国土交通大臣 太田昭宏殿 平成 27 年 7 月 27 日 一般社団法人プレハブ建築協会 会長樋口武男 平成 28 年度住宅関連税制及び制度改正要望 昨年 政府は経済再生と財政健全化を両立するため 平成 27 年 10 月に予定していた消費税率 10% の引き上げを平成 29 年 4 月に 1 年半

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平成 29 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 ) 制度名既存住宅のリフォームに係る特例措置の拡充 税目所得税 ( 国土交通省 ) 既存住宅流通 リフォーム市場の活性化に向けて 耐震性 省エネ性 耐久性に優れた良質な住宅ストックの形成を促進するため 既存住宅の耐震 省

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平成 31 年度住宅関連税制改正の概要 ( 一社 ) 住宅生産団体連合会 平成 31 年 3 月 (1) 住宅ローン減税の拡充 ( 所得税 個人住民税 ) 消費税率 10% が適用される住宅取得等をして 2019 年 10 月 1 日から 2020 年 12 月 31 日までの間にその者の居住の用に

の各種税制優遇を受けやすくする見直しが行われ 入居までに耐震基準に適合するという証明があれば 1 住宅ローン減税 2 住宅取得資金に関する贈与税の非課税措置 3 中古住宅に関する不動産取得税の特例措置の適用が可能となる 耐震基準に適合しない中古住宅を取得し 耐震改修工事を実施した後に入居するような場

予算および制度に係る要望事項 1. フラット35 Sの金利引き下げ幅 0.6% の継続を要望します 2 フラット35 ( 買取型 ) の9 割超融資について 上乗せ金利引き下げの継続を要望します 3 耐震性 省エネ性等性能の高い良質な賃貸住宅の供給を促進するため 賃貸住宅融資制度にフラット35Sと同

平成 28 年 12 月 国土交通省住宅局

1. 国土交通省土地 建設産業局関係の施策 不動産流通に関する予算要求が拡大 ここ数年 国の住宅 不動産政策において 不動産流通に関する施策が大幅に拡大している 8 月に公表された国土交通省の 2019 年度予算概算要求概要によると 土地 建設産業局における施策は大きく 4 項目あるが 全体の予算額

新設 拡充又は延長を必要とする理由(1) 政策目的 消費者のニーズに応じた住宅を選択できる環境を整備する観点や低炭素化 循環型の持続可能な社会の実現の観点から 中古住宅取得や増改築等工事の適用要件の合理化や増改築等工事の対象を拡充することにより 中古住宅の流通促進 住宅ストックの循環利用に資する (

平成29年 住宅リフォーム税制の手引き 本編_概要

設 拡充又は延長を必要とする理由 関係条文 租税特別措置法第 70 条の 2 第 70 条の 3 同法施行令第 40 条の 4 の 2 第 40 条の 5 同法施行規則第 23 条の 5 の 2 第 23 条の 6 平年度の減収見込額 百万円 ( 制度自体の減収額 ) ( - 百万円 ) 東日本大震

4. 平成 27 年度税制改正の概要 (1) 住宅の取得に関わる税制 登録免許税 不動産取得税 改正項目ヘ ーシ 改正内容 所有権保存登記 所有権移転登記 所有権の信託 抵当権設定の登記の軽減措置 税率の軽減措置 宅地評価土地の課税標準の軽減措置 軽減税率の適用期限を平成 27 年 3

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要望理由 (1) 政策目的 既存住宅の流通の円滑化を通じ 既存住宅流通 リフォーム市場の拡大 活性化を図る また 消費者のニーズに応じた住宅を選択できる環境を整備するとともに 既存住宅の耐震化を促進し 住宅ストックの品質 性能を高め 国民の住生活の向上を目指す (2) 施策の必要性 国民がライフステ

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約 6 倍になると予測されており これら高経年マンションが増えていく中 経年による建物 設備の劣化等に対応するための大規模修繕や改修等の資金不足の問題が深刻化している 今後 良質なマンションを維持していくためにも 特にマンション共用部のリフォームについての支援が急務である (4) 賃貸住宅のリフォー

