月期特別項目結果 2019 年 1 月 滋賀銀行のシンクタンクである しがぎん経済文化センター ( 大津市 取締役社長中川浩 ) は 滋賀県内企業動向調査 (2018 年 月期 ) のなかで 特別項目 : 働き方改革 ~ 年次有給休暇の取得

目次 ページ はじめに 奄美群島の税制特例制度 ( 国税 ) の概要 対象となる業種 対象となる設備投資 事業者 設備投資の規模等の要件 他の国税の優遇措置との比較 ( 例 : 過疎税制 ) 奄美群島の税制特例制度 ( 地方税 ) の概要奄美群島税制まとめ

女性の活躍推進に向けた公共調達及び補助金の活用に関する取組指針について

貴社についてご記入下さい 貴社の概要について 会社名会社の形態 ( は一つ ) 1 法 2 個 本社所在地 [ ] 都道府県 建設業許可 ( は一つ ) 複数の許可をお持ちの場合 年間完成工事高が一番多いものを一つ回答して下さい 主な許可業種 ( はいくつでも ) 従業者数 ( は一つ ) 期間の定

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働き方改革推進の基本方針 平成 29 年 9 月 22 日 一般社団法人日本建設業連合会 政府は 平成 29 年 3 月 28 日に 働き方改革実行計画 を策定した 本計画では 同一労働同一賃金など非正規雇用の処遇改善 賃金引上げと労働生産性向上 罰則付き時間外労働の上限規制の導入など長時間労働の是

工事費構成内訳書の提出について ~ 法定福利費の明示が必要になります ~ 平成 29 年 12 月 6 日 中日本高速道路株式会社

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平成24年度エネルギー消費統計結果概要

過去 10 年間の業種別労働災害発生状況 ( 大垣労働基準監督署管内 ) 令和元年 4 月末現在年別 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 H31 対前年比全産業 % (6

懸念事項

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フロン回収・破壊法の改正内容等について

平成 22 年度エネルギー消費統計結果概要 経済産業省資源エネルギー庁平成 24 年 4 月 エネルギー種別に見ると 最終エネルギー消費総量の 37.5% が燃料 54.8% が電力 7.4% が熱となっています 調査の対象となった非製造業 製造業 ( 石油等消費動態統計対象事業所を除く ) 業務部

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必要なものとして政令で定める原材料等の種類及びその使用に係る副産物の種類ごとに政令で定める業種をいう 8 この法律において 特定再利用業種 とは 再生資源又は再生部品を利用することが技術的及び経済的に可能であり かつ これらを利用することが当該再生資源又は再生部品の有効な利用を図る上で特に必要なもの

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目 次 Ⅰ. 調査概要 2 Ⅱ. 回答事業者の概要 3 Ⅲ. 取引状況 ( 実運送の売上高が一番高い輸送品目 ) 8 Ⅳ. 料金 運賃収受 全般 24 Ⅴ. 適正取引推進に係る 各ガイドライン 31 1

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安心実現のための緊急総合対策主な施策のポイント

の差については確認できないが 一般的に定温で流通している弁当の管理方法等についてアンケートにより調査した その結果 大部分の事業者が管理温度の設定理由として JAS 規格と同様に食味等の品質の低下及び微生物の繁殖を抑えることを挙げ 許容差は JAS 規格と同様に ±2 としていた また 温度の測定方

社会保険等加入及び法定福利費を内訳明示した見積書に関する実態調査について 1. 調査の目的 これまでに実施してきた各施策に関する各建設企業における取組状況および施策の現場への浸透状況等を総合的に把握し 社会保険等未加入対策の目標達成を見据えた加入徹底方策を検討することを目的とする 2. 調査の概要

基本問題小委員会における提言 ( 平成 26 年 1 月 ) 社会保険等未加入対策関係 1. これまでの中央建設業審議会 社会資本整備審議会基本問題小委員会における提言 1 行政 元請企業による加入指導 法定福利費確保に向けた取組等の総合的な対策を推進すべき 2 平成 29 年度を目途に 事業者単位

結果概要 Ⅰ 人手不足への対応について 1. 人員の過不足状況について 社 % 不足している 1, 過不足はない 1, 過剰である 合計 2, 全体では 半数以上の企業が 不足している と回答 n =2,

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参考資料 2 下請等中小企業の取引条件改善への取組について 平成 30 年 12 月中小企業庁

