資料 19-3 J:COM サービスの IPv6 アドレス対応状況について 2012 年 5 月 30 日 株式会社ジュピターテレコム
J:COM の IPv6 対応準備に向けた状況 1. 各サービス用に使用しているサーバー およびサーバーへ到達するまでのネットワーク機器の IPv6 対応は完了 2. 加入者への IPv6 払出しは引続き準備中 2012 年後半より順次展開すべく進行中 3. IPv4 グローバルアドレス延命対策は予定通り進行中 2 第 19 回 IPv6によるインターネットの利用高度化に関する研究会資料
J:COM サービスと IP アドレス付与 CM( インターネット用モデム ) ノードアンプ J:COM ネットワーク 光ファイバ 同軸ケーブル 分波器 STB( セットトップボックス ) お客様宅 EMTA( 電話用モデム ) J:COMでは インターネット 0AB-J IP 電話のみならず CM 内蔵 STBを利用した VODなどの通信系 TVサービスを提供 STBについては IPv4のグローバルアドレスをプライベートアドレスに順次変更中今後導入予定の次世代 STBについては 当初よりIPv6に対応予定 EMTAについては IPv4プライベートアドレスを付与 CMについては 次スライド以降で説明 3 第 19 回 IPv6によるインターネットの利用高度化に関する研究会資料
インターネット設備の現状 現状 Head End DOCSIS2.0 CMTS 1M 12M 40M 加入者宅 DOCSIS2.0 CM HFC 網 インターネット網 (IPv4/IPv6) DOCSIS3.0 CMTS IPv4 方式 160M 無線 LAN 加入者宅 DOCSIS3.0 CM IPv4/IPv6 デュアル方式 J:COMが提供するインターネットサービスは 1M 12M 40M 160Mのラインナップがあり 40M 以下のインターネットサービスは センターモデム (CMTS) および宅内モデム (CM) ともに IPv6 非対応の設備となる 160Mは センターモデム (CMTS) および宅内モデム (CM) ともにIPv6 対応の設備となる 尚 全ての速度で利用可能な無線 LAN 内蔵モデムについては IPv6 対応の設備となる 4 第 19 回 IPv6によるインターネットの利用高度化に関する研究会資料
今後の設備対応について 1 新規加入者のインターネットサービスは 全サービスについて IPv6 対応の設備を利用する方向で検討 IPv4の設備在庫などを踏まえたうえで 2012 年後半より順次対応予定 Head End 新規加入者対応 DOCSIS2.0 CMTS 1M 12M 40M 加入者宅 DOCSIS3.0 CM HFC 網 インターネット網 (IPv4/IPv6) DOCSIS3.0 CMTS 160M 無線 LAN 加入者宅 DOCSIS3.0 CM IPv4/IPv6 デュアル方式 DOCSIS3.0 CMTS に収容効率を踏まえ 当面 IPv6 アドレスの利用を希望するお客様のみ IPv6 アドレスを払い出す予定 (IPv4/IPv6 デュアル方式 ) 5 第 19 回 IPv6によるインターネットの利用高度化に関する研究会資料
今後の設備対応について 2 既存加入者の約 70%( 約 128 万 ) が IPv6 非対応の設備に収容されている Head End 既存加入者対応 (Migration) DOCSIS2.0 CMTS 1M 12M 40M 加入者宅 DOCSIS2.0 CM HFC 網 インターネット網 (IPv4/IPv6) DOCSIS3.0 CMTS IPv4 方式 128 万 (70%) 160M 無線 LAN 加入者宅 DOCSIS3.0 CM IPv4/IPv6 デュアル方式 55 万 (30%) CMTSについては 順次 IPv6 対応設備への切替を検討 IPv6 非対応設備に収容される1M 12M 40M 利用者については お客様に利便性のあるサービス (160Mに限定した長期割引サービスや無線 LANキャンペーンなど ) の導入により お客様からのご要望に基づいた切替を実施 ( 有償 ) 既に160M 無線 LANをご利用のお客様についても 簡易的なWEB 申込に基づきIPv6 割り当てを実施 6 第 19 回 IPv6によるインターネットの利用高度化に関する研究会資料