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2. 省エネ改修工事 耐震改修工事をした場合の所得税額の特別控除に係る工事範囲の拡充 (1) 改正の趣旨 背景 新築の長期優良住宅の認定基準制度に加え 平成 28 年 2 月 増改築による長期優良住宅の認定基準が制定された 長期優良住宅であると認定されることで 税制上様々な優遇措置を受けることができ

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平成 31 年度税制改正概要 ( 住宅局 ) 結果特例措置税目 - 消費税率引上げを踏まえた住宅取得対策 住宅ローン減税の控除期間を 3 年間延長 ( 建物購入価格の消費税 2% 分の範囲で減税 ) 所得税個人住民税 延長 拡充 空き家の発生を抑制するための特例措置 ( 延長 ) 相続した空き家につ

注 1 認定住宅とは 認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅をいう 注 2 平成 26 年 4 月から平成 29 年 12 月までの欄の金額は 認定住宅の対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が 8% 又は 10% である場合の金額であり それ以外の場合における借入限度額は 3,000 万円とする

平成 31 年度 税制改正の概要 平成 30 年 12 月 復興庁

公的な住宅改修制度について

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税幅を 1% ずつ小刻みに引き上げるべきであるといった意見も浮上しており 予定通り引上げが実施されるかは 不透明な状況です Q 消費税増税で住宅取得時の税負担は どのくらい増加しますか A そもそも住宅購入にかかる消費税は 土地にはかからず新築物件なら建物部分のみです 仮に図表 1の モデル のよう

平成26年度税制改正及び土地住宅政策に関する提言書(案)

固定資産税等の概要及び税収動向等 3-1

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第一住宅関係税制 1. 住宅税制の抜本的な検討 次期消費税引上げまでの期間を活用し 消費税を含めた住宅に係る多重な課税について 抜本的な検討が必要である 良質な住宅ストックの形成に向けて 住宅の取得 保有に係る既存税制と消費税のあり方について 国民にわかりやすい恒久的かつ抜本的な見直しが必要である

の範囲は 築 20 年以内の非耐火建築物及び築 25 年以内の耐火建築物 ((2) については築 25 年以内の既存住宅 ) のほか 建築基準法施行令 ( 昭和二十五年政令第三百三十八号 ) 第三章及び第五章の四の規定又は地震に対する安全上耐震関係規定に準ずるものとして定める基準に適合する一定の既存

消費税率引上げを踏まえた住宅取得対策 1 住宅取得については取引価格が高額であること等から 消費税率引上げの前後における駆け込み需要及びその反動等による影響が大きいことを踏まえ 一時の税負担の増加による影響を平準化し 及び緩和するとともに 良質な住宅ストックの形成を促し響国民の豊かな住生活を確保する

(3) 居住用財産の買換えに伴う長期譲渡所得の課税の特例の適用期限 ( 平成 29 年 12 月 31 日 ) を延長する Ⅱ. 時代を先取りするまちづくりの推進税制 1. 国家戦略特区に係る特例の延長 拡充 (1) 我が国の大都市に世界中からヒト モノ カネ 情報を呼び込む魅力的なまちづくりを推進

2. 要望事項は 9 つのテーマ 一般社団法人プレハブ建築協会の要望事項は 以下の 9 項目となっている 要旨を紹介する 1. 住宅取得に係る消費税の負担軽減措置を含む住宅税制の見直しついて 住宅に係る税制は 消費税をはじめ多重に課税されており 特に住宅取得時には大きな負担となっている このため 国

Microsoft PowerPoint (確定)【住宅事業者様向け】平成29年度市場動向調査

障財源化分とする経過措置を講ずる (4) その他所要の措置を講ずる 2 消費税率の引上げ時期の変更に伴う措置 ( 国税 ) (1) 消費税の軽減税率制度の導入時期を平成 31 年 10 月 1 日とする (2) 適格請求書等保存方式が導入されるまでの間の措置について 次の措置を講ずる 1 売上げを税

2 政策体系における政策目的の位置付け 3 達成目標及び測定指標 4-5 福島 震災復興 租税特別措置等により達成しようとする目標 政策の達成目標と同じ 租税特別措置等による達成目標に係る測定指標 仮設施設の整備数 8 有効性等 政策目的に対する租税特別措置等の達成目標実現による寄与 東日本大震災で

