国際数学・理科教育動向調査(TIMSS2015)のポイント

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資料5 TIMSS2007関連資料

Taro-① 平成30年度全国学力・学習状況調査の結果の概要について

ホームページ掲載資料 平成 30 年度 全国学力 学習状況調査結果 ( 上尾市立小 中学校概要 ) 平成 30 年 4 月 17 日実施 上尾市教育委員会

OECD生徒の学習到達度調査(PISA2012)のポイント|国立教育政策研究所 National Institute for Educational Policy Research

(2) 国語科 国語 A 国語 A においては 平均正答率が平均を上回っている 国語 A の正答数の分布では 平均に比べ 中位層が薄く 上位層 下位層が厚い傾向が見られる 漢字を読む 漢字を書く 設問において 平均正答率が平均を下回っている 国語 B 国語 B においては 平均正答率が平均を上回って

H30全国HP

目 次 1 学力調査の概要 1 2 内容別調査結果の概要 (1) 内容別正答率 2 (2) 分類 区分別正答率 小学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 3 小学校算数 A( 知識 ) 算数 B( 活用 ) 5 中学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 7 中学校数学 A( 知識 )

p.1~2◇◇Ⅰ調査の概要、Ⅱ公表について、Ⅲ_1教科に対する調査の結果_0821_2改訂

(6) 調査結果の取扱いに関する配慮事項調査結果については 調査の目的を達成するため 自らの教育及び教育施策の改善 各児童生徒の全般的な学習状況の改善等につなげることが重要であることに留意し 適切に取り扱うものとする 調査結果の公表に関しては 教育委員会や学校が 保護者や地域住民に対して説明責任を果

平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県海草地方 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県和歌山市 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

Microsoft PowerPoint - syogaku [互換モード]

3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

H

①H28公表資料p.1~2

2 調査結果 (1) 教科に関する調査結果 全体の平均正答率では, 小 5, 中 2の全ての教科で 全国的期待値 ( 参考値 ) ( 以下 全国値 という ) との5ポイント以上の有意差は見られなかった 基礎 基本 については,5ポイント以上の有意差は見られなかったものの, 小 5 中 2ともに,

2 生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査 児童生徒に対する調査 学校意欲 学習方法 学習環境 生活の諸側面等に関する調査 学校に対する調査 指導方法に関する取組や人的 物的な教育条件の整備の状況等に関する調査 2

今年度は 創立 125 周年 です 平成 29 年度 12 月号杉並区立杉並第三小学校 杉並区高円寺南 TEL FAX 杉三小の子

(2) 学習指導要領の領域別の平均正答率 1 小学校国語 A (%) 学習指導要領の領域 領 域 話すこと 聞くこと 66.6(69.2) 77.0(79.2) 書くこと 61.8(60.6) 69.3(72.8) 読むこと 69.9(70.2) 77.4(78.5) 伝統的な言語文化等 78.3(

コンピュータ使用型調査について 情報通信技術 (ICT) を切り離すことができない現代社会にあって生徒の知識や技能を活用する能力を測るため また よりインタラクティブで多様な文脈の問題を提示するため コンピュータ使用型調査に移行された 科学的リテラシーのみ シミュレーションが含まれた新規問題を出題し

小学校における県平均正答率との比較 市と県の平均正答率の差を比べると 国語 A B 算数 A B 理科のすべての教科 領域 区分で 5ポイント以上の差のものはなくなった 国語 A 市 :68.2% 県 :70.1% 差 :-1.9ポイント 国語 B 市 :49.6% 県 :53.6% 算数 A 市

PISA調査、TIMSS調査の結果分析(中間まとめ)

小学校の結果は 国語 B 算数 A で全国平均正答率を上回っており 改善傾向が見られる しかし 国語 A 算数 B では依然として全国平均正答率を下回っており 課題が残る 中学校の結果は 国語 B 以外の教科で全国平均正答率を上回った ア平成 26 年度全国学力 学習状況調査における宇部市の平均正答

国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)結果の推移

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2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

解禁日時新聞平成 30 年 8 月 1 日朝刊テレビ ラジオ インターネット平成 30 年 7 月 31 日午後 5 時以降 報道資料 年月日 平成 30 年 7 月 31 日 ( 火 ) 担当課 学校教育課 担当者 義務教育係 垣内 宏志 富倉 勇 TEL 直通 内線 5