J:COM の IPv6 利用促進と今後の課題 IPv6 利用促進 1 DOCSIS3.0 環境下で IPv6 利用申込手続きの更なる簡略化 最終的には申込省略の検討 2 インターネットサービス変更キャンペーン等 ( 例 :1M 160M) 検討し お客様のご要望に基づいた IPv6 未対応端末 (CM) の交換促進 3 要望されない他のお客様対応に関する切替検討 4 次世代 STB 導入の推進 今後の課題 DOCSIS3.0 CMTS への 収容効率の向上 IPv6 対応化に関わる費用負担の整理 7 第 19 回 IPv6によるインターネットの利用高度化に関する研究会資料
Appendix: IPv4 アドレスの在庫に関する現状 現状 2011 年 2 月 3 日にインターネット上で IP アドレスをグローバルに管理する IANA の新規割り当て可能な IPv4 アドレスが枯渇 J:COM のインターネットサービスや DSTB( ) 等への端末に割り当てる IPv4 アドレスも今後枯渇する IPv6 アドレス払出し準備と共に IPv4 アドレス延命対策を実施中 IANA (Internet Assigned Number Authority ) 申請により IP を割り当て 在庫枯渇 事実上枯渇 APNIC (Asia Pacific Network Information Centre) 図 2.IP アドレスを使用する端末 IPv4 アドレス枯渇対象 ケーブルモデム部及び EMTA は プライベート IP アドレスの為 IPv4 枯渇対象外 プライベート IP アドレス : J:COM 網内のみで使用可能な IP アドレス JPNIC IPv4 アドレス残数 ( 単位 10,000) 申請により IP を割り当て J:COM グループ Technology Networks 図 1.IP アドレスの割り当て 当面 IPv4 のお客様割当が可能な見込み 300 200 100 0 IP 枯渇により IPv4 在庫数は減少する 2012 年 2014 年 2016 年 2018 年 2020 年 2022 年 図 3.J:COM グループの IP の在庫と枯渇の予測 対策保有する IPv4 アドレスの枯渇に対して 以下の対策を行いサービスの継続を行う 1. IPv4 アドレスが枯渇する前に次世代 IP である IPv6 アドレスを提供可能とする 2. IPv6 アドレスの提供に合せて 各システムの IPv6 対応を行う 3. IPv4 アドレス延命の対策を実施する DSTB( デジタル セット トップ ボックス ): デジタルテレビ受像機をネットワークに接続して双方向通信を実現する通信端末 8 第 19 回 IPv6によるインターネットの利用高度化に関する研究会資料
Appendix: J:COM グループの IPv4 枯渇対策 1 対策 1. 次世代の IP 通信規格である IPv6 への移行対応 IPv6 を加入者へ付与可能なシステム (DHCP やネットワーク機器 : ルータや CMTS CM など ) へ更新を行う インターネットや外部 IP コンテンツへ顧客がアクセス出来るようにサービスを継続させる 本対策の必要性 IPv4 アドレスの枯渇に伴い 他事業者も順次 IPv6 へ移行を進めている IPv6 インターネット 新インターネットへの接続追加 設備の対応状況 2008 年頃より設備更改 増強のタイミングで IPv6 対応可能な設備へ順次更改を実施 主要通信機器は 概ね IPv6 化が完了 各サーバの IPv6 対応を継続して実行中 IPv6 対応方式 :Dual Stack 対応時期 バックボーンNW : 一部除き対応完了 アクセスNW : 対応完了 サーバDHCP TFTP DNS : 対応完了 Mail Web コンテンツ : 対応完了 CMTS CM(160M サービス ) IPv6は DOCSIS3.0により対応可能であり 検証を行い IPv6の払出しを開始する予定 (DOCSIS3.0に対応したサービスよりIPv6 対応を行ない DOCSIS3.0 以外のCMTS CMは 対応方法を検討中 ) A 社 CMTS :2012 年 4 月 ( 技術検証完了 ) B 社 CMTS :2012 年 2H ( 技術検証完了予定 ) 徐々に IPv6 のサービスへ移行中 IPv4 インターネット 顧客 現インターネットは当面継続 図 4. これからのインターネットの推移イメージ 技術検証 2012 年 2H フィールドトライアル 2013 年 ~ IPv6 接続サービス順次開始 図 5.IPv6 対応スケジュール概要 9 第 19 回 IPv6によるインターネットの利用高度化に関する研究会資料