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契約をするとき 契約書に貼る印紙税不動産取引で取り交わす契約書は 印紙税の対象となります 具体的には 不動産の売買契約書や建物の建築請負契約書 土地賃貸借契約書 ローン借入時の金銭消費貸借契約書等がこれに当たります 印紙税の額は 契約書に記載された金額によって決定されます 原則として 収入印紙を課税

平成 26 年度住宅 土地関連税制改正 住宅関連予算要望 一般社団法人住宅生産団体連合会 日本経済は デフレからの脱却に向けた政府の政策により 円安による輸出環境の改善 大胆な金融緩和や財政出動による株式市場の活況など再生の兆しが見えてきているところである これからは 規制改革や税制による支援などで

4 住宅購入 名称住宅購入に対する各種税金と給付金に関する支援 担当部課 概要新築または中古の住宅を取得するとかかる税金があります また 所得税控除や給付金が支払われる制度もあります 1. 不動産取得税 ( 県税 ) 土地や家屋などの不動産の取得時に 県が課税する税金です お問い合わせ先 神奈川県藤

内に 耐火建築物以外の建物についてはその購入の日以前 20 年以内に建築されたものであること 地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準又はこれに準ずるものに適合する一定の中古住宅 を 平成 17 年 4 月 1 日以降に取得した場合には 築年数に関係なく適用が受けられます (56ページ 一

要望理由 (1) 政策目的我が国の住宅ストックのうち 高齢者が安心し自立して暮らせるバリアフリー化された住宅は極めて限られている状況を踏まえ サービス付き高齢者向け住宅の供給を促進することにより 高齢者に適した住まいの確保を図る (2) 施策の必要性本特例措置により 1 高度のバリアフリー化 2 安

法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

事業用資産の買換え等 用資産を譲渡し あらた 中小企業 適用実積の 8 の場合の課税の特例措 に事業用資産を取得し 割以上が地方関連であ 置の延長 ( 法人税等 ) た場合 譲渡した事業用 り 中小企業の設備投資 29.4~32.3 資産の譲渡益について 等の促進による生産性 80%( 一部 75%

H28秋_24地方税財源

平成23年度都市・土地・PFI税制改正に対する要望

平成 28 年 12 月 国土交通省住宅局


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事務連絡 平成 31 年 2 月 28 日 ( 一社 ) 住宅リフォーム推進協議会ご担当者様 国土交通省住宅局住宅政策課 住宅企画官付 住宅生産課 建築指導課 税制特例に係る証明書における建築士等の個人の住所欄の削除について 平素より住宅行政の推進にご協力をいただき 誠に有難うございます 先般 パブ

平成20年度税制改正(地方税)要望事項

図表 2 住宅ローン減税の拡充 消費税率が 5% の場合 消費税率が 8% または 10% の 場合 適用期間 ~2014 年 3 月 2014 年 4 月 ~2017 年末 最大控除額 (10 年間合計 ) 200 万円 (20 万円 10 年間 ) 400 万円 (40 万円 10 年間 ) 控

消費税率引上げ時期の変更に伴う税制上の措置

4. 土地 住宅用建物に係る不動産取得税の特例の延長土地や住宅に対する投資を促進し 都市や地域の活力を高める観点から 土地及び住宅用建物に係る軽減税率 3%( 本則 4%) 及び宅地評価土地の取得に係る不動産取得税の課税標準の特例 ( 固定資産税評価額の 1/2) の適用期限 ( 平成 27 年 3

図表 1 消費税率引上げに伴う住宅着工の影響 ( 平成 9 年 ) 1995( 平成 7) 年度 1996( 平成 8) 年度 1997( 平成 9) 年度 (4 月 1 日に消費税 (5%) 導入 ) 1998( 平成 10) 年度 住宅着工戸数 前年からの増減 1,485 万戸 - 1,630