03-猿田.ec7

フトを用いて 質問項目間の相関関係に着目し 分析することにした 2 研究目的 全国学力 学習状況調査結果の分析を通して 本県の児童生徒の国語及び算数 数学の学習 に対する関心 意欲の傾向を考察する 3 研究方法平成 25 年度全国学力 学習状況調査の児童生徒質問紙のうち 国語及び算数 数学の学習に対

教育 学びのイノベーション事業 ( 平成 23~25 年度 ) 総務省と連携し 一人一台の情報端末や電子黒板 無線 LAN 等が整備された環境の下で 教科指導や特別支援教育において ICT を効果的に活用して 子供たちが主体的に学習する 新たな学び を創造する実証研究を実施 小学校 (10 校 )

瑞浪市調査結果概略(平成19年度全国学力・学習状況調査)

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

平成 25 年度学力定着状況確認問題の結果について 概要版 山口県教育庁義務教育課 平成 2 6 年 1 月 1 実施概要 (1) 目 的 児童生徒の客観的な学力状況の経年的な把握と分析を通して 課題解決に向けた 指導の工夫改善等の取組の充実を図る全県的な検証改善サイクルを確立し 県内す べての児童

Microsoft Word - 全国調査分析(H30算数)

領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

町全体の状況を把握 分析するとともに 平均正答率については 全国 全道との比較を数値以外の文言で表現します また 質問紙調査の結果や 課題解決に向けた学力向上の取組を示します (3) 学校ごとの公表小規模校において個人が特定される恐れのあることから 学校ごとの結果公表はしません (4) 北海道版結果

平成27年度全国学力・学習状況調査結果の概要

1. 調査結果の概況 (1) の児童 ( 小学校 ) の状況 < 国語 A> 今年度より, ( 公立 ) と市町村立の平均正答率は整数値で表示となりました < 国語 B> 4 国語 A 平均正答率 5 国語 B 平均正答率 ( 公立 ) 74.8 ( 公立 ) 57.5 ( 公立 ) 74 ( 公立

4 研究内容 (1) 国際的な学力調査について近年 我が国の義務教育における 学力低下 について 新聞やテレビ等に様々な評論家が意見を述べている その根拠としている数値的な裏付けとなっているのが 次にあげる2つの国際的な学力調査における我が国の結果が前回の数値より下回っていたり 他の諸外国より数値的

2 生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査 児童生徒に対する調査 学校意欲 学習方法 学習環境 生活の諸側面等に関する調査 学校に対する調査 指導方法に関する取組や人的 物的な教育条件の整備の状況等に関する調査 2

調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てる さらに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイ

平成 30 年 1 月平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果と改善の方向 青森市立大野小学校 1 調査実施日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) 2 実施児童数第 6 学年 92 人 3 平均正答率 (%) 調 査 教 科 本 校 本 県 全 国 全国との差 国語 A( 主として知識

調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する また 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の

平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

平成18年度「島根県学力調査」の調査結果

平成 28 年度埼玉県学力 学習状況調査各学年の結果概要について 1 小学校 4 年生の結果概要 ( 平均正答率 ) 1 教科区分による結果 (%) 調査科目 羽生市 埼玉県 国語 算数 分類 区分別による結果 < 国語 > (%) 分類 区分 羽生市 埼

< 中学校 3 年生 > [ 国語 ] 主として 知識 に関する題 主として 活用 に関する題 ともに, 全国平均をやや上回る状況でした [ 数学 ] 主として 知識 に関する題 は全国平均をやや上回り, 主として 活用 に関する題 はやや下回る状況でした 数学 A 資料の活用 の領域は, 全国平均

スライド 1

スライド 1

平成 3 年度花乃井中のあゆみ 調査結果から 成果と課題 学力調査では すべての項目において平均値を上回っているが 平均値では若干下回っている教科もある 平均正答率を平均と比べると 国語 A は - ポイント 国語 B は -2.2 ポイント 数学 A は +6.9 ポイント 数学 B は +6.