Appendix: J:COM グループの IPv4 枯渇対策 2 対策 2. 各サービスの IPv6 対応について メールやホームページ等の各サービスシステム インターネット接続サービスの IPv6 対応を行う J:COM 各サービスの IPv6 対応は 2 つのステップで対応する ステップ 1: インターネット経由の IPv6 アクセスに対応 IPv6 を利用したインターネット経由 ( 他 ISP 及び企業等 ) のアクセスを考慮して インターネットよりアクセス可能なシステム (WEBMAIL やホームページの参照 ) を先行して IPv6 利用可能とする ステップ 2:IPv6 提供 システム対応加入者へ IPv6 アドレスを提供する 又 各システムも IPv6 で利用可能とする ステップ 1 ( 対応完了 ) J:COM 網外から IPv6 アドレスを利用したメール ホームページが利用が可能 インターネット IPv6 の通信 J:COM 網内 IPv4/IPv6 接続サービスについて 現在提供中の IPv4 によるインターネット接続サービスは IPv4 アドレス枯渇後も継続して提供する また IPv4 インターネット接続で利用している DOCSIS3.0 の CM は IPv6 対応のソフトウェアへバージョンアップを行い IPv6 によるインターネット接続サービスを希望された場合 即時 IPv6 アドレスを利用できる環境を提供予定 メール Web サーバ ステップ 2 (2012 年内より順次展開予定 ) J:COM で IPv6 アドレス払い出し IPv6 アドレスで各種サーバへのアクセス可 J:COM 網外へ IPv6 アドレスでアクセス可 各種サーバ DHCP サーバ 通信機器 継続検討中の課題 加入者への告知 (ISP の IPv4 アドレス在庫枯渇対応に関する情報開示ガイドラインに沿った対応を実施予定 ) コールセンター及び工事担当者等の社内担当者への IPv6 トレーニング IPv6 アドレス振り出し 図 6. 各サービスの IPv6 対応概要 顧客 端末 10 第 19 回 IPv6によるインターネットの利用高度化に関する研究会資料
Appendix: J:COM グループの IPv4 枯渇対策 3 対策 3.IPv4 アドレスの延命 DSTB へ割り当てている IPv4 アドレスをプライベート IP アドレスに変更 プライベートアドレス :J:COM 網内のみで使用可能なアドレス 本対策の必要性 IPv4 アドレスのみ利用可能な web ページ サービスは長期的に残ると想定されるため IPv4 アドレスの保有 延命が望ましい IPv6 は 古い IPv4 アドレス用の Web ページや機器に未対応 そのため長期的に IPv4 の在庫を持ってリスクを軽減する 対応 IPv4 アドレス延命策として DSTB が使用する IPv4 グローバルアドレスをプライベートアドレスへ変更する DSTB のプラベートアドレス化を 2013 年 1H 内まで実施する ( 最大で 100 万強の IPv4 グローバルアドレスの確保を想定 J:COM プライベートネットワークを東西で分割し東日本のエリアを IPv4 プライベートアドレスにする ) プライベートアドレスを行った場合 DSTB 経由で J:COM 網外にブラウジングする場合 NAT( ) 機器を経由して 外部との通信が可能とする IPv6 対応の次世代 STB は 2012 年以降に提供予定 インターネットに設置された IP を利用したサービス ( アクトビラ等 ) J:COM 網外 NAT J:COM 網内 NAT 経由 J:COM VoD itv 等 DSTB 顧客 図 7.DSTB プライベート化による NAT 利用イメージ 2012 年 2013 年 NAT( ナット ): 特定の網内でのみ利用可能なプライベートアドレスを使用した環境より インターネットへアクセスする際 インターネットへ接続可能なグローバルアドレスへ変換する装置 DSTB プライベート化実施 ( 順次 ) 11 第 19 回 IPv6によるインターネットの利用高度化に関する研究会資料 1H 2H 1H 図 8.DSTB プライベート化スケジュール概要 2H