1. 未来志向型の取引慣行に向けて ( 世耕プラン ) 平成 28 年 9 月 15 日 経済産業省として取り組む今後の政策パッケージを 3つの基本方針とりまとめ公表 (1) 親事業者による不適正な行為に対して厳正に対処し 公正な取引環境を実現する (2) 親事業者 下請事業者双方の 適正取引 や 付加価値向上 につながる望ましい取引慣行等を普及 定着させる (3) サプライチェーン全体にわたる取引環境の改善や賃上げできる環境の整備に向けた取組を図る 3 つの重点課題本来は親事業者が負担すべき費用等を下請事業者に押しつけることがないよう 徹底する 価格決定方法の適正化一律 % 減の原価低減を要請される 労務費上昇分が考慮されない 等 業種横断的なルールの明確化 厳格な運用 ( 横軸 ) コスト負担の適正化量産終了後に長期間に渡って無償で金型の保管を押しつけられる 等 支払条件の改善手形等で支払いを受ける比率が高い 割引コストを負担せざるを得ない 等 事項 下請代金法の運用強化 ( 運用基準改正 ) 適正取引 付加価値向上の促進 ( 振興基準改正 ) * 下請中小企業振興法 下請代金の支払条件の改善 ( 通達 振興基準の見直し ) 下請代金法の調査 検査の重点化 具体的な政策 違反事例を追加し 違反情報の収集強化と未然防止を図る ( 不適正な原価低減活動 金型の保管コストの押しつけ 等の違反行為事例の追加を公正取引委員会に提案 ) 望ましい取引慣行を追記し 親事業者に要請する ( 取引先の生産性向上への協力 労務費上昇分に対する考慮 サプライチェーン全体での取引適正化 等 ) 下請代金の支払条件の改善を 親事業者に要請する ( 現金払いの原則 割引料負担の一方的な押しつけの抑制 手形等の支払期間の短縮 等 ) 原価低減 金型 手形等に重点をおいて 下請代金法の書面調査の充実 特別立入検査を実施する 業種別の自主行動計画の策定等 ( 縦軸 ) (1) 下請ガイドライン策定業種のうち まずは幅広い下請構造をもつ自動車等の業種に対して サプライチェーン全体での 取引適正化 と 付加価値向上 に向けた自主的な行動計画の策定と着実な実行を要請するとともに フォローアップを行う (2) 業種別下請ガイドラインを改訂し 親事業者と下請事業者の連携 協力に係るベストプラクティスを追加する 2

2. 業界団体による自主行動計画 世耕大臣から業界団体に対して サプライチェーン全体での 取引適正化 と 付加価値向上 に向けた自主行動計画の策定と着実な実行を要請した 自動車業界をはじめとして 主要産業界の 12 業種 30 団体が計画を策定し公表した ( 平成 30 年 4 月時点 ) < 平成 29 年 3 月までに策定した 21 団体 > 業種 自動車 素形材 団体名 日本自動車工業会日本自動車部品工業会 素形材センター等計 9 団体 < 平成 30 年 1 月以降 新たに策定した 9 団体 > 業種団体名 機械製造業 産業機械 日本産業機械工業会 工作機械 日本工作機械工業会 建設機械 繊維 (2 団体連名で策定 ) 電機 情報通信機器 情報サーヒ ス ソフトウェア 日本建設機械工業会 日本繊維産業連盟繊維産業流通構造改革推進協議会 電子情報技術産業協会 (JEITA) ビジネス機械 情報システム産業協会 (JBMIA) 情報通信ネットワーク産業協会 (CIAJ) 日本電機工業会 (JEMA) 情報サービス産業協会 + 流通業 警備業 警察庁より要請 放送コンテンツ業 総務省より要請 スーパー コンビニ ドラッグストア等小売業 日本スーパーマーケット協会新日本スーパーマーケット協会日本フランチャイズチェーン協会日本チェーンドラッグストア協会日本ボランタリーチェーン協会 全国警備業協会 放送コンテンツ適正取引推進協議会 トラック運送業 国交省より要請 全日本トラック協会 建設業 国交省より要請 日本建設業連合会 3