家庭における教育

HP用【通常版:しばりなし】H27調査結果概要

平成 22 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 22 年 4 月 20 日 ( 火 )AM8:50~11:50 平成 22 年 9 月 14 日 ( 火 ) 研究主任山口嘉子 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (105 名 )

平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

教科の見方 ~ 例算数 ~ 大阪市の平均正答率を表しています ( 算数と理科のみ ) このグラフの項目は 学習指導要領ので平均正答率を表しています このグラフの項目は 問題の内容ごとに平均正答率を表しています 各学での がんばりがみられた点 と がんばりが必要な点 を示しています このグラフの項目は

(Microsoft Word H29 \221\254\225\361\202\314\212T\227v.docx)

2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

(2) 国語 B 算数数学 B 知識 技能等を実生活の様々な場面に活用する力や 様々な課題解決のための構想を立て実践し 評価 改善する力などに関わる主として 活用 に関する問題です (3) 児童生徒質問紙児童生徒の生活習慣や意識等に関する調査です 3 平成 20 年度全国学力 学習状況調査の結果 (

調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する また 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の

Taro-H29結果概要(5月25日最終)

平成 30 年度全国学力 学習状況調査 北見市の結果等の概要 Ⅰ 調査の概要 1 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析するとともに教育施策の成果と課題を検証し その改善を図り 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等

の間で動いています 今年度は特に中学校の数学 A 区分 ( 知識 に関する問題 ) の平均正答率が全 国の平均正答率より 2.4 ポイント上回り 高い正答率となっています <H9 年度からの平均正答率の経年変化を表すグラフ > * 平成 22 年度は抽出調査のためデータがありません 平

資料7 新学習指導要領関係資料

平成 21 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 21 年 10 月 2 日 ( 金 ) 教務部 平成 21 年 4 月 21 日 ( 火 )AM8:50~11:50 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (95 名 ) 教科に関す

平成 25 年度の全国学力 学習状況調査の下野市の全体の結果 ( 国語, 算数 数学 ) は, 小学校, 中学校ともに, すべての領域で, 全国平均正答率を上回る結果となった 小学校の全国学力調査全体結果について 小学校は国語 AB, 算数 AB ともに, 数ポイント全国平均正答率を上回っていた 小

依然として課題 問題例 記述式の問題について 依然として課題が見られる が見られる問題 小学 3 年国語平均正答率 46.0% 書くことが苦手 というように 漠然とした課題把 握では 課題改善はなかなか進みませんね 今後の指導 算数 数学科においては 算数 数学的用語を用いて 事実 方法 理由や根拠

H30全国学テ 保護者校内お知らせ鏡文

123

国語 B では 話すこと 聞くこと 領域において 全国及び県平均を上回っているが 他の三つの領域においては 全国及び県平均を下回っている 活用する力を育成する取組のさらなる充実が必要である 設問 1 の目的に応じて 話し合いの観点を整理する力は身についてきている 設問 3 の二つの詩を比べて読み 自

1 平均正答率1 平均正答率1 平均正答率1 平均正答率 小学校 6 年生 1252 人 ( 小学校第 5 学年内容 ) 8 6 全国 弘前市 コメント 話すこと 聞くこと の中の 意図 立場を明確にし

図 1 生徒の科学に対する態度 (2006 年 2015 年 ) ( 項目例 ) 科学の話題について学んでいるときは たいてい楽しい 科学についての本を読むのが好きだ 図 1 生徒の科学に対する態度 2 科学の楽しさ 指標 の変化 ( 項目例

2) 親子関係 家族との生活に満足している について と の調査と比較した 図 12-2 に 示しているように の割合は 4 かとも増加傾向が見られた 日 本 米 中

5 学習到達度調査の基本的な考え方学習到達度調査では 各教科の設問ごとに 目標値 を定め 児童 生徒の 正答率 がこの 目標値 に対して -5ポイント以上から +5ポイント未満の間であった場合 目標値と同程度としている 目標値 学習指導要領に示された内容について標準的な時間をかけて学んだ場合 設問ご

1-1 小学校国語 A( 調査時間 20 分 ) 基礎的 基本的な言語活動や言語事項に関する知識 技能が身に付いているかどうかをみる問題 で 12 設問で構成されている 本町の結果は 全国の平均正答率 栃木県の平均正答率とほぼ同じであった この調査では 学習指導要領の領域等として 話すこと 聞くこと

201509_H27全国学力学習状況_H1_P1-22.indd

国語 A では, 領域別, 観点別, 問題形式別に見て, どの区分においても全国平均を上回り, 高い正答率でした しかし, 設問別でみると全国および新潟県平均正答率を下回った設問が, 15 問中 1 問, 新潟県の平均正答率を下回った設問は,15 問中 1 問ありました 設問の概要関屋小新潟県全国