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第 7 章 間にその者の居住の用に供したときに 一定の要件の下で そのバリアフリー改修工事等にあてるために借り入れた住宅借入金等の年末残高 (1,000 万円を限度 ) の一定割合を5 年間所得税の額から控除できます なお 52ページの増改築に係る住宅ローン控除制度との選択適用になります 1 控除期

平成 25 年度住宅 土地関連税制改正 住宅関連予算要望 ( 社 ) 住宅生産団体連合会 日本国内は 東日本大震災からの復興需要から明るさが見えてきてはいるが ヨーロッパの金融不安の再燃による経済の不透明感やその影響による中国をはじめとする新興国の経済成長率の鈍化 更に日本の株安円高などの不安定要因

財団法人 神奈川県建築安全協会

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PowerPoint プレゼンテーション

平成 28 年度国土交通省税制改正要望 ( 主要項目 ) Ⅰ. 豊かで安全 安心な暮らしの実現 赤枠が住宅局関係項目 1. 住まいの質の向上 無理のない負担での住宅の確保 1 新築住宅に係る税額の減額措置の延長 ( 固定資産税 ) 2 認定長期優良住宅に係る特例措置の延長 ( 登録免許税 不動産取得

やさしい税金教室

改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

財団法人新潟県建築住宅センター

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平成18年度地方税制改正(案)について

建設の施工企画 特集 5 長寿命化 維持管理 リニューアル 住宅の長寿命化への取組 国土交通省住宅局住宅生産課 今後の住宅政策においては これまでの つくっては壊す フロー消費型社会から いいものをつくっ て きちんと手入れして 長く大切に使う という ストック重視型への転換を図ってい

る 1 減価補償金を交付すべきこととなる被災市街地復興土地区画整理事業において 公共施設の整備改善事業の用に供するために土地等が地方公共団体等に買い取られる場合 2 第二種市街地再開発事業の用に供するために土地等が地方公共団体等に買い取られる場合 (3) 特定住宅被災市町村の区域内にある土地等が 国

平成 29 年度税制改正要望 平成 28 年 9 月 5 日一般社団法人不動産協会 我が国の経済は緩やかな回復を続けているが 世界経済のリスクなどにより 先行きは不透明な状態となっている 我が国の経済がデフレからの脱却を確実なものとし GDP を拡大していくためには 経済効果の高い大都市が牽引すると

Microsoft Word 役立つ情報_税知識_.doc

目次 1 調査概要 P2~P4 2 平成 29 年度の販売見込みについて ( 住宅事業者 ) P5~P6 3 平成 29 年度の住宅の買い時感について ( 一般消費者 ) P7 4 住宅で重視するポイントは?( 住宅事業者 一般消費者 ) P8~P9 5 建物の性能で重視する事項は?( 住宅事業者

NO 年 1 月 23 日発行 編集 発行公益財団法人住宅リフォーム 紛争処理支援センター 東京都千代田区九段北 九段センタービル3F TEL FAX 消費者が安全で安心して暮らせる豊かな住生活の実現に

資産運用として考える アパート・マンション経営

所得税確定申告セミナー

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マンション建替え時における コンテキスト効果について

はじめに我が国経済は アベノミクスによるデフレからの脱却に向けた大胆な金融政策や財政出動 規制緩和などにより 株価の上昇 賃金水準の向上 雇用の拡大など明るさを取り戻しつつある しかし 地方経済や中小事業者にまで経済政策の効果が十分に行き渡ったとはいえず 今後経済の好循環が隅々まで拡大されることが期

税金のいろいろ所得税の計算の税金サラリーマン20 生活の税金株式の税金事業の税金不動産の税金贈与の税金相続の税金(2) 適用を受けるための主な要件 取得又は増改築等をした日から6か月以内に居住すること 住宅の床面積が50m 2 以上で取得又は増改築後の家屋の床面積の1/2 以上が居住用であること 中

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各年の住宅ローン控除額の算出 所得税から控除しきれない額は住民税からも控除 当該年分の住宅ローン控除額から当該年分の所得税額 ( 住宅ローン控除の適用がないものとした場合の所得税額 ) を控除した際に 残額がある場合については 翌年度分の個人住民税において 当該残額に相当する額が 以下の控除限度額の