3. 取引条件改善状況調査 の結果概要 ( 平成 30 年 6 月公表 ) 1. 調査の目的 位置づけ 世耕プラン に基づく関連法令の基準改正等とこれを踏まえた 自主行動計画 の浸透状況を調査する目的で実施 自主行動計画 策定業種以外の業種も含む 6 万社超に対して幅広く実施 本調査は 本年 1~3 月に 受注側事業者 60,450 社 発注側事業者 6,150 社に対し調査票を発送し 16,484 社 (24.8%) から回答 また 今回の調査では 現在直面している人手不足の状況や 働き方改革 にかかる影響などについても併せて調査を実施 2. 調査結果のポイント 不合理な原価低減要請の改善 (38%) 型の廃棄 返却 (11%) 支払条件の改善 (11%) と 直近 1 年以内で改善が進みつつあることが確認 自動車業界をはじめ 自主行動計 画 策定業種における直近 1 年以内の改善率が高い傾向 取引上の課題として 全般的に製造業は コストが取引価格に転嫁できない こと サービス業では 業界独自の商慣行 に課題があるという傾向 受注側事業者では 直近 1 年以内のコスト変動分の価格転嫁について 労務費 52% 原材料 価 格 65% エネルギー価格 55% が 概ね 又は 一部 反映できたと回答

参考 取引条件改善状況調査 の結果 1( 直近 1 年以内の改善率 ) 全般的に 自主行動計画 策定業種における直近 1 年以内の改善率が高い傾向 特に 自動車 の改善率が顕著 < 直近 1 年以内の改善率 > 改善率の算出方法 1 合理的な説明のない原価低減要請の改善直近 5 年以内に合理的な説明のない原価低減要請を受けた受注側事業者のうち 直近 1 年以内に改善された者の割合 2 型の返却 廃棄の適正化型を保管している受注側事業者のうち 保管期間終了後の型の廃棄 返却について 直近 1 年以内に適正に実施できたと回答した者の割合 3 下請代金の支払条件改善下請代金を手形等で受け取っている受注側事業者のうち 直近 1 年以内に下請代金の支払条件改善提案のあった者の割合 自主行動計画を策定した業種 上位 1 位上位 2 位上位 3 位 5

参考 取引条件改善状況調査 の結果 2( 取引上の課題 ) 取引上の課題として 全般的に製造業は コストが取引価格に転嫁できない ことが課題であると考えており サービス業では 業界独自の商慣行 に課題があると考えている傾向にある 製造業 サービス業等 回答数 < 取引上の課題 ( 受注側事業者 )> 業界独自の商慣行 合理的な理由のない価格引き下げ コストが取引価格に転嫁できない 量産時と補給品の単価が同じ 図面などの技術情報を無償で提供させられる 価格交渉に応じてくれない その他 全体 1,674 42.0 28.6 56.3 16.5 11.9 26.7 10 9.8 食料品 46 50.0 17.4 76.1 6.5 6.5 17.4 6.5 繊維 71 64.8 25.4 63.4 23.9 5.6 32.4 12.7 紙 加工品 28 32.1 25.0 60.7 17.9 7.1 28.6 10.7 印刷 50 36.0 20.0 66.0 6.0 6.0 20.0 14.0 石油 化学 73 34.2 26.0 64.4 39.7 12.3 21.9 9.6 素形材 172 25.6 33.1 61.0 44.2 11.6 25.6 9.3 産業機械 192 33.3 32.3 51.6 20.3 21.9 19.3 8.9 電機 情報通信電気 情報通信 77 27.3 32.5 57.1 19.5 9.1 27.3 22.1 自動車 68 35.3 35.3 61.8 55.9 2.9 36.8 14.7 鉄鋼業 18 22.2 55.6 66.7 27.8 11.1 38.9 11.1 その他製造業 106 49.1 34.0 52.8 19.8 16.0 26.4 8.5 放送 コンテンツ 41 61.0 36.6 43.9 4.9 4.9 26.8 7.3 情報 サービス 88 48.9 30.7 36.4 2.3 15.9 22.7 15.9 運送 倉庫 233 51.1 20.6 69.1 4.3 0.4 30.9 3.4 広告業 20 50.0 35.0 50.0 5.0 25.0 35.0 10.0 その他サービス 315 41.9 26.7 46.7 2.5 17.8 29.5 9.8 建設 27 59.3 33.3 48.1 0.0 33.3 33.3 7.4 卸売 32 59.4 31.3 56.3 6.3 3.1 18.8 9.4 小売 17 52.9 17.6 52.9 0.0 0.0 11.8 5.9 上位 1 位上位 2 位上位 3 位 6

参考 積極的な政府広報 昨年度は TBS ドラマ 陸王 と 今年度は 下町ロケット とコラボした広報を実施し 取引条件改善に向けた広報活動を行っている 平成 30 年 10 月 11 日 ( 木 ) 朝刊 日本経済新聞 7