国語の授業で目的に応じて資料を読み, 自分の考えを 話したり, 書いたりしている

( 中学校調査 ) 1 時限目 2 時限目 3 時限目 4 時限目 5 時限目 国語 A (45 分 ) 国語 B (45 分 ) 数学 A (45 分 ) 数学 B (45 分 ) 生徒質問紙 (2 分程度 ) (6) 集計児童生徒 学校数 1 集計基準児童生徒に対する調査について, 平成 29

算数でも 知識 (A) 問題 活用 (B) 問題とも 全領域で全国平均を上回りました A 問題では 14 問中 12 問が全国平均を上回り うち8 問が5ポイント以上上回りました 下回った2 問は 直径と円周の長さの関係理解 と 除法で表す2 量関係の理解 でした B 問題では 10 問中 9 問が

25math3

平成21年度全国学力・学習状況調査の結果分析(非公表資料)

第 1 学年 国語 58.6 点 ( ) 61.0 点 ( ) 1 1 をピークとする右寄りの山型となっている 府の分布と比較して 80 点以上の生徒数の割合が少ない 90.6 話す 聞く能力 97.4 書く能力 92.8 話す 聞く能力 について との開きが最も小さい 書く能力 において との差が

2 全国 埼玉県 狭山市の平均正答率 ( 教科に関する調査の結果 ) ( 単位 %) (1) 小学校第 6 学年 教科ごとの区分 教科 狭山市 埼玉県 全国 国語 A 国語 B 算数 A 算数 B 学習指導要領の

平成○年○月○日

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2 経年変化 ( 岡山平均との差の推移 ) (1) 中学校 1 年生で比較 ( 昨年度まで中学校 1 年生のみの実施のため ) 平成 26 年度平成 27 年度平成 28 年度平成 29 年度 国 数 語 学 基 礎 活 用 基 礎

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Microsoft Word - ④「図形の拡大と縮小」指導案

調査結果の概要

平成 26 年度 高知県学力定着状況調査結果の概要 速報版 平成 27 年 2 月 高知県教育委員会

[2007版] 平成23年度 全国学力・学習状況調査の結果概要(01 小・・

平成 29 年度全国学力 学習状況調査 北見市の結果等の概要 Ⅰ 調査の概要 1 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析するとともに教育施策の成果と課題を検証し その改善を図り 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等

<H19 年度からの平均正答率の経年変化を表すグラフ > * 平成 22 年度は抽出調査のためデータがありません 平成 23 年度は震災のため中止となりました 豊能町立小学校全国学力学習状況調査結果 ( 平均正答率全国を 1 として ) H19 H20 H21 H

OECD-PISA国際報告書

全国学力・学習状況調査の指導改善策

市中学校の状況及び体力向上策 ( 学校数 : 校 生徒数 :13,836 名 ) を とした時の数値 (T 得点 ) をレーダーチャートで表示 [ ] [ ] ハンドボール ハンドボール投げ投げ H29 市中学校 H29 m 走 m 走 表中の 網掛け 数値は 平均と同等または上回っているもの 付き

<4D F736F F D AAE90AC94C5817A E7793B188C481698D5D E7397A791E58A A778D5A814094F68FE3816A2E646F63>


Transcription:

ティムズ国際数学 理科教育動向調査 (TIMSS2015) のポイント 調査概要 国際教育到達度評価学会 (IEA) が 児童生徒の算数 数学 理科の到達度を国際的な尺度によって測定し 児童生徒の学習環境等との関係を明らかにするために実施した 小学校は 50 か ( 約 27 万人 ) 中学校は 40 か ( 約 25 万人 ) が参加した 一部の国で 調査対象と異なる学年が調査を受けているため それらの国については含めていない 我が国では 148 校の小学校 4 年生約 4400 人 147 校の中学校 2 年生約 4700 人が参加した ( 平成 27(2015) 年 3 月に実施 ) 教科別の結果概要 小学校 中学校ともに 全ての教科において 引き続き上位を維持しており 前回調査に比べ 平均得点が有意に上昇している 2003 年以降 経年での変化をみていくと 550 点未満の児童生徒の割合が減少し 55 0 点以上の児童生徒の割合が増加している傾向が見られる 各の得点は 1995 年調査における基準値 (500 点 ( 対象児童生徒の 3 分の 2 が 400 点から 600 点に入るよう標準化 )) からの変化を示す値である 平均得点の推移 機密性 ( 取扱制限 ) 1995 1999 2003 2007 2011 2015 小学校 4 年生 算数 理科 567 点 (3 位 /26 か国 ) 553 点 (2 位 /26 か国 ) ( 調査実施せず ) ( 調査実施せず ) 有意差なし 有意に低下 565 点 (3 位 /25 か国 ) 有意差なし 543 点 (3 位 /25 か国 ) 有意差なし 568 点 (4 位 /36 か国 ) 有意に上昇 548 点 (4 位 /36 か国 ) 有意に上昇 585 点 (5 位 /50 か国 ) 有意に上昇 559 点 (4 位 /50 か国 ) 有意に上昇 593 点 (5 位 /49 か国 ) 569 点 (3 位 /47 か国 ) 中学校 2 年生 数学 理科 581 点 (3 位 /41 か国 ) 有意差なし 554 点 (3 位 /41 か国 ) 有意差なし 579 点 (5 位 /38 か国 ) 有意に低下 550 点 (4 位 /38 か国 ) 有意差なし 570 点 (5 位 /45 か国 ) 有意差なし 552 点 (6 位 /45 か国 ) 有意差なし 570 点 (5 位 /48 か国 ) 有意差なし 554 点 (3 位 /48 か国 ) 有意差なし 570 点 (5 位 /42 か国 ) 有意に上昇 558 点 (4 位 /42 か国 ) 有意に上昇 586 点 (5 位 /39 か国 ) 571 点 (2 位 /39 か国 ) 質問紙調査の結果概要 算数 数学 理科に対する意識について 前回調査と同様に 小学校の 理科は楽しい を除き 国際平均を下回っている項目が多いものの 算数 数学 理科が楽しいと思う児童生徒の割合は増加しており 中学校においては 国際平均との差が縮まっている傾向が見られる 中学校においては 数学 理科について 日常生活に役立つ 将来 自分が望む仕事につくために 良い成績をとる必要がある という生徒の割合が増加しており 国際平均との差が縮まっている傾向が見られる

公表問題例 ( 算数 数学 ) TIMSS の問題の枠組みには 内容領域 と 認知的領域 の 2 つの領域がある 内容領域 : 学校の算数 数学で学ぶ内容小学校 4 年生 : 数 図形と測定 資料の表現中学校 2 年生 : 数 代数 図形 資料と確からしさ 認知的領域 : 児童生徒が算数 数学の内容に取り組んでいるときに示すと期待される行動知ること ( 知識 ): 数学的な事実 概念 道具 手順を基にした知識に関すること応用すること ( 応用 ): 知識や概念的理解を問題場面に応用すること推論を行うこと ( 推論 ): 見慣れない場面の問題や複雑な文脈の問題や多段階の問題を解くこと 小学校の問題例 ( 内容別 : 数 認知別 : 知識 難易度 :475 点程度 ) 毎回同じ数を足して作られた 4 個の数を見て 5 番目の数が何かを問う問題 中学校の問題例 ( 内容別 : 図形 認知別 : 応用 難易度 :550 点程度 ) 三角形の内角の和や平行線の性質を用いて角の大きさを求める技能を問う問題 難易度は 400 点 ( 易しい ) 475 点 ( やや易しい ) 550 点 ( やや難しい ) 625 点 ( 難しい ) の 4 つの水準で示す

公表問題例 ( 理科 ) TIMSS の問題の枠組みには 内容領域 と 認知的領域 の 2 つの領域がある 内容領域 : 学校の理科で学ぶ内容小学校 4 年生 : 物理 化学 生物 ( 生命科学 ) 地学 ( 地球科学 ) 中学校 2 年生 : 物理 化学 生物 地学 ( 地球科学 ) 認知的領域 : 児童生徒が理科の内容に取り組んでいるときに示すと期待される行動知ること ( 知識 ): 科学的な事実 情報 概念 道具 手続きといった基盤となる知識に関すること応用すること ( 応用 ): 知識や理解している事柄を問題場面に直接応用して 科学的概念や原理に関する情報を解釈したり科学的説明をしたりすること推論を行うこと ( 推論 ): 科学的な証拠から結論を導くために科学的概念や原理を適用して推論すること 小学校の問題例 ( 内容別 : 物理 科学 認知別 : 知識 難易度 :550 点程度 ) 電気を通す物についての知識を問う問題 中学校の問題例 ( 内容別 : 地学 認知別 : 応用 難易度 :625 点程度 ) 地図を見て川が流れている方向を判断し その理由を問う問題 難易度は 400 点 ( 易しい ) 475 点 ( やや易しい ) 550 点 ( やや難しい ) 625 点 ( 難しい ) の 4 つの水準で示す