一般社団法人住宅生産団体連合会 ( 住団連 ) について 業務内容 住宅生産供給に関する団体間の調整等 住宅生産供給に関する提言 要望等 住宅生産供給に関する調査及び研究 住宅生産供給に関する国際交流 構成団体 ( 一社 ) プレハブ建築協会 ( 一社 ) 全国住宅産業協会 ( 一社 ) 全国中小建

13全日総第16号

平成 31 年度税制改正に関する内閣府主管項目のポイント 1 子ども 子育て支援の推進 子ども 子育て支援における制度の見直しに伴う税制上の所要の措置 ( 国税 地方税 ) 経済財政運営と改革の基本方針 ( 平成 30 年 6 月 15 日閣議決定 ) において 3 歳から 5 歳まで (0 歳から

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平成 28 年度税制改正の概要 1. 復興特区関係 * (1) 機械等に係る特別償却等の特例措置の5 年延長及び要件の緩和 * 要件緩和 : 建築物整備事業 ( テナント建物 ) の構造要件について まちなか再生計画に位置付けられた場合には 非耐火構造でも対象となるよう緩和 (2) 被災雇用者等を雇

平成20年度税制改正(地方税)要望事項

基本資料1-平成25年税制改正ポイント(表紙).pdf

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同 修繕 基本融資額 補修資金引方移転資金整地資金 730 万円 440 万円 440 万円 引方移転資金と整地資金の両方を利用する場合は 合計で 440 万円が限度となる 引方移転資金および整地資金は 補修資金と併せて利用する場合に限り利用できる (2) 東日本大震災被災者向け特例措置 の改正 1

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(4) 宅地建物取引士の欠格要件について定める第十八条第一項の五号の二の次に次の号が 付け加えられました 五の三暴力団員等 ( 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第二条第六号に規 定する暴力団員又は同号に規定する暴力団員でなくなった日から五年を経過しない者 ) (5) 更新日前でも手数料を

13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

成長可能性に関する説明資料

相続税計算 例 不動産等の評価財産の課税評価額が 4 億 8 千万円 生命保険金の受取額が 2 千万円 現金 預金等が 4 千万円 ローン等の債務及び葬式費用等が 3 千万円である場合の相続税を計算します 相続人は妻と 2 人の子供の 3 人です ( 評価額を計算するには専門知識を要します 必ず概算

給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

BL住宅金融公庫適合証明手数料案

Transcription:

国土交通大臣 太田昭宏殿 平成 27 年 7 月 27 日 一般社団法人プレハブ建築協会 会長樋口武男 平成 28 年度住宅関連税制及び制度改正要望 昨年 政府は経済再生と財政健全化を両立するため 平成 27 年 10 月に予定していた消費税率 10% の引き上げを平成 29 年 4 月に 1 年半延期される ( 平成 28 年 9 月末までに契約したものは8%) こととされました また 平成 27 年度の税制改正大綱で 住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置等の延長 拡充 住宅ローン減税 住まい給付金等の適用時期の延伸や平成 26 年度期限到来の特別措置について延長されました 一方 一昨年 10 月 1 日以降の住宅各社の受注は消費税率引き上げの反動減が想定以上に長引き 平成 26 年度新設住宅着工戸数は880,470 戸対前年比 10.8% 減となりました 今後 いまだ 耐震性 省エネ性 バリアフリー等問題を抱えた住宅ストックが多い中 各種の住宅に係る政策と相まって国民の方々の住宅の質の向上を進めるとともに 地方創生に資する更なる力強い内需主導による経済回復を目指すためにも 経済波及効果の大きい住宅分野での景気対策は不可欠であり そのためには住宅税制 予算等の拡充は必要なものと考えております この度 当協会では良質な住宅取得の支援 住宅 建築物の耐震化など 豊かな住生活の実現 に向け より効果のある税制のあり方及び国民がより利用しやすくなるための制度改善等を要望としてまとめました 御検討いただきますよう宜しくお願い申し上げます 要望事項 (1) 住宅取得に係る恒久的な負担軽減制度の実施 国民の住生活の安全確保と安定的かつ継続的な住宅投資が行われるよう 消費税の軽減税率など恒久的な負担軽減制度を実施する 経済再生と財政健全化を両立するため 平成 27 年 10 月に予定していた消費税率 10%