我が国の教科別調査の結果 ( 算数 数学 ) 小学校 中学校ともに 前回調査と比較して 550 点未満の児童生徒の割合が減少し 550 点以上の児童生徒の割合が増加している 2003 年調査以降 550 点未満の児童生徒の割合が減少し 550 点以上の児童生徒の割合が増加している傾向が見える 他の上位と比較すると 625 点以上の児童生徒の割合が低い 習熟度別の児童の割合の経年変化 ( 小学校 ) 習熟度別の生徒の割合の経年変化 ( 中学校 ) 上位 5 かの習熟度別の児童生徒の割合 小学校 1 シンガポール 50 30 13 6 1 2 香港 45 39 14 2 0 3 台湾 35 41 19 5 0 4 韓国 41 40 16 3 0 5 日本 32 42 21 4 1 中学校 (%) (%) 1 シンガポール 54 27 13 5 1 2 韓国 43 32 18 6 1 3 台湾 44 28 16 9 3 4 香港 37 38 17 6 2 5 日本 34 33 22 9 2

我が国の教科別調査の結果 ( 理科 ) 小学校 中学校ともに 前回調査と比較して 550 点未満の児童生徒の割合が減少し 550 点以上の児童生徒の割合が増加している 2003 年調査以降 550 点未満の児童生徒の割合が減少し 550 点以上の児童生徒の割合が増加している傾向が見られる 日本より上位の国と比較すると 625 点以上の児童生徒の割合が低い 習熟度別の児童の割合の経年変化 ( 小学校 ) 習熟度別の生徒の割合の経年変化 ( 中学校 ) 上位 5 かの習熟度別の児童生徒の割合 小学校 1 シンガポール 37 34 19 7 3 2 韓国 29 46 21 4 0 3 日本 19 44 30 6 1 4 ロシア 20 42 29 8 1 5 香港 16 39 33 10 2 中学校 (%) (%) 1 シンガポール 42 32 16 7 3 2 日本 24 39 26 9 2 3 台湾 27 36 23 10 4 4 韓国 19 35 31 12 3 5 スロベニア 17 35 32 13 3

我が国の質問紙調査の結果 ( 算数 数学 ) 小学校 中学校ともに 算数 数学は楽しい と思う児童生徒の割合は増加し 中学校においては 国際平均との差が縮まっている傾向が見られるが 算数 数学は得意だ と思う児童生徒の割合は横ばい 中学校においては 日常生活に役立つ 将来 自分が望む仕事につくために 良い成績をとる必要がある と思う生徒の割合が増加し 国際平均との差が縮まっている傾向が見られる 各質問項目の肯定的回答の変化 算数 数学は楽しい 算数 数学は得意だ 実際の質問項目は 算数は苦手だ / 数学は得意教科ではない であり この質問に対して まったくそう思わない そう思わない と回答した児童生徒の割合をグラフにしている 数学を勉強すると 日常生活に役立つ 将来 自分が望む仕事につくために 数学で良い成績をとる必要がある 数値は 強くそう思う そう思う と回答した児童生徒の割合を合計し 小数点第 1 位を四捨五入したものである また 丸めの誤差のため いくつかの結果は一致しないことがある 国際平均については 調査参加が毎回異なる点に留意する必要がある

我が国の質問紙調査の結果 ( 理科 ) 小学校においては 理科は楽しい と回答している児童が約 9 割となっており 国際平均を上回っており 中学校においては 理科は楽しい と回答している生徒の割合が増加し 国際平均との差が縮まっている傾向が見られる また 小学校においては 理科が得意だと回答している児童の割合は増加している傾向が見られる 中学校においては 日常生活に役立つ 将来 自分が望む仕事につくために 良い成績をとる必要がある と思う生徒の割合が増加し 国際平均との差が縮まっている傾向が見られる 各質問項目の肯定的回答の変化 理科は楽しい 理科は得意だ 実際の質問項目は 理科は苦手だ / 得意教科ではない であり この質問に対して まったくそう思わない そう思わない と回答した児童生徒の割合をグラフにしている 理科を勉強すると 日常生活に役立つ 将来 自分が望む仕事につくために 理科で良い成績をとる必要がある 数値は 強くそう思う そう思う と回答した児童生徒の割合を合計し 小数点第 1 位を四捨五入したものである また 丸めの誤差のため いくつかの結果は一致しないことがある 国際平均については 調査参加が毎回異なる点に留意する必要がある