の引き上げは平成 29 年 4 月に 1 年半延期され ( 平成 28 年 9 月末までに契約したものは 8%) 景気判断条項 を付さずに確実に実施されることとなっています 過去の消費税率引き上げにおいて大幅な住宅投資が落ち込み 経済に悪影響を与えました 消費税制度の中で恒久的な負担軽減措置として軽減税率などを導入することが必要です 多くの欧米諸国において住宅は 国民の生活基盤として非課税や軽減措置の特例がとられている これ以上住宅取得者の負担を増やさないようにすべきです (2) 賃貸住宅供給促進のための支援策について 1 賃貸住宅建設においても 消費税の軽減税率など恒久的な負担軽減制度を実施する 2 耐震性 省エネ性等性能の高い良質な賃貸住宅の供給を促進するため 割増償却 不動産取得税 固定資産税等の減額措置を創設すると共に フラット35Sと同様の金利優遇措置を創設する 消費税率の引き上げは 家賃の実質引き上げや住宅経営の悪化など 賃貸住宅の投資にも大きな影響を与えています 持家と同様の措置をお願いいたします 都市部に存在する多くの低層賃貸住宅の状況が日本全体の居住水準の向上を阻害しています 住まいの多様化に伴い様々な世帯形態に対応し 持家に劣らない良質な性能 ( 省エネ 耐震 バリアフリー又は高耐久 ) を兼ね備えた賃貸住宅の供給が望まれます 住宅 建築の省エネ基準義務化に対して 賃貸住宅の省エネ化の遅れも指摘されており早急な供給促進策の対応が必要です (3) 長期優良住宅 スマートハウスなど 安全で良質な住宅の供給促進策について 1 長期優良住宅等良質な新築住宅の固定資産税の減額期間を10 年に延長する ( 現行長期優良住宅は 3 階建て以上の準耐火 耐火構造住宅 7 年 これ以外の住宅は5 年 ) 2 スマートハウス等に係る各種補助金制度の継続 拡充を行う (ZEH, リチウムイオン蓄電池 民生用燃料電池 ) 3 2の各種補助事業について 一括申請の仕組みの創設 手続きの簡略化, 申請時期の平準化を行う 長期優良住宅 低炭素住宅などの供給を強力に行っていますが どうしてもコストアップになって 購入者がこれらの住宅を避けてしまう場合が多くあります 良質な住宅の建設に伴う負担軽減のため 税制上の拡充が必要です

平成 25 年閣議決定された日本再興戦略において 2020 年までに新築住宅 建築物について段階的に省エネルギー基準の適合を義務化することになっています 住宅については 2020 年までに標準的な新築住宅で ZEH を実現し 2030 年までに新築住宅の平均で ZEH を達成することを目指すことになっています 各社においてもスマートハウスの推進に力を入れていますが コストアップとなり購入者の負担が大きくなっており各種補助金制度の継続 拡充が必要です 現在 ZEH リチウムイオン蓄電池 等の申請が設備ごとの申請となり 申請時期も異なるため 事務手続きコストが大きく 申請漏れ等も発生しやすい状況にあります 各事業毎に手続きや審査が必要で 制度運用にあたっては相当な時間 労力 費用がかかっています (4) リフォーム 中古流通市場の活性化策について 中古住宅の買い取り再販を促進するため 中古住宅の取引において 法人間又は法人と個人の取引において消費税を非課税とする 平成 22 年に 閣議決定された新成長戦略において 2020 年までに 中古住宅流通市場やリフォーム市場の規模を倍増させるとともに 良質な住宅ストックの形成を図り これにより 中古住宅流通市場 リフォーム市場を 20 兆円まで倍増を図る とされています 全住宅流通量( 既存流通 + 新築着工 ) に占める既存住宅のシェアは増加しつつあるが 平成 20 年における既存住宅流通シェアは約 13.5% しかありません ( 欧米諸国における既存住宅流通シェアは7 割 ~8 割 ) 中古住宅の個人間の取引は非課税であるが 法人と法人の取引あるいは法人が個人との取引 ( 販売時 ) は消費税が課税されます 新築段階と二重課税になっており 課税によって買い取り再販が阻害されている要因になっています (5) 耐震性が不十分な住宅の建替え促進策について 耐震性能を向上させるための建替えを促進するためについて 国費補助を拡充する 1 国の補助額の引き上げ 2 戸当り309 000 円の補助金加算額の延長 ( 平成 27 年度末期限 ) 3 耐震建替えに係る国の補助制度の周知 普及促進 我が国の住宅総世帯約 5,000 万戸のうち 約 21% に当る約 1,050 万戸は耐震性が不十分となっています ( 平成 20 年の推計国土交通省推計より )

南海トラフの巨大地震や首都直下地震の被害想定で これらの地震が最大クラスの規模で発生した場合 東日本大震災を超える甚大な人的 物的被害が発生することがほぼ確実視されています ( 南海トラフの巨大地震の被害想定 (H24,8 内閣府 ): 建物被害約 94~240 万棟, 死者数約 3~32 万人 ). 新耐震基準 ( 昭和 56 年基準 ) が求める耐震性を有する住宅のストック比率は 平成 32 年までに 95% の目標設定となっており 強力に耐震化を図っていく必要があります 耐震のため 建替えの国の補助制度は 地方公共団体の負担が前提となっており 事実上地方公共団体の取り組みによって補助の内容が異なっており 補助を活用できない地域が多い状況にあります また 国の補助制度は平成 28 年 3 月 31 日で戸当たり309 千円加算措置及び交付率のかさ上げ措置が廃止されるとますます耐震建替えが進まなくなります ( 交付率は現行 23% のところ その 2/3 に引き下げられる ) (6) 東日本大震災における住宅復興の促進策について 住宅資金が不足する中 耐久性や省エネ性に優れた住宅の普及を図るため 被災地における住宅取得者に対して 自立再建を促進するための支援の充実をお願いする 東日本大震災発生( 平成 23 年 3 月 11 日 ) から 4 年になるが 津波による破壊的な被害に加え原発事故の影響で様々な状況が生じており 住宅復興が大きく立ち遅れているところであり これを支援 促進する必要があります 災害復興のための住宅をプレ協各社で提供しているが 罹災者の方は建築資金の厳しさから建設費が制約され 性能が低い住宅となってしまう傾向にある (7) 平成 27 年度期限到来の特別措置の延長について 平成 27 年度期限到来の特別措置については 1 新築住宅に対する固定資産税の減額措置 ( 平成 28 年 3 月 31 日 - 固定資産税 ) をはじめ次の通り延長を要望する 2 サービス付き高齢者向け住宅供給促進税制 ( 平成 28 年 3 月 31 日 - 所得税 法人税 ) 3 認定長期優良住宅に係る特例措置 ( 平成 28 年 3 月 31 日 - 固定資産税 登録免許税 不動産取得税 ) 4 認定低炭素住宅に係る特例措置 ( 平成 28 年 3 月 31 日 - 登録免許税 ) 5 住宅の省エネ改修工事に係る特例 ( 工事期間平成 28 年 3 月 31 日 - 固定資産税 ) 6 耐震改修に係る特例 ( 工事期間平成 27 年 12 月 31 日 - 固定資産税 ) 7 老朽化マンション建替え等の促進に係る特例措置 ( 平成 28 年 3 月 31 日 - 登録免

許税 不動産取得税 法人税 所得税等 ) 8 居住用財産の買い替え等の譲渡所得の課税の特例措置 ( 平成 27 年 12 月 31 日 - 所得税 住民税 ) 9 宅地建物取引業者が取得する新築住宅の取得日に係る特例措置及び一定の住宅用地に係る税額の減額措置の期間要件を緩和する特例措置 ( 平成 28 年 3 月 31 日 - 不動産取得税 ) 10 住宅バリアフリー改修工事に係る特例 ( 工事期間平成 28 年 3 月 31 日 - 固定資産税 ) 11 買取再販で扱われる住宅の取得に係る登録免許税の特例措置 ( 平成 28 年 3 月 31 日 - 所有権移転登記 )